JP6159480B2 - (−)−フペルジンaの調製 - Google Patents

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Description

本発明は、薬化学の分野に属し、具体的にはフペルジンAの分割方法に関する。当該方法は、ラセミ体のフペルジンAをキラル酸塩に調製した後、再結晶及び遊離により、さらに(−)−フペルジンAを調製する。
フペルジンAは、ヒカゲノカズラ科の植物であるトウゲシバ[Huperzia serrata(Thunb)Thev.]から分離される高活性アルカロイドである。通常、その光学異性体である(−)−フペルジンAが薬効成分として用いられ、(−)−フペルジンAの構造式は以下の通りである。
(−)−フペルジンAの化学名称は、(5R,9R,11E)−5−アミノ−11−エチリデン−5,6,9,10−テトラヒドロ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−2−(1H)−オンである。
(−)−フペルジンAは、効率的で、選択性の高い可逆性アセチルコリンエステラーゼ阻害剤であり、学習及び記憶効果を向上させる機能を有し、様々な神経・精神系疾患の治療に用いることができる。
(−)−フペルジンA錠は、1995年に中国で発売され、臨床ではアルツハイマー病(AD)及び記憶障害の治療に用いられている。海外ではフペルジンAが食品添加物及び機能性飲料の有効成分として広く用いられており、主に、高齢者の記憶機能の改善やスポーツ選手の大脳の反応速度の向上に用いられている。(−)−フペルジンA医薬品は、学習及び記憶効率を向上させ、ニューロンの損傷を回復させる機能を有し、主に重症筋無力症、統合失調症、アルツハイマー病及び良性記憶障害等の症状に適用され、特に、老人性健忘症とアルツハイマー病に効果があり、子供の記憶の向上にも効果がある。
コスギラン科の植物であるトウゲシバ中の天然(−)−フペルジンAの含有量は一万分の一程度しかなく、トウゲシバ系植物の成長周期は8〜10年であり、単純な抽出では市場の需要を満たすにははるかに足りないため、化学合成により市場への供給量を増やす必要がある。
(−)−フペルジンAの化学的調製には、主に不斉合成法及びラセミ体分割法の二つの方法があり、従来の不斉合成技術により(−)−フペルジンAを調製する場合は、いずれも、高価な金属パラジウム触媒、及びパラジウムと配位形成する関連キラル配位子を用いる必要がある。パラジウム触媒は回収が難しく、さらにキラル配位子の調製、分離及び精製のコストと難易度も非常に高いため、現在これらの不斉合成の実験は実験室内で小規模でのみ行われ、拡大生産を実現することはできず、ましてや工業化されて低コストで生産が容易な(−)−フペルジンAサンプルを製薬業界に提供することはできない。
不斉合成以外では、特許CN101130520において、ラセミ体の分割による(−)−フペルジンAの調製方法が報告されている。何煦昌らは、化学合成により得られたラセミO−メチル−フペルジンAと酸性分割剤(−)−2,3−ジベンゾイル−L−酒石酸とでジアステレオ異性体塩を形成した後、有機溶剤で繰り返し再結晶及び精製してから、さらに遊離、脱保護を経て、(−)−フペルジンAを得た。その反応過程は以下の通りである。
当該発明特許においては、分割後に得られる(−)−O−メチルフペルジンAの中間体の収率は16%であり、即ち、(−)−フペルジンAの調製過程において、分割作業に対して創造的なシステムの研究が行われていないため、34%程度の最終生成物を一度に得ることはできない。回収、遊離、再分割により総収率をさらに向上させることはできるものの、煩雑な操作を増やさなければならず、また回収された材料の品質を安定的に制御することが困難であり、GMP生産の要求を満たさないため、製薬業界のAPI生産の要求を満たすことは難しい。
(±)−O−メチルフペルジンAが調製されるまでの経路は10ステップ以上であるため、これらのステップにより調製される(±)−O−メチルフペルジンAの総収率は非常に低かった(<5%)。加えて、それらのステップでは、例えば初期原料としてアクリロニトリル(>4000元/kg)、メチル化試薬AgCO(>6000元/kg)、30%Pd/C(>1000元/kg)、リチウムアルミニウムヒドリド(>1900元/kg)等の様々な高価な原料を使用しなければならないため、(±)−O−メチルフペルジンAの生産コストは非常に高かった。CN101130520において(±)−O−メチルフペルジンAの調製に用いられた参考文献Chinese J.Med.Chem.1992,2(2),1の収率により計算すると、(±)−O−メチルフペルジンAの生産コストは14万元/kgを超えている。詳しい計算方法は以下の通りである。
上記のコストにより計算すると、(±)−O−メチルフペルジンAのステップにおいて16%の収率で分割する場合、(−)−O−メチルフペルジンAの材料コストは、28万元/kg(50%の分割収率で計算)から、87万元/kgにまで上昇してしまう。
分割収率が最終生成物である(−)−フペルジンAに決定的な影響を与えることに鑑みて、適切な分割ステップの選択が非常に重要である。反復試験により、(±)−O−メチルフペルジンAを分割すると収率は確かに低く、さらなる向上が困難であることが見出された。また、実験により(±)−フペルジンAの溶解度が非常に悪く、大部分の溶剤では十分に溶解できないことも見出された。このこともまた、最終的なステップで分割することについて現在に至るまで報告されていないことの原因であると考えられる。
以上の実験結果より、(±)−フペルジンAを直接分割することは非常に挑戦性及び創造性を有する作業であることが示された。本発明者は、分割溶剤、分割剤の種類及び分割過程に対して多くの選別作業を行った結果、驚くべきことに70%を超える(−)−フペルジンA回収率でその異性体混合物を分割する方法を見出した。適切な溶剤中で(±)−フペルジンAと適切なキラル酸とで直接酸塩化を行うことにより、(±)−フペルジンAキラル酸塩が得られ、さらに再結晶、遊離等の過程により、高純度の(−)−フペルジンAが得られ、目標とする立体配置の回収率は70%を超える。収率の向上により、(−)−フペルジンAの生産コストを従来の技術の二分の一にまで低下させた。また、本方法により得られる目標とする生成物の光学純度は99.8%を超えることができ、化学的純度は99.5%を超え、さらに再結晶により99.9%以上に達することができ、単一不純物の含有量は全て0.02%以下であり、薬用原料としての要求を完全に満たしている。
本発明は、(−)−フペルジンAの調製方法を開示しており、前記方法は以下のステップを含む:
(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得るステップ1);
(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得るステップ2)。
ここで、ステップ1)において、(±)−フペルジンAは従来の技術に属し、CN101333190の文献の方法を用いて調製してもよく、その際のコストは150元/gであり、購入してもよい。
前記キラル酸は、(±)−フペルジンAと安定的な塩を形成可能であり、さらに(−)−フペルジンAを調製可能なキラルを有する酸、例えば、キラル有機酸、キラル無機酸であって、好ましくは、(D)−ジベンゾイル酒石酸、(D)−酒石酸、(D)−リンゴ酸、(D)−マンデル酸及び(D)−カンファースルホン酸等のキラル酸から選ばれるいずれか一種である。前記酸塩化は、溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、ここで、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.5〜1:2である。前記溶剤は、エタノール、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン及び水のうちの一種または複数種の混合溶剤から選ばれる。好ましくは、溶剤はアセトンと水、エタノールと水の混合溶剤であり、アセトンと水の割合は1:1〜5:1であり、エタノールと水の割合は1:1〜5:1である。
