JP6160339B2 - 補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法 - Google Patents

補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法 Download PDF

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Description

本発明は、必要なときに内燃機関のクランク軸から動力を取り出して、補機における運転効率が良い最適な回転数で補機を駆動することができる補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法に関する。
トラック等の商用車では、車両に搭載される内燃機関のACG(交流発電機)やウォーターポンプ等の回転機器である補機の駆動には、通常、車両内の設置スペース、コスト削減等の観点から、補機専用の駆動源を設けずに、内燃機関で発生する動力を用いている。この動力伝達にベルト式動力伝達機構や歯車を介しての歯車式動力伝達機構等を用いる場合は、内燃機関の回転数に比例した回転数で動力が補機に伝達され、補機の駆動力およびその出力が得られている。
例えば、図6に示すように、内燃機関(エンジン:ENG)10Xのクランク軸11Xに設けたプーリ30と、補機(ACG等)20Xの駆動軸21Xに設けたプーリ31とを、タイミングベルト32で連結して、この補機のベルト式動力伝達機構1Xを用いて、内燃機関10Xの動力を補機20Xに伝達して駆動している。
しかしながら、このような補機の動力伝達機構では、内燃機関のクランク軸の回転が直接かつ常時補機に伝達されているため、図7に示すように、内燃機関の回転数Neに応じて補機の回転数Naおよび出力が決定されてしまう。そのため、回転機械等の補機において運転効率の悪い回転数領域(図7の「未達領域」及び「過回転領域」)でも補機が運転されることになり、内燃機関の回転数Neが小さい「未達領域(Ne1<Ne<Ne3)」では補機の出力が必要量に達成せず不十分となり、逆に、内燃機関の回転数Neが大きい「過回転領域(Ne3<Ne<Ne2)」では補機の出力が必要量を超えて過大になるという問題がある。また、補機の回転数Naが高効率回転数Nabから離れると補機の運転効率が悪くエネルギーロスが大きくなるという問題もある。
また、補機の出力が不要で補機の駆動が不要な運転領域(Ne≦Ne1、又は、Ne2≦Ne)で、補機に動力を伝達する必要が無い場合でも、ベルト式動力伝達機構や歯車式動力伝達機構を介して、内燃機関から補機に動力が伝達されて補機が運転されてしまい、内燃機関の動力の一部を無駄に消費してしまうので、車両の走行に用いる動力や補機の駆動に必要な動力以外に、内燃機関で燃料を余分に消費することになる。その結果として、車両の燃費が悪くなるという問題が発生していた。
また、さらに、タイミングベルトや歯車を介しての動力伝達機構では、内燃機関周辺に補機を配置する必要があるため、狭いエンジンルーム内のレイアウトに大きな制約が生じるという問題もある。
これに関連して、車載に搭載されたエンジンによって駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプによって発生された油圧によって駆動される可変容量油圧モータと、この油圧モータによって回転駆動される交流発電機と、前記エンジン、油圧モータ、もしくは交流発電機等の回転体の検出信号が供給され、前記油圧モータの容量および交流発電機の励磁電流制御を行う電子制御手段とを具備し、前記エンジンの低速回転時にあっても、前記交流発電機が一定周波数の電力を発生するように一定回転数で駆動制御する車両用交流発電装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この車両用交流発電装置では、可変容量油圧モータを用いることで、交流発電機の回転数を一定回転数に維持しているが、車両の走行に用いる動力や補機の駆動に必要な動力以外で内燃機関の出力が消費されてしまうことによる、車両の燃費の悪化の問題を解決することはできない。
