JP6163812B2 - 支持基材付き電解質膜の製造方法、支持基材付き電解質膜の製造装置、支持基材付き電解質膜を用いた触媒層−電解質膜積層体の製造方法、および支持基材付き電解質膜を用いた触媒層−電解質膜積層体の製造装置 - Google Patents

支持基材付き電解質膜の製造方法、支持基材付き電解質膜の製造装置、支持基材付き電解質膜を用いた触媒層−電解質膜積層体の製造方法、および支持基材付き電解質膜を用いた触媒層−電解質膜積層体の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置、並びに、支持基材付き電解質膜を用いた触媒層−電解質膜積層体の製造方法および製造装置に関する。
燃料電池は、電解質の両面に電極が配置され、水素と酸素の電気化学反応により発電する電池であり、発電時に発生するのは水のみである。このように従来の内燃機関と異なり、二酸化炭素などの環境負荷ガスを発生しないために次世代のクリーンエネルギーシステムとして普及が見込まれている。その中でも特に固体高分子形燃料電池は、作動温度が低く、電解質の抵抗が少ないことに加え、活性の高い触媒を用いるので小型でも高出力を得ることができ、早期の実用化が見込まれている。
上記固体高分子形燃料電池の発電部位は、プロトンを伝導する固体高分子電解質膜と、電極となる触媒層とから構成され、電解質膜の両面に触媒層を塗工または熱プレスすることにより電解質膜−電極積層体を得ることができる。しかし、上記固体高分子電解質膜は、熱や湿度により膨潤または収縮してしまい、寸法が大きく変化する性質がある。そのため、塗工により触媒層を形成する場合には、触媒層形成用ペーストに含まれる水や有機溶剤により膨潤し、あるいは、乾燥時に収縮することにより、電解質膜および触媒層の寸法精度が著しく低下する。また、熱プレスにより触媒層を形成する場合にも、熱プレス時・冷却時の温度変化により膨潤・収縮するため、電解質膜および触媒層の寸法精度が著しく低下するという問題があった。電解質膜及び触媒層の寸法精度が低下すると、電解質膜の両面に形成された触媒層の大きさや位置がずれるという課題がある。さらに、触媒層を電解質膜上に形成した後、その外周部に額縁状の支持基材を積層して電解質膜を補強する場合、支持基材に予め設けた開口部が補強しようとする電解質膜や触媒層の大きさに合致しないといった問題があった。また、そういった電解質膜−電極積層体を含むセルを何層にも重ねると、スタックの中で著しく圧のかかる部位が発生し、耐久性に問題が生じていた。
そこで、特許文献1のように、電解質膜の触媒層を形成する周囲に額縁状の支持基材を形成した後、支持基材の枠内に触媒層を形成する方法が知られている。この方法によれば、上述したような触媒層形成時の電解質膜の膨潤、収縮を抑制でき、電解質膜および触媒層の寸法精度を向上させることができることがわかっている。しかしながら、特許文献1に記載の支持基材付き電解質膜(固体高分子電解質膜/絶縁膜接着シート13に相当)の製造方法では、あらかじめ中央部がくり抜かれて額縁状に形成された支持基材(絶縁膜)を固体高分子電解質膜に接着しており、接着までの間の支持基材(絶縁膜)の形状保持が困難であるなど量産性に乏しかった。
これに対して、特許文献2には、図19(a)〜(c)に示すような支持基材付き電解質膜の製造方法が開示されている。具体的には、図19(a)のように、支持基材(絶縁膜)101を予め固体高分子電解質膜100に接合した後、図19(b)のように、支持基材(絶縁膜)101の触媒層を形成する領域に切れ目(カットライン)Cを形成する。そして、図19(c)のように、支持基材(絶縁膜)101の切れ目Cに囲まれた内周部を除去することで、支持基材付き電解質膜102を製造している。
特開2001−15127号公 特開2007−299551号公報
上述した特許文献2には、支持基材の切れ目に囲まれた内周部を除去する方法として、吸着引き剥がし装置を用いる方法が開示されている。しかしながら、吸着引き剥がし装置による方法では、吸着パッドに吸引力を加える装置が別に必要である他、大型の燃料電池が求められる場合などにおいては、触媒層の面積に対応する支持基材の面積も大きくなるが、複数の吸着パッドを用いないとそれらを効率よく引き剥がすことができなかった(特許文献2の明細書段落0030)。
また、特許文献2には、吸着引き剥がし装置による方法の他に、ロボットの爪で支持基材をつまんで除去する方法や、切断後の支持基材にエアを吹き付けて引き剥がす方法が開示されている。しかしながら、爪による方法では、電解質膜まで傷つけてしまうおそれがあり、また、エアで吹き飛ばす方法では、除去した部分が飛散し、製品に異物が混入するおそれがあった。また、いずれの方法も大面積の触媒層に対応する部分の支持基材を引き剥がす方法としては不向きであった。
以上のように、特許文献1,2に記載の方法では、支持基材付き電解質膜の量産性に課題があり、電解質の品質低下を維持しつつ、支持基材の面積に関係なく効率よく除去できる方法およびその装置の開発が求められていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、高品質の支持基材付き電解質膜を製造することができ、かつ、支持基材付き電解質膜の生産性を向上させることができる支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置、並びに、当該支持基材付き電解質膜を用いた触媒層−電解質膜積層体の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、電解質膜の少なくとも一方面に支持基材が設けられた積層体を作製する作製工程と、前記支持基材に、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部を含む第1の部分と該第1の部分を除く第2の部分とを区分する切れ目を形成するカット工程と、前記支持基材から前記第2の部分を粘着部材によって除去する除去工程と、を備える支持基材付き電解質膜の製造方法によって達成される。
また、本発明の上記目的は、電解質膜の少なくとも一方面に支持基材が設けられた積層体を作製する作製手段と、前記作製手段の下流側に位置し、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部を含む第1の部分と前記第1の部分を除く第2の部分とを区分する切れ目を、前記支持基材に形成するカット手段と、前記カット手段の下流側に位置し、前記支持基材から前記第2の部分を除去する粘着部材と、を備える支持基材付き電解質膜の製造装置によって達成される。
