JP6167047B2 - 車両用ブレーキシステム、及び液圧系統の正常判定方法 - Google Patents

車両用ブレーキシステム、及び液圧系統の正常判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両用ブレーキシステム等に関する。
運転者によるブレーキペダルの踏力を検出して電気信号に変換し、この電気信号に応じた液圧をスレーブシリンダによって発生させることで車両を制動する車両用ブレーキシステムが知られている。
このような車両ブレーキシステムに関して、その検査段階で作業員がブレーキペダルを踏込み、その踏込量と液圧とに基づいて、液圧系統にリークが発生していない(つまり、配管チューブに孔が空いていない)ことを確認する作業が行われている。
例えば、特許文献1には、予め設定されたマップを参照し、スレーブシリンダの実ストロークと、スレーブシリンダの下流側に設置された液圧センサの検出値と、に基づいてリーク失陥の有無を判定する車両用ブレーキ装置について記載されている。
国際公開第2012/105526号
特許文献1に記載の技術では、スレーブシリンダの実ストロークと、液圧(液圧センサの検出値)と、によって特定される点が、前記したマップのリーク判定領域に入った場合、劣化判定手段によって「リーク失陥あり」と判定される。
このような技術を、例えば、車両の出荷前の検査段階に適用し、前記した実ストローク及び液圧によって特定される点が、予め作成されたマップの正常領域に入った場合に「リーク失陥なし」と判定することが考えられる。
しかしながら、ブレーキペダルの踏込み方(踏込速度、踏込量)には作業員によって個人差がある。例えば、ブレーキペダルを強く踏込んでペダルストロークを一気に増加させる場合、仮にリーク失陥があったとしても、ブレーキ液の粘性等の影響で少なくとも踏込初期には液圧が発生する。その結果、実ストローク及び液圧によって特定される点が正常領域に入って「リーク失陥なし」と誤判定される可能性がある。
また、ブレーキペダルをゆっくりと踏込んでペダルストロークを緩やかに増加させる場合、仮にリーク失陥があったとしても、配管チューブから漏れ出るブレーキ液が微量であるために液圧が発生する。その結果、実ストローク及び液圧によって特定される点が正常領域に入って「リーク失陥なし」と誤判定される可能性がある。
このような誤判定を回避するために、ブレーキペダルの踏込速度等を所望の範囲とするように作業員に要求したり、ブレーキペダルを踏込むことなくスレーブシリンダを強制的に駆動させたりすることも考えられる。
しかしながら、このような方法でリーク失陥の有無を検査する場合、検査工程が煩雑になるという問題がある。また、ユーザによる通常の使用時にリーク失陥の有無を判定することが困難になるという問題もある。
そこで本発明は、液圧系統が正常であるか否かを適切かつ容易に判定できる車両用ブレーキシステム等を提供すること課題とする。
前記した課題を解決するための手段として本発明は、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内で摺動可能に設置されるピストンと、を有し、前記ピストンの摺動によって液圧を発生させる液圧発生手段と、前記ピストンを押圧する押圧部材のストロークを直接又は間接に検出するストローク検出手段と、前記液圧発生手段によって発生する液圧を検出する液圧検出手段と、を備える車両用ブレーキシステムであって、液圧系統にリークが生じていない正常状態に対応する正常領域が、前記ストローク及び前記液圧に基づいて予め設定され、前記ストローク検出手段によって検出されるストロークが保持された状態が継続している所定時間の間、当該ストロークと、前記液圧検出手段によって検出される液圧と、が前記正常領域に留まった場合、前記液圧系統は前記正常状態であると判定する正常判定手段を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、押圧部材のストロークが保持された状態が継続している所定時間の間、当該ストロークと、液圧検出手段によって検出される液圧と、が正常領域に留まった場合、正常判定手段は、液圧系統でリークが発生していない(正常状態である)と判定する。ここで「リーク」とは、液圧系統に空いた孔を介してブレーキ液が漏れ出ることを意味している。
液圧系統にリークが発生していない状態で押圧部材のストロークが所定の値に保持されると、当該ストローク及び液圧は、ほとんど移動することなく正常領域に留まる。したがって、正常判定手段によって「液圧系統は正常状態である」と適切に判定できる。
また、液圧系統の検査を行う作業員に対し、押圧部材(例えば、ブレーキペダル)の移動速度等を厳密に指定する必要がないため、液圧系統の検査を簡単化できる。また、ユーザによって車両用ブレーキシステムが使用されている間も、液圧系統が正常状態であるか否かを容易に判定できる。
