JP6156299B2 - 容器用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

容器用鋼板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6156299B2
JP6156299B2 JP2014187701A JP2014187701A JP6156299B2 JP 6156299 B2 JP6156299 B2 JP 6156299B2 JP 2014187701 A JP2014187701 A JP 2014187701A JP 2014187701 A JP2014187701 A JP 2014187701A JP 6156299 B2 JP6156299 B2 JP 6156299B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
steel plate
layer
containers
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014187701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016060925A (ja
Inventor
幹人 須藤
幹人 須藤
祐介 中川
祐介 中川
安秀 大島
安秀 大島
威 鈴木
威 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2014187701A priority Critical patent/JP6156299B2/ja
Publication of JP2016060925A publication Critical patent/JP2016060925A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6156299B2 publication Critical patent/JP6156299B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

本発明は、容器用鋼板およびその製造方法に関する。
缶等の容器に用いられる鋼板(容器用鋼板)として、例えば、特許文献1には、「鋼板の少なくとも片面に、Ni層、Sn層、Fe−Ni合金層、Fe−Sn合金層およびFe−Ni−Sn合金層のうちから選ばれた少なくとも1層からなる耐食性皮膜を有し、該耐食性皮膜上に、Tiを含み、さらにCo、Fe、Ni、V、Cu、MnおよびZnのうちから選ばれた少なくとも1種をその合計でTiに対する質量比として0.01〜10含有する密着性皮膜を有することを特徴とする表面処理鋼板」が開示されている([請求項1])。
特開2010−31348号公報
本発明者らが、特許文献1に記載された容器用鋼板(表面処理鋼板)について、検討した結果、耐食性が劣る場合があることが分かった。具体的には、PETフィルムをラミネートした状態および塗料を塗装した状態で、容器用鋼板を酸性水溶液中に浸漬した際の傷部(地鉄(鋼板)まで到達する傷)の耐食性(それぞれ「フィルム貼付後耐食性」および「塗装後耐食性」ともいう)が不十分となる場合があることが分かった。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、耐食性に優れる容器用鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、下記の構成を採用することで、上記目的を達成されることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)を提供する。
(1)鋼板の表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有するめっき鋼板と、上記めっき鋼板の上記めっき層側の表面上に配置された皮膜と、を有する容器用鋼板であって、上記皮膜は、Tiを含有し、上記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が1.0mg/m2以上60.0mg/m2未満であり、上記皮膜は、K、Na、MgおよびCaからなる群から選ばれる少なくとも1種を、その合計でTiに対する質量比として、1.0×10-4〜1.0×10-2含有する、容器用鋼板。
(2)上記皮膜は、さらに、Ni、CoおよびMnからなる群から選ばれる少なくとも1種を、その合計でTiに対する質量比として、0.01〜0.10含有する、上記(1)に記載の容器用鋼板。