上記構成の支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置によれば、粘着部材を支持基材の少なくとも第2の部分を含む表面に接触させるだけで、切れ目を境に支持基材から第2の部分を速やかに、かつ、確実に除去して、第2の部分だけを電解質膜から容易に剥離させることができる。そのため、例えば、従来技術のように支持基材から第2の部分を爪などによって除去する場合と異なり、電解質膜を傷つけることがなく、電解質膜の品質低下を招く恐れはない。また、従来技術のように支持基材から第2の部分をエアで吹き飛ばして除去する場合と異なり、除去した第2の部分の廃棄処理が容易である。また、支持基材のサイズが変更された場合であっても、粘着部材の粘着領域のサイズを変更したり、サイズを変更しなくても粘着部材の粘着力を調整したりするだけで対応できる。したがって、高品質の支持基材付き電解質膜を製造することができ、かつ、支持基材付き電解質膜の生産性を良好に向上させることができる。
上記構成の支持基材付き電解質膜の製造方法において、前記カット工程の前または後に、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部と前記電解質膜とを熱圧着する熱圧着工程をさらに備えることが好ましい。また、上記構成の支持基材付き電解質膜の製造装置において、前記カット手段の上流側または下流側に位置し、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部と前記電解質膜とを熱圧着する熱圧着手段をさらに備えることが好ましい。
このような構成によれば、熱圧着により、支持基材の熱圧着された部分の電解質膜との接着強度が、熱圧着されない部分の電解質膜との接着強度よりも大きくなる。よって、切れ目によって第2の部分と区分された第1の部分が、支持基材の熱圧着された部分に含まれているため、粘着部材を支持基材の第1の部分および第2の部分を含む表面全体(全面)に接触させたとしても、第2の部分だけが容易に電解質膜から剥離しようとするので、第2の部分を切れ目を境に第1の部分から良好に分離させることができる。このように、粘着部材を支持基材の全面に接触させても、第2の部分を良好に支持基材から除去できるので、支持基材に対する粘着部材の位置決め等が不要であり、第2の部分を除去する工程を簡易化することができる。
上記構成の支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置において、前記熱圧着工程および前記熱圧着手段による熱圧着の温度は、前記電解質膜のガラス転移点および前記支持基材のガラス転移点のいずれか低い温度以上であることが好ましい。このような構成により、支持基材の第1の部分と電解質膜とが強固に接着される。
上記構成の支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置において、前記作製工程および前記作製手段では、前記電解質膜の両面に前記支持基材が設けられた積層体を作製してもよい。
上記構成の支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置において、前記粘着部材を、粘着ロール、あるいは、粘着シートで構成することが好ましく、これにより、粘着部材を簡単に構成することができる。
また、本発明に係る触媒層−電解質膜積層体の製造方法は、上記構成の支持基材付き電解質膜の製造方法によって製造された前記支持基材付き電解質膜の、前記第2の部分が除去されたことにより露出した部分に触媒層を形成する形成工程を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る触媒層−電解質膜積層体の製造装置は、上記構成の支持基材付き電解質膜の製造装置によって製造された前記支持基材付き電解質膜の、前記第2の部分が除去されたことにより露出した部分に触媒層を形成する形成手段を備えることを特徴とする。
上記構成の触媒層−電解質膜積層体の製造方法および製造装置によれば、支持基材によって触媒層形成時の電解質膜の膨潤、収縮を抑制できるので、電解質膜および触媒層の寸法精度を向上させることができる。
本発明によれば、高品質の支持基材付き電解質膜を製造することができ、かつ、支持基材付き電解質膜の生産性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示す説明図である。 支持基材の平面図である。 (a)および(b)は、図1の熱圧着手段の概略構成を示す平面図である。 図1の粘着部材の概略構成を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示す説明図である。 図5の熱圧着手段および粘着部材の概略構成を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示す説明図である。 図7のカット手段の概略構成を示す平面図である。 図7の粘着部材の概略構成を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る触媒層−電解質膜積層体の製造方法および製造装置の概略構成を示す説明図である。 触媒層転写フィルム基材の平面図(a)および断面図(b)である。 触媒層−電解質膜積層体ST3の平面図である。 触媒層−電解質膜積層体ST4の平面図(a)および断面図(b)である。 他の実施形態の触媒層−電解質膜積層体ST3の平面図である。 触媒層−電解質膜積層体ST5の断面図である。 他の実施形態の触媒層−電解質膜積層体ST5の断面図である。 従来の支持基材付き電解質膜の製造工程を示す説明図である。
以下、本発明の各実施形態について添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、下記の各実施形態に限定されるものではない。
[支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置]
図1は、本発明の一実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示している。図1に基づき、支持基材付き電解質膜の製造方法の各製造工程について順に説明する。なお、下記において開示された構成部材の材料・寸法などは、適宜変更可能である。