また、前記液圧発生手段は、運転者のブレーキ操作が入力されるマスタシリンダと、マスタカットバルブを介して前記マスタシリンダに接続され、前記ブレーキ操作に応じてホイールシリンダに液圧を作用させるスレーブシリンダと、を備え、前記正常領域における前記ストロークは、所定閾値以上であり、前記マスタカットバルブよりも前記マスタシリンダ側の液圧系統に対応する前記所定閾値として、第1閾値が設定されるとともに、前記マスタカットバルブよりも前記スレーブシリンダ側の液圧系統に対応する前記所定閾値として、前記第1閾値よりも小さい第2閾値が設定され、前記正常判定手段は、前記マスタシリンダと前記スレーブシリンダとが前記マスタカットバルブによって遮断された状態で、前記マスタシリンダ側の液圧系統、及び、前記スレーブシリンダ側の液圧系統について、前記正常状態であるか否かをそれぞれ判定することが好ましい。
このような構成によれば、マスタシリンダ側の液圧系統に対応する第1閾値よりも、スレーブシリンダ側の液圧系統に対応する第2閾値の方が小さく設定される。したがって、液圧が所定閾値(第1閾値、第2閾値)に達するまでの時間は、マスタシリンダ側の液圧系統よりもスレーブシリンダ側の液圧系統の方が短くなる。その結果、ホイールシリンダに直接的に液圧を作用させるスレーブシリンダ側の液圧系統に関して、正常状態であるか否かを早期に判定でき、車両用ブレーキシステムの信頼性を向上させることができる。
また、本発明は、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内で摺動可能に設置されるピストンと、を有し、前記ピストンの摺動によって液圧を発生させる液圧発生手段と、前記ピストンを押圧する押圧部材のストロークを直接又は間接に検出するストローク検出手段と、前記液圧発生手段によって発生する液圧を検出する液圧検出手段と、を備える車両用ブレーキシステムが実行する液圧系統の正常判定方法であって、液圧系統にリークが生じていない正常状態に対応する正常領域が、前記ストローク及び前記液圧に基づいて予め設定され、前記ストローク検出手段によって検出されるストロークが保持された状態が継続している所定時間の間、当該ストロークと、前記液圧検出手段によって検出される液圧と、が前記正常領域に留まった場合、前記液圧系統は前記正常状態であると判定する正常判定処理を実行することを特徴とする。
このような構成によれば、押圧部材のストロークが保持された状態が継続している所定時間の間、当該ストロークと、液圧検出手段によって検出される液圧と、が正常領域に留まった場合、液圧系統でリークが発生していないと判定する正常判定処理が実行される。このような正常判定処理によって、前記したように、液圧系統が正常状態であるか否かを適切に判定できる。
また、液圧系統の検査を簡単化できるとともに、ユーザによって車両用ブレーキシステムが使用されている間も液圧系統が正常状態であるか否かを容易に判定できる。
本発明によれば、液圧系統が正常であるか否かを適切かつ容易に判定する車両用ブレーキシステム等を提供できる。
本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキシステムの油圧回路図である。 車両用ブレーキシステムが備える制御装置の機能ブロック図である。 (a)はマスタカットバルブよりも上流側の液圧系統の正常領域を示すマップ(斜線部分)であり、(b)はマスタカットバルブよりも下流側の液圧系統の正常領域を示すマップ(斜線部分)である。 制御装置が実行する正常判定処理の流れを示すフローチャートである。 (a)はブレーキペダルのストロークの時間的変化を示す説明図であり、(b)はマスタカットバルブよりも上流側の液圧の時間的変化を示す説明図である。
≪実施形態≫
<車両用ブレーキシステムの構成>
図1は、本実施形態に係る車両用ブレーキシステムの油圧回路図である。車両用ブレーキシステムAは、ブレーキペダルBのストロークを電気信号に変換してスレーブシリンダ30を作動させ、このスレーブシリンダ30によって発生する液圧で車両を制動するバイ・ワイヤ式のブレーキシステムである。なお、システム異常時にはマスタカットバルブ60a,60bを開弁し、マスタシリンダ10からの液圧で直接的に制動するようになっている。
車両用ブレーキシステムAは、マスタシリンダ10と、ストロークシミュレータ20と、スレーブシリンダ30と、センサ類(ストロークセンサ41等)と、VSA(登録商標)装置50と、マスタカットバルブ60a,60bと、制御装置90(図2参照)と、を備えている。
(マスタシリンダ)
マスタシリンダ10(液圧発生手段)は、少なくとも配管チューブ81a,81b内において、ブレーキペダルBの踏力に応じた液圧を発生させる装置である。マスタシリンダ10は、例えば、図1に示すタンデム型のシリンダであり、シリンダ本体11と、プッシュロッド12と、ピストン13a,13bと、ばね部材15a,15bと、を有している。
シリンダ本体11は、開口にプッシュロッド12が挿入される有底円筒状を呈しており、その筒内には紙面右側から順に、プッシュロッド12、ピストン13a、ばね部材15a、ピストン13b、及びばね部材15bが略同軸で収容されている。
