JP6158774B2 - 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法 - Google Patents

含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6158774B2
JP6158774B2 JP2014197965A JP2014197965A JP6158774B2 JP 6158774 B2 JP6158774 B2 JP 6158774B2 JP 2014197965 A JP2014197965 A JP 2014197965A JP 2014197965 A JP2014197965 A JP 2014197965A JP 6158774 B2 JP6158774 B2 JP 6158774B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
fluorine
integer
organosilicon compound
monovalent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014197965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016069305A (ja
Inventor
英紀 越川
英紀 越川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2014197965A priority Critical patent/JP6158774B2/ja
Publication of JP2016069305A publication Critical patent/JP2016069305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6158774B2 publication Critical patent/JP6158774B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、各種付加反応硬化性ゴム組成物などに添加されて、架橋剤として好適に用いられる新規な含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法に関する。
付加反応硬化性ゴム組成物は、通常、ビニル基等のアルケニル基を有するベースポリマー、架橋剤としてケイ素原子に直結した水素原子(即ち、SiH基)を有する化合物、及び白金系触媒等の付加反応触媒を含有し、上記アルケニル基に上記SiH基が付加するヒドロシリル化反応により架橋することで、硬化するものである。
上記ベースポリマーとして、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高い化合物を用いる場合、上記SiH基を有する化合物は、相溶性の点から、フッ素含有基を有するものが好ましい。例えば、上記ベースポリマーとして、特許文献1の請求項1等に記載の(A)成分や、特許文献2の請求項1等に記載の(A)成分、さらに特許文献3の請求項1等に記載の(A)成分の様な、アルケニル基を有し、主鎖をパーフルオロポリエーテル構造とするポリマーを用いる場合、上記SiH基を有する化合物としては、上記特許文献1の請求項1等に記載の(B)成分や、上記特許文献3の請求項1等に記載の(B)成分等の含フッ素有機ケイ素化合物が挙げられる。
ところで、近年、有機エレクトロルミネッセンスや、太陽電池、発光ダイオードなどの電子デバイス用封止材には、高い透明性が要求される場合がある。この用途に、上述したアルケニル基を有し、主鎖をパーフルオロポリエーテル構造とするポリマーと上記公知の含フッ素有機ケイ素化合物から成る付加反応硬化性ゴム組成物を硬化して得られる硬化物を用いる場合、当該ポリマーに対する当該含フッ素有機ケイ素化合物の溶解性が十分でなく、その結果、要求を満たす透明性を有する硬化物が得られないという問題があった。
特許第2990646号公報 特許第4182338号公報 特許第5246190号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、各種付加反応硬化性ゴム組成物、特に、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーから成る付加反応硬化性ゴム組成物の架橋剤として配合した場合、当該ベースポリマーとの相溶性に優れ、さらに、高い透明性を有する硬化物を与える、新規な含フッ素有機ケイ素化合物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、下記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物を提供する。
Figure 0006158774
(式中、aは1〜50の整数であり、bは1〜50の整数であり、a+bは2〜100の整数であり、Aは、互いに独立して、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。)
このような含フッ素有機ケイ素化合物であれば、各種付加反応硬化性ゴム組成物、特に、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーから成る付加反応硬化性ゴム組成物の架橋剤として配合した場合、当該ベースポリマーとの相溶性に優れ、さらに、高い透明性を有する硬化物を与えることができる。
また、前記Aの1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基が、それぞれ下記一般式(2)又は一般式(3)で表されるものであることが好ましい。
