JP6155925B2 - 樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造 - Google Patents

樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造 Download PDF

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Description

本発明は、車両の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造に関する。
従来から、車両前部には、車両前後方向に沿って延在する左右両側のフロントサイドメンバ、枠構造のサポートメンバ、バンパーメンバ等の部材が配置されており、ラジエータ、コンデンサなどの熱交換器は、サポートメンバの上下部に懸架されている(例えば、特許文献1参照)。このような枠構造のサポートメンバは、骨格が剛性を有する板金部材で構成されており、重量を有するラジエータなどの熱交換器の懸架荷重に耐えることと、ヘッドランプなどの取付精度を維持する機能を果たしている。
ところで近年は、軽量化及び高機能化を図るために、板金構造のサポートメンバに代えて、樹脂材料を用いて製造した樹脂フロントエンド部が採用される傾向にある。このような樹脂フロントエンド部は、板金構造のサポートメンバと同様の剛性性能や部品取付性を確保するために、アッパメンバ部、左右両側のサイドブレース部、及びロアメンバ部を有する四角形状の枠構造で構成されている。そして、左右両側のサイドブレース部は、フロントサイドメンバの前端部に懸架されているとともに、熱交換器の上下部は、樹脂フロントエンド部に懸架されている。
特開平10−18843号公報
しかしながら、上述した従来の熱交換器懸架構造における樹脂フロントエンド部は、板金構造のサポートメンバと比べて剛性が低くなる傾向にあるので、当該樹脂フロントエンド部の断面積を大きく形成することによって、剛性を確保する必要があった。ところが、剛性確保のために樹脂フロントエンド部の断面積を大きくした場合には、その分だけ構造物の外側端部が車両外方に出てしまい、構造物の外側に設置するヘッドランプなどの周辺部品を車両外側にレイアウトしなければならず、車両の大型化を招くおそれがあった。
一方、特にコンパクトな車両においては、熱交換器懸架用の構造物が大きくならず、車両前部の空間を板金構造のサポートメンバと同じように利用できることが要求されており、従来の樹脂フロントエンド部を熱交換器の懸架構造に用いることは適当とはいえなかった。
なお、従来の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造において、樹脂フロントエンド部のアッパメンバ部を太く形成し、該アッパメンバ部の貫通孔に円筒状の爪付固定部材を上方から挿入することにより、懸架剛性を確保しながら熱交換器の上部をアッパメンバ部に懸架することも考えられる。しかし、アッパメンバ部からの爪の離脱を抑えるためには、爪付固定部材の上下方向の寸法を長くする必要がある一方、アッパメンバ部の下端は熱交換器寸法で必要高さが決まっているので、アッパメンバ部の上端位置が高くなってしまう。アッパメンバ部の上端位置が高くなると、フロントフードの高さ位置が上がるため、デザインや歩行者保護性能を再検討する必要が生じ、特にコンパクトな車両の設計に不利となるおそれがあった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両幅方向へ延びるアッパメンバ部もしくはロアメンバ部の断面形状を、重量部品の熱交換器を懸架する範囲と比較的荷重の掛からない範囲とで異ならしめ、熱交換器を懸架する範囲の剛性を確保し、樹脂フロントエンド部の占める空間を節約するとともに、軽量化を図り、懸架剛性を確保しながら生産性を高め、成形型の単純化やコストダウンを実現することが可能な樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、車両前部に樹脂フロントエンド部及び熱交換器が配置され、前記樹脂フロントエンド部が、アッパメンバ部、左右のサイドブレース部、及びロアメンバ部を有する四角形状の枠構造で構成され、前記左右のサイドブレース部