以下、本発明の温調システムを図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の温調システムの概略構成を示す図である。
〔温調システムの全体構成〕
上記温調システムは、室外ユニット100と、この室外ユニット100に接続された床冷暖房ユニット200と、この床冷暖房ユニット200に接続された第1〜第8床冷暖房パネル301〜308とを備える。なお、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308は、それぞれ、2次側熱交換端末の一例である。
〔室外機100の構成〕
上記室外機100は、圧縮機101、四路切換弁102、室外熱交換器103、電動膨張弁104およびアキュムレータ105を有する。この電動膨張弁104の一端側には、室外熱交換器103の一端側が接続されている。また、四路切換弁102は第1〜第4ポート102a〜102dを有する。この第1ポート102aが圧縮機101の吐出側に接続されている。また、第2ポート102bは室外熱交換器103の他端側に接続されている。また、第3ポート102cはアキュムレータ105を介して圧縮機101の吸入側に接続されている。また、第4ポート102dはプレート式水熱交換器201の一端側に接続されている。暖房運転時、第1ポート102aと第4ポート102dとの間、および、第2ポート102bと第3ポート102cとの間が連通する。一方、冷房運転時、第1ポート102aと第2ポート102bとの間、および、第3ポート102cと第4ポート102dとの間が連通する。なお、プレート式水熱交換器201は二次側熱交換端末の一例である。
また、上記室外機100は、それぞれが例えばサーミスタからなる第1〜第4冷媒温センサ106〜109と、例えばサーミスタからなる外気温センサ110と、第1〜第4冷媒温センサ106〜109および外気温センサ110が検出した温度を示す信号を受ける室外機用制御装置111とを有する。
上記第1温度センサ106は、電動膨張弁104とプレート式水熱交換器201との間の冷媒の温度を検出する。この電動膨張弁104の他端側には、プレート式水熱交換器201の他端側が接続されている。
上記第2温度センサ107は、四路切換弁102の第4ポート102dと室内熱交換器501との間の冷媒の温度を検出する。
上記第3温度センサ108は、圧縮機101と四路切換弁102の第1ポート102aとの間の冷媒の温度を検出する。
上記第4温度センサ109は、室外熱交換器103内の冷媒の温度を検出するために、室外熱交換器103に取り付けられている。
上記第5外気温センサ110は、外気の温度を検出するために、室外熱交換器103の近傍に配置されている。
上記室外機用制御装置111は、インバータ(図示せず)を介して、圧縮機101を制御する。この室外機用制御装置111は、プレート式水熱交換器201および室内熱交換器501の熱交換効率が最適となるように、電動膨張弁104も制御する。また、室外機用制御装置111は、図示しない信号線を介して床冷暖房ユニット用制御装置216に接続されている。
また、上記室外熱交換器103、圧縮機101、プレート式水熱交換器201および電動膨張弁104は、環状に接続されて、それぞれが冷媒回路601の一部を構成する。なお、冷媒回路601を流れる冷媒は熱媒の一例である。
また、図示しないが、上記室外熱交換器103の近傍には室外ファンが配置されている。この室外ファンが室外熱交換器103に送風を行う。
〔床冷暖房ユニット200の構成〕
上記床冷暖房ユニット200は、プレート式水熱交換器201、膨張タンク202、循環ポンプ203、往きヘッダ204および戻りヘッダ205を有する。
上記プレート式水熱交換器201は、冷媒回路601の凝縮器または蒸発器として機能する。すなわち、プレート式水熱交換器201は、冷媒回路601の冷媒との熱交換を行う。これにより、冷温水が生成される。また、プレート式水熱交換器201には、室外機100からの冷媒が流れる流路と、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308からの戻り水が流れる流路とが設けられている。
上記膨張タンク202は、正負圧弁が付いており、プレート式水熱交換器201からの冷温水が溜まる。また、膨張タンク202の上部には給水口202aが設けられており、給水口202aから膨張タンク202内に水が必要時に補充される。
上記循環ポンプ203は、吸入側が膨張タンク202に接続されている一方、吐出側が往きヘッダ204に接続されている。これにより、循環ポンプ203は、プレート式水熱交換器201を通過する冷媒と熱交換した冷温水を第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に送ることができるようになっている。