本実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法は、電解質膜Eの少なくとも一方面に支持基材Sが設けられた積層体S1を作製する作製工程、支持基材Sの外周縁部の少なくとも一部と電解質膜Eとを熱圧着する熱圧着工程、支持基材Sに第1の部分S1と第2の部分S2とを区分する切れ目C1を形成するカット工程、および支持基材Sから第2の部分S2を粘着部材4によって除去する除去工程、を順に備えている。各製造工程には、各製造工程における処理を実施するための処理装置が設けられ、本実施形態では、支持基材Sおよび電解質膜Eの搬送方向の上流側から下流側に向かって、電解質膜Eの少なくとも一方面に支持基材Sが設けられた積層体S1を作製する作製手段1、支持基材Sの外周縁部の少なくとも一部と電解質膜Eとを熱圧着する熱圧着手段2、支持基材Sに第1の部分S1と第2の部分S2とを区分する切れ目C1を形成するカット手段3、および支持基材Sから第2の部分S2を除去する粘着部材4、が順に配置されている。これらの作製手段1、熱圧着手段2、カット手段3および粘着部材4により、本実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造装置10が構成されている。
まず、電解質膜Eの少なくとも一方面を被覆するようにして支持基材Sが設けられた支持基材Sおよび電解質膜Eの積層体S1を作製する(作製工程)。本発明の作製工程および作製手段1は、積層体S1を作製できれば、特に限定されず、図1のように予め製膜された電解質膜Eと支持基材Sとを貼り合せてもよいし、図示はしないが、後述する電解質溶液を支持基材S上に塗布した後に乾燥させることでも作製できる。
図1において、支持基材Sは、ロール状のものであり、搬送ロールなどの周知の搬送手段によって巻き出されて帯状の状態で図1の右方向に搬送される。支持基材Sの幅は、例えば30cm〜40cm程度を想定できるが、これに限られるものではない。支持基材Sの厚さは、20mm〜100mが好ましい。支持基材Sのマンサイド側の端部から内側の位置には、図2に示すように、複数の円形のアライメントマークM1が長手方向に沿って所定間隔をあけて形成されている。隣接するアライメントマークM1の間隔は、後述する個別に分割された触媒層−電解質膜積層体ST4(図14を参照)の形状等に応じて適宜設定できる。なお、本実施形態のように、触媒層−電解質膜積層体ST4を平面視略正方形状に形成する場合には、隣接するアライメントマークM1の間隔を、支持基材Sの幅とほぼ同じにすることが好ましい。また、アライメントマークM1の直径は、例えば、1mm〜5mmであることが好ましい。
支持基材Sの材質は、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、フッ素樹脂などのプラスチック、あるいは、アルミニウム、銅、亜鉛などの金属を使用することができる。なお、ポリエステルは、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなどを挙げることができる。また、上記のプラスチックおよび金属を積層した積層体、あるいは、上記のプラスチックに表面処理を施し、上記のプラスチックにアルミナ、シリカ、チタニアなどの酸化物を積層した積層体を基材層として使用することもできる。これらの中で、ポリエステル、特にポリエチレンナフタレートは、水蒸気、水に対するガスバリア性、耐熱性、熱寸法安定性が良好であるため、触媒層形成時の電解質膜の膨潤、収縮を抑える効果や保管安定性が高いことから好ましい。また、製造コストの低減の観点から好ましい。また、後述するように支持基材Sを残した状態で触媒層−電解質膜積層体ST5を固体高分子形燃料電池に組み込む場合は、水蒸気、水、燃料ガスおよび酸化剤ガスに対するガスバリア性、耐熱性、熱寸法安定性が良好のため、電池作動時の電解質膜の膨潤、収縮を抑える効果が高いことから好ましい。また、製造コストの低減の観点から好ましい。
電解質膜Eは、ロール状のものであり、搬送ロールなどの周知の搬送手段によって巻き出されて帯状の状態で図1の右方向に搬送される。電解質膜Eの幅は、支持基材Sの幅とほぼ同じである。電解質膜Eの厚さは、5mm〜30mmが好ましい。電解質膜Eは、例えば、基材上に水素イオン伝導性高分子電解質を含有する溶液(電解質溶液)を塗工し、乾燥することにより形成される。水素イオン伝導性高分子電解質としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂、より具体的には、炭化水素系イオン交換膜のC−H結合をフッ素で置換したパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー(PFS系ポリマー)等が挙げられる。電気陰性度の高いフッ素原子を導入することで、化学的に非常に安定し、スルホン酸基の解離度が高く、高いイオン伝導性が実現できる。このような水素イオン伝導性高分子電解質の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」(登録商標)、旭硝子(株)製の「Flemion」(登録商標)、旭化成(株)製の「Aciplex」(登録商標)、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」(登録商標)等が挙げられる。水素イオン伝導性高分子電解質含有溶液中に含まれる水素イオン伝導性高分子電解質の濃度は、通常5〜60重量%程度、好ましくは20〜40重量%程度である。なお、上記の水素イオン伝導性高分子電解質膜以外には、アニオン導電性固高分子電解質膜や液状物質含浸膜も挙げられる。アニオン伝導性電解質としては炭化水素系樹脂又はフッ素系樹脂等が挙げられ、具体例としては炭化水素系樹脂としては、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)A201,211,221や、トクヤマ(株)製のネオセプタ(登録商標)AM−1,AHA等が挙げられ、フッ素系樹脂としては、東ソー(株)製のトスフレックス(登録商標)IE−SF34等が挙げられる。また液状物質含浸膜としては、例えばポリベンゾイミダゾール(PBI)が挙げられる。
図1に戻って、上記構成の支持基材Sおよび電解質膜Eが、支持基材Sが上方に配置された状態で作製手段1に個別に搬送されて、作製手段1により両者の貼り合わせが行われる。作製手段1は、支持基材Sおよび電解質膜Eの上下に対になるように設けられた2つの貼合ロール1a,1bにより構成されている。貼合ロール1a,1bの少なくとも一方は、予め熱せられている。上方の貼合ロール1aと下方の貼合ロール1bとの間の間隔は、電解質膜Eの厚さと支持基材Sの厚さとを合わせた厚さよりも若干小さい。上下の貼合ロール1a,1bの間を支持基材Sおよび電解質膜Eが通過すると、支持基材Sおよび電解質膜Eに貼合ロール1a,1bにより上下から圧力がかかって、両者が熱プレスされる結果、互いに貼り合わされる。このときの貼り合わせの温度は、例えば、50℃〜200℃であることが好ましい。なお、本実施形態では、貼合ロール1a,1bの少なくとも一方を予め熱することで、貼合ロール1a,1bだけで支持基材Sおよび電解質膜Eを熱プレスしているが、必ずしも貼合ロール1a,1bの少なくとも一方を予め熱する必要はなく、他の加熱手段で支持基材Sおよび電解質膜Eを加熱しながら又は加熱した後に貼合ロール1a,1bで支持基材Sおよび電解質膜Eをプレスするように構成してもよい。
