JP6155574B2 - 永久磁石電動機、ロータ構造体、および、ロータ構造体の製造方法 - Google Patents

永久磁石電動機、ロータ構造体、および、ロータ構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁力を用いて軸を中心に回転する永久磁石電動機、ロータ構造体、および、ロータ構造体の製造方法に関する。
に関する。
電気自動車等の駆動力を要する装置においては、永久磁石やコイルを通じて回転トルクを得る電動機(モータ)が用いられている。例えば、SPM(Surface Permanent Magnet)モータ等の永久磁石電動機では、ロータ(回転子)の外周面に永久磁石を配し、ステータ(固定子)のコイルに流す電流でその回転を制御している。
永久磁石電動機は、回転トルクの線形性に優れ、制御し易い等の利点を有する反面、永久磁石をシャフトに固定するのが難しいといった問題もある。したがって、永久磁石電動機では、一般に、環状に形成された永久磁石の外周を、さらに環状の強度部材で覆い、その強度部材を通じて永久磁石をシャフトに固定している。こうして、永久磁石に生じる回転トルクをシャフトに伝達することが可能となる。
また、永久磁石を強度部材で覆う際、強度部材で永久磁石を圧縮(予圧縮)することで(例えば、特許文献1〜6)、ロータの回転に伴う遠心力によって永久磁石が引張力を受けたとしても永久磁石が破壊されにくくなり、永久磁石が受けた回転トルクを確実にシャフトに伝達することが可能となる。
特開2011−259574号公報 特開2011−015571号公報 特開2011−125212号公報 特開2007−202371号公報 特開2005−312250号公報 特許第3484051号
近年、電動機の高出力化および高速化に伴い、遠心力によって永久磁石が受ける引張力も増大しつつある。したがって、強度部材による圧縮力が適当でなければ、永久磁石が引張力によって破壊されるおそれもある。
また、上述したように、永久磁石はその外周を覆う強度部材を通じてシャフトに固定され、シャフトと永久磁石とは直接的に接合されていない。したがって、永久磁石が破壊されると、シャフトと永久磁石との間の空隙により、永久磁石の破片が移動自在となり、永久磁石電動機の出力自体が低下し、安定的な回転を維持することが困難となってしまう。
このように、永久磁石の破壊が生じると電動機の回転を維持することが困難になってしまう状況下においては、永久磁石の破壊を確実に回避すべく、強度部材の圧力を冗長に高めなければならない。そうすると、強度部材の厚さが増し、電動機の大型化や高コスト化を招くことになる。
そこで本発明は、このような課題に鑑み、永久磁石の破壊による電動機の回転への影響を軽減し、大型化や高コスト化を招くことなく、安定した回転を実現可能な、永久磁石電動機、ロータ構造体、および、ロータ構造体の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の永久磁石電動機は、環状のステータと、ステータの環の中に挿入されるシャフトと、シャフトの外周に位置しステータとの相互作用により回転トルクを得る永久磁石、および、永久磁石の外周を環状に覆うとともにシャフトに固定される強度部材を有するロータと、を備え、少なくともシャフトと永久磁石との間に形成される空隙には充填部材が充填され、シャフトには、シャフトの内部を通り、シャフトの外周面のうち永久磁石に対向する面に位置する1または複数の開口部とシャフトの他の部位に位置する開口部とを連通する連通孔が設けられ、空隙の永久磁石の軸方向端部において、充填部材が存在することを特徴とする。
記課題を解決するために、本発明のロータ構造体は、シャフトと、シャフトの外周に位置する永久磁石、および、永久磁石の外周を環状に覆うとともにシャフトに固定される強度部材を有するロータと、を備え、少なくともシャフトと永久磁石との間に形成される空隙には充填部材が充填され、シャフトには、シャフトの内部を通り、シャフトの外周面のうち永久磁石に対向する面に位置する1または複数の開口部とシャフトの他の部位に位置する開口部とを連通する連通孔が設けられ、空隙の永久磁石の軸方向端部において、充填部材が存在することを特徴とする。