上記往きヘッダ204には、第1〜第8熱動弁251〜258の一端部側と、水抜き栓259の一端部側とが接続されている。この第1〜第8熱動弁251〜258の他端部側には、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の水入口が接続されている。なお、第1〜第8熱動弁251〜258は開閉弁の一例である。
上記第1〜第8熱動弁251〜258は、冷温水の流れを制御する。より詳しくは、第1〜第8熱動弁251〜258は、床冷暖房ユニット用制御装置216によって制御され、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の設定温度に対応する開閉動作を行う。
上記戻りヘッダ205には、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の水出口が接続されている。これにより、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷温水が、床冷暖房ユニット200に戻り、水回路211を循環できるようになっている。
また、上記床冷暖房ユニット200は、例えばサーミスタからなる第1,第2水温センサ212,213と、例えばサーミスタからなる冷媒温センサ214と、冷媒圧センサ215と、床冷暖房ユニット用制御装置216とを有する。
上記第1水温センサ212は、膨張タンク202から往きヘッダ204へ向かって流れる冷温水の温度を検出し、この温度を示す信号を床冷暖房ユニット用制御装置216に送出する。
上記第2水温センサ213は、戻りヘッダ205からプレート式水熱交換器201へ向かって流れる冷温水の温度を検出し、この温度を示す信号を床冷暖房ユニット用制御装置216に送出する。
上記冷媒温センサ214は、プレート式水熱交換器201の他端側の近傍に配置されている。この冷媒温センサ214は、電動膨張弁104とプレート式水熱交換器201の間の冷媒の温度を検出し、この温度を示す信号を床冷暖房ユニット用制御装置216に送出する。
上記冷媒圧センサ215は、プレート式水熱交換器201の一端側の近傍に配置されている。また、冷媒圧センサ215は、四路切換弁102の第4ポート102dとプレート式水熱交換器201との間の冷媒の圧力を検出し、この圧力を示す信号を床冷暖房ユニット用制御装置216に送出する。
上記床冷暖房ユニット用制御装置216は、リモコン装置400から、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定を示す信号を受信する。また、床冷暖房ユニット用制御装置216は、リモコン装置400からの信号などに基づいて、循環ポンプ203および第1〜第8熱動弁251〜258などを制御する。
〔第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の構成〕
上記第1〜第8床冷暖房パネル301〜308は、第1〜第8熱動弁251〜258を介して、冷温水の供給を受けて、温調ゾーンの冷暖房を行う。より詳しくは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308は、蛇行形状に形成された第1〜第8水循環パイプ311〜318を有する。この第1〜第8水循環パイプ311〜318内には、プレート式水熱交換器201からの冷温水が流れる。また、第1〜第8水循環パイプ311〜318の上流側の端部が、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の水入口を形成する。また、第1〜第8水循環パイプ311〜318の下流側の端部が、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の水出口を形成する。ここで、上記温調ゾーンとは、第1〜第8水循環パイプ311〜318から温熱または冷熱が供給される空間または物体を指す。
図2は上記リモコン装置400の概略正面図である。
上記リモコン装置400は、操作部401と、この操作部401上に設けられた表示部402とを備える。
上記操作部401は、ゾーン選択ボタン411、表示切替ボタン412、運転/停止ボタン413、戻るボタン414、メニュー/決定ボタン415、上ボタン416、下ボタン417、右ボタン418および左ボタン419を有する。ユーザが、ゾーン選択ボタン411、表示切替ボタン412、…および左ボタン419を操作すると、この操作に対応する操作信号が床冷暖房ユニット用制御装置216へ出力される。すなわち、床冷暖房ユニット用制御装置216は、操作部401から、ユーザの操作に対応する操作信号を受信する。