(3)上記(1)に記載の容器用鋼板を得る、容器用鋼板の製造方法であって、鋼板の表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有するめっき鋼板を、Ti成分と、K成分、Na成分、Mg成分およびCa成分からなる群から選ばれる少なくとも1種であるM1成分とを含有する処理液中で陰極電解処理を施すことにより、上記皮膜を形成する、容器用鋼板の製造方法。
(4)上記処理液における上記Ti成分の含有量が、Ti換算した量で、0.01〜0.10mol/Lであり、上記処理液における上記M1成分の含有量が、金属換算した量で、上記Ti成分の含有量に対するモル比(M1/Ti)で、2.0〜30.0である、上記(3)に記載の容器用鋼板の製造方法。
(5)上記(2)に記載の容器用鋼板を得る、容器用鋼板の製造方法であって、鋼板の表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有するめっき鋼板を、Ti成分と、K成分、Na成分、Mg成分およびCa成分からなる群から選ばれる少なくとも1種であるM1成分と、Ni成分、Co成分およびMn成分からなる群から選ばれる少なくとも1種であるM2成分とを含有する処理液中で陰極電解処理を施すことにより、上記皮膜を形成する、容器用鋼板の製造方法。
(6)上記処理液における上記Ti成分の含有量が、Ti換算した量で、0.01〜0.10mol/Lであり、上記処理液における上記M1成分の含有量が、金属換算した量で、上記Ti成分の含有量に対するモル比(M1/Ti)で、2.0〜30.0であり、上記処理液における上記M2成分の含有量が、金属換算した量で、上記Ti成分の含有量に対するモル比(M2/Ti)で、0.1〜1.0である、上記(5)に記載の容器用鋼板の製造方法。
(7)上記陰極電解処理を施す際の電解電流密度が、20.0A/dm2以上である、上記(3)〜(6)のいずれかに記載の容器用鋼板の製造方法。
本発明によれば、耐食性に優れる容器用鋼板およびその製造方法を提供できる。
[容器用鋼板]
本発明の容器用鋼板は、概略的には、めっき鋼板と、めっき鋼板のめっき層側の表面上に配置された特定の皮膜と、を有する。本発明の容器用鋼板は、耐食性(フィルム貼付後耐食性および塗装後耐食性)が優れる。
まず、以下に、めっき鋼板および皮膜の具体的な態様について詳述する。
〔めっき鋼板〕
めっき鋼板は、鋼板の表面の少なくとも一部を覆うめっき層を有する。
素材の鋼板としては、一般的な缶用の鋼板を使用できる。めっき層は、連続層であってもよいし、不連続の島状であってもよい。また、めっき層は、鋼板の少なくとも片面に設けられていればよく、両面に設けられていてもよい。めっき層の形成は、含有される金属元素に応じた公知の方法で行える。
以下に、鋼板およびめっき層の好適態様について詳述する。
〈鋼板〉
鋼板の種類は特に限定されるものではなく、通常、容器材料として使用される鋼板(例えば、低炭素鋼板、極低炭素鋼板)を用いることができる。この鋼板の製造方法、材質なども特に限定されるものではなく、通常の鋼片製造工程から熱間圧延、酸洗、冷間圧延、焼鈍、調質圧延等の工程を経て製造される。
鋼板は、必要に応じて、その表面にニッケル(Ni)含有層を形成したものを用い、このNi含有層上に後述するSn層を含むめっき層を形成してもよい。Ni含有層を有する鋼板を用いてSnめっきを施すことにより、島状Snを含むめっき層を形成することでき、溶接性が向上する。
Ni含有層としてはニッケルが含まれていればよく、例えば、Niめっき層(Ni層)、Ni−Fe合金層などが挙げられる。
鋼板にNi含有層を付与する方法は特に限定されず、例えば、公知の電気めっきなどの方法が挙げられる。また、Ni含有層としてNi−Fe合金層を付与する場合、電気めっきなどにより鋼板表面上にNi付与後、焼鈍することにより、Ni拡散層を配位させ、Ni−Fe合金層を形成できる。
Ni含有層中のNi量は特に限定されず、片面当たりのNi換算量として50〜2000mg/m2が好ましい。
〈めっき層〉
めっき鋼板は、鋼板表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有する。このめっき層は鋼板の少なくとも片面に設けられていればよく、両面に設けられていてもよい。また、めっき層は、鋼板表面上の少なくとも一部を覆う層であり、連続層であってもよいし、不連続の島状であってもよい。
めっき層の鋼板片面当たりのSn付着量は、0.1〜15.0g/m2が好ましく、0.2〜15.0g/m2がより好ましく、1.0〜15.0g/m2がさらに好ましい。
