JP4196834B2 - ポンプ装置,自動変速機及び自動車 - Google Patents

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本発明は、ポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車に係り、特に動力損失を低減し得るポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車に関する。
従来、オイルや水等の流体を吐出するポンプが備えられたポンプ装置が存在する。例えば、この種のポンプ装置は、内燃機関等の原動機を駆動源とするポンプを備えており、自動車の自動変速機の油圧回路システムに油圧・油量を供給する又はその自動変速機の潤滑用として油圧・油量を供給する装置として使用される。
ここで、一般に、自動車の自動変速機においては、図7の破線に示す如く、モード走行時等の低負荷運転時に必要なオイルの流量は少なく、潤滑等、内燃機関の機関回転数に依存するものもあるものの機関回転数に対するオイルの増加量自体は少ない。これに対して変速時(特に急変速時)等においては、内燃機関が常用回転域等の低回転領域で回転していても上記の低負荷運転時に比べて多量のオイルを必要とする。
しかしながら、内燃機関等の原動機を駆動源とするポンプにおいては、図7の実線に示す如く、その吐出流量が機関回転数の上昇に略比例して増加し、また、その吐出流量が急変速時の必要流量を鑑みた上で設定されているので、上記の低負荷運転時には吐出流量に余剰流量が発生し、ポンプの動力損失を招いている。
そこで、その余剰流量の発生を抑える為の技術として、原動機を駆動源とする第1オイルポンプと、電動モータを駆動源とする第2オイルポンプと、その電動モータの駆動制御を行うことで第2オイルポンプからの吐出流量等を制御する第2オイルポンプ制御手段とが備えられた特許文献1に開示されたポンプ装置が存在する。
このポンプ装置は、図8に示す如く、低回転での定常走行時やモード走行時に必要な最適流量が吐出されるように第1オイルポンプを設定して、運転状態やシフトポジション等に基づいて設定された原動機の回転数以下のときに第2オイルポンプから不足分の流量を供給し、その回転数以上のときには第2オイルポンプからの供給を行わない、というものである。これにより、このポンプ装置は、モード走行時等における第1オイルポンプの余剰流量を少なくし、また、第1オイルポンプの余剰動力を削減することで動力損失の低減を図っている。
特許第3138096号公報 特開2003−49809号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたポンプ装置においては、第1オイルポンプの吐出流量が原動機の常用回転域(低回転時)に合わせて設定されているので、たとえ第2オイルポンプがその常用回転域以下のときのみにしか使用しないものであっても、図8に示す如く、その常用回転域より高回転になると第1オイルポンプの吐出流量のみで余剰流量が発生してしまう、という不都合があった。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、余剰流量に起因する動力損失を低減し得るポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、自動車の原動機が駆動源の第1オイルポンプと、電動モータ又は発電機として機能するモータ/ジェネレータが駆動源の第2オイルポンプ/モータと、これら第1オイルポンプ及び第2オイルポンプ/モータの吐出油をオイル供給先に吐出する吐出口と、前記モータ/ジェネレータの駆動制御を行う制御手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記原動機の回転数に基づいて前記第1オイルポンプの現在の吐出流量を求める機能と、前記吐出口での必要流量に安全量を加えた当該吐出口における吐出油の補正必