JP6163098B2 - 放射性セシウムを含む飛灰の除染装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性セシウムを含む飛灰の除染方法及び除染装置に関する。
2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、福島第一原子力発電所から放射性セシウムが広範囲に拡散された。放射性セシウムで汚染された可燃物を焼却すると焼却残渣が発生するが、特に飛灰中には放射性セシウムが濃縮されるため、放射性セシウムの量が8000Bq/kgの指定廃棄物基準を超過する事態が福島県に加えて、近隣の茨城県、栃木県、宮城県等において、生じている。
環境省の集計によると、指定廃棄物とされる焼却灰が、2013年8月時点で、10万トン近く保管されており、その大部分が飛灰であると考えられる。また、福島県等において除染作業にともなって発生する除染除去物のうち可燃物の量は数100万mから1000万mに及ぶとされており、これらを焼却すると10万〜20万トンの飛灰が発生することが予想される。
飛灰に含まれる放射性セシウムは、大部分が水溶性の塩化セシウムとして存在するため、飛灰をそのままの状態で処分場等において保管すると、放射性セシウムが環境中に溶出するおそれがある。
そのため、飛灰を処理する方法として、セメントを使用する方法が知られている。具体的には、飛灰、水分、及びセメント(又はセメント系固化材)を混合し、造粒する。飛灰を造粒して固化することにより、水溶性の放射性セシウムの溶出を防止することができる。しかしながら、この方法によって得られる処理物の容積は当初の飛灰の容積の1.4倍程度に増加するため、より多くの保管スペースが必要となる。
また、飛灰を除染する方法として、放射性セシウムを吸着する吸着剤(例えばプルシアンブルー)を使用する方法も知られている。具体的には、飛灰を10倍程度の水と混合してスラリーを調製し、水溶性の放射性セシウムを水に溶解させる。次に、スラリーを飛灰と水とに分離し、分離された水を吸着剤と接触させることにより、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させることができる。この方法は、放射性セシウムを含む水に吸着剤を混合し、放射性セシウムを吸着した吸着剤を水から再度分離する形式、放射性セシウムを含む水を、造粒した吸着剤を充填した吸着塔に通水する形式等で行う必要があり、大規模の装置が必要となる。また、飛灰を含むスラリーは強いアルカリ性を示すが、吸着剤のプルシアンブルーはアルカリ条件下において分解するため、スラリーのpHを7以下に調節する必要がある。
更に、飛灰を除染する方法として、磁性化吸着材(例えばゼオライト、フェロシアン化鉄等を含むもの)を使用する方法も知られている(特許文献1)。具体的には、放射性セシウムを含有する水又はスラリーに、磁性化吸着材を投入し、放射性セシウムを磁性化吸着材に吸着させる。次に、磁気分離装置を用いることによって、放射性セシウムを吸着した磁性化吸着材を水又はスラリーから分離することができる。しかしながら、上記の通り、飛灰を含むスラリーは強いアルカリ性を示すが、磁性化吸着材のフェロシアン化鉄はアルカリ条件下において分解するため、スラリーのpHを7以下に調節する必要がある。また、飛灰を含むスラリーは塩類を多く含むため、磁性化吸着材としてゼオライトを含むものを使用すると、塩類を同時に吸着してしまい、放射性セシウムを十分に吸着することができない。更に、特許文献1の方法では、磁気分離装置としては大型で高価な超伝導磁石を使用することが必要となるため、設置スペース及びコストの問題が生じる。また、超電導磁石を有効に機能させるためには、ヘリウム等の冷媒を活用する、あるいは無冷媒型でも冷凍装置が必要になる等、エネルギー使用の面で課題も発生する。
特開2013−158671号公報
以上の通り、飛灰を処理又は除染する方法は既に複数報告されているが、未だに改善の余地が残されている。そのため、本発明は、飛灰を除染する新たな方法、具体的には、飛灰を含むスラリーがアルカリ性のままでも放射性セシウムを十分に吸着することができ、且つ超伝導磁石を使用することなく吸着剤を磁力により分離することができる簡易な方法、及び当該方法を実施するための簡易な装置を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、一般的なフェロシアン化鉄化合物に対して、鉄の部分を異種金属に置換した、フェロシアン化化合物を放射性セシウムの補足性化合物として使用することにより、飛灰を含むスラリーがアルカリ性のままでも放射性セシウムを十分に吸着することができ、更に、磁性体として鉄ナノ粒子を使用することにより、磁力分離装置としては大型で高価な超伝導磁石を使用することなく、汎用されている小型で安価な磁石による磁力(通常の永久磁石の磁力)によって吸着剤を分離できることを見出した。なお、フェロシアン化化合物に用いる異種金属としては、銅、コバルト、ニッケル等が適用可能である。
即ち、本発明は以下を包含する。
[1]
放射性セシウムを含む飛灰と水とを混合して、放射性セシウムが水に溶解したスラリーを調製する調製工程;
調製工程において調製したスラリーと、鉄以外の金属を導入したフェロシアン化化合物を担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させる吸着工程;及び
吸着工程において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によってスラリーから分離する第1の分離工程;
を含む、放射性セシウムを含む飛灰の除染方法。
[2]
第1の分離工程において得られた、吸着剤が分離された処理スラリーを減圧脱水する脱水工程を更に含む、[1]に記載の除染方法。
[3]
第1の分離工程を、2000〜13000ガウスの表面磁束密度を有する磁石を用いて実施する、[1]又は[2]に記載の除染方法。
[4]
第1の分離工程を、フェライト磁石又はネオジム磁石を用いて実施する、[1]又は[2]に記載の除染方法。
[5]
吸着工程においてスラリーと吸着剤とを混合する前に、スラリーに含まれる飛灰由来の磁性体(飛灰磁化物)を、磁力によってスラリーから分離する第2の分離工程を更に含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の除染方法。
[6]
第1の分離工程において分離された吸着剤を、吸着工程において再利用する、[5]に記載の除染方法。
[7]
吸着剤に含まれる磁性体鉄ナノ粒子を、吸着工程においてスラリーと混合する前に、着磁する、[1]〜[6]のいずれかに記載の除染方法。
[8]
吸着工程において吸着剤と混合されるスラリーのpHを8〜10に調節する、[1]〜[7]のいずれかに記載の除染方法。
[9]
吸着工程における吸着剤の混合量が、飛灰の重量の1重量%以下である、[1]〜[8]のいずれかに記載の除染方法。
[10]
前記フェロシアン化化合物を担持した磁性体鉄ナノ粒子が、平均1〜500μmの多孔性二次粒子を形成している、[1]〜[9]のいずれかに記載の除染方法。
