JP6166196B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
内燃機関のバルブタイミング制御装置に設けられるバルブタイミング可変機構は、タイミングチェーンが巻き架けられてクランクシャフトと同期して回転するハウジングと、カムシャフトに固定されたベーンロータと有している。このバルブタイミング可変機構は、油圧を用いてベーンロータをハウジングに対して相対回転させることでバルブタイミングを変更する。また、こうしたバルブタイミング可変機構の他、ベーンロータに収容されたロックピンをハウジングに形成された嵌合孔に嵌合させることにより、ハウジングとベーンロータとの相対回転を規制するロック機構を備えたバルブタイミング制御装置が知られている(例えば、特許文献1など)。このロック機構では、内燃機関が運転状態にあり、ベーンロータのロックピンに作用する油圧が高い場合には、ロックピンがハウジングの嵌合孔から抜けた状態に維持されてベーンロータとハウジングとが相対回転可能となる。一方、機関停止操作がなされてロックピンに作用する油圧が低下すると、ロックピンがばねにより付勢されて嵌合孔に嵌合し、ベーンロータとハウジングとの相対回転が規制される。これにより、ベーンロータの回転位相を保持するための油圧が低い機関始動時であっても、ベーンロータを所望の回転位相に保持することができる。
特開平11−210424号公報
ところで、上述したバルブタイミング制御装置では、内燃機関の停止操作がなされると、クランクシャフトの回転が停止するまでの間に、ハウジングに対するベーンロータの相対回転位相をロックピンが嵌合孔に嵌合可能な位相に合わせる位相合わせ処理が行われる。しかしながら、内燃機関の停止操作後はベーンロータの回転位相を保持するための油圧が低下するため、カムトルクによってベーンが揺動してロックピンの位置と嵌合孔の位置とがずれる場合がある。また、ハウジングに巻き架けられたタイミングチェーンの張力が同ハウジングに作用することにより、ロックピンの位置と嵌合孔の位置とのずれ量がさらに大きくなる場合がある。したがって、内燃機関が停止する前にロックピンと嵌合孔との位置を合わせたとしても、内燃機関が停止した時にはこれらの位置がずれた状態となり、ロックピンを嵌合孔に嵌合させることができなくなるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関停止時におけるロック機構の嵌合不良を抑制することが可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための内燃機関のバルブタイミング制御装置としては次のようなものがある。すなわち、このバルブタイミング制御装置は、内燃機関のタイミングチェーンが巻き架けられてクランクシャフトと同期して回転するハウジングとカムシャフトに固定されたベーンロータと有し、ハウジングに対してベーンロータを相対回転させることでバルブタイミングを変更するバルブタイミング可変機構と、ベーンロータに収容されたロックピンをハウジングに形成された嵌合孔に嵌合させることでハウジングとベーンロータとの相対回転を規制するロック機構と、クランクシャフトに回転抵抗を付与するとともにその回転抵抗の大きさを調節可能な回転抵抗調節機構とを備える。そして、バルブタイミング制御装置は、内燃機関の停止操作後であって内燃機関が停止する前にハウジングに対するベーンロータの相対回転位相をロックピンが嵌合孔に嵌合可能な位相に合わせる位相合わせ処理を実行する。そして、位相合わせ処理の実行後に回転抵抗調節機構を制御して、ハウジングに作用する第1の付勢力及びロックピンに作用する第2の付勢力が同方向に作用するクランク角度範囲に機関停止時のクランク角が含まれるように、回転抵抗調節機構の回転抵抗の大きさを調節する回転抵抗調節処理を実行する。ここで、第1の付勢力は、タイミングチェーンの張力によってハウジングがその径方向に付勢される力であり、第2の付勢力は、ロックピンに作用するカムトルクを第1の付勢力の作用方向に平行な成分と垂直な成分とに分解したときのその平行な成分である。
