JP6161623B2 - 電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置 - Google Patents

電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[関連する出願]
本願は、2011年12月1日に出願された、発明の名称が「電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置(Method and Apparatus for Converting Between Electrical and Mechanical Energy)」であるE.M.I.P.社(E.M.I.P. Pty Ltd)名義の豪州仮特許出願第2011905005号、2012年11月8日に出願された、発明の名称が「電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置(Method and Apparatus for Converting Between Electrical and Mechanical Energy)」であるE.M.I.P.社名義の豪州革新特許第2012101645号、2012年11月8日に出願された、発明の名称が「電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置(Method and Apparatus for Converting Between Electrical and Mechanical Energy)」であるE.M.I.P.社名義の豪州革新特許第2012101646号、2012年11月8日に出願された、発明の名称が「電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置(Method and Apparatus for Converting Between Electrical and Mechanical Energy)」であるE.M.I.P.社名義の豪州革新特許第2012101648号、及び2012年11月8日に出願された、発明の名称が「電気エネルギーと機械エネルギーとの間で変換を行う方法及び装置(Method and Apparatus for Converting Between Electrical and Mechanical Energy)」であるE.M.I.P.社名義の豪州革新特許第2012101649号に基づく優先権を主張し、これらの明細書は、その全てをあらゆる目的のために参照により本明細書に援用する。
[技術分野]
本発明は、電気エネルギーと機械エネルギーとの間で行う変換に関する。一形態では、本発明は、電気モータにおいて電力を機械的運動に変換する手段に関する。便宜上、以下において、本発明の好適な実施形態に係る1つ以上の電磁ソレノイドを搭載する、又はこれを利用する往復動モータ等の電気モータに関連して本発明を説明するが、本発明はこの使用方法のみに限定されるものでないことは認識されるべきである。
[背景技術]
本明細書全体を通して、「発明者」という語が単数形で用いられていても、1人(単数)、もしくは2人以上(複数)の本発明の発明者を指しているとみなされ得る。
本明細書中の文献、装置、行為、又は知識のいずれの考察も、本発明の内容を説明するために含まれていることが認識されるべきである。また、本明細書全体にわたる考察は、発明者の認識及び/又は発明者による従来技術の特定の課題の識別に起因してなされたものである。さらに、本明細書中の文献、装置、行為、又は知識といった題材に対するいずれの考察も、発明者の知識及び経験の観点から本発明の内容を説明するために含まれている。よって、このような考察はいずれも、これらの題材のいずれかが、本明細書における開示及び特許請求の範囲の優先日以前に、豪州又は他国において、先行技術の基礎の一部を構成する、あるいは、関連技術における共通の一般知識の一部を構成していると認めるものではない。
電気エネルギーを回転運動に変換する様々な方法や装置が知られている。例えば、回転運動は、典型的には、従来の回転式の電気モータ又は機械によって得られる。従来の回転式の電気モータ又は機械は固定子と回転子とを備え、固定子は回転磁場を提供し、回転子は回転磁場と相互作用して、トルクや回転運動を発生させる。
機械的出力電力を電気的入力電力で割った値である回転式電気モータの変換効率は、その設計と容量に応じて変化するが、通常は、例えば小容量電気モータにおいて約60%以下である。
特開第2000−224826号公報(株式会社デンソー)には、電磁式リニアアクチュエータが開示されている。この構成は、3つの部分からなるプランジャと、電流を3つのコイルの各々に漸次切り替えながら連続的に動作することによって往復動でのプランジャの運動を制御する3つのコイルとを備える。このデンソー社出願のアクチュエータは、その目的として、アクチュエータに強い推力を与える手段と、所与の電流を遮断した時に特定の位置に戻る能力とを有している。このことは、実質的な運動量、ひいてはプランジャの運動量の実質的な変化を優先して、効率が犠牲にされることを意味する。さらに、このデンソー社出願の歯部の配列が複雑な構成をしているため、電流を切り替えた時に所望の推力を生じさせることが可能になり、また、その複雑な構成によって、このデンソー社出願の設計の可動部において摩擦に対処する必要がある可能性があると考察される。
米国特許第3,832,608号明細書(ミルズ(Mills))には、電磁的に影響を受けやすい可動ピストンを包囲する、半径方向かつ長手方向に配列された別個の一連の遮蔽されたソレノイドコイルからなるアレイと、ピストンのコイルに対する相対的な位置に応答して一部のコイルを順次選択的に作動させて、可動ピストンに対して磁場の中心を動かしつつ、ピストンの磁化方向を確実に維持する計時アセンブリとが開示されている。このプロセス及び構造は、可動要素の運動方向を横切るように可動要素を通過する渦電流や長い磁路の発生を防ぎ、検出可能なほどに熱を発生させずにピストンを往復動させ、気体生成とアーク放電を防ぐ大アンペアのソレノイド作動電流を得るためにトランジスタを用いたトリガ電流を利用することを目的としている。このシステムは効率が悪いと考えられており、例えば、可動ピストンが、コイル内の異なる電流条件下でピストンの運動に影響を与える可能性のある同様の材料からなる単一の部品であることは注目される。
米国特許第4,510,420号明細書(サッソ(Sasso))には、発電回路にパルス幅変調を使用して、電流パルスを電気モータのコイルに与えるタイミングを制御する回転式サーボモータが開示されている。サッソ特許のモータは、可動部、特に可動ピストンの摩擦に対処するために、閉じた潤滑システムを必要とする。また、サッソ特許のモータ内の熱に対処するために追加の冷却手段も必要とされる。
米国特許第3,328,656号明細書(ドットソン(Dotson))には、並列に連結された各ソレノイドプランジャ用に複数のコイル巻線を設けることにより、往復動プランジャに関連するコイルアセンブリに対して高Q値を達成するように構成された、ソレノイドで動作する往復動式機関又はモータが開示されている。これは、コイル巻線抵抗の増大に比較して、所与のコイル空間におけるアンペア回数の数が最適量だけ増加する。よって、コイルアセンブリは比較的低抵抗、低インピーダンス、及び高電流特性を得ることができ、蓄電池等の低電圧で大電流の電源に適合する。さらに、電流をコイルアセンブリに通電する周期的供給のタイミングは、コイルアセンブリの通電及び遮断によって発生した磁束の増加及び減衰の両方に関与するコイルプランジャにかかる変位力を持続させるために、コイルアセンブリの並列接続の巻線に大容量蓄電コンデンサを接続するタイミングと連動させている。
米国特許第4,017,103号明細書(デイビス(Davis)他)には、シリンダに巻回された1対のソレノイドを有する電磁式モータ及び発電装置が開示されており、各ソレノイドは、別個ではあるが連結された3つの巻線を備える。帯磁可能なピストンは、シリンダ内で往復動するように配置され、かつ、回転可能に装着されたクランクシャフトに連結される。クランクシャフトに連結されるとともに電気回路内に挿入された整流子は、ソレノイドに選択的に通電を行い、クランクシャフトの回転運動を発生させる。また、スイッチによりソレノイドへの通電を遮断した時にソレノイドの各々において生じた電気エネルギーを再捕捉するために、追加の回路手段が設けられる。モータのクランクシャフト上にある整流子は、コイルへの通電を効果的に制御する。ソレノイドへの通電を遮断した時に各ソレノイド内に生じるエネルギーを再捕捉するためにも付加的な回路を設ける必要がある。
上述した先行技術のシステムのそれぞれにおいて、ソレノイド又はモータのサイクルの動作段階中に、追加のエネルギーを投入することなく作動中の磁場をできるだけ長く維持することが達成できていないという点で、少なくとも不備が存在する。
[発明の概要]
本明細書にて説明される各実施形態の目的は、従来技術のシステムの少なくとも1つの不利な点又は難点を克服又は軽減すること、又は、従来技術のシステムの有用な代替物を少なくとも提供することにある。その一方で、本発明は、一形態において、先行技術の不利な点を少なくとも軽減する電磁ソレノイド及び/又はソレノイド駆動電気モータ又は機械を提供可能である。
種々な形態において、本発明は、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うのに適したソレノイドアセンブリを提供し、該ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるためにコイルアセンブリに通電する駆動回路とを備える。ソレノイドアセンブリは、プランジャアセンブリの往復動をハウジングの長手方向軸と整合させるためにプランジャアセンブリをハウジングに対して動作可能に連結する、リニアベアリングアセンブリをさらに備えていてもよい。さらに、リニアベアリングアセンブリは、好ましくは、プランジャアセンブリに連結された少なくとも1つのブラケットと、少なくとも1つのリニアベアリングを受け入れるために前記少なくとも1つのブラケットに取り付けられる少なくとも1つのベアリングブロックと、少なくとも1つのリニアベアリングと摺動可能に係合する少なくとも1つのロッドとを備え、少なくとも1つのロッドは、その各端においてハウジングに連結され、プランジャアセンブリの往復動方向と平行に配置される。この形態のソレノイドアセンブリは、プランジャアセンブリのプランジャ部の先端に連結され、コア部材を貫通して、ハウジング内においてコア部材の外部に位置する支持リニアベアリングへと延びるプランジャ支持ロッドをさらに備えていてもよい。
オーム抵抗を低減すると考察されているため正方形又は矩形のワイヤが好ましいが、コイルは好ましくは円形ワイヤを用いて巻回することができる。
実施形態の別の形態において、本発明は、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うのに適したソレノイドアセンブリを提供し、該ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、コイルアセンブリに通電するための駆動回路とを備え、駆動回路は、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるために、少なくとも1つの最初の電流パルスとそれに続く所定の数の電流パルスとでコイルアセンブリに通電するように構成した制御手段を特徴とする。
別法として、実施形態は、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うのに適したソレノイドアセンブリを提供してもよく、該ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、プランジャアセンブリを第1位置から第2位置へと移動させるために、少なくとも1つのコイルがソレノイドアセンブリのコア部材内においてプランジャアセンブリに対する吸引磁場を発生させ、その後にプランジャアセンブリを第2位置から第1位置へ移動させるために、反発磁場又は少なくとも正味で中性の磁場を発生させるように、少なくとも1つの最初の電流パルスとそれに続く所定の数の電流パルスで少なくとも1つのコイルに通電することによりプランジャアセンブリの往復動を発生させるために、コイルアセンブリに通電する駆動回路とを備える。