[11]
放射性セシウムを含む飛灰の除染装置であって、
放射性セシウムを含む飛灰と、水と、鉄以外の金属を導入したフェロシアン化化合物を担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させたスラリーを調製する混合槽;
混合槽において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によってスラリーから分離する磁力分離装置;及び
磁力分離装置によって吸着剤が分離された処理スラリーを減圧脱水する減圧脱水機;
を備える、除染装置。
[12]
磁力分離装置が、2000〜13000ガウスの表面磁束密度を有する磁石を有する、[11]に記載の除染装置。
[13]
磁力分離装置が、フェライト磁石又はネオジム磁石を有する、[11]に記載の除染装置。
[14]
放射性セシウムを含む飛灰の除染装置であって、
放射性セシウムを含む飛灰と水とを混合して、放射性セシウムが水に溶解したスラリーを調製する第1の混合槽;
第1の混合槽において調製されたスラリーに含まれる飛灰由来の磁性体を、磁力によってスラリーから分離する第1の磁力分離装置;
第1の磁力分離装置によって飛灰由来の磁性体が分離された前処理スラリーと、鉄以外の金属を導入したフェロシアン化化合物を担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させる第2の混合槽;及び
第2の混合槽において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によって前処理スラリーから分離する第2の磁力分離装置;
を備える、除染装置。
[15]
第2の磁力分離装置によって吸着剤が分離された処理スラリーを減圧脱水する減圧脱水機を更に備える、[14]に記載の除染装置。
[16]
第2の磁力分離装置が、2000〜13000ガウスの表面磁束密度を有する磁石を有する、[14]又は[15]に記載の除染装置。
[17]
第2の磁力分離装置が、フェライト磁石又はネオジム磁石を有する、[14]又は[15]に記載の除染装置。
[18]
第2の磁力分離装置によって分離された吸着剤を第2の混合槽に返送する吸着剤返送ラインを更に備える、[14]〜[17]のいずれかに記載の除染装置。
[19]
第2の磁力分離装置によって分離された吸着剤に吸着された放射性セシウムの量を測定する測定手段;
測定手段によって測定された放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かを判定する判定手段;及び
判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達していないと判定された場合に、第2の磁力分離装置によって分離された吸着剤を吸着剤返送ラインを介して第2の混合槽に返送する返送手段;
を含む制御部を更に備える、[18]に記載の除染装置。
本発明によれば、飛灰を含むスラリーがアルカリ性のままでも放射性セシウムを十分に吸着することができ、且つ超伝導磁石を含む磁力分離装置を使用することなく吸着剤を汎用の磁力分離装置により分離することができる。
本発明に係る除染方法の工程の一例を示す。 従来の除染方法の工程を示す。 第1の実施形態の除染装置の概略を示す。 マグネットセパレーターの概略を示す。 第2の実施形態の除染装置の概略を示す。 第3の実施形態の除染装置の概略を示す。 第4の実施形態の除染装置の概略を示す。 第5の実施形態の除染装置の概略を示す。 pHとフェロシアンイオンの溶出との関係(撹拌時間60分)を示す。 pHとフェロシアンイオンの溶出との関係を示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
<放射性セシウムを含む飛灰の除染方法>
本発明は、調製工程、吸着工程、及び第1の分離工程を含む、放射性セシウムを含む飛灰の除染方法に関する。本発明に係る除染方法は、脱水工程、第2の分離工程、凝集工程からなる群から選択される1種以上の工程を更に含んでいてもよい(例えば図1)。以下、各工程について説明する。
[1.調製工程]
調製工程は、放射性セシウムを含む飛灰と水とを混合して、放射性セシウムが水に溶解したスラリーを調製する工程である。飛灰に含まれる大部分の放射性セシウムは水溶性であるため、飛灰と水とを混合することにより、飛灰に含まれる水溶性の放射性セシウムを水に溶解させることができる。
飛灰と混合する水の重量は特に限定されないが、例えば、飛灰の重量の3〜20倍、4〜15倍、5〜10倍等とすることができる。このような量の水を使用することにより、以下で説明する吸着工程においてスラリーのpHを調節する場合に、発熱を抑制することができる。
[2.吸着工程]
吸着工程は、調製工程において調製したスラリーと、鉄以外の金属(異種金属)を導入したフェロシアン化化合物(以下、単に「フェロシアン化化合物」ともいう)を担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させる工程である。吸着剤に含まれるフェロシアン化化合物は放射性セシウムを吸着することができるため、吸着剤を調製工程において調製したスラリーと混合することにより、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させることができる。
フェロシアン化化合物としては、例えば、フェロシアン化ニッケル、フェロシアン化銅、フェロシアン化コバルト等を挙げることができる。
調製工程において調製したスラリーはアルカリ性を示すが、吸着剤として従来から使用されているフェロシアン化鉄等はアルカリ条件下において分解してしまうため、放射性セシウムを十分に吸着することができない。また、フェロシアン化鉄の分解により、有害なフェロシアンイオンが生じて、スラリー中に残留するという問題も有する。
一方、本発明において使用するフェロシアン化化合物は、アルカリ条件下においても分解しにくいため、調製工程において調製したスラリーに直接投入することもできる。なお、フェロシアン化化合物の分解によって生じるフェロシアンイオンの量を十分に低減する観点から、スラリーのpHを調節してもよい。例えば、スラリーのpHを11以下に調節することが好ましく、10以下に調節することがより好ましく、9以下に調節することが特に好ましい。スラリーのpHの下限は特に限定されるものではないが、例えば、pH7、pH7.5、pH8等とすることができる。
吸着剤は、磁性体鉄ナノ粒子と、これを直接被覆する被覆層と、被覆層に結合したフェロシアン化化合物とを含む多層的な複合粒子である。吸着剤が磁性体鉄ナノ粒子を含むことにより、以下で説明する第1の分離工程において、吸着剤を磁力によってスラリーから分離することができる。磁性体鉄ナノ粒子の平均粒径は、ナノオーダーであれば特に限定されないが、1〜1000nmであることが好ましく、5〜500nmであることがより好ましく、100〜200nmであることが特に好ましい。このような粒径を有する磁性体鉄ナノ粒子を使用することにより、スラリー中での分散性能、放射性セシウムの吸着性能、及び第1の分離工程における分離性能を向上させることができる。