が、車両前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバに懸架され、前記熱交換器の上部が前記アッパメンバ部に懸架されているとともに、前記熱交換器の下部が前記ロアメンバ部に懸架されている樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造において、前記熱交換器が配置されていない範囲の前記アッパメンバ部もしくは前記ロアメンバ部は、上下平面部と縦壁部とを有する第1の断面形状部に形成されているとともに、前記熱交換器が配置されている範囲の前記アッパメンバ部もしくは前記ロアメンバ部は、平面部と車両前後方向に間隔を空けて配設した2つの縦壁部とを有する第2の断面形状部に形成され、前記第1の断面形状部を形成する前記上下平面部の一方の平面部と前記第2の断面形状部を形成する前記平面部とは、連続して延びる同一平面部として構成されているとともに、前記第2の断面形状部を形成する前記縦壁部の足部分には、車両前後方向へ延びる水平のフランジ部がそれぞれ設けられている。
また、本発明において、前記第2の断面形状部における前記平面部と前記縦壁部の足部分のフランジ部とは、複数枚の平面状リブによって連結されており、これら平面状リブは、車両幅方向に間隔を空けて配設されている。
さらに、本発明において、前記第1の断面形状部における前記縦壁部は、前記第2の断面形状部における2つの前記縦壁部のいずれか一方に連結され、前記第1の断面形状部における前記上下平面部の他方の平面部と前記第2の断面形状部にける前記縦壁部の足部分のフランジ部とは、連続して延びる同一平面部として構成されている。
また、本発明において、前記第1の断面形状部から前記第2の断面形状部へ変化する断面変化部分には、前記平面状リブが設けられ、前記第2の断面形状部の最初の部分には、2つの前記縦壁部の足部分を連結する前記上下平面部の他方の平面部が配置されている。
そして、本発明において、前記ロアメンバ部には、下部熱交換器保持部が設けられており、前記下部熱交換器保持部には、前記第2の断面形状部と同じ高さの円筒部が設けられ、前記円筒部には、前記第2の断面形状部における2つの前記縦壁部が連結されている。
上述の如く、本発明に係る樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造は、車両前部に樹脂フロントエンド部及び熱交換器が配置され、前記樹脂フロントエンド部が、アッパメンバ部、左右のサイドブレース部、及びロアメンバ部を有する四角形状の枠構造で構成され、前記左右のサイドブレース部が、車両前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバに懸架され、前記熱交換器の上部が前記アッパメンバ部に懸架されているとともに、前記熱交換器の下部が前記ロアメンバ部に懸架されているものであって、前記熱交換器が配置されていない範囲の前記アッパメンバ部もしくは前記ロアメンバ部は、上下平面部と縦壁部とを有する第1の断面形状部に形成されているとともに、前記熱交換器が配置されている範囲の前記アッパメンバ部もしくは前記ロアメンバ部は、平面部と車両前後方向に間隔を空けて配設した2つの縦壁部とを有する第2の断面形状部に形成されているので、アッパメンバ部もしくはロアメンバ部が、重量部品の熱交換器を懸架する第2の断面形状部の範囲と比較的荷重の掛からない第1の断面形状部の範囲を持つことになり、懸架剛性が特に必要な第2の断面形状部の範囲の剛性を確保することによって、樹脂フロントエンド部の占める空間を節約できるとともに、軽量化も図ることができる。その理由として、第2の断面形状部は、2つの縦壁部を有しており、車両上下方向の剛性は向上するが、車両前後方向の寸法は大きくなるので、第2の断面形状部をアッパメンバ部もしくはロアメンバ部の車両幅方向の全範囲に採用することは適当でないからである。
また、本発明の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造は、前記第1の断面形状部を形成する前記上下平面部の一方の平面部と前記第2の断面形状部を形成する前記平面部とは、連続して延びる同一平面部として構成されているとともに、前記第2の断面形状部を形成する前記縦壁部の足部分には、車両前後方向へ延びる水平のフランジ部がそれぞれ設けられているので、必要な懸架剛性を有する樹脂フロントエンド部を容易に製造でき、生産性を向上させることができる。しかも、樹脂フロントエンド部の製造に用いられる成形型は、単純化した構造のものを使用でき、コストダウンを図ることができる。