別の形態では、本発明の各実施形態は、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うのに適したソレノイドアセンブリに通電する方法を提供し、ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるためにコイルアセンブリに通電する駆動回路とを備え、本方法は、a)ソレノイドアセンブリのハウジング内に、コア部材とプランジャアセンブリとの間に吸引をもたらす磁場を発生させて、プランジャアセンブリを第1位置と第2位置との間で移動させるために、少なくとも最初の電流パルスを駆動回路から少なくとも1つのコイルに供給する工程を含む。好適な実施形態では、本方法はさらに、b)駆動回路から少なくとも1つのコイルに供給された電流を比較的短い時間減衰させる工程、c)駆動回路からのさらなる電流パルスで前記少なくとも1つのコイルに再通電する工程のうち、一方又は組み合わせを含んでいてもよい。本方法はまた、工程b)がさらに、プランジャアセンブリを第1位置と第2位置との間で移動させるために、最初の電流パルスから生成された磁場に相当する磁場が存在したままになるように、前記減衰させる工程中に少なくとも1つのコイル内に存在する最初の電流パルスからの電流を維持することを含むことによって、定義づけられてもよい。
本方法はさらに、d)プランジャアセンブリの第1位置と第2位置との間での移動の約50%の間に第1の所定の回数だけ工程a)から工程c)を繰り返す工程と、e)プランジャアセンブリが第2位置へ動いたら、プランジャアセンブリを第2位置と第1位置との間で移動させるために第2の所定の回数だけ工程a)から工程c)を繰り返す工程とを含むことができ、工程a)から工程d)における電流パルスの極性は、工程e)における電流パルスの極性とは逆であることにより、プランジャアセンブリの第1位置と第2位置との間での往復動をそれぞれ引き起こし、工程b)における比較的短い時間は約2msと約5msの間であり、工程b)における減衰は少なくとも1つのコイルを短絡することによって発生し、工程c)は工程b)の後に、少なくとも1つのコイル内に存在する電流が約5%と約10%の間の量だけ減衰したときに行われる。
さらに別の実施形態では、ソレノイドアセンブリ用のプランジャアセンブリが提供され、該ソレノイドアセンブリは、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うように構成されるとともに、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるためにコイルアセンブリに通電する駆動回路とを備え、プランジャアセンブリは、永久磁石材料を含む第1材料部分と、高い比透磁率を有する材料を含む第2材料部分とを備え、第1材料部分の材料は第2材料部分の材料の間に位置する。プランジャアセンブリはさらに、プランジャアセンブリの往復動をハウジングの長手方向軸と整合させるためにプランジャアセンブリをソレノイドアセンブリのハウジングに対して動作可能に連結するプランジャ支持ロッドを備えていてもよい。プランジャアセンブリはさらに、プランジャ部の周りに金属薄板からなる被覆部を備えていてもよく、第2材料部分は、第1材料部分の各端にそれぞれ配置される2つの部分を備える。
プランジャアセンブリは、好ましくは、第1部分の永久磁石材料が強力な磁石を含み、第2部分の材料が約4,500と約20,000の間の透磁率μを有するものとして定義されてもよい。第1部分の永久磁石材料はNdFeBを含むことが好ましく、第2部分の材料はFeCoを含み、被覆部は鋼シムを含む。
別の実施形態では、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うのに適したソレノイドアセンブリが提供され、該ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成され、プランジャアセンブリの直線往復動をクランクシャフトの回転運動へと変換するためにスコッチヨークに対して動作可能に連結されるプランジャアセンブリと、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるためにコイルアセンブリに通電する駆動回路とを備える。
プランジャアセンブリのスコッチヨークに対する動作可能な連結は、回転クランクシャフト上のピンと係合するスロットにより摺動ヨークに直接連結される往復動プランジャアセンブリを用いて、クランクシャフトの回転運動を生じさせる。好ましくは、プランジャアセンブリは、スコッチヨークの各端に配置されている少なくとも2つのプランジャを備え、駆動回路は、両プランジャの磁気極性を整合させるためにコイルアセンブリに通電するように構成されている。好ましくは、ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するそれぞれのハウジング内において往復動を行うように構成された2つのプランジャアセンブリを備え、プランジャアセンブリは互いに直交するように配置され、各プランジャアセンブリはそれぞれのスコッチヨークの各端に配置された2つのプランジャを備え、駆動回路は、それぞれのコイルアセンブリに通電することにより、それぞれのプランジャアセンブリの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換する際に、それぞれのスコッチヨークを駆動するプランジャアセンブリの運動を同期させてまとめるように構成される。
本明細書にて説明される実施形態の一態様において、本発明は、電磁ソレノイドアセンブリと、ソレノイドアセンブリに関連する1つ以上の部分の直線運動又は往復動を機械の回転運動に、又はその逆に変換するように構成されるソレノイド駆動式電気モータ又は機械とを提供してもよい。
単一の又は各々のソレノイドアセンブリは、1つ以上のコイルと、コイルに対して移動する又は往復動するように構成されたピストンやスラグ等のプランジャアセンブリとを有していてもよい。モータ又は機械は、機械の変換効率を高めるために、モータとしての動作中に捕捉された起電力を利用してもよい。
実施形態の別の態様では、いくつかの構成において、回転式機械は、発電装置として作用するように構成されてもよい。この後者の構成では、起電力は、磁気プランジャアセンブリのコイルに対する相対運動によって誘発される自己インダクタンス、相互インダクタンス、及び/又は起電力から捕捉してもよい。この点に関し、本明細書及び添付の特許請求の範囲が電気エネルギーと機械的エネルギーとの間で変換を行うことを言及する箇所、そして、「間で変換を行う」ことへの言及は、電気エネルギーから機械的エネルギー(又は運動)への変換として、あるいは機械的エネルギー/運動から電気エネルギーへの変換としてみなされることに注意されたい。
本明細書に説明される、及び上記にて説明された実施形態のさらに別の態様において、複数のソレノイドアセンブリは、「ボクサー」構成で配置されている内燃(IC)機関に似た対向する対で動作してもよい。この点に関し、ソレノイドアセンブリに関連するプランジャアセンブリは、内燃機関に類似する方法で、連結ロッドを介してクランクシャフトに連結されてもよい。連結ロッドの大端及び小端に、低摩擦ベアリング又はブッシュが用いられることが好ましい。
代替の好適な実施形態において、ソレノイドアセンブリに関連するプランジャアセンブリは、回転クランクシャフト上のピンと係合するスロットにより摺動ヨークに直接連結される往復動プランジャアセンブリを介して、プランジャアセンブリの直線往復動をクランクシャフトの回転運動へと変換するために、スコッチヨークに連結されてもよい。さらに、好適な実施形態において、ダブルスコッチヨーク構成を用いて、複数のプランジャアセンブリの直線往復動をクランクシャフトの回転運動へと変換してもよい。
単一の又は各々のソレノイドアセンブリは、1つのコイルを有することが好ましいが、少なくとも3つまでのコイル又は固定子巻線を有していてもよい。実施形態の一形態では、例えば上述したように、スコッチヨーク構成や、コイルを1つのみ用いる水平対向2連構造の実施形態が使用される。コイル又は固定子巻線は、必要に応じて駆動回路を介して1つ以上のコイル又は巻線に個別に又は一括して通電可能となるように、直列又は並列構成で連結可能としてもよい。駆動回路は、モータのクランクシャフトの角度位置に応答するクランクシャフト位置検出器によって作動させられてもよい。一形態では、駆動回路は、クランクシャフトの1回転あたり少なくとも64サイクルを有するシャフトエンコーダによって作動させられてもよい。
単一の又は各々の磁気プランジャアセンブリは、少なくとも3つの部分又は区画を有していてもよい。プランジャアセンブリの少なくとも1つの部分又は区画は、比較的強力な永久磁石を有していてもよい。好ましくは、単一の又は各々の永久磁石は、グレードN52のネオジム(NdFeB)磁石等の高品位(グレードN42以上が好ましい)の希土類磁石を含む。例えば、750ワットのモータであれば、高品位のNdFeB磁石と強度が約1.2T(テスラ)つまり12,000ガウスである磁場を必要とし得る。
駆動回路は、内向き行程中に磁気プランジャアセンブリとソレノイドのコア部材との間で固有の吸引をし易くする、又は吸引を促進するために、磁気プランジャアセンブリの内向き行程中に1つ以上のコイルに通電するように構成されていてもよい。磁気プランジャアセンブリの外向き行程中には、駆動回路は、磁気プランジャアセンブリと単一の又は各々のソレノイドアセンブリのそれぞれのコア部材との間で固有の吸引を少なくとも相殺又は中和するために、1つ以上のソレノイドアセンブリの1つ以上のコイルに通電するように構成されていてもよい。さらに、駆動回路は、1つ以上のコイルに通電することでプランジャアセンブリに反発するように構成されてもよい。これにより、磁気プランジャアセンブリの外向き行程を促進してもよい。磁気プランジャアセンブリの外向き行程はさらに、関連するフライホイールの角運動量によって促進されてもよい。別の実施形態で注目されるのは、フライホイールを用いる必要がないことである。例えば、スコッチヨーク構成を利用する好適な実施形態においては、フライホイールが必要とされない。
本発明の実施形態の一態様によれば、例えば、電気モータに電力を供給する際に、電気エネルギーと機械的運動との間で(又はその逆で)変換を行うのに適したソレノイドアセンブリが提供され、該ソレノイドアセンブリは、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるためにコイルアセンブリに通電する駆動回路とを備える。
好適な実施形態において、コイルアセンブリは、駆動回路によって通電されるように構成された少なくとも1つのコイルを有する。別の実施形態では、コイルアセンブリは複数のコイル、例えば、各々が駆動回路によって別個に又は一括して通電されるように構成される少なくとも3つのコイルを備えていてもよい。各コイルは複数層をなす銅マグネットワイヤの複数の巻回部を含んでいてもよい。
プランジャアセンブリは少なくとも3つのプランジャ部を備えていてもよく、プランジャ部の少なくとも1つは永久磁石を含んでいてもよい。永久磁石に関連する磁場はプランジャアセンブリの移動軸に沿った向きになっていてもよい。永久磁石はネオジム(NdFebB)磁石等の希土類磁石を含んでいてもよい。
駆動回路は複数の電流パルスを発生させるように構成されていてもよい。電流パルスは、内向き行程電流パルスと外向き行程電流パルスとを含むことができる。各内向き行程電流パルスは、プランジャアセンブリの第1位置と第2位置との間での運動中に、コイルアセンブリの各コイルに印加されてもよい。各内向き行程電流パルスは、その持続時間の約5%〜50%の時間の範囲内にピーク電流に到達してもよく、プランジャアセンブリが第2位置に到達する前にゼロ電流まで減衰してもよい。そうでなければ、コイル内にまだ存在するエネルギーがある場合、電子式駆動装置は残存エネルギーをコンデンサ内に捕捉して、そのエネルギーを順次次のパルスに対して再利用してもよく、各内向き行程電流パルスは、プランジャアセンブリを使用する装置、例えばモータの物理的寸法によって決まり得る所定の電流でピークに達してもよい。いくつかの実施形態では、各内向き行程電流パルスはそのピークが約3〜9アンペアであると確認されている。しかしながら、これはコイル寸法、駆動電圧、及び要求されるモータ出力に依存する可能性がある。
