JP6168339B2 - 連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法 - Google Patents

連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6168339B2
JP6168339B2 JP2013033281A JP2013033281A JP6168339B2 JP 6168339 B2 JP6168339 B2 JP 6168339B2 JP 2013033281 A JP2013033281 A JP 2013033281A JP 2013033281 A JP2013033281 A JP 2013033281A JP 6168339 B2 JP6168339 B2 JP 6168339B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
washing
cleaning
tank
liquid
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013033281A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014161432A (ja
Inventor
久重 市本
久重 市本
恭弘 山本
恭弘 山本
斉藤 純一
純一 斉藤
佐々木 久弥
久弥 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Hygiene Co Ltd
Original Assignee
Lion Hygiene Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Hygiene Co Ltd filed Critical Lion Hygiene Co Ltd
Priority to JP2013033281A priority Critical patent/JP6168339B2/ja
Publication of JP2014161432A publication Critical patent/JP2014161432A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6168339B2 publication Critical patent/JP6168339B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Description

本発明は、特に病院で使用されるシーツ、包布、白衣などのリネンの洗浄工程において、血液と無機汚れ由来の蛋白質主体の複合汚れを効率的に除去することが可能で、かつ節水・省エネルギーで効率の良いエコな連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法に関する。また、本発明は、前記洗濯方法における第一洗浄工程に使用される、炭酸塩及びケイ酸塩を含むアルカリ剤を含有する洗浄剤組成物に関する。
リネンサプライ分野では連続式洗濯機が広く使用されている。その洗浄方法において、血液汚れの変性を防止しその除去性能を維持すべく、予洗温度を35℃ないしは40℃以下にコントロールして洗浄するのが通常であった。
例えば、特許文献1には、予洗水を予洗槽に供給する水タンクを具備するカウンターフロー式の連続式洗濯機を用いて洗濯する方法において、すすぎ槽に供給される水を冷却水とし「すすぎ水回収タンクから予洗水タンクへ供給される水」を被冷却水として、熱交換を行い、前記予洗タンク内の水の温度を40℃以下に制御して、蛋白系汚れの落ちを良くすることが記載されている。
特許文献2には、血液汚染布を、理論値以上の水溶性キレート剤を含有するpH10以上、有効酸素濃度30ppm以下、温度45℃以下のアルカリ性洗浄液(A)で予備洗浄した後、漂白剤を含有するpH10以上のアルカリ性洗浄液(B)で本洗浄する、血液汚れの付着した繊維製品に対して優れた洗浄効果が得られる洗浄方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法においては、予備洗浄の温度を所定の温度以下に調整するために、熱交換の能力以上の水量は使用できないなど再利用する水(リサイクル水)の使用可能量に制限を生じる。濯ぎなどの温水を再利用する場合には、45℃以下に温度調整をしなければならないために、温度を下げる冷却工程が必要となり、または再利用ではない、温度が低い水を使用する場合には、そのような水を混合する追加の工程が必要となり、リサイクル水ではない新たな清浄な水(新水)を多量に使用しなければならない。使用水の再利用は、連続式洗濯機の利点であるにも関わらず、このような点で節水・省エネルギー面において課題を有している。
更に、予洗温度が45℃以下と低いため、油汚れなどの洗浄性能を高めるためには、本洗浄にて高い温度にて洗浄を行う、またはより多くの洗剤を使用して洗浄する、などの方法が必要となり、経済的でない。
特許文献3には、すすぎ槽から回収され予洗槽へ流入する被洗物投入水に再利用される回収水に、過酸化水素中和剤を含む回収水処理剤を添加する、血液ジミを主体とする蛋白質由来の汚れを効率的に除去することが可能な連続式洗濯機及び洗濯方法が記載され、予洗温度を40℃以下に設定することが好ましいと記載されている。
特許文献4には、60℃以上の水で溶解する水溶性高分子膜体から成る洗濯袋に被洗浄物を収納し、この袋のまま洗濯機のドラム内に投入し、洗濯開始後、まず、アルカリ性の洗剤をドラム内に投入するとともに水を70℃まで加熱し、ドラムを回転駆動して洗浄を行い、次いで、漂白剤が追加投入され、更に95℃まで加熱されて洗浄が行われる、血液の付着した医療用繊維製品を洗浄する方法が記載されている。
特許文献5には、第一成分がタンパク質分解酵素から成り、第二成分がイミドペルオキシカルボン酸特にフタロイルアミノペルオキシカプロン酸(PAP)から成り、第一成分を予洗ゾーンまたは段階に導入し、第二成分を本洗ゾーンまたは段階に導入することを特徴とする多槽型または単槽型のランドリー洗濯機用化学洗浄系が記載され、この系を使用すると、45−55℃という比較的低い本洗温度であっても効果的な洗浄が行われることが記載されている。