さらに、本発明の熱交換器懸架構造では、第1の断面形状部から第2の断面形状部への変化部分の剛性も有しているので、車両幅方向部材であるアッパメンバ部もしくはロアメンバ部において折れ点にはならず、全体的な剛性を十分に確保することができる。
また、本発明において、前記第2の断面形状部における前記平面部と前記縦壁部の足部分のフランジ部とは、複数枚の平面状リブによって連結されており、これら平面状リブは、車両幅方向に間隔を空けて配設されているので、重量部品の熱交換器を懸架することによって大きな荷重が掛かる第2の断面形状部の車両上下方向の変形を抑える剛性を更に向上させることができる。
さらに、本発明において、前記第1の断面形状部における前記縦壁部は、前記第2の断面形状部における2つの前記縦壁部のいずれか一方に連結され、前記第1の断面形状部における前記上下平面部の他方の平面部と前記第2の断面形状部にける前記縦壁部の足部分のフランジ部とは、連続して延びる同一平面部として構成されているので、第1の断面形状部から第2の断面形状部への断面変化の連続性を確保することが可能になり、当該断面変化での脆弱性を回避することができる。しかも、アッパメンバ部もしくはロアメンバ部の成形性も良くなるので、樹脂フロントエンド部の生産効率を向上させ、部品コストを低減させることができる。
そして、本発明において、前記第1の断面形状部から前記第2の断面形状部へ変化する断面変化部分には、前記平面状リブが設けられ、前記第2の断面形状部の最初の部分には、2つの前記縦壁部の足部分を連結する前記上下平面部の他方の平面部が配置されているので、当該断面変化部分の脆弱性を回避することができるとともに、2つの縦壁部における足部分の剛性を確保することができる。
また、本発明において、前記ロアメンバ部には、下部熱交換器保持部が設けられており、前記下部熱交換器保持部には、前記第2の断面形状部と同じ高さの円筒部が設けられ、前記円筒部には、前記第2の断面形状部における2つの前記縦壁部が連結されているので、ロアメンバ部の剛性向上を図ることが可能になり、熱交換器の下部を確実に懸架することができる。
本発明の実施形態に係る熱交換器懸架構造が適用される樹脂フロントエンド部及び熱交換器を車両前方の斜め上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る熱交換器懸架構造が適用される樹脂フロントエンド部及び熱交換器を車両後方から見た斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 (a)は図2のB−B線断面図、(b)は(a)の箇所を斜め下方から見た斜視図である。 (a)は図2のC−C線断面図、(b)は(a)の箇所を斜め下方から見た斜視図である。 (a)は図2のD−D線断面図、(b)は(a)の箇所を斜め下方から見た斜視図である。 図2のE−E線断面の箇所を斜め下方から見た斜視図である。 図2のF−F線断面の箇所を斜め上方から見た斜視図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図8は本発明の実施形態に係る樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造を示すものである。なお、図1及び図8において、矢印F方向は車両前方を示している。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る熱交換器懸架構造が適用される車両前部1には、主として、車両前後方向に沿って延在し、かつ車両幅方向の左右両側に間隔を置いて配置される左右一対のフロントサイドメンバ2、これらフロントサイドメンバ2よりも車両前方側に配置される樹脂フロントエンド部3、該樹脂フロントエンド部3に懸架される車両前方視で平面形状の熱交換器(ラジエータ、コンデンサなど)4、樹脂フロントエンド部3の車両前方に配置されるバンパーメンバ5、アンダーブレース6及びアンダーメンバ7などが設けられている。フロントサイドメンバ2は、車両前部1の主骨格を構成する剛性部材である。