各外向き行程電流パルスは、プランジャアセンブリの第2位置と第1位置との間での運動中に、コイルアセンブリの少なくとも1つのコイルに印加されてもよい。各外向き行程電流パルスは、その持続時間の約5%〜50%の時間の範囲内にピーク電流に到達してもよい。モータ動作中にBDCでコイルにまだエネルギーがあり得る間、電子式駆動装置は残存エネルギーをコンデンサ内に捕捉して、そのエネルギーを順次次のパルスに対して再利用してもよい。ある実施形態では、外向き行程電流パルスは、プランジャアセンブリが第1位置又は外側の位置に到達する前にゼロ電流まで減衰してもよい。そうでなければ、各外向き行程電流パルスは、所定の電流値でピークに達してもよい。いくつかの実施形態では、各外向き行程電流パルスはそのピークが約5〜9アンペアであると確認されている。駆動回路はPWMを含むデジタル制御によって構築されていてもよい。
本発明の実施形態の別の態様によれば、少なくとも1つの、又は少なくとも1対のソレノイドアセンブリを含む電気モータが提供され、各ソレノイドアセンブリは上記で説明したようなものである。電気モータは、例えばボクサー構成、スコッチヨーク構成、又はダブルヨーク構成等の、適切な構成で配列される少なくとも1対のソレノイドアセンブリを含んでいてもよい。電気モータは実質的にドライランニングであってもよい。電気モータは、駆動回路に電力を供給するためにモータによって駆動される発電装置を含んでいてもよい。
本発明の実施形態のさらに別の態様によれば、電気モータに電力を供給するのに適したソレノイドアセンブリを動作させる方法が提供され、該ソレノイドアセンブリは、少なくとも1つの、又は複数のコイルを有する固定子と往復動プランジャアセンブリとを備え、本方法は、強度と極性が変化する磁場を固定子内に発生させることにより、固定子の少なくとも一部とプランジャアセンブリとの間に連続的な吸引と反発を生じさせて往復動をもたらすために、コイルに通電する工程と、該通電する工程は、プランジャアセンブリの内向き行程中に、コイルに、又は複数のコイルのうち第1サブセットに内向き行程電流パルスを発生させることを含み、前記通電する工程は、プランジャアセンブリの外向き行程中に、コイルに、又は複数のコイルのうち第2サブセットに外向き行程電流パルスを発生させることを含み、単一のコイルが用いられる場合、コイルは、内向き行程電流パルスが発生すると、プランジャアセンブリと相互作用して第1磁気回路を形成し、外向き行程電流パルスが発生すると、プランジャアセンブリと相互作用して第1磁気回路とは異なる第2磁気回路を形成し、複数のコイルが用いられる場合、コイルの第1サブセットはプランジャアセンブリと相互作用して第1磁気回路を形成し、コイルの第2サブセットはプランジャアセンブリと相互作用して第1磁気回路とは異なる第2磁気回路を形成する。
本発明の実施形態のさらに別の態様によれば、コイルアセンブリ及びコアを備えるハウジングを有するシステムにおいて電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行う方法が提供され、前記システムはさらに、第1位置と第2位置との間でハウジングを通る運動を行うように構成されたプランジャアセンブリを有し、前記方法は、第1位置と第2位置との間の位置に応じて、プランジャアセンブリの少なくとも帯磁部分の運動を物理的に促進する工程を含む。
物理的に促進する工程は、コイルアセンブリに印加される少なくとも1つの電流を所定の時間間隔でパルス化すること、ハウジング及びプランジャアセンブリの一方又は組み合わせの材料に透磁率の勾配を与えること、及び、システムに対して動作可能に接続されたエネルギー蓄積手段から蓄積されたエネルギーを供給すること、のうちの1つ又は組み合わせを含むことができる。
ハウジングを通るプランジャアセンブリの運動は、好ましくはコイルの中心を通る。
エネルギー蓄積手段は、モータアセンブリ用の従来の又はボクサー構成においてフライホイールを含んでいてもよく、あるいは、例えばスコッチヨーク構成においてシャフトカウンターウェイトを含んでいてもよい。
上記の方法において、所定の時間間隔は、プランジャの帯磁部分がハウジングを通る運動の内向き行程及び外向き行程に対応していてもよい。
上記の方法において、物理的に促進する工程は加速することを含んでいてもよく、該加速には正の加速と負の加速のうちの1つを含む。
本発明の実施形態のさらに別の態様は、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行う装置を提供し、該装置は、コイルアセンブリ及びコアを含むハウジングと、第1位置と第2位置との間でハウジングを通る運動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、第1位置と第2位置との間の位置に応じてプランジャアセンブリの少なくとも帯磁部分の運動を物理的に促進する運動促進手段とを備える。
運動促進手段は、コイルアセンブリに印加される少なくとも1つの電流を所定の時間間隔でパルス化するように構成された駆動回路と、ハウジング及びプランジャアセンブリの一方又は組み合わせの材料に与えられた透磁率の勾配と、角運動量を蓄積するためにプランジャアセンブリに対して動作可能に連結されるエネルギー蓄積手段と、のうち1つ又は組み合わせを含んでいてもよい。一実施形態では、エネルギー蓄積手段はフライホイールを備える。
所定の時間間隔は、プランジャの帯磁部分がハウジングを通る運動の内向き行程及び外向き行程に対応していてもよい。
運動促進手段は、好ましくは、プランジャアセンブリの帯磁部分を加速するように構成され、加速は正の加速と負の加速のうちの1つを含む。
本発明の実施形態において、関連するクランクシャフトの角運動量を蓄積するために、本明細書にて説明されたような電気モータに対して動作可能に連結されるように構成されたエネルギー蓄積手段が提供されてもよく、該エネルギー蓄積手段は、蓄積されたエネルギーを本明細書にて説明されたようなソレノイドアセンブリに与えるように構成される。
本質的に、本発明の多くの態様は、構成及びコイル制御によって誘導・維持された磁場によって、電力がプランジャに印加されていてもされていなくても、プランジャを適切な方向に移動させることの実現から生じている。これは、好適な実施形態において、このような高エネルギー効率を達成する主な理由の1つである。好ましくは、コイル制御方法は、プランジャの位置要件に関連して磁場の強度を変化させることができるように、プランジャ中に誘導された磁場を有することが可能なプランジャを伴うべきである。
他の態様及び好適な形態は、本明細書に開示され、かつ/又は、本発明の説明の一部を構成する添付の特許請求の範囲において定義される。
本発明の実施形態のさらなる応用範囲は、以下の詳細な説明から明らかになる。しかしながら、本開示の精神及び範囲内における様々な変形及び改変が、詳細な説明から当業者には自明であるため、詳細な説明及び特定の事例は、本発明の好適な実施形態を示すものではあるが、例示のために提供されているにすぎないことが理解されよう。
本発明の好適な実施形態及び他の実施形態のさらなる開示、目的、効果、及び態様は、以下の実施形態の説明と、添付図面を併せて参照することにより、当業者に更によく理解され得る。なお、添付図面は例示のみのために提供されるものであり、よって本願の開示を限定するものではない。
本発明の一実施形態によるソレノイド駆動モータの斜視図を示す。 図1のソレノイド駆動モータの断面図を示す。 図1のソレノイド駆動モータと共に使用するのに適している、好適な実施形態による駆動回路及び関連する電子装置の例を示す。 図3の駆動回路の一実施形態に関連した好適なソレノイド構成のコイル内における電流の全般的な挙動を示すタイミング図を示す。 図3の駆動回路の別の実施形態に関連した、図4と同様の一連のタイミング図をより詳細に示す。 図3の駆動回路の別の実施形態に関連した、図4と同様の一連のタイミング図をより詳細に示す。 図3の駆動回路の別の実施形態に関連した、図4と同様の一連のタイミング図をより詳細に示す。 図3の駆動回路の別の実施形態に関連した、図4と同様の一連のタイミング図をより詳細に示す。 図3の駆動回路の別の実施形態に関連した、図4と同様の一連のタイミング図をより詳細に示す。 図3の駆動回路の別の実施形態に関連した、図4と同様の一連のタイミング図をより詳細に示す。 本発明の別の実施形態によるソレノイド駆動モータの一部切欠斜視図である。 図6のソレノイド駆動モータの一部切欠部分斜視図である。 図6のソレノイド駆動モータの部分側断面図である。 図6のソレノイド駆動モータの別の部分側断面図であり、本発明の実施形態によるリニアベアリング構成の詳細を示す。 本発明の好適な実施形態による単一のコイル内における電流のオシロスコープのトレースを示す。 本発明の好適な実施形態によるプランジャアセンブリの側部図、正面図、及び背面図を示す。 本発明の好適な実施形態によるスコッチヨーク構成に適したプランジャアセンブリの立面図である。 本発明の好適な実施形態によるスコッチヨーク構成に適したプランジャアセンブリの立面図である。 図12bに示されるスコッチヨーク構成を利用した2つのスコッチヨーク構成を有する本発明の別の好適な実施形態による、ソレノイド駆動モータの一部切欠斜視図である。 好適なスコッチヨーク構成を配置したプランジャアセンブリによって生じた運動のサイクルの進行段階を表す、図13に示されているようなソレノイド駆動モータの構成の平面断面図を示す。 好適なスコッチヨーク構成を配置したプランジャアセンブリによって生じた運動のサイクルの進行段階を表す、図13に示されているようなソレノイド駆動モータの構成の平面断面図を示す。
[発明の詳細な説明]
以下に説明する例示的な電気モータ及び関連する回転機械は、本発明の好適な実施形態である。したがって、代替の構成の中には、電気モータと回転機械のうちの一方もしくは両者の組み合わせが発電装置として動作するように構成可能なものもあることに注意されたい。この点に関し、本発明のシステム及び装置は、本発明の例示的な形態である750W電気モータにて具現化可能であるが、本システムの本発明の特徴をより大きなシステムへと拡張したり、より低出力のシステムへと縮小したりすることもできることに注意されたい。
[水平対向2連構成(Horizontally Opposed Twin:HOT)の実施形態]
図1及び図2を参照すると、ソレノイドモータ10は、「ボクサー」構成で動作する内燃機関に似た対向構成で配置された1対のソレノイドアセンブリ20,21を備える。ソレノイドアセンブリ20を以下に詳細に説明する。ソレノイドアセンブリ21はソレノイドアセンブリ20と同様に構築してもよいが、共通のクランクシャフトとの係合を容易にするために軸方向の範囲に関連して横方向にずらしてもよいことが理解される。
ソレノイドアセンブリ20は、内側ソレノイドスリーブ22及び外側ソレノイドスリーブ23、並びに内側ソレノイド端板24及び外側ソレノイド端板25を備えたソレノイドハウジングを備える。ソレノイドスリーブ22,23はそれぞれ、相対的に超高透磁率(μ=約20,000)の材料、例えば、磁性を高めるために焼きなましなどで適切に処理された、約49%の鉄と、約49%のコバルト、及び約2%のバナジウムを含有する合金、を含む。内側端板24及び外側端板25はそれぞれ、相対的に超高透磁率(μ=約14,000)の材料、例えば約49%の鉄、約49%のコバルト、及び約2%のバナジウムを含有する合金、を含む。スリーブ22,23が超高透磁率である理由の1つは、磁場をより良好に捕捉し、集中させるためである。
さらに、関連する磁気回路の改良された効率は、ソレノイドアセンブリの外側には高透磁率の材料が好適であり、ソレノイドアセンブリの内側にはソレノイドハウジングの透磁率に比べて低い透磁率の材料が好適であるといった透磁率の「勾配」を与えることによって得られる。
スリーブ22,23の透磁率と比較すると相対的に低い透磁率(μ=約14,000)は、端板24,25には許容可能である。これは一つには、透磁率の低下を招く可能性のある、関連する製造プロセスによるものであってもよい。しかしこのことは、コア29を始点とし、端板24,25の間を通過してスリーブ22,23へと進む磁気回路の経路に沿って上述の透磁率の「勾配」を与えることを促進できる。