なお、Sn付着量は、電量法または蛍光X線により表面分析して測定できる。蛍光X線の場合、Sn量既知のSn付着量サンプルを用いて、Sn量に関する検量線をあらかじめ特定しておき、同検量線を用いて相対的にSn量を特定する。
めっき層としては、Snをめっきして得られるSn層からなるめっき層のほか、Snめっき後通電加熱などによりSnを加熱溶融させて得られる、Sn層の最下層(Sn層/鋼板界面)にFe−Sn合金層が一部形成されためっき層も挙げられる。
また、めっき層としては、Ni含有層を表面に有する鋼板に対してSnめっきを行い、さらに通電加熱などによりSnを加熱溶融させて得られる、Sn層の最下層(Sn層/鋼板界面)にFe−Sn−Ni合金層、Fe−Sn合金層などが一部形成されためっき層も挙げられる。
なお、本発明においては、上述したNi含有層(Ni層、Ni−Fe合金層)も、めっき鋼板のめっき層に含まれるものとする。
めっき層の製造方法としては、周知の方法(例えば、電気めっき法や溶融したSnに浸漬してめっきする方法)が挙げられる。
例えば、フェノールスルフォン酸Snめっき浴、メタンスルフォン酸Snめっき浴、またはハロゲン系Snめっき浴を用い、片面あたりの付着量が所定量(例えば、2.8g/m2)となるように鋼板表面にSnを電気めっきした後、Snの融点(231.9℃)以上の温度で加熱溶融処理を行って、Sn単体のめっき層(Sn層)の最下層(Sn層/鋼板界面)にFe−Sn合金層を形成しためっき層を製造できる。加熱溶融処理を省略した場合、Sn単体のめっき層(Sn層)を製造できる。
また、鋼板がその表面上にNi含有層を有する場合、Ni含有層上にSnめっき後、加熱溶融処理を行うと、Sn単体のめっき層(Sn層)の最下層(Sn層/鋼板界面)にFe−Sn−Ni合金層、Fe−Sn合金層などが形成される。
〔皮膜〕
次に、上述しためっき鋼板のめっき層側の表面上に配置される皮膜について説明する。皮膜は、概略的には、Ti(チタニウム元素)を主成分として含有し、さらに、K(カリウム元素)、Na(ナトリウム元素)、Mg(マグネシウム元素)およびCa(カルシウム元素)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する皮膜であり、後述する処理液を用いて形成される。
皮膜は、めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量(以下、「Ti付着量」ともいう)が1.0mg/m2以上60mg/m2未満である。Ti付着量が1.0mg/m2未満または60mg/m2以上であると耐食性が劣るが、この範囲内であれば耐食性に優れる。Ti付着量は、耐食性がより優れるという理由から、3〜30mg/m2が好ましく、5〜20mg/m2がより好ましい。
また、皮膜は、K、Na、MgおよびCaからなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「M1」とも表記する)を、その合計のTiに対する質量比(以下、「質量比(M1/Ti)」とも表記する)として、1.0×10-4〜1.0×10-2含有する。
これにより、本発明の容器用鋼板は、耐食性に優れる。その理由は明らかではないが、以下のように推測される。すなわち、皮膜中に微量なK、Na、MgおよびCaの少なくともいずれかが含まれることで、めっき層に対する被覆性が向上し、酸性水溶液中で地鉄(鋼板)まで到達する傷があった場合に、めっき層表面へのHイオンのイオン供給を抑制でき、腐食のカソード反応速度を低下させることができるためと考えられる。もっともこのメカニズムは推測であり、メカニズムが別であっても本発明の範囲内とする。
上記質量比(M1/Ti)は、耐食性がより優れるという理由から、3.0×10-4〜9.0×10-3が好ましく、9.0×10-4〜5.0×10-3がより好ましい。
さらに、皮膜は、Ni、CoおよびMnからなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「M2」とも表記する)を、その合計のTiに対する質量比(以下、「質量比(M2/Ti)」とも表記する)として、0.01〜0.10含有するのが好ましい。
これにより、本発明の容器用鋼板は、耐食性がより優れる。その理由は明らかではないが、以下のように推測される。すなわち、皮膜中にNi、CoおよびMnの少なくともいずれかが含まれることで、皮膜自体の強度が高まり、皮膜の凝集破壊を抑制し、皮膜とめっき層との密着力が向上するため、Hイオン等の透過を抑制でき、腐食のカソード反応速度を低下させることができるためと考えられる。もっとも、このメカニズムは推測であり、メカニズムが別であっても本発明の範囲内とする。
上記質量比(M2/Ti)は、0.02〜0.09がより好ましく、0.04〜0.08がさらに好ましい。