フェロシアン化化合物で担持した磁性体鉄ナノ粒子は、当該粒子が複数集合して、多孔性の二次粒子を形成していることが磁気分離性能等の観点からより好ましい。二次粒子の平均粒径は、1〜500μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、6〜20μmであることが特に好ましい。このような二次粒子の形態となることにより、アルカリ条件下における分解耐性を更に向上させることができ、機械的な撹拌や摩擦等による物理的な補足性化合物の離脱に対する抵抗性が増加する。また、放射性セシウムを吸着する速度を向上させることができる。更に、第1の分離工程における分離性能を更に向上させることができる。本発明で使用する吸着剤は、例えば、特許4932054号等の記載に基づいて調製することができる。
本発明で使用する吸着剤は、放射性セシウムの吸着能に優れているため、水に溶解している放射性セシウムを少量で十分に吸着することができる。そのため、吸着剤の混合量を、例えば、飛灰の重量の1重量%以下、0.5重量%以下、0.2重量%以下等とすることができる。吸着剤の混合量の下限は、例えば、0.01重量%、0.05重量%、0.1重量%等とすることができる。吸着剤の量を少なくすることにより、放射性セシウムを吸着したことによって保管が必要となる使用済み吸着剤の量を低減させることができる。
吸着剤に含まれる磁性体鉄ナノ粒子は、スラリーと混合する前に着磁してもよい。予め着磁することによって、放射性セシウムの吸着率を向上させることができる。磁性体鉄ナノ粒子を着磁させる方法は特に限定されないが、例えば、磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤を磁石(例えば、ネオジム磁石)に一定時間近づけておくことにより行うことができる。
スラリーと吸着剤との混合時間は、除染対象の飛灰の性状、吸着剤の使用量等によって適宜変更されるが、例えば5分〜2時間、10分〜1時間、15分〜30分等とすることができる。
[3.第1の分離工程]
第1の分離工程は、吸着工程において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によってスラリーから分離する工程である。吸着剤には磁性体鉄ナノ粒子が含まれているため、磁力によって吸着剤をスラリーから分離することができる。
磁性体として鉄ナノ粒子を使用することにより、大型で高価な超伝導磁石を使用することなく、汎用されている小型で安価な永久磁石を含む磁力分離装置によって吸着剤を分離することができる。第1の分離工程で使用する磁石としては、例えば2000〜13000ガウス、好ましくは4000ガウス以上、より好ましくは10000ガウス以上の表面磁束密度を有する磁石を挙げることができる。具体的には、フェライト(等方、異方)磁石、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石等の永久磁石を挙げることができ、フェライト磁石又はネオジム磁石が特に好適である。
第1の分離工程において分離された吸着剤は、吸着工程において再利用してもよい。吸着剤に放射性セシウムを限界まで吸着させることにより、保管が必要となる使用済み吸着剤の量を低減させることができる。
[4.脱水工程]
本発明に係る除染方法は、脱水工程を更に含んでいてもよい。脱水工程は、第1の分離工程において得られた、吸着剤が分離された処理スラリーを減圧脱水する工程である。保管が必要となる使用済み吸着剤は第1の分離工程において分離されているため、脱水工程における処理スラリーは既に除染されている。従って、処理スラリーの脱水を必ずしも厳密に行う必要がないため、脱水工程は小型で安全な減圧脱水機を用いて実施することができる。
脱水工程により処理飛灰、及び処理水が得られる。処理水に含まれる吸着剤由来のフェロシアンイオン、及び飛灰由来の重金属(カドミウム、鉛等)の量は、放射性セシウムの量と共に、十分に低減されている。
処理水は、調製工程で再利用してもよい。処理水を再利用することにより、放射性セシウムと接触する水の量を減らすことができる。
[5.第2の分離工程]
本発明に係る除染方法は、第2の分離工程を更に含んでいてもよい。第2の分離工程は、吸着工程においてスラリーと吸着剤とを混合する前に、スラリーに含まれる飛灰由来の磁性体(飛灰磁化物)を、磁力によってスラリーから分離する工程である。飛灰には若干量であるが磁気を帯びる磁性体(飛灰磁化物)が元々含まれているため、磁力によってこの磁性体を分離することができる。
飛灰由来の磁性体を分離することなく、吸着工程においてスラリーと吸着剤とを混合すると、その後の第1の分離工程で分離される吸着剤に、飛灰由来の磁性体(飛灰磁化物)が混入する。その結果、保管が必要となる放射性セシウム濃縮物の発生量が増加してしまう。一方、第2の分離工程において飛灰由来の磁性体を予め分離しておくことにより、第1の分離工程において分離される保管が必要となる物質の量を低減させることができる。
第2の分離工程で使用する磁石としては、例えば2000〜13000ガウス、好ましくは4000ガウス以上、より好ましくは10000ガウス以上の表面磁束密度を有する磁石を挙げることができる。具体的には、フェライト(等方、異方)磁石、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石等の永久磁石を挙げることができ、フェライト磁石又はネオジム磁石が特に好適である。第2の分離工程で使用する磁石は、第1の分離工程で使用する磁石と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよい。
第2の分離工程において飛灰由来の磁性体を分離した後に第1の分離工程で分離した吸着剤を吸着工程において再利用することが好ましい。飛灰由来の磁性体を予め分離しておくことにより、再利用される吸着剤の純度を高く維持することができる。
[6.凝集工程]
本発明に係る除染方法は、凝集工程を更に含んでいてもよい。凝集工程は、脱水工程の前に、処理スラリーに含まれる飛灰を凝集剤によって凝集沈殿させる工程である。
凝集工程を経ることによって、処理水に含まれる吸着剤由来のフェロシアンイオン、及び飛灰由来の重金属(カドミウム、鉛等)の量を更に低減させることができる。
凝集剤の種類は特に限定されるものではなく、一般的に使用されているものを利用することができる。例えば、凝集剤として、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸バンド、ポリ硫酸第二鉄、高分子凝集剤(例えば、アニオン系、カチオン系、ノニオン系)等を挙げることができる。これらの凝集剤は単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