特開平03−169298号公報
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の出力で補機を駆動する補機の動力伝達機構において、補機が必要とするときに内燃機関の出力を取り出し、かつ、補機の運転効率が良い最適な回転数で補機を駆動することができて、車両の燃費の改善に寄与でき、しかも、レイアウトの制約を減少できて、省スペースに貢献することができる補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の補機の動力伝達機構は、内燃機関のクランク軸に動力切離装置を介して接続されて、前記内燃機関の動力により駆動される流体ポンプと、補機の回転軸に接続されて、前記補機を駆動する流体モータと、前記流体ポンプから吐出された作動流体を、前記流体モータを通過させてから前記流体ポンプに戻す流体モータ駆動用流路と、前記流体ポンプから吐出された前記作動流体を、前記流体モータを通過させずに前記流体ポンプに戻す戻し流路と、前記流体モータ駆動用流路と前記戻し流路の流量調整を行う戻し流量調整装置を有して構成され、前記内燃機関の回転数に基づいて前記動力切離装置の接続および切り離しを制御し、かつ、前記内燃機関の回転数又は前記補機の回転数に基づいて前記戻し流量調整装置を制御する制御装置を備えるとともに、この制御装置が、前記内燃機関の回転数が予め設定した第1内燃機関回転数以下の場合、若しくは、前記第1内燃機関回転数より大きい予め設定した第2内燃機関回転数以上の場合に、前記動力切離装置を切り離し状態にする制御を行い、前記内燃機関の回転数が前記第1内燃機関回転数より大きく、かつ、前記第2内燃機関回転数未満の場合に、前記動力切離装置を接続状態にする制御を行い、さらに、第3内燃機関回転数を前記第1内燃機関回転数より大きく、前記第2内燃機関回転数より小さく設定し、かつ、前記第3内燃機関回転数を、前記戻し流量調整装置で、戻し流量を予め設定した流量にした場合に前記補機の回転数が予め設定した高効率回転数となる前記内燃機関の回転数として設定すると共に、前記内燃機関の回転数が前記第3内燃機関回転数よりも高い場合、又は、前記補機の回転数が前記高効率回転数よりも高い場合には、前記補機の回転数が前記高効率回転数を維持するように、前記戻し流量調整装置で戻し流量を調整する制御を行うように構成される。
この構成によれば、内燃機関の回転数に基づいて動力切離装置の接続および切り離しを制御するので、内燃機関の動力で駆動される補機において、内燃機関の回転数に応じて、補機の運転効率が著しく悪い場合や不要な場合や安全性の面から補機への動力伝達を遮断し、また、補機が高い運転効率で駆動する場合には補機への動力伝達を行って、その駆動力分だけを内燃機関から伝達することができる。従って、補機の無駄な駆動を無くすことができ、この補機の無駄な駆動に基づく内燃機関の燃料噴射量を低減して、燃費の改善を図ることができる。
また、内燃機関の回転数又は前記補機の回転数に基づいて戻し流量調整装置を制御することにより、内燃機関からの動力が補機に必要な動力よりも大きい場合や、高い運転効率で補機を駆動できない場合には、高い運転効率で運転できるだけの動力だけを伝達できるように、流体モータへ流れる作動流体の流量を調整できるので、補機を高い運転効率で運転することができる。また、その一方で、戻し流量の分だけ流体ポンプの負荷を減少できるので、これにより、内燃機関の燃料噴射量を低減して、燃費の改善を図ることができる。
さらに、作動流体を用いて補機を駆動しているので、ベルト式動力伝達機構や歯車式動力伝達機構に比べて、レイアウト上の制約が少なくなり、エンジンルーム内での補機の配置の自由度が増加するので、内燃機関と補機を配置するスペースを小さくすることができ、省スペースに貢献できる。