上記表示部402は、図3,図4に示すように、第1画面403と第2画面404を切り替えて表示することが可能である。このとき、第1,第2画面403,404のそれぞれには、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のうちの少なくとも1つの床冷暖房パネルに関わる情報を表示させることが可能である。また、第1,第2画面403,404のそれぞれには、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のうちの複数の床冷暖房パネルに関わる複数の情報を同時に表示可能である。ここで、上記情報とは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308が運転している否かを示す情報と、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のタイマー運転が設定されているか否かを示す情報と、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の運転モードを示す情報と、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定の情報とのうちの少なくとも1つを指す。
上記第1画面403には、第1表示領域431、第2表示領域432、第3表示領域433および第4表示領域434が設けられている。一方、第2画面404には、第5表示領域435、第6表示領域436、第7表示領域437および第8表示領域438が設けられている。この第1〜第8表示領域431〜438のそれぞれには、少なくとも、制御グループを示すアルファベットと、運転または停止の漢字と、冷暖房能力の設定を示す目盛の図形とが表示される。
より詳しくは、図3,図4の状態では、第1床冷暖房パネル301が制御グループAに、第2床冷暖房パネル302が制御グループBに、第3床冷暖房パネル303が制御グループCに、第4床冷暖房パネル304が制御グループDに、第5床冷暖房パネル305が制御グループEに、第6床冷暖房パネル306が制御グループFに、第7床冷暖房パネル307が制御グループGに、第8床冷暖房パネル308が制御グループHに、それぞれ、属している。
また、上記第1〜第8表示領域431〜438には温調ゾーンの名称が表示されている。この温調ゾーンの名称は、制御グループに属する床冷暖房パネルで冷暖房される温調ゾーンの名称である。例えば第1表示領域431の「1Fリビング1」は、第1床冷暖房パネル301で温調される温調ゾーンの名称を示している。
また、上記第1〜第8表示領域431〜438において、「運転」は、床冷暖房パネルが運転中であることを示す一方、「停止」は、床冷暖房パネルが停止中であることを示す。例えば第3表示領域433の「停止」は、第3床冷暖房パネル303が停止中で冷暖房を行っていないことを示している。
また、上記第3,第4,第7,第8表示領域433,434,437,438では、タイマー運転が設定されていることを時計の図形で示している。すなわち、第3,第4,第7,第8床冷暖房パネル303,304,307,308は、ユーザが設定した時間に冷暖房を行うようになっている。
また、上記第1〜第8表示領域431〜438には、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の運転モードが示される。例えば第2,第6表示領域432,436の「エコ」は、第2,第6床冷暖房パネル302,306が省エネ運転されることを示している。また、上記第3,第7表示領域433,437の「快適」は、第3,第7床冷暖房パネル303,307に供給される冷温水が外気温度および室内温度に応じて補正されることを示している。
また、上記第1〜第8表示領域431〜438では、冷暖房能力の設定が目盛の図形で表示されている。例えば第4,第8表示領域444,448の目盛の図形は、冷房運転時、第4,第8床冷暖房パネル304,308の冷房能力が最大となる設定であることを示す一方、暖房運転時、第4,第8床冷暖房パネル304,308の暖房能力が最小となる設定であることを示している。また、第1,第5表示領域431,435の温度目盛の図形は、冷房運転時、第1,第5床冷暖房パネル301,305の冷房能力が最小となる設定であることを示す一方、暖房運転時、第1,第5床冷暖房パネル301,305の暖房能力が最大となる設定であることを示している。
また、上記床冷暖房ユニット用制御装置216は、図1に示すように、情報表示画面選択部216aと、冷暖房パネル群設定部216bと、名称設定部216cと、デフォルト画面選択部216dと、冷暖房能力設定変更部216eと、運転停止切替部216fとを備える。この情報表示画面選択部216a、冷暖房パネル群設定部216b、名称設定部216c、デフォルト画面選択部216d、冷暖房能力設定変更部216eおよび運転停止切替部216fは、ソフトウェアで構成されている。