上記課題を解決するために、シャフトとロータとからなるロータ構造体を製造する本発明の製造方法は、ロータの永久磁石をシャフトの外周に位置させ、円筒形状の成型治具に挿通する工程と、少なくともシャフトと永久磁石との隙間に、固化前の充填部材を導入する工程と、充填部材が固化した後、成型治具を抜出する工程と、充填部材により連結したシャフトと永久磁石とを強度部材に圧入する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、永久磁石の破壊による電動機の回転への影響を軽減し、大型化や高コスト化を招くことなく、安定した回転を実現することが可能になる。
電動機の回転軸を含むXZ断面図である。 ロータ構造体の比較例を説明するための説明図である。 ロータ構造体を説明するための説明図である。 ロータ構造体の他の例を説明するための説明図である。 圧入後充填の処理の流れを説明するための説明図である。 圧入前充填の処理の流れを説明するための説明図である。 ロータ構造体の他の例を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(永久磁石電動機1)
図1は、永久磁石電動機1の回転軸を含むXZ断面図である。図1に示すように、永久磁石電動機1は、筐体10と、ステータ(固定子)12と、シャフト14と、ラジアル軸受16と、ロータ(回転子)18とを含んで構成される。永久磁石電動機(所謂PMモータ)1には、SPMモータやIPM(Interior Permanent Magnet)モータ等があり、回転トルクの線形性に優れ、かご形誘導電動機と比較しても動力変換効率が高く、小型化に適しているといった特徴がある。本実施形態では、永久磁石電動機1としてSPMモータを挙げて説明するが、IPMモータについても同様の効果が得られるのはいうまでもない。
筐体10は、円筒状に形成され永久磁石電動機1の外観を構成する。ステータ12は、筐体10内側で筐体10内面に沿って環状に配された複数のコア12aそれぞれにコイル12bを巻回して形成される。
シャフト14は、ステータ12の環の中に挿入される。具体的に、シャフト14は、棒状のシャフト本体14aと、ステータ12に対向し、シャフト本体14aより径の大きい肉厚部14bと、その肉厚部14bのX軸後方においてさらに径方向外側に環状に突出した突出部14cとから構成される。ラジアル軸受16は、例えばベアリング等を通じてシャフト14を回転自在に軸支し、シャフト14を通じたラジアル方向の荷重を受ける。
ロータ18は、シャフト14に固定されるとともに、ステータ12の環の中に挿入される。ロータ18の外周面とステータ12の内周面との間には、回転によってロータ18がステータ12に接触しない程度の、例えば、0.5〜1mm程度の隙間(エアギャップ)が設けられている。また、ロータ18は、永久磁石18aと、強度部材18bと、充填部材18cとを含んで構成される。以下、各部位を説明する。
永久磁石18aは、シャフト14の肉厚部14bの外周に位置し、ステータ12との相互作用により回転トルクを得る。かかる永久磁石18aは、円筒形状であり、シャフト14の肉厚部14bを永久磁石18aに挿通してシャフト14と永久磁石18aとの位置決めを行う。
このとき、永久磁石18aをシャフト14に直接接合(固定)するのは困難なため、ここでは、金属やFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の強度部材18bを通じて永久磁石18aをシャフト14に固定する。具体的に、強度部材18bは、永久磁石18aのさらに外周を覆い、永久磁石18aに圧縮力を印加することで摩擦力によって永久磁石18aとの位置関係を維持する。また、強度部材18bは、同時に、シャフト14の突出部14cにも圧縮力を印加することで永久磁石18aとシャフト14との位置関係を維持し、永久磁石18aに生じる回転トルクをシャフト14に伝達することが可能となる。
このように強度部材18bが永久磁石18aに径方向内側に向かって圧縮力を印加することで、永久磁石18aとシャフト14との相対位置が維持されるのみならず、ロータ18の回転に伴う遠心力によって永久磁石18aが引張力を受けたとしても、それを圧縮力で相殺することができ、永久磁石18aの破壊リスクを低減することができる。