第1の付勢力と第2の付勢力とが同方向に作用する場合には、ハウジングとロックピンとが同じ側に付勢されるようになるため、第1の付勢力と第2の付勢力とが反対方向に作用してハウジングとロックピンが互いに反対側に付勢される場合と比較して、機関停止時におけるロックピンの位置と嵌合孔の位置のずれ量が小さくなる。上記構成では、内燃機関の停止操作後に位相合わせ処理が実行されると、回転抵抗調節機構を制御することにより、機関停止時のクランク角が第1の付勢力と第2の付勢力とが同方向となるクランク角度範囲に含まれるように、クランクシャフトに作用する回転抵抗の大きさを調節している。このため、機関停止時のロックピンと嵌合孔の位置ずれを小さくしてロックピンと嵌合孔との嵌合不良を抑制することができる。
バルブタイミング制御装置の概略構成を示す模式図。 バルブタイミング制御装置のバルブタイミング可変機構についてその断面構造を示す断面図。 (a)、(b)は図2の3−3線に沿った断面図。 ロックピンに作用するカムトルクの変動態様の一例を示すグラフ。 バルブタイミング可変機構の断面構造を示す断面図。 第2の付勢力の変動態様の一例を示すグラフ。 (a)は第1の付勢力と第2の付勢力とが反対方向に作用するときのロックピンと嵌合孔との相対位置関係を示す断面図、(b)は第1の付勢力と第2の付勢力とが同方向に作用するときのロックピンと嵌合孔との相対位置関係を示す断面図。 内燃機関の制御装置によって実行される停止制御の実行手順を示すフローチャート。 (a)、(b)は機関停止操作後における機関回転速度の推移を示すタイミングチャート。
以下、内燃機関のバルブタイミング制御装置の一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。なお、本実施形態では、直列4気筒の内燃機関を例に説明する。
図1に示すように、内燃機関の燃焼室1には、吸気通路2と排気通路3とが接続されている。燃焼室1と吸気通路2との間には吸気バルブ4が設けられ、燃焼室1と排気通路3との間には排気バルブ5が設けられている。吸気バルブ4及び排気バルブ5はそれぞれバルブスプリング6,7によって閉弁方向に常時付勢されている。
また、内燃機関には、吸気バルブ4を押し下げて開閉駆動するための吸気カム8を有する吸気カムシャフト9と、排気バルブ5を押し下げて開閉駆動するための排気カム10を有する排気カムシャフト11が設けられている。吸気カムシャフト9の一端には、吸気バルブ4のバルブタイミングを変更する油圧式のバルブタイミング可変機構100が設けられている。バルブタイミング可変機構100は、同バルブタイミング可変機構100に対するオイルの給排態様を調節するオイルコントロールバルブ101(以下、OCVという)を有している。バルブタイミング可変機構100には、外周にスプロケット102が形成されたハウジング103が設けられている。このハウジング103のスプロケット102、排気カムシャフト11に取り付けられたスプロケット12、クランクシャフト13に取り付けられたスプロケット14にはタイミングチェーン15がそれぞれ巻き架けられている。このため、クランクシャフト13の回転に同期して吸気カムシャフト9及び排気カムシャフト11が回転する。これにより吸気バルブ4及び排気バルブ5がそれぞれ吸気カム8及び排気カム10によって押し下げられて開閉駆動される。
また、クランクシャフト13は、タイミングベルト16,17を介してオイルポンプ18及びオルタネータ19とそれぞれ連結されている。オイルポンプ18は、クランクシャフト13の回転に伴い駆動され、オイルパン20に貯留されたオイルを汲み上げてOCV101を通じてバルブタイミング可変機構100に供給する。オルタネータ19は、ロータコイルとステータコイルとを有しており、クランクシャフト13の回転に伴いロータコイルが回転することによって発電する。なお、オルタネータ19はバッテリー21に接続されており、同オルタネータ19のロータコイルに供給される電流を制御することによってその発電量を調節する。また、オルタネータ19は発電量が大きくなるほど、その回転軸を回転させるためのトルクが大きくなる。すなわち、オルタネータ19はクランクシャフト13に回転抵抗を付与するとともにその回転抵抗の大きさを調節可能な回転抵抗調節機構として機能する。