プッシュロッド12は、ブレーキペダルB(押圧部材)を介して作用する運転者の踏力をピストン13aに伝達するロッドであり、一端がブレーキペダルBに連結され、他端がピストン13aに連結されている。
ピストン13a,13bは円柱状を呈しており、軸線方向において摺動可能となるようにシリンダ本体11に収容されている。
ばね部材15aは、ピストン13a,13bから受ける力に応じて伸縮可能な圧縮コイルばねである。ばね部材15bは、シリンダ本体11の内壁面及びピストン13bから受ける力に応じて伸縮可能な圧縮コイルばねである。
運転者によってブレーキペダルBが踏込まれると、その踏力がプッシュロッド12を介してピストン13aに伝達され、シリンダ本体11内でピストン13a,13bが紙面左向きに前進する。このようにピストン13a,13bが前進することでリリーフポートRa,Rbが閉塞され、図1に示す圧力室Fa,Fbで液圧が発生する。
また、ピストン13a,13bが紙面右向きに後退すると、圧力室FaがリリーフポートRaを介してサプライポートSa及び環状の背室Eaに連通するとともに、リザーバ14内にも連通するようになっている(圧力室Fbについても同様)。
なお、圧力室Faの出力ポートTaは、配管チューブ81a、マスタカットバルブ60a、配管チューブ82a、及びVSA装置50を介して、ホイールシリンダ71FR(右側前輪),71RL(左側後輪)に接続されている。
また、圧力室Fbの出力ポートTbは、配管チューブ81b、マスタカットバルブ60b、配管チューブ82b、及びVSA装置50を介して、ホイールシリンダ71FL(左側前輪),71RR(右側後輪)に接続されている。
(ストロークシミュレータ)
ストロークシミュレータ20は、ブレーキペダルBの踏力に応じた操作反力を発生させる装置であり、シリンダ本体21と、ピストン22と、ばね部材23,24と、ばね座25と、を有している。
シリンダ本体21は有底円筒状を呈しており、その筒内には紙面左側から順にピストン22、ばね部材23、ばね座25、及びばね部材24が略同軸で収容されている。なお、シリンダ本体21の開口は、常閉型のシミュレータバルブ60cが設置された配管チューブ85を介して、配管チューブ81bに接続されている。
ピストン22は円柱状を呈しており、入力ポートUを介して印加される液圧に応じて、シリンダ本体21内で軸線方向に摺動可能となっている。
ばね部材23は、ピストン22とばね座25との間に介装される圧縮コイルばねである。ばね部材24は、ばね座25とシリンダ本体21の内壁面との間に介装される圧縮コイルばねである。ばね座25は、ばね部材23,24による付勢力を受けるための板状部材である。
(スレーブシリンダ)
スレーブシリンダ30(液圧発生手段)は、電動モータ31によってピストン35a,35bを摺動させることで液圧を発生させ、ホイールシリンダ71FR,71RL,71FL,71RRを作動させる装置である。スレーブシリンダ30は、主に、電動モータ31と、ギヤ機構32と、ボールねじ構造体33と、シリンダ本体34と、ピストン35a,35bと、ばね部材37a,37bと、を有している。
電動モータ31は、制御装置90(図2参照)から入力される指令信号に応じて駆動するモータである。ギヤ機構32は、電動モータ31の回転駆動力をボールねじ構造体33に伝達する機構である。ボールねじ構造体33は、ギヤ機構32の回転によって転動するボール33aと、このボール33aの転動によって進退するボールねじ軸33b(押圧部材)と、を有している。電動モータ31が駆動することでボールねじ軸33bを紙面左右方向で移動させ、ピストン35a,35bを押圧するようになっている。
シリンダ本体34は、紙面右側から順に、ボールねじ軸33b、ピストン35a、ばね部材37a、ピストン35b、及びばね部材37bを略同軸で収容する殻状部材である。
ピストン35a,35bは円柱状を呈しており、軸線方向で摺動可能となるようにシリンダ本体34に収容されている。
ばね部材37aは、ピストン35a,35bから受ける圧力に応じて伸縮可能な圧縮コイルばねである。ばね部材37bは、シリンダ本体34の内壁面及びピストン35bから受ける圧力に応じて伸縮可能な圧縮コイルばねである。
その他、スレーブシリンダ30には、ピストン35a,35bの相対的な移動を規制することで最大ストローク及び最小ストロークを設定するための規制部材38,39が設置されている。
電動モータ31が駆動すると、その回転駆動力がギヤ機構32を介してボールねじ構造体33に伝達され、ボールねじ軸33bが紙面左向きに前進する。これによって、シリンダ本体34内でピストン35a,35bが前進し、圧力室Ha,Hbで液圧が発生する。なお、環状の背室GaはリザーバポートVaを介してリザーバ36内に連通し、環状の背室GbはリザーバポートVbを介してリザーバ36内に連通している。このリザーバ36は、配管チューブ86を介してマスタシリンダ10のリザーバ14に接続されている。