本実施形態の樹脂フロントエンド部3は、図1〜図8に示すように、アッパメンバ部(ランプサポートメンバ)8、左右両側のサイドブレース部(ランプサポートブレース)9、及びロアメンバ部(ラジエータサポートメンバ)10を有する四角形の枠構造で構成されており、左右両側のサイドブレース部9をフロントサイドメンバ2の前端部に取付けることによって、フロントサイドメンバ2に懸架されている。
アッパメンバ部8は、樹脂フロントエンド部3の上部に配置されており、車両幅方向へ沿って延在している。また、ロアメンバ部10は、樹脂フロントエンド部3の下部に配置されており、車両幅方向へ沿って延在している。さらに、サイドブレース部9は、樹脂フロントエンド部3の車両幅方向の左右両側に配置されており、車両上下方向へ沿って延在しており、アッパメンバ部8とロアメンバ部10とは、サイドブレース部9によって連結されている。なお、樹脂フロントエンド部3の車両幅方向の中央部近傍には、車両上下方向へ延在する中央ブレース部11が配置されており、該中央ブレース部11の上下端部は、アッパメンバ部8とロアメンバ部10とに連結されている。
本実施形態の熱交換器4は、図1及び図2に示すように、アッパメンバ部8、左側のサイドブレース部9、ロアメンバ部10及び中央ブレース部11によって囲まれた空間領域に配置された状態で、アッパメンバ部8及びロアメンバ部10の左右両側の上下懸架位置にそれぞれ懸架支持されている。一方、アッパメンバ部8、右側のサイドブレース部9、ロアメンバ部10及び中央ブレース部11によって囲まれた空間領域には、当該熱交換器4が配置されていない。
すなわち、本実施形態の樹脂フロントエンド部3は、車両幅方向の右側と左側とで異なる範囲を有しており、重量部品である熱交換器4が配置されていない右側の範囲S1と、重量部品である熱交換器4が配置されている左側の範囲S2とに分かれて構成されている。なお、熱交換器4が配置されていない範囲S1の空間には、図示しないインタークーラーが配置されるが、このインタークーラーは、樹脂フロントエンド部3の右側に位置する範囲S1の全体を覆うほど大きくはなく、その重量もラジエータとコンデンサとを備えた熱交換器4に比べて軽量な部品である。
そのため、本実施形態の樹脂フロントエンド部3のうち、ロアメンバ部10(もしくはアッパメンバ部8)は、懸架支持する熱交換器4の有無によって異なる断面形状を有しており、熱交換器4が配置されていない範囲S1のロアメンバ部10(もしくはアッパメンバ部8)は、比較的重い荷重が掛からない部分であることから、第1の断面形状部51に形成されている。また、熱交換器4が配置されている範囲S2のロアメンバ部10(もしくはアッパメンバ部8)は、比較的重い荷重が掛かる部分であることから、第2の断面形状部52に形成されている。
ロアメンバ部10における第1の断面形状部51は、図3及び図4に示すように、車両上下方向に間隔を空けて配設される上下平面部12,13と、これら上下平面部12,13を連結する1つの縦壁部14とを備えた横向き配置の略H型断面部に形成されている。そして、ロアメンバ部10における第2の断面形状部52は、図5及び図6に示すように、上方に配置される平面部15と、この平面部15の下面に連結され、車両前後方向に間隔を空けて配設される2つの縦壁部16,17とを備えた略Π型断面部に形成されている。これにより、懸架剛性を特に必要とするロアメンバ部10における第2の断面形状部52の剛性が確保され、樹脂フロントエンド部3の占める空間が節約されるとともに、軽量化が実現されることになる。2つの縦壁部16,17を有する第2の断面形状部52は、車両上下方向に対して高剛性を持つことになるが、車両前後方向の長さは大きくなることから、車両幅方向の全範囲ではなく、熱交換器4が配置されることで高剛性を必要とする範囲S2のロアメンバ部10に適用することとしたものである。