要流量と前記第1オイルポンプの現在の吐出流量とを比較する機能と、前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量が不足しているならば、その不足分の油を前記モータ/ジェネレータのモータ駆動によって前記第2オイルポンプ/モータから吐出させる機能と、前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量に余剰があるならば、その余剰分の油で前記第2オイルポンプ/モータを油圧モータとして駆動して、前記モータ/ジェネレータを発電機駆動させて電気エネルギを回収させる機能とを有している。例えば、請求項2記載の発明は、その請求項1記載のポンプ装置を有する自動変速機であり、請求項3記載の発明は、その請求項1記載のポンプ装置を有する自動車である。
本発明に係るポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車は、オイル供給先への吐出油が不足している場合に第2オイルポンプ/モータでその不足分を補い、その吐出油に余剰ある場合に余剰分で第2オイルポンプ/モータをモータ駆動させて電気エネルギの回収を行うことができる。即ち、本発明に係るポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車によれば、オイル供給先に必要流量を供給すると共に、余剰分を電気エネルギとして回収することができるので、第1オイルポンプの駆動損失が低減され、動力損失の低減が図れる。
以下に、本発明に係るポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係るポンプ装置の実施例1を図1から図4に基づいて説明する。ここで、本実施例1のポンプ装置は、その吐出流体としてオイルを吐出し、このポンプ装置に繋がれた油圧回路システム等のオイル供給先への油圧・油量の供給を行うものとして例示する。
最初に、本実施例1のポンプ装置の構成について図1を用いて説明する。この図1の符号10は、本実施例1のポンプ装置を示す。このポンプ装置10は、オイルの供給源として二つの第1オイルポンプ1及び第2オイルポンプ/モータ2を具備しており、夫々が別個の駆動源により駆動される。
上記第1オイルポンプ1は、本ポンプ装置10における油圧・油量の供給を主として受け持つメインポンプとして機能するものであり、図1に示す駆動軸11を介して接続された原動機3を駆動源とする。これが為、この第1オイルポンプ1は、その吐出流量Q1が第2オイルポンプ/モータ2の吐出流量Q2よりも多くなるように設定されている。ここで、上記駆動軸11は、図示しない原動機3の出力軸に直結されたものであってもよく、図示しない原動機3の出力軸,プーリやベルト又は歯車やチェーン等を介して接続されたものであってもよい。
また、この第1オイルポンプ1は、原動機3の回転数Neに略比例した吐出流量Q1を吐出する固定容量ポンプであり、原動機3が常用回転域(例えば内燃機関の場合1000〜2000rpm)にある場合に、その吐出流量Q1がオイル供給先の必要流量Qnに対して必要十分となるように設定されている。この必要流量Qnは、後述する吐出口13aにて必要とされるオイルの吐出流量と同値である。ここで、その原動機3の回転数Neと吐出流量Q1との対応関係は、第1オイルポンプマップとして後述する制御手段9に予め用意されている。
続いて、上記第2オイルポンプ/モータ2は、第1オイルポンプ1の吐出圧・吐出流量が不足した場合にその不足分を補う油圧ポンプとしての機能と、第1オイルポンプ1の吐出圧・吐出流量がオイル供給先の必要油圧・必要流量に対して余剰となった場合にその余剰分により駆動する油圧モータとしての機能とを有する。