図2に示されているように、ソレノイドアセンブリ20は、内側コイル26,中間コイル27,外側コイル28を備えたコイルアセンブリを有する。各コイル26,27,28は、22層中に直径2.1mmの銅製磁性ワイヤのおよそ638回巻きで構成されていることが好ましい。当業者には理解されるように、ワイヤの巻き数及び寸法又はゲージは、モータとその容量に応じて変更してもよい。各コイル26,27,28は、個々に、又は他のコイルと組み合わせて通電され得るように、駆動回路に接続可能である。コイルアセンブリは、後に説明するように、往復動プランジャアセンブリの行程領域に対して横方向にほぼ隣接して配置されていることが好ましい。図1及び2に示されている実施形態では、コイルアセンブリはこのようにして行程領域と同軸に配置される。
ソレノイドアセンブリ20は、端板25に隣接するコア部材29を備える。コア部材29は、相対的に高い透磁率(例えばμ=約4,500)及び高飽和磁束密度(例えば約2テスラ)を有する材料、例えば約50%の鉄と約50%のコバルトを含有する合金、を含む。コア部材29の透磁率は、ソレノイドハウジングの構成要素22〜24と比較して相対的に低い。コア部材29の内面30は、形状が略円錐形の凹面を備える。その錐面は約30〜60度の角度で形成されていてもよい。
ソレノイドアセンブリ20は、内側部31,中間部32,外側部33を備えた可動プランジャアセンブリを備える。プランジャアセンブリの内側部31及び外側部33はそれぞれ、相対的に高い透磁率(例えばμ=約4,500)を有する材料、例えば、約50%の鉄と約50%のコバルトを含有する合金を含む。プランジャアセンブリの外側部33は、コア部材29の凹面30内に重ねられるように構成された、凸状で略円錐形の先端34を備える。プランジャアセンブリの外側部33とコア部材29の凹面30との間には間隙が存在していてもよい。一形態では、外側部33とTDCにあるコア部材29との間隙は約1mmであってもよい。
プランジャアセンブリの中間部32は、高品位希土類永久磁石等の永久磁石を備える。永久磁石の一例は、約1.2Tの磁場強度を有するグレードN52のネオジム(NdFeB)磁石である。システムの有限要素解析モデリング下では、好ましくは、内側端板24の透磁率が過大になることは、プランジャアセンブリの外向き行程中に磁気回路内で短絡を引き起こす可能性があるため避けるべきであると示されている。しかしながら、実際の実施形態では、過大な透磁率に関するこの問題は現れていない。好ましくは、コア部材29並びにプランジャアセンブリの内側部31及び外側部33の過大な透磁率は、プランジャアセンブリが下死点(BDC)へ向かう外向き行程を開始する際にプランジャアセンブリが上死点(TDC)から離れにくくなりすぎる可能性があるため、避けるべきである。
プランジャアセンブリは、ソレノイドハウジングに対する往復動を上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で行うように構成される。往復動は、ある程度は、1つ以上のコイル26,27,28に通電して、コイルがソレノイドアセンブリのコア部材29内にプランジャアセンブリに対する吸引磁場を発生させ、続いて反発磁場又は少なくとも正味で中性の磁場を発生させることにより、実現される。
プランジャアセンブリの中間部32の永久磁石に伴う磁場は、プランジャアセンブリの移動軸に沿った向きであってもよい。プランジャアセンブリの各部31,32,33は、エポキシ樹脂等の接着剤を用いて接合又は一体化してもよい。
摩擦を低減するために、摩擦係数の低い材料、例えばテフロン(登録商標)やPTFEで形成された管状スリーブ35が、固定コイルアセンブリと往復動プランジャアセンブリとの間に配置される。スリーブ35は、該スリーブと往復動プランジャアセンブリとの間の接触面積を大幅に減らすために、内表面に沿って、半径方向に突出した複数の(例えば6個の)長手方向スプラインを備えていてもよい。一形態においては、この突出スプラインによって接触面積が約90%減少する場合もある。いくつかの実施形態では、管状スリーブ35は金属又は青銅等の合金のスプラインを有していてもよい。HOTモータの特定の実施形態では、剛性の非磁性材料からなる、好適には青銅製の、平滑な細管のみを使用して、プランジャがコイルと接触しないようにコイルを支持する。摩擦を低減する他の手段は本明細書において後に考察する。
ソレノイドアセンブリ20は、端板24とスリーブ35との間に介在する位置決めリング36を備える。位置決めリング36は、端板24とプランジャアセンブリの外側部31との間の空隙として効果的に機能できるように、アルミニウム等の磁気的に不活性な材料で形成される。いくつかの実施形態では、位置決めリング36は、端板24に用いた材料と同様の透磁性材料で形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、位置決めリング36は省かれてもよい。その代わりに、端板24が、管状スリーブ35の外径に合致する寸法で形成された挿入孔を有していてもよい。これにより、内向き行程中に生成される力を増大させることができる。
ソレノイドアセンブリ20は外側ケーシング37を備える。ケーシング37は、ソレノイドハウジングの各部22,23,25に対して緊密に嵌まるように略カップ形状をしている。外側ケーシング37は、ソレノイドアセンブリからの放熱を促進する、又は少なくとも改善するために、半径方向に延びる複数のフィンを周囲に備えてもよい。ケーシング37は、アルミニウム等の磁気的に不活性な材料で形成される。
ソレノイドアセンブリ20,21は、端壁40〜44を備えたクランク室ハウジングに取り付けられる。クランクシャフトアセンブリ45は、環状セラミックベアリング46,47を介して、端壁42,43内で回転するように軸支される。
ソレノイドアセンブリ20に関連したプランジャアセンブリ(31,32,33)は、連結ロッド(コンロッド)48及び接続Uリンク49を介してクランクシャフトアセンブリ45のクランクピン45aに連結される。接続Uリンク49は、高力ボルトを介して内側部31の一面に取り付けられる。コンロッド48の大端は、環状セラミックベアリング50を介してクランクピン45aに取り付けられる。コンロッド48の小端はガジオンピン51を介して接続Uリンク49に連結される。
クランクシャフトアセンブリ45は、連結ロッド及びベアリングを一体化しやすくするように、2つの部分で構成される。クランクシャフトアセンブリ45はオーステナイト系ステンレス鋼等の磁気的に不活性な材料で形成される。
フライホイール52は、ソレノイドモータに関連する角運動量を蓄積するために、クランクシャフトアセンブリ45の一端に取り付けられる。フライホイール52は、アルミニウム等の磁気的に不活性な材料、又は他の非磁性もしくはわずかに磁性のある材料で形成される。
電力供給を発生させるために、発電装置53をアダプタ54を介してクランクシャフトアセンブリ45の他端に取り付けることができる。ソレノイド駆動モータに関連しているかどうかに拘らず、この電力を用いて、バッテリーの充電、並びに/又は、付随する駆動回路やクランクシャフト位置検出器、及び/もしくは他の任意の装置への電力供給を行ってもよい。さらに、電力はこの方法で任意の装置に供給されてもよい。一形態では、この実施形態において提供されるモータは、ブラシレスDCモータとAC誘導モータのハイブリッド型であってもよい。これがこの通りになるのは、このモータが実際には永久磁石を用いたブラシレスDCモータであるが、AC誘導モータでもある場合であり、電源が他の電子機器、例えばコイル制御器と共に、交流駆動となるように構成可能であり、かつ、磁場が永久磁石部分の両側のプランジャ構成要素の内部において誘導される場合である。
図3は、ソレノイドアセンブリ20に関連するコイル26〜28を駆動する駆動回路のブロック図を示したものである。同様の駆動回路(図示せず)が、ソレノイドアセンブリ21に関連するコイル21a〜21cを駆動するように構成されてもよい。駆動回路は、電源60,再生エネルギー貯蔵モジュール61,ソレノイド駆動装置62,デバイス制御装置63,及びユーザインターフェース64を備える。駆動装置62,制御装置63及びユーザインターフェース64はデジタル式又はアナログ式の制御手段によって実行されてもよい。
要素62〜64はデジタル式制御手段によって実行されることが好ましく、例えば、駆動装置62及び制御装置63は、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実行するパルス幅変調(PWM)等のデジタル式制御手段を備えていてもよい。
電源60は、ソレノイドアセンブリ及び/又は電気モータの1つ以上の部品61〜64に電力を供給するように構成される。電源60は蓄電池を備えていてもよい。蓄電池は、ソレノイドモータ及び/又は外部電源に関連する発電装置53等の発電装置によって充電されてもよい。ある好適な実施形態において、蓄電池は、モータの電子部品を作動させるための専用の搭載電源装置に置き換えられる。貯蔵モジュール61は、任意の適切な一時的エネルギー貯蔵デバイス、例えばコンデンサ等を備えていてもよい。
ソレノイド駆動装置62及びソレノイド制御装置63は、図4に概略的に示されているような電流パルスを内側コイル26,中間コイル27,外側コイル28に供給するように構成される。例えば、プランジャアセンブリの内向き行程中に、コイル26〜28にはそれぞれ、対称形の電流パルス、又は、図4、より詳細には図5に示しているような鋸波状パルス等の非対称形の電流パルスが供給されてもよい。電流パルスは、内向き行程電流パルスと外向き行程電流パルスとを含んでいてもよい。電流パルスは、ソレノイドアセンブリのコア内に、強度と極性が変化する磁場を発生させ、コア部材29とプランジャアセンブリとの間で連続的な吸引及び/又は反発を生じさせる。デューティサイクルは、例えば通常は100%よりわずかに下回り得るデューティサイクルを有する先行技術の電気モータと比較して、55%程度と相対的にかなり低いことに注目されたい。
図4は、図3の駆動回路の一実施形態によって発生した電流パルスを示す。図4によれば、内向き行程電流パルスはBDCで開始される。内向き行程は持続時間が50ms程度と想定すると、各内向き行程電流パルスは、持続時間が43ms程度、もしくは内向き行程の持続時間の約86%の時間としてもよい。内向き行程パルスのピークは、約4アンペアであってもよく、約11ms〜約23ms後に、もしくは内向き行程の持続時間の約26%〜約50%の割合の時間の後にピークに到達してもよい。内向き行程パルスは次に、漸減又は減衰してほぼ0アンペアになってもよい。内向き行程パルスの弱まりは、コイル内で誘導された逆起電力と磁気プランジャアセンブリのコイルを通る運動によって促進されてもよい。駆動回路は、ピーク電流レベルに達するまでの間でのみ、駆動電圧をコイルに印加してもよい。
内向き行程電流が減衰してほぼ0アンペアになると、可動永久磁石によって発生した誘導起電力を捕捉し得る。捕捉されたエネルギーは、駆動装置62及び制御装置63を介して貯蔵モジュール61へと導かれてもよい。貯蔵モジュール61は、内向き行程の直後に始まる外向き行程のために、適正なレベルの電圧を保持可能な寸法を持ち得るコンデンサを有していてもよい。この起電力は、内向き行程の際に印加された駆動電圧と極性が反対であり、よって次に行われる外向き行程に対しては正しい極性であり得る。
図4において分かるように、ソレノイドアセンブリ20に関連するコイル26〜28が内向き行程中に通電されているときには、ソレノイドアセンブリ21に関連する3つのコイル21a〜21cは通電されていない。その後の内向き行程において、ソレノイドアセンブリ21に関連するコイル21a〜21cが通電されているときには、ソレノイドアセンブリ20に関連するコイル26〜28は通電されていない。これにより、ソレノイドアセンブリ20,21のコイルが交互に生じる内向き行程サイクル中に休止することが可能になり、その結果、ソレノイドモータの冷却性及び信頼性を高められる。いくつかの実施形態では、内向き行程中に両方のソレノイドに通電してもよい。
プランジャアセンブリの外向き行程中、ソレノイドアセンブリ20に関連する中間コイル27が、ソレノイドアセンブリ21に関連する中間コイル21bと共に通電される。ソレノイドアセンブリ20,21の中間コイルには、図4B及び図4Eに示されているような非対称形の鋸波状電流パルスがそれぞれ供給される。
