JP3835536B2 - 含フッ素硬化性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、密着性に優れ、かつ耐薬品性及び耐溶剤性に優れたゲル硬化物を与え、電気・電子部品のポッティング、封止用材料、被覆材料等に好適に使用できる含フッ素硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
シリコーンゴムのゲル硬化物は、その優れた電気・熱絶縁性、安定した電気特性及び柔軟性を利用して、電気・電子部品のポッティングや封止用の材料、またパワートランジスター、IC、コンデンサー等の制御回路素子を外部からの熱的及び機械的障害から保護するための被覆材料として使用される。
【0003】
このようなゲル硬化物を形成するシリコーンゴム組成物の代表例としては、付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物がある。この付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物は、例えばけい素原子に結合したビニル基を有するオルガノポリシロキサンと、けい素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有しており、白金系触媒の存在下で架橋反応を行ってシリコーンゲルを得るものが公知である(特開昭56−143241号、同62−3959号、同63−35655号、同63−33475号公報等参照)。
【0004】
しかしながら、これらの付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物により得られるシリコーンゲルは、強塩基、強酸などの薬品類、トルエン、アルコール、ガソリンなどの溶剤類により膨潤や劣化などが生じ易く、その性能を維持し難いという問題があった。
【0005】
そこで、この問題を解決するため、一分子中に2個のアルケニル基を有する二価のパーフルオロポリエーテル基を主剤とし、けい素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び白金系触媒を含むフッ素ゲル組成物並びにそれを硬化させてなるフッ素ゲル硬化物が提案されている(特開平11−116685号公報参照)。
【0006】
しかし、このフッ素ゲル硬化物は、所期の目的の通りシリコーンゲルに比べ優れた耐薬品性、耐溶剤性を示すものであるが、電気・電子部品などの基材に対する密着性が弱いという欠点を有するものであった。
【0007】
また、分子量の大きいパーフルオロポリエーテルを主剤とした場合、従来提案されていたオルガノハイドロジェンポリシロキサンでは相溶性に劣り、分離や硬化性の不安定化を有するものであった。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、組成物の各成分の相溶性に優れ、かつ基材に対する密着性、耐薬品性及び耐溶剤性に優れたゲル硬化物を与える含フッ素硬化性組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ベース成分として下記一般式(1)で示される少なくとも2個のアルケニル基を含有する直鎖状ポリフルオロ化合物と、下記一般式(2)で示される含フッ素オルガノ水素シロキサンと、白金族金属触媒とを組み合わせて配合することにより、組成物の各成分の相溶性に優れる上、基材に対する密着性に優れ、かつ優れた耐薬品性及び耐溶剤性を有するゲル硬化物を与える含フッ素硬化性組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
従って、本発明は、
(A)下記一般式(1)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物、
CH2=CH−(X)a−Rf1−(X)a−CH=CH2 (1)
[式中、Xは独立に−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR1−CO−(ここで、Yは−CH2−又は
【化6】
で表される二価の基であり、R1は水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基である)、Rf1は二価のパーフルオロポリエーテル基であり、aは独立に0又は1である。]
【0011】
(B)下記一般式(2)で示される含フッ素オルガノ水素シロキサン
【化7】
(式中、X及びaは前記と同じであり、Rf2は一価のパーフルオロポリエーテル基であり、Zは二価の炭化水素基であり、Rf3は二価のパーフルオロアルキレン基又はパーフルオロポリエーテル基であり、w及びxは3以下の整数、かつ5≧w+x≧2であり、yは0又は1であり、かつa+y≧1である。)
【0012】
(C)有効量の白金族金属触媒
を必須成分として含有する含フッ素硬化性組成物を提供する。
【0013】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明の含フッ素硬化性組成物の(A)成分は、下記一般式(1)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物である。
CH2=CH−(X)a−Rf1−(X)a−CH=CH2 (1)
[式中、Xは独立に−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR1−CO−(ここで、Yは−CH2−又は
【化8】