また、補機の駆動が不要な場合や、内燃機関の回転数又は補機の回転数が補機の駆動に不適切な低回転数や高回転数の場合には、補機への動力伝達を遮断することができるので、補機の無駄な駆動に基づく内燃機関のエネルギーロスを低減でき、燃費の改善を図ることができる。
また、内燃機関のクランク軸から動力を取り出して補機を駆動することが必要で、内燃機関の回転数が補機の駆動に適した領域内にあるときにおいて、補機を高効率回転数で回転制御することができ、補機を高い運転効率で駆動できる。そのため、補機の駆動におけるエネルギーロスを小さくすることができ、内燃機関の燃費の改善を図ることができる。
この高効率回転数は、補機が最も効率の高い状態で運転できる補機の回転数であり、補機の仕様の回転数と効率の関係から設定することができる。また、第3内燃機関回転数は、戻し流量調整装置で、戻し流量を予め設定した流量(例えば、ゼロ)にした場合に回転機器の回転数が予め設定した高効率回転数となる内燃機関の回転数として設定される。
また、上記の目的を達成するための本発明の補機の動力伝達方法は、内燃機関のクランク軸に動力切離装置を介して接続されて前記内燃機関の動力により駆動される流体ポンプから吐出された作動流体を、補機の回転軸に接続されて前記補機を駆動する流体モータに流して、前記内燃機関の動力で前記補機を駆動すると共に、前記動力切離装置の接続および切り離しを前記内燃機関の回転数に基づいて制御し、前記流体ポンプから吐出された前記作動流体の一部を前記流体モータを通過させずに前記流体ポンプに戻すときの戻し流量を前記内燃機関の回転数又は前記補機の回転数に基づいて調整し、前記内燃機関の回転数が予め設定した第1内燃機関回転数以下の場合、若しくは、前記第1内燃機関回転数より大きい予め設定した第2内燃機関回転数以上の場合に、前記動力切離装置を切り離し状態にし、前記内燃機関の回転数が前記第1内燃機関回転数より大きく、かつ、前記第2内燃機関回転数未満の場合に、前記動力切離装置を接続状態にし、さらに、第3内燃機関回転数を前記第1内燃機関回転数より大きく、前記第2内燃機関回転数より小さく設定し、かつ、前記第3内燃機関回転数を、前記戻し流量を予め設定した流量にした場合に前記補機の回転数が予め設定した高効率回転数となる前記内燃機関の回転数として設定すると共に、前記内燃機関の回転数が予め設定した第3内燃機関回転数よりも高い場合、又は、前記補機の回転数が予め設定した高効率回転数よりも高い場合には、前記補機の回転数が前記高効率回転数を維持するように、前記戻し流量を調整することを特徴とする方法である。
この方法によれば、対応する上記の補機の動力伝達機構と同様な効果を奏することができる。
本発明の補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法によれば、内燃機関の回転数に応じて、補機への動力伝達を遮断及び接続して、補機が必要とするときに内燃機関の出力を取り出し、かつ、補機が高い運転効率で駆動する動力分だけ、内燃機関から動力を伝達することで、補機の無駄な駆動を無くすことができ、しかも、補機の運転効率が良い最適な回転数で補機を駆動することができるので、車両の燃費の改善に寄与でき、しかも、レイアウトの制約を減少できて、省スペースに貢献することができる。
本発明に係る実施の形態の補機の動力伝達機構の構成を模式的に示す図である。 図1における、流体モータを通過する流体モータ駆動用流路を示す図である。 図1における、流体モータを通過しない戻し流路を示す図である。 図1における、予備流路を示す図である。 本発明に係る実施の形態の補機の動力伝達機構における、エンジン回転数と回転機器の回転数との関係を示す図である。 従来技術の補機のベルト式動力伝達機構の一例を示す図である。 従来技術の補機のベルト式動力伝達機構における問題を説明するための図である。