前記した圧力室Haの出力ポートWaは、配管チューブ83a,82a(一部)、及びVSA装置50を介して、ホイールシリンダ71FR,71RLに接続されている。
また、圧力室Hbの出力ポートWbは、配管チューブ83b,82b(一部)、及びVSA装置50を介して、ホイールシリンダ71FL,71RRに接続されている。
(センサ類)
ストロークセンサ41(ストローク検出手段)は、ピストン13a,13bを押圧するブレーキペダルB(押圧部材)のストロークを検出するセンサである。ここで、ブレーキペダルBの「ストローク」とは、ブレーキペダルBの踏込量のことを意味している。
なお、ストロークセンサ41として、ポテンショメータ式、光学式等のセンサを用いることができる。ストロークセンサ41は、検出したストロークを制御装置90(図2参照)に出力する。
角度センサ42(ストローク検出手段)は、電動モータ31が有する回転子(図示せず)の機械角を検出するセンサであり、電動モータ31に内蔵されている。角度センサ42によって、基準位置からのボールねじ軸33b(押圧部材)のストロークが間接的に検出される。ここで、ボールねじ軸33bの「ストローク」とは、例えば、規制部34sにピストン35aが当接した状態を基準としたボールねじ軸33bの移動量である。
前記した角度センサ42として、ホールセンサ、レゾルバ等を用いることができる。なお、位置センサ等を用いてボールねじ軸33bのストロークを直接的に検出してもよい。角度センサ42は、検出した機械角を制御装置90(図2参照)に出力する。
液圧センサ43(液圧検出手段)は、マスタカットバルブ60a,60bよりも上流側(マスタシリンダ10側)の液圧を検出するセンサであり、配管チューブ81aに設置されている。
液圧センサ44(液圧検出手段)は、マスタカットバルブ60a,60bよりも下流側(スレーブシリンダ30側)の液圧を検出するセンサであり、配管チューブ82bに設置されている。
液圧センサ43,44はそれぞれ、検出した液圧を制御装置90(図2参照)に出力する。
(VSA装置)
VSA装置50(Vehicle Stability Assist)は、運転者によるブレーキ操作に関わらず液圧を発生させ、車両の挙動を安定化させる装置である。VSA装置50は、各種のブレーキアクチュエータを有しており、ホイールシリンダ71FR,71RL,71FL,71RRに接続されている。例えば、ホイールシリンダ71FRは、液圧に応じた制動力をディスクブレーキ70FRに作用させ、右側前輪を制動する(他のホイールシリンダ71RL,71FL,71RRについても同様)。
なお、VSA装置50の構成は周知であるため、詳細な説明を省略する。
(マスタカットバルブ)
マスタカットバルブ60aは、制御装置90(図2参照)からの指令に従って配管チューブ81a,82aを遮断/連通する常開型の電磁弁である。マスタカットバルブ60bは、制御装置90(図2参照)からの指令に従って配管チューブ81b,82bを遮断/連通する常開型の電磁弁である。
(制御装置)
図2は、車両用ブレーキシステムが備える制御装置の機能ブロック図である。制御装置90は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路を備えて構成され、その内部に記憶したプログラムに従って各種機能を発揮する。
図2に示すように、制御装置90は、記憶部91と、カウンタ92と、上流側正常判定部93と、下流側正常判定部94と、を有している。
記憶部91には、車両用ブレーキシステムA(図1参照)の液圧系統の正常領域を表すマップが格納されている。
図3(a)は、マスタカットバルブよりも上流側の液圧系統の正常領域を示すマップ(斜線部分)である。なお、横軸はストロークセンサ41(図1参照)によって検出されるブレーキペダルB(図1参照)のストロークであり、縦軸は液圧センサ43によって検出される配管チューブ81a(図1参照)内の液圧である。図3(a)の斜線部分である正常領域Kaは、液圧系統にリークが生じていない(配管チューブに孔が空いていない)正常状態に対応しており、前記したストローク及び液圧に基づいて予め設定されている。
本実施形態では、ブレーキペダルBのストロークが閾値L1(所定閾値、第1閾値)以上、かつ、閾値L2以下である台形状の領域を正常領域Kaとした。ちなみに、前記した閾値L1,L2をそれぞれ上底・下底とする台形の脚は、ブレーキペダルBのストロークが増加するにつれて、この脚に対応する液圧も増加させるように紙面右上がりの直線状(又は折線状)になっている。図3(a)に示すマップは事前の実験等に基づいて予め作成され、記憶部91(図2参照)に格納されている(図3(b)に示すマップも同様)。
なお、正常領域Kaは、ストロークセンサ41及び液圧センサ43の検出誤差や、正常領域Kaの外縁に関するマージン(余裕)を考慮して設定されることが好ましい。
