JP6165118B2 - 画像形成装置、画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式で画像を形成可能な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
一般に、電子写真方式で画像を形成可能なプリンターのような画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置では、画像データに応じて変調された光が光源から射出され、前記光が感光体ドラムなどの像担持体上に走査されて前記像担持体上に画像データに対応する静電潜像が形成される。そして、前記像担持体上に形成された静電潜像は、現像器から供給されるトナーによって現像される。
ここで、前記画像形成装置において、前記光源における発光の有無が画像データに応じてパルス幅が変調されたパルス信号に基づいて制御される構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、前記構成の画像形成装置では、画像データに含まれる画素各々の濃度に基づいて、前記画素の濃度に対応するパルス幅のパルス信号が生成される。そして、前記パルス信号に基づいて前記光源の発光の有無が制御されることで、前記像担持体上に前記画素の濃度が主走査方向の長さで表現された静電潜像が形成される。
特開平10−264443号公報
しかしながら、前記構成の画像形成装置において、前記像担持体上に形成される一画素の静電潜像の主走査方向の長さは、前記静電潜像の現像に用いられるトナーの粒径の整数倍に必ずしも対応するものではない。この場合、前記静電潜像の長さを前記粒径で割った値に対応する数のトナーが付着することになるが、前記静電潜像には前記粒径より小さい幅の余りが生じることがあり、その余りの部分には前記トナーが付着する場合もあれば付着しない場合もある。そのため、現像後の画像において濃度表現にバラつきが生じるという問題があった。
本発明の目的は、現像後の画像における濃度表現のバラつきを抑制可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、光走査部と、光源制御部と、現像器とを備える。前記光走査部は、光源から射出される光を像担持体上に走査させる。前記光源制御部は、前記像担持体において前記光走査部による光の走査方向に予め定められたトナーの粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像が形成されるパルス幅で前記光源の発光の有無を制御可能である。前記現像器は、前記像担持体上に形成される静電潜像を前記トナーを用いて現像する。
本発明の他の局面に係る画像形成方法は、第1ステップ及び第2ステップを備える。前記第1ステップでは、光走査部により光源から射出される光が走査される像担持体において前記光走査部による光の走査方向に予め定められたトナーの粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像が形成されるパルス幅で前記光源の発光の有無が制御される。前記第2ステップでは、前記像担持体上に形成される静電潜像が前記トナーを用いて現像される。
本発明によれば、現像後の画像における濃度表現のバラつきを抑制可能な画像形成装置及び画像形成方法が実現される。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の光走査装置の構成を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のエンジン制御部の構成を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のエンジン制御部において記憶される画素の濃度とパルス幅とが対応付けられた対応情報の内容を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[画像形成装置10の概略構成]
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の概略構成について説明する。ここで、図1は画像形成装置10の構成を示す断面模式図である。
図1及び図2に示すように、画像形成装置10は、ADF1、画像読取部2、画像形成部3、給紙部4、制御部5、操作表示部6、及びエンジン制御部7を備える。画像形成装置10は、画像データに基づいて画像を形成するプリンター機能と共に、スキャン機能、ファクシミリ機能、又はコピー機能などの複数の機能を有する複合機である。また、本発明は、プリンター装置、ファクシミリ装置、及びコピー機などの画像形成装置に適用可能である。
ADF1は、原稿セット部、複数の搬送ローラー、原稿押さえ、及び排紙部を備え、画像読取部2によって読み取られる原稿を搬送する自動原稿搬送装置である。画像読取部2は、原稿台、読取ユニット、複数のミラー、光学レンズ、及びCCD(Charge Coupled Device)を備え、前記原稿台に載置された原稿又はADF1によって搬送される原稿から画像データを読み取ることが可能である。