2f+1− (2)
(式中、fは1〜10の整数である。)
Figure 0006158774
(式中、gは1〜10の整数である。)
このような1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基を有する含フッ素有機ケイ素化合物であれば、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーとの相溶性により優れたものとなる。
更に本発明では、下記式(4)で表されるジシロキサンと、下記一般式(5)で表される、一分子中にケイ素原子に直結した水素原子と、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基とを有する環状オルガノポリシロキサンとを、酸触媒の存在下で平衡化反応させることにより、上記本発明の含フッ素有機ケイ素化合物を得ることを特徴とする含フッ素有機ケイ素化合物の製造方法を提供する。
Figure 0006158774
Figure 0006158774
(式中、R、R、R及びAは、上記と同じであり、dは1〜6の整数であり、eは1〜4の整数であり、d+eは3〜10の整数である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。)
このような含フッ素有機ケイ素化合物の製造方法であれば、上記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物を確実に得ることができる。
本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーとの相溶性に優れ、さらに各種付加反応硬化性ゴム組成物、特に当該ベースポリマーから成る付加反応硬化性ゴム組成物の架橋剤として配合した場合、高い透明性を有する硬化物を得ることができる。また、本発明の含フッ素有機ケイ素化合物の製造方法であれば、上記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物を確実に得ることができる。
実施例1で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルである。尚、縦軸が透過率(%)、横軸が波数(cm−1)を示す。 実施例2で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルである。尚、縦軸が透過率(%)、横軸が波数(cm−1)を示す。 実施例3で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルである。尚、縦軸が透過率(%)、横軸が波数(cm−1)を示す。 実施例4で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルである。尚、縦軸が透過率(%)、横軸が波数(cm−1)を示す。
以下、本発明をより詳細に説明する。
上記のように、各種付加反応硬化性ゴム組成物、特に、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーから成る付加反応硬化性ゴム組成物の架橋剤として配合した場合、当該ベースポリマーとの相溶性に優れ、さらに、高い透明性を有する硬化物を与える含フッ素有機ケイ素化合物が求められている。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。その結果、下記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物が、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーとの相溶性に優れ、さらに該ベースポリマーから成る付加反応硬化性ゴム組成物に架橋剤として配合した場合、高い透明性を有する硬化物を与えることを知見し、本発明を完成させた。以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 0006158774
(式中、aは1〜50の整数であり、bは1〜50の整数であり、a+bは2〜100の整数であり、Aは、互いに独立して、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。)
ここで、aは1〜50の整数、好ましくは1〜30の整数であり、bは1〜50の整数、好ましくは1〜30の整数であり、a+bは2〜100の整数、好ましくは2〜60の整数である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。
また、上記一般式(1)のAは、互いに独立して、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基である。このAは、アルケニル基を有し、且つフッ素含有率の高いベースポリマーとの相溶性の観点から適宜導入される基である。
この1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基としては、下記一般式(2)及び(3)で表される基が挙げられる。
2f+1− (2)
(式中、fは1〜10の整数、好ましくは3〜7の整数である。)
Figure 0006158774
(式中、gは1〜10の整数、好ましくは2〜8の整数である。)
