JP6162355B1 - カーボン材料生成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】カーボン材料生成装置にて副生される一酸化炭素の有効活用が可能なカーボン材料生成システムを提供する。【解決手段】二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成するカーボン材料生成装置と、前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が直接又は間接的に供給され、発電を行う燃料電池と、を備えるカーボン材料生成システム。【選択図】図1

Description

本発明は、カーボン材料生成システムに関する。
二酸化炭素を原料とし、電気化学的にカーボン材料を製造するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなシステムでは、カーボン材料の製造の副生成物として一酸化炭素が発生する。
国際公開2016/138469号公報
特許文献1に記載のように、二酸化炭素の電解還元により、一定量の一酸化炭素が副生する。この副生する一酸化炭素は電解効率を下げるだけでなく、人体に有害であることから適切に処理する必要があり、また、この副生する一酸化炭素を有効活用することが望ましい。
本発明は、カーボン材料生成装置にて副生される一酸化炭素の有効活用が可能なカーボン材料生成システムを提供することを目的とする。
上記課題は、例えば以下の手段により解決される。
<1> 二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成するカーボン材料生成装置と、前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が直接又は間接的に供給され、発電を行う燃料電池と、を備えるカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、カーボン材料生成装置に二酸化炭素を原料として供給し、電気化学的な反応によりカーボン材料と、一酸化炭素とを生成する。そして、生成された一酸化炭素が燃料電池に直接又は間接的に供給されることで、発電が行われる。
通常、一酸化炭素は毒性が強いため、大気中に安全に放散するか、あるいは燃焼させて二酸化炭素とする等の適切な処理が必要となる。一方、本形態に係るカーボン材料生成システムでは、不要な排ガスとして処理していた一酸化炭素を、燃料電池の燃料として利用しており、発電効率の向上を図ることができる。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、カーボン材料生成装置にて副生される一酸化炭素の有効活用が可能である。
<2> 二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成するカーボン材料生成装置と、原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部と、前記燃料ガスが供給され、発電を行う燃料電池と、を備え、前記燃焼部は前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が供給されるカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、カーボン材料生成装置に二酸化炭素を原料として供給し、電気化学的な反応によりカーボン材料と、一酸化炭素とを生成する。そして、生成された一酸化炭素が燃焼部に供給され、燃焼反応に利用される。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、不要な排ガスとして処理していた一酸化炭素を、改質部加熱のための燃焼反応に利用しており、外部から燃焼部に供給される燃料ガス、原料ガス等の量を低減することができる。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、カーボン材料生成装置にて副生される一酸化炭素の有効活用が可能である。
<3> 原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部を更に備え、前記原料ガスの少なくとも一部として前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が前記改質部に供給され、生成された前記燃料ガスが前記燃料電池に供給されて発電に用いられる<1>に記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、生成される一酸化炭素は改質部に供給され、例えばシフト反応(CO+HO→H+CO)によって燃料ガスである水素が得られる。燃料ガスであるこの水素は燃料電池に供給されて発電に用いられるため、発電効率の向上を図ることができる。
また、原料ガスの改質は大きな吸熱を伴うので、反応の進行のためには外部から熱の供給が必要である。ここで、カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素は高温であるため、一酸化炭素の熱を原料ガスの改質に有効利用することができる。さらに、シフト反応(CO+HO→H+CO)は発熱反応であるため、この反応により発生した熱も原料ガスの改質に有効利用することができる。