反応条件は以下の通りである。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させ、両者の割合は1:5〜1:15であり、均一に混合した後にキラル酸を加えて0.5〜2時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させて、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得る。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤は、アセトン、エタノール、酢酸エチル及び水のうちの一種または複数種の混合溶剤から選ばれる。
ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンAキラル酸塩と水の割合が1:2〜1:8になるように(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、均一に混合した後、pH値が9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させて(−)−フペルジンAを得る。
本発明の好ましい調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンAの調製方法において、前記方法は以下のステップを含むことを特徴とする:
(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得るステップ1);
(−)−フペルジンAのキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得るステップ2)。
ここで、ステップ1)における前記キラル酸は、(D)−ジベンゾイル酒石酸、(D)−酒石酸、(D)−リンゴ酸、(D)−マンデル酸及び(D)−カンファースルホン酸から選ばれ;ステップ1)の前記酸塩化は、溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、ここで、前記溶剤はアセトンと水、エタノールと水の混合溶剤から選ばれる。
好ましくは、ステップ1)における前記キラル酸は(D)−ジベンゾイル酒石酸から選ばれ、ステップ1)における前記溶剤はアセトンと水、エタノールと水の混合溶剤から選ばれ、ここで、アセトンと水の割合は1:1〜5:1、エタノールと水の割合は1:1〜5:1、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.5〜1:2であり、より好ましくは、アセトンと水の割合は1:1〜3:1、エタノールと水の割合は1:1〜3:1、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.75〜1:1.5である。最も好ましくは、アセトンと水の割合は1:1、エタノールと水の割合は1:1、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.8〜0.9である。
したがって、本発明のより好ましい調製方法は以下の通りである。
(±)−フペルジンAをアセトン/水、またはエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させ、ここで、溶剤であるアセトンと水の割合は1:1〜5:1、エタノールと水の割合は1:1〜5:1、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:5〜1:15である。次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとD−(−)−ジベンゾイル酒石酸のモル比は1:0.5〜1:2であり、酸塩化した後、濾過、洗浄及び乾燥を行って(−)−フペルジンAキラル酸塩を得て、両者の重量比が1:2〜1:8になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pHが9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させて(−)−フペルジンAを得る。
したがって、本発明の最も好ましい調製方法は以下の通りである。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノールと水の混合溶剤中に懸濁させ、エタノールと水の割合は1:1であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:10であり、次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとD−(−)−ジベンゾイル酒石酸のモル比は1:1であり、1時間攪拌して、濾過し、無水エタノールにより固体を再結晶して、(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩を得る。両者の重量比が1:4になるように(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩を水中に加え、pH値が9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウム水溶液により調節し、濾過して固体を真空乾燥させて(−)−フペルジンAを得る。
本発明は、キラル酸を分割剤として用いることにより、(±)−フペルジンAを分割して(−)−フペルジンAを得る目的を達成することができること、即ち、異なる光学異性体は、異なる溶剤において溶解度が異なるという原理を利用して、分割方法により高純度の(−)−フペルジンAを得ることができることを見出した。しかしながら、生産過程において、分割剤、分割溶剤の選択が工業生産に極めて重要であると共に、反応条件を厳格に制御してはじめて、本発明の目的を達成することができることを見出した。したがって、本発明は、工業生産に適した反応条件を得るために、反応条件に対して選別を行った。
本発明の選別過程は以下の通りである。
本発明では、まず一連のフペルジンAキラル酸塩を調製し、H−NMR、TGA等の解析手段によりその構造を確定し、融点、溶解度等の関連する物理化学的性質を測定した。
我々は研究調査の過程で、(−)−フペルジンAキラル酸塩と(+)−フペルジンAキラル酸塩の形成速度が著しく異なることを見出した。溶剤中での(−)−フペルジンAのD−ジベンゾイル酒石酸塩化速度は非常に速く、1分程度で酸塩化・析出が始まり、1時間で酸塩化が完了した。溶剤中での(+)−フペルジンAのD−ジベンゾイル酒石酸塩化速度は比較的遅く、10分程度で酸塩化・析出が始まり、3時間で酸塩化が完了した。溶剤中での(−)−フペルジンAとD−酒石酸塩化速度は比較的速く、1時間で酸塩化・析出が始まり、約2時間で酸塩化が完了した。溶剤中での(+)−フペルジンAのD−酒石酸塩化速度は比較的遅く、5時間で酸塩化・析出が始まり、約6時間で酸塩化が完了した。
分割剤の詳しい選別過程は以下の通りである。
我々は様々な通常用いられる低廉な分割試薬を選別したところ、分割効果に大きな相違があった。結果は表1に示す通りである。