制御部5は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びEEPROM(登録商標)などの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部であり、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部5は、前記ROMに予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUを用いて実行することにより画像形成装置10を統括的に制御する。
操作表示部6は、制御部5からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部、及びユーザーの操作に応じて制御部5に各種の情報を入力する操作キー又はタッチパネルなどの操作部を有する。
画像形成部3は、画像読取部2で読み取られた画像データ又は外部のパーソナルコンピューター等の情報処理装置から入力された画像データに基づいて、電子写真方式で画像を形成する画像形成処理(印刷処理)を実行可能である。
具体的に、画像形成部3は、図1に示すように、感光体ドラム31、帯電装置32、光走査装置33、現像器34、転写ローラー35、クリーニング装置36、定着ローラー37、加圧ローラー38、及び排紙トレイ39を備える。そして、画像形成部3では、給紙部4に着脱可能な給紙カセットから供給されるシートに以下の手順で画像が形成され、画像形成後の前記シートが排紙トレイ39に排出される。なお、前記シートは、紙、コート紙、ハガキ、封筒、及びOHPシートなどのシート材料である。
まず、帯電装置32によって感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、光走査装置33により感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、感光体ドラム31の表面に画像データに対応する静電潜像が形成される。ここに、感光体ドラム31が、本発明における像担持体の一例である。そして、感光体ドラム31上の静電潜像は現像器34によってトナー像として現像(可視像化)される。なお、現像器34には、画像形成部3に着脱可能なトナーコンテナ34Aからトナー(現像剤)が補給される。
続いて、感光体ドラム31に形成されたトナー像は転写ローラー35によってシートに転写される。その後、シートに転写されたトナー像は、そのシートが定着ローラー37及び加圧ローラー38の間を通過する際に定着ローラー37で加熱されて溶融定着する。なお、感光体ドラム31の表面に残存したトナーはクリーニング装置36で除去される。
ここで、図3を参照しつつ、光走査装置33について説明する。なお、図3は光走査装置33の構成を示す斜視図である。
光走査装置33は、画像データに応じて変調された光を感光体ドラム31上に走査して感光体ドラム31上に前記画像データに対応する静電潜像を形成する。具体的に、光走査装置33は、図3に示すように、光源331、ポリゴンミラー332、fθレンズ333、コンデンサレンズ334、全反射ミラー335、ビームディテクター336、これら構成要素を収容する筐体337、及び筐体337に形成されたスリット338を備える。なお、画像形成部3において、光走査装置33は、感光体ドラム31の上方であって、スリット338の長手方向と感光体ドラム31の軸方向とが平行となる位置に配置される。
光源331は、画像データに応じて変調されたレーザー光を発光する半導体レーザー光源である。ポリゴンミラー332は、上面視で時計方向(図3の矢印方向)に高速回転可能であって、回転方向に沿って形成された複数の反射面を備える。光源331から出射されたレーザー光は、回転するポリゴンミラー332の反射面に反射されることで、図3に示す主走査方向330に沿って走査される。なお、光源331は、光源駆動部33A(図2参照)により発光の有無が制御される。光源駆動部33Aについては後述する。
fθレンズ333及びコンデンサレンズ334は、ポリゴンミラー332で反射されたレーザー光を平行光に変換する。全反射ミラー335は、コンデンサレンズ334を通過したレーザー光を感光体ドラム31の表面に向けて反射させる。スリット338は、全反射ミラー336で反射されたレーザー光を感光体ドラム31の表面に案内する射出口である。これにより、光源331から出射されたレーザー光が、感光体ドラム31の表面に主走査方向330に沿って走査されて、感光体ドラム31上に画像データに対応する静電潜像が形成される。ここに、光源331から射出されるレーザー光を感光体ドラム31上に走査させるポリゴンミラー332が、本発明における光走査部の一例である。また、主走査方向330が、本発明における光の走査方向の一例である。