で表される二価の基であり、R1は水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基である)、Rf1は二価のパーフルオロポリエーテル基であり、aは独立に0又は1である。]
【0014】
式(1)において、Rf1は二価のパーフルオロポリエーテル基であり、特に下記式で示されるものが好ましい。
【化9】
(式中、p,qは1以上の整数であって、50≦p+q≦200を満たし、rは2≦r≦6の整数である。)、
【0015】
【化10】
(rは2≦r≦6の整数、sはs≧0の整数、tはt≧0の整数であり、かつsとtは50≦s+t≦200を満たす。)、又は
【0016】
【化11】
(uは50≦u≦200の整数、vは1≦v≦50の整数である。)
【0017】
このようなRf1として具体的には、下記のものが例示される。
【化12】
【0018】
式(1)において、Xは独立に−CH2−,−CH2O−,−CH2OCH2−又は−Y−NR1−CO−である。ここで、Yは−CH2−又は下記の基である。
【化13】
【0019】
また、R1は水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、この一価炭化水素基としては、炭素数1〜12、特に1〜10のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などの非置換一価炭化水素基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素等のハロゲン原子で置換した置換一価炭化水素基などが挙げられる。
【0020】
なお、上記式(1)が有するアルケニル基としては、例えば末端に−CH=CH2構造を有するビニル基、アリル基等が好ましい。このアルケニル基は、主鎖の両端部に直接結合していてもよいし、上記式Xである二価の連結基を介して結合していてもよい。
【0021】
式(1)中、aは独立に0又は1である。
【0022】
本発明の組成物は、注型、ポッティング、コーティング、含浸又は密着等に使用するために、適当な流動性を備え、かつ硬化物においても適当な物理的特性を有していることが好ましい。このような見地から、上記(A)成分の粘度(23℃)は、5〜100,000mPa・sの範囲であることが望ましく、前記粘度範囲において、用途に応じて最も適切な粘度を有することが望ましい。
【0023】
次に、本発明の(B)成分は、下記一般式(2)で示される含フッ素オルガノ水素シロキサンである。
【化14】
(式中、X及びaは前記と同じであり、Rf2は一価のパーフルオロポリエーテル基であり、Zは二価の炭化水素基であり、Rf3は二価のパーフルオロアルキレン基又はパーフルオロポリエーテル基であり、w及びxは3以下の整数、かつ5≧w+x≧2であり、yは0又は1であり、かつa+y≧1である。)
【0024】
ここで、式(2)において、Rf2は一価のパーフルオロポリエーテル基であり、下記式で示されるものが好ましい。
【化15】
【0025】
このようなRf2として具体的には下記のものが例示される。
【化16】
【0026】
また、式(2)において、X及びaは式(1)で示したものと同様である。この場合、式(1)のX,aと式(2)のX,aとは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0027】
また、Zは二価の炭化水素基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基などの好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜5の二価の炭化水素基である。更にRf3は二価のパーフルオロアルキレン基又はパーフルオロポリエーテル基であり、特に下記一般式で示されるものを挙げることができる。
【0028】
【化17】
【0029】
w及びxは3以下の整数、かつ5≧w+x≧2であり、またyは0又は1であり、かつa+y≧1を満たすものである。
【0030】
本発明の(B)成分である含フッ素オルガノ水素シロキサンは、上記(A)成分の架橋剤、鎖長延長剤として働くものであり、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基(Si−H基)を有していることが好ましい。更に、(A)成分との相溶性、分散性、硬化後の均一性を考慮すると、1分子中に少なくとも1個以上のRf2連結基を有するものが好ましい。このような含フッ素オルガノ水素シロキサンとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0031】
【化18】
【0032】
【化19】
【0033】
上記(B)成分の配合量は、組成物全系に含まれるビニル基、アリル基等の脂肪族不飽和基1モルに対し、(B)成分のヒドロシリル基、即ちSi−H基を好ましくは0.2〜2モル、より好ましくは0.5〜1.3モル供給し得る量である。(B)成分のSi−H基が0.2モルより少ないと、架橋度合いが不十分になり、ゲル硬化物にならない場合があり、また、Si−H基が2モルより多量に存在すると、硬化時に発泡するおそれがある。
【0034】
なお、本発明の(B)成分を得る方法としては、下記一般式(i)で示される多官能SiH化合物に下記一般式(ii)で示されるアルケニル基含有フッ素化合物を白金化合物等の付加反応触媒の存在下に付加させることにより合成することができる。
【化20】
(但し、Rf3,z,x,a,yは上記と同様の意味を示す。)
【0035】