具体的な実験において、リンゴ酸、カンファースルホン酸を用いてフペルジンA塩を調製する際には、生成物の析出が完全ではなく、精製は困難で、収率は低く、得られる塩の光学純度は約10%であることが見出された。それに対し、ジベンゾイル酒石酸では生成物の収率は高く、精製は容易で、光学純度は高かった。したがって、本発明において最も好ましいキラル酸はジベンゾイル酒石酸、即ち、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸である。
我々は研究調査の過程で、異なる溶剤における(−)−フペルジンAキラル酸塩と(+)−フペルジンAキラル酸塩の溶解度は著しく異なることを見出した。結果は表2、表3に示す通りである。
種類の異なるフペルジンAキラル酸塩の形成速度、溶解度に著しい違いがあることを用いて、高い光学純度のフペルジンAの分割を行うことができる。
分割溶剤の詳しい選別過程において、我々は様々な通常用いられる分割溶剤及び混合溶剤の異なる割合を試したところ、分割効果にも著しい違いがあることを見出した。結果は表4に示す通りである。
具体的な実験においてさらに、溶剤が(±)−フペルジンAのキラル酸塩化の完全度及び酸塩化効率に大きな影響を与えることを見出した。複数種の単一溶剤を用いて酸塩化する場合には、(±)−フペルジンAの溶解度が比較的低く、酸塩化が完全でなく、生成物の光学純度に直接的な影響を与えた。DMF、DMSO等の複数種の極性非プロトン性溶剤を用いた際には、生成物の析出が悪く、精製が困難で、収率が極めて低くなった。本発明に用いられる溶剤は、水、アセトン、酢酸エチル及びエタノール等の単一溶剤から選ばれてもよく、上記溶剤で形成された混合溶剤から選ばれてもよく、より好ましい溶剤は、アセトンと水、エタノールと水の混合溶剤である。
(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の詳しい選別過程において、我々は様々な分割剤とフペルジンAの異なる割合を試したところ、分割効果にも著しい違いがあることを見出した。結果は表5に示す通りである。
具体的な実験過程において、(±)−フペルジンAとキラル酸の割合が分割生成物の光学純度に大きな影響を与えることが見出された。キラル酸の用量を減少させた場合、生成物の析出時間が長く、収率が低かった。キラル酸の用量が一定量を超えた場合、得られる生成物の光学純度が著しく低下した。本発明において、(±)−フペルジンAとキラル酸の好ましいモル比の範囲は1:0.5〜1:2である。
選別を通じて、本発明により提供される最も好ましい実験方法は:(±)−フペルジンAをアセトン/水、またはエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させる。ここで、溶剤であるアセトンと水の割合は1:1〜5:1(v:v)である。エタノールと水の割合は1:1〜5:1(v:v)である。(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:5〜1:15であり、次いで、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比は1:0.5〜1:2であり、酸塩化の後、濾過、洗浄、乾燥を経て(−)−フペルジンAキラル酸塩を得る。両者の重量比が1:2〜1:8になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pH値が9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節する。結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させて(−)−フペルジンAを得る。生成物の回収率は70%を超え、光学純度は99.5%を超え、化学純度は99.5%を超える。
したがって、本発明は(−)−フペルジンAの純品を提供する。本発明の方法を用いて調製することにより、光学純度が99.5%を超え、化学純度が99.5%を超える(−)−フペルジンAの純品を得ることができる。本発明の純品は結晶の形態で存在するため、本発明は、さらに(−)−フペルジンAの結晶を提供する。そのIRスペクトルとX線回折図形は添付の図の通りである。その融点は222〜224℃であり、色は白である。
本発明の方法により工業規模の(−)−フペルジンAを得ることができ、かつ当該方法及びその調製過程は今までに報告されていないため、そのため本発明はさらに、本発明の調製過程において得られる中間体化合物であるフペルジンAキラル酸塩を提供する。本発明の好ましいフペルジンAキラル酸塩は、フペルジンAジベンゾイル酒石酸塩、フペルジンA酒石酸塩、フペルジンAリンゴ酸塩、フペルジンAマンデル酸塩及びフペルジンAカンファースルホン酸塩である。
これらの塩は(±)−フペルジンAキラル酸塩の形態で存在するが、(−)−フペルジンAキラル酸塩の形態で存在してもよいため、これらの塩はいずれも本発明に含まれる。中間体は以下から選ばれる。
(±)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩、
(±)−フペルジンA(D)−酒石酸塩、
(±)−フペルジンA(D)−リンゴ酸塩、
(±)−フペルジンA(D)−マンデル酸塩、
(±)−フペルジンA(D)−カンファースルホン酸塩、
(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩、
(−)−フペルジンA(D)−酒石酸塩、
(−)−フペルジンA(D)−リンゴ酸塩、
(−)−フペルジンA(D)−マンデル酸塩、
(−)−フペルジンA(D)−カンファースルホン酸塩。
本発明により得られたこれらの塩の化合物としての実存性を証明するために、本発明では、以下のような構造の確認を行った。
(−)−フペルジンAジベンゾイル酒石酸塩の核磁気データは以下の通りである。
H NMR(400MHz,DMSO d6)δ7.96(d,J=7.6Hz,2H)、7.79(d,J=9.6Hz,1H)、7.61〜7.65(m,1H)、7.47〜7.51(m,2H)、6.15(d,J=9.6Hz,1H)、5.68(s,1H)、5.41〜5.46(m,2H)、3.56(s,1H)、2.63〜2.68(m,1H)、2.51〜2.55(m,1H)、2.11〜2.31(m,2H)、1.63(d,J=6.4Hz,3H)、1.49(s,3H).
(−)−フペルジンA酒石酸塩の核磁気データは以下の通りである。
H NMR(400MHz,DO)δ7.87(d,J=9.6Hz,1H)、6.63(d,J=9.6Hz,1H)、5.63〜5.64(m,1H)、5.51〜5.56(m,1H)、4.51(s,2H)、3.88(s,1H)、3.04〜3.10(m,1H)、2.79〜2.84(m,1H)、2.68〜2.72(m,1H)、2.53〜2.57(m,1H)、1.82(d,J=6.4Hz,3H)、1.65(s,3H).
(−)−フペルジンAカンファースルホン酸塩の核磁気データは以下の通りである。
H NMR(400MHz,DO)δ7.88(d,J=9.6Hz,1H)、6.64(d,J=9.6Hz,1H)、5.62〜5.66(m,1H)、5.52〜5.57(m,1H)、3.89(s,1H)、3.33〜3.37(m,1H)、3.05〜3.11(m,1H)、2.91〜2.95(m,1H)、2.81〜2.85(m,1H)、2.68〜2.72(m,1H)、2.45〜2.57(m,3H)、2.21〜2.23(m,1H)、2.07〜2.14(m,2H)、1.83(d,J=6.4Hz,3H)、1.66〜1.74(m,4H)、1.48〜1.54(m,1H)、1.11(s,3H)、0.90(s,3H).