Ti付着量は、蛍光X線による表面分析により測定する。
一方、K、Na、MgおよびCa、ならびに、Ni、CoおよびMnについては、皮膜中に含まれる量が極微量であるため、上記皮膜が形成された鋼板を、100mLの水中に片面100cm2の面積になるように浸漬させ、30分間煮沸した後に、水中に溶出した元素量をICP質量分析およびイオンクロマトグラフィーを用いて定量する。
皮膜中のTi、K、Na、Mg、Ca、Ni、CoおよびMn等は、各種の化合物として含まれ、この化合物の種類や態様は、特に限定されない。
[容器用鋼板の製造方法]
次に、上述した本発明の容器用鋼板を製造する方法(以下、「本発明の製造方法」ともいう)について説明する。本発明の製造方法は、少なくとも、後述する処理液(以下、「本発明の処理液」ともいう)を用いて上述した皮膜を形成する皮膜形成工程を備える。
〔皮膜形成工程〕
皮膜形成工程は、めっき鋼板のめっき層側の表面上に、上述した皮膜を形成する工程であって、後述する本発明の処理液中に浸漬しためっき鋼板に陰極電解処理を施す工程である。なお、陰極電解処理と陽極電解処理とを交互に行う交番電解を実施してもよい。
以下に、使用される本発明の処理液や陰極電解処理の条件などについて詳述する。
〈処理液〉
本発明の処理液は、上記皮膜にTi(チタニウム元素)を供給するためのTi成分(Ti化合物)を含有する。
このTi成分としては、特に限定されないが、例えば、チタンアルコキシド、シュウ酸チタニルアンモニウム、シュウ酸チタニルカリウム二水和物、硫酸チタン、チタンラクテート、チタンフッ化水素酸(H2TiF6)および/またはその塩が挙げられる。なお、チタンフッ化水素酸の塩の具体例としては、六フッ化チタン酸カリウム(K2TiF6)、六フッ化チタン酸ナトリウム(Na2TiF6)、六フッ化チタン酸アンモニウム((NH42TiF6)等が挙げられる。
これらのうち、処理液の安定性、入手の容易性などの観点から、チタンフッ化水素酸および/またはその塩が好ましい。
本発明の処理液におけるTi成分の含有量は、Ti換算した量で、0.01〜0.10mol/Lが好ましく、0.03〜0.07mol/Lがより好ましい。
なお、「Ti換算した量」としては、例えば、チタンフッ化水素酸および/またはその塩を使用する場合においては、六フッ化チタン酸イオン(TiF6 2-)に換算した量が該当し、より詳細には、六フッ化チタン酸カリウム(K2TiF6)が1mol/L存在する場合は、Ti換算した量は、1mol/Lとなる。
さらに、本発明の処理液は、上記皮膜にK、Na、MgおよびCaからなる群から選ばれる少なくとも1種(M1)を供給するための、K成分(K化合物)、Na成分(Na化合物)、Mg成分(Mg化合物)およびCa成分(Ca化合物)からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「M1成分」ともいう)を含有する。
1成分としては、特に限定されないが、例えば、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩;硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウムなどの硝酸塩;塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどの塩化物;等が挙げられる。
本発明の処理液におけるM1成分の含有量は、金属換算した量で、Ti成分の含有量に対するモル比(M1/Ti)で、2.0〜30.0が好ましく、5.0〜20.0がより好ましい。
また、上記皮膜がNi、CoおよびMnからなる群から選ばれる少なくとも1種(M2)を含有する場合は、本発明の処理液は、さらに、Ni成分(Ni化合物)、Co成分(Co化合物)およびMn成分(Mn化合物)からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「M2成分」ともいう)を含有する。
2成分としては、特に限定されないが、例えば、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガンなどの硫酸塩;硝酸ニッケル、硝酸コバルト、硝酸マンガンなどの硝酸塩;塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化マンガンなどの塩化物;等が挙げられる。
本発明の処理液におけるM2成分の含有量は、金属換算した量で、Ti成分の含有量に対するモル比(M2/Ti)で、0.1〜1.0が好ましく、0.3〜0.8がより好ましい。