以下、本発明に係る実施の形態の補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、内燃機関(ENG)10の動力を回転機器(補機:ACG)20に伝達する補機の動力伝達機構1は、内燃機関10のクランク軸11に動力切離装置(クラッチ:C)17を介して接続され、かつ、内燃機関10の動力により駆動される油圧ポンプ(流体ポンプ:P)12と、ACGやウォーターポンプ等の回転機器で構成される補機20の回転軸21にフランジ22を介して接続され、かつ、補機20を駆動する油圧モータ(流体モータ:M)14と、リザーブタンク(T)15を有して構成される。
また、油圧ポンプ12から吐出された作動流体を、油圧モータ14を通過させてからリザーブタンク15を経由して油圧ポンプ12に戻す油圧モータ駆動用流路(流体モータ駆動用流路)A(図2参照)と、油圧ポンプ12から吐出された作動流体を、油圧モータ14を通過させずにリザーブタンク15を経由して油圧ポンプ12に戻す戻し流路B(図3参照)と、油圧モータ駆動用流路Aと戻し流路Bの流量調整を行う戻し流量調整装置(V)13を有して構成される。
更に、好ましくは、戻し流量調整装置13が故障したときの予備の流路として、油圧ポンプ12と油圧モータ14の間を、戻し流量調整装置13を介さずに接続する予備流路C(図4参照)を備えると共に、通常時は予備流路Cを閉鎖し、戻し流量調整装置13が故障したときのみ予備流路Cを開放する三方弁16を設ける。
この予備流路Cと三方弁16を設けることで、戻し流量調整装置13が故障したときでも、三方弁16の操作により、油圧ポンプ12から吐出される作動流体を、戻し流量調整装置13を介さずに油圧モータ14に送って、内燃機関10の動力を補機20に伝達することができるので、運転効率は下がるが補機20を運転できる。これにより、戻し流量調整装置13の故障により補機20が運転停止することを回避できる。
この実施の形態では作動流体として作動油を用いているが、この作動流体は非圧縮性流体であればよく、内燃機関10の潤滑油や油圧装置用の作動油や内燃機関10の冷却水等を用いることができる。また、リザーブタンク15を設けることで、保守点検時や戻し流量調整装置13が故障した際に、各流路A、B、C内の作動油の回収を容易に行うことができ、また、メンテナンス性を向上させることができる。なお、補機20と油圧モータ14をフランジ22を介して接続しているが、油圧モータ14の動力を補機20に伝達することができればよく、必ずしもフランジ22で接続する必要はない。
そして、図1に示すように、油圧ポンプ12、戻し流量調整装置13、油圧モータ14、三方弁16、動力切離装置17等の操作及び制御を行うための制御装置40aが設けられる。この制御装置40aは、通常は、内燃機関10の全般の制御や内燃機関10を搭載した車両の全般の制御を行う全体システム制御装置40に組み込まれて構成される。
そして、この制御装置40aは、内燃機関10の回転数Neに基づいて動力切離装置17の切り離しを制御し、内燃機関10の回転数Neに基づいて動力切離装置17の接続を制御する。
つまり、図5に示すように、内燃機関10の回転数Neが予め設定した第1内燃機関回転数Ne1以下の場合(Ne≦Ne1)、若しくは、第1内燃機関回転数Ne1より大きい予め設定した第2内燃機関回転数Ne2以上の場合(Ne2≦Ne)に、動力切離装置17を切り離し状態にして、内燃機関10の動力が補機20に伝達されないようにして補機20の回転数Naをゼロとする。
さらに、内燃機関10の回転数Neが第1内燃機関回転数Ne1より大きく、かつ、第2内燃機関回転数Ne2未満の場合(Ne1<Ne<Ne2)に、動力切離装置17を接続状態にする制御を行うように構成される。