以上の通り、本発明に係る除染方法は、調製工程、吸着工程、及び第1の分離工程を含み、任意に、脱水工程、第2の分離工程、及び凝集工程を更に含む。なお、本発明に係る除染方法に含まれる工程は上記のものに限定されるわけではなく、必要に応じて更なる工程を含んでいてもよい。
従来の除染方法では、例えば図2に示すように、飛灰と水とを混合して、放射性セシウムが水に溶解したスラリーを調製し、次に、吸着剤を混合する前に、スラリーを飛灰と放射性セシウムが溶解した水とに分離する。この際、スラリーから分離された飛灰に、放射性セシウムを含む水が残存しないように、大型で高価な高圧フィルタープレス等を用いて分離を行う必要がある。また、吸着剤として従来から使用されているフェロシアン化鉄等はアルカリ条件下において分解してしまうため、高圧フィルタープレス等によって分離された水のpHを7以下に調節した後に吸着剤を投入する必要がある。更に、放射性セシウムを吸着した吸着剤を分離するために、大型で高価な超伝導磁石を使用する必要がある。
一方、本発明に係る除染方法では、例えば図1に示すように、pH調節を必ずしも行うことなく、飛灰を含むスラリーに吸着剤を直接投入することができる(吸着工程)。また、超伝導磁石を使用することなく、汎用されている小型で安価な永久磁石を使用した磁力分離装置によって吸着剤を分離することができる(第1の分離工程)。更に、吸着剤が分離された処理スラリーを、高圧フィルタープレスを使用することなく、小型で安全な減圧脱水機によって処理飛灰と処理水とに分離することができる(脱水工程)。従って、狭いスペースにおいて、低コスト且つ簡易な操作で、放射性セシウムを含む飛灰を除染することができる。
また、本発明に係る除染方法では、従来の除染方法と比較して、早い段階で放射性セシウムを吸着剤に吸着して分離している(第1の分離工程)。そのため、放射能汚染区画が限定され、被爆管理を容易にすることができる。
<放射性セシウムを含む飛灰の除染装置>
上記の除染方法を実施するための本発明に係る除染装置の一例について、図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態の説明において重複する部分は適宜省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、図3に示すように、混合槽101、磁力分離装置102、及び減圧脱水機103を備える除染装置に関する。
混合槽101は、放射性セシウムを含む飛灰と、水と、鉄以外の金属を導入したフェロシアン化化合物で担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させたスラリーを調製するものである。混合槽101は、放射性セシウムを含む飛灰と、水と、吸着剤とを混合する撹拌機104を有しており、混合して得られたスラリーを磁力分離装置に送出するスラリー送出ライン105を備える。スラリー送出ライン105の出口末端は、スラリーを磁力分離装置102に投入できるように、磁力分離装置102の上部又は内部に位置している。
磁力分離装置102は、混合槽101において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によってスラリーから分離するものである。磁力分離装置102の下部には、磁力分離装置102によって吸着剤が分離された処理スラリーを収容する処理スラリー収容容器106が配置されている。処理スラリー収容容器106は、処理スラリーを減圧脱水機103に送出する処理スラリー送出ライン107を備える。処理スラリー送出ライン107の出口末端は、処理スラリーを減圧脱水機103に投入できるように、減圧脱水機103の上部又は内部に位置している。
処理スラリー収容容器106は、処理スラリーを混合槽101に返送する処理スラリー返送ライン108を更に備えていてもよい。処理スラリー返送ライン108は、第2の実施形態の除染装置にも備えられていてよい。
磁力分離装置としては、汎用されている簡易なマグレットセパレーターを使用することが好ましい。マグネットセパレーターは、例えば図4に示すように、マグネットコア901と、マグネットコア901の外周に覆う外筒902と、外筒902に付着した吸着剤から水分を搾り出すローラー903と、ローラー903によって水分が搾り出された吸着剤を外筒902から剥がし取るスクレーパー904とを備える。
吸着剤に含まれる磁性体として鉄ナノ粒子を使用することにより、大型で高価な超伝導磁石を使用することなく、汎用されている小型で安価な磁石による磁力によって吸着剤を分離することができる。そのため、マグネットコアとして、例えば2000〜13000ガウス、好ましくは4000ガウス以上、より好ましくは10000ガウス以上の表面磁束密度を有する磁石を使用することができる。具体的には、マグネットコアとしてフェライト(等方、異方)磁石、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石等の永久磁石を使用することができる。
減圧脱水機は、磁力分離装置によって吸着剤が分離された処理スラリーを減圧脱水するものである。保管が必要となる使用済み吸着剤は磁力分離装置によって分離されているため、減圧脱水機に投入される処理スラリーは既に除染されている。従って、処理スラリーの脱水を必ずしも厳密に行う必要がないため、小型で安全な減圧脱水機を使用することができる。
以上のように構成された第1の実施形態の除染装置において、放射性セシウムを含む飛灰が混合槽101において水及び吸着剤と混合され、スラリーが調製される。スラリー中において、放射性セシウムは水に溶解され、吸着剤に吸着されている。スラリーはスラリー送出ライン105を介して磁力分離装置102に送出され、放射性セシウムを吸着した吸着剤が磁力によってスラリーから分離される。吸着剤が分離された処理スラリーは、処理スラリー収容容器106に収容される。処理スラリー収容容器106に収容された処理スラリーは処理スラリー送出ライン107を介して減圧脱水機103に送出され、減圧脱水されて、処理飛灰と処理水とに分離される。
処理スラリー収容容器106が処理スラリー返送ライン108を備える場合であって、水に溶解された放射性セシウムが処理スラリーに所定の量を超えて残存する場合には、処理スラリー収容容器106に収容された処理スラリーは、処理スラリー返送ライン108を介して混合槽101に返送される。
第1の実施形態の除染装置によれば、狭いスペースにおいて、低コストで安全に放射性セシウムを含む飛灰を除染することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、図5に示すように、混合槽201、磁力分離装置202、減圧脱水機203、吸着剤返送ライン209、及び制御部210を備える除染装置に関する。
第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、吸着剤返送ライン209、及び制御部210を備える点で相違する。
吸着剤返送ライン209は、磁力分離装置202によって分離された吸着剤を混合槽201に返送するものである。