1成分およびM2成分の含有量における「金属換算した量」とは、これらの成分を金属(金属イオン)に換算した量であり、例えば、硫酸カリウム(K2SO4)と硫酸マグネシウム(MgSO4)とが共に1mol/Lずつ存在する場合、金属換算した量は、前者が2mol/Lとなり、後者が1mol/Lとなる。
なお、Ti成分が、例えば、六フッ化チタン酸カリウム(K2TiF6)や六フッ化チタン酸ナトリウム(Na2TiF6)である場合、Ti成分は、カリウムイオン(K)やナトリウムイオン(Na)を含むため、M1成分を兼ねる。
このように、Ti成分、M1成分およびM2成分は、それぞれが他の成分を兼ねる場合があるが、そのような場合であっても、本発明の範囲内であるものとする。
本発明の処理液中の溶媒としては、通常水が使用され、有機溶媒を併用してもよい。
本発明の処理液のpHは、特に限定されないが、処理時間を短くでき、かつ、処理液の安定性に優れるという理由から、pH2.0〜5.0が好ましい。pHの調整には公知の酸成分(例えば、リン酸、硫酸)またはアルカリ成分(例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア水)を使用できる。
また、本発明の処理液には、必要に応じて、ラウリル硫酸ナトリウム、アセチレングリコールなどの界面活性剤が含まれていてもよい。また、付着挙動の経時的な安定性の観点から、処理液には、ピロリン酸塩などの縮合リン酸塩が含まれていてもよい。
処理液の液温は、20〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
〈陰極電解処理〉
皮膜形成工程において、陰極電解処理を施す際の電解電流密度は、形成される皮膜中のTi、M1およびM2が適量となり、本発明の容器用鋼板の耐食性がより優れるという理由から、10.0A/dm2以上が好ましく、20.0A/dm2以上がより好ましく、30.0A/dm2以上がさらに好ましい。なお、電解電流密度の上限値は特に限定されないが、120.0A/dm2以下が挙げられ、100.0A/dm2以下が好ましい。
また、陰極電解処理の通電時間は、同様の理由から、0.1〜5秒が好ましく、0.3〜2秒がより好ましい。なお、陰極電解処理の際の電気量密度は、電流密度と通電時間との積であり、適宜設定される。
なお、皮膜表面の不純物を除去する観点から、陰極電解処理の後、得られた鋼板の水洗処理を行うのが好ましい。
水洗処理の方法は特に限定されず、例えば、連続ラインで製造を行う場合、皮膜処理タンクの後に水洗タンクを設け、皮膜処理後に連続して水に浸漬する方法などが挙げられる。水洗処理に用いる水の温度は、40〜90℃が好ましい。
このとき、水洗時間は、水洗処理による効果がより優れるという理由から、0.5秒超が好ましく、1.0〜5.0秒が好ましい。
さらに、水洗処理に代えて、または、水洗処理の後に、乾燥を行ってもよい。乾燥の際の温度および方式は特に限定されず、例えば、通常のドライヤーや電気炉乾燥方式が適用できる。乾燥処理の際の温度としては、100℃以下が好ましい。上記範囲内であれば、皮膜の酸化を抑制でき、皮膜組成の安定性が保たれる。なお、下限は特に限定されないが、通常室温程度である。
〔前処理工程〕
本発明の製造方法は、上述した皮膜形成工程の前に、前処理工程を備えていてもよい。前処理工程は、アルカリ性水溶液(例えば、炭酸ナトリウム水溶液)中で、めっき鋼板に陰極電解処理を施す工程である。
Sn層等を含むめっき層を形成する際に、その表面が酸化されて錫酸化物が形成される場合があるが、陰極電解処理を施すことにより、不要な錫酸化物が除去されて、錫酸化物量を調整できる。
前処理工程の陰極電解処理に使用される溶液としては、アルカリ性水溶液(例えば、炭酸ナトリウム水溶液)が挙げられる。アルカリ性水溶液中のアルカリ成分(例えば、炭酸ナトリウム)の含有量は特に限定されないが、例えば、5〜15g/Lが好ましく、8〜12g/Lがより好ましい。
陰極電解処理の際のアルカリ性水溶液の液温は特に限定されないが、40〜60℃が好ましい。陰極電解処理の電解条件(電流密度、電解時間)は、適宜調整される。なお、陰極電解処理の後に、必要に応じて、水洗処理を施してもよい。
本発明の製造方法によって得られる本発明の容器用鋼板は、例えば、DI缶、食缶、飲料缶などの種々の容器の製造に使用される。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
〈めっき鋼板の製造〉
以下の方法によって、めっき鋼板を製造した。