内燃機関の制御部22には、内燃機関に設けられた各種センサ類から検出信号が入力される。各種センサ類としては、例えば、クランクシャフト13の回転速度(以下、機関回転速度NEという)や回転位相(以下、クランク角度という)を検出するためのクランク角センサ23、吸気カムシャフト9の回転位相(以下、カム角という)を検出するためのカム角センサ24、及びイグニッションスイッチ25等がある。制御部22は、こうした信号に基づいてOCV101を制御し、機関運転時における吸気バルブ4のバルブタイミング制御を実行する。また、内燃機関の停止操作後に位相合わせ処理を実行したり、オルタネータ19の回転抵抗(発電量)を調節する回転抵抗調節処理を実行したりする等、各種の制御を実行する。
次に、バルブタイミング可変機構100について説明する。
図2に示すように、バルブタイミング可変機構100は、ハウジング103と、同ハウジング103内に設けられて吸気カムシャフト9に固定されたベーンロータ104とを有している。ハウジング103の内周には、その径方向に突出した3つの仕切壁105が設けられている。ベーンロータ104にはこれら仕切壁105の間を進角室106及び遅角室107に仕切る3つのベーン108を有している。なお、バルブタイミング可変機構100は、クランクシャフト13によって図2の時計回りに回転駆動される。
また、こうしたバルブタイミング可変機構100は、OCV101を制御して進角室106にオイルを供給するととともに遅角室107からオイルを排出することでベーンロータ104をハウジング103に対して時計回りに相対回転させて吸気バルブ4のバルブタイミングを進角させる。一方、OCV101を制御して進角室106からオイルを排出するとともに遅角室107にオイルを供給することでベーンロータ104をハウジング103に対して反時計回りに相対回転させて吸気バルブ4のバルブタイミングを遅角させる。また、進角室106及び遅角室107へのオイルの給排を停止することでベーンロータ104をその回転位相が変化しない状態に保持する。
また、バルブタイミング制御装置は、ハウジング103に対するベーンロータ104の相対回転位相を最遅角位相と最進角位相の間の中間位相で規制するロック機構109を有している。
図3を参照して、このロック機構109について説明する。
図3(a)に示すように、ロック機構109は、ベーン108に形成された収容室110に収容されるロックピン111と、ハウジング103に形成されてロックピン111が嵌合可能な嵌合孔112とを有している。収容室110には、ロックピン111を嵌合孔112側(図3の下側)に付勢するばね113が設けられている。また、ロックピン111の外周面と収容室110の内周面とによって区画された油圧室114には、オイルポンプ18によって汲み上げられたオイルが供給される。ロックピン111はこの油圧によって嵌合孔112から離間する方向(図3の上側)に付勢される。したがって、同図3(a)に示すように、内燃機関が運転状態にあり、油圧室114の油圧が高い場合には、ロックピン111に作用する油圧に基づく付勢力がばね113の付勢力よりも大きくなり、ロックピン111が嵌合孔112から抜けた状態に維持される。このため、ベーンロータ104とハウジング103とが相対回転可能となる。
一方、イグニッションスイッチ25がONからOFFに切り替えられた場合、すなわち内燃機関の停止操作がなされた場合には、クランクシャフト13の回転速度が低下するのに伴ってオイルポンプ18のオイル吐出量が減少し、油圧室114の油圧が徐々に低下する。そして、図3(b)に示すように、ロックピン111に作用する油圧に基づく付勢力がばね113の付勢力よりも小さくなると、ばね113の付勢力によってロックピン111の先端が収容室110から押し出されて嵌合孔112に嵌合する。このため、ベーンロータ104とハウジング103との相対回転が規制される。
したがって、こうしたロック機構109によれば、ベーンロータ104の回転位相を進角室106及び遅角室107の油圧によって保持することができない機関始動時にベーンロータ104の相対回転位相を中間位相にロックすることができる。また、機関運転時にはそのロックを解除してベーンロータ104とハウジング103とを相対回転可能な状態に変更することができる。