<4> 前記燃料電池から排出される少なくとも二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置に供給される<1>〜<3>のいずれか1つに記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、燃料電池から排出された少なくとも二酸化炭素を含む排出ガスをカーボン材料生成装置に供給することにより、排出ガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができる。
<5> 前記燃料電池から排出される水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置及び前記改質部に供給される<2>又は<3>に記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、燃料電池等から排出された水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスをカーボン材料生成装置及び改質部に供給する。これにより、排出ガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができ、また、排出ガス中の水蒸気等を原料ガスの改質用として再利用することができる。
<6> 前記燃料電池から排出される水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置に供給された後に、前記改質部に供給される<5>に記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、排出ガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができ、また、排出ガス中の水蒸気を原料ガスの水蒸気改質用として再利用することができる。
<7> 燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を更に備え、前記燃料電池から排出される少なくとも二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置に供給された後、前記燃焼部に供給される<3>に記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、排出ガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができる。さらに、燃焼部に排出ガスが供給されるため、排出ガス中の未反応の燃料ガス及び未改質の原料ガスが燃焼部に供給されて燃焼反応に利用される。したがって、排出ガス中の成分が燃焼部での燃焼反応に有効利用され、外部から燃焼部に供給される燃料ガス、原料ガス等の量を低減することができる。
<8> 燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を更に備え、前記燃料電池から排出される水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスは、前記燃焼部に供給された後に、前記カーボン材料生成装置に供給される<3>に記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、排出ガス中の成分が燃焼部での燃焼反応に有効利用され、外部から燃焼部に供給される燃料ガス、原料ガス等の量を低減することができる。さらに、燃焼部から排出された排出ガス(燃焼排ガス)中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができる。
<9> 前記カーボン材料生成装置は電気化学的に酸素を生成し、前記カーボン材料生成装置にて生成される酸素は前記燃料電池に供給されて発電に用いられる<1>〜<8>のいずれか1つに記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、カーボン材料生成装置にて生成される酸素は純度が高く、高温である。したがって、純度の高い酸素が燃料電池に供給され、燃料電池の発電効率が向上する。更に、高温である酸素が燃料電池に供給されるため、例えば、燃料電池が高温で作動する場合、供給される酸素の予熱が不要となり、熱効率に優れる。
<10> 前記カーボン材料生成装置は電気化学的に酸素を生成し、
前記カーボン材料生成装置にて生成される酸素は前記燃料電池に供給されて発電に用いられ、かつ、前記燃料電池から排出される酸素を含む排出ガスは、前記燃焼部に供給される<2>、<7>及び<8>のいずれか1つに記載のカーボン材料生成システム。
本形態に係るカーボン材料生成システムでは、純度の高い酸素が燃料電池に供給され、燃料電池の発電効率が向上するとともに、高温である酸素が燃料電池に供給されるため、例えば、燃料電池が高温で作動する場合、供給される酸素の予熱が不要となり、熱効率に優れる。さらに、燃焼部に酸素を含む排出ガスが供給されるため、排出ガス中の酸素が燃焼部に供給されて燃焼反応に利用される。したがって、排出ガス中の酸素が燃焼部での燃焼反応に有効利用され、外部から燃焼部に供給される酸素の量を低減することができる。
本発明によれば、カーボン材料生成装置にて副生される一酸化炭素の有効活用が可能なカーボン材料生成システムを提供することができる。