この第2オイルポンプ/モータ2には図1に示す動力伝達軸21を介してモータ/ジェネレータ4が接続されており、更に、このモータ/ジェネレータ4にはインバータ5を介してバッテリ6が接続されている。ここで、本実施例1のモータ/ジェネレータ4は、例えば上記動力伝達軸21に接続された回転軸が一方に回転すると電動モータとして機能し、その回転軸が他方に回転させられると発電機として機能するものである。これが為、第2オイルポンプ/モータ2は、モータ/ジェネレータ4を電動モータとして機能させることで油圧ポンプとして機能し、モータ/ジェネレータ4は、第2オイルポンプ/モータ2を油圧モータとして機能させることで発電機として機能する。
また、本実施例1の第2オイルポンプ/モータ2は、モータ/ジェネレータ4の回転数Nm,Ngに略比例した吐出流量Q2を吐出する固定容量ポンプである。ここで、回転数Nmとはモータ/ジェネレータ4が電動モータとして機能する際のモータ駆動回転数を表し、回転数Ngとはモータ/ジェネレータ4が発電機として機能する際の回転数を表す。このモータ/ジェネレータ4の回転数Nm,Ngと吐出流量Q2との対応関係も第2オイルポンプ/モータマップとして制御手段9に予め用意されている。
更に、本実施例1のポンプ装置10には、ストレーナ7を介して第1オイルポンプ1とタンク8とを連通させる吸込油路12,及び第1オイルポンプ1とポンプ装置10の吐出口13aとを連通させる吐出油路13が設けられており、これにより第1オイルポンプ1からの油圧・油量を吐出口13aからオイル供給先へと供給することができる。
また更に、このポンプ装置10には、上記吸込油路12と第2オイルポンプ/モータ2とを連通させる第1バイパス油路22,上記吐出油路13と第2オイルポンプ/モータ2とを連通させる第2バイパス油路23が設けられている。これが為、第2オイルポンプ/モータ2は、モータ/ジェネレータ4により油圧ポンプとして機能すると、タンク8から吸い込んだオイルの油圧・油量を吐出口13aからオイル供給先へと供給することができ、吐出油路13から第2バイパス油路23を経て流入してきた第1オイルポンプ1の余剰分Qoのオイルにより油圧モータとして機能すると、その余剰分Qoに相当する第1オイルポンプ1の余剰動力を電気エネルギに変換させてバッテリ6へと回収させることができる。
また、このポンプ装置10には、モータ/ジェネレータ4の駆動制御を行うことで第2オイルポンプ/モータ2の駆動制御を行う制御手段9が設けられている。
先ず、この制御手段9には、オイル供給先におけるオイルの必要流量Qnを算出する必要流量算出機能が設けられている。この必要流量Qnは、吐出口13aにて必要とされるオイルの吐出流量に相当し、例えばオイル供給先が自動車の自動変速機であれば、原動機(内燃機関)3の回転数Ne,自動変速機の変速比r,原動機3の入力トルク,及び悪路走行中等の車輌の走行状態を示す情報(加速度センサから得た情報)等の必要流量算出情報に基づいて算出される。
また、この制御手段9には、第1オイルポンプ1の現在の吐出流量Q1を算出し、この吐出流量Q1がオイル供給先の必要流量Qnを満たしているか否かを判定する機能が設けられている。ここで、本実施例1にあっては、必要流量Qnに安全量ΔQn1を加えた第1補正必要流量(Qn+ΔQn1)と第1オイルポンプ1の吐出流量Q1との比較判定を行う。その安全量ΔQn1は、予め規定した固定の補正流量であってもよく、算出された必要流量Qnに応じてその都度求めるものであってもよい。例えば、後者の場合には、必要流量Qnに対する所定の割合分(3%、4%等)を安全量ΔQn1とすればよい。
更に、この制御手段9には、第1オイルポンプ1の吐出流量Q1が第1補正必要流量(Qn+ΔQn1)を満たしていない場合に、その不足分Qr{=(Qn+ΔQn1)−Q1}が補われるようモータ/ジェネレータ4を電動モータとして駆動させる機能を有する。
ここで、この制御手段9は、モータ/ジェネレータ4を電動モータとして駆動させる際、その不足分Qrをオイル供給先へと供給する為に必要なモータ/ジェネレータ4のモータ駆動回転数Nmの算出を行う。そして、求めたモータ駆動回転数Nmとなるようインバータ5の周波数を可変させ、この可変させた電圧を給電することによって、モータ/ジェネレータ4をモータ駆動回転数Nmで駆動させる。
