JP6154358B2 - 回転テーブルを備えた工作機械 - Google Patents
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Description
特許文献1には、回転テーブルのブレーキディスクにおいて、クランプ及びアンクランプを行うためにブレーキディスクを用いたブレーキ構造を備える技術が開示されている。
特許文献2には、機械としてエレベータを用い、巻上機のブレーキの作動回数を運行実績データとして用いて、巻上機のブレーキの作動回数の合計値があらかじめ定められた所定値と比較して、所定値を超えた場合にその旨が保守点検者に伝えられるという技術が開示されている。
特許文献4には、車速と減速度とブレーキ操作回数とに基づいて、ブレーキ操作回数が所定回数以上に達したことによりブレーキパッドの寿命を推定する技術が開示されている。
特許文献2〜4に開示されている技術は、ブレーキの動作回数を計測して、ブレーキの寿命を推定している。しかしながら、ブレーキは操作によってブレーキディスクの保持の動作状態に強弱等があるため、単に回数を計測するだけでブレーキの寿命を推定すると、実際の寿命との間に乖離が生じるおそれがあった。
図1は、ダイレクトドライブ構造を持つ回転テーブルをその中心線を通る面で切断した断面を見た図である。シャフト2aの図面右側の端面に図示しない回転テーブルがボルトなどによって取り付けられている。また、回転テーブルを用いることなく、シャフト2aの図面右側の端面に直接ワークを取り付ける場合もある。回転テーブルのシャフト2aは、ハウジング1bを介してケース1a内に主軸受3a、及び支持軸受3bを介して、回転自在に支承されている。シャフト2aは複数の部材をボルトなどによって連結した構造をなしている。モータのステータ4b、ブレーキのシリンダ7b、センサヘッド5b、リッド(蓋)8はケース1aに固定され、ロータ4a、センサギア(位置検出器)5a、ブレーキディスク6は何れも図示しない回転テーブルと一体的に回転可能な様にボルトなどの固定手段を用いてシャフト2aに固定される。そして、これらのロータ4aとステータ4bにより、図示しない回転テーブルを直接的に駆動して回転するモータが構成される。シャフト2aが回転するとそれに伴ってセンサギア5aが回転する。センサギア5aの回転をセンサヘッド5bにより検出し、その回転量に相当するパルス信号を図示しない工作機械の制御装置などに送り出す。
クランプ状態では、前記電磁弁によって、後退用空気室7gから排気すると同時に前進用空気室7fへ圧縮空気が送出され、ピストン7aが前進して、リッド(蓋)8上の摩擦面8aとの間でブレーキディスク6が挟持される。ブレーキディスク6として後述する6a,6b,あるいは,6cを使用する。
このような回転テーブルにおけるブレーキディスクの寿命の判定方法について以下に説明する。図2は、本実施形態における動作の流れを示すフローチャートである。以下ステップ毎に説明する。
・(ステップSA1)ブレーキクランプ指令が入力されているかどうかを判定する。入力されている場合(YES)はステップSA2に進み、入力されていない場合(NO)はステップSA1を繰り返して、指令が入力されるのを待つ。
・(ステップSA2)ブレーキによって回転テーブルの位置を保持しているときに、外乱トルクが加わったかどうかを判定する。外乱トルクが加わった場合(YES)はステップSA3に進み、加わっていない場合(NO)はステップSA1に戻る。
・(ステップSA3)加わった外乱トルクの大きさに対応する係数K1を読み出す。
・(ステップSA5)累積係数Nが、交換タイミングとしてあらかじめ設定されたNchの値より大きくなったかどうかを判定する。大きくなった場合(YES)はステップSA6に進み、大きくない場合(NO)はステップSA1に戻る。
・(ステップSA6)ブレーキディスクの交換タイミングであることを表示する。
図4は、本実施形態における動作の流れを示すフローチャートである。以下ステップ毎に説明する。