まず、板厚0.22mmの鋼板(T4原板)を電解脱脂し、ワット浴を用いて第3表に示す片面当たりのNi付着量でニッケルめっき層を両面に形成した。その後、10vol.%H2+90vol.%N2雰囲気中にて700℃で焼鈍してニッケルめっきを拡散浸透させることによりNi−Fe合金層(Ni含有層)(第3表にNi付着量を示す)を両面に形成した。
引き続き、上記表層にNi含有層を有する鋼板を、Snめっき浴を用い、第3表中に示す片面当たりのSn付着量でSn層を両面に形成した。その後、Snの融点以上で加熱溶融処理を施し、めっき層をT4原板の両面に形成した。このようにして、下層側から順に、Ni−Fe合金層/Fe−Sn−Ni合金層/Sn層からなるめっき層を形成した。
〈容器用鋼板の試験材の作製〉
以下のようにして、容器用鋼板の試験材を作製した。
《前処理工程》
製造しためっき鋼板を、浴温50℃、10g/Lの炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬し、第2表に示す条件にて、陰極電解処理を行った。
《皮膜形成工程》
次いで、前処理工程を経ためっき鋼板を水洗し、pHを4.0に調整した第1表に示す組成の処理液(溶媒:水)を用い、第2表に示す処理温度および電解条件(電流密度、通電時間および電気量密度)で陰極電解処理を施した。その後、第2表に示す水洗時間で水洗処理をして、ブロアを用いて室温で乾燥を行い、皮膜を両面に形成した。これにより、容器用鋼板の試験材を作製した。
〈評価〉
その後、作製した容器用鋼板の試験材について、以下の方法で、フィルム貼付後耐食性および塗装後耐食性を評価した。なお、皮膜中の各成分量等については、上述した方法により測定ないし計算した。結果をまとめて下記第3表に示す。
〈フィルム貼付後耐食性〉
作製した容器用鋼板の表面に、市販のPETフィルム(Melinex850、デュポン社製)を、ロール加圧4kg/cm、板送り速度40mpm、ロール通過後の板の表面温度が160℃となる条件で熱融着させ、次いで、バッチ炉中で後加熱(到達板温210℃で120秒保持)を行い、ラミネート鋼板を作製した。
次いで、作製したラミネート鋼板(幅70mm×長さ40mm)のフィルム面に、カッターを用いて地鉄(鋼板)に達する深さのクロスカットを入れた。クロスカットを入れたラミネート鋼板を、1.5質量%クエン酸と1.5質量%食塩とを含有する混合水溶液からなる55℃の試験液に、96時間浸漬した。浸漬後、洗浄および乾燥をした後、フィルム面にセロハン粘着テープを貼り付け、引き剥がすテープ剥離を行った。クロスカット部中心の任意の4箇所についてフィルム剥離幅(カット部から広がる左右の合計幅)を測定し、4箇所の平均値を求めた。フィルム剥離幅の平均値を腐食幅とみなし、下記基準で評価した。実用上、結果が◎または○であれば、耐食性に優れるものとして評価できる。
◎:腐食幅0.5mm未満
○:腐食幅0.5mm以上1.0mm未満
△:腐食幅1.0mm以上2.0mm未満
×:腐食幅2.0mm以上
〈塗装後耐食性〉
作製した容器用鋼板(幅70mm×長さ40mm)の表面に、エポキシフェノール系塗料を塗布した後、210℃で10分間の焼付を行い、付着量50mg/dm2の塗装を施した。
次いで、上記塗装を施した容器用鋼板(塗装鋼板)の塗装面に、カッターを用いて地鉄(鋼板)に達する深さのクロスカットを入れた。クロスカットを入れた塗装鋼板を、1.5質量%クエン酸と1.5質量%食塩とを含有する混合水溶液からなる55℃の試験液に、96時間浸漬した。浸漬後、洗浄および乾燥をした後、塗膜にセロハン粘着テープを貼り付け、引き剥がすテープ剥離を行った。クロスカット部中心の任意の4箇所についてフィルム剥離幅(カット部から広がる左右の合計幅)を測定し、4箇所の平均値を求めた。フィルム剥離幅の平均値を腐食幅とみなし、下記基準で評価した。実用上、結果が◎または○であれば、耐食性に優れるものとして評価できる。
◎:腐食幅0.2mm未満
○:腐食幅0.2mm以上0.6mm未満
△:腐食幅0.6mm以上1.0mm未満
×:腐食幅1.0mm以上
上記第1〜3表に示す結果から明らかなように、本発明例(試験材No.4〜9および13〜30)は、いずれも、耐食性が優れていた。
なお、皮膜中にM2を含有せずM1のみを含有する発明例(試験材No.4〜9および13〜21)のうち、質量比(M1/Ti)が3.0×10-4〜9.0×10-3の範囲内であるが、9.0×10-4〜5.0×10-3の範囲外である発明例(試験材No.4〜6および16〜21)どうしを対比すると、電流密度が50.0A/dm2mまたは100.0A/dm2である発明例(試験材No.5,6,17,18,20および21)は、電流密度が10.0A/dm2である発明例(試験材No.4,16および19)よりも、耐食性がより優れていた。