更に、この制御手段9には、第1オイルポンプ1の吐出流量Q1が第1補正必要流量(Qn+ΔQn1)を満たしている場合に、その吐出流量Q1が必要流量Qnに安全量ΔQn2を加えた第2補正必要流量(Qn+ΔQn2)よりも多いか否かの比較判定を行う機能が設けられている。ここでの安全量ΔQn2は、予め規定した固定の補正流量であってもよく、上記安全量ΔQn1と同様に必要流量Qnに応じてその都度求めるものであってもよい。
ここで、上記の吐出流量Q1が第1補正必要流量(Qn+ΔQn1)を満たしている場合とは、換言すれば、その吐出流量Q1に余剰が起きている場合のことを指す。この余剰量が第1補正必要流量(Qn+ΔQn1)に対して僅かな量であれば、その際の動力損失は僅かであり許容し得るものと考えられる。しかしながら、その余剰量が第1補正必要流量(Qn+ΔQn1)に対して多ければ、許容し得ない程の動力損失が起こり得る。そこで、上記の安全量ΔQn2は上記安全量ΔQn1よりも大きな値(ΔQn2>ΔQn1)とし、制御手段9には、吐出流量Q1が第2補正必要流量(Qn+ΔQn2)よりも多ければ、モータ/ジェネレータ4を発電機として駆動させる機能を設ける。
また、この制御手段9には、第1オイルポンプ1の吐出流量Q1が第2補正必要流量(Qn+ΔQn2)以下の場合に、モータ/ジェネレータ4が電動モータ又は発電機として駆動していれば、これを停止させる機能を有する。
更に、この制御手段9には、モータ/ジェネレータ4の現在の状態(電動モータ駆動,発電機駆動又は停止)を示すモータ/ジェネレータ状態判読部(図示略)が設けられている。このモータ/ジェネレータ状態判読部は、モータ/ジェネレータ4が電動モータ駆動の場合には制御手段9により電動モータ駆動ONにフラグが立てられ、発電機駆動の場合には発電機駆動ONにフラグが立てられ、停止の場合には駆動OFFにフラグが立てられる。
ここで、例えばこのポンプ装置10が自動車の自動変速機への油圧・油量の供給を行うものとして使用されるのであれば、上記制御手段9は、自動車の電子制御ユニット(ECU)の一機能として設けられる。
以下、本実施例1のポンプ装置10の動作説明を行う。ここでは、このポンプ装置10のオイル供給先として自動車の自動変速機を例示する。
先ず、本実施例1の制御手段9は、例えば自動変速機の変速比rが変更されると、ECUに入力された原動機3の回転数Ne,自動変速機の変速比r,原動機3の入力トルク,及び悪路走行中等の車輌の走行状態を示す情報(加速度センサから得た情報)等の必要流量算出情報に基づいて、図2のフローチャートに示す如く、自動変速機の必要流量Qnを算出する(ステップST1)。
また、この制御手段9は、原動機3の回転数Neに基づき第1オイルポンプ1の現在の吐出流量Q1を第1オイルポンプマップから求める(ステップST2)。
続いて、この制御手段9は、その第1オイルポンプ1の吐出流量Q1が前述した第1補正必要流量「Qn+ΔQn1」を満たしているか否かを判定する(ステップST3)。
ここで、その吐出流量Q1が第1補正必要流量「Qn+ΔQn1」を満たしていなければ、この制御手段9は、第2オイルポンプ/モータ2が不足分Qr{=(Qn+ΔQn1)−Q1}を補う為に必要なモータ/ジェネレータ4のモータ駆動回転数Nmを第2オイルポンプ/モータマップから求める(ステップST4)。そして、この制御手段9は、モータ/ジェネレータ状態判読部を電動モータ駆動ONにし、そのモータ駆動回転数Nmでモータ/ジェネレータ4を電動モータとして駆動させる(ステップST5)。これにより、第2オイルポンプ/モータ2が油圧ポンプとして駆動して、図3に示す如く不足分Qrのオイルを吐出するので、吐出口13aから第1補正必要流量「Qn+ΔQn1」(=Q1+Qr)分の油圧・油量を自動変速機に供給することができる。この制御手段9は、しかる後、上記ステップST1に戻る。