外向き行程電流パルスはTDCで開始される。外向き行程の持続時間が50ms程度と想定すると、各外向き行程電流パルスは、持続時間が約5ms〜約10ms、もしくは外向き行程の持続時間の約11%〜約22%の時間であってもよい。外向き行程パルスのピークは約7アンペアであってもよく、約5ms〜約10msの範囲内に、もしくは外向き行程の持続時間の約11%〜約22%の時間内にピークに到達してもよい。その後、電流は約42msである次の期間の間に減衰して、ほぼ0アンペアになってもよい。最後の約3msの誘導起電力において、コイル26,28,21a,21c内で相互に誘導された逆起電力と起電力は、次の内向き行程に使用するために貯蔵モジュール61内に捕捉される。捕捉された起電力は、外向き行程に使用するものとは極性が反対であり、したがって次の内向き行程に対しては正しい極性である。外向き行程パルスは、要求される立ち上がり時間がより早いため、内向き行程パルスよりも高い駆動電圧を必要とし得る。しかしながら、実際には通常このようなことは見られなかった。追加の駆動電圧をその前の内向き行程から捕捉してもよい。
理論上では、ピーク電流に到達するのに必要な電圧は、内向き行程中(4A)と比べて外向き行程中(7A)の方が高く、それは電流がより高いからである。しかしながら、実際にはほぼ反対のことが生じる。なぜならば、全コイルに通電する際には、より大きな抵抗が存在するとともにより高い電圧が必要であるからである。パルスの弱まりは、コイル内で誘導された逆起電力と磁気プランジャアセンブリのコイルを通る運動とによって促進されてもよい。残留起電力は、通電していないコイルに捕捉されてもよく、他のサイクル中にコイルを駆動させる際に使用するために、駆動装置62及び制御装置63を介してコンデンサ等の貯蔵デバイス61に迂回させてもよい。捕捉されたエネルギーは、ある程度は制動段階に起因するものである。捕捉されたエネルギーは、コンデンサに蓄積されてもよい。プランジャアセンブリが向きを反転させる前にTDC又はBDCで停止しようとしているちょうどその時に、コイル両端の極性を反転させると、エネルギーが励起してコンデンサ内へと蓄積される。
図5は、図3の駆動回路の別の実施形態によって生成された電流パルスを、クランクシャフトのサイクルにわたって図4よりも詳細に示したものである。図5によれば、内向き行程電流パルスはBDCで開始される。各内向き行程電流パルスは、コイル通電段階、コイルフリーホイーリング段階、及びコイル制動段階を含む。内向き行程は持続時間が50ms程度と想定すると、各内向き行程電流パルスは、持続時間が約11ms〜約23ms、もしくは内向き行程の持続時間の約26%〜約50%の時間であってもよい。内向き行程パルスのピークは約4アンペアであってもよく、約11ms〜約23ms後に、もしくは内向き行程の持続時間の約26%〜約50%の割合の時間の後に、ピークに到達してもよい。内向き行程パルスは次に、コイルフリーホイーリング段階(短絡)とその後のコイル制動段階(逆極性)中に、漸減又は減衰してほぼ0アンペアになってもよい。
内向き行程電流が減衰してほぼ0アンペアになると、可動永久磁石によって発生した誘導起電力を、その後の他のサイクル中にコイルを駆動する際に用いるために、通電していないコイル内に捕捉してもよい。捕捉されたエネルギーは、駆動装置62及び制御装置63を介して貯蔵モジュール61へと導かれてもよい。貯蔵モジュール61は、内向き行程の直後に始まる外向き行程に対する適正なレベルの電圧を保持可能な寸法を有し得るコンデンサを備えていてもよい。この起電力は内向き行程のために印加された駆動電圧と極性が反対であり、よって次に行われる外向き行程に対しては正しい極性であり得る。
図5において分かるように、ソレノイドアセンブリ20に関連するコイル26〜28が内向き行程中に通電されているときには、ソレノイドアセンブリ21に関連する3つのコイル21A〜21Cは通電されていない。その後の内向き行程において、ソレノイドアセンブリ21に関連するコイル21A〜21Cが通電されているときには、ソレノイドアセンブリ20に関連するコイル26〜28は通電されていない。これにより、ソレノイドアセンブリ20,21のコイルが、交互に生じる内向き行程サイクル中に休止することが可能になり、その結果、ソレノイドモータの冷却性及び信頼性を高められる。いくつかの実施形態では、内向き行程中に両方のソレノイドが通電されてもよい。モータが単一のコイルで稼働可能である実施形態の場合、ソレノイドは内向き行程と外向き行程の両方で通電される。
プランジャアセンブリの外向き行程中、ソレノイドアセンブリ20に関連する中間コイル27が、ソレノイドアセンブリ21に関連する中間コイル21Bと共に通電される。ソレノイドアセンブリ20,21の中間コイルには、図5B及び図5Eに示されているような非対称形の鋸波状電流パルスがそれぞれ供給される。
外向き行程電流パルスはTDCで開始される。各外向き行程は、コイル通電段階、コイルフリーホイーリング段階、及びコイル制動段階を含む。外向き行程は持続時間が50ms程度と想定すると、各外向き行程電流パルスは、持続時間が約5ms〜約10ms、もしくは外向き行程の持続時間の約11%〜約22%の時間であってもよい。外向き行程パルスのピークは約7アンペアであってもよく、約5ms〜約10ms内に、もしくは外向き行程の持続時間の約11%〜約22%の割合の時間内にピークに到達してもよい。電流は次に、コイルフリーホイーリング段階(短絡)とその後のコイル制動段階(逆極性)中、約38msである次の期間の間に、減衰してほぼ0アンペアになってもよい。最後の約4msの誘導起電力において、コイル26,28,21a,21c内で相互に誘導された逆起電力と起電力は、次の内向き行程に使用するために、貯蔵モジュール61内に捕捉される。捕捉された起電力は、外向き行程に使用するものとは極性が反対であり、したがって次の内向き行程に対しては正しい極性である。外向き行程パルスは、要求される立ち上がり時間がより早いため、内向き行程パルスよりも高い駆動電圧を必要とし得る。追加の駆動電圧をその前の内向き行程から捕捉してもよい。
実際には、全コイルに通電する際には、より大きな抵抗が存在するとともにより高い電圧が必要である。パルスの弱まりは、コイル内で誘導された逆起電力と磁気プランジャアセンブリのコイル内を通る運動によって促進されてもよい。通電していないコイルに捕捉された残留起電力は、他のサイクル中にコイルを駆動させる際に使用するために、駆動装置62及び制御装置63を介して貯蔵デバイス61に迂回させてもよい。
一実施形態において、駆動装置62と制御装置63に関するタイミングは、内向き行程と外向き行程のそれぞれの電流パルスをプランジャアセンブリのTDCサイクルとBDCサイクルに同期させやすくするために、フライホイール52に取り付けられたタイミングプレート(図示せず)の存在を検知する回転エンコーダや近接センサ等のクランクシャフト位置検出器65によって与えられる。クランクシャフト位置検出器65の好適な実施形態においては、クランクシャフトの1回転あたり少なくとも64サイクルを有する回転エンコーダを備える。回転エンコーダを用いて、クランクシャフトの位置に関連して各コイルへのパルスを制御してもよい。
ユーザインターフェース64は、適切にプログラミングされたパーソナルコンピュータ等のデジタルデバイスを含んでいてもよい。ユーザインターフェース64を用いて、内向き行程と外向き行程の両パルスに関するピーク電流レベルだけでなく、パルスの持続時間、TDC,BDCに対するパルス開始のタイミング、及び/又は前の1つのパルス又は複数のパルスの弱まりを変更してもよい。ユーザインターフェース64を用いて、予想速度及び/又は実際の速度、並びに/もしくはクランクシャフトアセンブリ45にかかる負荷に関連するソレノイドモータの動作状態を最適化してもよい。
プランジャアセンブリの内向き行程中の動作においては、、永久磁石(PM)部32を磁気的に飽和させる(μ=約1)ため、コイル26〜28に通電する際にあまり強くない磁場力が加えられる。しかしながら、磁場及びその結果生じる力は、プランジャアセンブリの円錐状先端34、プランジャアセンブリの底部、及びコア部材の凹面30に加えられる。これにより、磁気回路の完全性と性能が向上し得る。プランジャ部31,33に用いられる材料は約2Tの飽和点を有し、これはモータの定格出力によって異なり得る。PM部32の磁場(約1.2T)とソレノイドコイル26〜28とが組み合わされて、プランジャアセンブリに作用するかなりの量の磁力(内向き行程の頂点で約1.6kNであり、これもまたモータの定格出力よって変化し得る)に寄与する。プランジャ部31,33はPM部32に近接しているため、常にある程度帯磁している。磁場をコイル26〜28を介して磁気回路に導入すると、これらの部はその磁場強度レベルと磁場によってかけられる力に関して「補充」される。コイルへの電力が取り除かれると、この磁場の「補充」部もまた取り除かれる。
プランジャアセンブリに付与される力を増大させると、フライホイール52に付与される角運動量も増加する。フライホイール52に蓄積された角運動量は、プランジャアセンブリがTDCにあり、BDCへの行程を開始しようとしている時に、PM部32とコア部材29との間にある固有の磁気吸引力に打ち勝つのに役立つ。プランジャアセンブリがTDCに到達すると、運動エネルギーがプランジャアセンブリからフライホイール52に伝達され、プランジャ部31,33内には磁場がもはや存在していない。
プランジャアセンブリの外向き行程を開始する間、プランジャアセンブリとコア部材29との間にある固有の磁気吸引力に打ち勝ち、プランジャアセンブリの内向き行程から外向き行程へと移動する際の角運動量の損失を最小にする必要がある。
基本的に、フライホイール52に蓄積された角運動量は「てこ」として機能することができ、クランクシャフトアセンブリ45(したがってプランジャアセンブリ)に付与されるエネルギーは、フライホイール52から供給され得る。例えば、プランジャアセンブリをコア部材29から離れさせるために約1.6kNの直線的に直接加えられた力を必要とする代わりに、フライホイール52の「てこの作用」を計算に入れると約400Nのみしか必要としない場合もある。フライホイール52の寸法や大きさは、この要件及びプランジャアセンブリの質量/慣性に関連して決めなければならない。
外向き行程中に打ち勝つべき固有の磁気吸引力の程度は、基本的にはPM部32からの力によって決まる。上述したように、この力は、フライホイール52に蓄積された角運動量により実質的に上回られる。内向き行程中に発生した力の量は、コイル26〜28に通電してから「フリーホイーリング」させることによって変化可能であり、これにより、PM部32がコア部材29に近づいている最中のコイルの磁場の持続時間を延ばし得る。PM部32がコア部材29に近づくほど、空隙が減少することによりプランジャアセンブリにかかる磁気力はより顕著になり、プランジャアセンブリの速度はより速くなる。
上述の手法を約4アンペアのピーク電流の場合に使用すると、TDCへ近づくプランジャアセンブリのピーク速度は、持続時間が概ね約45msの内向き行程後で約2.5m/sである。上記の好適な実施形態においても、内向き行程電流パルスがアクティブなのは、内向き行程の持続時間の約半分の間のみである。理論上は、内向き行程電流が高すぎると、比較的短時間に過大な量の力を生じさせる可能性があるため、これを避けるべきである。この力が重要なのは、結果として生じる往復頻度が高すぎるとPMを過度に振動させてしまい、その結果PMの磁場を弱めてしまう可能性があるという点にある。しかしながら、実際には、好適な実施形態において、永久磁石にもたらされる振動が多すぎるということは見られず、したがって、PMの磁場は弱まらなかった。
単一のコイルしか使用しない実施形態は別として、プランジャアセンブリがTDCから離れていく外向き行程中には別の磁気回路がアクティブになるため、プランジャアセンブリの円錐状先端34の磁場は、TDCに向かう行程中ほど強くはない。プランジャアセンブリが短い距離だけコア部材29から離れる方向に動いた後、固有の磁気吸引力が比較的急激に減少する。これはある程度は、鉄を含む円錐状先端34を通って作動するPM部32の固有の磁性によるものである。円錐状先端34の材料の透磁率が高すぎる場合、打ち勝つには大きすぎる磁気吸引力が存在し得る。これが、端板24,25やハウジング部22,23と比較して透磁率が低い材料をプランジャ部31,33に用いる理由の1つである。