上記情報表示画面選択部216aは、第1,第2画面403,404の中から、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる情報を表示する画面を、操作部401からの操作信号に基づいて選択する。この情報表示画面選択部216aにより、例えば、ユーザは、第1画面403に表示されている第1〜第4床冷暖房パネル301〜304に関わる情報を第2画面404に表示させることができる。このような表示変更を行う場合、第2画面404に表示されている第5〜第8床冷暖房パネル305〜308に関わる情報は、第1画面403にさせることになる。
上記床冷暖房パネル群設定部216bは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のうちの少なくとも2つをグループ化して床冷暖房パネル群を設定する。この床冷暖房パネル群設定部216bにより、例えば、ユーザは、第1,第2床冷暖房パネル301,302をグループ化して1つの床冷暖房パネル群を設定することができる。
また、上記床冷暖房パネル群を設定した場合、同一の床冷暖房パネル群に属する床冷暖房パネルに対応する熱動弁には、同一の制御信号が送出される。例えば第1,第2床冷暖房パネル301,302をグループ化して床冷暖房パネル群を設定した場合、床冷暖房ユニット用制御装置216は、第1,第2熱動弁251に同一の制御信号を送出するようになる。すなわち、第1床冷暖房パネル301の運転動作が、第2床冷暖房パネル302の運転動作と一致するようになる。
また、上記情報表示画面選択部216aは、第1,第2画面403,404の中から、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる情報と床冷暖房パネル群との少なくとも一方を表示する画面を、操作部401からの操作信号に基づいて選択する。この情報表示画面選択部216aにより、例えば、ユーザは、第1,第2床冷暖房パネル301,302をグループ化した床冷暖房パネル群に関わる情報を、第1画面403に表示させると共に、第3〜第5床冷暖房パネル303〜305に関わる情報を、第1画面403に表示させることができる。
また、上記情報表示画面選択部216aは、床冷暖房パネル群の数と、床冷暖房パネル群設定部216bによってグループ化されていない床冷暖房パネルの数とを合わせた数が、例えば4以下になったとき、床冷暖房パネルに関わる情報と床冷暖房パネル群に関わる情報との少なくとも一方を表示する画面として、第1画面403を選択する。例えば、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の全てがグループ化されて1つの床冷暖房パネル群が設定されたとき、この1つの床冷暖房パネル群に関わる情報を表示する画面として、第1画面403が自動的に選択される。
上記名称設定部216cは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308および床冷暖房パネル群に関わる情報に対応する温調ゾーンの名称を、操作部401からの操作信号に基づいて設定する。この名称設定部216cにより、例えば、ユーザは、第2表示領域432の「1Fキッチン」を「1Fリビング1」に変更できる。この変更後の名称は、床冷暖房ユニット用制御装置216内の記憶装置(図示せず)内に予め記憶させた複数の名称からユーザが選べるようにしてもよい。あるいは、変更後の名称は、ユーザが任意に付けることができるようにしてもよい。
上記デフォルト画面選択部216dは、第1,第2画面403,404の中から、デフォルト画面を、操作部401からの操作信号に基づいて選択する。このデフォルト画面選択部216dにより、例えば、ユーザは、第2画面404をデフォルト画面に変更することができる。
上記冷暖房能力設定変更部216eは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定を、操作部401からの操作信号に基づいて変更する。より詳しくは、冷暖房能力設定変更部216eは、一括変更モードおよび個別変更モードを有する。この一括変更モードは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる複数の情報を表示部402に同時に表示させたまま、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定を一括変更するモードである。一方、個別変更モードは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる複数の情報を表示部402に同時に表示させたまま、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定を個別変更するモードである。
また、上記一括変更モードは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の変化量が互いに同じになるように、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定を一括変更する。