また、上記ステップST3にて第1オイルポンプ1の吐出流量Q1が第1補正必要流量「Qn+ΔQn1」を満たしていれば、次に、制御手段9は、その吐出流量Q1と前述した第2補正必要流量「Qn+ΔQn2」との比較判定を行う(ステップST6)。
ここで、その吐出流量Q1が第2補正必要流量「Qn+ΔQn2」よりも多ければ、この制御手段9は、その余剰分Qo{=Q1−(Qn+ΔQn2)}を第2オイルポンプ/モータ2に流入させる為のモータ/ジェネレータ4の負荷を調整してモータ/ジェネレータ4の回転数Ngを算出する(ステップST7)。
そして、その余剰分Qoが第2バイパス油路23から第2オイルポンプ/モータ2に流入することにより、この第2オイルポンプ/モータ2を油圧モータとして駆動させ、モータ/ジェネレータ状態判読部を発電機駆動ONにして、モータ/ジェネレータ4を発電機として駆動させる(ステップST8)。これにより、図4に示す如く、第1オイルポンプ1の余剰分Qoに相当する電気エネルギがバッテリ6に回収されるので、第1オイルポンプ1の動力損失の低減が可能となる。この制御手段9は、しかる後、上記ステップST1に戻る。
また、上記ステップST6にて第1オイルポンプ1の吐出流量Q1が第2補正必要流量「Qn+ΔQn2」以下であれば、この制御手段9は、モータ/ジェネレータ状態判読部を駆動OFFにする(ステップST9)。これにより、この制御手段9は、モータ/ジェネレータ4停止させて上記ステップST1に戻る。
以上示した如く、本実施例1のポンプ装置10は、吐出口13aからオイル供給先における必要流量を供給することができるだけでなく、余剰分が発生した際には、第2オイルポンプ/モータ2を油圧モータとして駆動させることで、モータ/ジェネレータ4を発電機として機能させることができるので、その余剰分に相当する電気をバッテリ6に回収することが可能となる。これが為、このポンプ装置10は、余剰分をタンク等に回収していた従来のものと比して、特に第1オイルポンプ1の駆動損失の低減が図れ、動力損失を大幅に低減することができる。
また、第1オイルポンプ1の吐出流量Q1のみを見てオイル供給先への必要流量を満たしているか否かの判別を行う、という監視情報の少ない簡易な方法を採っているので、制御手段9における処理速度の向上や処理プログラムの簡易化等の効果をも奏することができる。
次に、本発明に係るポンプ装置の実施例2を図5及び図6に基づいて説明する。
図5の符号30は、本実施例2のポンプ装置を示す。このポンプ装置30は、前述した実施例1のポンプ装置10の第2バイパス油路23に当該第2バイパス油路23の開閉が可能な開閉弁25を設けたものであり、他の構成については実施例1のポンプ装置10と同じである。
この開閉弁25は、例えば電磁式の開閉弁であり、制御手段9からの指令により開閉動作が行われる。ここで、その制御手段9は、第2オイルポンプ/モータ2が油圧ポンプとしても油圧モータとしても駆動していない状態において、その何れかとして駆動させる前に開閉弁25を「ON」にして吐出油路13と第2オイルポンプ/モータ2とを連通させる。また、この制御手段9は、第2オイルポンプ/モータ2が油圧ポンプ又は油圧モータの何れかとして駆動している状態において、この第2オイルポンプ/モータ2の停止後に開閉弁25を「OFF」にして吐出油路13と第2オイルポンプ/モータ2との間のオイルの流れを遮断する。
以下に、その開閉弁25を具備する本実施例2のポンプ装置30の動作説明を図6のフローチャートに基づき行う。尚、ここでも前述した実施例1のポンプ装置10の場合と同様に、オイル供給先として自動車の自動変速機を例示する。
ここで、このポンプ装置30の動作は、基本的に図2のフローチャートに示す実施例1のポンプ装置10の動作と同じである。これが為、以下においては、実施例1と異なる動作についてのみ説明し、同一の動作については省略又は簡略する。