また、上記1価のパーフルオロアルキル基や1価のパーフルオロオキシアルキル基とケイ素原子を繋ぐ、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基としては、炭素数が2〜12のアルキレン基、あるいは該基にエーテル結合、ケイ素原子、アミド結合、2価の芳香族炭化水素基、カルボニル結合等を介在させたものが挙げられ、具体的には以下に示される基が例示できる。
Figure 0006158774
さらに、上記一般式(1)のRは、互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、炭素原子数1〜12、特に1〜10の1価炭化水素基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などや、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素等のハロゲン原子で置換した置換1価炭化水素基などが挙げられる。この中でも、特にメチル基が好ましい。
また、上記一般式(1)のRは、互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、上述したRの置換又は非置換の1価の炭化水素基の例示と同様の基が挙げられる。
さらに、上記一般式(1)のRは、互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、上述したRの置換又は非置換の1価の炭化水素基の例示と同様の基が挙げられる。
このような上記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物としては、具体的には下記化合物を例示できる。尚、下記式において、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を示す。
Figure 0006158774
Figure 0006158774
Figure 0006158774
上記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物は、下記式(4)で表されるジシロキサンと、下記一般式(5)で表される、一分子中にケイ素原子に直結した水素原子と、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基とを有する環状オルガノポリシロキサンとを、酸触媒の存在下で平衡化反応させることにより合成することができる。
Figure 0006158774
Figure 0006158774
(式中、R、R、R及びAは、上記と同じであり、dは1〜6の整数であり、eは1〜4の整数であり、d+eは3〜10の整数である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。)
上記一般式(5)において、dは1〜6の整数、好ましくは2〜5の整数であり、eは1〜4の整数、好ましくは1〜3の整数であり、d+eは3〜10の整数、好ましくは3〜8の整数である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。
このような上記一般式(4)で表されるジシロキサンとしては、具体的には下記化合物を例示できる。これらの化合物は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。尚、下記式において、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を示す。
Figure 0006158774
また、上記一般式(5)で表される環状オルガノポリシロキサンとしては、具体的には下記化合物を例示できる。これらの化合物は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。尚、下記式において、Meはメチル基、Etはエチル基を示す。
Figure 0006158774
Figure 0006158774
Figure 0006158774
上記一般式(4)で表されるジシロキサンと上記一般式(5)で表される環状オルガノポリシロキサンとの、酸触媒の存在下での平衡化反応において、両者の使用割合は、特に限定されない。尚、上記一般式(1)におけるa及びbは、上記一般式(4)で表されるジシロキサンと上記一般式(5)で表される環状オルガノポリシロキサンの使用割合を調整することにより、目的に応じた適当な値にすることができる。
また、酸触媒としては、特に限定されないが、例えば硫酸、無水硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられ、その添加量は触媒量である。
尚、上記平衡化反応を円滑に行うために、反応系を溶媒で希釈することができる。溶媒としては、特に限定されないが、上記一般式(4)で表されるジシロキサン及び上記一般式(5)で表される環状オルガノポリシロキサンを溶解するものが好ましい。具体的にはトルエンやキシレンといった芳香族系炭化水素、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼンやアサヒクリン(旭硝子(株)製)といったフッ素系溶媒等が挙げられる。これらは、1種単独でも、又は2種以上を混合しても使用できる。
上記平衡化反応の反応温度は、特に限定されないが、10〜150℃、好ましくは20〜120℃である。
また、上記平衡化反応の反応時間は、特に限定されないが、1〜120時間、好ましくは3〜80時間である。