内向き行程サイクルと比較した場合に、外向き行程サイクル中に異なる磁気回路がアクティブになる理由は、外向き行程サイクル中は中間コイル27,21bをプランジャアセンブリと反発させるためだけに用いることによる。なぜならば、PM部32と中間コイル27との間の磁気結合が、サイクルのこの段階では、PM部32とコア部材29との間の磁気結合よりも強いためである。プランジャアセンブリの円錐状先端34がTDCにある場合、PM部32は、PM部32の先頭からわずか約45%にすぎない範囲が中間コイル27内部にある状態で位置している。内向き行程とは反対の極性で中間コイル27に通電するため、この位置取りは、中間コイル27の反対の極とPM部32の磁場とを非常に近接して配置することになり、強く反発する磁気結合をもたらす。磁気回路は、内向き行程中の磁気回路ほどはハウジング全体を通して「何もない状態(clean)」ではないが、プランジャを外向きに動かして往復動作を持続させるには十分である。このシナリオは複数のコイルの場合には当てはまるが、単一コイル構成の場合には適用できない。
一実施形態において、端板24,25は内向き行程サイクル中のみに存在し、外向き行程サイクル中には端板は存在しないことが好ましい場合もある。これにより、内向き行程中にはコア部材29を通じて強い磁気回路が、外向き行程中にはコア部材29を通じてそれよりもとても弱い磁気回路が与えられるからである。プランジャアセンブリがTDC又はBDCに到達するたびに起こる、プランジャアセンブリからフライホイール52へ又はその逆のエネルギー伝達を考慮すると、フライホイール52の慣性は、外向き行程サイクル中に大きな力を付与することなくソレノイドモータを非常に効率的に稼働させるのに十分であるため、外向き行程は磁力的に中性であることを必要とするのみである。
端板24,25の透磁率を低くする、又は磁気回路に空隙を導入することも、上記の固有の磁気吸引力に打ち勝つことを促進する。いくつかの実施形態において、各外向き行程の開始時に、端板25(又は端板24、ただし端板25の方が好ましい)をソレノイドアセンブリから外向きに数ミリメートルだけ移動させるために機構(図示せず)を加えることも可能である。なぜならば、これは、追加の空隙を磁気回路内に導入することによって、外向き行程での磁気回路の性能を向上させ得るからである。これは有用な場合もあるが、本発明の実施に必ず必要とされるものではない。また、交流の磁場Hがコイル26〜28又はPM部32からの板内のいずれの磁場Bよりも高い場合には、外向き行程の持続時間の間に15MHz以上のAC磁場を導入することによって、外向き行程中に板24,25の一方又は両方の透磁率を低めてもよい。特殊なコイルによって適切なアンペア巻数を与えられる場合には、特殊なフラットコイルを各板24,25の上に巻回することによって所望の結果が実現され得る。これは、板24,25の内部ではPMとコイルのそれぞれの磁場が相対的に弱いため、難しすぎて実現できないものではない。磁気力のほとんどはプランジャアセンブリとコア部材29との間にある。この段落で説明した特徴は可能な改良としてのみ検討されるべきであり、基本的なソレノイド及びモータの動作にとって不可欠なものとしてみなすべきではない。
さらなる改良には、外向き行程に関してPM部32を用いて磁気結合を最適化するために、特定の順序で様々なコイルの通電を調整することを含む。このことは、中間コイル27及び底部コイル26と関連している場合のPM部32の位置を検討することによって行われてもよい。また、この態様は必須のものとみなすべきではなく、むしろ、外向き行程の回路と全体の性能に対して改良をもたらすものであり得る。上述のユーザインターフェース64により、この調整が容易になる場合もある。
[摩擦への対処]
図1の実施形態は、図1及び図2から明らかなように、水平対向2連(HOT)駆動機構の構成における、上述のようなソレノイド駆動モータを備える。HOT駆動機構のある好適な実施形態では、摩擦低減手段が用いられており、この点に関し、図6〜図9をさらに参照する。
上記の説明は、図2に示すように、テフロン(登録商標)やPTFE等の摩擦係数の低い材料から形成した管状スリーブ35を固定コイルアセンブリと往復動プランジャアセンブリとの間に介在させることによって摩擦を低減することを記載してきた。ここで、スリーブ35は、往復動プランジャアセンブリとスリーブ35との間の接触面積を大幅に減らすために、内表面に沿って、半径方向に突出した複数の(例えば6個の)長手方向スプラインを備えていてもよい。対照的に、図6〜図9に示されている実施形態では、摩擦の解決方法をリニアベアリングを用いることによって提供している。リニアベアリングはセラミック材料で形成されていることが好ましいが、当業者であれば理解されるように、任意の好適な材料を含み得る。プランジャアセンブリの基部には2つのベアリング66,67が存在し、ブラケット66a,67aによりプランジャアセンブリに取り付けられている。ブラケット66a,67a自体は、Uリンク49の基部において、プランジャに取り付けられたガジオンピン51に固定される。ブラケットは「ブーメラン」形である。ブラケットは2つのベアリングブロック68,69に取り付けられるが、ベアリングブロックの一方はブラケットの頂部において、一方はブラケットの底部において取り付けられる。ベアリングブロック68,69はそれぞれリニアベアリング66,67の一方を保持する。各リニアベアリング66,67は、プランジャの軸に沿って各クランク室端板71の間を延びる硬化鋼ロッド70に沿って摺動する。
図8に最もよく示されるように、プランジャの先端を支持するために、先端からソレノイドコアを貫通して延びる硬化鋼ロッド72が取り付けられている。コアの外側には、単一のリニアベアリング73がソレノイドの外側ハウジングを貫通して固定される。ロッドは、ベアリングによって支持されており、外側ケーシングの孔を貫通して延びているためアセンブリの他のいずれの部分とも擦れることがない。プランジャはまた、より強固にするとともに鋼ロッド先端72をより良好に支持するために、鋼製シム(図示せず)に覆われる。
コイル26,27,28とプランジャアセンブリとの間には、青銅製細管74が挿入される。その目的は、コイルの向きを支持するとともにプランジャがコイルのいずれかに接触することを防ぐことである。この管74は、始めに述べた摩擦に対する解決法を説明する上記段落で記述した管と同一であってもよいが、プランジャに全周囲にわたって約0.5mmのクリアランスを設けるために、隆起したスプラインが掘られた状態である。
[コイル制御の代替実施形態]
上記では、図3及び図4を参照した駆動回路の一実施形態によって生成された電流パルスに関連する「理想的な波形」に関して説明してきた。図4及び図5の上述した波形は、本発明の一実施形態に係るソレノイド内の3つのコイルの動作に関するものであることに注目されたい。これらのコイルは一連のDCパルスを用いて「動作」する。よって、コイルは最初のパルスで通電され、その結果生じる磁場が、コイルの磁場の極性によって決まる方向にプランジャを移動させる。最善に作用すると思われる手法は、実現可能な最速の電流の立ち上がりを得るためにコイルが可能な限り早く通電されることであることが、発明者には認識されてきた。現在、最初のパルスは一般に約15ms〜約25msかかるが、これはモータが稼働している速度やモータが駆動している負荷レベルに左右される。
コイルの充電に用いられるこれら最初のパルスの始まりはTDC又はBDCである。要求されるパルスの極性は、プランジャがTDCにあるか、あるいはBDCにあるかで決まる。パルスの極性にかかわらず、基本的なコイル制御は、プランジャの行程がいずれの方向であっても同じとみなしてもよい。
この代替の実施形態において、最初のパルスを出力したら、次のステップは駆動回路から少なくとも1つのコイルに供給されている電流を減衰させることである。これは以下のようにして実現可能である。
コイル内を流れる電流が所望の初期レベルに到達したら、次にコイルが短絡され、これにより既存の電流を流し続けることができる。コイルの短絡が行われるのは比較的短時間、例えば約2ms〜約5msのみである。電流は銅巻線の抵抗のせいで減少し始めるが、単純にコイルの電源を切る(つまり回路を開状態にする)場合と比較するとよりゆっくりと減少する。これは所望される効果であり、上述したように「フリーホイーリング」として発明者に名づけられている。フリーホイーリング段階中、コイルに電力は供給されないが、コイル磁場はそれでも初期通電段階における値と遜色ない値であり、したがってプランジャをまだ動かし続けている。
フリーホイーリング段階により電流が少量、例えば初期電流振幅の約5〜10%減少すると、コイルに短時間、例えば約数ms再通電して、電流レベルを減少が始まった時のレベル程度まで再び増加させる。これは、振幅差がかなり小さく、またインダクタンスからのインピーダンスレベルも初期通電パルスと比較して小さいため、「電流を補充する」ために費やすエネルギーはごく少量である。この後に、フリーホイーリングが繰り返され、プランジャはまだ動き続ける。この後、プランジャがまだ動き続けている時に、コイルにもう一度再通電する。
プランジャの行程距離のおよそ50%に及ぶと、プランジャの運動の次の25%〜30%の間、コイル回路はフリーホイーリングされ、その後回路は開状態にされ、プランジャがまだ動き続けている時に、固有で生じる電流が減衰して、プランジャがTDC又はBDCに到達している時点あたりでほぼ0Aに近づく。
その後、プランジャの次の運動についても上記の手順が繰り返されるが、完了した半分の行程の逆極性を用いて行われる。
この駆動手順は、プランジャがTDC又はBDCに到達する時にコイル内にまだ電流が存在する場合に効果がある。その理由は、コイル内に残っているエネルギーを、例えば貯蔵モジュール61のコンデンサ内に捕捉して、コイルに関する次の初期通電段階の一部としてそのエネルギーを使用することにより、再利用可能であるからである。
ピーク電流は、(印加されている電圧に関連して)コイル抵抗、誘導性インピーダンス、及びコイルの寸法によって決定されるが、コイルの寸法は、コイルのワイヤ径及びワイヤの巻き数により予測される。最初のパルスの立ち上がり時間もこれらの同じパラメータによって決定される。
簡単にいえば、磁場は、プランジャを移動させるために実現可能な最少量のエネルギー入力のために維持されている。システムがフリーホイーリング段階にあるときには毎回、プランジャを動かしているかなり強い磁場はまだ存在しているが、フリーホイーリング段階中にはエネルギーの入力はない。パルス列が完了しても、コイル内で立ち下がってきている電流は、強度は減少しているが、まだ磁場を供給し続けている。
プランジャの「内向き行程」と「外向き行程」では、それぞれのパルス数が異なり得る。このことは、この2つの行程の間には異なるインダクタンス特性が存在する場合に起こり得る。内向き行程では、プランジャとソレノイドコアとの間にある空隙が狭くなってくるために、インダクタンスは急激に増加している。このことは、プランジャとソレノイドコアとの間で空隙が増大していくため、外向き行程の場合必ずしも発生するわけではない。外向き行程ではパルス列が長い(例えば全部で5パルス)方が最適に作動し、内向き行程ではパルス列が短い(例えば全部で3パルス)方がより良好に作動することが判明している。また、最後の「減衰」段階が進行している時に、内向き行程よりも外向き行程の方が、よりゆっくりと電流が減衰する。
図10は上述のプロセスを行う1つのコイルの実際のトレースを示したものであり、図10のトレースにおいてはパターンが繰り返して描かれている。
図10のトレースAは、ソレノイド1の一般的なコイル2に流れる電流である。縦点線は1回転を定義し、例えば1サイクルで達するプランジャアセンブリのBDCから次に続くBDC位置までである。左側の縦点線は、プランジャがちょうどTDCに向かって動き始めようとするBDC位置を示したものである。右側の縦点線は同じ位置を示しており、したがって、左側の点線に対してモータが完全に1回転したものを表している。X軸上の0Aの印よりも上は、トレースAで示される通り内向き行程である。当該印よりも下では、外向き行程がトレースBで描かれている。