この場合、(i)の化合物に対する(ii)の化合物の付加量は、式(2)の化合物において、w,xが上述した関係を有するように適宜選定される。
【0036】
更に、本発明の(C)成分の白金族金属触媒は、(A)成分中の脂肪族不飽和基と(B)成分中のヒドロシリル基との間の付加反応を促進する触媒である。この白金族金属触媒は、一般に貴金属の化合物であり、高価格であることから、比較的入手し易い白金化合物がよく用いられる。
【0037】
白金化合物としては、例えば塩化白金酸又は塩化白金酸とエチレン等のオレフィンとの錯体、アルコールやビニルシロキサンとの錯体、白金/シリカ,アルミナ又はカーボン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。白金化合物以外の白金族金属触媒として、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム系化合物も知られており、例えばRhCl(PPh3)3,RhCl(CO)(PPh3)2,Ru3(CO)12,IrCl(CO)(PPh3)2,Pd(PPh3)4等を例示することができる。
【0038】
白金族金属触媒の配合量は、触媒量とすることができるが、通常(A)、(B)成分の合計量100重量部に対して0.1〜100ppmの割合で配合することが好ましい。
【0039】
本発明の組成物においては、上記(A)〜(C)成分以外にも公知の各種配合剤を添加することができる。このような任意成分としては、例えば1−エチニル−1−ヒドロキシシクロヘキサン、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、フェニルブチノールなどのアセチレンアルコールや、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等、或いはポリメチルビニルシロキサン環式化合物、有機リン化合物などのヒドロシリル化反応触媒の制御剤が挙げられ、これによって硬化反応性と保存安定性を適度に保つことができる。更に、例えばヒュームドシリカ、シリカアエロジル、沈降性シリカ、粉砕シリカ、珪藻土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、カーボンブラック等の無機質充填剤を添加して本発明組成物から得られるゲル硬化物の硬さ、機械的強度を調整することができる。もちろん中空無機質充填剤、中空有機質充填剤又はゴム質の球状充填剤も添加できる。また、本組成物に相溶性がよく反応性官能基を持たないパーフルオロポリエーテルオイルを添加して、組成物の粘度、また得られる硬化物の硬さを調整することができる。これらの配合成分の使用量は、得られるゲル硬化物の物性を損なわない限りにおいて任意である。
【0040】
更に、下記一般式(3)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物を(A)成分と併用して使用することもできる。ゲル硬化物を得るためには、この成分を使用することが特性上有用である。
【0041】
Rf2−(X)a−CH=CH2 (3)
(式中、X、a及びRf2は前記と同じである。)
【0042】
なお、上記式(3)が有するアルケニル基としては、(A)成分と同様に末端に−CH=CH2構造を有するビニル基、アリル基等が好ましく、主鎖に直接結合していてもよいし、上記式Xである二価の連結基を介して結合していてもよい。
【0043】
上述した各成分からなる本発明の含フッ素硬化性組成物は、これを硬化させることにより耐溶剤性、耐薬品性に優れたゲル硬化物を形成させることができる。
【0044】
なお、本発明において、ゲル硬化物とは、部分的に3次元構造を有し、応力によって変形及び流動性を示す状態を意味し、大体の目安としてJISゴム硬度計において硬さ“0”以下の硬度を有するもの、或いはASTM D−1403(1/4コーン)における針入度が1〜200のものをいう。
【0045】
ゲル硬化物の形成は、適当な型内に本発明の付加硬化型の組成物を注入して該組成物の硬化を行うか、該組成物を適当な基体上にコーティングした後に硬化を行う等の従来公知の方法により行われる。また、硬化は、通常60〜150℃の温度で30〜180分間程度の加熱処理によって容易に行うことができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の含フッ素硬化性組成物は、硬化剤である含フッ素オルガノ水素シロキサンが、主剤に対し相溶性に優れている上、基材に対する密着性、耐溶剤性及び耐薬品性に優れたゲル硬化物を与えるもので、電気・電子部品のポッティングや封止用の材料として、また、パワートランジスター、IC、コンデンサー等の制御回路素子等の保護用被覆材料などとして好適に使用することができる。
【0047】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0048】
[実施例1]
下記式(4)で示されるポリマー(粘度10,000cP)60重量部と下記式(5)で示されるポリマー(粘度1,000cP)40重量部に、下記式(6)で示される化合物20重量部、エチニルシクロヘキサノールの50%トルエン溶液0.15重量部、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のエタノール溶液(白金濃度3.0重量%)0.015重量部を加え、混合し、含フッ素硬化物組成物を調製した。この組成物の外観は透明であり、25℃にて24時間放置しても透明性は変わらなかった。
【0049】
【化21】
【0050】