上記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物は、単一の化合物としても、あるいは2種類以上の混合物としても、本発明の目的を達成するための架橋剤として有用である。尚、上記平衡化反応を行った後、溶媒をストリップ等により除去するが、その際、上記一般式(4)で表されるジシロキサンや上記一般式(5)で表される環状オルガノポリシロキサンが残存する場合は、これらも除去するのが好ましい。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、下記式において、Meはメチル基を示す。また、粘度は、JIS Z 8803に規定される、キャノン−フェンスケ粘度計を用いて測定した25℃における測定値である。さらに、屈折率は、JIS K 0062に規定される、デジタルアッベ屈折計DR−A1(株式会社アタゴ製)を用いて測定した、25℃、589nm(ナトリウムのD線)での測定値である。また、密度は、JIS K 0061に規定される、振動式密度計DMA 4500 M(株式会社アントンパール・ジャパン製)を用いて測定した、25℃での測定値である。
(実施例1)
下記式(6)で示されるジシロキサン11.5g(0.0856モル)、下記式(7)で示される環状オルガノポリシロキサン130.0g(0.170モル)及びトルエン14.1gを、攪拌装置、冷却管、温度計を備えた200ml三つ口フラスコ内に仕込んで攪拌した。次に、該フラスコ内を窒素置換した後、トリフルオロメタンスルホン酸0.23g(0.0015モル)を添加し、50℃にて43時間攪拌して平衡化反応を行った。その後、内温を20℃まで冷却し、キョーワード500SH(協和化学工業(株))3.11gを加え、24時間攪拌後、内温136℃/1mmHgの条件でストリップを行った。そして、釜残に活性炭白鷺AS(日本エンバイロケミカルズ(株))1.56gを加え、3時間攪拌後、ろ過したところ無色透明液体が115.0g得られた。その粘度は13.0mm/s、屈折率は1.352、密度は1.327g/cmであった。
Figure 0006158774
Figure 0006158774
この液体は、IRスペクトル、H NMRスペクトル、19F NMRスペクトル、SiH量及び元素分析から、下記式(8)で示される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認された。尚、SiH量の測定値は、トルエンを内部標準として、H NMRスペクトルから定量した。
Figure 0006158774
(ただし、h及びiは1以上の整数であり、hの平均値は8、iの平均値は3である。)
IRスペクトル(KBr):実施例1で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルを図1に示す。尚、図1及び後述する図2〜4において、縦軸が透過率(%)、横軸が波数(cm−1)を示す。図1に示すように、2164cm−1にSiH基に帰属される特性吸収が観測された。
H NMRスペクトル(TMS基準):δ(ppm)は、下線が引かれたHの値である(以下、同様。)。
δ(ppm)
5.04−4.68(m、10H、Si−
4.30−3.84(m、6H、−O−C −CF(CF)−)
3.78−3.48(m、6H、−O−C −CH−)
2.06−1.48(m、6H、−CH−C −CH−)
0.96−0.52(m、6H、−CH−C −SiO(CH)−)
0.50−0.02(m、45H、−Si−C
19F NMRスペクトル(F−11基準):δ(ppm)は、下線が引かれたFの値である(以下、同様。)。
δ(ppm)
−80.5(4F、−O−C −CF(CF)−O−C −)
−82.0(6F、−CF−CF(C )−O−CF−CF−C
−83.1(3F、−CH−CF(C )−O−)
−130.1(2F、−CF−C −CF
−133.4(1F、−CH−C(CF)−O−)
−145.4(1F、−O−CF−C(CF)−O−CF−)
SiH量:
理論値(mol/g)4.23×10−3
測定値(mol/g)4.28×10−3
元素分析(理論値はC51792151Si13として計算):結果を表1に示す。
Figure 0006158774
[溶解性の評価]
透明ガラス瓶に、上記式(8)で示される含フッ素有機ケイ素化合物1.0gと、下記式(9)(ビニル基量0.0299モル/100g)、(10)(ビニル基量0.0123モル/100g)、(11)(ビニル基量0.0909モル/100g)又は(12)(ビニル基量0.0296モル/100g)で示される含フッ素ポリマー10.0gを入れて十分混合し、室温下減圧脱泡した後、その外観を目視で評価した。結果を表9に示す。溶解性の評価基準は下記の通りである。
○…透明である
×…濁りがある
Figure 0006158774
Figure 0006158774
Figure 0006158774
Figure 0006158774
[硬化物の透明性の評価]
次に、上記式(8)で示される含フッ素有機ケイ素化合物と、上記式(9)〜(12)で示される含フッ素ポリマーを用いて、下表2に示す配合1〜4の組成物を調製した。そして、これらを150℃×1時間で硬化させて2mm厚のシート状硬化物を作製し、その透明性を目視で評価した。尚、表2中の数値は質量部を示す。結果を表2に示す。
Figure 0006158774
(実施例2)
上記式(6)で示されるジシロキサン22.4g(0.167モル)、下記式(13)で示される環状オルガノポリシロキサン200.0g(0.333モル)及びトルエン22.2gを、攪拌装置、冷却管、温度計を備えた300ml三つ口フラスコ内に仕込んで攪拌した。次に、該フラスコ内を窒素置換した後、トリフルオロメタンスルホン酸0.44g(0.0029モル)を添加し、60℃にて24時間攪拌して平衡化反応を行った。その後、内温を18℃まで冷却し、キョーワード500SH(協和化学工業(株))5.9gを加え、16時間攪拌後、内温160℃/1mmHgの条件でストリップを行った。そして、釜残に活性炭白鷺AS(日本エンバイロケミカルズ(株))3.0gを加え、5時間攪拌後、ろ過したところ無色透明液体が159.0g得られた。その粘度は16.0mm/s、屈折率は1.364、密度は1.291g/cmであった。