これら特許文献1〜5に記載されるような従来の連続式洗濯機では、いずれも、まず予洗槽において被洗物を水中に浸し、次に濃い濃度の洗剤を該予洗槽中に投入し、該予洗槽中で適当な洗剤濃度となって洗浄が行われるという構成がとられている。
特開2006−141786号公報 特開2002−138300号公報 特開2001−120876号公報 特開2001−279573号公報 特表2003−505121号公報
病院リネンなどの被洗物特有の汚れは、従来血液汚れが主体であり血液汚れの除去が主な解決手段と考えられていた。しかしこれらの汚れは血液汚れを主体とし、かつ無機汚れも含有する蛋白質主体の複合汚れが多く存在し、血液に由来する蛋白質由来の汚れだけを除去しても十分でない。すなわち、これらの方法により血液汚れを十分に除去できたとしても洗浄後にその他の汚れの残留が生じ、この残留した汚れを再度洗浄工程の繰り返しにより除去しなければならない被洗物が生じており、問題となっている。
一般的に連続式洗濯機は、必要に応じて予備洗浄工程、そして本洗浄工程、すすぎ工程、脱水工程から成り、洗浄剤、漂白剤、柔軟剤等の投入工程を含む。病院リネンの洗浄工程にて被洗物における血液ジミを主体とする蛋白質由来の複合汚れを効率的に除去することが出来ない場合、上記連続洗浄工程を繰り返し行う必要があり、生産性向上の観点から、より効率的な洗濯機及び洗濯方法が望まれている。更に、上記連続洗浄工程を繰り返し行うと、使用する洗剤量、水量、蒸気量及び電力量も増加してしまう。よって、省資源につながる環境的にエコなシステム開発が望まれている。
このような課題を解決するため、本発明が見出された。
本発明は、第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を含む洗濯方法であって、第一洗浄工程を行うための洗浄槽を少なくとも2槽有し、前記第一洗浄工程を行うための洗浄槽が、洗浄液が導入される第一の洗浄槽を含む、前記第一洗浄工程、前記第二洗浄工程及び前記すすぎ工程を連続で行うための連続式洗濯機を用いて行われ、前記第一洗浄工程に使用される洗浄液が、予めpアルカリ度250ppm〜5000ppmで表される洗剤濃度になるよう調製され、pH10以上、液温46℃以上であり、かつ被洗物と同時又は被洗物より先に前記第一の洗浄槽に導入され、前記導入された洗浄液は被洗物と共に並流し(バッチフロー)、前記第二洗浄工程における洗濯水及び前記すすぎ工程におけるすすぎ水は被洗物に対し並流及び/又は向流(バッチフロー及び/又はカウンターフロー)であることを特徴とする、前記洗濯方法を提供する。
また、本発明の別の態様では、第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を連続で行うための連続式洗濯機であって、前記第一洗浄工程を行うための洗浄槽を少なくとも2槽有し、前記第一洗浄工程を行うための洗浄槽は、予めpアルカリ度250ppm〜5000ppmで表される洗剤濃度になるよう調製された、pH10以上、かつ液温が46℃以上である洗浄液が、被洗物と同時又は被洗物より先に導入される第一の洗浄槽を含み、前記第一洗浄工程における前記導入された洗浄液は被洗物と共に並流し(バッチフロー)、前記第二洗浄工程における洗濯水及び前記すすぎ工程におけるすすぎ水は被洗物に対し並流及び/又は向流(バッチフロー及び/またはカウンターフロー)であることを特徴とする、前記連続式洗濯機を提供する。
本発明のまた別の態様では、上記洗濯方法における第一洗浄工程に使用される、炭酸塩及びケイ酸塩を含むアルカリ剤を含有する洗浄剤組成物を提供する。
本発明により、血液汚れのみならず、血液汚れを主体としておりかつ無機汚れも含有する蛋白質主体の複合汚れを十分に洗浄することができる。また、本発明は、このように複合汚れを効率的に除去することを可能にするため、節水・省エネルギーで効率の良いエコな連続式洗濯機及び洗濯方法を提供できる。
本発明に係る連続式洗濯機及び洗濯方法の一実施態様の一部を示す模式的な図である。
本発明の洗濯方法は、第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を含む。第一洗浄のことを予洗、第二洗浄のことを本洗とも言う。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程では、洗浄槽は少なくとも2槽、好ましくは2槽〜4槽使用される。第一洗浄工程を行うための洗浄槽が1槽のみであると、蛋白質由来の汚れを効率よく除去するのに十分な時間を確保できない。第一洗浄工程を行うための洗浄槽が5槽以上あっても、洗浄性能の向上はあまり期待できず、洗濯の効率が低くなり得るため経済的でない。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程を行うための第一の洗浄槽に、予め規定の洗剤濃度になるよう調製された、pH10以上、かつ液温が46℃以上である洗浄液が、被洗物と同時又は被洗物より先に導入される。従来の方法では、被洗物が先に第一の洗浄槽へ導入され、被洗物が水に浸された後、洗剤が導入されていた。ここで言う「第一の洗浄槽」とは、被洗物の移送上流から番号付けして1番目の洗浄槽であることを指す。第一の洗浄槽の次に被洗物が導入される洗浄槽は第二の洗浄槽である。第一の洗浄槽には、通常、被洗物投入口が備えられており、洗浄液や被洗物がこの被洗物投入口から導入され得る。
本明細書において、「予め規定の洗剤濃度になるよう調製された」とは、洗剤成分を被洗物と接触させるような工程の前に、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る濃度になるよう洗浄液が均一に調製されることを意味する。当業者であれば、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る洗浄液の濃度を直ちに理解し得るものである。例えば、第一洗浄工程投入時の洗浄液の洗剤濃度をpアルカリ度で表した場合には、250ppm以上、好ましくは350ppm以上、より好ましくは400ppm以上であり、かつ5000ppm以下、好ましくは3000ppm以下、より好ましくは1000ppm以下である。
pアルカリ度とは、上水試験方法におけるフェノールフタレインアルカリ度、またはJIS法(JIS K 1010)におけるpH8.3での酸消費量であり、例えばドロップテスト Pアルカリ度(共立理化学研究所)などで測定できる値である。