第1実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。 第2実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。 第3実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。 第4実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。 第5実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。 第6実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
[第1実施形態]
以下、本発明のカーボン材料生成システムの第1実施形態について図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。
第1実施形態に係るカーボン材料生成システム100は、二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成するカーボン材料生成装置1と、カーボン材料生成装置1にて生成される一酸化炭素が改質部4にて燃料ガスである水素にシフト改質された後、得られた水素が供給され、発電を行うSOFC(燃料電池)2と、を備える。
さらに、カーボン材料生成システム100は、原料ガスであるCHを改質して燃料ガスを生成する改質部4及び燃焼反応により改質部4を加熱する燃焼部5を有する改質器3を備えており、酸素とともに燃料ガスがSOFC2に供給されて発電が行われる。
カーボン材料生成システム100は、カーボン材料生成装置1に二酸化炭素を原料として供給し、電気化学的な反応によりカーボン材料と、一酸化炭素とを生成する。そして、生成された一酸化炭素は改質部4にて水素にシフト改質され、得られた水素がSOFC2に供給されて発電が行われる。
通常、一酸化炭素は毒性が強いため、大気中に安全に放散するか、あるいは燃焼させて二酸化炭素とする等の適切な処理が必要となる。一方、カーボン材料生成システム100では、不要な排ガスとして処理していた一酸化炭素を、SOFC2の燃料として利用しており、発電効率の向上を図ることができる。したがって、カーボン材料生成システム100では、カーボン材料生成装置1にて副生される一酸化炭素の有効活用が可能であるとともに、人体等に対する負荷の低減及びシステム全体の安全性の向上を図ることができる。
なお、本発明のカーボン材料生成システムにおいて、カーボン材料生成装置にて生成された一酸化炭素を燃料電池での発電の燃料に用いる場合、一酸化炭素を水素にシフト改質した後に得られた水素を燃料電池に供給して発電を行う構成に限定されない。例えば、後述の第2実施形態に示すように、カーボン材料生成装置にて生成された一酸化炭素を燃料電池に直接供給して発電を行う構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るカーボン材料生成システム100の各構成について説明する。
(カーボン材料生成装置)
カーボン材料生成システム100は、カーボン材料生成装置1を備える。カーボン材料生成装置1は、二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成する装置であり、アノード11、カソード12及びアノード11とカソード12との間に電圧を印加する電源13を備える。さらに、アノード11及びカソード12が配置されているカーボン材料生成装置1内に溶融塩が貯留されている。また、カーボン材料生成装置1では、カーボン材料及び一酸化炭素とともに酸素が生成される。
より具体的には、カーボン材料生成システム100は、電源13によりアノード11とカソード12との間に電圧を印加して溶融塩を電気分解することにより、アノード11にて酸素が生成し、カソード12にてカーボン材料及び一酸化炭素が生成される。また、カーボン材料及び一酸化炭素の生成により溶融塩中の炭素及び酸素が消費されるが、本実施形態では、後述するアノードオフガス流通経路25から二酸化炭素がカーボン材料生成システム100に供給される。
生成されるカーボン材料としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等のカーボンナノ材料、グラファイトなどが挙げられ、中でも、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等のカーボンナノ材料が好ましい。生成されるカーボン材料については、印加電圧、温度、溶融塩の組成、電極材料、触媒の種類等によって調整が可能である。
アノード11としては、発生する高温酸素に対して安定なものであれば特に限定されず、ニッケル、コバルト、銅、マンガン、イリジウム、白金、ニッケル合金、炭素等の材料で構成された電極が挙げられる。
カソード12としては、鉄、鋼、亜鉛メッキ鋼、ニッケル、炭素等の材料で構成された電極が挙げられる。
溶融塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の炭酸塩が溶融したものが挙げられ、より具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム等の炭酸塩又はカルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム等の炭酸塩が溶融したものが挙げられる。好ましくは、リチウム炭酸塩(LiCO)又はカルシウム炭酸塩(CaCO)が溶融したものが挙げられる。
また、炭酸塩としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を1種含むものであってもよく、2種以上含むものであってもよい。