・(ステップSB1)ワークのイナーシャIを設定する。
・(ステップSB2)ワークのイナーシャIに対応する係数K2を読み出す。
・(ステップSB3)ブレーキクランプ指令が入力されているかどうかを判定する。入力されている場合(YES)はステップSB4に進み、入力されていない場合(NO)はステップSB3を繰り返して、指令が入力されるのを待つ。
・(ステップSB5)累積係数NにK2の値を加える。
・(ステップSB6)累積係数Nが、交換タイミングとしてあらかじめ設定されたNchの値より大きくなったかどうかを判定する。大きくなった場合(YES)はステップSB7に進み、大きくない場合(NO)はステップSB3に戻る。
・(ステップSB7)ブレーキディスクの交換タイミングであることを表示する。
1b ハウジング
2a シャフト
3a 主軸受
3b 支持軸受
4a ロータ
4b ステータ
5a センサギア
5b センサヘッド
6,6a,6b,6c ブレーキディスク
7a ピストン
7b シリンダ
7c,7d,7e シール部材
7f 前進用空気室
7g 後退用空気室
8 リッド(蓋)
8a 摩擦面
9 ボルト
Claims (3)
- ワークを載置して所定の位置に割り出した後、ブレーキによって前記割り出した位置を保持する回転テーブルを備えた工作機械において、
前記ブレーキによって前記回転テーブルの位置を保持している時に、前記ブレーキに加わる外乱トルクを算出する外乱トルク算出手段と、
外乱トルクの大きさに対応する第1の係数を記憶した第1係数記憶手段と、
係数累積手段と、
報知手段と、を備え、
前記係数累積手段は、
前記ブレーキに外乱トルクが加わった際に、前記外乱トルク算出手段によって外乱トルクの値を算出し、該算出された外乱トルクの値と前記第1係数記憶手段から外乱トルクに対応する第1の係数を求めて累積計算し、
前記報知手段は、
前記係数累積手段の累積計算値が予め設定した値に達した際に、ブレーキ交換が必要であることを報知する、
ことを特徴とする回転テーブルを備えた工作機械。 - ワークを載置して所定の位置に割り出した後、ブレーキによって前記割り出した位置を保持する回転テーブルを備えた工作機械において、
ワークに応じた前記回転テーブルのイナーシャを予め記憶したイナーシャ記憶手段と、
イナーシャの大きさに対応する第2の係数を記憶した第2係数記憶手段と、
係数累積手段と、
報知手段と、を備え、
前記係数累積手段は、
前記ブレーキに外乱トルクが加わった際に、前記記憶したイナーシャと前記第2係数記憶手段からイナーシャに対応する第2の係数を求めて累積計算し、
前記報知手段は、
前記係数累積手段の累積計算値が予め設定した値に達した際に、ブレーキ交換が必要であることを報知する、
ことを特徴とする回転テーブルを備えた工作機械。 - ワークを載置して所定の位置に割り出した後、ブレーキによって前記割り出した位置を保持する回転テーブルを備えた工作機械において、
前記ブレーキによって前記回転テーブルの位置を保持している時に、前記ブレーキに加わる外乱トルクを算出する外乱トルク算出手段と、
ワークに応じた前記回転テーブルのイナーシャを予め記憶したイナーシャ記憶手段と、
外乱トルクの大きさに対応する第1の係数を記憶した第1係数記憶手段と、
イナーシャの大きさに対応する第2の係数を記憶した第2係数記憶手段と、
係数累積手段と、
報知手段と、を備え、
前記係数累積手段は、
前記ブレーキに外乱トルクが加わった際に、前記外乱トルク算出手段によって外乱トルクの値を算出し、該算出された外乱トルクの値と前記第1係数記憶手段から外乱トルクに対応する第1の係数を求め、前記記憶したイナーシャと前記第2係数記憶手段からイナーシャに対応する第2の係数を求め、前記第1の係数および前記第2の係数を累積計算し、
前記報知手段は、
前記係数累積手段の累積計算値が予め設定した値に達した際に、ブレーキ交換が必要であることを報知する、
ことを特徴とする回転テーブルを備えた工作機械。
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