JP6157699B1 - 食品殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この装置は、殺菌水を貯留した水槽の上流側と下流側にそれぞれスプロケット20を配置し、そのスプロケット20間にコンベアベルト21を配設し、そのコンベアベルト21に移送板22を所定間隔で立設している。
そして、コンベアの駆動に伴って、移送板22が上流側から下流側へスライドし、そのスライドに伴って殺菌水中のキャベツ23が移送される構成となっている。
この装置は、塩素ナトリウムの塩素水や電解水に一定時間(3〜5分位)沈め、同時に水槽の底の爆気管24から爆気を行い、野菜の洗浄を行う構成とされている。
また、前記図4と同様の移送板22を備えた洗浄装置として特許文献1,2の技術が知られている。
また、従来の技術は曝気による洗浄作用を兼ねているので、気泡により殺菌水が蒸発して濃度が薄くなり、殺菌効果は更に悪化するという問題があった。
さらに、殺菌槽上部にコンベアを配設しているので、装置が複雑化し、メンテナンスや清掃等に手間がかかるという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、噴射水流により被殺菌物を移送すると共に、浸漬手段(羽根送り装置)により被殺菌物の浮沈反転を繰り返すことによって、簡易な構造で食品内部まで確実に殺菌可能とした食品殺菌装置を提供することにある。
内部に殺菌水を収容し、一端に被殺菌物の投入口(8)を有し、他端に被殺菌物の取出口(9)を備えた水槽(1)と、
噴射水の水流により殺菌水中に浮遊する被殺菌物を一定方向に移送する水流発生手段(14)と、
殺菌水中を移送される被殺菌物を、殺菌水中に強制的に沈み込ませると共に反転させて送り出す浸漬手段(2)を、被殺菌物であるキャベツや白菜やレタスなどの野菜を丸のまま浮上させることができる間隔をあけて複数配置した構成からなり、
前記浸漬手段(2)は、被殺菌物の移送路の直交方向に架け渡された回転軸(16)と、その回転軸上に突設された所定幅の羽根(17)を複数有する羽根送り装置(15)によって構成され、
前記羽根送り装置(15)は、羽根(17)と羽根(17)の間に被殺菌物を挟んだ状態で回転し、被殺菌物を水中に浸漬するとともに反転させて送り出す機能を有する構成とした。
また、投入口から被殺菌物を投入するだけで自動的に殺菌と洗浄を行うので、手作業が不要であり作業者が作業中に塩素ガスを吸ったりするおそれがない。
また、浸漬手段は被殺菌物の移送経路上に被殺菌物であるキャベツ、白菜、レタスなどの野菜が丸のまま浮上できる間隔をあけて複数配置されているので、被殺菌物がそれぞれの浸漬手段によって洗浄水中に沈められ、浮沈と反転を繰り返しながら食品内部まで確実に殺菌洗浄される。
投入口8から投入されたキャベツ等の被殺菌物は、下流へ流れて取出口9から排出される構成となっている。
水槽1には次亜塩素酸ナトリウムを溶解した塩素水や電解水等からなる殺菌水が貯留されている。
このろ過タンク10は細かいメッシュの生地からなるろ過袋11を備えており、水槽1からオーバーフロー排出された水がろ過袋11に導入され、ろ過袋によってゴミ等が回収された後に、ろ過タンク10に水が貯留される構成となっている。
このオーバーフロー機構により、水面が一定に保たれると共に、水中の浮ゴミ(特に虫、ワラクズ、食品クズ、毛髪)が除去される。
上流側へ送られた殺菌水は吐出口13から装置後方へ向けて噴射される。
この吐出口13から噴射される水流は、水槽の殺菌水全体に流れが発生する水流発生手段14を構成している。
羽根17の幅は水槽1の幅と同程度の横幅を有し、その羽根面には必要に応じて水を通過させるためのパンチング処理あるいは網状の処理が施されている。
羽根17の材質は特に限定されるものではないが、一例としてウレタンゴム、シリコンゴム、SUS等から構成される。
本実施例では羽根17は回転軸から90度の角度をおいて4枚突設されている。また、本実施例では、本装置では羽根送り装置15が水流方向に沿って3連設けられている。羽根送り装置15と羽根送り装置15の距離は食材によって適宜調整される。
羽根が180度前後回転した後は、羽根送り装置15から解放され、再び水面に浮遊する。