図3(b)は、マスタカットバルブよりも下流側の液圧系統の正常領域を示すマップ(斜線部分)である。なお、図3(b)の横軸は角度センサ42(図1参照)の検出値に対応するボールねじ軸33bのストロークであり、縦軸は液圧センサ44によって検出される液圧である。図3(b)に示すように、ボールねじ軸33bのストロークが閾値L3(所定閾値、第2閾値)以上かつ閾値L4以下である台形状の領域を正常領域Kbとした。
図3(b)に示すように、ボールねじ軸33bのストロークの閾値L3は、図3(a)に示す閾値L1よりも小さい値に設定されている。なお、閾値L1,L3の大小関係の詳細については後記する。
再び、図2に戻って説明を続ける。カウンタ92は、上流側正常判定部93又は下流側正常判定部94からの指令に従って所定周期でクロックパルスを発生させ、時間を計測する機能を有している。カウンタ92は、ブレーキペダルBのストローク(又はボールねじ軸33bのストローク)が保持された時刻からの経過時間を計測する。
上流側正常判定部93(正常判定手段)は、マスタカットバルブ60a,60bよりもマスタシリンダ10側の液圧系統に関して、リークが発生していない正常状態であるか否かを判定する機能を有している。上流側正常判定部93は、ストロークセンサ41の検出値、及び液圧センサ43の検出値に基づき、前記した正常領域Ka(図3(a)参照)のマップを参照して、上流側の液圧系統が正常状態であるか否かを判定する。そして、上流側正常判定部93は、その判定結果を表示装置Dに表示させる。
下流側正常判定部94(正常判定手段)は、マスタカットバルブ60a,60bよりもスレーブシリンダ30側の液圧系統に関して、リークが発生していない正常状態であるか否かを判定する機能を有している。下流側正常判定部94は、角度センサ42の検出値、及び液圧センサ44の検出値に基づき、前記した正常領域Kb(図3(b)参照)のマップを参照して、下流側の液圧系統が正常状態であるか否かを判定する。そして、下流側正常判定部94は、その判定結果を表示装置Dに表示させる。
上流側正常判定部93及び下流側正常判定部94が実行する処理の詳細については、後記する。
<車両用ブレーキシステムの動作>
図4は、制御装置が実行する正常判定処理の流れを示すフローチャートである。以下では、一例として、作業員がブレーキペダルBを踏込むことで、液圧系統においてリークが発生していないかを検査する場合について説明する。また、主に、上流側正常判定部93(図2参照)が実行する処理について説明する。
まず、図1に示す液圧センサ43の検出値に基づき、作業員によるブレーキペダルBの踏込みを検知すると、制御装置90(図2参照)はマスタカットバルブ60a,60bを励磁して閉弁し、シミュレータバルブ60cを励磁して開弁する(START)。さらに制御装置90は、ストロークセンサ41によって検出されるブレーキペダルBの踏込量に応じて、スレーブシリンダ30を作動させる。
ちなみに、入力手段(図示せず)を介した「検査開始」の指令を「START」のトリガにしてもよいし、運転者によるIG−ONを「START」のトリガにしてもよい。
ステップS101において上流側正常判定部93(図2参照)は、ブレーキペダルBのストロークが閾値L1以上であるか否かを判定する。前記したように、閾値L1(所定閾値、第1閾値)は、図3(a)に示す台形状の正常領域Kaにおけるストロークの下限値である。この閾値L1は、ブレーキペダルBのストロークを閾値L1以上で保持して所定時間Δtが経過したとき、液圧センサ43の検出値に基づいてリークの有無を適切に判定できるように予め設定されている。
ブレーキペダルBのストロークが閾値L1以上である場合(S101→Yes)、上流側正常判定部93の処理はステップS102に進む。この場合、作業員によってブレーキペダルBが充分に踏込まれており、その踏込量に対応する液圧が発生している。
一方、ブレーキペダルBのストロークが閾値L1未満である場合(S101→No)、上流側正常判定部93はステップS101の処理を繰り返す。ちなみに、ブレーキペダルBの踏込量が小さすぎると、リークが発生していても孔から漏れ出るブレーキ液が微量であるため、液圧系統が正常状態であるか否かを判定することが困難になる。
ステップS102において上流側正常判定部93は、ブレーキペダルBのストロークが閾値L2以下であるか否かを判定する。前記したように、閾値L2は、図3(a)に示す台形状の正常領域におけるストロークの上限値である。この閾値L2は、リークが発生した状態において、ブレーキペダルBを大きく踏込むことで比較的高いブレーキ液圧が一時的に生じた場合でもリークの有無を適切に判定できるように予め設定されている。
ブレーキペダルBのストロークが閾値L2以下である場合(S102→Yes)、上流側正常判定部93の処理はステップS103に進む。一方、ブレーキペダルBのストロークが閾値L2よりも大きい場合(S102→No)、上流側正常判定部93の処理はステップS101に戻る。
ステップS103において上流側正常判定部93は、ブレーキペダルBのストロークが保持されているか否かを判定する。例えば、現時点でのストロークセンサ41の検出値と、所定時間前(例えば、数msec前)のストロークセンサ41の検出値と、の差の絶対値が所定値以下である場合、上流側正常判定部93はブレーキペダルBが保持されていると判定する。つまり、ブレーキペダルBの踏込みが止まった後の微動も、ブレーキペダルBの「保持」に含まれる。