ただし、皮膜中にM2を含有せずM1のみを含有する発明例(試験材No.4〜9および13〜21)のうち、質量比(M1/Ti)が9.0×10-4〜5.0×10-3の範囲内である発明例(試験材No.7〜9および13〜15)は、電流密度が10.0A/dm2である発明例(試験材No.7および13)であっても、電流密度が50.0A/dm2mまたは100.0A/dm2である発明例(試験材No.8,9,14および15)と同程度に耐食性が優れていた。
また、皮膜中にM1とM2とを併用して含有する発明例(試験材No.22〜30)は、電流密度が10.0A/dm2である発明例(試験材No.22,25および28)であっても、電流密度が50.0A/dm2mまたは100.0A/dm2である発明例(23,24,26,27,29および30)と同程度に耐食性が優れていた。
これに対して、質量比(M1/Ti)が1.0×10-4未満である比較例(試験材No.1〜3)、ならびに、質量比(M1/Ti)が1.0×10-2よりも大きい比較例(試験材No.10〜12および31〜33)は、耐食性が劣っていた。

Claims (9)

  1. 鋼板の表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有するめっき鋼板と、前記めっき鋼板の前記めっき層側の表面上に配置された皮膜と、を有する容器用鋼板であって、
    前記皮膜は、Tiを含有し、前記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が1.0mg/m2以上60.0mg/m2未満であり、
    前記皮膜は、K、Na、MgおよびCaからなる群から選ばれる少なくとも1種であるM 1 を、その合計でTiに対する質量比(M 1 /Ti)として、1.0×10-4〜1.0×10-2含有する、容器用鋼板。
  2. 前記皮膜は、さらに、Ni、CoおよびMnからなる群から選ばれる少なくとも1種であるM 2 を、その合計でTiに対する質量比(M 2 /Ti)として、0.01〜0.10含有する、請求項1に記載の容器用鋼板。
  3. 前記皮膜は、前記M 1 として、少なくともMgまたはCaを含有する、請求項1または2に記載の容器用鋼板。
  4. 請求項1に記載の容器用鋼板を得る、容器用鋼板の製造方法であって、
    鋼板の表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有するめっき鋼板を、Ti成分と、K成分、Na成分、Mg成分およびCa成分からなる群から選ばれる少なくとも1種であるM1成分とを含有する処理液中で陰極電解処理を施すことにより、前記皮膜を形成する、容器用鋼板の製造方法。
  5. 前記処理液における前記Ti成分の含有量が、Ti換算した量で、0.01〜0.10mol/Lであり、
    前記処理液における前記M1成分の含有量が、金属換算した量で、前記Ti成分の含有量に対するモル比(M1/Ti)で、2.0〜30.0である、請求項に記載の容器用鋼板の製造方法。
  6. 請求項2に記載の容器用鋼板を得る、容器用鋼板の製造方法であって、
    鋼板の表面の少なくとも一部に、Ni層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層からなる群から選ばれる少なくとも1層を含むめっき層を有するめっき鋼板を、Ti成分と、K成分、Na成分、Mg成分およびCa成分からなる群から選ばれる少なくとも1種であるM1成分と、Ni成分、Co成分およびMn成分からなる群から選ばれる少なくとも1種であるM2成分とを含有する処理液中で陰極電解処理を施すことにより、前記皮膜を形成する、容器用鋼板の製造方法。
  7. 前記処理液における前記Ti成分の含有量が、Ti換算した量で、0.01〜0.10mol/Lであり、
    前記処理液における前記M1成分の含有量が、金属換算した量で、前記Ti成分の含有量に対するモル比(M1/Ti)で、2.0〜30.0であり、
    前記処理液における前記M2成分の含有量が、金属換算した量で、前記Ti成分の含有量に対するモル比(M2/Ti)で、0.1〜1.0である、請求項に記載の容器用鋼板の製造方法。
  8. 前記処理液が、前記M 1 成分として、少なくともMg成分またはCa成分を含有する、請求項4〜7のいずれか1項に記載の容器用鋼板の製造方法。
  9. 前記陰極電解処理を施す際の電解電流密度が、20.0A/dm2以上である、請求項のいずれか1項に記載の容器用鋼板の製造方法。