ビームディテクター336は、主走査方向330の上流側であって全反射ミラー335に反射されない走査領域外においてレーザー光の有無を検出する。例えば、ビームディテクター336は、受光部を有する光センサーであって、照射されるレーザー光の光量に応じた電気信号(BD信号)を出力する。ビームディテクター336から出力される前記BD信号は、エンジン制御部7に入力されて、光走査装置33による感光体ドラム31上への主走査方向330に沿ったレーザー光の走査開始タイミングの決定に用いられる。
ところで、以上に述べた画像形成装置10の構成と同種の構成を備える画像形成装置において、光源331における発光の有無が画像データに応じてパルス幅が変調されたパルス信号に基づいて制御される構成が知られている。例えば、前記構成の画像形成装置では、画像データに含まれる画素各々の濃度に基づいて、前記画素の濃度に対応するパルス幅のパルス信号が生成される。そして、前記パルス信号に基づいて光源331の発光の有無が制御されることで、感光体ドラム31上に前記画素の濃度が主走査方向330の長さで表現された静電潜像が形成される。
しかしながら、前記構成の画像形成装置において、感光体ドラム31上に形成される一画素の静電潜像の主走査方向330の長さは、前記静電潜像の現像に用いられるトナーの粒径の整数倍に必ずしも対応するものではない。この場合、前記静電潜像の長さを前記粒径で割った値に対応する数のトナーが付着することになるが、前記静電潜像には前記粒径より小さい幅の余りが生じることがあり、その余りの部分には前記トナーが付着する場合もあれば付着しない場合もある。そのため、現像後の画像において濃度表現にバラつきが生じるという問題があった。これに対し、画像形成装置10では、以下に説明するように、現像後の画像における濃度表現のバラつきを抑制することが可能である。
具体的に、画像形成装置10では、トナーコンテナ34Aに予め定められた粒径のトナーが収容されており、そのトナーが現像器34に供給される。そして、光走査装置33によって感光体ドラム31上に前記粒径の整数倍に対応する静電潜像が形成されて、感光体ドラム31上の静電潜像が前記トナーにより現像される。なお、前記粒径のトナーは球形であることが望ましいが、球形に近い形状であれば球形でないトナーであってもよい。
以下、図4を参照しつつ、エンジン制御部7について説明する。ここで、図4における矢印は、エンジン制御部7での画像データの処理の流れを示すものである。なお、図4では、画像形成部3の構成要素である光源駆動部33A(図2参照)及び光源331が破線で記載されているが、エンジン制御部7が光源駆動部33Aを備えていてもよい。
エンジン制御部7は、入力される画像データに対応するパルス信号を生成して画像形成部3の光源駆動部33Aに出力する。また、エンジン制御部7は、画像形成部3の各構成の動作を制御して画像形成部3に前記印刷処理を実行させる。例えば、エンジン制御部7は、集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路で構成される。なお、画像形成装置10において、制御部5の前記CPUが、前記ROMに記憶された前記制御プログラムを実行することでエンジン制御部7として機能するものであってもよい。
具体的に、エンジン制御部7は、図4に示すように、画像処理部71、判定処理部72、幅情報取得部73、幅情報記憶部74、及び信号生成部75を備える。ここに、幅情報取得部73及び信号生成部75を含むエンジン制御部7が、本発明における光源制御部の一例である。
画像処理部71は、エンジン制御部7に入力される画像データに対して予め定められた画像処理を実行する。例えば、画像処理部71は、外部の情報処理装置から送信される印刷ジョブに従って前記印刷処理が実行される場合に、前記印刷ジョブに含まれる画像データについて、前記画像データのデータ形式をベクター形式からラスター形式に変換するラスタライズ処理などの画像処理を実行する。これにより、画像処理部71に入力された画像データは、例えば画素各々の濃度が最小値0(濃度無し)〜最大値63までの64段階の階調値で表現されたデータに変換される。画像処理部71で処理された画像データは、幅情報取得部73に入力される。
判定処理部72は、前記粒径のトナーが収容された適合トナー収容部が画像形成部3に装着されているか否かを判断する。判定処理部72による判定結果は、幅情報取得部73に入力される。
例えば、前記適合トナー収容部には、予め定められた識別情報を記憶するICチップなどの電子機器が装着されている。そして、判定処理部51は、画像形成部3に設けられた不図示の読取装置を用いて前記識別情報を読み取ることで、画像形成部3に装着されたトナーコンテナ34Aが前記適合トナー収容部であるか否かを判断することが考えられる。
幅情報取得部73は、画像データに含まれる画素各々の濃度に基づいて、前記画素の濃度が主走査方向330における前記粒径の整数倍の長さで表現された静電潜像各々に対応するパルス幅を示す幅情報を取得可能である。
ここで、幅情報記憶部74には、画素の濃度と前記パルス幅とが対応付られた対応情報が記憶されている。具体的に、幅情報記憶部74には、予め定められた濃度範囲ごとに前記パルス幅が対応付けられた第1対応情報が記憶されている。ここに、前記第1対応情報が記憶された幅情報記憶部74が、本発明における記憶部の一例である。