なお、電解質膜Eと接触する下方の貼合ロール1bの表面には、フッ素コーティングなどの離型処理が施されていることが好ましい。これにより、電解質膜Eに多少の粘着性があっても、電解質膜Eが損傷することはない。電解質膜Eと接触する他の搬送ロールなどについても、表面に離型処理が施されていることが好ましい。
作製手段1により作製された積層体S1は、次に、熱圧着手段2に搬送される(熱圧着工程)。熱圧着手段2は、図1および図3(a),(b)に示すように、積層体ST1の上下に、積層体ST1の幅方向に配備された一対の熱圧ロール2aおよび熱圧ロール2bにより構成されている。この場合、少なくとも上方の熱圧ロール2aおよび下方の熱圧ロール2bのどちらか一方が予め熱せられていればよい。一対の熱圧ロール2a,2bは、図3(a)のように、少なくとも熱圧着の対象となる支持基材Sの外周縁部に位置する両端部が熱せられた1つのロールで構成されていてもよく、また、図3(b)のように、熱圧着対象の支持基材Sの外周縁部に配置された2つのロールで構成されていてもよい。なお、熱圧ロール2a,2bを2つのロールで構成する場合には、2つのロールが個別に回転駆動するように構成されていてもよいし(図3(b))、軸(図示せず)により互いに連結されていて一体に回転駆動するように構成されていてもよい。
このように、積層体ST1が熱圧ロール2a,2bを通過すると、両熱圧ロール2a,2bが、それぞれ積層体ST1の幅方向の両端部に接触する。これにより、積層体ST1の幅方向の両端部Shが熱プレスされる結果、支持基材Sおよび電解質膜Eの幅方向両端部が互いに熱圧着される。このときの熱圧ロール2a,2bによる熱圧着の温度は、圧力との関係で適宜設定されればよい。つまり、熱圧着後の積層体ST1の両端部Shの接着強度βが、中央部Scの接着強度γよりも大きくなる温度であればよいが、電解質膜EのTg(ガラス転移点)および支持基材SのTgのいずれか低い温度以上であることが好ましい。具体的には、100℃〜300℃であることが好ましい。また、各熱圧ロール2a,2bにより熱圧着される積層体ST1の両端部Shの幅は、例えば1cm〜10cmであることが好ましい。
このように、熱圧ロール2a,2bによる熱圧着を採用すると、連続的に支持基材Sと電解質膜Eの熱圧着を行うことができるため生産性に優れる。なお、本発明の熱圧着手段2は、加熱と加圧とを同時に行う必要はなく、例えば、ヒーターによる余熱とロール等による加圧とを組み合わせて行ってもよい。また、接着力を強化するため、支持基材S若しくは電解質膜Eの外縁部に予め接着剤や粘着剤を設けておくことも可能である。
図1に戻って、熱圧着手段2により熱圧着された積層体S1は、次に、カット手段3に搬送される(カット工程)。カット手段3としては、例えば、積層体ST1の上方に上下方向に移動可能に設けられた平面視矩形状のトムソン刃30を例示することができる。積層体ST1がトムソン刃30の下方に到達すると、積層体ST1の搬送を一旦停止させ、トムソン刃30を下方に移動させることにより、図4に示すように、積層体ST1の表面(支持基材Sの表面)に切れ目C1が形成される。この切れ目C1は、その下流側の一辺が、アライメントマークM1と同位置に形成されるように、積層体ST1の搬送停止位置が調整されている。
ここで、切れ目C1は、積層体ST1のうちの支持基材Sのみが、その厚み方向に貫通するように形成され、電解質膜Eには切れ目が到達しないように、トムソン刃30の下方への移動が調整されている。これにより、支持基材Sは、平面視矩形の枠状に形成された切れ目C1により、支持基材Sの外周縁部(幅方向両側縁部)を含む切れ目C1の外側の第1の部分S1と、切れ目C2の内側の第2の部分S2とに区分される。また、切れ目C1は、積層体ST1の中央部Scに形成され、熱圧着された両端部Sh、つまりは支持基材Sの幅方向両側の側縁部には切れ目C1が形成されないよう大きさが調整されている。また、切れ目C1は、後述するように電解質膜Eに触媒層Tを形成する領域を設けるにあたり、支持基材Sの第2の部分S2が切れ目C1を境に第1の部分S1から分離して電解質膜Eから剥離できるように形成されていればよく、そのため、切れ目C1は支持基材Sの厚み方向に貫通していることが好ましいが、完全に貫通していなくてもよい。また、切れ目C1は、図4では平面視矩形の枠状に形成されているが、一部(例えば角部)が丸みを帯びていてもよい。また、切れ目C1は、周方向に連続した枠状に形成されているが、周方向に断続的(例えば、破線状)に形成されていてもよい。
図1に戻って、カット手段3により切れ目C1が形成された積層体ST1は、次に、粘着部材4に搬送される(除去工程)。粘着部材4は、粘着ロール40により構成されており、粘着ロール40の表面には粘着層が形成されている。この粘着層は、例えばエポキシ樹脂や、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ゴムなどにより形成されるが、特にアクリル樹脂が好ましい。アクリル樹脂としては、より具体的には、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、天然ゴム(NR)、合成天然ゴム(IR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイソブチレン(PIB)、ブチルゴム(IIR)、シリコーンゴムなどを挙げることができ、これらを単体で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
粘着ロール40は、本実施形態では、積層体ST1の表面(支持基材Sの表面)の全体を覆うことができる大きさに形成されており、切れ目C1が形成された積層体ST1が粘着ロール40を通過すると、積層体ST1の全面(支持基材Sの全面)が粘着ロール40に接触する。この際に、支持基材Sの第2の部分S2が切れ目C1を境に第1の部分S1と分離し、電解質膜Eから剥離して粘着ロール40の表面に貼り付くことで、支持基材Sから除去される。その結果、電解質膜Eの触媒層を形成する領域の周囲に支持基材Sが形成された帯状の支持基材付き電解質膜ST2が製造される。