本発明はさらに、(−)−フペルジンAの調製におけるフペルジンAキラル酸塩の適用を含む。
本発明はさらに、本発明に係る方法を用いて調製される、光学純度が99.5%を超え、化学純度が99.5%を超える(−)−フペルジンAの純品を含む。
本発明の方法により得られた(−)−フペルジンAは、従来の他の技術に比べて顕著な長所を有し、具体的には以下の通りである。
1)純度が高い。
本発明により得られた(−)−フペルジンAの純品は、含有量が99.5%を超え、ここで不純物Iの含有量が0.01%〜0.03%であることを特徴とする。
本発明の好ましい方法により得られた(−)−フペルジンAの純度はいずれも99.5%以上であり、さらに、再結晶によりその純度が99.8%以上に到達可能であり、これは現在市販のフペルジンA原料及び薬局方に規定されているフペルジンAの品質基準より遥かに高い。
2)品質が安定的であり、不純物プロファイルが明確である。
本発明による最終バッチ生成物の不純物プロファイルに対する詳しい研究を通じて、本発明者は、このうち0.005%を越える不純物の構造を同定した。不純物はそれぞれWB0001、WB0002、WB0003、WB0004、WB0005、WB0006であり、その構造は以下の通りである。
したがって、本発明により提供される(−)−フペルジンAは、含有される不純物WB0001、WB0002、WB0003、WB0004、WB0005及びWB0006の合計が0.05%以下であることを特徴とする。
3)コストが低い。
主要ステップの分割収率が向上したことにより、本発明を用いて調製されたフペルジンAの原料コストは、従来の他の技術のわずか1/3〜1/2であり、患者の投薬コストを大幅に低減させた。
本発明により生成されたフペルジンAの品質は、薬局方の基準及び市販のフペルジンA原料より遥かに高く、かつ大量生産コストが低く、品質が安定しており、不純物プロファイルが明確であるため、次世代フペルジンAの薬用原料として完成品製剤を調製するための要求を完全に満たしている。
これに鑑みて、本発明はさらに、上記の品質の(−)−フペルジンAを含有する医薬品を提供する。本発明の前記医薬品において、(−)−フペルジンAは本発明の方法を用いて調製されたものであり、薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせることにより、経口投与、非経胃腸投与または局所投与用の固体、半固体または液体の医薬品に調製することができる。当該目的に用いられる薬学的に許容可能な不活性担体は、固体状態または液体状態であってもよい。前記医薬品を調製可能な剤形には、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、坐剤、経皮剤、丸剤、経口投与液、噴霧剤、注射剤及び様々な徐放型、放出制御型、埋め込み型等が含まれるが、これらに限られない。固体または半固体の医薬品を調製する際には、一般的に固体状態の担体が使用される。使用可能な固体担体は、好ましくは希釈剤、矯味剤、溶解補助剤、潤滑剤、懸濁剤、結合剤、膨張剤等における一種または複数種の物質であり、またはカプセル化物質であってもよい。粉末状製剤においては、担体中に5%〜70%の微粉化有効成分が含有されている。好適な固体担体の具体的な実例には、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール1500、ステアリン酸ポリオキシル(40)、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルカムパウダー、蔗糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、低沸点ワックス、及びココアバター等が含まれ、それらは投与が容易であるため、丸剤、錠剤、散剤、及びカプセル剤は、吸收に最も優れた経口投与固体製剤となっている。
液体製剤には溶液、懸濁液及び乳液が含まれる。例えば、非経胃腸投与の注射可能医薬品は、水、または水とエタノールもしくはプロピレングリコールの混合溶液の形態であってもよく、生体の生理条件に適合するようにその等張性、pH値等を調節する。液体製剤は、ポリエチレングリコール水溶液の形態に調製されてもよい。有効成分を水中に溶解させた後、適切な着色剤、矯味剤、安定剤及び増粘剤を加えることにより、経口投与水溶液を調製することができる。微粉化された有効成分を粘着性物質、例えば天然ゴムまたは合成ゴム、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム及び他の既知の懸濁剤に分散させて、経口投与に用いられる水懸濁液を調製することができる。
投与を容易にし、投与量を均一にするためには、上記医薬品を投与量単位の形態に調製することが特に有利である。製剤の投与量単位の形態とは、単一の投与量に適する物理的分離単位を指し、それぞれの単位は、所望の治療効果をもたらす、計算された所定量の有効成分を含有する。このような投与量単位の形態は包装形態、例えば錠剤、カプセル剤、または小型チューブもしくは小型ボトルに装入された散剤、またはチューブやボトルに装入された丸剤、経口投与液であってもよい。
投与量単位の形態に含有される有効成分の量は変化可能であるが、一般的には選択される有効成分の効果に応じて、30〜200μgの範囲内で調節される。
本発明の好ましい製剤には、錠剤、カプセル剤、丸剤、経口投与液及び注射剤が含まれ、最適な技術効果を達成するように、これらは薬剤学の通常の技術により調製されてもよく、本発明者により入念に設計された調製方法により調製されてもよい。
本発明者により設計された調製方法は以下の通りである。
ここで、錠剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンAを20〜100重量部の溶剤に溶解させて溶液とした後、以下のステップによって操作する。
A、分散・噴霧の方法により溶液を60〜800重量部の基質中に加えて、均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒し、乾燥させて打錠する。または、
B、固体分散物を調製する方法により溶液を20〜200重量部の溶融された補助材料の基質中に加えて、冷却及び粉砕して固体分散物を調製するが、前記固体分散物は、(−)−フペルジンAに溶剤を加えて溶解した後に、溶融された基質中に加えて、均一に攪拌して冷却し、粉砕して均一な固体分散物に調製したものである。固体分散物をさらに20〜200重量部の補助材料の基質中に加えて、均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒し、乾燥させて打錠する。
ここで、前記の溶剤は、水、希塩酸、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、アセトンから選ばれる。
前記補助材料の基質は、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール1500、ステアリン酸ポリオキシル(40)、ポリビニルピロリドン、ポリソルベート80、キシリトール、マンニトール、ラクトース、蔗糖、コーンスターチ、デキストリン、微結晶セルロース、タルカムパウダー、炭酸水素ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸ナトリウム、イボタロウ、ミツロウ、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、トラガカント、モモ樹脂、アラビアゴム、アルギン酸、キチン及びグルコサミンから選ばれる。
ここで、カプセル剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンAを溶剤に溶解させて溶液とした後、以下のステップによって操作する。
A、分散・噴霧添加する方法により溶液を60〜800重量部の基質中に加えて、均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒し、乾燥させてカプセルに入れる。または、
B、固体分散物を調製する方法によりフペルジンA溶液を20〜200重量部の溶融された補助材料の基質中に加えて、冷却及び粉砕して固体分散物を調製するが、前記固体分散物は、(−)−フペルジンAに溶剤を加えて溶解した後に、溶融された基質中に加えて、均一に攪拌して冷却し、粉砕して均一な固体分散物に調製したものである。固体分散物をさらに20〜200重量部の補助材料の基質中に加えて、均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒し、乾燥させてカプセル剤に充填する。