上記運転停止切替部216fは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の運転と停止を、操作部401からの操作信号に基づいて切り替える。より詳しくは、運転停止切替部216fは一括切替モードおよび個別切替モードを有する。この一括切替モードは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる複数の情報を表示部402に同時に表示させたまま、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の運転と停止を一括切り替えするモードである。一方、個別切替モードは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる複数の情報を表示部402に同時に表示させたまま、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の運転と停止を個別切り替えするモードである。
上記構成の温調ユニットでは、表示部402が第1画面403を表示しているとき、表示切替ボタン412が押されると、第1画面403から第2表示画面に切り替わる。また、上記表示部402が第2画面404を表示しているとき、表示切替ボタン412が押されると、第2画面404から第1画面403に切り替わる。
このように、上記表示切替ボタン412の操作により、第1,第2画面403,404を切り替えることができるので、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる情報の全てを1つのリモコン装置400で確認することができる。
もし、上記第1,第2画面403,404を切り替えることができないなら、リモコン装置400と同様のリモンコン装置を少なくとも1つ用意しなければ、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308に関わる情報の全てを確認できない。
また、上記第1,第2画面403,404のそれぞれには、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のうちの複数の床冷暖房パネルに関わる複数の情報を同時に表示可能である。これにより、ユーザは、表示部402の表示を切り替えるための操作を行わなくても、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のうちの複数の床冷暖房パネルに関わる複数の情報を一目で確認することができる。したがって、上記温調システムは使い勝手に不満を感じるユーザを低減できる。
また、上記表示部402が図3の第1画面403を表示しているとき、ユーザが運転/停止ボタン413を押すと、第1,第2,第4表示領域431,432,434の「運転」の表示が、図8に示すように、「停止」の表示に切り替わる。すなわち、運転停止切替部216eの一括切替モードにより、第1,第2,第4床冷暖房パネル301,302,304が一括停止する。このとき、第3床冷暖房パネル303の停止は維持される。
また、上述の操作によって、表示部402が図8の第1画面403を表示しているとき、ユーザが、運転/停止ボタン413を再び押すと、第1,第2,第4表示領域431,432,434の「停止」の表示が、図3に示すように、「運転」の表示に切り替わる。すなわち、運転停止切替部216eの一括切替モードにより、第1,第2,第4床冷暖房パネル301,302,304の運転が再開される。このとき、第3床冷暖房パネル303の停止は維持される。
このように、上記第1,第2,第4床冷暖房パネル301,302,304の運転と停止の一括切り替えは、第1〜第4表示領域431〜434の表示を見ながら行えるので、的確に行うことができる。
また、上記表示部402が図4の第2画面404を表示しているときに、ユーザが運転/停止ボタン413を押しても、表示部402が図3の第1画面403を表示しているときに、ユーザが運転/停止ボタン413を押したときと同様の作用効果が得られる。
したがって、ユーザが運転/停止ボタン413を押したときに表示部402で「運転」と表示している床冷暖房パネルの全てを一括停止させることができる。
また、ユーザが運転/停止ボタン413を押したときに表示部402で「運転」と表示している床冷暖房パネルがなければ、そのときに表示部402で「停止」と表示している床冷暖房パネルの状態を前回の状態に復帰させることができる。すなわち、前回、複数の床冷暖房パネルが運転されていれば、この複数の床冷暖房パネルを一括運転させることができる。