なお、本実施形態では、上記熱圧着工程により、支持基材Sの第1の部分S1については、幅方向両端部分の熱圧着部分によって電解質膜Eとの接着強度βが高くなっている。そのため、積層体ST1が粘着ロール40を通過する際において、粘着ロール40を支持基材Sの第1の部分S1および第2の部分S2を含む表面全体(全面)に接触させたとしても、支持基材Sの第2の部分S2は電解質膜Eとの接着強度γが小さく、第2の部分S2だけが容易に電解質膜Eから剥離しようとするため、第2の部分S2を切れ目C1を境に第1の部分S1から確実に分離させることができる。このように、粘着ロール40を支持基材Sの全面に接触させても、第2の部分S2を良好に支持基材Sから除去できるので、粘着ロール40が支持基材Sの第2の部分S2だけに接触するようにする等の支持基材Sに対する粘着ロール40の位置決め等が不要であり、第2の部分S2を除去する工程を簡易化することができる。粘着ロール40によって、支持基材Sの第2の部分S2だけを電解質膜Eから良好に剥離できるように、支持基材Sおよび粘着ロール40の間の接着強度αは、熱圧ロール2a,2bによって熱圧着された積層体ST1の両端部Shにおける支持基材Sおよび電解質膜Eの間の接着強度βよりも小さく、かつ、積層体ST1の中央部Scにおける支持基材Sおよび電解質膜Eの間の接着強度γよりも大きく設定されていること、すなわち、各接着強度α,β,γが、β>α>γという関係にあることが好ましい。
また、支持基材Sの第1の部分S1については電解質膜Eとの接着強度βを高くしておくことで、後述する電解質膜Eに触媒層Tを形成する際に、電解質膜Eの膨潤、収縮をより効果的に抑制できるので、電解質膜および触媒層Tの寸法安定性をさらに向上させることができる。また、支持基材Sを残したまま固体高分子形燃料電池に組み込んだ際には、電解質膜Eとの接着性が高いほど、動作時の電解質膜Eの膨張伸縮を抑えるエッジシールとして良好に機能させることができる。
なお、粘着ロール40は、本実施形態のように、必ずしも支持基材Sの全面に接触させる必要はなく、支持基材Sの少なくとも第2の部分S2を含む表面だけに接触させるように構成してもよい。この場合には、熱圧着手段2による上記熱圧着工程は必ずしも必要ではない。
粘着ロール40に付着した支持基材Sの第2の部分S2は、周知の方法で粘着ロール40から除去される。本実施形態では、図1に示すように、粘着ロール40の近傍に支持基材剥離刃5が配備されており、支持基材剥離刃5の先端が粘着ロール40の表面上に位置している。支持基材剥離刃5の先端により、粘着ロール40の表面から付着した第2の部分S2が掻き取られ、掻き取られた第2の部分S2は、支持基材剥離刃5の下方に設けられた回収コンベア6によって回収される。
本実施形態の製造方法および製造装置によると、上記のように、粘着ロール40を支持基材Sの少なくとも第2の部分S2を含む表面に接触させるだけで、切れ目C1を境に支持基材Sから第2の部分S2を速やかに、かつ、確実に除去して、第2の部分S2だけを電解質膜Eから容易に剥離させることができる。そのため、例えば、第2の部分S2を支持基材Sから爪などによって除去する場合と異なり、電解質膜Eを傷つける恐れはない。また、第2の部分S2をエアで吹き飛ばして支持基材Sから除去する場合と異なり、除去した部分の廃棄処理が容易である。したがって、本実施形態の製造方法および製造装置では、支持基材Sの第2の部分S2を従来公知の方法よりも容易に除去することができる。さらに、支持基材Sのサイズが変更された場合であっても、粘着ロール40の粘着領域のサイズを変更するだけで対応できる。したがって、高品質の支持基材付き電解質膜ST2を製造することができ、かつ、支持基材付き電解質膜ST2の生産性を良好に向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、図1に示す実施形態では、熱圧着手段2によって積層体ST1の両端部Shを熱圧着する熱圧着工程の後に、カット手段3によって積層体ST1に対して切れ目C1を形成するカット工程が行われているが、カット工程の後に熱圧着工程が行われるように構成してもよく、図5は、この実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示している。なお、基本的な構成は図1に示す実施形態の構成と同様であり、ここでは対応する構成には同一の符号を付することで説明を省略する。
図5に示す実施形態の製造装置10は、熱圧着手段2をカット手段3の下流側に配置した点以外は、図1に示す実施形態の製造装置10と同一であり、熱圧着手段2がカット手段3の下流側に配置されていることにより、図6に示すように、積層体ST1の両端部Shが熱圧ロール2a,2bによって熱圧着される前に、積層体ST1の表面(支持基材Sの表面)に切れ目C1が形成される。その後、切れ目C1が形成された積層体ST1の両端部Shが熱圧ロール2a,2bによって熱圧着され、粘着部材4を通過することで、支持基材Sの第2の部分S2のみが電解質膜Eから剥離され、支持基材付き電解質膜ST2が製造される。
図7は、本発明の他の実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示している。図1に示す実施形態では、積層体ST1の表面(支持基材Sの表面)に平面視矩形状の切れ目C1を形成しているが、支持基材Sの第2の部分S2を切れ目を介して第1の部分S1から分離できるように形成されていれば、切れ目C1の形状はこれに限られるものではなく、支持基材Sの対向する幅方向両側縁部に沿って直線状の切れ目C2が形成されていてもよい。図7に示す実施形態の製造装置10も、作製手段1、熱圧着手段2、カット手段3および粘着部材4を備えている。作製手段1および熱圧着手段2は、それぞれ図1に示す実施形態の製造装置10と同様であり、ここでは対応する構成には同一の符号を付することで説明を省略する。
カット手段3は、図7および図8に示すように、先端が積層体ST1の表面と対向するように設けられた一対の切り込み刃31aにより構成されている。一対の切り込み刃31aは、積層体ST1の幅方向に間隔をあけて配置されており、熱圧着される積層体ST1の両端部Shから内側に所定距離をあけた位置に配置される。これにより、切れ目C2は、積層体ST1の中央部Scに形成され、熱圧着された両端部Sh、つまりは支持基材Sの幅方向両側の側縁部には切れ目C2が形成されないようになっている。また、切れ目C2は、積層体ST1のうちの支持基材Sのみが、その厚み方向に貫通するように形成され、電解質膜Eには切れ目が到達しないように、切り込み刃31aの先端位置が調整されている。この切れ目C2により、支持基材Sは、支持基材Sの外周縁部(幅方向両側縁部)を含む切れ目C1よりも幅方向外側の第1の部分S1と、切れ目C2よりも幅方向内側の第2の部分S2とに区分される。
この実施形態では、切れ目C2が直線状に形成されるため、積層体ST1に切れ目C2を形成する際に、積層体ST1の搬送を停止させる必要がない。よって、支持基材付き電解質膜ST2の生産性をさらに向上させることができ、ロールtoロールのような、長尺の構成部材を加工して長尺の製品を連続的に製造する方法に適している。