しかし、永久磁石電動機1の高出力化および高速化に伴い永久磁石18aが受ける引張力も増大しており、破壊リスクは高まっている。ここで、永久磁石18aの破壊リスクを0(ゼロ)に近づけようとすると、強度部材18bの圧力を冗長に高めなければならず、強度部材18bの高圧力化による永久磁石電動機1の大型化や高コスト化を招くことになる。そこで、本願発明者は、永久磁石18aの破壊による永久磁石電動機1の回転への影響自体を軽減することに着目した。
以下、永久磁石電動機1を構成する一部分であるロータ構造体20を挙げて永久磁石18aの破壊による永久磁石電動機1の回転への影響について説明する。ロータ構造体20は、シャフト14とロータ18とを組み合わせたものである。
図2は、ロータ構造体20の比較例を説明するための説明図であり、図3は、本実施形態におけるロータ構造体20を説明するための説明図である。
図2(a)のXZ断面図および図2(b)のYZ断面図に示すように、シャフト14の肉厚部14bの外周面と永久磁石18aの内周面との間には、永久磁石18aを環状の状態のままシャフト14の肉厚部14bに挿通するため、および、シャフト14に印加される引張力が永久磁石18aの負荷とならないように空隙30が設けられており、永久磁石18aを強度部材18bで単に圧縮しただけでは、空隙30がそのまま維持されることとなる。
かかる比較例において、強度部材18bが永久磁石18aに印加している圧力が十分でない場合、永久磁石18aがロータ18の回転に伴う引張力によって破壊されるおそれがある。永久磁石18aが仮に破壊されたとすると、肉厚部14bと永久磁石18aとの間の空隙30により、図2(c)の拡大図の如く、永久磁石18aの破片が自由に移動することができるようになる。
このように永久磁石18aの破片が自由に移動すると、その破片自体の回転により個々の破片の磁力の方向が破壊前の方向と異なるようになり、磁力の方向の統一性が崩れ、回転トルクが減退することとなる。また、質量の異なる個々の破片が無秩序に移動することから、永久磁石18a全体としての径方向の質量バランスも崩れ、ロータ18の回転自体に支障を来すこともある。すなわち、単純に強度部材18bによって永久磁石18aに圧力を印加するのみの構成では、永久磁石18aの破壊による永久磁石電動機1の回転への影響が大きくなり、永久磁石電動機1の出力自体が低下して、安定的な回転を維持することが困難となる。
そこで、本実施形態では、図3(a)のXZ断面図および図3(b)のYZ断面図に示すように、少なくとも、シャフト14の肉厚部14bと永久磁石18aとの間に、可撓性を有する樹脂等の充填部材18cを充填(モールド)する。
こうすることで、図3(c)の拡大図のように、永久磁石18aが破壊されたとしても、その破片が移動することはなく、回転移動もできなくなるので、個々の破片の磁力の方向が破壊前の方向に維持され、全体の磁力低下が生じにくい。また、破片の移動がない限り、質量分布の変動が生じないので、永久磁石18a全体としての径方向の質量バランスも維持され、ロータ18の回転自体に支障を来すこともなく、安定した回転を維持することが可能となる。
また、このような充填部材18cの構成により、永久磁石18aの破壊による永久磁石電動機1の回転への影響を軽減できるので、強度部材18bの圧縮力を冗長に高める必要もなくなり、強度部材18bの径方向の厚みを薄く形成でき、強度部材18bの高圧力化による電動機の大型化や高コスト化を回避することが可能となり、設計自由度を高めることができる。
さらに、強度部材18bの径方向の厚みを薄く形成すると、永久磁石18aとステータ12との距離(ギャップ)も短くなり、動力変換効率や出力をさらに高めることができる。
しかし、上述した充填部材18cの構成により、永久磁石18aの破壊を許容することができるが、実際に永久磁石18aが破壊されると、強度部材18bと永久磁石18aとの摩擦力が低減し、永久磁石18aと強度部材18bとの位置関係を十分に維持できなくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、シャフト14から径方向外方に延在する延在部14dを設ける。