カーボン材料生成装置1内の温度は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩等が溶融し、溶融塩の電気分解に適した温度であれば特に限定されない。例えば、350℃〜900℃であることが好ましく、600℃〜900℃であることが好ましく、750℃〜900℃であることが更に好ましい。さらに、溶融塩がリチウム炭酸塩が溶融したものである場合、750℃〜900℃であることが好ましく、750℃〜850℃であることがより好ましく、750℃〜800℃であることが更に好ましい。
また、カーボン材料生成装置1内の温度は、一酸化炭素の生成効率を高める点から、750℃〜1000℃であることが好ましく、850℃〜950℃であることがより好ましい。
また、カーボン材料生成システム100は、カーボン材料生成装置1に遷移金属造核剤を添加する構成を有していてもよい。遷移金属造核剤は、カソード12上にカーボン材料を蓄積、成長させるために機能する。遷移金属造核剤としては、ニッケル、鉄、コバルト、銅、チタン、クロム、マンガン、ジルコニウム、モリブデン、銀、カドミウム、バナジウム、ルテニウム、パラジウム、白金、ロジウム又はこれらの混合物等の遷移金属を含む。
カーボン材料生成装置としては、従来公知の装置を用いてもよく、例えば、国際公開2016/138469号公報に記載の装置を用いてもよい。
なお、本発明において、カーボン材料生成装置に二酸化炭素が供給される構成としては特に限定されず、例えば、空気中の二酸化炭素、又は、各種工場、廃棄物処理施設、火力発電所等の発電所、熱利用施設、都市インフラ設備などにて発生した二酸化炭素が供給される構成であってもよい。
カソード12にて発生した一酸化炭素は、一酸化炭素供給経路34を通じて改質部4に供給される。一方、アノード11にて発生した酸素は、酸素供給経路24を通じてSOFC2のカソード(図示せず)に供給される。
(改質器)
カーボン材料生成システム100は、カーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素をシフト改質して燃料ガスを生成し、かつ原料ガスであるCHを改質して燃料ガスを生成する改質部4、及び燃焼反応により改質部4を加熱する燃焼部5を有する改質器3を備えている。一酸化炭素は一酸化炭素供給経路34を通じて改質部4に供給され、かつ、CHは原料ガス供給経路21を通じて改質部4に供給され、CHの水蒸気改質に用いられる改質水(HO)は改質水供給経路22を通じて改質部4に供給される。
なお、原料ガスとしては、メタン(CH)に限定されず、改質可能なガスであればよい。例えば、原料ガスとしては炭化水素燃料が挙げられ、より具体的には天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、特にメタンが好ましい。
改質器3は、例えば、改質用触媒を備える改質部4と、バーナ及び燃焼触媒を配置した燃焼部5と、により構成される。
改質部4は、上流側にて原料ガス供給経路21及び一酸化炭素供給経路34と接続しており、下流側にて燃料ガス供給経路23と接続している。そのため、原料ガス供給経路21を通じてメタン、及び一酸化炭素供給経路34を通じて一酸化炭素が改質部4に供給され、改質部4にて原料ガスを水蒸気改質させ、かつ一酸化炭素をシフト改質させた後に、生成された燃料ガスが燃料ガス供給経路23を通じてSOFC2のアノード(図示せず)に供給される。
燃焼部5は、上流側にてアノードオフガス流通経路25及びカソードオフガス流通経路26と接続しており、下流側から排気される構成となっている。燃焼部5は、SOFC2のカソード側から排出された未反応の酸素を含むガス(カソードオフガス)と、SOFC2のアソード側から排出され、カーボン材料生成装置1に供給された後の未反応の燃料ガス及び未反応の原料ガスを含むガス(アノードオフガス)との混合ガスを燃焼させ、改質部4内の改質用触媒を加熱する構成となっている。
原料ガスとしてC(n、mはともに正の実数)で表される炭化水素ガスを水蒸気改質させた場合、改質部4にて、以下の式(a)の反応により一酸化炭素及び水素が生成される。
+nHO→nCO+[(m/2)+n]H・・・・(a)
また、原料ガスの一例であるメタンを水蒸気改質させた場合、改質部4にて、以下の式(b)の反応により一酸化炭素及び水素が生成される。
CH+HO→CO+3H・・・・(b)
更に、一酸化炭素をシフト改質させた場合、改質部4にて、以下の式(c)の反応により水素及び二酸化炭素が生成される。
CO+HO→H+CO・・・・(c)
改質器3の改質部4に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、改質器3の改質部4に供給される、単位時間当たりの原料ガスの炭素原子数及び単位時間当たりの一酸化炭素の炭素原子数の合計Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.5〜3.5であることが好ましく、2.0〜3.0であることがより好ましく、2.0〜2.5であることがさらに好ましい。スチームカーボン比S/Cがこの範囲にあることにより、原料ガスが効率よく水蒸気改質及びシフト改質され、燃料ガスが生成される。さらに、システム内での炭素析出を抑制することができ、システムの信頼性を高めることができる。
カーボン材料生成システム100では、カーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素、及び原料ガスが改質部4に供給され、シフト改質及び水蒸気改質される構成となっている。そのため、一酸化炭素が改質部4に供給されず、原料ガスが改質部4に供給される構成と比較して、必要となる原料ガス量を低減することができる。