また、機関運転時には、吸気バルブ4のバルブタイミングを機関運転状態に応じた最適な状態とするためにベーンロータ104とハウジング103との相対回転位相が適宜変更されるため、ロックピン111の位置と嵌合孔112の位置とがずれた状態となる場合が多い。このため、バルブタイミング可変機構100では、内燃機関の停止操作がなされると内燃機関が停止する前にOCV101により進角室106及び遅角室107に対するオイルの給排状態を制御して、ハウジング103に対するベーンロータ104の相対回転位相をロックピン111が嵌合孔112に嵌合可能な位相に合わせる位相合わせ処理を実行する。
ところで、吸気カムシャフト9には、吸気バルブ4を開閉駆動するのに伴ってカムトルクTが作用する。すなわち、吸気カムシャフト9に設けられた吸気カム8が吸気バルブ4を押し下げるときには、バルブスプリング6の圧縮反力によって吸気カムシャフト9を遅角側に回転させる正トルクが作用する。一方、吸気カム8が吸気バルブ4を押し下げた後は、圧縮されたバルブスプリング6が圧縮前の状態に復元することによって吸気カムシャフト9を進角側に回転させる負トルクが作用する。このため、図4に示すように、吸気カムシャフト9及び同吸気カムシャフト9に固定されたベーンロータ104に作用するカムトルクTは、吸気バルブ4の開閉に伴って周期的に変動する。
また、図5に示すように、ハウジング103に巻き架けられたタイミングチェーン15の張力によってハウジング103は径方向(図5の下方)に付勢される。なお、この付勢力を第1の付勢力と定義する。また、ベーンロータ104に設けられたロックピン111にはカムトルクTが作用するが、このカムトルクTを図5に示すように吸気カムシャフト9の中心軸と直交する平面において第1の付勢力の作用方向に平行な成分と垂直な成分とに分解したときに、同平行な成分を第2の付勢力Tpと定義する。カムトルクTと第2の付勢力Tpとの関係は、次式(1)で表すことができる。
Tp=−T・Sinθ…(1)
なお、図5に示すように、上式右辺の「θ」は、ベーンロータ104の回転中心から伸びて第1の付勢力の作用方向と平行な線分L1と、ベーンロータ104の回転中心から伸びてロックピン111の中心を通る線分L2とがなす角度であり、両線分L1,L2が重なるときを「0°」としたときのカム角を示している。また、第2の付勢力Tpが正の値であるときには第2の付勢力Tpが第1の付勢力と同方向に作用し、第2の付勢力Tpが負の値であるときには第2の付勢力Tpが第1の付勢力と反対方向に作用する。
図6に示すように、第2の付勢力Tpは正の値と負の値とに周期的に変化する。なお、この第2の付勢力Tpとカム角との関係は予め実験等によって求めることができ、制御部22のメモリに記憶されている。
ここで、第2の付勢力Tpが負の値となる場合(図6の範囲Rn)、すなわち第1の付勢力と第2の付勢力Tpとが反対方向に作用する場合には、ハウジング103とベーン108とが互いに反対側に付勢される。このため、図7(a)に示すように、位相合わせ処理によって予めロックピン111の位置と嵌合孔112の位置とを合わせたとしてもベーンロータ104の回転位相を保持するための油圧が低下すると、これらの位置がずれてしまうこととなる。その結果、図7(a)に二点鎖線で示すように、機関停止後に油圧が低下してロックピン111がばね113の付勢力によって嵌合孔112側に押し出されたとしてもロックピン111がハウジングの壁面に当接して嵌合孔112に挿入されにくくなり、ロック機構109が嵌合不良となりやすい。
一方、第2の付勢力Tpが正の値となる場合(図6の範囲Rp)、すなわち第1の付勢力と第2の付勢力Tpとが同方向に作用する場合には、ハウジング103とベーン108とが同じ側に付勢される。このため、図7(b)に示すように、機関停止時におけるロックピン111の位置と嵌合孔112の位置とのずれ量が少なくなる。すなわち、こうした場合には、図7(b)に二点鎖線で示すように、機関停止後にばね113の付勢力によってロックピン111が嵌合孔112側に押し出されたときに、ロックピン111が嵌合孔112に嵌合しやすい。
このため、バルブタイミング制御装置は、カム角θが上記範囲Rpのいずれかにあるときに機関停止するように、クランクシャフト13に作用するオルタネータ19の回転負荷を調節する処理(回転抵抗調節処理)を行うようにしている。