また、第1の断面形状部51を形成する上下平面部12,13のうち、一方の上側平面部12と第2の断面形状部52を形成する平面部15とは、図3〜図6に示すように、連続して延びる同一平面部として構成されている。しかも、第2の断面形状部52を形成する2つの縦壁部16,17の足部分には、互いに離れる方向であって、車両前後方向へ延びる水平のフランジ部18,19がそれぞれ設けられており、これらフランジ部18,19は、縦壁部16,17の車両幅方向に沿って延在している。このような配置構成にすると、使用する成形型の構造が単純となり、樹脂フロントエンド部3の製造が容易になるとともに、ロアメンバ部10の剛性が確保されることになる。さらに、第1の断面形状部51から第2の断面形状部52への断面変化部分の剛性も十分に確保されることになり、ロアメンバ部10における断面変化部分が熱交換器4の懸架荷重によって折れ点になるということは無くなる。
さらに、第2の断面形状部52における平面部15と縦壁部16,17のフランジ部18,19とは、図5及び図6に示すように、車両上下方向に一定の間隔を空けて対向配置されており、これら平面部15とフランジ部18,19とは、車両幅方向に間隔を空けて配設される複数枚の平面状リブ20によって連結されている。これら平面状リブ20を設置することによって、第2の断面形状部52の剛性が確保され、熱交換器4の懸架により大きな荷重を受ける第2の断面形状部52の車両上下方向の変形が抑えられるようになっている。
また、第1の断面形状部51における縦壁部14は、第2の断面形状部52における2つの縦壁部16,17のうち、一方の縦壁部16に連結されているとともに、第1の断面形状部51における上下平面部12,13のうちの他方の下側平面部13と第2の断面形状部52にける縦壁部16,17のフランジ部18,19とは、連続して延びる同一平面部として構成されている。この構成により、第1の断面形状部51から第2の断面形状部52への断面変化の連続性が確保されることになり、当該断面変化での脆弱性が回避されるとともに、ロアメンバ部10を含む樹脂フロントエンド部3の成形性向上が図られるようになっている。
しかも、第1の断面形状部51から第2の断面形状部52へ変化する断面変化部分には、図4に示すように、剛性を高める平面状リブ20が設けられており、該平面状リブ20によって断面変化部分が脆弱部とならないように構成している。また、第2の断面形状部52の最初の部分には、2つの縦壁部16,17の足部分を連結する上下平面部12,13のうちの他方の下側平面部13が配置されており、これら縦壁部16,17の足部分における剛性が確保されている。
本実施形態の熱交換器懸架構造において、ロアメンバ部10の上面の左右両側には、図5〜図7に示すように、下部熱交換器保持部21が設けられており、この下部熱交換器保持部21には、第2の断面形状部52と同じ高さの円筒部22が設けられている。しかも、この円筒部22には、第2の断面形状部52における2つの縦壁部16,17がそれぞれ連結されており、ロアメンバ部10の剛性向上が図られている。
熱交換器4のロアメンバ部10への懸架は、図2及び図4〜図7に示すように、熱交換器4の下面の左右両側に設けた下部熱交換器保持部23と、ロアメンバ部8の下部熱交換器保持部21との係合により行われるように構成されている。このため、熱交換器4側の下部熱交換器保持部23は、熱交換器4の下面に所定の長さで突設した軸状の下部突起部23aによって構成されている。また、ロアメンバ部10側の下部熱交換器保持部21は、円筒部22と該円筒部22に取付けられる下部保持ゴム材24とから構成されている。したがって、交換器4側の下部熱交換器保持部23は、下部突起部23aを下部保持ゴム材24の中央円筒部分内に差し込むことによって、ロアメンバ部10側の下部熱交換器保持部21に取付けられるようになっている。
一方、本実施形態の熱交換器懸架構造において、アッパメンバ部8への懸架は、熱交換器4の上部に取付けた上部熱交換器保持部材25と、アッパメンバ部8の下面側に設けた上部熱交換器保持部26との係合により行われるように構成されている。このため、本実施形態の上部熱交換器保持部材25は、図8に示すように、平面四角形の平板部25aと、該平板部25aの前端に設けられ、取付状態で車両前方へ向かって突出するように配置される左右一対の突片25bとから構成されている。平板部25aの車両幅方向に面した左右両側端部には、車両前後方向に延びる凹部(図示せず)がそれぞれ設けられているとともに、平板部25aの中央部には、円形の取付孔27が穿設されている。そして、突片25bのそれぞれには、四角形の係合孔(図示せず)が穿設されている。