この組成物を150℃にて1時間加熱し、硬化させたところ、針入度70(ASTM D−1403 1/4コーン)の透明なゲル硬化物を得た。
【0051】
[実施例2]
実施例1の式(4)のポリマーの代わりに下記式(7)で示されるポリマー70重量部、式(5)のポリマーの代わりに下記式(8)で示される化合物30重量部、式(6)の化合物の代わりに下記式(9)で示される化合物30重量部をを使用した以外は、実施例1と同様に組成物を調製した。この組成物の外観は透明であり、25℃にて24時間放置しても透明性は変わらなかった。
【0052】
【化22】
【0053】
この組成物を実施例1と同様に硬化させたところ、針入度60(ASTM D−1403 1/4コーン)の透明なゲル硬化物が得られた。
【0054】
[実施例3]
実施例1の式(6)のポリマーの代わりに下記式(10)で示される化合物18重量部を使用した以外は、実施例1と同様に組成物を調製した。この組成物の外観は透明であり、25℃にて24時間放置しても透明性は変わらなかった。
【0055】
【化23】
【0056】
この組成物を実施例1と同様に硬化させたところ、針入度65(ASTM D−1403 1/4コーン)の透明なゲル硬化物が得られた。
【0057】
[比較例1]
実施例1の式(6)の化合物の代わりに下記式(11)で示される化合物10重量部を使用した以外は、実施例1と同様に組成物を調製した。この組成物の外観は白濁しており、25℃にて24時間放置後、組成物は2層に分離していた。
【0058】
【化24】
【0059】
この組成物を実施例1と同様に硬化させたところ、白濁した不均一な硬化をしたゲル硬化物が得られた。
【0060】
[参考例1]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下ロートを備えた、1L四つ口フラスコに下記式(a)の化合物370g及びトルエン200gを仕込み、80℃に加熱した。その後、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度0.5重量%)0.1gを添加し、更に、下記式(b)の化合物700gを滴下ロートにて滴下した。
【0061】
【化25】
【0062】
滴下終了後、80℃にて1時間熟成し、その後ガスクロマトグラフィにて化合物(b)が消費されたことを確認し、冷却した。
【0063】
その後、活性炭10gを加えて1時間撹拌した後、ろ過し、得られたろ液を120℃/3Torrの条件下でストリッピングして溶媒を除去したところ、無色透明な液体(粘度28cs、比重1.327、屈折率1.364)990gを得た。
【0064】
この液体を1H−NMR、IR及び元素分析により分析したところ、平均構造が下記式(c)で示される化合物であることが確認された。
【0065】
【化26】
【0066】
1 H−NMR
δ0.09(s,C−Si−CH 3 :12H)
δ0.16(s,H−Si−CH 3 :24H)
δ0.6〜1.3(m,Si−CH 2 −:8H)
δ1.5〜2.3(m,Si−CH2−CH 2 −CH 2 −:8H)
δ4.72(s,Si−H:4H)
【0067】
IR
2130cm-1 νSi-H
【0068】
元素分析
【0069】
[参考例2]
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下ロートを備えた、1L四つ口フラスコに上記式(a)の化合物115g及びビストリフルオロメチルベンゼン100gを仕込み、80℃に加熱した。その後、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度0.5重量%)0.03gを添加し、更に、下記式(d)の化合物1850gを滴下ロートにて滴下した。
【0070】
【化27】
【0071】
滴下終了後、80℃にて1時間熟成し、冷却した。
【0072】
その後、活性炭10gを加えて1時間撹拌した後、ろ過し、得られたろ液を120℃/3Torrの条件下でストリッピングして溶媒を除去したところ、無色透明な液体(粘度2520cs、比重1.709、屈折率1.333)1050gを得た。
【0073】
この液体を1H−NMR、IR及び元素分析により分析したところ、平均構造が下記式(e)で示される化合物であることが確認された。
【0074】
【化28】
【0075】
1 H−NMR
δ0.09(s,C−Si−CH 3 :6H)
δ0.16(s,H−Si−CH 3 :30H)
δ0.31(s,arom.Si−CH 3 :6H)
δ0.6〜1.3(m,Si−CH 2 −:8H)
δ3.23(s,N−CH 3 :3H)
δ4.72(s,Si−H:5H)
δ7.2〜7.7(m,arom.:4H)
【0076】
IR
2130cm-1 νSi-H
【0077】
元素分析
Claims (3)
- (A)下記一般式(1)で示される直鎖状ポリフルオロ化合物、
CH2=CH−(X)a−Rf1−(X)a−CH=CH2 (1)
[式中、Xは独立に−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR1−CO−(ここで、Yは−CH2−又は
(B)下記一般式(2)で示される含フッ素オルガノ水素シロキサン
(C)有効量の白金族金属触媒
を必須成分として含有する含フッ素硬化性組成物。 - 硬化後に得られるゲル硬化物の針入度(ASTM D−1403)が1〜200の範囲である請求項1又は2記載の硬化性組成物。
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