図4は、ロータ構造体20の他の例を説明するための説明図である。図4のYZ断面図に示すように、延在部14dは、シャフト14の周方向に間隔を等しくして複数(ここでは4つ)設けられている。
したがって、永久磁石18aは、上記延在部14dと干渉しないように複数(ここでは4つ)に分割されたものとなる。永久磁石18aの分割片は、それぞれ、内面がシャフト14の肉厚部14bの外周面に沿った弧状に形成され、その弧の長さは延在部14d間の長さ以下となる。ここでは、延在部14dの数や永久磁石18aの分割片の数を4つとしたが、両者の数は任意の数とすることができ、例えば1:2等、異ならせることもできる。
また、充填部材18cは、シャフト14の肉厚部14bと永久磁石18aとの間のみならず、このような延在部14dと永久磁石18aとの間にも充填され、永久磁石18aの周囲はすべて充填部材18cで満たされることとなる。ただし、延在部14dと永久磁石18aとの間の空間は小さいので、ここでは延在部14dと永久磁石18aとの間の充填部材18cの図示を省略する。
延在部14dは、永久磁石18aの円周方向に位置するため、永久磁石18aに生じる回転トルクを延在部14dの周方向側面で直接受けることができる。換言すれば、永久磁石18aが延在部14dを直接押圧することとなる。したがって、永久磁石18aと延在部14dとの接合強度の強弱に拘わらず、永久磁石18aに生じる回転トルクを確実にシャフト14に伝達することが可能となる。
また、仮に、永久磁石18aが破壊された場合、永久磁石18aから強度部材18bへは、強度部材18bの圧縮による摩擦力を通じて回転トルクが伝達されていたため、破壊により摩擦力が減退すると回転トルクの伝達が困難になる場合があったが、永久磁石18aから延在部14dについては、接合力の有無に拘わらず回転トルクが伝達されるので、回転トルクの伝達に影響を及ぼさない。
(ロータ構造体20の製造方法1)
以下では、ロータ構造体20の製造方法、すなわち、充填部材18cの充填方法を2つのパターンに分けて説明する。1つ目は、強度部材18bにシャフト14と永久磁石18aとを圧入した後に充填部材18cを充填する圧入後充填であり、2つ目は、シャフト14と永久磁石18aとの間に予め充填部材18cを充填させて、強度部材18bに圧入する圧入前充填である。
図5は、圧入後充填の処理の流れを説明するための説明図である。圧入後充填では、充填部材18cを流し込むための通路をシャフト14に設けておく。具体的に、図5(a)に示すように、シャフト14には、シャフト14の内部を通り、シャフト14の外周面のうち永久磁石18aに対向する部位(肉厚部14b)に位置する1または複数の開口部22aと、シャフト本体14aの他の部位、ここでは、シャフト本体14aのX軸前方先端の開口部22bとを連通する連通孔22cが設けられている。
まず、図5(b)のように、シャフト14に4つに分割された永久磁石18aを嵌合し、図5(c)のように、永久磁石18aおよびシャフト14の突出部14cを強度部材18bに圧入する。こうして、永久磁石18aとシャフト14との位置関係が維持される。
そして、図5(d)のように、シャフト14の開口部22bから充填部材18cを注入する。充填部材18cは、連通孔22cを介して開口部22aから流出し、肉厚部14bと永久磁石18aとの間や延在部14dと永久磁石18aとの間等、ロータ18内で外気に晒されるあらゆる空隙30を充填し、充填完了すると肉厚部14bのX軸前方から溢れ出る。この時点で充填部材18cの注入を停止し、溢れ出た部分の充填部材18cを排除して、圧入後充填を完了する。
かかる圧入後充填によるロータ構造体20の製造方法1では、シャフト14の加工を要するものの、従来の製造過程に、連通孔22cのシャフト14側から充填部材18cを注入するという単純作業を加えることのみで、シャフト14と永久磁石18aとの空隙30に充填部材18cを適切に充填することができる。
(ロータ構造体20の製造方法2)