第一洗浄工程に使用される洗浄液は、洗浄液調製用タンク、浸し水タンクまたはフラッシュ水タンクなどと呼ばれる、被洗物を洗濯機に投入する際に洗濯槽への導入を補助するための水で、連続式洗濯機にて洗濯に使用した再利用水を一時的に貯蔵するタンクで調製されてもよく、当該洗浄液調製用タンクから被洗物投入口を通して第一の洗浄槽に導入され得る。
洗浄液調製用タンク内では、第一の洗浄槽に導入される洗浄液のpHは10以上、好ましくはpH10.0〜13.5、より好ましくはpH11.0〜13.2であり、特に好ましくはpH11.5〜13.0、最も好ましくはpH12.0〜13.0である。第一の洗浄槽に導入される洗浄液のpHは、第一洗浄工程中において維持されることが好ましい。pH10未満では、蛋白汚れの除去力が劣り好ましくない。
洗浄液調製用タンク内では、第一の洗浄槽に導入される洗浄液の液温は46℃以上、好ましくは48℃以上であり、洗浄液の液温の上限は特に限定されないが、好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下である。46℃未満では、第一洗浄工程の洗浄温度を46℃以上に保つために加温する必要があり経済的でない。70℃以上でも不具合は生じないが、一般的には第二洗浄工程における洗浄温度はおよそ80℃が上限であることから、洗浄・すすぎ工程の熱の利用を行う場合には、熱の再利用によるロスなどから洗浄液調製用タンク内の液温は70℃程度となる。
洗浄液調製用タンク内における第一の洗浄槽に導入される洗浄液のpH及び液温を上記範囲内とし、洗浄溶液として洗剤成分が所定の均一な濃度で被洗物に接触させた後に第一洗浄工程を行うことで、血液由来の汚れ(EMPA111)だけではなく、血液と無機汚れ由来の蛋白質主体の複合汚れ(EMPA116)をも効率的に除去することが可能となる。
また、本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程での洗浄温度(予洗温度とも言う)は46℃以上、好ましくは48℃以上である。第一洗浄工程での洗浄温度の上限は特に限定されないが、好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下である。第一洗浄工程での洗浄温度を46℃以上とすることにより、基本的な洗浄力が高いだけでなく、使用水の再利用において過度に冷却を行う必要もなく、節水・省エネルギーの点で、効率の良いエコな連続式洗濯方法を提供することが可能となる。なお、46℃未満では、基本的な洗浄力が比較的低いだけでなく、洗浄液の布への浸透性が遅くなり、汚れの蛋白変性を引き起こす可能性が高くなり、結果的に洗浄力が大きく劣ってしまう。
前述した通り、特許文献1〜5等に記載の従来の連続式洗濯方法では、まず予洗槽(第一の洗浄槽)において被洗物を水中に浸し、次に濃い濃度の洗剤を該予洗槽中に投入し、該予洗槽中で適当な洗剤濃度となって洗浄が行われるという構成がとられている。このような構成においては、洗剤投入直後には予洗槽中の洗浄液に濃度のムラが生じてしまうため、予洗温度が45℃を超えると、被洗物が適切な濃度の洗剤と接触して洗浄されるまでの間に蛋白変性が生じ、洗浄が極めて困難になり、その結果汚れが残留し、再度洗浄を行う(再洗浄する)必要が生じる。
これに対して、本発明の洗濯方法においては、第一洗浄工程を行うための第一の洗浄槽に、予め規定の洗剤濃度になるよう調製された、pH10以上、かつ液温が46℃以上である洗浄液が被洗物と同時又は被洗物より先に導入されることにより、蛋白変性が生じる前に被洗物の汚れが洗浄され、血液由来の汚れ(EMPA111)及び血液と無機汚れ由来の蛋白質主体の複合汚れ(EMPA116)を効率的に除去することが可能となる。
本発明の洗濯方法は、第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を連続で行うための連続式洗濯機を用いて行われるが、当該連続式洗濯機から排熱される熱を用いて、第一洗浄工程に使用される洗浄液の液温を46℃以上にする工程を含んでもよい。この場合、熱交換器等の装置が用いられ、具体的には、第二洗浄工程やすすぎ工程から回収された水を熱源として使用し得る。熱交換器等の装置によって加温された水は、上記洗浄液調製用タンクに供給され、第一洗浄工程に使用される洗浄液の調製に活用され得る。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程に使用される洗浄液は、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る洗剤を含むことができる。例えば、洗剤の例として、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性、陰イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
具体的な非イオン性界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均3〜30モル、好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル
これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)フェニルエーテル
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキサイドが付加した、例えば下記一般式(I)で表される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート
1CO(OA)nOR2 …(I)
(式中、R1COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基、OAは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキサイドの付加単位、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数(通常3〜30、好ましくは5〜20)である。R2は炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級(炭素数1〜4の)アルキル基である。)
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(8)グリセリン脂肪酸エステル