ブレーキペダルBのストロークが保持されている場合(S103→Yes)、上流側正常判定部93の処理はステップS105に進む。
一方、ブレーキペダルBのストロークが保持されていない場合(S103→No)、ステップS104において上流側正常判定部93はカウンタ92の値をクリアし、ブレーキペダルBのストロークが保持されてからの経過時間をゼロに戻す。カウンタ92の値をクリアした後、上流側正常判定部93の処理はステップS101に戻る。
ステップS105において上流側正常判定部93は、液圧センサ43の検出値が正常領域Ka(図3(a)参照)に含まれるか否かを判定する。例えば、作業員がブレーキペダルBを踏込んで、図3(a)に示す点Qa(ストロークLA,液圧PA)で保持したとする。なお、ストロークLAは閾値L1以上かつ閾値L2以下である。上流側正常判定部93は、記憶部91のマップを参照し、正常領域KaのうちストロークLAに対応する液圧の範囲(PAL以上かつPAH以下)を特定する。
次に、上流側正常判定部93は、この液圧の範囲に、液圧センサ43の検出値である液圧PAが含まれるか否かを判定する。つまり、上流側正常判定部93は、ブレーキペダルBのストロークが閾値L1以上かつ閾値L2以下で保持された状態で、ストロークLAと液圧PAとによって特定される点Qaが正常領域Kaに含まれるか否かを判定する。
液圧センサ43の検出値が正常領域Kaに含まれる場合(S105→Yes)、上流側正常判定部93の処理はステップS106に進む。
ステップS106において上流側正常判定部93は、カウンタ92の値を加算(+1)する。なお、ステップS106の加算処理は所定周期(例えば、数msec)で行われる。
ステップS107において上流側正常判定部93は、ブレーキペダルBのストロークが保持されてから所定時間Δt(例えば、1sec)が経過したか否かを判定する。つまり、上流側正常判定部93は、カウンタ92の値が、所定時間Δtに対応する所定値に達したか否かを判定する。この所定時間Δtは、液圧系統にリークが発生している状態でブレーキペダルBのストロークLを保持(L1≦L≦L2)した場合、このストロークと、徐々に低下する液圧と、によって特定される点が所定時間Δt以内に正常領域Kaから外れるように予め設定されている。このように所定時間Δtが設定されることで、液圧系統にリークが発生している状態で「リークなし」と誤判定してしまうことを防止できる。
ブレーキペダルBのストロークが保持されてから所定時間Δtが経過した場合(S107→Yes)、上流側正常判定部93の処理はステップS108に進む。ステップS108において上流側正常判定部93は、液圧系統にリークが発生していない(液圧系統は正常状態である)と判定する。この判定結果は、制御装置90に接続された表示装置D(図2参照)に表示される。
一方、ブレーキペダルBのストロークが保持されてから所定時間Δtが経過していない場合(S107→No)、上流側正常判定部93の処理はステップS101に戻る。
また、液圧センサ43の検出値が正常領域Kaに含まれない場合(S105→No)、上流側正常判定部93の処理はステップS109に進む。ステップS109において上流側正常判定部93は、液圧系統を再検査すべきと判定し、その旨を表示装置Dに表示する。この場合、液圧系統の検査を行う作業員によって再度ブレーキペダルBが踏込まれ、液圧系統のリークに関する再検査が行われる。
マスタカットバルブ60a,60bよりも下流側の液圧系統に関しては、下流側正常判定部94(図2参照)によってステップS101〜S109と同様の処理が行われる。
すなわち、ボールねじ軸33bのストロークが閾値L3以上かつ閾値L4以下に保持された状態で、図3(b)に示す点Qbが正常領域Kbに所定時間Δt以上留まった場合、下流側正常判定部94は、下流側の液圧系統にリークがないと判定する。
このように、マスタシリンダ10とスレーブシリンダ30とがマスタカットバルブ60a,60bによって遮断された状態で、マスタシリンダ10の上流側・下流側の液圧系統それぞれについて正常状態であるか否かが判定される。
<作用・効果>
図5(a)はブレーキペダルのストロークの時間的変化を示す説明図であり、図5(b)はマスタカットバルブよりも上流側の液圧の時間的変化を示す説明図である。なお、図3(a)、図5(a)、及び図5(b)に示す実線はそれぞれ対応しており、液圧系統にリークがない正常状態での変化を表している。一点鎖線(リークあり:早踏み)、二点鎖線(リークあり:緩やかな踏込み)についても同様である。