それと共に、制御装置40aは、内燃機関10の回転数Ne又は補機の回転数Naに基づいて戻し流量調整装置13を制御するように構成される。つまり、内燃機関10の回転数Neが予め設定した第3内燃機関回転数Ne3よりも高い場合、又は、補機20の回転数Naが予め設定した高効率回転数Nabよりも高い場合には、補機20の回転数Naが高効率回転数Nabを維持するように、戻し流量調整装置13で、作動流体の戻し流量を調整する制御を行うように構成される。
この戻し流量の制御は、例えば、内燃機関10の回転数Neを基にした戻し流量調整装置13の制御用数値を予めマップデータ等にしておき、このマップデータを参照しながら戻し流量調整装置13を制御することで行う。
あるいは、この戻し流量の制御は、補機20の回転数Naを回転数センサ(図示しない)等でモニターして、補機20の回転数Naが高効率回転数Nabを超えたら、戻し流量調整装置13の調整弁の弁開度を現状よりも少し開いて戻し流量を増加し、補機20の回転数Naが高効率回転数Nabより小さくなったら、戻し流量調整装置13の調整弁の弁開度を現状よりも少し閉じて戻し流量を減少するというフィードバック制御することで行う。
この高効率回転数Nabは、補機20が最も効率の高い状態で運転できる補機20の回転数であり、補機20の仕様の回転数と効率の関係から設定することができる。また、第3内燃機関回転数Ne3は、戻し流量調整装置13で、戻し流量を予め設定した流量(例えば、ゼロ)にした場合に補機20の回転数Naが予め設定した高効率回転数Nabとなる内燃機関10の回転数として設定される。
つまり、内燃機関10の回転数Neが第3内燃機関回転数Ne3を超えた場合には、戻し流量調整装置13で戻し流量を予め設定した流量(例えば、ゼロ)にしたままの場合には、油圧モータ14で駆動される補機20の回転数Naは、例えば、図5に示すような回転数特性線Lxに沿って上昇し、過回転領域で、高効率回転数Nabを超えた回転数Naで駆動されることになり、補機(回転機器)20は運転効率の悪い回転数Naで運転することになる。
これに対して、本発明では、内燃機関10の回転数Neが第3内燃機関回転数Ne3を超えた場合には、戻し流量調整装置13で戻し流量を調整して予め設定した流量(例えば、ゼロ)より増加することにより、油圧モータ14に流れる作動流体の流量を減少して、この油圧モータ14で駆動される補機20の回転数Naを、図5に示すように、回転数特性線(太線)Laに沿って高効率回転数Nabを維持するように制御する。これにより、補機(回転機器)20は、過回転領域に入ることを回避できて、運転効率の良い高効率回転数Nabで運転することになる。
なお、油圧ポンプ12の容量と油圧モータ14の容量によっては、図5に示すように、従来技術の「未達領域」に相当する部分が発生するが、これらの容量を大きくして、内燃機関10の回転数Ne、即ち、油圧ポンプ12の回転数が小さくても、油圧モータ14の回転数、即ち、補機(回転機器)20の回転数Naが大きくなるように構成することで、回転数特性線(太線)La1を長破線La2、短破線La3、細線La4等に変化させることができ、「未達領域」に相当する部分を小さくすることができる。
そして、この補機の動力伝達機構1を用いた補機の動力伝達方法では、内燃機関10のクランク軸11に動力切離装置17を介して接続されて内燃機関10の動力により駆動される油圧ポンプ12から吐出された作動流体を、補機20の回転軸21に接続されて補機20を駆動する油圧モータ14に流して、内燃機関10の動力で補機20を駆動する。また、それと共に、動力切離装置17の接続および切り離しを内燃機関10の回転数Neに基づいて制御し、油圧ポンプ12から吐出された作動流体の一部を油圧モータ14を通過させずに油圧ポンプ12に戻すときの戻し流量を内燃機関10の回転数Ne又は補機20の回転数Naに基づいて調整する。
