JP6164010B2 - 柱梁接合部の補強構造 - Google Patents
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Description
このような柱梁接合部の補強構造によれば、補強部材を柱と梁のフランジの接合部にほぼ密着するように設けなくてもよい(すなわち補強部材の作成に高い精度が求められない)。よって、この補強部材をスカラップの周辺に設けることにより柱梁接合部の補強の簡易化を図ることが可能である。
このような柱梁接合部の補強構造によれば、より確実に補強部材を梁に固定することができる。
このような柱梁接合部の補強構造によれば、補強の効果をより高めることが可能である。
このような柱梁接合部の補強構造によれば、補強部材をより確実に梁に接合することができる。
このような柱梁接合部の補強構造によれば、補強部材をより確実に梁に接合することができる。
図1Aは、柱梁接合構造の一例を示す側面図である。また、図1Bは、図1Aを斜め上から見た斜視図である。なお、図において上を上側とし、下を下側とする。図に示す柱梁接合構造は、柱10と、梁20とを備えて構成されている。
フランジ24は、梁20の上縁と下縁にそれぞれ配置された板状部材である。
ウェブ22は、上下のフランジ24を結ぶ板状部材である。
スカラップ26は、梁20のウェブ22の幅方向の端部において上下のフランジ24の近傍に設けられた円弧形状の切欠きである。
本実施形態の補強構造について説明する前に、参考例について説明する。
図3は、参考例における柱梁接合の補強構造について説明するための側面図である。図3では、柱10と梁20(梁20の上側のフランジ24)との接合部を拡大して示している。
図4Aは、第1実施形態における柱梁接合の補強構造を示す側面図である。図4Bは図Aを斜め上から見た斜視図であり、図4Cは図4Aを斜め下から見た斜視図である。また、図5は、第1実施形態における柱梁接合部の拡大図である。
(解析モデル)
図6は、柱梁接合の解析モデルの説明図である。図中の数字は長さを示している。
また、柱と梁の断面条件は以下の通りである(単位mm)。
柱:□−400×16(柱パネル□−400×22)
梁:H−500×200×12×25
板厚:t12(ウェブ両側面に配置、R25の切欠付き)
水準1:補強部材なし
水準2:補強部材あり(柱への溶接あり)
水準3:補強部材あり(柱への溶接なし)
評価項目1:荷重P−変位δ関係
評価項目2:相当塑性ひずみ(変位δ=100mm)
図7Aは荷重Pと変位δとの関係の解析結果を示す図である。図の横軸は変位量δ(mm)を示し、縦軸は荷重P(kN)を示している。図6のように梁の端部(柱との接合端と反対側の端部)に荷重Pをかけてそのときの変位δを算出した。また、図7Bは相当組成ひずみに関する有限要素法(FEM)のコンター図である。
水準1:6.379%
水準2:4.850%
水準3:5.411%
となり水準2が最も小さい。また全体的に水準2、3とも水準1よりもひずみが小さくなっており、補強部材も設けることで梁(特にスカラップ底)に生じるひずみ集中が緩和されている。
前述の実施形態では、柱10と梁20とを現場で溶接する現場溶接形であったが、この変形例では、柱10と梁20を予め工場にて溶接している。
図9Aは、第2実施形態における柱梁接合の補強構造を示す側面図である。図9Bは図9Aを斜め上側から見た斜視図であり、図9Cは図9Aを斜め下側から見た斜視図である。また、図10は、第2実施形態における柱梁接合部の拡大図である。なお、第1実施形態(図4A〜図4C、図5)と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
前述の実施形態では、ウェブ22の両側面に補強部材を設けていた。第3実施形態ではウェブ22の一方の側面のみに補強部材を設けている。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、柱10として角型鋼管を用いていたがこれには限られない。例えば丸型の鋼管やH形鋼、その他の断面形状のものであってもよい。
前述の実施形態では切欠部42を、スカラップ26と同様の円弧状に設けていたがこれには限られず、柱10とフランジ24との接合部と、補強部材40との間に空隙を形成するものであればよい。例えば、補強部材40の角部を直線状に切り欠いた形状であってもよい。
12 ダイアフラム
14 ガセットプレート
16 ボルト
20 梁
22 ウェブ
24 フランジ
26 スカラップ
30 溶接部
32 裏当金
40 補強部材
40´ 補強部材
42 切欠部
42´ 切欠部
400 補強部材
Claims (7)
- ウェブにスカラップが形成されたH形鋼の梁と、柱との柱梁接合部の補強構造であって、
前記梁を補強する補強部材であって、前記梁のフランジと前記柱の接合部と、当該補強部材との間に空隙を形成するための切欠部を有する補強部材を、前記スカラップ形成部位周辺の前記ウェブの側面に固設した、
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。 - 請求項1に記載の柱梁接合部の補強構造であって、
前記補強部材を前記フランジに接合した
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の柱梁接合部の補強構造であって、
前記補強部材を前記柱にも接合した
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の柱梁接合部の補強構造であって、
前記切欠部は、前記スカラップよりも大きく形成されている
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の柱梁接合部の補強構造であって、
前記切欠部は、前記スカラップよりも小さく形成されている
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。 - 請求項4に記載の柱梁接合部の補強構造であって、
前記補強部材の前記切欠部側の端と前記ウェブとを溶接した
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。 - 請求項5に記載の柱梁接合部の補強構造であって、
前記補強部材は、前記ウェブの一方の側面に設けられており、前記一方の側面の側から前記補強部材の外縁と前記ウェブの前記一方の側面とを溶接し、他方の側面の側から前記ウェブの前記スカラップ側の端と前記補強部材とを溶接した
ことを特徴とする柱梁接合部の補強構造。
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JP2013201639A JP6164010B2 (ja) | 2013-09-27 | 2013-09-27 | 柱梁接合部の補強構造 |
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