また、原料ガスの改質は大きな吸熱を伴うので、反応の進行のためには外部から熱の供給が必要である。ここで、カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素は高温であるため、一酸化炭素の熱を原料ガスの改質に有効利用することができる。したがって、必要となる原料ガス量の低減により、燃焼部5を用いた改質部4の加熱の程度を低減することが可能であるとともに、一酸化炭素の熱を原料ガスの改質に有効利用することにより、燃焼部5を用いた改質部4の加熱の程度をより一層低減することが可能である。
なお、本発明のカーボン材料生成システムは、原料ガスが改質部に供給されず、一酸化炭素が改質部に供給される構成であってもよく、これに加えて、燃焼部を備えていない構成であってもよい。
また、本発明のカーボン材料生成システムは、原料ガス及び一酸化炭素が改質部に供給され、かつ燃焼部を備えていない構成であってもよい。当該システムは、カーボン材料生成装置にて生成された一酸化炭素の熱及びシフト反応による発熱を原料ガスの改質に利用して、原料ガスの改質反応に必要な熱を賄うものである。
また、改質部4に供給される一酸化炭素の量に応じて改質部に供給される原料ガスの量を調整する構成であってもよい。
また、燃焼部5は、水蒸気改質を効率よく行う観点から、改質部4を、600℃〜800℃に加熱することが好ましく、600℃〜700℃に加熱することがより好ましい。
例えば、高温型の燃料電池(例えば、SOFC、MCFC)を備えるカーボン材料生成システムでは、改質器3がSOFC2の外部に取り付けられている必要はなく、SOFC2に原料ガス、一酸化炭素及び水蒸気を直接供給し、SOFC2の内部で水蒸気改質及びシフト改質を行い、生成された燃料ガスを発電に用いる構成であってもよい。
なお、改質部での原料ガスの改質は、水蒸気改質に限定されず、二酸化炭素改質、部分酸化改質、シフト反応等を採用してもよい。
前述のように、カーボン材料生成装置1にて発生した酸素は酸素供給経路24を通じてSOFC2のカソードに供給され、改質部4にて発生した燃料ガスは燃料ガス供給経路23を通じてSOFC2のアノードに供給される。
カーボン材料生成装置1にて生成され、SOFC2に供給される酸素の温度は、750℃〜900℃であることが好ましく、750℃〜850℃であることがより好ましく、750℃〜800℃であることが更に好ましい。これにより、高温の酸素がSOFC2に供給されるため、SOFC2に供給される酸素の予熱が不要となり、カーボン材料生成システム100での熱効率が向上する。
(SOFC)
カーボン材料生成システム100は、酸素及び燃料ガスが供給されて発電を行うSOFC(固体酸化物形燃料電池)2を備えている。SOFC2としては、例えば、カソード(空気極)、電解質及びアノード(燃料極)を備える燃料電池セルであってもよく、燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックであってもよい。
SOFC2のカソード(図示せず)には、酸素供給経路24を通じて空気が供給される。空気がカソードに供給されることにより、以下の式(d)に示す反応が起こり、その際、酸素イオンが固体酸化物電解質(図示せず)の内部を移動する。
+4e→2O2−・・・・(d)
SOFC2のアノード(図示せず)には、燃料ガス供給経路23を通じて水素及びシフト改質されなかった一酸化炭素を含む燃料ガスが供給される。固体酸化物電解質の内部を移動する酸素イオンからアノードと固体酸化物電解質との界面にて水素及び一酸化炭素が電子を受け取ることにより、以下の式(e)、式(f)に示す反応が起こる。
+O2−→HO+2e・・・・(e)
CO+O2−→CO+2e・・・・(f)
上記式(e)及び式(f)に示すように、SOFC2での燃料ガスの電気化学的な反応により、水蒸気及び二酸化炭素が生成される。また、アノードで生成された電子は、外部回路を通じてカソードに移動する。このようにして電子がアノードからカソードに移動することにより、SOFC2にて発電が行われる。
SOFC2のカソードから排出されるカソードオフガスは、カソードオフガス流通経路26を通じて燃焼部5へ供給される。
一方、SOFC2のアノードから排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス流通経路25を通じてカーボン材料生成装置1へ供給される。ここで、アノードオフガスは、未反応の燃料ガス(例えば、水素及び一酸化炭素)及び未改質の原料ガス(例えば、メタン)とともに二酸化炭素、水蒸気等を含む混合ガスである。
アノードオフガスをカーボン材料生成装置1へ供給することにより、アノードオフガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができ、システム外からの二酸化炭素の供給を不要、あるいは供給の程度を低減することができる。
アノードオフガスは、カーボン材料生成装置1へ供給された後、アノードオフガス流通経路25を通じて燃焼部5へ供給される。したがって、カソードオフガス中の酸素並びにアノードオフガス中の未反応の燃料ガス及び未改質の原料ガスが燃焼部に供給されて燃焼反応に利用される。したがって、オフガス中の成分が燃焼部での燃焼反応に有効利用され、外部から燃焼部に供給される酸素、燃料ガス、原料ガス等の量を低減することができる。
(変形例1)