また、内燃機関10の回転数Neが予め設定した第1内燃機関回転数Ne1以下の場合、若しくは、第1内燃機関回転数Ne1より大きい予め設定した第2内燃機関回転数Ne2以上の場合に、動力切離装置17を切り離し状態にすると共に、内燃機関10の回転数Neが第1内燃機関回転数Ne1より大きく、かつ、第2内燃機関回転数Ne2未満の場合に、動力切離装置17を接続状態にする。
更には、内燃機関10の回転数Neが予め設定した第3内燃機関回転数Ne3よりも高い場合、又は、補機20の回転数Naが予め設定した高効率回転数Nabよりも高い場合には、補機20の回転数Naが高効率回転数Nabを維持するように、戻し流量調整装置13で戻し流量を調整する。
上記の補機の動力伝達機構1及び補機の動力伝達方法によれば、内燃機関10の回転数Neに基づいて動力切離装置17の接続および切り離しを制御するので、内燃機関10の動力で駆動される補機(回転機器)20において、内燃機関10の回転数Ne又は補機の回転数Naに応じて、補機20の運転効率が悪い場合に補機20への動力伝達を遮断し、また、内燃機関10の回転数Neに応じて、補機20が高効率で駆動する場合には補機20への動力伝達を行って、その駆動力分だけを内燃機関10から伝達することができる。従って、補機20の無駄な駆動を無くすことができ、この補機20の無駄な駆動に基づく内燃機関10内の燃料噴射量を低減して、燃費の改善を図ることができる。
また、内燃機関10の回転数Ne又は補機20の回転数Naに基づいて戻し流量調整装置13を制御することにより、内燃機関10からの動力が補機20に必要な動力よりも大きい場合や、高い運転効率で補機20を駆動できない場合には、補機20が高い運転効率で運転できるだけの必要な動力だけを伝達するように、油圧モータ(流体モータ)14への作動流体の量を調整できるので、補機20を高い運転効率で運転できる。また、その一方で、戻し流量の分だけ油圧ポンプ(流体ポンプ)12の負荷を減少できるので、内燃機関10の燃料噴射量を低減して、燃費の改善を図ることができる。
さらに、作動流体を用いて補機20を駆動しているので、ベルト式動力伝達機構や歯車式動力伝達機構に比べて、レイアウト上の制約が少なくなり、エンジンルーム内での補機20の配置の自由度が増加するので、内燃機関10と補機20を配置するスペースを小さくすることができ、省スペースに貢献できる。
また、内燃機関10の回転数Neが補機20の駆動に不適切な低回転数(Ne<Ne1)若しくは高回転数(Ne2<Ne)の場合には、補機20への動力伝達を遮断することができるので、補機20の無駄な駆動に基づく内燃機関10のエネルギーロスを低減でき、燃費の改善を図ることができる。
また、内燃機関10の回転数Neが補機20の駆動に適した領域内にあるときでも、補機20を高効率回転数Nabで回転制御することができるため、補機20を高い運転効率で駆動できる。そのため、補機20の駆動におけるエネルギーロスを減少することができるので、内燃機関10の燃費の改善を図ることができる。
従って、本発明の補機の動力伝達機構及び補機の動力伝達方法によれば、内燃機関10の回転数Neに応じて、補機20への動力伝達を遮断及び接続して、補機20が必要とするときに内燃機関10の出力を取り出し、かつ、補機20が高い運転効率で駆動する動力分だけ、内燃機関10から動力を伝達することで、補機20の無駄な駆動を無くすことができ、しかも、補機20の運転効率が良い最適な回転数Nabで補機20を駆動することができるので、車両の燃費の改善に寄与でき、しかも、レイアウトの制約を減少できて、省スペースに貢献することができる。
1、1X 補機の動力伝達機構
10、10X 内燃機関(エンジン)
11 クランク軸
12 油圧ポンプ(流体ポンプ)
13 戻し流量調整装置
14 油圧モータ(流体モータ)
15 リザーブタンク
16 三方弁
17 動力切離装置(クラッチ)
20、20X 補機(回転機器:ACG)
21 回転軸
40a 制御装置
40 全体システム制御装置
A 油圧モータ駆動用流路
B 戻し流路