次に、図8を参照して、この回転抵抗調節処理の実行手順について説明する。なお、この処理は、制御部22により所定周期毎に繰り返し実行される。
図8に示すように、本処理ではまず、内燃機関の停止操作がなされたか否かを判断する(ステップS1)。なお、内燃機関の停止操作がなされたか否かは、イグニッションスイッチ25がONからOFFに切り替えられたか否かに基づいて判断することができる。そして、ステップS1の処理において、内燃機関の停止操作がなされたと判断した場合(ステップS1:YES)には、次にステップS2の処理に移行して、OCV101を制御して位相合わせ処理を実行する。その後、ステップS3の処理に移行して、現在のクランク角度と機関回転速度NEの低下度合いから機関停止時のクランク角度Asを推定する。
次に、ステップS4の処理において、オルタネータ19の回転抵抗を調節する。この処理では、まずステップS3の処理において推定された機関停止時のクランク角度Asが許容クランク角度範囲に含まれるか否かを判断する。なお、許容クランク角度範囲は、第1の付勢力と第2の付勢力Tpとが同方向に作用するクランク角度範囲であり、図6に示したカム角の範囲Rpに対応するクランク角度範囲として設定されている。推定された機関停止時のクランク角度Asが許容クランク角度範囲に含まれる場合には、オルタネータ19の回転抵抗をそのままの大きさに維持する。
一方、推定された機関停止時のクランク角度Asが許容クランク角度範囲に含まれない場合には、許容クランク角度範囲のうち、ステップS3の処理において推定された機関停止時のクランク角度Asに最も近い許容クランク角度範囲を目標クランク角度範囲として設定する。そして、オルタネータ19のロータコアに供給される電流を制御してその回転抵抗を調節することで機関回転速度NEの低下度合いを変更し、推定された機関停止時のクランク角度が目標クランク角度範囲に含まれるようにする。
次に、ステップS5の処理に移行して、機関停止したか否かを判断する。この処理では、機関回転速度NEが0である場合に肯定判定となる。ステップS5の処理において、機関停止していないと判断した場合(ステップS5:NO)には、ステップS3及びステップS4の処理を繰り返す。一方、ステップS5の処理において、機関停止したと判断した場合(ステップS5:YES)には、本処理を終了する。したがって、内燃機関の停止操作がなされて位相合わせ処理が実行された後は、内燃機関が停止するまで回転抵抗調節処理が実行される。
次に、このバルブタイミング制御装置の作用について説明する。
例えば、図9(a)に実線で示すように、推定された機関停止時のクランク角度Asが同図9に範囲Aとして示す許容クランク角度範囲に含まれず、同クランク角度Asが許容クランク角度範囲を超えたときに機関停止すると推定される場合には、オルタネータ19の回転抵抗を増大させ、機関回転速度NEの低下度合いを大きくする。これにより、図9(a)に一点鎖線で示すように、機関停止時のクランク角度Asが許容クランク角度範囲に含まれた状態で機関が停止するようになる。なお、上述したように図9に範囲Aとして示す許容クランク角度範囲は、第1の付勢力と第2の付勢力Tpとが同方向に作用するクランク角度範囲である。
一方、例えば図9(b)に実線で示すように、推定された機関停止時のクランク角度Asが許容クランク角度範囲(範囲A)に含まれず、同クランク角度Asが許容クランク角度範囲に至る前に機関停止すると推定される場合には、オルタネータ19の回転抵抗を減少させ、機関回転速度NEの低下度合いを小さくする。これにより、図9(b)の一点鎖線で示すように、機関停止時のクランク角度Asが許容クランク角度範囲に含まれた状態で機関が停止するようになる。
このように、本バルブタイミング制御装置によれば、推定される機関停止時のクランク角度Asと許容クランク角度範囲と関係に基づいてオルタネータ19の回転抵抗を調節することで、ロックピン111と嵌合孔112との位置ずれ量が小さい状態で機関を停止させることができ、ロック機構109の嵌合不良が抑制される。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)内燃機関の停止操作がなされると、第1の付勢力と第2の付勢力Tpとが同方向に作用する許容クランク角度範囲を機関停止時の目標クランク角度範囲としてオルタネータ19の回転抵抗の大きさを調節するようにした。このため、機関停止時のロックピン111と嵌合孔112の位置ずれを小さくしてロックピン111と嵌合孔112との嵌合不良を抑制することができる。