ここで、前記溶剤は、希塩酸、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、アセトンから選ばれる。
前記補助材料の基質は、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール1500、ステアリン酸ポリオキシル(40)、ポリビニルピロリドン、ポリソルベート80、キシリトール、マンニトール、ラクトース、蔗糖、コーンスターチ、デキストリン、微結晶セルロース、タルカムパウダー、炭酸水素ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸ナトリウム、イボタロウ、ミツロウ、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、トラガカント、モモ樹脂、アラビアゴム、アルギン酸、キチン及グルコサミンから選ばれる。
ここで、丸剤の調製方法は以下の通りである。
1重量部の(−)−フペルジンAを10〜100重量部の溶剤に溶解させて溶液とし、滴下して分散する方法により200〜1500重量部の溶融された基質中に加えて、均一に攪拌し、丸剤滴下方法により冷却剤中に滴下して、凝縮して丸形にし、冷却剤を除去して乾燥させて丸剤を得る。
ここで、前記溶剤は、希塩酸、エタノール、グリセリン、プロピレングリコールから選ばれる。
前記基質は、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール1500、イボタロウ、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸ポリオキシル(40)、ポリソルベート80、キシリトール、マンニトール、ラクトース、蔗糖、デンプン、デキストリン、薬用植物油、グリコゼラチン、トラガカント、モモ樹脂、アラビアゴム、アルギン酸、グルコサミンから選ばれる。
前記冷却剤は、ジメチコン、流動パラフィン、食用植物油、エタノール、氷塩水から選ばれる。
ここで、注射剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンAと補助材料を混合することにより調製され、補助材料には、水溶性充填剤、pH調節剤、注射用水、浸透圧調節剤等が含まれ、前記注射剤には、凍結乾燥粉末注射剤、小容量注射液及び大容量注射液が含まれる。水溶液の状態でそのpH値は5〜9である。
ここで、前記水溶性充填剤は、マンニトール、低分子デキストラン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80、グルコース、ラクトースまたはガラクトースから選ばれ、pH調節剤は、クエン酸、リン酸、塩酸等の不揮発性の酸、及び水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の生理学的に許容可能な有機または無機酸とアルカリ及び塩から選ばれ、浸透圧調節剤は、塩化ナトリウム、グルコースから選ばれる。
本発明の注射剤の例は以下の通りである。
(1)凍結乾燥注射剤
(−)−フペルジンA 0.05%〜0.1%
水溶性充填剤 50%〜90%
pH調節剤 0.01%〜0.10%
浸透圧調節剤 0.1%〜0.5%
(2)小容量注射液
(−)−フペルジンA 0.05%〜0.1%
pH調節剤 0.01%〜0.05%
塩化ナトリウム 0.1〜0.5%
注射用水 99.5%〜99.8%
(3)大容量注射液
(−)−フペルジンA 0.05%〜0.1%
pH調節剤 0.01%〜0.05%
塩化ナトリウム 0.1%〜0.5%
注射用水 99.5%〜99.8%
(−)−フペルジンA、水溶性充填剤、浸透圧剤等に注射用水を適量加え、pH値が5〜9になるまで調節して溶解させ、水を目盛りまで加え、0.1〜0.5%の活性炭を加えて20〜50℃で10〜60分間攪拌し、脱炭し、ミクロポアフィルターで濾過して滅菌し、ろ液を分包して注射液を得る。
本発明の長所は以下の通りである。
1.最終生成物の純度が高く、化学純度は99.5%を超え、光学純度は99.5%を超える。現在市販されている薬品に含まれるフペルジンAの純度はいずれも本発明の製品より低い。
2.分割回収率が高く、70%を超え、本発明の製品のコスト優位性をさらに確保している。
3.生産コストが低く、報告されている経路の約三分の一〜二分の一であり、優れたコスト優位性と、期待可能な市場競争力を有する。
4.本発明に係る分割プロセスの生産過程は単純で、使用される溶剤及び試薬はいずれも環境調和型であり、生産過程において温度、圧力等の環境に対する特別な要求がないため、工業生産に適している。
5.製品の純度及び品質が高く、有効成分の純度要求が高い様々な製剤種類に対する生産要求を満たしている。
これまでの報告では、含有量が98%を超える高純度の(−)−フペルジンAは、実験室で行う方法に限り得ることができ、コストが高く、実験研究のみに限られ、大量生産及び汎用が不可能であった。本発明の方法を用いると、単純なプロセスを適用することにより高純度の(−)−フペルジンAが得られ、コストが安価で、実用に優れている。
従来の技術に比べて、本発明は生産コストを大幅に低減させ、特に、通常の分割方法を用いて生産コストを大幅に節減させている。関連実験データは以下の通りである。別の特許であるCN101130520の方法に基づく:当該方法によれば、98%の(−)−フペルジンAを得ることができるが、コストが大幅に増加して、約600元/gに達する。コストの計算方法は以下の通りである。不斉合成、加水分解、Curtis等のステップにより、(±)−O−メチルフペルジンAを得ることができ、計算によると当該中間体のコストは160元/gである;しかしながら、(±)−O−メチルフペルジンAに対する分割の収率は16%にすぎないため、当該結果によれば、最終生成物のコストは約600元/gまで増加してしまう。
本発明によれば98%の(−)−フペルジンAが得られ、生成物の色は白色であり、融点は222〜224℃であり、コストは400元/gである。計算方法は以下の通りである。先のステップのプロセスを最適化することにより、キロレベルの(±)−フペルジンAが容易に得られ、コストは約150元/gである。コストが100元/kg以下の複数種の分割剤を用いて分割を行った結果、回収率が高く、製品コストは約400元/gである。
上記のコスト計算方法による計算については、会計士による監査を行い、上記の計算が客観性と公正性を有することを証明した。
なお、従来の技術に比べ、本発明は生成物の化学純度と光学純度が高い。それに対し、従来の技術では数回の再結晶を行っても本発明の純度に達することはできない。
(−)−フペルジンAジベンゾイル酒石酸塩のH−NMRである。 (−)−フペルジンAジベンゾイル酒石酸塩の13C−NMRである。 (−)−フペルジンAジベンゾイル酒石酸塩のTGAである。 (−)−フペルジンA酒石酸塩のH−NMRである。 (−)−フペルジンA酒石酸塩のTGAである。 (−)−フペルジンAカンファースルホン酸塩のH−NMRである。 (−)−フペルジンAのH−NMRである。 (−)−フペルジンAのIRスペクトルである。 (−)−フペルジンAのX線回折図形である。 本発明により調製された(−)−フペルジンAと市販(−)−フペルジンAのHPLC比較図である。上から順に、溶剤ブランク、本発明のサンプル、市販サンプルである。
以下、実施例により本発明についてさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(−)−フペルジンA−D−ジベンゾイル酒石酸塩の調製
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて8.9gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールで再結晶させることにより、(−)−フペルジンA−D−ジベンゾイル酒石酸塩8.5gを得た。
収率は82%であり、HPLC純度は99%(310nm)であり、光学純度は99.5%であり、融点は175〜177℃であった。
H NMR(400MHz,DMSO d6)δ7.96(d,J=7.6Hz,2H)、7.79(d,J=9.6Hz,1H)、7.61〜7.65(m,1H)、7.47〜7.51(m,2H)、6.15(d,J=9.6Hz,1H)、5.68(s,1H)、5.41〜5.46(m,2H)、3.56(s,1H)、2.63〜2.68(m,1H)、2.51〜2.55(m,1H)、2.11〜2.31(m,2H)、1.63(d,J=6.4Hz,3H)、1.49(s,3H).