Figure 0006158774
この液体は、IRスペクトル、H NMRスペクトル、19F NMRスペクトル、SiH量及び元素分析から、下記式(14)で示される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認された。尚、SiH量の測定値は、実施例1と同様に定量した。
Figure 0006158774
(ただし、j及びkは1以上の整数であり、jの平均値は7、kの平均値は3である。)
IRスペクトル(KBr):実施例2で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルを図2に示す。図2に示すように、2165cm−1にSiH基に帰属される特性吸収が観測された。
H NMRスペクトル(TMS基準):
δ(ppm)
5.06−4.66(m、9H、Si−
2.40−2.00(m、6H、−C −C13
1.98−1.60(m、6H、−CH−C −CH−)
1.00−0.56(m、6H、−CH−C −SiO(CH)−)
0.54−0.02(m、42H、−Si−C
19F NMRスペクトル(F−11基準):
δ(ppm)
−81.6(3F、−CH−CF−CF−CF−CF−CF−C
−115.0(2F、−CH−C −CF−CF−CF−CF−CF
−122.1(2F、−CH−CF−C −CF−CF−CF−CF
−123.1(2F、−CH−CF−CF−C −CF−CF−CF
−123.9(2F、−CH−CF−CF−CF−C −CF−CF
−126.6(2F、−CH−CF−CF−CF−CF−C −CF
SiH量:
理論値(mol/g)4.96×10−3
測定値(mol/g)4.99×10−3
元素分析(理論値はC41691139Si12として計算):結果を表3に示す。
Figure 0006158774
[溶解性の評価]
実施例1と同様にして、溶解性を評価した。結果を表9に示す。
[硬化物の透明性の評価]
実施例1と同様にして、表4に示す配合5〜8の硬化物の透明性を目視で評価した。尚、表4中の数値は質量部を示す。結果を表4に示す。
Figure 0006158774
(実施例3)
上記式(6)で示されるジシロキサン7.35g(0.0547モル)、下記式(15)で示される環状オルガノポリシロキサン90.0g(0.109モル)及びトルエン10.7gを、攪拌装置、冷却管、温度計を備えた200ml三つ口フラスコ内に仕込んで攪拌した。次に、該フラスコ内を窒素置換した後、トリフルオロメタンスルホン酸0.15g(0.0010モル)を添加し、60℃にて22時間攪拌して平衡化反応を行った。その後、内温を17℃まで冷却し、キョーワード500SH(協和化学工業(株))2.0gを加え、2時間攪拌後、内温150℃/1mmHgの条件でストリップを行った。そして、釜残に活性炭白鷺AS(日本エンバイロケミカルズ(株))1.0gを加え、2時間攪拌後、ろ過したところ無色透明液体が76.9g得られた。その粘度は12.3mm/s、屈折率は1.355、密度は1.296g/cmであった。
Figure 0006158774
この液体は、IRスペクトル、H NMRスペクトル、19F NMRスペクトル、SiH量及び元素分析から、下記式(16)で示される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認された。尚、SiH量の測定値は、実施例1と同様に定量した。
Figure 0006158774
(ただし、l及びmは1以上の整数であり、lの平均値は11、mの平均値は3である。)
IRスペクトル(KBr):実施例3で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルを図3に示す。図3に示すように、2165cm−1にSiH基に帰属される特性吸収が観測された。
H NMRスペクトル(TMS基準):
δ(ppm)
5.04−4.69(m、13H、Si−
4.22−3.92(m、6H、−O−C −CF(CF)−)
3.78−3.48(m、6H、−O−C −CH−)
1.96−1.63(m、6H、−CH−C −CH−)
0.94−0.58(m、6H、−CH−C −SiO(CH)−)
0.56−0.02(m、54H、−Si−C
19F NMRスペクトル(F−11基準):
δ(ppm)
−80.5(4F、−O−C −CF(CF)−O−C −)
−82.0(6F、−CF−CF(C )−O−CF−CF−C
−83.1(3F、−CH−CF(C )−O−)
−130.1(2F、−CF−C −CF
−133.4(1F、−CH−C(CF)−O−)
−145.4(1F、−O−CF−C(CF)−O−CF−)
SiH量:
理論値(mol/g)5.11×10−3
測定値(mol/g)5.16×10−3
元素分析(理論値はC54912451Si16として計算):結果を表5に示す。
Figure 0006158774
[溶解性の評価]
実施例1と同様にして、溶解性を評価した。結果を表9に示す。
[硬化物の透明性の評価]
実施例1と同様にして、表6に示す配合9〜12の硬化物の透明性を目視で評価した。尚、表6中の数値は質量部を示す。結果を表6に示す。
Figure 0006158774
(実施例4)