これらの非イオン性界面活性剤は1種を単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
上記の非イオン性界面活性剤の中でも、融点が50℃以下でHLBが9〜16のポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシレート等が好ましい。
ここで、HLBは、Griffinの方法により求めた値である(吉田、進藤、大垣、山中共編、「新版界面活性剤ハンドブック」、工業図書株式会社、1991年、第234頁参照)。
融点は、JIS K0064−1992「化学製品の融点および溶融範囲測定方法」に記載されている融点測定法によって測定した値である。
さらには、融点が50℃以下でHLBが9〜16のアルコール(R3OH)にエチレンオキシド(EO)およびプロピレンオキシド(PO)が付加したポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(アルコールエトキシレートプロポキシレート)(下記式(II)で表される化合物)であることがより好ましい。
3−O−(EO)m−(PO)n−H ・・・・・(II)
3:脂肪族アルコール由来のアルキル基またはアルケニル基
EO:エチレンオキシドの付加単位
PO:プロピレンオキシドの付加単位
m:エチレンオキシドの平均付加モル数
n:プロピレンオキシドの平均付加モル数
なお、EOとPOの付加の順序は問わず、ブロック付加でもランダム付加でもよい。ブロック付加の場合、末端がEOとPOのどちらであっても構わない。
3の炭素数は10〜18であり、好ましくは12〜14である。炭素数が10未満あるいは18を超えると洗浄力が低下することがある。R3は直鎖であってもよいし、分岐であってもよく、飽和であってもよいし、不飽和であってもよい。
エチレンオキシドの平均付加モル数mは3〜15であり、好ましくは4〜10である。mが3未満では水に不溶となり、15を超えると泡立ちが生じて使用性が損なわれることがある。
プロピレンオキシドの平均付加モル数nは1〜5であり、好ましくは1〜3である。
具体的な陽イオン性界面活性剤としては、例えば、長鎖炭化水素基を1〜3個有するモノ、ジ、トリアルキルカチオンが挙げられる。特に、分子中に1〜2個のエステル基と1〜2個の長鎖炭化水素基を含む陽イオン性界面活性剤が好ましい。具体的には炭素数8〜22の長鎖アルキル基又はアルケニル基を1つ含むモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウムクロライドや、炭素数8〜22の長鎖アルキル基又はアルケニル基を2つ含むジ長鎖アルキルジメチルアンモニウムクロライド、炭素数8〜22の長鎖アルキル基又はアルケニル基を3つ含むトリ長鎖アルキルメチルアンモニウムクロライドや、炭素数8〜22の長鎖アルキル基又はアルケニル基を1つ含むN−アシロイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチルアンモニウムクロライドや、炭素数8〜22の長鎖アルキル基又はアルケニル基を2つ含むN,N−ジ−(アシロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライドなどが例示される。
具体的な陰イオン性界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖または分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)
(2)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩(SAS)
(3)炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均付加モル数が10モル以下のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはそれらの混合物を付加したアルキルエーテル硫酸塩(AES)またはアルケニルエーテル硫酸塩
(4)炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均付加モル数が10モル以下のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはそれらの混合物を付加したアルキルエーテルカルボン酸塩またはアルケニルエーテルカルボン酸塩
(5)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸等のアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩
(6)炭素数10〜20の高級脂肪酸塩
(7)炭素数8〜20の飽和または不飽和α−スルホ脂肪酸メチル(MES)、エチルもしくはプロピルエステル等の塩
具体的な両性界面活性剤としては、例えば、長鎖基を1個または2個有するスルホベタイン、カルボキシベタインを使用することができる。長鎖基は、炭化水素基であり、炭化水素基中にエステル基、アミド基、エーテル基を含んでいてもよい。また、炭化水素基の飽和型/不飽和型の割合、炭素鎖長分布、不飽和基のシス体/トランス体比率などは特に限定されない。前記カチオン界面活性剤の製造原料である脂肪酸あるいは脂肪酸メチルエステルから誘導される炭化水素基であってもよい。
具体的に、両性界面活性剤としては、N,N−ジアシルオキシエチル−N−メチルアンモニオエチルサルフェートやエチルカルボキシレートなどのベタイン類、N−アシルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニオベタイン類、N−アシルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニオベタイン類、N−アシルアミドプロピル−N,N’−ジメチル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオベタインなどが使用できる。また、長鎖基は1鎖型と2鎖型のものがあり、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