制御部210は、測定手段211(以下「第1の測定手段」ともいう)と、判定手段212(以下「第1の判定手段」ともいう)と、返送手段213(以下「第1の返送手段」ともいう)とを含んでいる。
測定手段211は、磁力分離装置202によって分離された吸着剤に吸着された放射性セシウムの量を測定するものである。測定手段としては、例えば、γ線測定装置、Ge半導体検出器、NaI式シンチレーションサーベイメーター、GM管式サーベイメーター、大容量CsI(TI)シンチレータを用いた測定装置等を挙げることができる。好ましくは、時定数が1秒と短い時間で迅速な測定が可能な大容量CsI(TI)シンチレータを用いた測定装置を使用する。
判定手段212は、測定手段211によって測定された放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かを判定するものである。判定手段としては、例えば、吸着剤を混合槽に返送するか否かを決定するための基準値を記憶しているコンピュータ等を挙げることができる。
返送手段213は、判定手段212によって放射性セシウムの量が所定の量に達していないと判定された場合に、磁力分離装置202によって分離された吸着剤を吸着剤返送ライン209を介して混合槽201に返送するものである。返送手段としては、例えば、吸引によって吸着剤を輸送するブロア等を挙げることができる。
制御部210は、磁力分離装置202によって吸着剤が分離された処理スラリーに残存する放射性セシウムの量を測定する別の測定手段(以下「第2の測定手段」という)(図示しない);第2の測定手段によって測定された放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かを判定する別の判定手段(以下「第2の判定手段」という)(図示しない);及び第2の判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達していると判定された場合に、処理スラリーを処理スラリー返送ライン208を介して混合槽201に返送する別の返送手段(以下「第2の返送手段」という)を更に含んでいてもよい。
第2の測定手段としては、第1の測定手段と同様のものを挙げることができる。
第2の判定手段としては、第1の判定手段と同様のものを挙げることができる。第2の判定手段は第1の判定手段と一体となっていてもよい。
第2の返送手段としては、例えば、ポンプ等を挙げることができる。
以上のように構成された第2の実施形態の除染装置において、磁力分離装置202によって分離された吸着剤は、測定手段211によって放射性セシウムの吸着量が測定される。次に、判定手段212によって放射性セシウムの吸着量が所定の量に達しているか否かが判定され、所定の量に達していないと判定された場合には、返送手段213によって吸着剤が吸着剤返送ライン209を介して混合槽201に返送される。一方、判定手段212によって放射性セシウムの吸着量が所定の量に達していると判定された場合には、吸着剤は混合槽201に返送されることなく保管される。
制御部210が第2の測定手段、第2の判定手段、及び第2の返送手段を備える場合には、処理スラリーは、第2の測定手段によって放射性セシウムの量が測定される。次に、第2の判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かが判定され、所定の量に達していると判定された場合には、第2の返送手段によって処理スラリーが処理スラリー返送ライン208を介して混合槽201に返送される。一方、第2の判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達していないと判定された場合には、処理スラリーは処理スラリー送出ライン207を介して減圧脱水機203に送出される。
第2の実施形態の除染装置によれば、狭いスペースにおいて、低コストで安全に放射性セシウムを含む飛灰を除染することができる。また、吸着剤を再利用することにより、保管が必要となる使用済み吸着剤の量を低減させることができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、図6に示すように、第1の混合槽301、第1の磁力分離装置302、第2の混合槽303、第2の磁力分離装置304、及び減圧脱水機305を備える除染装置に関する。
第1の混合槽301は、放射性セシウムを含む飛灰と水とを混合して、放射性セシウムが水に溶解したスラリーを調製するものである。第1の混合槽301は、放射性セシウムを含む飛灰と、水とを混合する第1の撹拌機306を有しており、混合して得られたスラリーを第1の磁力分離装置302に送出する第1のスラリー送出ライン307を備える。第1のスラリー送出ライン307の出口末端は、スラリーを第1の磁力分離装置302に投入できるように、第1の磁力分離装置302の上部又は内部に位置している。
第1の磁力分離装置302は、第1の混合槽301において調製されたスラリーに含まれる飛灰由来の磁性体を、磁力によってスラリーから分離するものである。第1の磁力分離装置302の下部には、第1の磁力分離装置302によって飛灰由来の磁性体が分離された前処理スラリーを収容する前処理スラリー収容容器308が配置されている。前処理スラリー収容容器308は、前処理スラリーを第2の混合槽303に送出する前処理スラリー送出ライン309を備える。前処理スラリー送出ライン309の出口末端は、前処理スラリーを第2の混合槽303に投入できるように、第2の混合槽303の上部又は内部に位置している。
第2の混合槽303は、第1の磁力分離装置302によって飛灰由来の磁性体が分離された前処理スラリーと、鉄以外の金属を導入したフェロシアン化化合物で担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させるものである。第2の混合槽303は、前処理スラリーと、吸着剤とを混合する第2の撹拌機310を有しており、混合して得られたスラリーを第2の磁力分離装置304に送出する第2のスラリー送出ライン311を備える。第2のスラリー送出ライン311の出口末端は、スラリーを第2の磁力分離装置304に投入できるように、第2の磁力分離装置304の上部又は内部に位置している。
第2の磁力分離装置304は、第2の混合槽303において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によってスラリーから分離するものである。第2の磁力分離装置304の下部には、第2の磁力分離装置304によって吸着剤が分離された処理スラリーを収容する処理スラリー収容容器312が配置されている。処理スラリー収容容器312は、処理スラリーを減圧脱水機305に送出する処理スラリー送出ライン313を備える。処理スラリー送出ライン313の出口末端は、処理スラリーを減圧脱水機305に投入できるように、減圧脱水機305の上部又は内部に位置している。
処理スラリー収容容器312は、処理スラリーを第2の混合槽303に返送する処理スラリー返送ライン314を更に備えていてもよい。処理スラリー返送ライン314は、第4の実施形態の除染装置にも備えられていてよい。