(−)−フペルジンAの調製
8.5gの(−)−フペルジンA−D−ジベンゾイル酒石酸を42.5mlの水中に加え、pHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンA3.6gを得た。
収率は74%であり、HPLC純度は99.6%(310nm)であり、光学純度は99.5%であり、融点は217〜219℃であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ13.16(br,1H)、7.92(d,J=9.6Hz,1H)、6.43(d,J=9.6Hz,1H)、5.47〜5.52(m,1H)、5.41〜5.43(m,1H)、3.62(s,1H)、2.88〜2.93(m,1H)、2.74〜2.78(m,1H)、2.12〜2.19(m,2H)、1.69(d,J=6.8Hz,3H)、1.56(s,3H).
(−)−フペルジンA−D−酒石酸塩の調製
6gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて3.1gの(D)−酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させることにより、(−)−フペルジンA−D−酒石酸4gを得た。
収率は51%であり、HPLC純度は98%(310nm)であり、光学純度は95%であり、融点は182〜185℃であった。
H NMR(400MHz,DO)δ7.87(d,J=9.6Hz,1H)、6.63(d,J=9.6Hz,1H)、5.63〜5.64(m,1H)、5.51〜5.56(m,1H)、4.51(s,2H)、3.88(s,1H)、3.04〜3.10(m,1H)、2.79〜2.84(m,1H)、2.68〜2.72(m,1H)、2.53〜2.57(m,1H)、1.82(d,J=6.4Hz,3H)、1.65(s,3H).
(−)−フペルジンA−D−(+)−リンゴ酸塩の調製
1gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて0.45gのD−(+)−リンゴ酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させることにより、(−)−フペルジンA−D)−酒石酸1gを得た。
収率は79%であり、HPLC純度は98%(310nm)であり、光学純度は10%であった。
(−)−フペルジンA−(+)−カンファースルホン酸塩の調製
1gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて0.78gの(+)−カンファースルホン酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させることにより、(−)−フペルジンA−(+)−カンファースルホン酸塩1.2gを得た。
収率は75%であり、HPLC純度は98%(310nm)であり、光学純度は10%であった。
H NMR(400MHz,DO)δ7.88(d,J=9.6Hz,1H)、6.64(d,J=9.6Hz,1H)、5.62〜5.66(m,1H)、5.52〜5.57(m,1H)、3.89(s,1H)、3.33〜3.37(m,1H)、3.05〜3.11(m,1H)、2.91〜2.95(m,1H)、2.81〜2.85(m,1H)、2.68〜2.72(m,1H)、2.45〜2.57(m,3H)、2.21〜2.23(m,1H)、2.07〜2.14(m,2H)、1.83(d,J=6.4Hz,3H)、1.66〜1.74(m,4H)、1.48〜1.54(m,1H)、1.11(s,3H)、0.90(s,3H).
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は5:1(v/v)であった。20℃にて8.9gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.8gであり、HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は3:1(v/v)であった。20℃にて8.9gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.5gであり、HPLC純度は99.7%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて8.9gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.4gであり、HPLC純度は99.8%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて17.8gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが10.0〜10.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は5.0gであり、HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて13.4gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが10〜10.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.8gであり、HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて7.1gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.2gであり、HPLC純度は99.8%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7.3gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をアセトンと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて4.45gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は3.5gであり、HPLC純度は99.8%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノール中で浮遊させた。40℃にて8.6gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、20℃まで降温させ、引き続き1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、95%のエタノールにより再結晶させ、固体を10mLの水により洗浄して、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は3.0gであり、HPLC純度は99.9%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノールと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:1(v/v)であった。20℃にて8.6gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.0gであり、HPLC純度は99.7%(310nm)であり、光学純度は99.6%であった。
7gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノールと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は5:1(v/v)であった。20℃にて8.6gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.5gであり、HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノールと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は3:1(v/v)であった。20℃にて8.6gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.3gであり、HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
7gの(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノールと水の混合溶剤中に懸濁させた。両者の割合は2:1(v/v)であった。20℃にて8.6gのD−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させ、さらにpHが10.0〜10.3になるまで40%の水酸化ナトリウムにより調節し、1時間攪拌して、濾過し、固体を10mLの水により洗浄して、95%のエタノールにより再結晶させ、真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
生産量は4.2gであり、HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
フペルジンA錠剤の例は以下の通りである。
処方:
(−)−フペルジンA 0.05g
ラクトース 20.0g
デンプン 40.0g
ヒドロキシプロピルセルロース 2.0g
10%ポビドン 適量
ステアリン酸マグネシウム 0.5g
希塩酸、エタノール 適量
調製方法:フペルジンAを溶剤に十分に溶解させ、均一に攪拌して−(−)フペルジンAの分散液とし、均一に混合された補助材料中に噴霧添加し、20メッシュで造粒した後、篩にかけて整粒し、乾燥させてステアリン酸マグネシウムを加えて均一に混合し、打錠して、1000錠を調製した。
フペルジンA口腔内崩壊錠の例は以下の通りである。
処方
(−)−フペルジンA 0.05g
架橋カルボキシルメチルセルロースナトリウム 3.0g
メチルセルロース 1.0g
クエン酸 0.5g
マンニトール 40g
アスパルテーム 0.5g
ステアリン酸マグネシウム 1g
ポリソルベート80 0.1g
希塩酸、エタノール 20ml
1000錠調製する
調製方法:フペルジンAを溶剤に十分に溶解させ、ポリソルベート80を加えて均一に攪拌して、−(−)フペルジンAの分散液とし、架橋カルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、クエン酸、マンニトール及びアスパルテームからなる均一に混合された補助材料中に噴霧添加し、均一になるまで十分に攪拌した後、ステアリン酸マグネシウムを加えて均一に混合し、打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
フペルジンAカプセル剤の調製方法は以下の通りである。
処方:
(−)−フペルジンA 0.05g
ラクトース 40.0g
デンプン 60.0g
ヒドロキシプロピルセルロース 2.0g
10%ポビドン 適量
希塩酸、エタノール 適量