C 予備流路
La、La1、La2、La3、La4、Lx 補機の回転数特性線
Na 補機の回転数
Nab 補機の高効率回転数
Na1 第1補機回転数
Na2 第2補機回転数
Ne 内燃機関の回転数
Ne1 第1内燃機関回転数
Ne2 第2内燃機関回転数
Ne3 第3内燃機関回転数

Claims (2)

  1. 内燃機関のクランク軸に動力切離装置を介して接続されて、前記内燃機関の動力により駆動される流体ポンプと、補機の回転軸に接続されて、前記補機を駆動する流体モータと、前記流体ポンプから吐出された作動流体を、前記流体モータを通過させてから前記流体ポンプに戻す流体モータ駆動用流路と、前記流体ポンプから吐出された前記作動流体を、前記流体モータを通過させずに前記流体ポンプに戻す戻し流路と、前記流体モータ駆動用流路と前記戻し流路の流量調整を行う戻し流量調整装置を有して構成され、
    前記内燃機関の回転数に基づいて前記動力切離装置の接続および切り離しを制御し、かつ、前記内燃機関の回転数又は前記補機の回転数に基づいて前記戻し流量調整装置を制御する制御装置を備えるとともに、
    この制御装置が、
    前記内燃機関の回転数が予め設定した第1内燃機関回転数以下の場合、若しくは、前記第1内燃機関回転数より大きい予め設定した第2内燃機関回転数以上の場合に、前記動力切離装置を切り離し状態にする制御を行い、
    前記内燃機関の回転数が前記第1内燃機関回転数より大きく、かつ、前記第2内燃機関回転数未満の場合に、前記動力切離装置を接続状態にする制御を行い、
    さらに、第3内燃機関回転数を前記第1内燃機関回転数より大きく、前記第2内燃機関回転数より小さく設定し、かつ、前記第3内燃機関回転数を、前記戻し流量調整装置で、戻し流量を予め設定した流量にした場合に前記補機の回転数が予め設定した高効率回転数となる前記内燃機関の回転数として設定すると共に、
    前記内燃機関の回転数が前記第3内燃機関回転数よりも高い場合、又は、前記補機の回転数が前記高効率回転数よりも高い場合には、前記補機の回転数が前記高効率回転数を維持するように、前記戻し流量調整装置で戻し流量を調整する制御を行うことを特徴とする補機の動力伝達機構。
  2. 内燃機関のクランク軸に動力切離装置を介して接続されて前記内燃機関の動力により駆動される流体ポンプから吐出された作動流体を、補機の回転軸に接続されて前記補機を駆動する流体モータに流して、前記内燃機関の動力で前記補機を駆動すると共に、
    前記動力切離装置の接続および切り離しを前記内燃機関の回転数に基づいて制御し、
    前記流体ポンプから吐出された前記作動流体の一部を前記流体モータを通過させずに前記流体ポンプに戻すときの戻し流量を前記内燃機関の回転数又は前記補機の回転数に基づいて調整し、
    前記内燃機関の回転数が予め設定した第1内燃機関回転数以下の場合、若しくは、前記第1内燃機関回転数より大きい予め設定した第2内燃機関回転数以上の場合に、前記動力切離装置を切り離し状態にし、
    前記内燃機関の回転数が前記第1内燃機関回転数より大きく、かつ、前記第2内燃機関回転数未満の場合に、前記動力切離装置を接続状態にし、
    さらに、第3内燃機関回転数を前記第1内燃機関回転数より大きく、前記第2内燃機関回転数より小さく設定し、かつ、前記第3内燃機関回転数を、前記戻し流量を予め設定した流量にした場合に前記補機の回転数が予め設定した高効率回転数となる前記内燃機関の回転数として設定すると共に、
    前記内燃機関の回転数が予め設定した第3内燃機関回転数よりも高い場合、又は、前記補機の回転数が予め設定した高効率回転数よりも高い場合には、前記補機の回転数が前記高効率回転数を維持するように、前記戻し流量を調整することを特徴とする補機の動力伝達方法。
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