図7に戻って、切れ目C2が形成された積層体ST1は、次に、粘着部材4に搬送される。粘着部材4は、この実施形態では、図7および図9に示すように、ロール41と、ロール41の表面に巻き掛けられて一方向に搬送される帯状の粘着シート42とにより構成されている。粘着シート42は、シートの表面に粘着層を設けることで形成される。この粘着層は、図1に示す実施形態の粘着ロール40の粘着層と同様にして形成できる。
ロール41および粘着シート42は、この実施形態では、積層体ST1の表面(支持基材Sの表面)の全体を覆うことができる大きさに形成されており、切れ目C2が形成された積層体ST1がロール41を通過すると、積層体ST1の全面(支持基材Sの全面)に粘着シート42が接触する。この際に、支持基材Sの第2の部分S2が切れ目C2を介して第1の部分S1と分離し、電解質膜Eから剥離して粘着シート42の表面に貼り付くことで、支持基材Sから除去され、そのまま回収される。その結果、電解質膜Eの触媒層を形成する領域の両側に支持基材Sが形成された帯状の支持基材付き電解質膜ST2が製造される。
なお、この実施形態においても、粘着シート42により、支持基材Sの第2の部分S2だけが電解質膜Eから剥離されるように、支持基材Sおよび粘着シート42の間の接着強度αは、熱圧ロール2a,2bによって熱圧着された積層体ST1の両端部Shにおける支持基材Sおよび電解質膜Eの間の接着強度βよりも小さく、かつ、積層体ST1の中央部Scにおける支持基材Sおよび電解質膜Eの間の接着強度γよりも大きく設定されていること、すなわち、各接着強度α,β,γが、β>α>γという関係にあることが好ましい。
また、粘着シート42は、この実施形態のように、必ずしも支持基材Sの全面に接触させる必要はなく、支持基材Sの少なくとも第2の部分S2を含む表面だけに接触させるように構成してもよい。この場合には、熱圧着手段2による上記熱圧着工程は必ずしも必要ではない。また、この実施形態では、粘着部材4として、ロール41および粘着シート42を用いているが、図1に示す実施形態の粘着ロール40(および第2の部分S2の回収のための基材剥離刃5および回収コンベア6)を用いてもよい。この場合、図10に示すように、支持基材Sから剥離した第2の部分S2を巻取ロール43などで巻き取れば、支持基材付き電解質膜ST2をより効率よく生産することができる。
図11は、本発明の他の実施形態に係る支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置の概略構成を示している。図1に示す実施形態では、電解質膜Eの一方面にのみ支持基材Sを形成しているが、図11に示す実施形態では、電解質膜Eの両面に支持基材Sを形成している。なお、基本的な構成は図1に示す実施形態の構成と同様であり、ここでは対応する構成には同一の符号を付することで説明を省略する。
図11に示す実施形態では、まず、電解質膜Eの上下が2枚の支持基材Sで挟まれた状態で、2枚の支持基材Sおよび電解質膜Eが作製手段1に個別に搬送されて、電解質膜Eの両面に支持基材Sの貼り合わせが行われる。上下の貼合ロール1a,1bは予め熱せられており、上下の貼合ロール1a,1bの間を2枚の支持基材Sおよび電解質膜Eが通過することで、貼合ロール1a,1bにより電解質膜Eおよび上下の支持基材Sに上下から圧力がかかって熱プレスされる結果、電解質膜Eの両面に支持基材Sが貼り合わされる。なお、図11においては、貼合ロール1a,1bを使って電解質膜Eの両面を被覆するようにして支持基材Sが設けられた支持基材Sおよび電解質膜Eの積層体S1を作製しているが、一方の支持基材S上に電解質溶液を塗布して乾燥させた後、その上から他方の支持基材Sを貼り合せるようにして積層体S1を作製してもよい。
続いて、積層体ST1を、上下にそれぞれ配置された一対の熱圧ロール2aおよび熱圧ロール2bの間を通過させる。熱圧ロール2a,2bは、ともに予め熱せされており、積層体ST1の両端部Shを上下から熱プレスする。その結果、電解質膜Eと上下の支持基材Sとの幅方向両端部が互いに熱圧着される。
カット手段3(トムソン刃30)は、積層体ST1の上方および下方に、それぞれ上下方向に移動可能に設けられ、2つのカット手段3(トムソン刃30)が積層体ST1の搬送方向に沿ってずれた位置に配備されている。これにより、積層体ST1の上面に切れ目C1が形成された後、積層体ST1の下面の同位置にも切れ目C1が形成される。
粘着部材4は、積層体ST1の上下にそれぞれ配置され、通過する積層体ST1の両面に対して、支持基材Sの第2の部分S2だけを電解質膜Eから剥離する。これにより、電解質膜Eの両面について、電解質膜Eの触媒層を形成する領域の周囲に支持基材Sが形成された帯状の支持基材付き電解質膜ST2を製造することができる。なお、この実施形態では、粘着部材4をロール41および粘着シート42で構成しているが、図1に示す実施形態の粘着ロール40(および第2の部分S2の回収のための基材剥離刃5および回収コンベア6)を用いてもよい。
また、上記した全ての実施形態においては、ロール状の電解質膜Eおよび支持基材Sを巻き出して帯状の状態で電解質膜Eおよび支持基材Sを搬送しているが、搬送される電解質膜Eおよび支持基材Sの形状はこれに限られるものではなく、正方形状や長方形状等の平面視矩形状に切断された枚葉状の状態で電解質膜Eおよび支持基材Sが搬送されてもよい。また、電解質膜Eと支持基材Sとを熱圧着させる際(熱圧着工程)では、支持基材Sの外周縁部の少なくとも一部(幅方向両側縁部)だけでなく、外周縁部の全てを電解質膜Eと熱圧着させてもよい。また、カット手段3としては、上記実施形態で例示したトムソン刃30や切り込み刃31aの他にもレーザーなどの公知の手法を適用できる。また、上記実施形態において、電解質膜Eの幅と支持基材Sの幅は適宜変更可能であるが、高価な電解質膜Eの使用を極力少なくすることでコストを下げるなどの観点から、電解質膜Eの幅を支持基材Sの幅より小さくすることが好ましい。
本発明の支持基材付電解質膜の製造方法および製造装置は、上記した積層体ST1の作製、カット、除去の順番に各工程および各手段が連続して設けられるものに限られず、各工程や各手段の間に別の工程や手段が存在していてもよい。例えば、各工程および各手段で製造されたもの(中間体)を巻き取る工程(手段)や中間体に対して前処理を行う工程(手段)などが挙げられる。
[触媒層−電解質膜の製造方法および製造装置]
次に、本発明の支持基材付き電解質膜の製造方法および製造装置によって製造された支持基材付き電解質膜ST2を用いて、触媒層−電解質膜積層体を製造する製造方法および製造装置について説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る触媒層−電解質膜積層体の製造方法および製造装置の概略構成を示している。図12に基づき、触媒層−電解質膜積層体の製造方法の各製造工程について順に説明する。なお、本実施形態では、図1に示す実施形態で製造された電解質膜Eの一方面に支持基材Sが形成された支持基材付き電解質膜ST2を用いて、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法を説明する。