(−)−フペルジンAを溶剤に溶解させて溶液とし、上記成分を加えて混合して均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒した後、篩にかけて整粒し、乾燥させて微結晶セルロースを加え、カプセルに入れることにより、1000カプセルを調製した。
フペルジンAカプセル剤の調製方法は以下の通りである。
処方:
(−)−フペルジンA 0.05g
ラクトース 20.0g
デンプン 60.0g
微結晶セルロース 適量
10%ポビドン 適量
希塩酸、エタノール 適量
(−)−フペルジンAを溶剤に溶解させて溶液とし、上記成分を加えて混合して均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒した後、篩にかけて整粒し、乾燥させて微結晶セルロースを加え、カプセルに入れることにより、1000カプセルを調製した。
フペルジンAカプセル剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンA 0.10g
ラクトース 50.0g
デンプン 40.0g
ヒドロキシプロピルセルロース 4.0g
10%ポビドン 適量
微結晶セルロース 適量
希塩酸、エタノール 適量
(−)−フペルジンAを溶剤に溶解させて溶液とし、上記成分を加えて混合して均一に攪拌し、湿式造粒法により造粒した後、篩にかけて整粒し、乾燥させて微結晶セルロースを加え、カプセルに入れることにより、1000カプセルを調製した。
フペルジンA丸剤の調製方法は以下の通りである。
処方:
(−)−フペルジンA 0.05g
ポリエチレングリコール4000 60.0g
希塩酸、エタノール 適量
(−)−フペルジンAと溶剤を溶解させて溶液を生成し、上記成分を加えて溶融させ、混合して均一に攪拌し、5〜10℃の流動パラフィンまたはジメチコンに滴下して丸剤を調製し、油を塗り、乾燥させて、1000個を調製した。
処方:
(−)−フペルジンA 0.05g
ポリエチレングリコール6000 60.0g
希塩酸、エタノール 適量
(−)−フペルジンAを適量の溶剤に均一に溶解し、融溶済のポリエチレングリコール6000に加えて混合し、温度は60〜90℃であり、溶解しかつ均一に攪拌した後に、製丸機の滴下槽(70〜90℃にて保温)に移し、5〜17℃の流動パラフィンまたはメチルシリコーン油中に滴下し、丸剤を取り出し、流動パラフィンまたはメチルシリコーン油を除去して、丸剤を選別し、乾燥させることにより、丸剤1000個を調製した(丸剤重量は50〜60mg)。
凍結乾燥注射剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンA 0.05%
マンニトール 50%
塩化ナトリウム 0.5%
残部は注射用水である(一アンプル当りの−(−)フペルジンA含有量は30〜200μg)。
上記の原材料と補助材料に注射用水を適量加えてpH値が6〜7になるまで調節して溶解し、目盛りまで水を加え、0.1〜0.5%の活性炭を加えて20〜50℃で10〜60分間攪拌して、脱炭し、ミクロポアフィルターで濾過して滅菌し、ろ液を分包し、凍結乾燥法により白色の粗ブロックを調製して、封口することにより、凍結乾燥注射剤を得た。
小容量注射剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンA 0.05%
塩化ナトリウム 0.5%
残部は注射用水である(一アンプル当りの−(−)フペルジンA含有量は30〜200μg)。
上記の原材料と補助材料に注射用水を適量加えてpH値が5〜7になるまで調節して溶解し、目盛りまで水を加え、0.1〜0.5%の活性炭を加えて20〜50℃で10〜60分間攪拌して、脱炭し、精密濾過してから、1〜10mlアンプルに封入して、滅菌した。
大容量注射剤の調製方法は以下の通りである。
(−)−フペルジンA 0.1%
塩化ナトリウム 0.5%
希塩酸 適量
残部は注射用水である(一アンプル当りの−(−)フペルジンA含有量は30〜200μg)。
上記の原材料と補助材料に注射用水を適量加えてpH値が5〜7になるまで調節して溶解し、目盛りまで水を加え、0.1〜0.5%の活性炭を加えて20〜50℃で10〜60分間攪拌して、脱炭し、精密濾過してから、100〜1000mlの注射用容器に封入して、滅菌した。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)における前記キラル酸はジベンゾイル酒石酸であった。前記酸塩化は、溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.5であった。前記溶剤はエタノールから選ばれ、反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:5であった。均一に混合した後、キラル酸を加えて0.5時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させることにより、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤はアセトンから選ばれた。
ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:2であった。均一に混合した後、pHが9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)における前記キラル酸は酒石酸から選ばれた。前記酸塩化は、溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:2であった。前記溶剤は酢酸から選ばれた。
反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:15であった。均一に混合した後、キラル酸を加えて2時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させることにより、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤はエタノールから選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:8であり、均一に混合した後、pHが9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.6%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)における前記キラル酸はリンゴ酸から選ばれた。前記酸塩化は溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:1であった。前記溶剤はアセトンから選ばれた。
反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:10であった。均一に混合した後、キラル酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させることにより、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤は酢酸エチルから選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:4であった。均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)における前記キラル酸はマンデル酸から選ばれた。前記酸塩化は溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.8であった。前記溶剤はテトラヒドロフランから選ばれた。
反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:8であった。均一に混合した後、キラル酸を加えて1.5時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させることにより、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤は水から選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:6であった。均一に混合した後、pHが9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.9%(310nm)であり、光学純度は99.8%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)におけるキラル酸はカンファースルホン酸から選ばれた。前記酸塩化は溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:1.5であった。前記溶剤はアセトンと水の混合溶剤から選ばれ、アセトンと水の割合は1:1であった。反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:10であった。均一に混合した後キラル酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させることにより、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤はアセトン、エタノール、酢酸エチル及び水のうちの一種または複数種の混合溶剤から選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:4であった。均一に混合した後、pHが9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)におけるキラル酸はカンファースルホン酸から選ばれた。前記酸塩化は溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:1.5であった。前記溶剤はアセトンと水の混合溶剤から選ばれ、アセトンと水の割合は5:1であった。反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させた。両者の割合は1:10であった。均一に混合した後キラル酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させて、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤はアセトン、エタノール、酢酸エチル及び水のうちの一種または複数種の混合溶剤から選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:4であった。均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)におけるキラル酸はカンファースルホン酸から選ばれた。前記酸塩化は溶剤において(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:1.5であった。前記溶剤はエタノールと水の混合溶剤から選ばれ、エタノールと水の割合は1:1であった。反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させ、両者の割合は1:10であり、均一に混合した後キラル酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させて、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤はアセトン、エタノール、酢酸エチル及び水のうちの一種または複数種の混合溶剤から選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:4であった。均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