第一洗浄工程に使用される洗浄液中の洗剤濃度は、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る洗浄液中の洗剤濃度でよく、好ましくは500ppm〜5000ppm、より好ましくは1000ppm〜3000ppmの濃度で用いられる。なお、ここで言う洗剤濃度とは、上記界面活性剤等を含めた洗剤成分全ての合計の濃度である。
第一洗浄工程に使用される洗浄液の量も、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る洗浄液の量でよく、被洗物の量や連続式洗濯機のスケールに応じて変更し得る。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程に使用される洗浄液は、pH10以上となるようにアルカリ剤を含む。アルカリ剤の例としては、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、セスキ炭酸カリウム、重炭酸カリウム等の炭酸塩、並びにSiO2/Na2Oモル比が0.5〜4である珪酸ナトリウム、例えばメタ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウム、1号珪酸ナトリウム、層状珪酸ナトリウム(SKS−6)、SiO2/K2Oモル比が0.5〜4である珪酸カリウム、例えばメタ珪酸カリウム、オルソ珪酸カリウム、珪酸カリウム、層状珪酸カリウム等のケイ酸塩を含むアルカリ剤が好ましい。更に、苛性ソーダ(NaOH)や苛性カリ(KOH)などを含むアルカリ剤が好ましい。
第一洗浄工程に使用される洗浄液中のこれらのアルカリ剤の濃度は、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る洗浄液中のアルカリ剤濃度でよく、好ましくは300ppm〜3000ppmであり、より好ましくは500ppm〜2500ppmの濃度で用いられる。洗浄液中、アルカリ剤としての炭酸塩の濃度は50ppm〜2500ppm、好ましくは100ppm〜2000ppm、より好ましくは150ppm〜1500ppmであることが好ましく、アルカリ剤としてのケイ酸塩の濃度は50ppm〜2500ppm、好ましくは100ppm〜2000ppm、より好ましくは150ppm〜1500ppmであることが好ましい。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程に使用される洗浄液は、キレート剤を含んでもよい。キレート剤の例としては、メチルグリシンジ酢酸塩(MGDA)、β−アラニンジ酢酸塩(ADAA)、イソセリンジ酢酸塩(ISDA)、アスパラギン酸ジ酢酸塩(ASDA)、セリンジ酢酸塩、グルタミン酸ジ酢酸塩(GLDA)、イミノジコハク酸塩(IDS)、ヒドロキシイミノジコハク酸塩(HIDS)、エチレンジアミンテトラ酢酸塩(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩、ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩、カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノまたはジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、またイタコン酸、フマル酸、テトラメチレン−1,2−ジカルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸等の重合体または共重合体、デンプン、セルロース、アミロース、ペクチン等の多糖類酸化物やカルボキシメチルセルロース等の多糖類、ポリアセタールカルボン酸塩等が挙げられる。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程に使用される洗浄液は、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る上記以外の添加剤、例えば、漂白成分、溶解促進剤、膨潤製水不溶性物質、再汚染防止剤、酵素、蛍光増白剤、消泡剤、還元剤、色素、香料などを含んでもよい。
漂白成分としては、漂白剤、漂白活性化剤、漂白活性化触媒等が挙げられる。
漂白剤としては、例えば、過硫酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の無機過酸化物が挙げられる。漂白剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
漂白活性化剤としては、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、アルカノイルオキシ安息香酸、またはその塩が挙げられる。これらのうち、4−デカノイルオキシ安息香酸、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましく、特に漂白効果の点から、4−デカノイルオキシ安息香酸、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
漂白活性化触媒としては、銅、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロム、バナジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、タングステン、モリブデン等の遷移金属原子と配位子とが、窒素原子や酸素原子等を介して錯体を形成するものが挙げられる。遷移金属としては、銅、コバルト、マンガン等が好ましい。
本発明の洗濯方法では、第二洗浄工程を行うための洗浄槽の数は特に限定されないが、2槽〜6槽であることが好ましい。
本発明の洗濯方法において、第二洗浄工程の洗浄温度(本洗温度とも言う)は、本発明のリネンサプライ分野で通常設定される範囲で設定され得、特に限定されないが、46℃〜85℃であることが好ましい。
本発明の洗濯方法において、第二洗浄工程の洗浄時間は、本発明のリネンサプライ分野で通常設定される範囲で設定され得、特に限定されないが、5分〜15分であることが好ましい。