また、幅情報記憶部74には、前記第1対応情報に加えて、前記画素の濃度と前記パルス幅とが比例関係に基づいて対応付けられた第2対応情報が記憶されている。
そして、幅情報取得部73は、判定処理部72による判定結果に応じて、幅情報記憶部74から前記第1対応情報及び前記第2対応情報のいずれかの前記対応情報を読み出す。具体的に、幅情報取得部73は、判定処理部72により前記適合トナー収容部が装着されていると判定された場合には、幅情報記憶部74から前記第1対応情報を読み出す。また、幅情報取得部73は、判定処理部72により前記適合トナー収容部が装着されていないと判定された場合には、幅情報記憶部74から前記第2対応情報を読み出す。
その後、幅情報取得部73は、前記画素の濃度に基づいて、読み出した前記対応情報を参照することで、前記画素の濃度の対応する前記パルス幅を示す前記幅情報を取得する。幅情報取得部73により取得された前記幅情報は、信号生成部75に入力される。
ここで、幅情報記憶部74に記憶される前記対応情報の一例として、第1対応情報D1及び第2対応情報D2を図5に示す。図5において、横軸は画素の濃度を示すものであって、縦軸はパルス幅を示すものである。なお、図5に示す例では、画素の濃度が0〜63までの64段階の階調値で示されており、パルス幅が感光体ドラム31へのレーザー光の照射時間として示されている。
また、図5に示すパルス幅aは、前記粒径の整数倍の長さに対応する静電潜像を感光体ドラム31に形成する際に必要となるレーザー光の照射時間を示すものである。また、パルス幅2a、3a、4a、5a、及び6aは、パルス幅aの整数倍の値であって、具体的に、パルス幅2aはパルス幅aの2倍、パルス幅3aはパルス幅aの3倍、パルス幅4aはパルス幅aの4倍、パルス幅5aはパルス幅aの5倍、パルス幅6aはパルス幅aの6倍である。即ち、パルス幅2a、3a、4a、5a、及び6aも、パルス幅aと同様に、前記粒径の整数倍の長さに対応する静電潜像を感光体ドラム31に形成する際に必要となるレーザー光の照射時間を示す。
図5に示す第1対応情報D1では、予め定められた濃度範囲ごとにパルス幅が対応付けされている。即ち、画素の濃度0〜10に対して、パルス幅0が対応付けされている。また、画素の濃度10〜20に対して、パルス幅aが対応付けされている。同様に、画素の濃度20〜30、30〜40、40〜50、50〜60、及び60〜63に対して、パルス幅2a、3a、4a、5a、及び6aがそれぞれ対応付けされている。そのため、幅情報取得部73により、第1対応情報D1を参照して取得される前記幅情報が示す前記パルス幅は、感光体ドラム31に主走査方向330における長さが前記粒径の整数倍に制限された静電潜像を形成するレーザー光の照射時間を示すものとなる。これにより、感光体ドラム31に形成される静電潜像で表現される画素の階調数は低下する。しかしながら、前記粒径のトナーが現像に用いられる場合には、前記静電潜像に付着するトナーの数が安定するため、画素ごとの濃度表現のバラつきが抑制される。
一方、図5に示す第2対応情報D2では、画素の濃度とパルス幅とが比例関係に基づいて対応付けされている。そのため、幅情報取得部73により、第2対応情報D2を参照して取得される前記幅情報が示す前記パルス幅は、感光体ドラム31に主走査方向330における長さが前記粒径の整数倍に制限されない静電潜像を形成するレーザー光の照射時間を示すものとなる。これにより、感光体ドラム31に形成される静電潜像で表現される画素の階調数は維持されるものの、前記静電潜像に付着するトナーの数は不安定なものとなる。
信号生成部75は、幅情報取得部73により取得される前記幅情報に基づいて、画像データに対応するパルス信号を生成する。信号生成部75により生成されたパルス信号は、画像形成部3の光源駆動部33Aに入力される。
そして、光源駆動部33Aは、信号生成部75で生成されたパルス信号に基づいて、光源331を駆動させる。具体的に、光源駆動部33Aは、前記パルス信号を増幅して光源331を駆動するために必要な電力を付与し、増幅後の前記パルス信号を光源331に供給する。これにより、前記パルス信号におけるパルスの有無及びパルス幅に応じて、光源331の発光の有無及び発光時間が制御される。
その後、光源331から射出された光は、ポリゴンミラー332により感光体ドラム31上に走査されて、感光体ドラム31上に静電潜像が形成される。感光体ドラム31上に形成される静電潜像は、現像器34によりトナーコンテナ34Aに収容されたトナーを用いて現像される。
ここで、画像形成部3に装着されたトナーコンテナ34Aが前記適合トナー収容部である場合には、感光体ドラム31上には主走査方向330における長さが前記粒径の整数倍に制限された静電潜像が形成される。また、現像器34から前記粒径のトナーが感光体ドラム31上に供給される。そのため、前記静電潜像が前記粒径のトナーにより現像されることで、現像後の画像における濃度表現のバラつきが抑制される。