液圧系統にリークがない正常状態である場合、作業者によってブレーキペダルBが踏込まれるにつれて、ストロークセンサ41の検出値(ストローク)も大きくなる。ブレーキペダルBがストロークLA(L1≦LA≦L2)で保持された場合(図3(a)、図5(a)参照)、時刻t2から所定時間Δtが経過しても液圧はほとんど変動しない。つまり、液圧PAは、正常領域Kaに基づく許容範囲内(PAL以上かつPAH以下:図3(a)参照)で維持される(図5(b)参照)。この場合(S107→Yes)、上流側正常判定部93によって液圧系統はリークなしと適切に判定される(S108)。
なお、図5(b)の斜線で示す範囲(PAL以上かつPAH以下)は、図5(a)のストロークLAに対応する液圧の許容範囲である。
また、図3(a)、図5(a)、図5(b)の一点鎖線で示すように、作業員によってブレーキペダルBが一気に踏込まれる可能性もある(いわゆる早踏み)。この場合、リークが発生していたとしても踏込初期に液圧が急速に立ち上がり(図5(b)の時刻t0〜t1)、ストローク及び液圧で特定される点が、一時的に正常領域Kaを通る可能性がある(図3(a)参照)。
しかしながらこの場合には、図5(a)の時刻t0〜t1においてブレーキペダルBのストロークは保持されていない(S103→No)。つまり、図3(a)の一点鎖線で示すように、ストローク及び液圧で特定される点が、正常領域Kaで留まることなく点X1に向かって移動する。したがってこの場合、上流側正常判定部93によって「リークなし」と誤判定されることはない。
また、図3(a)、図5(a)、図5(b)の二点鎖線で示すように、作業員によってブレーキペダルBがゆっくりと踏込まれる可能性もある(緩やかな踏込み)。この場合、リークが発生していてもブレーキ液が少しずつしか漏れ出ないため、ストローク及び液圧で特定される点が正常領域Kaに入る可能性がある(図3(a)参照)。
しかしながら、時刻t3以後にブレーキペダルBのストロークが保持されたとしても(図5(a)参照)、リークが発生しているため液圧は低下する(図5(b)参照)。ブレーキペダルBのストロークが閾値L1以上で保持されることで、ブレーキ液が配管チューブから押し出されるからである。すなわち、図3(a)の二点鎖線で示すように、ストローク及び液圧で特定される点が、正常領域Ka内の点X2から紙面下向きに移動し、正常領域Kaから外れる。
その結果、時刻t3から所定時間Δtが経過するまでに、液圧が、正常領域Kaに基づく液圧の許容範囲(PAL以上かつPAH以下)を下回る(図5(b)参照)。したがって、上流側正常判定部93によって「リークなし」と誤判定されることはない(S107→No、S109)。換言すると、このような誤判定を防止できるように閾値L1及び所定時間Δtが設定されている。
ちなみに、早踏み(一点鎖線)してから時刻t1以後にブレーキペダルBのストロークが保持されたとしても(図5(a)参照)、緩やかな踏込みの場合と同様に液圧は急速に低下する(図5(b)参照)。したがって、上流側正常判定部93によって「リークなし」と誤判定されることはない。
このように、本実施形態によれば、ブレーキペダルBのストロークが急速に増加した場合でも、緩やかに増加した場合でも、液圧系統のリークに関する誤判定を防止できる。したがって、作業員にブレーキペダルBの踏込速度等を厳密に要求する必要がなく、液圧系統の検査を簡単化できる。
なお、マスタカットバルブ60a,60bよりも下流側の液圧系統についても、下流側正常判定部94が実行する処理によって、上流側と同様の作用・効果が奏される。
また、ユーザによる使用中(車両の走行中)でも、図4で説明した正常判定処理を実行し、液圧系統が正常状態であるか否かを容易に確認できる。この場合、例えば、IG−ONを「START」(図4参照)のトリガとして正常判定処理を行う。
また、マスタカットバルブ60a,60bの上流側に対応する閾値L1(第1閾値:図3(a)参照)よりも、下流側に対応する閾値L3(第2閾値:図3(b)参照)の方が小さい値に設定される。したがって、下流側の液圧が閾値L3に達するまでの時間は、上流側の液圧が閾値L1に達するまでの時間よりも短くなる。その結果、ホイールシリンダ71FR,71FL,71RL,71RRに直接的に液圧を作用させるスレーブシリンダ30側の液圧系統に関して正常状態であるか否かを早期に判定でき、車両用ブレーキシステムAの信頼性を向上させることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る車両用ブレーキシステムAについて前記実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記実施形態では、ブレーキペダルBのストロークが閾値L1以上かつ閾値L2以下の条件下で(S101→Yes、S102→Yes)、そのストロークが保持されているか否かを判定する場合について説明したが(S103)、これに限らない。すなわち、正常領域Ka(図3(a)参照)に関して、ストロークの上限値である閾値L2を設けないようにし、上流側正常判定部93によるステップS102の処理を省略してもよい。