図6は、圧入前充填の処理の流れを説明するための説明図である。ここでは、シャフト14の突出部14cや延在部14dより径の大きい円筒形状の成型治具32を準備する。まず、図6(a)のように、永久磁石18aをシャフト14の外周に位置させ、成型治具32に挿通し(挿通工程)、少なくともシャフト14と永久磁石18aとの隙間(空隙30)に、図6(b)の如く、充填部材18cを導入する(充填部材導入工程)。
所定時間経過し、充填部材18cが固化すると、図6(c)のように、成型治具32をシャフト14や永久磁石18aから抜出し(抜出工程)、永久磁石18aの外周で固化した充填部材18cを研磨する(研磨工程)。そして、図6(d)のように、充填部材18cにより連結したシャフト14と永久磁石18aとを強度部材18bに圧入して(圧入工程)、圧入前充填を完了する。
かかる圧入前充填によるロータ構造体20の製造方法2では、圧入後充填と比較して、成型治具32を用いる分、多少の作業工程が増えるが、シャフト14への加工が不要なため、既存の部品をそのまま利用しつつ、シャフト14と永久磁石18aとの空隙30に充填部材18cを適切に充填することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、図4のように、シャフト14の肉厚部14bから径方向外方に延在部14dを延在させ、そこで永久磁石18aが受けた回転トルクを伝達していたが、かかる延在部14dは、シャフト14に限らず、図7の如く、強度部材18bから径方向内方に延在してもよい(延在部18d)。この場合、回転トルクは、永久磁石18aから強度部材18bを通じてシャフト14に伝達されることとなる。
本発明は、永久磁力を用いて軸を中心に回転する永久磁石電動機、ロータ構造体、および、ロータ構造体の製造方法に利用することができる。
1 …永久磁石電動機
12 …ステータ
14 …シャフト
14b …肉厚部
14c …突出部
14d …延在部
18 …ロータ
18a …永久磁石
18b …強度部材
18c …充填部材
20 …ロータ構造体
22a、22b …開口部
22c …連通孔
30 …空隙
32 …成型治具

Claims (3)

  1. 環状のステータと、
    前記ステータの環の中に挿入されるシャフトと、
    前記シャフトの外周に位置し前記ステータとの相互作用により回転トルクを得る永久磁石、および、該永久磁石の外周を環状に覆うとともに該シャフトに固定される強度部材を有するロータと、
    を備え、
    少なくとも前記シャフトと前記永久磁石との間に形成される空隙には充填部材が充填され、
    前記シャフトには、該シャフトの内部を通り、該シャフトの外周面のうち前記永久磁石に対向する面に位置する1または複数の開口部と該シャフトの他の部位に位置する開口部とを連通する連通孔が設けられ、
    前記空隙の前記永久磁石の軸方向端部において、前記充填部材が存在することを特徴とする永久磁石電動機。
  2. シャフトと、
    前記シャフトの外周に位置する永久磁石、および、該永久磁石の外周を環状に覆うとともに該シャフトに固定される強度部材を有するロータと、
    を備え、
    少なくとも前記シャフトと前記永久磁石との間に形成される空隙には充填部材が充填され、
    前記シャフトには、該シャフトの内部を通り、該シャフトの外周面のうち前記永久磁石に対向する面に位置する1または複数の開口部と該シャフトの他の部位に位置する開口部とを連通する連通孔が設けられ、
    前記空隙の前記永久磁石の軸方向端部において、前記充填部材が存在することを特徴とするロータ構造体。
  3. シャフトとロータとからなるロータ構造体を製造する製造方法であって、
    前記ロータの永久磁石を前記シャフトの外周に位置させ、円筒形状の成型治具に挿通する工程と、
    少なくとも前記シャフトと前記永久磁石との隙間に、固化前の充填部材を導入する工程と、
    前記充填部材が固化した後、前記成型治具を抜出する工程と、
    前記充填部材により連結した前記シャフトと前記永久磁石とを前記強度部材に圧入する工程と、
    を有することを特徴とするロータ構造体の製造方法。
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