1)(±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
2)(−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得た。
ここで、ステップ1)におけるキラル酸はカンファースルホン酸から選ばれた。前記酸塩化は溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸を反応させることにより得られ、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:1.5であった。前記溶剤はエタノールと水の混合溶剤から選ばれた。エタノールと水の割合は5:1であった。反応条件は以下の通りであった。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物を溶剤中に懸濁させ、両者の割合は1:10であり、均一に混合した後キラル酸を加えて1時間攪拌して、濾過し、固体を再結晶させることにより、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。
ここで、前記再結晶に用いられる溶剤は、アセトン、エタノール、酢酸エチル及び水のうちの一種または複数種の混合溶剤から選ばれた。ステップ2)における前記脱塩の方法は以下の通りであった。
(−)−フペルジンAキラル酸塩を水中に加え、両者の割合は1:4であった。均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、95%のエタノールにより再結晶させ、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。
HPLC純度は99.5%(310nm)であり、光学純度は99.5%であった。
(±)−フペルジンAをアセトン/水の混合溶剤中に懸濁させ、ここで、溶剤であるアセトンと水の割合は1:1(v:v)であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:5であった。次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比は1:0.5であり、酸塩化した後、濾過、洗浄及び乾燥を行い、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。両者の重量比が1:2になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。生成物の回収率は70%を超え、光学純度は99.5%を超え、化学純度は99.5%を超えた。
(±)−フペルジンAをアセトン/水の混合溶剤中に懸濁させ、ここで、溶剤であるアセトンと水の割合は5:1(v:v)であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:15であった。次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比は1:2であり、酸塩化した後、濾過、洗浄及び乾燥を行い、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。両者の重量比が1:8になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。生成物の回収率は70%を超え、光学純度は99.5%を超え、化学純度は99.5%を超えた。
(±)−フペルジンAをエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させ、ここで、溶剤であるエタノールと水の割合は1:1(v:v)であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:5であった。次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比は1:0.5であり、酸塩化した後、濾過、洗浄及び乾燥を行い、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。両者の重量比が1:2になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。生成物の回収率は70%を超え、光学純度は99.5%を超え、化学純度は99.5%を超えた。
(±)−フペルジンAをエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させ、ここで、溶剤であるエタノールと水の割合は5:1(v:v)であった。(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:15であった。次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比は1:2であり、酸塩化した後、濾過、洗浄及び乾燥を行い、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得た。両者の重量比が1:8になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pHが9.0〜10.0になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節した。結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。生成物の回収率は70%を超え、光学純度は99.5%を超え、化学純度は99.5%を超えた。
(±)−フペルジンAのジアステレオマー混合物をエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させ、エタノールと水の割合は2.5:1(v:v)であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:10であった。次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比は1:1であり、1時間攪拌して、濾過し、固体を無水エタノールにより再結晶させることにより、(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩を得た。両者の重量比が1:4になるように(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩を水中に加え、pHが9.0〜9.3になるまで40%水酸化ナトリウム水溶液により調節した。濾過して固体を真空乾燥させることにより、(−)−フペルジンAを得た。生成物の回収率は90%を超え、光学純度は99.8%を超え、化学純度は99.8%を超えた。

Claims (6)

  1. (−)−フペルジンAの調製方法において、前記方法は、
    (±)−フペルジンAをキラル酸塩化して、(−)−フペルジンAキラル酸塩を得るステップ1)と、
    (−)−フペルジンAキラル酸塩を脱塩して、(−)−フペルジンAを得るステップ2)とを含み、
    ここで、ステップ1)における前記キラル酸は、(D)−ジベンゾイル酒石酸及び(D)−酒石酸から選ばれ;ステップ1)の前記酸塩化物は、溶剤中で(±)−フペルジンAとキラル酸とを反応させることにより得られ、前記溶剤は、アセトンと水、エタノールと水の混合溶剤から選ばれ、ここでエタノールと水の割合は1:1〜5:1であることを特徴とする、調製方法。
  2. 請求項1に記載の調製方法において、ステップ1)における前記キラル酸は(D)−ジベンゾイル酒石酸から選ばれ;ステップ1)における前記溶剤はアセトンと水、エタノールと水の混合溶剤から選ばれ、ここで、アセトンと水の割合は1:1〜5:1であり、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.5〜1:2であることを特徴とする、調製方法。
  3. 請求項2に記載の調製方法において、アセトンと水の割合は1:1〜3:1であり、エタノールと水の割合は1:1〜3:1であり、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.75〜1:1.5であることを特徴とする、調製方法。
  4. 請求項3に記載の調製方法において、アセトンと水の割合は1:1であり、エタノールと水の割合は1:1であり、(±)−フペルジンAとキラル酸のモル比の範囲は1:0.8〜0.9であることを特徴とする、調製方法。
  5. 請求項1に記載の調製方法において、(±)−フペルジンAをアセトン/水、またはエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させ、ここで、溶剤であるアセトンと水の割合は1:1〜5:1であり、エタノールと水の割合は1:1〜5:1であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:5〜1:15であり、次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとD−(−)−ジベンゾイル酒石酸のモル比は1:0.5〜1:2であり、酸塩化の後、濾過、洗浄及び乾燥を経て(−)−フペルジンAキラル酸塩を得て、当該酸塩化物と水の重量比が1:2〜1:8になるように当該酸塩化物を水中に加え、均一に混合した後、pHが9.0〜9.3になるまで水酸化ナトリウム水溶液により調節し、結晶が析出した後、濾過して固体を得て、乾燥させて(−)−フペルジンAを得ることを特徴とする、調製方法。
  6. 請求項1に記載の調製方法において、(±)−フペルジンAをエタノール/水の混合溶剤中に懸濁させ、エタノールと水の割合は2.5:1であり、(±)−フペルジンAと溶剤の重量比は1:10であり、次に、D−(−)−ジベンゾイル酒石酸を加えて酸塩化し、(±)−フペルジンAとD−(−)−ジベンゾイル酒石酸のモル比は1:1であり、1時間攪拌して、濾過し、無水エタノールにより固体を再結晶させて(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩を得て、(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩と水の重量比が1:4になるように(−)−フペルジンA(D)−ジベンゾイル酒石酸塩を水中に加え、pHが9.0〜9.3になるまで40%の水酸化ナトリウム水溶液により調節し、濾過して固体を真空乾燥させて(−)−フペルジンAを得ることを特徴とする、調製方法。
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