本実施形態では、燃料電池としてSOFCを用いた例について記載しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、燃料電池としてPEFC(固体高分子形燃料電池)、PAFC(リン酸形燃料電池)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)等を用いてもよい。
なお、本変形例では、高温の酸素を燃料電池等に供給できるため、熱効率の点から、SOFC以外では高温で作動する溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)が好ましい。
また、カーボン材料生成システムでは、カーボン材料生成装置にオフガスを供給して二酸化炭素を再利用する構成に限定されず、外部から二酸化炭素をカーボン材料生成装置に供給する構成であってもよい。例えば、電気化学的な反応により二酸化炭素が発生しない燃料電池をカーボン材料生成システムに用いた場合、外部から二酸化炭素をカーボン材料生成装置に供給する構成であってもよい。
(変形例2)
本実施形態では、少なくとも二酸化炭素を含むオフガスをカーボン材料生成装置に直接供給する構成について説明しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、オフガス中の二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離手段を配置し、二酸化炭素分離手段にて分離された二酸化炭素をカーボン材料生成装置に供給する構成であってもよい。
二酸化炭素分離手段としては、ガス中の二酸化炭素を選択的に分離し、分離した二酸化炭素を再利用できるものであれば特に限定されず、分離膜、吸着剤、吸収剤等が挙げられる。
(変形例3)
本実施形態では、アノードオフガスをカーボン材料生成装置に供給した後に燃焼部に供給する構成について説明しているが、本発明はこれに限定されない。アノードオフガスはカーボン材料生成装置に供給されることで、少なくとも一部の二酸化炭素がカーボン材料用として除去されているため、アノードオフガス中の燃料濃度が上昇している。そのため、燃料濃度が上昇したアノードオフガス(再生オフガス)をSOFCに供給して再利用する構成としてもよい。この場合、アノードオフガスを排出したSOFCに再生オフガスを供給する循環型としてもよく、カーボン材料生成装置の下流に別のSOFCを配置し、当該別のSOFCに再生オフガスを供給する多段型としてもよい。
(変形例4)
本実施形態では、改質水供給経路を設けて改質水を改質部に供給する構成に限定されない。例えば、燃料電池から排出された二酸化炭素、水蒸気等を含むオフガス(例えば、アノードオフガス)をカーボン材料生成装置に供給した後に、改質部に供給する構成であってもよく、燃料電池から排出された二酸化炭素、水蒸気等を含むオフガス(例えば、アノードオフガス)の一部をカーボン材料生成装置に供給し、残りのオフガスを改質部に供給する構成であってもよい。これにより、オフガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用することができ、また、オフガス中の水蒸気等を原料ガスの改質用として再利用することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明のカーボン材料生成システムの第2実施形態について図2を用いて説明する。図2は、第2実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。なお、本実施形態並びに以下の第3実施形態〜第6実施形態では、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態に係るカーボン材料生成システム200では、カーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素を改質部4に供給せずにSOFC2に直接供給する点で、第1実施形態に係るカーボン材料生成システム100と主に相違する。
カーボン材料生成システム200では、カーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素は、一酸化炭素供給経路35を通じて燃料ガス供給経路23に供給され、燃料ガスとともにSOFC2に供給される。SOFC2に供給される一酸化炭素は、発電のための燃料として用いられるため、カーボン材料生成装置1にて生成される一酸化炭素の有効活用が可能となる。さらに、カーボン材料生成装置1にて生産される一酸化炭素は高温であるため、SOFC2等の高温で作動する燃料電池に供給されることで熱効率に優れるという利点がある。
なお、本実施形態では、変形例として改質器3を備えず、燃料としてカーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素のみがSOFC2に供給され、発電が行われる構成であってもよい。
[第3実施形態]
以下、本発明のカーボン材料生成システムの第3実施形態について図3を用いて説明する。図3は、第3実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。第3実施形態に係るカーボン材料生成システム300では、カーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素を改質部4に供給せずに燃焼部5に供給する点で、第1実施形態に係るカーボン材料生成システム100と主に相違する。