また、上記表示部402が図3の第1画面403を表示しているとき、上ボタン416が押されると、図9に示すように、第2〜第4表示領域432〜434の冷暖房能力の設定の目盛が1目盛増える。すなわち、冷暖房能力設定変更部216eの一括変更モードにより、第2〜第4床冷暖房パネル302〜304の冷暖房能力の設定が一段階変化する。このとき、第1床冷暖房パネル301の冷暖房能力の設定の目盛は最大であるので、第1床冷暖房パネル301の冷暖房能力の設定は変化しない。
このように、上記第2〜第4床冷暖房パネル302〜304の冷暖房能力の設定の目盛について、一括アップの変更は、第1〜第4表示領域431〜434の表示を見ながら行えるので、的確に行うことができる。
また、上記第2〜第4床冷暖房パネル302〜304の冷暖房能力の設定の目盛について、一括アップの変更は、第2〜第4床冷暖房パネル302〜304の冷暖房能力の変化量が互いに同じになるように行われるので、制御し易い。
また、上記表示部402が図3の第1画面403を表示しているとき、ユーザが下ボタン417を押すと、図10に示すように、第1〜第3表示領域431〜433の冷暖房能力の設定の目盛が1目盛減る。すなわち、冷暖房能力設定変更部216eの一括変更モードにより、第1,第2,第3床冷暖房パネル301,302,303の冷暖房能力の設定が一段階変化する。このとき、第4床冷暖房パネル304の冷暖房能力の設定の目盛は最小であるので、第4床冷暖房パネル304の冷暖房能力の設定は変化しない。
このように、上記第1〜第3床冷暖房パネル301〜303の冷暖房能力の設定の目盛について、一括ダウンの変更は、第1〜第4表示領域431〜434の表示を見ながら行えるので、的確に行うことができる。
また、上記第1〜第3床冷暖房パネル301〜303の冷暖房能力の設定の目盛について、一括ダウンの変更は、第1〜第3床冷暖房パネル301〜303の冷暖房能力の変化量が互いに同じになるように行われるので、制御し易い。
また、上記表示部402が図4の第2画面404を表示しているとき、ユーザが上ボタン416または下ボタン417を押しても、表示部402が図3の第1画面403を表示しているときに、ユーザが上ボタン416または下ボタン417を押したときと同様の作用効果が得られる。
したがって、ユーザが上ボタン416または下ボタン417を押したときに表示部402で冷暖房能力の設定を表示している床冷暖房パネルのうち、冷暖房能力の設定を変更可能な床冷暖房パネルが複数あれば、この複数の床冷暖房パネルの設定を一括変更することができる。
また、上記表示部402が図3の第1画面403を表示しているとき、ユーザがゾーン選択ボタン411を押すと、第1表示領域431の「A」が、図5に示すように、反転表示される。引き続いて、ユーザがメニュー/決定ボタン415を押すと、第1床冷暖房パネル301のタイマー運転の設定の詳細情報を確認するための画面に切り替わる。さらに、ユーザがメニュー/決定ボタン415を押すと、第1床冷暖房パネル301のタイマー運転を設定するための画面に切り替わる。
また、図示しないが、上記第1表示領域431の「A」が反転表示されているとき、上ボタン416または下ボタン417の操作により、「B」、「C」および「D」を順次反転表示させることができる。
また、図示しないが、上記表示部402が第2画面404を表示しているとき、ユーザが、ゾーン選択ボタン411を押した後、上ボタン416または下ボタン417を押すことにより、「E」、「F」、「G」および「H」を順次反転表示させることもできる。
また、上記第1〜第8表示領域431〜438の「A」〜「H」のうちの1つの表示が、図5に示すような反転表示になっているとき、ユーザが、運転/停止ボタン413を押すと、運転停止切替部216eの個別切替モードにより、反転表示のアルファベットの床冷暖房パネル群に属する床冷暖房パネルだけが、運転されたり、停止されたりする。
このように、上記第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の運転と停止の個別切り替えは、第1〜第4表示領域431〜434または第5〜第8表示領域435〜438の表示を見ながら行えるので、的確に行うことができる。
また、上記第1〜第8表示領域431〜438の「A」〜「H」のうちの1つの表示が、図5に示すような反転表示になっているとき、ユーザが、上ボタン416または下ボタン417を押すと、反転表示のアルファベットの床冷暖房パネル群に属する床冷暖房パネルだけの冷暖房能力設定が、上昇したり、下降したりする。
このように、上記第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の冷暖房能力の設定の個別変更は、第1〜第4表示領域431〜434または第5〜第8表示領域435〜438の表示を見ながら行えるので、的確に行うことができる。