なお、上記一実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。なお、上記実施形態及び以下の変更例を適宜組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、ロック機構として、ハウジング103に対するベーンロータ104の相対回転位相を最遅角位相と最進角位相の間の中間位相で規制するロック機構109を例示した。これに代えて、ハウジング103に対するベーンロータ104の相対回転位相を最遅角位置で規制するロック機構や最進角位置で規制するロック機構等、他の位置でこれらの相対回転位相を規制するロック機構を採用してもよい。
・上記各実施形態では、回転抵抗調節機構としてオルタネータ19を採用したが、回転抵抗調節機構はこれに限られない。例えば内燃機関とモータジェネレータとを併せ備えるハイブリッド車両に搭載される内燃機関の制御装置にあっては、回転抵抗調節機構としてモータジェネレータを採用してもよい。
・上記実施形態では、吸気カムシャフト9にバルブタイミング可変機構100を備えた例を示したが、排気カムシャフト11にのみバルブタイミング可変機構100を備えるようにしてもよいし、吸気カムシャフト9及び排気カムシャフト11の両方にバルブタイミング可変機構100を備えてもよい。こうした場合であっても、機関停止操作がなされたときに、第1の付勢力と第2の付勢力Tpとが同方向に作用する許容クランク角度範囲を機関停止時の目標クランク角度範囲として回転抵抗調節機構の回転抵抗の大きさを調節することで上記(1)と同様の効果を得ることはできる。
1…燃焼室、2…吸気通路、3…排気通路、4…吸気バルブ、5…排気バルブ、6,7…バルブスプリング、8…吸気カム、9…吸気カムシャフト、10…排気カム、11…排気カムシャフト、12…スプロケット、13…クランクシャフト、14…スプロケット、15…タイミングチェーン、16,17…タイミングベルト、18…オイルポンプ、19…オルタネータ、20…オイルパン、21…バッテリー、22…制御部、23…クランク角センサ、24…カム角センサ、25…イグニッションスイッチ、100…バルブタイミング可変機構、101…OCV、102…スプロケット、103…ハウジング、104…ベーンロータ、105…仕切壁、106…進角室、107…遅角室、108…ベーン、109…ロック機構、110…収容室、111…ロックピン、112…嵌合孔、113…ばね、114…油圧室。

Claims (1)

  1. 内燃機関のタイミングチェーンが巻き架けられてクランクシャフトと同期して回転するハウジングとカムシャフトに固定されたベーンロータと有し、ハウジングに対してベーンロータを相対回転させることでバルブタイミングを変更するバルブタイミング可変機構と、ベーンロータに収容されたロックピンをハウジングに形成された嵌合孔に嵌合させることでハウジングとベーンロータとの相対回転を規制するロック機構と、クランクシャフトに回転抵抗を付与するとともにその回転抵抗の大きさを調節可能な回転抵抗調節機構とを備え、
    内燃機関の停止操作後であって内燃機関が停止する前にハウジングに対するベーンロータの相対回転位相をロックピンが嵌合孔に嵌合可能な位相に合わせる位相合わせ処理を実行し、
    タイミングチェーンの張力によってハウジングがその径方向に付勢される力を第1の付勢力とし、ロックピンに作用するカムトルクを第1の付勢力の作用方向に平行な成分と垂直な成分とに分解して同平行な成分を第2の付勢力とするとき、前記位相合わせ処理の実行後に回転抵抗調節機構を制御して、機関停止時のクランク角が第1の付勢力及び第2の付勢力が同方向に作用するクランク角度範囲に含まれるように、回転抵抗調節機構の回転抵抗の大きさを調節する回転抵抗調節処理を実行する
    内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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