第1及び第2の磁力分離装置としては、第1の実施形態における磁力分離装置と同様のものを挙げることができる。
減圧脱水機としては、第1の実施形態における減圧脱水機と同様のものを挙げることができる。
以上のように構成された第3の実施形態の除染装置において、放射性セシウムを含む飛灰が混合槽301において水と混合され、スラリーが調製される。スラリー中において、放射性セシウムは水に溶解されている。スラリーは第1のスラリー送出ライン307を介して第1の磁力分離装置302に送出され、飛灰由来の磁性体が磁力によってスラリーから分離される。飛灰由来の磁性体が分離された前処理スラリーは、前処理スラリー収容容器308に収容される。前処理スラリー収容容器308に収容された前処理スラリーは前処理スラリー送出ライン309を介して第2の混合槽303に送出される。
前処理スラリーが第2の混合槽303において吸着剤と混合され、更なるスラリーが調製される。スラリー中において、水に溶解した放射性セシウムは吸着剤に吸着されている。スラリーは第2のスラリー送出ライン311を介して第2の磁力分離装置304に送出され、放射性セシウムを吸着した吸着剤が磁力によってスラリーから分離される。吸着剤が分離された処理スラリーは、処理スラリー収容容器312に収容される。処理スラリー収容容器312に収容された処理スラリーは処理スラリー送出ライン313を介して減圧脱水機305に送出され、減圧脱水されて、処理飛灰と処理水とに分離される。
処理スラリー収容容器312が処理スラリー返送ライン314を備える場合であって、水に溶解された放射性セシウムが処理スラリーに所定の量を超えて残存する場合には、処理スラリー収容容器312に収容された処理スラリーは、処理スラリー返送ライン314を介して第2の混合槽303に返送される。
第3の実施形態の除染装置によれば、狭いスペースにおいて、低コストで安全に放射性セシウムを含む飛灰を除染することができる。また、飛灰由来の磁性体を予め分離することにより、保管が必要となる物質の量を低減させることができる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態は、図7に示すように、第1の混合槽401、第1の磁力分離装置402、第2の混合槽403、第2の磁力分離装置404、減圧脱水機405、吸着剤返送ライン415、及び制御部416を備える除染装置に関する。
第4の実施形態は、第3の実施形態と比較して、吸着剤返送ライン415、及び制御部416を備える点で相違する。
吸着剤返送ライン415は、第2の磁力分離装置404によって分離された吸着剤を第2の混合槽403に返送するものである。
制御部416は、測定手段417(以下「第1の測定手段」ともいう)と、判定手段418(以下「第1の判定手段」ともいう)と、返送手段419(以下「第1の返送手段」ともいう)とを含んでいる。
測定手段417は、第2の磁力分離装置404によって分離された吸着剤に吸着された放射性セシウムの量を測定するものである。測定手段としては、例えば、γ線測定装置、Ge半導体検出器、NaI式シンチレーションサーベイメーター、GM管式サーベイメーター、大容量CsI(TI)シンチレータを用いた測定装置等を挙げることができる。好ましくは、時定数が1秒と短い時間で迅速な測定が可能な大容量CsI(TI)シンチレータを用いた測定装置を使用する。
判定手段418は、測定手段417によって測定された放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かを判定するものである。判定手段としては、例えば、吸着剤を第2の混合槽に返送するか否かを決定するための基準値を記憶しているコンピュータ等を挙げることができる。
返送手段419は、判定手段418によって放射性セシウムの量が所定の量に達していないと判定された場合に、第2の磁力分離装置404によって分離された吸着剤を吸着剤返送ライン415を介して第2の混合槽403に返送するものである。返送手段としては、例えば、吸引によって吸着剤を輸送するブロア等を挙げることができる。
制御部416は、第2の磁力分離装置404によって吸着剤が分離された処理スラリーに残存する放射性セシウムの量を測定する別の測定手段(以下「第2の測定手段」という)(図示しない);第2の測定手段によって測定された放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かを判定する別の判定手段(以下「第2の判定手段」という)(図示しない);及び第2の判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達していると判定された場合に、処理スラリーを処理スラリー返送ライン414を介して第2の混合槽403に返送する別の返送手段(以下「第2の返送手段」という)(図示しない)を更に含んでいてもよい。
第2の測定手段としては、第1の測定手段と同様のものを挙げることができる。
第2の判定手段としては、第1の判定手段と同様のものを挙げることができる。第2の判定手段は第1の判定手段と一体となっていてもよい。
第2の返送手段としては、例えば、ポンプ等を挙げることができる。
以上のように構成された第4の実施形態の除染装置において、第2の磁力分離装置404によって分離された吸着剤は、測定手段417によって放射性セシウムの吸着量が測定される。次に、判定手段418によって放射性セシウムの吸着量が所定の量に達しているか否かが判定され、所定の量に達していないと判定された場合には、返送手段419によって吸着剤が吸着剤返送ライン415を介して第2の混合槽403に返送される。一方、判定手段418によって放射性セシウムの吸着量が所定の量に達していると判定された場合には、吸着剤は第2の混合槽403に返送されることなく保管される。
制御部416が第2の測定手段、第2の判定手段、及び第2の返送手段を備える場合には、処理スラリーは、第2の測定手段によって放射性セシウムの量が測定される。次に、第2の判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かが判定され、所定の量に達していると判定された場合には、第2の返送手段によって処理スラリーが処理スラリー返送ライン414を介して第2の混合槽403に返送される。一方、第2の判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達していないと判定された場合には、処理スラリーは処理スラリー送出ライン413を介して減圧脱水機405に送出される。
第4の実施形態の除染装置によれば、狭いスペースにおいて、低コストで安全に放射性セシウムを含む飛灰を除染することができる。また、飛灰由来の磁性体を予め分離すると共に、吸着剤を再利用することにより、保管が必要となる物質の量を更に低減させることができる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態は、図8に示すように、混合槽501、第1の磁力分離装置502、第2の磁力分離装置503、及び減圧脱水機504を備える除染装置に関する。