本実施形態に係る触媒層−電解質膜積層体の製造方法は、支持基材付き電解質膜ST2の、第2の部分S2が除去されたことにより支持基材Sから電解質膜Eが露出した領域に触媒層Tを形成する形成工程を備えている。この形成工程には、上記した電解質膜Eが露出した領域に触媒層Tを形成するための形成手段8が設けられている。また、本実施形態の製造装置11は、形成手段8に加えて、支持基材付き電解質膜ST2に触媒層Tが形成された後、帯状の触媒層−電解質膜積層体ST3を一定間隔で個別に切断する切断手段9を備えている。
形成手段8は、本実施形態では、触媒層転写フィルムFを用いて転写法により電解質膜E上に触媒層Tを形成するものであり、触媒層Tを支持基材付き電解質膜ST2に供給するための供給手段7と、熱プレス機80とを備えている。なお、電解質膜Eに触媒層Tを形成する方法は転写法に限らず、触媒層用ペーストを塗布法により電解質膜Eに塗布することで、触媒層Tを電解質膜Eを形成するように形成手段8を構成してもよい。塗布法としては、刷毛塗り、スプレー、ディスペンサー、インクジェット等が利用できる。
支持基材付き電解質膜ST2は、搬送ロールなどの周知の搬送手段によって帯状の状態で図12の右方向に搬送され、まず供給手段70により触媒層Tが供給される。触媒層Tは、図13(a),(b)に示すように、触媒層転写フィルム基材Fの一方面に所定間隔をあけて形成されている。
触媒層Tは、公知の白金含有の触媒層とすることができる。具体的には、触媒粒子を担持させた炭素粒子と、水素イオン伝導性高分子電解質とを含有する。水素イオン伝導性高分子電解質としては、上述した電解質膜Eに使用されるものと同じ材料を使用することができる。
触媒粒子としては、例えば、白金や白金化合物などが挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄などからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と、白金との合金などが挙げられる。なお、通常は、カソード触媒層およびカソード触媒層に含まれる触媒粒子は白金である。
炭素粒子は、導電性を有しているものであれば限定的ではなく、公知または市販のものを広く使用できる。例えば、カーボンブラックや、黒鉛、活性炭などを1種または2種以上で用いることができる。カーボンブラックの例としては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ランプブラックなどを挙げることができる。炭素粒子の算術平均粒子径は通常5nm〜200nm程度、好ましくは20nm〜80nm程度である。この炭素粒子の平均粒子径は、例えば、粒子径分布測定装置LA−920:(株)堀場製作所製などにより測定できる。
触媒層転写フィルム基材Fは、例えばテフロン(登録商標)基材であり、一方の端部から内側の位置には、長手方向に沿って円形のアライメントマークM2が所定間隔をあけて形成されている。アライメントマークM2の間隔は、図2に示すアライメントマークM1の間隔と同じである。なお、アライメントマークM1,M2の形状は円形に限定されず、十字型や口型など認識可能な形状であれば適宜変更可能である。また、アライメントマークM1,M2は印刷法で形成してもよいし、貫通孔を設けることにより形成してもよい。アライメントマークM1,M2は、所望の位置に触媒層Tを形成できるのであれば必ずしも必要ではない。
上記構成の触媒層転写フィルム基材Fが、触媒層Tを支持基材付き電解質膜ST2の支持基材Sと向き合うように配置した状態で、供給手段7により図12の右方向に搬送される。供給手段7は、形成手段8を挟んで上流側および下流側に配備された2つの搬送ロール7a,7bにより構成されている。触媒層転写フィルム基材FのアライメントマークM2が支持基材付き電解質膜ST2のアライメントマークM1と一致するようにカメラなどで読み取りながら、触媒層転写フィルム基材Fを搬送することで、触媒層転写フィルム基材Fと支持基材付き電解質膜ST2が重ね合わされると、支持基材付き電解質膜ST2の支持基材Sから電解質膜Eが露出した領域に、触媒層転写フィルム基材Fの触媒層Tが供給される(供給工程)。
次に、触媒層転写フィルム基材Fが重ね合わされた支持基材付き電解質膜ST2が熱プレス機80を通過することで、電解質膜Eの一方面上に触媒層Tが形成される(形成工程)。熱プレス機80は、触媒層転写フィルム基材Fの上方を上下方向に移動可能な平板81を備えており、平板81は予め熱せられている。この平板81で触媒層転写フィルム基材Fを支持基材付き電解質膜ST2に向けて熱プレスし、触媒層Tを電解質膜Eに転写することで、電解質膜Eの一方面に触媒層Tが形成される。なお、熱プレスの条件は、例えば、温度が100℃〜180℃、圧力が1MPa〜5MPaであることが好ましい。そして、触媒層転写フィルム基材Fが支持基材付き電解質膜ST2から剥離されることで、帯状の触媒層−電解質膜積層体ST3が切断手段9に搬送される。なお、熱プレスの方法は、平板81による熱プレスに限らず、ロールによる熱プレスでもよい。
図12に戻って、次に、触媒層−電解質膜積層体ST3が切断手段9に搬送されると、切断手段9により、触媒層−電解質膜積層体ST3を長手方向に沿って所定間隔で切断することで、個別に分割された触媒層−電解質膜積層体ST4を形成する。切断手段9としては、例えば、触媒層−電解質膜積層体ST3の上方に上下方向に移動可能に設けられた矩形のトムソン刃90を例示することができる。帯状の触媒層−電解質膜積層体ST3がトムソン刃90の下方に到達すると、触媒層−電解質膜積層体ST3の搬送を一旦停止させ、トムソン刃90を下方に移動させることにより、図14に示すように、触媒層−電解質膜積層体ST3を切断する。切断位置は、図14において破線で示すように、隣接する2つの触媒層Tの中間位置が好ましい。これにより、図15(a),(b)に示すように、額縁状の支持基材Sが電解質膜Eの外周縁部分に形成された平面視矩形状の触媒層−電解質膜積層体ST4が製造される。なお、個別に分割された触媒層−電解質膜積層体ST4の形状は、特に限定されず、平面視長方形状などであってもよい。
本実施形態の触媒層−電解質膜積層体の製造方法および製造装置のように、電解質膜Eに支持基材Sが形成されていると、電解質膜Eへの触媒層Tの形成時に、電解質膜Eの膨潤、収縮を抑制することができるので、電解質膜および触媒層Tの寸法精度を向上させることができる。
なお、図7および図9に示す実施形態のような、電解質膜Eの触媒層を形成する領域の両側縁部分に支持基材Sが形成された支持基材付き電解質膜ST2についても、図12に示す実施形態と同じ要領で触媒層Tを形成し、所定の大きさに切断することで、図16に示すような触媒層−電解質膜積層体ST4を製造できる。