第二洗浄工程の先頭の洗浄槽における洗浄液のpアルカリ度と、第一洗浄槽投入時の洗浄液のpアルカリ度との濃度差が小さいことが好ましく、濃度差が200ppm以下、好ましくは150ppm以下、より好ましくは100ppm以下である。本発明では、第一洗浄工程ではバッチフローであり、第二洗浄工程の先頭の洗濯槽のpアルカリの濃度低下が少なく、良好な洗浄性能が得られると考えられる。また、本発明において、アルカリ成分として炭酸塩及びケイ酸塩を用いると、第二洗浄工程の先頭の洗濯槽のpアルカリの濃度低下が特に少ないため好ましい。
本発明の洗濯方法において、第二洗浄工程には、第一洗浄工程由来の洗浄液が被洗物と共に供給され得るが、第一洗浄工程由来の洗浄液以外の追加の洗剤を添加してもよいし、添加しなくてもよい。第二洗浄工程において追加の洗剤が添加される場合には、上記の第一洗浄工程に使用される洗浄液中に配合し得る洗剤を使用できる。省資源の観点を考慮すれば、第二洗浄工程において追加の洗剤を添加しないことが好ましい。
また、第二洗浄工程において、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る適当な添加剤、例えば、漂白成分、溶解促進剤、膨潤製水不溶性物質、再汚染防止剤、酵素、蛍光増白剤、消泡剤、還元剤、色素、香料が使用され得、例えば、漂白成分としては、上記の漂白剤、漂白活性化剤、漂白活性化触媒等が使用されてもよい。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程に使用される洗浄液と区別するため、第二洗浄工程で使用される洗浄液を洗濯水とも言う。
本発明の洗濯方法では、すすぎ工程を行うための洗浄槽の数は特に限定されないが、3槽〜7槽であることが好ましい。
本発明の洗濯方法において、すすぎ工程における液温は、本発明のリネンサプライ分野で通常設定される範囲で設定され得、特に限定されないが、20℃〜60℃であることが好ましい。
また、すすぎ工程において、本発明のリネンサプライ分野で通常使用され得る、適当な添加剤、例えば、柔軟剤、糊剤、抗菌剤、殺菌剤、再汚染防止剤、防汚剤などが使用されてもよい。
本発明の洗濯方法において、第一洗浄工程に使用される洗浄液は、被洗物と共に並流する(バッチフロー)。
本発明の洗濯方法において、第二洗浄工程における洗濯水は、被洗物に対し並流(バッチフロー)でも向流(カウンターフロー)でもよい。
本発明の洗濯方法において、すすぎ工程におけるすすぎ水は、被洗物に対し並流(バッチフロー)でも向流(カウンターフロー)でもよい。
本発明の連続式洗濯機は、第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を連続で行うものであり、第一洗浄工程を行うための洗浄槽を少なくとも2槽、好ましくは2槽〜4槽有する。第一洗浄工程を行うための洗浄槽が1槽のみであると、蛋白質由来の汚れを効率よく除去するのに十分な時間を確保できない。第一洗浄工程を行うための洗浄槽が5槽以上あっても、洗浄性能の向上はあまり期待できず、洗濯の効率が低くなり得るため経済的でない。
本発明の連続式洗濯機において、第一洗浄工程を行うための洗浄槽は、予め規定の洗剤濃度になるよう調製された、pH10以上、かつ液温が46℃以上である洗浄液が、被洗物と同時又は被洗物より先に導入される第一の洗浄槽を含む。
本発明の連続式洗濯機は、第二洗浄工程を行うための洗浄槽を有し、その数は特に限定されないが、2槽〜6槽であることが好ましい。
本発明の連続式洗濯機は、すすぎ工程を行うための洗浄槽を有し、その数は特に限定されないが、3槽〜7槽であることが好ましい。
本発明の連続式洗濯機は、上記した本発明の洗濯方法を行うのに適しており、本発明の洗濯方法において上記した事項を満たすよう設計され得る。例えば、本発明の連続式洗濯機は、当該連続式洗濯機から排熱される熱を用いて、第一洗浄工程に使用される洗浄液の液温を46℃以上にするための熱交換器等の装置を備えていてもよい。
以下において、本発明について、実施例を参照しながら更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1〜4)
本発明の一実施態様を示す図1にて簡略化して示される、第一洗浄工程を行うための洗浄槽を2槽有し、第二洗浄工程を行うための洗浄槽を6槽有し、かつ第一洗浄工程の水流方向が被洗物と同方向(並流、バッチフロー又はコーフローとも称する)である連続式洗濯機を用いて、以下の通り洗濯を行った。
洗浄液調製用タンクにおいて、温度が約46℃以上となるように調整した浸し水約250Lの中に、規定の洗剤濃度となるように以下に示す成分を含む洗浄液を自動投入ポンプを用いて添加し(図1で示される連続式洗濯機の(1)の位置)、均一な洗浄液を調製した。この時の洗浄液のpHは約12.1〜12.5であった。これを一定のタイムサイクル毎に連続式洗濯機の1槽目に被洗物が投入されるのと同じタイミングで全量投入した。第二洗浄工程は75℃以上10分以上を保つように設定した。
なお、図1で示される連続式洗濯機の(3)の位置に、35%過酸化水素20Kgを水で100Lになるように調製した漂白剤を1.5L投入するように設定した。
血液と無機汚れ由来である蛋白質主体の複合汚れを含む被洗物として、実際に病院で使用されたシーツ(綿100%、1.0m×2.0m)50Kg/バッチを使用した。また洗浄性能の評価のため、更にシーツの1枚(綿100%、0.5m×0.5m)には、5cm×5cmに裁断した人工汚染布(EMPA111、EMPA116、EMPA社製)を各々5枚ずつ縫付けた。ここで、評価用の汚染布は40℃、5日間の処理を行い、加温処理によるエージングをすることで、より実際の血液汚れの洗浄性に近づけて評価を行った。
実施例1〜4において、下記表1に示される通りそれぞれ条件を変更して洗濯を行った。
なお、表中に記載の洗浄液(第一洗浄工程1槽目)のpH及びpアルカリ度は、洗浄液調製用タンク内で予め調製された洗浄液のpH及びpアルカリ度にそれぞれ対応する。
(比較例1〜4)
下記表2に示される通り、洗剤の添加位置及び量、洗浄液の成分、第一洗浄工程の温度を変更した以外は、上記実施例と同様に洗濯を行った。
具体的には、洗浄液B又はCを使用して第一洗浄工程の温度を35℃としたもの、洗浄液Aを使用して洗剤添加位置を変更したもの、洗浄液をDに変更したもの、洗浄液をDに変更し第一洗浄工程の温度を35℃としたものである。その結果を表2に示す。なお、比較例2では、洗浄液Aの半量ずつを、図1で示される連続式洗濯機の(2)及び(3)の位置にそれぞれ添加し、合計で所定の濃度になるようにした。
(洗浄液の組成)
・洗浄液A
非イオン界面活性剤A:0.005%