第5の実施形態は、第1の実施形態と比較して、処理スラリー返送ライン108を備えることなく、第1の磁力分離装置502、及び第2の磁力分離装置503を連続して配置している点で相違する。
第1の磁力分離装置502は、混合槽501において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によってスラリーから分離するものである。第1の磁力分離装置502の下部には、第1の磁力分離装置502によって吸着剤が分離された第1の処理スラリーを収容する第1の処理スラリー収容容器507が配置されている。第1の処理スラリー収容容器507は、第1の処理スラリーを第2の磁力分離装置503に送出する第1の処理スラリー送出ライン508を備える。第1の処理スラリー送出ライン508の出口末端は、第1の処理スラリーを第2の磁力分離装置503に投入できるように、第2の磁力分離装置503の上部又は内部に位置している。
第2の磁力分離装置503は、第1の処理スラリーに残存した吸着剤を磁力によって第1の処理スラリーから分離するものである。第2の磁力分離装置503の下部には、第2の磁力分離装置503によって吸着剤が更に分離された第2の処理スラリーを収容する第2の処理スラリー収容容器509が配置されている。第2の処理スラリー収容容器509は、第2の処理スラリーを減圧脱水機504に送出する第2の処理スラリー送出ライン510を備える。第2の処理スラリー送出ライン510の出口末端は、第2の処理スラリーを減圧脱水機504に投入できるように、減圧脱水機504の上部又は内部に位置している。
第1及び第2の磁力分離装置としては、第1の実施形態における磁力分離装置と同様のものを挙げることができる。
なお、第1の磁力分離装置502で得られる第1の処理スラリーを、直接第2の磁力分離装置503に受けるように連続的に配置しても構わない。
以上のように構成された第5の実施形態の除染装置において、放射性セシウムを含む飛灰が混合槽501において水及び吸着剤と混合され、スラリーが調製される。スラリー中において、放射性セシウムは水に溶解され、吸着剤に吸着されている。スラリーはスラリー送出ライン506を介して第1の磁力分離装置502に送出され、放射性セシウムを吸着した吸着剤が磁力によってスラリーから分離される。吸着剤が分離された第1の処理スラリーは、第1の処理スラリー収容容器507に収容される。第1の処理スラリー収容容器507に収容された第1の処理スラリーは第1の処理スラリー送出ライン508を介して第2の磁力分離装置503に送出され、第1の処理スラリーに残存した吸着剤が磁力によって第1の処理スラリーから分離される。吸着剤が更に分離された第2の処理スラリーは、第2の処理スラリー収容容器509に収容される。第2の処理スラリー収容容器509に収容された第2の処理スラリーは第2の処理スラリー送出ライン510を介して減圧脱水機504に送出され、減圧脱水されて、処理飛灰と処理水とに分離される。
第5の実施形態の除染装置によれば、狭いスペースにおいて、低コストで安全に放射性セシウムを含む飛灰を除染することができる。また、処理スラリーを混合槽に返送する必要がないため、飛灰の除染を迅速に行うことができる。
本発明に係る除染装置の一例について図面を参照して説明したが、本発明の実施形態は上記のものに限定されるわけではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、更なる構成からなる装置が本発明に包含される。例えば、第1及び第2の実施形態における磁力分離装置102,202(第3、第4、及び第5の実施形態における第2の磁力分離装置304,404,503)と、減圧脱水機103,203,305,405,504との間に、処理スラリーと凝集剤とを混合する凝集槽(図示しない)を備えていてもよい。また、凝集槽における上澄み水を第1、第2、及び第5の実施形態における混合槽101,201,501(第3及び第4の実施形態における第2の混合槽303,403)に返送する上澄み水返送ライン(図示しない)を備えていてもよい。更に、減圧脱水機103,203,305,405,504によって得られた処理水を第1、第2、及び第5の実施形態における混合槽101,201,501(第3及び第4の実施形態における第2の混合槽303,403)に返送する処理水返送ライン(図示しない)を備えていてもよい。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
<実施例1:飛灰の除染>
ストーカー炉燃焼方式の焼却施設から入手した、都市ごみを焼却して得られた400gの飛灰(放射性セシウムの初期濃度:35000Bq/kg)を2Lの水(飛灰の重量の5倍)と混合し、スラリーを調製した。スラリーのpHを10以下に調節した。スラリーにおける放射性セシウムの濃度は6000Bq/kgであった。
本実施例では、異種金属としてニッケルを使用したフェロシアン化化合物で担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む4gの吸着剤(飛灰の重量の1重量%)をスラリーに投入し、200rpmで30分間撹拌した。その後、ネオジム磁石にカバーを装着し、カバー表面において測定された表面磁束密度が5000ガウスの器具を用いて吸着剤をスラリーから分離した。吸着剤を分離した処理スラリーにおける放射性セシウムの濃度は340Bq/kgであった。
処理スラリーをろ過(1μm)して処理飛灰及び処理水を得た。処理飛灰及び処理水の放射性セシウムの濃度はそれぞれ、960Bq/kg及び37Bq/kgであり、指定廃棄物基準である8000Bq/kgを下回った。
本実施例における吸着剤による放射性セシウムの除染率は約94%であった。なお、分離した湿潤状態の吸着剤における放射性セシウムの濃度は650000Bq/kgであった。
また、処理水の全シアン濃度、及び重金属(カドミウム、鉛等)濃度も排水基準を満たしていた。なお、全シアン濃度の排水基準は1mg/L未満であり、カドミウム濃度の排水基準は0.1mg/L未満であり、鉛濃度の排水基準は0.1mg/L未満である。
<実施例2;フェロシアンイオン溶出のpH依存性>
フェロシアン化ニッケルで担持した磁性体鉄ナノ粒子が複数集合して形成した多孔性の二次粒子を2種類準備した。2種類の二次粒子の粒径はそれぞれ、平均6μm(以下「第1の吸着剤」という)及び平均20μm(以下「第2の吸着剤」という)であった。
1Lの水に水酸化ナトリウムを添加して、pHを8、9、10、及び11に調節した。pHを調節した各種の水に2gの第1の吸着剤及び第2の吸着剤をそれぞれ添加し、200rpmで一定時間撹拌してスラリーを得た。スラリーの一部(約100ml)を孔径1μmのメンブランフィルターでろ過し、得られたろ液のpH及び全シアン濃度を測定した。結果を表1及び表2並びに図9に示す。
Figure 0006163098
Figure 0006163098