上記式(6)で示されるジシロキサン8.13g(0.0605モル)、下記式(17)で示される環状オルガノポリシロキサン80.0g(0.121モル)及びトルエン8.80gを、攪拌装置、冷却管、温度計を備えた200ml三つ口フラスコ内に仕込んで攪拌した。次に、該フラスコ内を窒素置換した後、トリフルオロメタンスルホン酸0.16g(0.0011モル)を添加し、60℃にて45時間攪拌して平衡化反応を行った。その後、内温を14℃まで冷却し、キョーワード500SH(協和化学工業(株))2.2gを加え、3時間攪拌後、内温140℃/1mmHgの条件でストリップを行った。そして、釜残に活性炭白鷺AS(日本エンバイロケミカルズ(株))1.1gを加え、4時間攪拌後、ろ過したところ無色透明液体が65.5g得られた。その粘度は12.6mm/s、屈折率は1.367、密度は1.247g/cmであった。
Figure 0006158774
この液体は、IRスペクトル、H NMRスペクトル、19F NMRスペクトル、SiH量及び元素分析から、下記式(18)で示される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認された。尚、SiH量の測定値は、実施例1と同様に定量した。
Figure 0006158774
(ただし、n及びoは1以上の整数であり、nの平均値は11、oの平均値は3である。)
IRスペクトル(KBr):実施例4で合成された本発明の含フッ素有機ケイ素化合物のIRスペクトルを図4に示す。図4に示すように、2165cm−1にSiH基に帰属される特性吸収が観測された。
H NMRスペクトル(TMS基準):
δ(ppm)
5.07−4.65(m、13H、Si−
2.38−2.04(m、6H、−C −C13
2.00−1.72(m、6H、−CH−C −CH−)
0.98−0.60(m、6H、−CH−C −SiO(CH)−)
0.55−0.02(m、54H、−Si−C
19F NMRスペクトル(F−11基準):
−81.6(3F、−CH−CF−CF−CF−CF−CF−C
−115.0(2F、−CH−C −CF−CF−CF−CF−CF
−122.1(2F、−CH−CF−C −CF−CF−CF−CF
−123.1(2F、−CH−CF−CF−C −CF−CF−CF
−123.9(2F、−CH−CF−CF−CF−C −CF−CF
−126.6(2F、−CH−CF−CF−CF−CF−C −CF
SiH量:
理論値(mol/g)6.32×10−3
測定値(mol/g)6.36×10−3
元素分析(理論値はC45851539Si16として計算):結果を表7に示す。
Figure 0006158774
[溶解性の評価]
実施例1と同様にして、溶解性を評価した。結果を表9に示す。
[硬化物の透明性の評価]
実施例1と同様にして、表8に示す配合13〜16の硬化物の透明性を目視で評価した。尚、表8中の数値は質量部を示す。結果を表8に示す。
Figure 0006158774
Figure 0006158774
表9に示すように、本発明の含フッ素有機ケイ素化合物(実施例1〜4)は、含フッ素ポリマー(ベースポリマー)との相溶性に優れたものであるということがわかる。
また、表2、4、6、8に示すように、本発明の含フッ素有機ケイ素化合物(実施例1〜4)と含フッ素ポリマー(ベースポリマー)から成る硬化物は高い透明性を有することがわかる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される含フッ素有機ケイ素化合物。
    Figure 0006158774
    (式中、aは1〜50の整数であり、bは1〜50の整数であり、a+bは2〜100の整数であり、Aは、互いに独立して、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、Rは互いに独立して置換又は非置換の1価の炭化水素基である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。)
  2. 前記Aの1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基が、それぞれ下記一般式(2)又は一般式(3)で表されるものであることを特徴とする請求項1に記載の含フッ素有機ケイ素化合物。
    2f+1− (2)
    (式中、fは1〜10の整数である。)
    Figure 0006158774
    (式中、gは1〜10の整数である。)
  3. 下記式(4)で表されるジシロキサンと、下記一般式(5)で表される、一分子中にケイ素原子に直結した水素原子と、ケイ素原子、酸素原子又は窒素原子を含んでも良い2価の炭化水素基を介してケイ素原子に結合した1価のパーフルオロアルキル基又は1価のパーフルオロオキシアルキル基とを有する環状オルガノポリシロキサンとを、酸触媒の存在下で平衡化反応させることにより、請求項1又は請求項2に記載の含フッ素有機ケイ素化合物を得ることを特徴とする含フッ素有機ケイ素化合物の製造方法。
    Figure 0006158774
    Figure 0006158774
    (式中、R、R、R及びAは、上記と同じであり、dは1〜6の整数であり、eは1〜4の整数であり、d+eは3〜10の整数である。ただし、−(SiO)(H)R−及び−(SiO)(A)R−の結合の順番は限定されない。)
JP2014197965A 2014-09-29 2014-09-29 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法 Active JP6158774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014197965A JP6158774B2 (ja) 2014-09-29 2014-09-29 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014197965A JP6158774B2 (ja) 2014-09-29 2014-09-29 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016069305A JP2016069305A (ja) 2016-05-09