カーボン材料生成システム300では、カーボン材料生成装置1にて生成された一酸化炭素は、一酸化炭素供給経路36を通じてアノードオフガス流通経路25に供給され、アノードオフガスとともに燃焼部5に供給される。また、SOFC2のカソード側から排出されたカソードオフガスは、カソードオフガス流通経路26を通じて燃焼部5に供給され、アノードオフガス中の未反応の燃料ガス及び未改質の原料ガスの燃焼反応により、改質部4内の改質用触媒を加熱する構成となっている。
カーボン材料生成システム300では、不要な排ガスとして処理していた一酸化炭素を、改質部4を加熱するための燃焼反応に利用しており、外部から燃焼部5に供給される燃料ガス、原料ガス等の量を低減することができる。
[第4実施形態]
以下、本発明のカーボン材料生成システムの第4実施形態について図4を用いて説明する。図4は、第4実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。第4実施形態に係るカーボン材料生成システム400では、カーボン材料生成装置1の下流に水蒸気分離手段として凝縮器6を配置し、かつ、凝縮器6にて回収された凝縮水と、燃焼部5から排出された燃焼排ガスとで熱交換を行う熱交換器7を配置し、改質水供給経路22の替わりに改質水供給経路27を配置した点で、第1実施形態に係るカーボン材料生成システム100と主に相違する。
カーボン材料生成システム400では、SOFC2から排出されたアノードオフガスはアノードオフガス流通経路25を通じてカーボン材料生成装置1へ供給された後に、凝縮器6に供給される。凝縮器6にてアノードガス中の水蒸気は凝縮水として回収され、回収された凝縮水は、改質水供給経路27を通じて最終的に改質部4へ供給される。そのため、アノードオフガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用するとともに、アノードオフガス中の水蒸気を原料ガスの水蒸気改質用として再利用することができる。
なお、アノードオフガス流通経路25において、凝縮器6の上流及び凝縮器6の下流、好ましくは、カーボン材料生成装置1の下流かつ凝縮器6の上流及び凝縮器6の下流に、熱交換器(図示せず)を配置し、凝縮器6の上流を流通するアノードオフガスと、凝縮器6の下流を流通するアノードオフガスとの間で熱交換を行う構成としてもよい。これにより、凝縮器6に供給されるアノードオフガスは、凝縮に適した温度に冷却されるとともに、凝縮器6から排出され燃焼部5に供給されるアノードオフガスは、燃焼に適した温度に加熱され、熱効率が向上する。
カソードオフガス流通経路26を通じて供給されたカソードオフガスと、アノードオフガス流通経路25を通じて供給されたアノードオフガスとの混合ガスを燃焼部5にて燃焼させて発生する燃焼排ガスは、燃焼排ガス流通経路28に排出される。燃焼排ガス流通経路28を流通する燃焼排ガスは、前述のように、熱交換器7にて、改質水供給経路27を流通する凝縮水と熱交換を行う。
本実施形態において、熱交換器7を経た後の燃焼排ガスはシステム外に排気されるが、その前に、燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮等により回収し、水蒸気改質用に用いてもよい。
[第5実施形態]
以下、本発明のカーボン材料生成システムの第5実施形態について図5を用いて説明する。図5は、第5実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。第5実施形態に係るカーボン材料生成システム500では、カーボン材料生成装置1の上流に水蒸気分離手段として分離膜を備える分離膜モジュール8を配置し、改質水供給経路22の替わりに水蒸気供給経路29を配置した点で、第1実施形態に係るカーボン材料生成システム100と主に相違する。
カーボン材料生成システム500では、SOFC2から排出されたアノードオフガスはアノードオフガス流通経路25を通じて分離膜モジュール8へ供給された後に、カーボン材料生成装置1に供給される。分離膜モジュール8における分離膜にてアノードオフガス中の水蒸気は分離され、分離された水蒸気は、水蒸気供給経路29を通じて改質部4へ供給される。そのため、第4実施形態と同様、アノードオフガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用するとともに、アノードオフガス中の水蒸気を原料ガスの水蒸気改質用として再利用することができる。なお、分離膜を透過させた水蒸気の分離の促進するため、透過側を減圧したり、透過側にスイープガス(例えば、改質に用いられる原料ガス)を供給したりしてもよい。また、本実施形態において、水蒸気分離手段は分離膜に限定されず、アノードオフガス中の水蒸気を分離可能なものであればよい。
[第6実施形態]
以下、本発明のカーボン材料生成システムの第6実施形態について図6を用いて説明する。図6は、第6実施形態に係るカーボン材料生成システムを示す概略構成図である。第6実施形態に係るカーボン材料生成システム600では、SOFC2から排出されたアノードオフガス及びカソードオフガスが燃焼部5に供給されて燃焼反応に供された後、燃焼部5から排出される排出ガス(燃焼排ガス)がカーボン材料生成装置1、凝縮器6の順で供給され、かつ改質水供給経路22の替わりに改質水供給経路27を配置した点で、第1実施形態に係るカーボン材料生成システム100と主に相違する。