炭酸ナトリウム:0.02%
メタ珪酸ナトリウム:0.02%
水酸化ナトリウム:0.02%
ニトリロトリ酢酸ナトリウム:0.03%
・洗浄液A−2
非イオン界面活性剤A:0.003%
炭酸ナトリウム:0.013%
メタ珪酸ナトリウム:0.013%
水酸化ナトリウム:0.013%
ニトリロトリ酢酸ナトリウム:0.02%
・洗浄液B
非イオン界面活性剤B:0.005%
炭酸ナトリウム:0.02%
オルソ珪酸カリウム:0.02%
水酸化ナトリウム:0.01%
メチルグリシンジ酢酸ナトリウム:0.03%
・洗浄液C
非イオン界面活性剤A:0.005%
メタ珪酸ナトリウム:0.02%
エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム:0.03%
・洗浄液D
非イオン界面活性剤C:0.005%
メタ珪酸ナトリウム:0.005%
エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム:0.03%
非イオン界面活性剤A:下記一般式(III)で表され、式中のR1が平均炭素数13の1級分岐鎖アルキル基、o=7、p=3、q=0のもの
非イオン界面活性剤B:下記一般式(III)で表され、式中のR1が平均炭素数12〜14の直鎖1級混合アルキル基、o=10、p=2、q=0のもの
非イオン界面活性剤C:下記一般式(III)で表され、式中のR1が平均炭素数12の1級混合アルキル基、o=6、p=3、q=7のもの
3−O−(EO)o−(PO)p−(EO)q−H ・・・・・(III)
3:脂肪族アルコール由来のアルキル基またはアルケニル基
EO:エチレンオキシドの付加単位
PO:プロピレンオキシドの付加単位
o:エチレンオキシドの平均付加モル数
p:プロピレンオキシドの平均付加モル数
q:エチレンオキシドの平均付加モル数
(再洗率の評価)
通常通り病院で使用されたシーツ等の血液汚れを含む被洗物として、1回あたり50Kgを処理し得る様にし、連続式洗濯機、脱水機、乾燥機を経て、仕上げロールを通して仕上げる際に、ウルトラアイMaster((株)プレックス社製)と呼ばれる汚れ検査機で感知した汚れ品と呼ばれる不良品(洗浄不合格品)の全検査数に対する割合を再洗率として測定した。測定に用いたシーツはそれぞれ1000Kgとした。測定結果を下記表1及び2に示す。尚、再洗率の評価に当たって基準を下記条件とした。
[再洗率]
乾燥工程後に行う自動しみ感知装置「ウルトラアイMaster(株)プレックス社製)」を用い、しみとして判別された被洗物の割合を下記基準に従い判定した。同時に自動判別後に目視にてしみ汚れに関して再評価を行い、最終的に下記基準値と差異がないことを確認した。
◎:3%未満
○:3%以上5%未満
△:5%以上7%未満
×:7%以上
なお、ウルトラアイMasterの各感度設定は次の通りとした。
[感度設定]
薄汚れサイズ :6mm
薄汚れ感度 :3
濃い汚れサイズ :3mm
濃い汚れ感度 :6
破れサイズ :3mm
破れ感度 :70
黒汚れサイズ :3mm
しわ感度 :90
黒汚れ感度 :7
[マスク幅]
縦方向 :5
横方向 :10
(洗浄率の評価)
通常通り病院で使用されたシーツ等の血液汚れを含む被洗物として、1回あたり50Kgを処理し得る様にし、連続式洗濯機、脱水機、乾燥機を経て、仕上げロールを通して仕上げを行なった。その際被洗物のシーツ1枚に対し、5cm×5cmに裁断した洗浄力評価布(EMPA111及びEMPA116:EMPA TESTMATERIAL社製)5枚ずつを縫い付けたシーツを3枚同時に洗濯した。それぞれ合計15枚の洗浄力評価布の反射率を測定し、洗浄率の平均値を洗浄力とした。測定結果を下記表1及び2に示す。尚、洗浄率の評価に当たって基準を下記条件とした。
[洗浄率]
反射率計(日本電色製、SE-2000)により、各種汚染布について洗浄前の反射率及び洗浄後の反射率を測定し、下記式によって計算を行い、洗浄率とした。

Figure 0006168339

・血液汚れ(EMPA111)
◎:60%以上
○:40%以上60%未満
△:20%以上40%未満
×:20%未満
・蛋白系複合汚れ(EMPA116)
◎:30%以上
○:25%以上30%未満
△:20%以上25%未満
×:20%未満
Figure 0006168339
Figure 0006168339

Claims (6)

  1. 第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を含む洗濯方法であって、第一洗浄工程を行うための洗浄槽を少なくとも2槽有し、前記第一洗浄工程を行うための洗浄槽が、洗浄液が導入される第一の洗浄槽を含む、前記第一洗浄工程、前記第二洗浄工程及び前記すすぎ工程を連続で行うための連続式洗濯機を用いて行われ、前記第一洗浄工程に使用される洗浄液が、予めpアルカリ度250ppm〜5000ppmで表される洗剤濃度になるよう調製され、pH10以上、液温46℃以上60℃以下であり、かつ被洗物と同時又は被洗物より先に前記第一の洗浄槽に導入され、前記導入された洗浄液は被洗物と共に並流し、前記第二洗浄工程における洗濯水及び前記すすぎ工程におけるすすぎ水は被洗物に対し並流及び/又は向流であり、前記第二洗浄工程が、46℃以上85℃以下の洗浄温度で行われることを特徴とする、前記洗濯方法。
  2. 前記連続式洗濯機から排熱される熱を用いて、前記第一洗浄工程に使用される洗浄液の液温を46℃以上にする工程を含む、請求項1記載の洗濯方法。
  3. 前記第二洗浄工程において、前記第一洗浄工程由来の洗浄液以外の追加の洗剤を添加しないことを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯方法。
  4. 前記第一洗浄工程に使用される洗浄液の液温が、46℃以上60℃未満である、請求項1〜3のいずれか1項記載の洗濯方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の洗濯方法における前記第一洗浄工程に使用される、炭酸塩及びケイ酸塩を含むアルカリ剤を含有する洗浄剤組成物。