さらに、図17に示すように、触媒層−電解質膜積層体ST4の電解質膜Eの他方面、つまりは、支持基材Sが形成されていない側の面にも、熱プレスやスプレー塗布などの周知の方法で触媒層Tを形成することで、電解質膜Eの両面に触媒層Tが形成された触媒層−電解質膜積層体ST5が製造される。この場合、電解質膜Eの両面に形成された2つの触媒層Tのうち、一方がアノード触媒層となり、他方がカソード触媒層となる。
また、図11に示す実施形態のような、電解質膜Eの両面に支持基材Sが形成されている支持基材付き電解質膜ST2についても、図12に示す実施形態と同じ要領で、支持基材付き電解質膜ST2の両面に対して、電解質膜Eが露出した領域に触媒層Tを形成することで、図18に示すような触媒層−電解質膜積層体ST5を製造することができる。
電解質膜Eの両面に支持基材Sが形成されていると、電解質膜Eへの触媒層Tの形成時に、電解質膜Eの膨潤、収縮を抑制することができるという効果に加え、触媒層−電解質膜積層体ST5の製造工程において、電解質膜Eが傷つきにくい。また、電解質膜Eとして、例えばNafion(登録商標)などの粘着性のあるものを使用する場合、電解質膜Eを搬送するための搬送手段(搬送ロール)に電解質膜Eが貼り付くことを防止でき、生産性を良好に向上できる。
なお、触媒層−電解質膜積層体ST5に形成された支持基材Sは除去してもよい。支持基材Sを除去する方法は、触媒層−電解質膜積層体ST5から支持基材Sを剥離する方法でもよいし、支持基材Sが形成された電解質膜Eの部分をまとめて触媒層−電解質膜積層体ST5から切断する方法でもよい。また、上記した触媒層−電解質膜積層体ST3の支持基材Sは、切断手段9と同時に電解質膜Eの部分とまとめて切断してもよいし、切断手段9による触媒層−電解質膜積層体ST3の切断工程の前に支持基材Sのみを電解質膜Eから剥離してもよい。
上記の方法で作製した触媒層−電解質膜積層体ST5に対して、ガス拡散層を積層し、必要に応じてガスケットを介在させてセパレータで狭持することにより、固体高分子形燃料電池を製造することができる。なお、支持基材Sを触媒層−電解質膜積層体ST5に残したまま電池に組み込む場合で支持基材Sがガスケットの機能を有する場合、ガスケットを介在させることなく、上記触媒層−電解質膜積層体ST5をセパレータで狭持することができる。また、支持基材Sがガスケットの機能を有していない場合や、上記触媒層−電解質膜積層体ST5から支持基材Sを除去した場合は、上記触媒層−電解質膜積層体ST5の支持基材Sとセパレータとの間にガスケットを介在させた状態で、上記触媒層−電解質膜積層体ST5をセパレータで狭持することが望ましい。この膜−電極接合体を複数積層することにより、固体高分子形燃料電池を製造することができる。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更が可能であり、例えば、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 作製手段
1a,1b 貼り合わせロール
2 熱圧着手段
2a,2b 熱圧ロール
3 カット手段
4 粘着部材
41 粘着ロール
42 粘着シート
8 形成手段
10 支持基材付き電解質膜の製造装置
E 電解質膜
S 支持基材
ST1 積層体
ST2 支持基材付き電解質膜
ST3 帯状の触媒層−電解質膜積層体
ST4 個別に分割された触媒層−電解質膜積層体
ST5 個別に分割された触媒層−電解質膜積層体

Claims (10)

  1. 電解質膜の少なくとも一方面に支持基材が設けられた積層体を作製する作製工程と、
    前記支持基材に、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部を含む第1の部分と該第1の部分を除く第2の部分とを区分する切れ目を形成するカット工程と、
    前記積層体を搬送しながら前記第2の部分を粘着部材によって前記電解質膜から剥離することにより除去する除去工程と、を順に備え
    前記第2の部分の剥離方向は、前記積層体の搬送方向と平行である支持基材付き電解質膜の製造方法。
  2. 前記カット工程の前または後に、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部と前記電解質膜とを熱圧着する熱圧着工程をさらに備える請求項1に記載の支持基材付き電解質膜の製造方法。
  3. 前記熱圧着工程における熱圧着の温度は、前記電解質膜のガラス転移点および前記支持基材のガラス転移点のいずれか低い温度以上である請求項2に記載の支持基材付き電解質膜の製造方法。
  4. 前記作製工程では、前記電解質膜の両面に前記支持基材が設けられた積層体を作製する請求項1から3のいずれかに記載の支持基材付き電解質膜の製造方法。
  5. 前記粘着部材は、粘着ロールである請求項1から4のいずれかに記載の支持基材付き電解質膜の製造方法。
  6. 前記粘着部材は、粘着シートである請求項1から4のいずれかに記載の支持基材付き電解質膜の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の支持基材付き電解質膜の製造方法によって製造された前記支持基材付き電解質膜の、前記第2の部分が除去されたことにより露出した部分に触媒層を形成する形成工程を備える触媒層−電解質膜積層体の製造方法。
  8. 電解質膜の少なくとも一方面に支持基材が設けられた積層体を作製する作製手段と、
    前記作製手段の下流側に位置し、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部を含む第1の部分と前記第1の部分を除く第2の部分とを区分する切れ目を、前記支持基材に形成するカット手段と、
    前記カット手段の下流側に位置し、前記積層体を搬送しながら前記支持基材から前記第2の部分を前記電解質膜から剥離することにより除去する粘着部材と、を備え
    前記第2の部分の剥離方向は、前記積層体の搬送方向と平行である支持基材付き電解質膜の製造装置。
  9. 前記カット手段の上流側または下流側に位置し、前記支持基材の外周縁部の少なくとも一部と前記電解質膜とを熱圧着する熱圧着手段をさらに備える請求項8に記載の支持基材付き電解質膜の製造装置。
  10. 請求項8又は9に記載の支持基材付き電解質膜の製造装置によって製造された前記支持基材付き電解質膜の、前記第2の部分が除去されたことにより露出した部分に触媒層を形成する形成手段を備える触媒層−電解質膜積層体の製造装置。
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