また、上記表示部402が図3の第1画面403または図4の第2画面404を表示しているとき、ユーザがメニュー/決定ボタン415を押すと、複数のメニューが表示される。この複数のメニューのうちの1つのメニューをユーザが選択すると、表示部402が、図6に示す表を表示する。この表は、制御グループと表示画面との関係を示している。この表において、「I」は第1画面403を示す一方、「II」は第2画面404を示す。すなわち、上記表によれば、制御グループA,B,C,Dに属する第1〜第4床冷暖房パネル301〜304は第1画面403に表示されるように設定されている一方、制御グループE,F,G,Hに属する第5〜第8床冷暖房パネル305〜308は第2画面404に表示されるように設定されている。この表の「I」,「II」は、上ボタン416、下ボタン417、右ボタン418および左ボタン419の操作で変更可能になっている。例えば、「D」下の「I」を「II」に変更すると、制御グループDに属する第4床冷暖房パネル304が第2画面404に表示されるようにすることができる。このような表示変更を行うことにより、表示部402の表示をユーザの希望に合わせることができる。したがって、使い勝手に不満を感じるユーザを低減できる。
また、上記複数のメニューのうちの他の1つのメニューをユーザが選択すると、表示部402が、図7に示す表を表示する。この表は、床冷暖房パネルと制御グループとの関係を示している。この表において、「1」は第1床冷暖房パネル301を、「2」は第2床冷暖房パネル302を、「3」は第3床冷暖房パネル303を、「4」は第4床冷暖房パネル304を、「5」は第5床冷暖房パネル305を、「6」は第6床冷暖房パネル306を、「7」は第7床冷暖房パネル307を、「8」は第8床冷暖房パネル308を示す。すなわち、上記表によれば、第1床冷暖房パネル301は制御グループAに、「2」は第2床冷暖房パネル302に、「3」は第3床冷暖房パネル303に、「4」は第4床冷暖房パネル304に、「5」は第5床冷暖房パネル305に、「6」は第6床冷暖房パネル306に、「7」は第7床冷暖房パネル307に、「8」は第8床冷暖房パネル308に属するように設定されている。この表の「A」〜「H」は、上ボタン416、下ボタン417、右ボタン418および左ボタン419の操作で変更可能になっている。例えば、「2」下の「B」を「A」に変更すると、第1,第2床冷暖房パネル301,302が制御グループAに属するように設定することができる。すなわち、第1,第2床冷暖房パネル301,302をグループ化して1つの床冷暖房パネル群を設定することができる。この設定を行った場合、図6の表の「A」下に「I」を表示させると、上記床冷暖房パネル群に関わる情報が第1画面403に表示される一方、図6の表の「A」下に「II」に表示させると、上記床冷暖房パネル群に関わる情報が第2画面404に表示される。したがって、上記床冷暖房パネル群が設定されたとき、ユーザは、床冷暖房パネルに関わる情報と床冷暖房パネル群に関わる情報との少なくとも一方を、希望の画面に表示させることができる。
また、図7の表の「A」〜「H」の種類数を4以下にすると、床冷暖房パネルに関わる情報と床冷暖房パネル群に関わる情報との少なくとも一方が、第1画面403に自動的に表示されるようになる。したがって、ユーザの画面設定の手間を軽減できる。
また、図7の表の「B」〜「H」の全てを「A」に変更すると、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308が制御グループAに属するように設定することができる。すなわち、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308をグループ化して1つの床冷暖房パネル群を設定することができる。この設定を行った場合、上記床冷暖房パネル群に関わる情報が第1画面403に自動的に表示されるようになる。したがって、ユーザの画面設定の手間を軽減できる。
また、上記表示部402が第1画面403または第2画面404を表示しているとき、メニュー/決定ボタン415の操作で表示される複数のメニューの中には、温調ゾーンの名称を変更するためのメニューも含まれている。したがって、上記温調ゾーンの名称を変更するためのメニューをユーザが選択することにより、温調ゾーンの名称を変更することができるので、温調システムの使い勝手を向上させることができる。
また、上記表示部402が第1画面403または第2画面404を表示しているとき、メニュー/決定ボタン415の操作で表示される複数のメニューの中には、デフォルト画面を変更するためのメニューも含まれている。したがって、上記デフォルト画面を変更するためのメニューをユーザが選択することにより、例えば第2画面404をデフォルト画面に設定することができる。その結果、表示部402の表示をユーザの希望に近くづけることができる。
また、上記操作部401に特定操作が行われた場合、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308の中に運転中の床冷暖房パネルがあるとき、その運転中の床冷暖房パネルの全てが停止する。例えば、図3,図4の状態で、表示部201が第1画面301を表示しているとき、ユーザが、運転/停止ボタン413を3秒間長押すると、運転中の第1,第2,第4,第5,第6,第8床冷暖房パネル301,302,304,305,306,308の全てが停止する。したがって、ユーザの操作負荷を軽減できる。