最初の「内向き行程」パルスは約9Aでピークに達し、ピークに達するには約9msの時間がかかっていることが、図10から明らかである。その後、電流は少し減少して6.3Aになり、つまりフリーホイーリングの状態である。次に、短パルス通電段階で電流は再び急増して7.8Aになる。そして別のフリーホイーリングの後に短パルス、次にまた別のフリーホイーリングの後に最終の短パルスが7Aを少し割り込んだところで終わる。その後にコイル回路が開状態とされ、電流は0Aに降下する。電流は短時間0Aのままであり、0A未満に変化し始める位置は、「外向き行程」段階の始まりであり、その一連のパルス/フリーホイーリングの始まりである。
1回転サイクル全体では、約15.77Hz、つまり946rpmで約63.4msかかる。これらの時間は印加された電圧、負荷、及び速度によって変わる。
この例において外向き行程は、内向き行程段階には4パルスであったのとは対照的に、7パルスを有する。0A未満(内向き行程とは逆極性)であるため、パルスとフリーホイーリングはY軸における向きが内向き行程とは逆になる。与えられたパルス数は例示的なものであり、他の実施形態では変更してもよい。
交互にパルス通電と「フリーホイーリング」を行うことを含む通電の上記方法は、任意の数のコイル構成やプランジャアセンブリに適用可能である。
[プランジャアセンブリの代替実施形態]
図11は、これも支持ロッドを挿入するように構成されているプランジャアセンブリの好適な形態を示したものである。上記の説明で記したように、単一の又は各々の磁気プランジャアセンブリは、少なくとも3つの部分又は区画を有していてもよい。プランジャアセンブリの少なくとも1つの部分又は区画は、比較的強力な永久磁石を備えていてもよい。好ましくは、単一の又は各々の永久磁石は、グレードN52のネオジム(NdFeB)磁石等の高品位(グレードN42以上が好ましい)の希土類磁石を含む。例えば、750ワットのモータであれば、高品位のNdFeB磁石と強度が約1.2T(テスラ)つまり12,000ガウスである磁場とを必要とし得る。より一般論として、この実施形態において、ソレノイドアセンブリ用のプランジャアセンブリが提供され、該ソレノイドアセンブリは、電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うように構成されており、かつ、コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングと、プランジャアセンブリを少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させるためにコイルアセンブリに通電する駆動回路とを備え、プランジャアセンブリは、永久磁石材料を含む第1材料部分と、比透磁率が高い材料を含む第2材料部分とを備え、第1部分の材料は第2部分の材料の間に位置する。第2材料部分は、各々が第1の材料部分のそれぞれの端部に配置される2つの部分を備えていてもよい。
効果的には、プランジャは少なくとも2つの材料を含み、一方は、材料例がNdFeBである、強力な永久磁石材料であり、他方は、材料例がFeCoである、比透磁率が少なくともμ=約4,500からμ=約9,000と高い材料である。好適な高透磁率と飽和磁束密度品質を有する他の鉄含有材料を検討してもよい。比透磁率は、材料やモータの設計に応じて、μ=約450からμ=約20,000もしくはそれ以上の範囲とすることができるであろう。重要な点は、プランジャは、高い透磁率と、ソレノイドによって用いられている磁場よりも高い飽和磁束密度レベルとを有する必要があることである。
この実施形態のプランジャはソレノイドの動作を向上させ、電気モータと共に用いる際には、プランジャは、プランジャの往復動を安定化させるために、プランジャの円錐状先端からモータの外側ケーシングの端部まで配置されている剛体ロッド、好ましくは硬化鋼を加えて設ける。さらに、薄板、好ましくは鋼シムで覆ってプランジャの剛性をより高めると、剛体ロッドによって支持されているため、プランジャにかかり得る加えられた機械的力を緩和することができる。
[スコッチヨーク構成]
図12〜図15を参照すると、ある代替の構成は、少なくとも1つのスコッチヨークを使用することを含む。この適用は、スコッチヨーク75を有し、プランジャが例えば図12aに示されているようにヨークの両側又は両端に配置される。
上述の実施形態と同様に、プランジャアセンブリは、概ね円錐形又は円錐台形のFeCo材料と、NdFeB磁石と、そしてこれもFeCoからなる基部とから構成されている。動作に際しては、運動のある段階中に、図12の左側にあるプランジャの部分あるいは区画31,32,33内部の磁石は、N極が図面の左側の方向に向いていて、プランジャの先端を通る。もし図面右側の磁石の磁場が正確に同じ向きになった場合には、最終的に得られる結果は、一端がN極性で他端がS極性の状態のヨーク及びプランジャアセンブリの全体が、磁場がそれぞれのプランジャの各先端に集中する1つの長い磁石を構成する。
1つのヨーク75を例にすると、動作中は一方のソレノイドから離れていき、反対側のソレノイドに向かって動く。別のヨークは最初のヨークから90度位相がずれているだけで同じことを行っているが、これらそれぞれの基本的な運動は同一である。このことは、モータが運動サイクルを経るためであり、図14及び図15に最もわかりやすく示されている。プランジャアセンブリ31,32,33をスコッチヨーク75に対して動作可能に接続することで、回転クランクシャフト45上のピン85と係合するスロット80により摺動ヨークに直接連結される往復動プランジャアセンブリを用いて、クランクシャフトの回転運動が提供される。
ソレノイド端から離れていくときに、ヨークが離れていこうとしている端におけるコイル磁場の極性の働きによって、ヨークはソレノイドコイル又は複数のコイルによって反発されている状態である。全く同時に、ソレノイドに向かっているヨークの端部は、コイル極性の働きによって、そのソレノイドのコイルによって吸引されている状態である。結果として、一方の側が押し出し、他方の側が引っ張ることになる。一旦ヨークがその行程を終えると、両ソレノイドコイルの極性が反転され、ヨークは運動を始めた地点へと戻る行程を行う。この反復プロセスにおいて、ヨークはクランクシャフトを回転させる。
各ソレノイド内には少なくとも1つ、2つ、又は3つ以上のコイルが存在してもよい。コイルは基本的に、好適なコイル制御手法に関連して上記で説明したものと同様のやり方で制御される。スコッチヨークの使用に関連する唯一の違いは、2つのソレノイド対及びそれぞれのコイルのタイミングである。2つのヨークが存在するということはほとんど相違を生じさせず、その違いは単に、電子機器で制御され、シャフト位置によって決まるパルスのタイミングである。さらなる説明を目的として、HOT型構成では、タイミングを決定するために回転エンコーダがシャフトに取り付けられている。フライホイールにはTDCセンサが取り付けられる。スコッチヨークを用いる本実施形態では、「絶対位置」センサが用いられているため、TDC表示器を用いる必要がない。互いに90°離れて配置され動作する2つのスコッチヨークを用いる場合、SY1とSY2との間のタイミングの違いは、互いに90°位相がずれて通電されることである。また、1つのスコッチヨークの場合、底部のソレノイドは反発しているが頂部のソレノイドは吸引しているため、これらは異なる電気極性である。
スコッチヨーク構成と上述した実施形態のHOT型構成との間には、数多くの対照的な違いがある。例えば、スコッチヨーク構成を用いるとフライホイールが必要とされない。フライホイールの機能は、シャフトのカウンターウェイト(動画の中央で回転する白い「羽状部分」)によりもたらされ、一部は、一方のヨークはその行程の終わりに、他方のヨークはその行程の中間にある状況に相当するヨークの位相差の慣性によってもたらされている。これにより、2つのヨークの質量の慣性を相補的にしている。リニアベアリングは、プランジャから延びる各ロッドの先端のみに用いられている。上述のHOT型構成の実施形態の1つに使用されているプランジャの基部にあるベアリング(及びそのベアリングを走行させるレール)は、スコッチヨーク構成では必要とされない。好適な実施形態では、「シリンダ」が2つではなく4つ存在する。この点に関し、単一のヨークのみを用いると、1度で一方向に進むヨークの全質量のせいで、許容できない振動が誘発されるのに対して、互いに対して90°の位置に配置されている2つのヨークを用いると、それぞれのプランジャの運動が容易に釣り合わせられる。
上記の実施形態で説明されている、HOT型構成では各プランジャの先端から延びる硬化ロッド72は、ここではヨーク自体の一部であり、各プランジャアセンブリの中央にある孔を貫通して延びている。ロッド72はヨークの一部であることが好ましく、ヨーク及びプランジャと共に移動する。別の実施形態では、プランジャがロッド72に沿って運動可能であるように、ロッド72を外側ケーシングに取り付け、又は連結してもよい。ロッド72をプランジャに連結、又は取り付けてもよいことも想定されるが、これは、外側ケーシングに対するロッド72の相対運動を許容するために外側ケーシング上にベアリング構成を必要とすることになる。硬化ロッド72は、特にこのロッドを外側ケーシングに連結する好適な構成において、アセンブリをかなり頑丈で堅固なものにし、プランジャアセンブリの周囲を覆う鋼シムが必要でなくなる。
HOT型構成と比較すると、スコッチヨーク構成には多くの利点がある。例えば、この構造は、ヨークの一端から他方端へ延びる磁気回路がより強いために、より強力である。また、HOT型構成よりも小型かつ軽量である。90度位相がずれている2つのヨークは、ほぼ完璧なバランスを作り出す。力がヨークの運動の正確な方向に加わるのに対して、HOT型構成を用いると、プランジャと回転されているシャフトとの間において角度をなして介在するコンロッドが存在し、このことが、無駄な振動を発生させる横方向トルクを誘発する。スコッチヨーク構成においては、必要とされるベアリングの数がより少なく、よって、全面的に拡張及び縮小できるとともにモジュール式にすることもできるため、1つのシャフト上に複数のユニットを配置してモータ出力を2倍/3倍にすることができる。この装置は、いつでも少なくとも1つのヨークはソレノイドコアに接触していない状態であるため、どの位置からでも始動できる。図1及び図2に示されている外側ケーシング37とは対照的に、図12及び図13のスコッチヨーク構成を用いると、コイルによって発生する熱がほとんどないため、ソレノイドアセンブリからの放熱を促進する、又は少なくとも改善するために半径方向に延びる複数のフィンを周囲に有する必要がない。しかし別の実施形態では、スコッチヨーク構成に、図1及び図2に示すような線に沿った冷却フィンを用いてもよい。
本発明をその特定の実施形態に関連して説明したが、さらなる改変が可能であることは理解されよう。本願は、全体として本発明の原理に従い、かつ、本発明が関係する技術の範囲内にある既知もしくは慣例の手法の範囲に入るとともに上記で詳述した本質的な特徴に適用可能な本開示からの逸脱を含む、本発明の任意の変形、使用、又は適合をも包含するものである。
本発明は、その本質的特徴の精神から逸脱することなくいくつかの形態で実施可能であるため、上述の実施形態は特に明記した部分を除いて本発明を限定するためのものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲に記載した本発明の精神と範囲内で広範に解釈すべきものであることを理解すべきである。説明してきた実施形態は、全ての点において例示にすぎず、本発明を制限するものとしてみなされるべきではない。
種々の改変及び均等の構成は、本発明の精神及び添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることを意図している。したがって、特定の実施形態は、本発明の原理を実施可能な多くの方法を例証しているものとして理解されるべきものである。以下の請求項では、ミーンズプラスファンクション節は、定義される機能を実施する構造と構造上の均等物のみならず、均等の構造も包含することを意図している。例えば、くぎは円柱形の表面を木製部品に固定するために使用されるが、ねじはらせん状の表面を用いて木製部品同士を固定するという点で、くぎとねじは構造上の均等物ではないかもしれないが、木製部品同士を固定するという環境において、くぎとねじは均等な構造である。