同様に、飛灰と水とを混合したスラリーを用いて、pHとフェロシアンイオンの溶出との関係を検討した。なお、本検討では、ポリ硫酸第二鉄を用いた凝集操作も行った。結果を図10に示す。図中の□は凝集操作で得られた上澄み液中の全シアン濃度測定結果を、図中の◇は凝集操作の後段で脱水処理したろ液中の全シアン濃度測定結果を示す。なお、飛灰に対する水の添加量は重量比で5倍から10倍、飛灰重量に対する吸着剤添加量は0.2%〜1%で撹拌時間は30分乃至は60分で、様々な試験条件で実施した際の処理後pHと全シアン濃度との関係を示す。
スラリーのpHを必ずしも調節する必要はないが、pHを一定の値以下に調節することにより、フェロシアンイオンの溶出を更に低減させることができる。
<実施例3:吸着剤の事前着磁>
フェロシアン化ニッケルで担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤を、ネオジム磁石を内蔵したマグネットーバーに数分間近づけて着磁させた。具体的には、ネオジム磁石にカバーを装着した表面磁束密度が5000ガウス程度の器具を3分間程度吸着剤に近付ける操作によって着磁させた。
40gの着磁吸着剤、20kgの飛灰、及び100kgの水を60分間撹拌してスラリーを調製し、マグネットセパレーターを用いて20ml/分の流量でスラリーから吸着剤を分離した。結果を表3に示す。比較対照として、予め着磁させていない吸着剤を使用した結果も併せて示す。
Figure 0006163098
吸着剤をスラリーと混合する前に予め着磁することによって、放射性セシウムの除染率を向上させることができた。
<実施例4:飛灰由来の磁性体(飛灰磁化物)の分離>
2種類の飛灰試料を準備した。150gの各飛灰試料、及び750gの水を混合してスラリーを調製し、ネオジム磁石を内蔵したマグネットーバーを用いて、スラリーから飛灰由来の磁性体を分離回収した。結果を表4に示す。
また、分離回収した磁性体の元素組成を蛍光X線分析した。結果を表5に示す(単位は重量%である)。アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、鉄(Fe)等が増加している。通常アルミニウムは非磁性であるが、鉄、アルミニウム、ケイ素を含んだ複合酸化物となっており、わずかに磁性を帯びていることが考えられる。
Figure 0006163098
Figure 0006163098
飛灰の重量の約2%が磁性体であった。
一例として、飛灰に含まれる磁性体の含有量が1.7重量%であって、当該磁性体を予め分離しない場合には、1tの飛灰に1kgの吸着剤を添加すると、保管が必要となる物質(吸着剤と飛灰由来の磁性体との混合物)の量は、乾燥重量換算で18kg(1kg+17kg)となってしまう。そのため、飛灰由来の磁性体を予め除去しておくことにより、保管が必要となる物質の量を大幅に低減させることができる。
101・・混合槽
102・・磁力分離装置
103・・減圧脱水機
104・・撹拌機
105・・スラリー送出ライン
106・・処理スラリー収容容器
107・・処理スラリー送出ライン
108・・処理スラリー返送ライン
901・・マグネットコア
902・・外筒
903・・ローラー
904・・スクレーパー
201・・混合槽
202・・磁力分離装置
203・・減圧脱水機
204・・撹拌機
205・・スラリー送出ライン
206・・処理スラリー収容容器
207・・処理スラリー送出ライン
208・・処理スラリー返送ライン
209・・吸着剤返送ライン
210・・制御部
211・・測定手段
212・・判定手段
213・・返送手段
301・・第1の混合槽
302・・第1の磁力分離装置
303・・第2の混合槽
304・・第2の磁力分離装置
305・・減圧脱水機
306・・第1の撹拌機
307・・第1のスラリー送出ライン
308・・前処理スラリー収容容器
309・・前処理スラリー送出ライン
310・・第2の撹拌機
311・・第2のスラリー送出ライン
312・・処理スラリー収容容器
313・・処理スラリー送出ライン
314・・処理スラリー返送ライン
401・・第1の混合槽
402・・第1の磁力分離装置
403・・第2の混合槽
404・・第2の磁力分離装置
405・・減圧脱水機
406・・第1の撹拌機
407・・第1のスラリー送出ライン
408・・前処理スラリー収容容器
409・・前処理スラリー送出ライン
410・・第2の撹拌機
411・・第2のスラリー送出ライン
412・・処理スラリー収容容器
413・・処理スラリー送出ライン
414・・処理スラリー返送ライン
415・・吸着剤返送ライン
416・・制御部
417・・測定手段
418・・判定手段
419・・返送手段
501・・混合槽
502・・第1の磁力分離装置
503・・第2の磁力分離装置
504・・減圧脱水機
505・・撹拌機
506・・スラリー送出ライン
507・・第1の処理スラリー収容容器
508・・第1の処理スラリー送出ライン
509・・第2の処理スラリー収容容器
510・・第2の処理スラリー送出ライン

Claims (6)

  1. 放射性セシウムを含む飛灰の除染装置であって、
    放射性セシウムを含む飛灰と水とを混合して、放射性セシウムが水に溶解したスラリーを調製する第1の混合槽;
    第1の混合槽において調製されたスラリーに含まれる飛灰由来の磁性体を、磁力によってスラリーから分離する第1の磁力分離装置;
    第1の磁力分離装置によって飛灰由来の磁性体が分離された前処理スラリーと、鉄以外の金属を導入したフェロシアン化化合物を担持した磁性体鉄ナノ粒子を含む吸着剤とを混合して、水に溶解した放射性セシウムを吸着剤に吸着させる第2の混合槽;及び
    第2の混合槽において放射性セシウムを吸着した吸着剤を、磁力によって前処理スラリーから分離する第2の磁力分離装置;
    を備える、除染装置。
  2. 第2の磁力分離装置によって吸着剤が分離された処理スラリーを減圧脱水する減圧脱水機を更に備える、請求項に記載の除染装置。
  3. 第2の磁力分離装置が、2000〜13000ガウスの表面磁束密度を有する磁石を有する、請求項又はに記載の除染装置。
  4. 第2の磁力分離装置が、フェライト磁石又はネオジム磁石を有する、請求項又はに記載の除染装置。
  5. 第2の磁力分離装置によって分離された吸着剤を第2の混合槽に返送する吸着剤返送ラインを更に備える、請求項のいずれかに記載の除染装置。
  6. 第2の磁力分離装置によって分離された吸着剤に吸着された放射性セシウムの量を測定する測定手段;
    測定手段によって測定された放射性セシウムの量が所定の量に達しているか否かを判定する判定手段;及び
    判定手段によって放射性セシウムの量が所定の量に達していないと判定された場合に、第2の磁力分離装置によって分離された吸着剤を吸着剤返送ラインを介して第2の混合槽に返送する返送手段;
    を含む制御部を更に備える、請求項に記載の除染装置。
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