本実施例2の制御手段9は、実施例1のステップST1〜ST4と同様にしてモータ/ジェネレータ4のモータ駆動回転数Nmを求める(ステップST11〜ST14)。そして、この制御手段9は、開閉弁25を「ON」にして開かせ(ステップST15)、求めたモータ駆動回転数Nmでモータ/ジェネレータ4を電動モータとして駆動させる(ステップST16)。
これにより、第2オイルポンプ/モータ2が油圧ポンプとして駆動して不足分Qrのオイルを吐出するので、吐出口13aからは第1補正必要流量「Qn+ΔQn1」(=Q1+Qr)分の油圧・油量が自動変速機に供給される。この制御手段9は、しかる後、上記ステップST11に戻る。
また、この制御手段9は、実施例1のステップST6〜ST7と同様に、第1オイルポンプ1の吐出流量Q1と第2補正必要流量「Qn+ΔQn2」の比較判定の結果、その吐出流量Q1が第2補正必要流量「Qn+ΔQn2」よりも多ければ、その余剰分Qo{=Q1−(Qn+ΔQn2)}に相当するモータ/ジェネレータ4の負荷を調整してモータ/ジェネレータ4の回転数Ngを算出する(ステップST17〜ST18)。
そして、この制御手段9が開閉弁25を「ON」にして開かせることにより(ステップST19)、上記余剰分Qoが第2オイルポンプ/モータ2に流入する。これにより、この第2オイルポンプ/モータ2が油圧モータとして駆動し、モータ/ジェネレータ4が発電機として駆動するので(ステップST20)、第1オイルポンプ1の余剰分Qoに相当する電気エネルギがバッテリ6に回収され、第1オイルポンプ1の動力損失の低減が可能となる。
また、上記ステップST17にて吐出流量Q1が第2補正必要流量「Qn+ΔQn2」以下であれば、制御手段9は、モータ/ジェネレータ状態判読部を駆動OFFにし(ステップST21)、開閉弁25を「OFF」にする(ステップST22)。これにより、この制御手段9は、モータ/ジェネレータ4を停止すると共に開閉弁25を閉じて上記ステップST11に戻る。
以上示した如く、本実施例2のポンプ装置30は、第2オイルポンプ/モータ2を駆動させる必要のない場合に、開閉弁25を閉じて第2オイルポンプ/モータ2内へオイルを流入させない。これが為、この第2オイルポンプ/モータ2に必要以上の油圧を掛けずともよいので、このポンプ装置30は、前述した実施例1のポンプ装置10と同様の効果を奏するだけでなく、第2オイルポンプ/モータ2のオイル漏れを防ぐこともできる。
また、このようにオイル漏れが無くなることで、例えばこのポンプ装置30が自動車に適用された場合に、排気管等へのオイルの滴下を防ぐことも可能となる。即ち、排気管等の熱源にオイルが滴下すると、最悪の場合、車輌火災の発生の虞があるが、このポンプ装置30を適用することによって、これを有効に防ぐことができ、また、ポンプ装置30の搭載位置の自由度も増える。
以上のように、本発明に係るポンプ装置,ポンプ装置を有する自動変速機及びポンプ装置を有する自動車は、オイル供給先への必要流量の供給と動力損失の低減に適している。
本発明に係るポンプ装置の実施例1,2の構成を示す説明図である。 実施例1のポンプ装置の動作を示すフローチャートである。 図2に示す動作においてオイルの不足分が供給された状態を示す説明図である。 図2に示す動作においてオイルの余剰分が回収された状態を示す説明図である。 本発明に係るポンプ装置の実施例2の構成を示す説明図である。 実施例2のポンプ装置の動作を示すフローチャートである。 従来のポンプ装置における低負荷時の余剰流量を説明するグラフである。 従来の他のポンプ装置における低負荷時の余剰流量を説明するグラフである。
符号の説明
1 第1オイルポンプ
2 第2オイルポンプ/モータ
3 原動機
4 モータ/ジェネレータ
5 インバータ
6 バッテリ
7 ストレーナ
8 タンク
9 制御手段
10 ポンプ装置
11 駆動軸
12 吸込油路
13 吐出油路
13a 吐出口
21 動力伝達軸
22 第1バイパス油路
23 第2バイパス油路
25 開閉弁
30 ポンプ装置

Claims (3)