また、熱交換器4の上面の左右両側には、軸状の上部突起部4aが所定の長さで突設されており、これら上部突起部4aには、平面視でリング状の上部保持ゴム材28が取付けられている。上部保持ゴム材28は、小径の中央円筒部28aと、該中央円筒部28aよりも上方に形成され、外周面に嵌合溝29を有する大径の外側円筒部28bとから構成されており、小径の中央円筒部28aを嵌入することによって、上部突起部4aに取付けられている。
すなわち、本実施形態の熱交換器懸架構造では、上部熱交換器保持部材25は、取付孔27を利用して上方から平板部25aを外側円筒部25bに押し込み、取付孔27の周縁部を嵌合溝29に嵌め込むことによって上部保持ゴム材28に取付けられ、当該上部保持ゴム材28を介して熱交換器4の上部に取付けられるように構成されている。このような構成にすると、上部保持ゴム材28で上部熱交換器保持部材25の平板部25aを熱交換器4の上面から少し上方に浮かせることが可能となり、当該平板部25aの凹部(図示せず)を後述する上部熱交換器保持部26の縦壁面の凸部に対してスライド係合させることが容易となるからである。
そのため、本実施形態の上部熱交換器保持部26の左右両側には、図8に示すように、車両上下方向へ延びる縦壁面26aがそれぞれ設けられている。これら縦壁面26aの内側には、平板部25aの凹部(図示せず)と係合可能な長さで上部熱交換器保持部材25の平板部25aへ向かって突出する凸部30が設けられており、これら凸部30は、車両前後方向へ沿って延在して配置されている。また、上部熱交換器保持部26の前端側の下面には、車両下方へ向かって延びる垂直面部26bと、該垂直面部26bから車両前方へ向かって延びる水平面部26cが設けられており、水平面部26cの下側には、上部熱交換器保持部材25の突片25bを挿入するスリット31が形成されている。そして、水平面部26cの下面中央には、突片25bの係合孔(図示せず)に差し込むことが可能な大きさに形成した爪状の係合部(図示せず)が突設されている。これにより、上部熱交換器保持部材25の平板部25a及び突片25bが導入部となり、上部熱交換器保持部26と上部熱交換器保持部材25との係合作業が簡単になるとともに、上部熱交換器保持部26の係合部と上部熱交換器保持部材25の係合孔との係合で、上部熱交換器保持部26に対する上部熱交換器保持部材25の戻り動作が防止され、かつ懸架作業の終了が確認できるようになっている。
本発明の実施形態に係る樹脂フロントエンド部3の熱交換器懸架構造では、熱交換器4が配置されていない範囲S1のロアメンバ部10は、上下平面部12,13と縦壁部14とを有する第1の断面形状部51に形成され、熱交換器4が配置されている範囲S2のロアメンバ部10は、平面部15と車両前後方向に間隔を空けて配設した2つの縦壁部16,17とを有する第2の断面形状部52に形成されているので、ロアメンバ部10が、重量部品の熱交換器4を懸架する第2の断面形状部52の範囲S2と比較的荷重の掛からない第1の断面形状部51の範囲S1を持つことになり、ロアメンバ部10の車両幅方向の全範囲が車両前後方向の寸法を大きくした高剛性の断面形状を有していないことになる。そのため、本発明の熱交換器懸架構造によれば、懸架剛性が特に必要な第2の断面形状部52の範囲S2の剛性を確保することができるとともに、樹脂フロントエンド部10の占める空間を節約でき、かつ軽量化も図ることができる。
また、本発明の熱交換器懸架構造では、第1の断面形状部51を形成する上下平面部12,13のうち、上側平面部12と第2の断面形状部52を形成する平面部15とが、連続して延びる同一平面部として構成され、第2の断面形状部52を形成する2つの縦壁部16,17の足部分には、互いに離れる方向で車両前後方向へ延びる水平のフランジ部18,19がそれぞれ設けられているので、必要な部分に懸架剛性を有する樹脂フロントエンド部3を容易に製造でき、生産性を向上させることができる。しかも、第1の断面形状部51から第2の断面形状部52への断面変化部分の剛性も平面状リブ20などによって確保されているので、ロアメンバ部10の車両幅方向において折れ点が存在せず、全体的な剛性を十分に確保することができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態では、第2の断面形状部52を形成する平面部15が上面になっているが、当該平面部15が下面となるよう逆配置に設定することも可能である。この場合、第1の断面形状部51を形成する上下平面部12,13のうち、他方の下側平面部13と第2の断面形状部52を形成する平面部15とが連続して延びる同一平面部として構成されることになる。