  6. 第一洗浄工程、第二洗浄工程及びすすぎ工程を連続で行うための連続式洗濯機であって、前記第一洗浄工程を行うための洗浄槽を少なくとも2槽有し、前記第一洗浄工程を行うための洗浄槽は、予めpアルカリ度250ppm〜5000ppmで表される洗剤濃度になるよう調製された、pH10以上、かつ液温が46℃以上60℃以下である洗浄液が、被洗物と同時又は被洗物より先に導入される第一の洗浄槽を含み、前記第一洗浄工程における前記導入された洗浄液は被洗物と共に並流し、前記第二洗浄工程における洗濯水及び前記すすぎ工程におけるすすぎ水は被洗物に対し並流及び/又は向流であり、前記第二洗浄工程が、46℃以上85℃以下の洗浄温度で行われることを特徴とする、前記連続式洗濯機。
JP2013033281A 2013-02-22 2013-02-22 連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法 Active JP6168339B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013033281A JP6168339B2 (ja) 2013-02-22 2013-02-22 連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013033281A JP6168339B2 (ja) 2013-02-22 2013-02-22 連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014161432A JP2014161432A (ja) 2014-09-08
JP6168339B2 true JP6168339B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=51612670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013033281A Active JP6168339B2 (ja) 2013-02-22 2013-02-22 連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6168339B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6945324B2 (ja) * 2016-04-01 2021-10-06 ライオンハイジーン株式会社 洗濯方法及び中和組成物
JP6948204B2 (ja) * 2017-09-27 2021-10-13 第一工業製薬株式会社 洗濯仕上剤および洗濯方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63234999A (ja) * 1987-03-20 1988-09-30 三菱重工業株式会社 連続式洗濯機
ATE409219T1 (de) * 1998-12-22 2008-10-15 Procter & Gamble Verfahren zur herstellung einer körnigen reinigungsmittelzusammensetzung
JP3492280B2 (ja) * 2000-03-27 2004-02-03 ゲンブ株式会社 医療用繊維製品の洗浄方法及び該洗浄方法に用いる洗濯機
MX2013007897A (es) * 2011-01-13 2013-09-13 Basf Se Uso de tioeteres opcionalmente oxidados de polialquilenglicoles en los detergentes y agentes de limpieza.

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014161432A (ja) 2014-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2625256B1 (en) Laundry detergent composition for low temperature washing and disinfection
JP6726755B2 (ja) 衣料用液体洗浄剤
US10669510B2 (en) Concentrated detergent composition for the improved removal of starch in warewashing applications
JP6168339B2 (ja) 連続式洗濯機及びこれを用いた洗濯方法
JP7063954B2 (ja) 新規の酸化剤とキレート剤の組み合わせによる染み除去
JP7245485B2 (ja) 衣料用液体洗浄剤組成物
JP2008001770A (ja) 洗浄剤組成物および洗浄方法
EP2984160B1 (en) Laundry detergent composition for low temperature washing
CN102918142B (zh) 洗衣洗涤剂组合物
JP6316700B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP6773696B2 (ja) 新規の酸化剤とキレート剤の組み合わせによる染み除去
EP3894536B1 (en) Method for treating fabrics with a varying ph profile during wash and rinse cycles
JP5051827B2 (ja) 洗剤組成物
JP2002138272A (ja) キレート剤組成物、金属塩製造方法及び洗浄剤組成物
JP5481719B2 (ja) 粒状洗剤組成物
JP5347156B2 (ja) 高嵩密度粒状洗剤組成物
JPWO2015182718A1 (ja) 液体洗浄剤
JP4290322B2 (ja) 血液汚染布の洗浄方法
JP7531367B2 (ja) 洗濯方法
JP4786079B2 (ja) 洗浄方法
JP2010031164A (ja) 衣料用洗浄剤組成物
JP6144576B2 (ja) 衣料用洗浄剤組成物
JP2022083462A (ja) 液体洗浄剤組成物及び洗浄方法
JP2022106080A (ja) 粉末漂白剤組成物
JPH08218272A (ja) 黄変オムツの黄バミ除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6168339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250