マスタシリンダ10の構成等によっては、リークが発生している状態でブレーキペダルBを目一杯踏込んでも、ストローク及び液圧で特定される点が所定時間Δt以内に正常領域Ka(図3(a)参照)から外れることもあるからである。同様に、下流側正常判定部94の処理に関してもステップS102の処理を省略してもよい。
また、上流側正常判定部93は、ブレーキペダルBのストロークが閾値L1以上であり(S101→Yes)、かつ、ブレーキペダルBのストロークが保持されている場合にカウンタの値を加算してもよい(S103→Yes,S106)。そして、前記した処理の後にストロークが閾値L2以下であるか(S102)、液圧が正常領域内であるか(S105)、及び、所定時間Δtが経過したか(S107)の判定処理を順次実行し、各条件が満たされた場合に液圧系統が正常であると判定するようにしてもよい(S108)。
また、前記実施形態では、マスタシリンダ10とスレーブシリンダ30とがマスタカットバルブ60a,60bによって連通/遮断されるバイ・ワイヤ式の車両用ブレーキシステムAについて説明したが、これに限らない。例えば、スレーブシリンダ30及びマスタカットバルブ60a,60bを省略し、マスタシリンダ10のみで制動力を発生させる構成でもよい。このように、「液圧発生手段」がマスタシリンダ10のみである場合でも、前記実施形態と同様の効果が奏される。
A 車両用ブレーキシステム
10 マスタシリンダ(液圧発生手段)
11 シリンダ本体
13a,13b ピストン
30 スレーブシリンダ(液圧発生手段)
31 電動モータ
32 ギヤ機構
33 ボールねじ構造体
33b ボールねじ軸(押圧部材)
34 シリンダ本体
35a,35b ピストン
41 ストロークセンサ(ストローク検出手段)
42 角度センサ(ストローク検出手段)
43,44 液圧センサ(液圧検出手段)
60a,60b マスタカットバルブ
71FR,71FL,71RL,71RR ホイールシリンダ
90 制御装置
93 上流側正常判定部(正常判定手段)
94 下流側正常判定部(正常判定手段)
B ブレーキペダル(押圧部材)
Ka,Kb 正常領域

Claims (3)

  1. シリンダ本体と、前記シリンダ本体内で摺動可能に設置されるピストンと、を有し、前記ピストンの摺動によって液圧を発生させる液圧発生手段と、
    前記ピストンを押圧する押圧部材のストロークを直接又は間接に検出するストローク検出手段と、
    前記液圧発生手段によって発生する液圧を検出する液圧検出手段と、を備える車両用ブレーキシステムであって、
    液圧系統にリークが生じていない正常状態に対応する正常領域が、前記ストローク及び前記液圧に基づいて予め設定され、
    前記ストローク検出手段によって検出されるストロークが保持された状態が継続している所定時間の間、当該ストロークと、前記液圧検出手段によって検出される液圧と、が前記正常領域に留まった場合、前記液圧系統は前記正常状態であると判定する正常判定手段を備えること
    を特徴とする車両用ブレーキシステム。
  2. 前記液圧発生手段は、
    運転者のブレーキ操作が入力されるマスタシリンダと、
    マスタカットバルブを介して前記マスタシリンダに接続され、前記ブレーキ操作に応じてホイールシリンダに液圧を作用させるスレーブシリンダと、を備え、
    前記正常領域における前記ストロークは、所定閾値以上であり、
    前記マスタカットバルブよりも前記マスタシリンダ側の液圧系統に対応する前記所定閾値として、第1閾値が設定されるとともに、
    前記マスタカットバルブよりも前記スレーブシリンダ側の液圧系統に対応する前記所定閾値として、前記第1閾値よりも小さい第2閾値が設定され、
    前記正常判定手段は、前記マスタシリンダと前記スレーブシリンダとが前記マスタカットバルブによって遮断された状態で、前記マスタシリンダ側の液圧系統、及び、前記スレーブシリンダ側の液圧系統について、前記正常状態であるか否かをそれぞれ判定すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキシステム。
  3. シリンダ本体と、前記シリンダ本体内で摺動可能に設置されるピストンと、を有し、前記ピストンの摺動によって液圧を発生させる液圧発生手段と、
    前記ピストンを押圧する押圧部材のストロークを直接又は間接に検出するストローク検出手段と、
    前記液圧発生手段によって発生する液圧を検出する液圧検出手段と、を備える車両用ブレーキシステムが実行する液圧系統の正常判定方法であって、
    液圧系統にリークが生じていない正常状態に対応する正常領域が、前記ストローク及び前記液圧に基づいて予め設定され、
    前記ストローク検出手段によって検出されるストロークが保持された状態が継続している所定時間の間、当該ストロークと、前記液圧検出手段によって検出される液圧と、が前記正常領域に留まった場合、前記液圧系統は前記正常状態であると判定する正常判定処理を実行すること
    を特徴とする液圧系統の正常判定方法。
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