1 車両前部
2 フロントサイドメンバ
3 樹脂フロントエンド部
4 熱交換器
4a 上部突起部
8 アッパメンバ部
9 サイドブレース部
10 ロアメンバ部
11 中央ブレース部
12 上側平面部
13 下側平面部
14 縦壁部
15 平面部
16,17 縦壁部
18,19 フランジ部
20 平面状リブ
21 ロアメンバ部側の下部熱交換器保持部
22 円筒部
23 熱交換器側の下部熱交換器保持部
23a 下部突起部
24 下部保持ゴム材
25 上部熱交換器保持部材
26 上部熱交換器保持部
27 取付孔
28 上部保持ゴム材
51 第1の断面形状部
52 第2の断面形状部
S1 熱交換器が配置されていない範囲
S2 熱交換器が配置されている範囲

Claims (5)

  1. 車両前部に樹脂フロントエンド部及び熱交換器が配置され、前記樹脂フロントエンド部が、アッパメンバ部、左右のサイドブレース部、及びロアメンバ部を有する四角形状の枠構造で構成され、前記左右のサイドブレース部が、車両前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバに懸架され、前記熱交換器の上部が前記アッパメンバ部に懸架されているとともに、前記熱交換器の下部が前記ロアメンバ部に懸架されている樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造において、
    前記熱交換器が配置されていない範囲の前記アッパメンバ部もしくは前記ロアメンバ部は、上下平面部と縦壁部とを有する第1の断面形状部に形成されているとともに、前記熱交換器が配置されている範囲の前記アッパメンバ部もしくは前記ロアメンバ部は、平面部と車両前後方向に間隔を空けて配設した2つの縦壁部とを有する第2の断面形状部に形成され、
    前記第1の断面形状部を形成する前記上下平面部の一方の平面部と前記第2の断面形状部を形成する前記平面部とは、連続して延びる同一平面部として構成されているとともに、前記第2の断面形状部を形成する前記縦壁部の足部分には、車両前後方向へ延びる水平のフランジ部がそれぞれ設けられていることを特徴とする樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造。
  2. 前記第2の断面形状部における前記平面部と前記縦壁部の足部分のフランジ部とは、複数枚の平面状リブによって連結されており、これら平面状リブは、車両幅方向に間隔を空けて配設されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造。
  3. 前記第1の断面形状部における前記縦壁部は、前記第2の断面形状部における2つの前記縦壁部のいずれか一方に連結され、前記第1の断面形状部における前記上下平面部の他方の平面部と前記第2の断面形状部にける前記縦壁部の足部分のフランジ部とは、連続して延びる同一平面部として構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造。
  4. 前記第1の断面形状部から前記第2の断面形状部へ変化する断面変化部分には、前記平面状リブが設けられ、前記第2の断面形状部の最初の部分には、2つの前記縦壁部の足部分を連結する前記上下平面部の他方の平面部が配置されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造。
  5. 前記ロアメンバ部には、下部熱交換器保持部が設けられており、前記下部熱交換器保持部には、前記第2の断面形状部と同じ高さの円筒部が設けられ、前記円筒部には、前記第2の断面形状部における2つの前記縦壁部が連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂フロントエンド部の熱交換器懸架構造。
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