カーボン材料生成システム400では、SOFC2から排出されたアノードオフガスはアノードオフガス流通経路25を通じて燃焼部5へ供給され、SOFC2から排出されたカソードオフガスはカソードオフガス流通経路26を通じて燃焼部5へ供給される。したがって、アノードオフガス中の未反応の燃料ガス及び未改質の原料ガス並びにカソードオフガス中の酸素が燃焼部5に供給されて燃焼反応に利用される。これにより、オフガス中の成分が燃焼部5での燃焼反応に有効利用され、外部から燃焼部5に供給される酸素、燃料ガス、原料ガス等の量を低減することができる。
燃焼部5での燃焼反応により発生する燃焼排ガスは、燃焼排ガス流通経路28に排出され、燃焼排ガス流通経路28を流通する燃焼排ガスは、燃焼排ガス流通経路28を通じてカーボン材料生成装置1へ供給された後に、水蒸気分離手段である凝縮器6に供給される。凝縮器6にてアノードガス中の水蒸気は凝縮水として回収され、回収された凝縮水は、改質水供給経路27を通じて最終的に改質部4へ供給される。そのため、燃焼排ガス中の二酸化炭素をカーボン材料生成の原料として再利用するとともに、燃焼排ガス中の水蒸気を原料ガスの水蒸気改質用として再利用することができる。
本発明は、前述の第1実施形態〜第6実施形態に限定されず、本発明の技術的思想内で、当業者によって、前述の各実施形態を組み合わせて実施される。
1 カーボン材料生成装置
2 SOFC(燃料電池)
3 改質器
4 改質部
5 燃焼部
6 凝縮器(水蒸気分離手段)
7 熱交換器
8 分離膜モジュール(水蒸気分離手段)
11 アノード
12 カソード
13 電源
21 原料ガス供給経路
22、27 改質水供給経路
23 燃料ガス供給経路
24 酸素供給経路
25 アノードオフガス流通経路
26 カソードオフガス流通経路
28 燃焼排ガス流通経路
29 水蒸気供給経路
34、35、36 一酸化炭素供給経路
100、200、300、400、500、600 カーボン材料生成システム

Claims (10)

  1. 二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成するカーボン材料生成装置と、
    前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が直接又は間接的に供給され、発電を行う燃料電池と、
    を備えるカーボン材料生成システム。
  2. 二酸化炭素を原料として電気化学的にカーボン材料及び一酸化炭素を生成するカーボン材料生成装置と、
    原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部と、
    前記燃料ガスが供給され、発電を行う燃料電池と、
    を備え、前記燃焼部は前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が供給されるカーボン材料生成システム。
  3. 原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部を更に備え、
    前記原料ガスの少なくとも一部として前記カーボン材料生成装置にて生成される一酸化炭素が前記改質部に供給され、生成された前記燃料ガスが前記燃料電池に供給されて発電に用いられる請求項1に記載のカーボン材料生成システム。
  4. 前記燃料電池から排出される少なくとも二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置に供給される請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカーボン材料生成システム。
  5. 前記燃料電池から排出される水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置及び前記改質部に供給される請求項2又は請求項3に記載のカーボン材料生成システム。
  6. 前記燃料電池から排出される水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置に供給された後に、前記改質部に供給される請求項5に記載のカーボン材料生成システム。
  7. 燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を更に備え、
    前記燃料電池から排出される少なくとも二酸化炭素を含む排出ガスは、前記カーボン材料生成装置に供給された後、前記燃焼部に供給される請求項3に記載のカーボン材料生成システム。
  8. 燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を更に備え、
    前記燃料電池から排出される水蒸気及び二酸化炭素を含む排出ガスは、前記燃焼部に供給された後に、前記カーボン材料生成装置に供給される請求項3に記載のカーボン材料生成システム。
  9. 前記カーボン材料生成装置は電気化学的に酸素を生成し、
    前記カーボン材料生成装置にて生成される酸素は前記燃料電池に供給されて発電に用いられる請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のカーボン材料生成システム。
  10. 前記カーボン材料生成装置は電気化学的に酸素を生成し、
    前記カーボン材料生成装置にて生成される酸素は前記燃料電池に供給されて発電に用いられ、かつ、前記燃料電池から排出される酸素を含む排出ガスは、前記燃焼部に供給される請求項2、請求項7及び請求項8のいずれか1項に記載のカーボン材料生成システム。
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