なお、上記運転/停止ボタン413の長押しの直前に停止していた第3,第7床冷暖房パネル303,307は、運転/停止ボタン413の長押しで、停止状態から運転状態へならない。
また、上記運転中の床冷暖房パネルの全てが停止した後、操作部401に特定操作が行われた場合、その停止の直前に運転されていた床冷暖房パネルの運転が再開する。例えば、図3,図4の状態で、表示部201が第1画面301を表示しているとき、ユーザが、運転/停止ボタン413を3秒間長押して、運転中の第1,第2,第4,第5,第6,第8床冷暖房パネル301,302,304,305,306,308の全てが停止したとする。この後、ユーザが、再び運転/停止ボタン413を3秒間長押すると、第1,第2,第4,第5,第6,第8床冷暖房パネル301,302,304,305,306,308の全ての運転が再開する。したがって、ユーザの操作負荷を軽減できる。
なお、上記1回目の運転/停止ボタン413の長押しの直前に停止していた第3,第7床冷暖房パネル303,307は、1回目,2回目の運転/停止ボタン413の長押しで、停止状態から運転状態へならない。
上記実施形態において、「長押し」と書かずに「押す」,「押される」と書いている場合の操作は、長押しではなく、押してすぐ離す操作を意味している。
上記実施形態では、温調システムは、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308で冷暖房を行えるものであったが、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308で冷房と暖房との一方のみを行えるものであってもよい。
上記実施形態では、複数の床冷暖房パネルに関わる情報を表示可能な画面の数は、2つであったが、3以上にしてもよい。
上記実施形態では、第1,第2画面403,404のそれぞれの表示領域数は4つであったが、5以上にしてもよい。
上記実施形態では、運転/停止ボタン413の長押しを特定操作の一例としていたが、例えば、表示切替ボタン412と運転/停止ボタン413の二重押しを特定操作の一例としてもよい。
上記実施形態では、床冷暖房パネル群の数と、床冷暖房パネル群設定部216bによってグループ化されていない床冷暖房パネルの数とを合わせた数が、4以下になったとき、床冷暖房パネルに関わる情報と床冷暖房パネル群に関わる情報との少なくとも一方が、第1画面403に自動的表示されるようになっていたが、第2画面404に自動的表示されるようにしてもよい。
また、上記第1画面403または第2画面404への情報表示の自動設定は、床冷暖房パネル群の数と、床冷暖房パネル群設定部216bによってグループ化されていない床冷暖房パネルの数とを合わせた数が、例えば3以下になったときに行われるようにしてもよい。
上記実施形態では、情報表示画面選択部216a、冷暖房パネル群設定部216b、名称設定部216c、デフォルト画面選択部216dおよび冷暖房能力設定変更部216eおよび運転停止切替部216fの少なくとも一つは、ソフトウェアで構成されていたが、スイッチ、タイマ、比較器、増幅器等のハードウェアで構成されるようにしてもよい。
上記実施形態において、室外機用制御装置111が、情報表示画面選択部216a、冷暖房パネル群設定部216b、名称設定部216cおよびデフォルト画面選択部216dの少なくとも1つを有するようにしてもよい。
上記実施形態では、床冷暖房ユニット200は、プレート式水熱交換器201を二次側熱交換端末の一例として有していたが、例えば二重管式水熱交換器を二次側熱交換端末の一例として有してもよい。
上記実施形態において、冷媒圧センサ215の代わりに、圧力スイッチを設けてもよい。
上記実施形態では、冷媒回路601に、電動膨張弁104を設けていたが、膨張機構の一例としての例えばキャピラリチューブを設けてもよい。
上記実施形態において、第1〜第8床冷暖房パネル301〜308のうちの少なくとも一つを、天井冷暖房パネル、天井冷房パネル、天井暖房パネル、壁冷暖房パネル、壁冷房パネル、壁暖房パネル、または、室内設置型ラジエタに換えてもよい。
上記実施形態において、室外機用制御装置111と床冷暖房ユニット用制御装置216の間の通信は、有線で行ってもよいし、無線で行ってもよい。
上記実施形態において、電気ヒータに対する通電により弁体を加熱して膨張させ、その弁体の膨張によって開動作または閉動作を行う熱動弁を開閉弁の一例として用いてもよい。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施形態と上述の変形例とを適宜組み合わせたものを、本発明の一実施形態としてもよい。