JP6158774B2 true JP6158774B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=55863952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014197965A Active JP6158774B2 (ja) 2014-09-29 2014-09-29 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6158774B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4032502A (en) * 1975-10-10 1977-06-28 Dow Corning Corporation Organosiloxane compositions for liquid injection
JPS63205359A (ja) * 1987-02-20 1988-08-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性フツ素シリコ−ン組成物
JPH0925415A (ja) * 1995-07-10 1997-01-28 Nitto Denko Corp 硬化性含フッ素シリコーン組成物
JP4835880B2 (ja) * 2009-03-12 2011-12-14 信越化学工業株式会社 液状硬化性フロロシリコーン組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016069305A (ja) 2016-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0388028B1 (en) Curable norbornenyl functional silicone formulations
JP4965768B2 (ja) 多官能性フルオロシリコーン架橋剤、製法及び用途
US5266670A (en) Selective monohydrosilation of vinyl and ethynyl functional norbornenes and curable products produced thereby
KR20140001144A (ko) 오르가노폴리실록산 및 그의 제조 방법
KR102448206B1 (ko) 신규 비스(알콕시실릴-비닐렌)기 함유 규소 화합물 및 그의 제조 방법
JP6648881B2 (ja) 多面体オリゴマーシルセスキオキサンの製造方法
WO2017187762A1 (ja) 末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物及びその製造方法、室温硬化性組成物、シーリング材並びに物品
JPH01207294A (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物
CA3069856C (en) Temperature-resistant silicone resins
JP2015155541A (ja) シロキサンポリマー架橋硬化物
JP6158774B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法
KR102338132B1 (ko) 신규 유기 규소 화합물 및 그의 제조 방법
KR102151473B1 (ko) 알루미늄 킬레이트 화합물 및 이것을 함유하는 실온 경화성 수지 조성물
US5171816A (en) Curable norbornenyl functional silicone formulations
JPH06271765A (ja) 室温硬化性組成物
US3287291A (en) Diorganosiloxanes cured with an alkoxy end-blocked silyl tetraformal
JP2638396B2 (ja) 硬化性シリコーン組成物及びその硬化物
JPH02145651A (ja) 硬化性シリコーン組成物
JP3835536B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP5601270B2 (ja) フルオロアルキル基を有するシラザン化合物及びその製造方法
JP2021042132A (ja) アルキニル基含有オルガノポリシロキサン及びヒドロシリル化反応制御剤
JPH03287664A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び硬化物
JPH07188561A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
KR102035830B1 (ko) 다면체 올리고머 실세스퀴옥산의 제조 방법
JP3206429B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6158774

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150