浮遊したキャベツは再び後続の羽根送り装置15に入り込み、この装置でも同様に、前後を2枚の羽根17に挟まれた状態で羽根17に送られ、羽根17の回転と共に、水中に押さえ込まれて浸漬される。
再び浮遊したキャベツは前記と同様に羽根送り装置15に入り込み、さらに浸漬される。
このように、羽根送り装置15と羽根送り装置15の間に被殺菌物が浮き上がるためのスペースが確保されているので、3連の羽根送り装置を通過する際に、浮沈と回転を繰り返しながらキャベツが殺菌洗浄される。
排出コンベア4上にはネット4aがスライド自在に配設され、このネット4aが上昇方向に常時スライドしており、ネット4a上に流れてきたキャベツがネット4a上に載り、ネット4aのスライドに伴って水中から取り出される構成となっている。
水中から取り出されたキャベツは容器に収容されて搬出される。
水槽1に殺菌水を収容して操作盤7のボタンを操作し、装置を稼働する。水中ポンプ3が作動し、水槽内では、吐出口13から噴射される噴射水により、殺菌水に投入口8側から取出口9側に向かう流れが生じる。
投入口8から被殺菌物であるキャベツ18を投入する。投入に際してはポンプ吐出口13からの水流により順次流れる量を投入する。
キャベツ18は殺菌水中に浮遊しながら流れ、水流に促されて流れてくるキャベツ18は、最初の羽根送り装置15に到達する。
このとき、キャベツ18は回転、浮沈効果により内部まで殺菌水が浸透する。
再び水面に浮上したキャベツ18は後続の羽根送り装置15に入り込み、この装置でも同様に、回転・浮沈を繰り返し、さらに、後続の羽根送り装置15によっても同様に回転・浮沈を繰り返し、内部まで確実に殺菌される。
最終の羽根送り装置15から後方に送り出されたキャベツ18は、排出コンベア4で回収されて、容器に収容後搬出される。
羽根送り装置15によってキャベツ18を浸漬するので、水流に促されて流れてくるキャベツ18は、羽根17と羽根17の間に入り込み、前後を2枚の羽根に挟まれた状態で羽根に送られ、羽根の回転と共に、水中に押さえ込まれて確実に浸漬される。そのため被殺菌物は移送時において水流を浴びながら浮沈及び回転を繰り返しながら確実に殺菌されることになる。
噴射水による水流により被殺菌物を流すので、殺菌及び洗浄作用を効率良く行うことができると共に、簡易な構造により移送手段が構成され、メンテナンス等が容易となる。
本実施例の食品洗浄装置Aで処理を行ったキャベツ18は、従来の単に沈めるだけの処理のキャベツと比較するとキャベツの重量が異なっており、キャベツの芯まで殺菌水が十分浸透していることが分かる。
本実施例では、キャベツ18を丸のまま殺菌するので、カット加工後の殺菌データが丸のまま殺菌されていない物に比べてはるかに雑菌が少なく、また、スライサーなどのカット機械にも菌が付着せず衛生的である。
例えば、前記実施例では被殺菌物としてキャベツ18を使用したが、これに限らず、白菜、レタス、グリーンリーフ等、水に浮遊する性質を有する野菜であれば適用可能である。
1 水槽
2 浸漬装置
3 水中ポンプ
4 排出コンベア
4a ネット
5 ろ過装置
6 移動キャスタ
7 操作盤
8 投入口
9 取出口
10 ろ過タンク
11 ろ過袋
12 パイプ
13 吐出口
15 羽根送り装置
16 回転軸
17 羽根
18 キャベツ
Claims (1)
- キャベツや白菜やレタスなどの野菜を丸のまま殺菌洗浄する食品殺菌装置であって、
内部に殺菌水を収容し、一端に被殺菌物の投入口(8)を有し、他端に被殺菌物の取出口(9)を備えた水槽(1)と、
噴射水の水流により殺菌水中に浮遊する被殺菌物を一定方向に移送する水流発生手段(14)と、
殺菌水中を移送される被殺菌物を、殺菌水中に強制的に沈み込ませると共に反転させて送り出す浸漬手段(2)を、被殺菌物であるキャベツや白菜やレタスなどの野菜を丸のまま浮上させることができる間隔をあけて複数配置した構成からなり、
前記浸漬手段(2)は、被殺菌物の移送路の直交方向に架け渡された回転軸(16)と、その回転軸上に突設された所定幅の羽根(17)を複数有する羽根送り装置(15)によって構成され、
前記羽根送り装置(15)は、羽根(17)と羽根(17)の間に被殺菌物を挟んだ状態で回転し、被殺菌物を水中に浸漬するとともに反転させて送り出す機能を有することを特徴とする食品殺菌装置。
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