本発明の種々の実施形態は様々な多数の形態で実施可能であり、このような形態には、プロセッサ(例えばマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、又は汎用コンピュータ、さらには任意の商用プロセッサを、本発明を実施するために、システム内において単一のプロセッサ、直列構成プロセッサ、又は並列構成プロセッサのいずれかとして使用することが可能であり、そのようなものとして、商用プロセッサの例は、Merced(商標)、Pentium(商標)、Pentium II(商標)、Xeon(商標)、Celeron(商標)、Pentium Pro(商標)、Efficeon(商標)、Athlon(商標)、AMD(商標)等が含まれるが、これらに限定されるものではない)と共に使用するコンピュータプログラムロジック、プログラマブルロジックデバイス(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)や他のPLD)とともに使用するプログラマブルロジック、個別部品、集積回路(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))や、これらの任意の組み合わせを含む他の任意の手段が含まれる。本発明の例示的な実施形態において、ユーザと具現される装置との間の通信のほとんど全ては、オペレーティングシステムの制御下で、コンピュータが実行可能な形式に変換され、コンピュータが読み取り可能な媒体に保存され、マイクロプロセッサによって実行される一連のコンピュータプログラム命令として実施される。
本明細書にて説明した機能の全てあるいは一部を遂行するコンピュータプログラムロジックは、ソースコード形式、コンピュータが実行可能な形式、及び様々な中間の形式(例えば、アセンブラ、コンパイラ、リンカー、又はロケータによって生成された形式)を含む様々な形式で具現化されてもよい。ソースコードは、種々のプログラミング言語(例えば、オブジェクトコード、アセンブリ言語、又はFortran,C,C++,JAVA(登録商標),もしくはHTML等の高級言語)のうち任意のもので実施される一連のコンピュータプログラム命令を含み得る。さらに、本発明の各実施形態を実施するために使用可能であり、様々なオペレーティングシステム又は操作環境で使用するための、利用可能なコンピュータ言語は何百と存在し、その中でより一般的なものは、Ada,Algol,APL,awk,Basic,C,C++,Conol,Delphi,Eiffel,Euphoria,Forth,Fortran,HTML,Icon,Java(登録商標),Javascript(登録商標),Lisp,Logo,Mathematica,MatLab(登録商標),Miranda,Modula−2,Oberon,Pascal,Perl,PL/I,Prolog,Python(登録商標),Rexx,SAS(登録商標),Scheme,sed,Simula,Smalltalk,Snobol,SQL,Visual Basic(登録商標),Visual C++(登録商標),Linux(登録商標),及びXMLである。ソースコードは、様々なデータ構造や通信メッセージを定義・使用してもよい。ソースコードは(例えばインタープリタを介して)コンピュータが実行可能な形式であってもよく、あるいは、(例えばトランスレータ、アセンブラ、又はコンパイラを介して)コンピュータが実行可能な形式に変換されてもよい。
コンピュータプログラムは、任意の形式(例えば,ソースコード形式、コンピュータが実行可能な形式、又は中間形式)で、永久的又は一時的に、半導体記憶装置(例えばRAM,ROM,PROM,EEPROM,又はプログラム可能なフラッシュRAM)、磁気記憶装置(例えばディスケット又は固定ディスク)、光学記憶装置(例えばCD−ROM又はDVD−ROM)、PCカード(例えばPCMCIAカード)、あるいは他の記憶装置等の有形の記憶媒体に保存してもよい。コンピュータプログラムは、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えばBluetooth(登録商標))、ネットワーク技術、及びインターネットワーク技術を含むが決してこれらに限定するものではない様々な通信技術のうちの任意のものを用いて、コンピュータに伝達可能な信号で任意の形式にて保存してもよい。コンピュータプログラムは、付随する印刷文書又は電子文書を伴うリムーバブル記憶媒体(例えば市販のソフトウェア)として任意の形式で頒布されてもよく、コンピュータシステムにプリインストールされてもよく(例えばシステムのROM上に、又は固定ディスク上に)、もしくはサーバ又は電子掲示板から通信システム(例えばインターネット又はワールドワイドウェブ)を通じて頒布されてもよい。
本明細書にて説明した機能の全てあるいは一部を実施するハードウェアロジック(プログラマブルロジックデバイスとともに使用するプログラマブルロジックを含む)は、従来の手作業の方法を用いて設計してもよいし、コンピュータ支援設計(CAD)、ハードウェア記述言語(例えばVHDL又はAHDL)、又はPLDプログラミング言語(例えばPALASM,ABEL,又はCUPL)等の種々のツールを用いて電子的に設計、保存、シミュレート、又は文書化してもよい。ハードウェアロジックはまた、本発明の実施形態を実施する際に表示画面に組み込まれてもよい。表示画面は、セグメント化された表示画面、アナログ表示画面、デジタル表示画面、CRT,LED画面、プラズマ画面、液晶ダイオード画面等であってもよい。
プログラマブルロジックは、永久的又は一時的に、半導体記憶装置(例えばRAM,ROM,PROM,EEPROM,又はプログラム可能なフラッシュRAM)、磁気記憶装置(例えばディスケット又は固定ディスク)、光学記憶装置(例えばCD−ROM又はDVD−ROM)、あるいは他の記憶装置等の有形の記憶媒体に保存されてもよい。プログラマブルロジックは、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えばBluetooth(登録商標))、ネットワーク技術、及びインターネットワーク技術を含むが決して限定されるものではない様々な通信技術のうちの任意のものを用いてコンピュータに伝達可能な信号にて保存されてもよい。プログラマブルロジックは、付随する印刷文書又は電子文書を伴うリムーバブル記憶媒体として頒布されてもよく(例えば市販のソフトウェア)、コンピュータシステムにプリインストールされてもよく(例えばシステムのROM上に、又は固定ディスク上に)、もしくはサーバ又は電子掲示板から通信システム(例えばインターネット又はワールドワイドウェブ)を通じて頒布されてもよい。
「備える/備えている」及び「含む/含んでいる」の語は、本明細書にて用いられている場合、述べられた特徴、整数、工程、又は構成要素の存在を記述するものとみなされ、1つ以上の他の特徴、整数、工程、構成要素又はその集合体の存在又は追加を排除するものではない。ゆえに、文脈上明らかに他の解釈を必要としない限り、説明及び請求項を通じて、「備える」「備えている」「含む」「含んでいる」等の語は、排他的又は網羅的な意味とは対立するものとして、包含的な意味で、すなわち、「含んでいるが、限定するものではない」という意味で解釈されるべきものである。

Claims (13)

  1. 電気エネルギーと機械的運動との間で変換を行うように構成されたレノイドアセンブリであって、
    コア部材及び、少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリを収容するハウジングであって、それぞれが相対的に超高透磁率の材料を含む複数のソレノイドスリーブを備えるハウジングと、
    前記ハウジング内において第1位置と第2位置との間で往復動を行うように構成されたプランジャアセンブリと、
    前記プランジャアセンブリを少なくとも前記第1位置と前記第2位置との間で移動させるために、所定の交流極性反転で前記コイルアセンブリに通電する駆動回路と
    を備え、
    前記プランジャアセンブリは、少なくとも、永久磁石材料を含む第1の材料部分と、透磁率が相対的に高いが前記ソレノイドスリーブの透磁率よりも低い材料を含む第2の材料部分とを備え、
    透磁率の異なる前記ハウジングの材料及び前記プランジャアセンブリの材料の組み合わせが、前記第1の位置と前記第2の位置との間の場所の関数としてのプランジャアセンブリの動きを物理的に補助するために、ソレノイドアセンブリに関連する磁気回路の経路に沿って透磁率の勾配を提供する、ソレノイドアセンブリ。
  2. 前記プランジャアセンブリの往復動を前記ハウジングの長手方向軸と整合させるために、前記プランジャアセンブリを前記ハウジングに対して動作可能に連結するリニアベアリングアセンブリをさらに備える、請求項1に記載のソレノイドアセンブリ。
  3. 前記リニアベアリングアセンブリは、
    前記プランジャアセンブリの基部に連結された少なくとも1つのブラケットと、
    少なくとも1つのリニアベアリングを収容するために、前記少なくとも1つのブラケットに取り付けられる、少なくとも1つのベアリングブロックと、
    前記少なくとも1つのリニアベアリングと摺動可能に係合する少なくとも1つのロッドと
    を備え、前記少なくとも1つのロッドは、その各端において前記ハウジングに連結され、かつ、前記プランジャアセンブリの往復動方向と平行に配置される、請求項2に記載のソレノイドアセンブリ。
  4. 前記プランジャアセンブリのプランジャ部の先端に連結され、かつ、前記コア部材を貫通して前記ハウジング内で前記コア部材の外部に位置する支持リニアベアリングへと延びる、プランジャ支持ロッドをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のソレノイドアセンブリ。
  5. 前記プランジャアセンブリは少なくとも3つのプランジャ部を有し、前記プランジャ部の少なくとも1つは永久磁石を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のソレノイドアセンブリ。
  6. 前記永久磁石はネオジム(NdFebB)磁石等の希土類磁石を含む、請求項5に記載のソレノイドアセンブリ。
  7. 前記駆動回路は複数の電流パルスを発生させるように構成され、前記電流パルスは内向き行程電流パルスと外向き行程電流パルスとを含み、各内向き行程電流パルスは、前記プランジャアセンブリの前記第1位置と前記第2位置との間での運動中に、前記コイルアセンブリの各コイルに印加される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のソレノイドアセンブリ。
  8. 各内向き行程電流パルスは、その持続時間の約25%の時間の範囲内にピーク電流に到達し、前記プランジャアセンブリが前記第2位置に到達する前にゼロ電流まで減衰する、請求項7に記載のソレノイドアセンブリ。
  9. 各内向き行程電流パルスはそのピークが約4アンペアである、請求項8に記載のソレノイドアセンブリ。
  10. 各外向き行程電流パルスは、前記プランジャアセンブリの前記第2位置と前記第1位置との間での運動中に、前記コイルアセンブリの少なくとも1つのコイルに印加される、請求項7〜9のいずれか1項に記載のソレノイドアセンブリ。
  11. 各外向き行程電流パルスは、その持続時間の約11%の時間の範囲内にピーク電流に到達し、前記プランジャアセンブリが前記第1位置に到達する前にゼロ電流まで減衰する、請求項10に記載のソレノイドアセンブリ。
  12. 各外向き行程電流パルスはそのピークが約5アンペアである、請求項11に記載のソレノイドアセンブリ。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のソレノイドアセンブリを少なくとも2つ備える電気モータであって、
    前記ソレノイドアセンブリの各プランジャアセンブリは、ソレノイドアセンブリの対向する対を備えるボクサー構成、及び、各ヨークの各端にプランジャを有している、互いに90°をなすように配置された少なくとも2つのスコッチヨークを備えるスコッチヨーク構成、のうち一方に配置されるクランクシャフトに動作可能に連結されるように構成される、電気モータ。
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