  1. 自動車の原動機が駆動源の第1オイルポンプと、電動モータ又は発電機として機能するモータ/ジェネレータが駆動源の第2オイルポンプ/モータと、該第1オイルポンプ及び第2オイルポンプ/モータの吐出油をオイル供給先に吐出する吐出口と、前記モータ/ジェネレータの駆動制御を行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記原動機の回転数に基づいて前記第1オイルポンプの現在の吐出流量を求める機能と、
    前記吐出口での必要流量に安全量を加えた当該吐出口における吐出油の補正必要流量と前記第1オイルポンプの現在の吐出流量とを比較する機能と、
    前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量が不足しているならば、その不足分の油を前記モータ/ジェネレータのモータ駆動によって前記第2オイルポンプ/モータから吐出させる機能と、
    前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量に余剰があるならば、その余剰分の油で前記第2オイルポンプ/モータを油圧モータとして駆動して、前記モータ/ジェネレータを発電機駆動させて電気エネルギを回収させる機能と、
    を有することを特徴としたポンプ装置。
  2. 自動車の原動機が駆動源の第1オイルポンプと、電動モータ又は発電機として機能するモータ/ジェネレータが駆動源の第2オイルポンプ/モータと、該第1オイルポンプ及び第2オイルポンプ/モータの吐出油をオイル供給先に吐出する吐出口と、前記モータ/ジェネレータの駆動制御を行う制御手段とを備えたポンプ装置の前記オイル供給先となる自動変速機であって、
    前記制御手段は、
    前記原動機の回転数に基づいて前記第1オイルポンプの現在の吐出流量を求める機能と、
    前記吐出口での必要流量に安全量を加えた当該吐出口における吐出油の補正必要流量と前記第1オイルポンプの現在の吐出流量とを比較する機能と、
    前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量が不足しているならば、その不足分の油を前記モータ/ジェネレータのモータ駆動によって前記第2オイルポンプ/モータから吐出させる機能と、
    前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量に余剰があるならば、その余剰分の油で前記第2オイルポンプ/モータを油圧モータとして駆動して、前記モータ/ジェネレータを発電機駆動させて電気エネルギを回収させる機能と、
    を有することを特徴とした自動変速機。
  3. 自動車の原動機が駆動源の第1オイルポンプと、電動モータ又は発電機として機能するモータ/ジェネレータが駆動源の第2オイルポンプ/モータと、該第1オイルポンプ及び第2オイルポンプ/モータの吐出油をオイル供給先に吐出する吐出口と、前記モータ/ジェネレータの駆動制御を行う制御手段とを備えたポンプ装置を有する自動車であって、
    前記制御手段は、
    前記原動機の回転数に基づいて前記第1オイルポンプの現在の吐出流量を求める機能と、
    前記吐出口での必要流量に安全量を加えた当該吐出口における吐出油の補正必要流量と前記第1オイルポンプの現在の吐出流量とを比較する機能と、
    前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量が不足しているならば、その不足分の油を前記モータ/ジェネレータのモータ駆動によって前記第2オイルポンプ/モータから吐出させる機能と、
    前記補正必要流量に対して前記第1オイルポンプの現在の吐出流量に余剰があるならば、その余剰分の油で前記第2オイルポンプ/モータを油圧モータとして駆動して、前記モータ/ジェネレータを発電機駆動させて電気エネルギを回収させる機能と、
    を有することを特徴とした自動車。
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