JP2014187701A 2014-09-16 2014-09-16 容器用鋼板およびその製造方法 Active JP6156299B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187701A JP6156299B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 容器用鋼板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187701A JP6156299B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 容器用鋼板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016060925A JP2016060925A (ja) 2016-04-25
JP6156299B2 true JP6156299B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=55797257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014187701A Active JP6156299B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 容器用鋼板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6156299B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6123847B2 (ja) * 2014-10-24 2017-05-10 Jfeスチール株式会社 容器用鋼板およびその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4487651B2 (ja) * 2004-06-22 2010-06-23 東洋製罐株式会社 表面処理金属材料及びその表面処理方法、並びに樹脂被覆金属材料、金属缶、金属蓋
JP5602356B2 (ja) * 2007-10-31 2014-10-08 Jfeスチール株式会社 表面処理鋼板および樹脂被覆鋼板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016060925A (ja) 2016-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5015239B2 (ja) 缶用めっき鋼板及びその製造方法
JP5332836B2 (ja) 缶用めっき鋼板
JP2009256726A (ja) 缶用めっき鋼板及びその製造方法
JP5842988B2 (ja) 容器用鋼板
JP6040716B2 (ja) 処理液、容器用鋼板、および、容器用鋼板の製造方法
JP2003082497A (ja) 錫めっき鋼板およびその製造方法
JP6156299B2 (ja) 容器用鋼板およびその製造方法
JP6119931B2 (ja) 容器用鋼板及び容器用鋼板の製造方法
JP6197778B2 (ja) 容器用鋼板およびその製造方法
JP5978923B2 (ja) 容器用鋼板、その製造に用いられる処理液、および、容器用鋼板の製造方法
JP5895905B2 (ja) 容器用鋼板、その製造に用いられる処理液、および、容器用鋼板の製造方法
JP6610794B2 (ja) 容器用鋼板及びその製造方法
JP5991140B2 (ja) 容器用鋼板、その製造に用いられる処理液、および、容器用鋼板の製造方法
JP2002356785A (ja) 耐酸化性の優れた錫めっき鋼板およびその製造方法
JP6003912B2 (ja) 容器用鋼板およびその製造方法
JP6462249B2 (ja) 表面処理基材の製造方法
JP6146402B2 (ja) 容器用鋼板
JP6135650B2 (ja) 容器用鋼板
JP6197911B2 (ja) 処理液、および、容器用鋼板の製造方法
WO2021261155A1 (ja) 表面処理鋼板、金属容器および表面処理鋼板の製造方法
JP6052305B2 (ja) 容器用鋼板
JP6003553B2 (ja) 処理液、容器用鋼板、および、容器用鋼板の製造方法
JP6048441B2 (ja) 容器用鋼板
TW202124788A (zh) Sn系鍍敷鋼板
JP6003910B2 (ja) 容器用鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6156299

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250