一方、画像形成部3に装着されたトナーコンテナ34Aが前記適合トナー収容部でない場合には、感光体ドラム31上には主走査方向330における長さが前記粒径の整数倍に制限されない静電潜像が形成される。また、現像器34から前記粒径と異なる粒径のトナーが感光体ドラム31上に供給される。そのため、前記粒径と異なる粒径のトナーが用いられる場合に、感光体ドラム31上に主走査方向330の長さが前記粒径の整数倍に制限された静電潜像が形成されて、逆に現像後の画像の画質が劣化してしまうことが回避される。
以上に説明した画像形成装置10では、以下の手順で画像が形成される画像形成処理が実行される。即ち、前記画像形成処理では、幅情報取得部73及び信号生成部75により、光走査装置33により光源から射出される光が走査される感光体ドラム31において主走査方向330に前記粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像が形成されるパルス幅で光源331の発光の有無が制御される(第1ステップ)。これにより、感光体ドラム31には、前記トナーの粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像が形成される。そして、現像器34により、感光体ドラム31上に形成される静電潜像が前記トナーを用いて現像される(第2ステップ)。
このように、画像形成装置10では、エンジン制御部7が、感光体ドラム31において主走査方向330に前記粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像、即ち前記長さに対応する数の前記粒径のトナーを安定して付着させることが可能な静電潜像が形成されるパルス幅で光源331の発光の有無を制御可能である。そのため、現像後の画像における濃度表現のバラつきを抑制することが可能である。
また、画像形成装置10において、前記粒径と異なる粒径のトナーが画像の形成に用いられる場合には、現像後の画像における濃度表現にバラつきが発生することになる。そのため、画像形成装置10のユーザーとの関係において、画像形成装置10のメーカーにより製造される純正品のトナーの市場価値を向上させることが可能である。
1 :ADF
2 :画像読取部
3 :画像形成部
31:感光体ドラム
33:光走査装置
33A:光源駆動部
331:光源
332:ポリゴンミラー
34:現像器
34A:トナーコンテナ
4 :給紙部
5 :制御部
6 :操作表示部
7 :エンジン制御部
71:画像処理部
72:判定処理部
73:幅情報取得部
74:幅情報記憶部
75:信号生成部
10:画像形成装置

Claims (2)

  1. 光源から射出される光を像担持体上に走査させる光走査部と、
    前記像担持体において前記光走査部による光の走査方向に予め定められたトナーの粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像が形成される特定パルス幅で前記光源の発光の有無を制御可能な光源制御部と、
    前記像担持体上に形成される静電潜像をトナーを用いて現像する現像器と、
    予め定められた濃度範囲ごとに前記特定パルス幅が対応付けられた第1対応情報、及び画素の濃度とパルス幅とが比例関係に基づいて対応付けられた第2対応情報が記憶された記憶部と、
    前記粒径のトナーが収容された適合トナー収容部が装着されているか否かを判断する判定処理部と、
    を備え
    前記光源制御部が、前記判定処理部により前記適合トナー収容部が装着されていると判断された場合は、前記第1対応情報に基づいて取得される前記特定パルス幅で前記光源の発光の有無を制御し、前記適合トナー収容部が装着されていないと判断された場合は、前記第2対応情報に基づいて取得される前記画素の濃度に比例したパルス幅で前記光源の発光の有無を制御する画像形成装置。
  2. 光源から射出される光を像担持体上に走査させる光走査部と、予め定められた濃度範囲ごとに前記像担持体において前記光走査部による光の走査方向に予め定められたトナーの粒径の整数倍に対応する長さの静電潜像が形成される特定パルス幅が対応付けられた第1対応情報、及び画素の濃度とパルス幅とが比例関係に基づいて対応付けられた第2対応情報が記憶された記憶部と、を備える画像形成装置で実行される画像形成方法であって、
    前記粒径のトナーが収容された適合トナー収容部が装着されているか否かが判断されるステップと、
    前記適合トナー収容部が装着されていると判断された場合は、前記第1対応情報に基づいて取得される前記特定パルス幅で前記光源の発光の有無が制御され、前記適合トナー収容部が装着されていないと判断された場合は、前記第2対応情報に基づいて取得される前記画素の濃度に比例したパルス幅で前記光源の発光の有無が制御される第1ステップと、
    前記像担持体上に形成される静電潜像がトナーを用いて現像される第2ステップと、
    を含む画像形成方法。
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