JP6153497B2 - タイヤ試験機 - Google Patents
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Description
このようにリムを交換する作業は、一般に作業員による人力作業を中心とする場合が殆どである。例えば、特許文献1に開示されたタイヤ試験装置では、上スピンドルに上リムを磁着する永久磁石を設けると共に、上部フレームに永久磁石により磁着された上リムを上スピンドルから引き離す離脱手段を備えたものとなっている。このような離脱手段を用いて上スピンドルから取り外された上リムは、下リムの上に重ね合わせた状態(以降、このように重ね合わされた上下リムを「積層リム」という)で作業員により持ち運ばれ、タイヤ試験機の外部に持ち運ばれる。そして、持ち運ばれた積層リムの替わりに新たな積層リムが人力でタイヤ試験機に搬入される。そして、取り外し時とは逆の手順で新たな積層リムが上下スピンドルに分けて取り付けられる。
即ち、本発明のタイヤ試験機は、下スピンドル軸の両側に設けられ且つ水平方向に沿って動く1組のベルト上にタイヤを載置して搬送可能とするタイヤ搬送コンベアと、前記タイヤ搬送コンベアで搬送されたタイヤを受け取った上で次工程へ搬出する搬出コンベアとを有し、前記下スピンドル軸側に設けられた下リムと上スピンドル軸側に設けられた上リムとで、前記タイヤ搬送コンベアにて搬送されてきたタイヤを挟持した上で、前記タイヤを回転させて当該タイヤの試験を行うタイヤ試験機であって、前記上リム及び前記下リムを、当該下リムの上に当該上リムが積層された積層リムの状態で前記下スピンドル軸から取り外すと共に、取り外した前記積層リムを支持しつつ外部に搬出可能とされたリム搬送台車を備えており、前記リム搬送台車が、前記タイヤ搬送コンベアに対して搬出コンベア側から進入可能とされていることを特徴とするものである。
なお、好ましくは、前記リム搬送台車は、水平方向に伸び且つ先端側で前記積層リムを支持する支持アームと、前記支持アームの基端側を上昇させることで、前記支持アームの先端側に取り付けられた積層リムを前記下スピンドル軸から取り外すアーム昇降手段と、前記支持アーム及びアーム昇降手段を水平に移動させる移動台車と、を備えているとよい。
なお、好ましくは、前記移動台車における前記支持アームとは反対側の端部側に、前記支持アームの先端側に支持された前記積層リムの重量とのバランスを取るウェイトが配備されているとよい。
なお、好ましくは、前記リム搬送台車により搬出された前記積層リムまたは前記リム搬送台車により搬入される前記積層リムを保管する保管台を有し、前記保管台には、前記リム搬送台車で搬出または搬出される前記積層リムを支持するリム支持部が複数形成されているとよい。
。
図1は、本実施形態のタイヤ試験機1を模式的に示した平面図である。
図1に示すように、本発明のタイヤ試験機1は、上下方向(紙面貫通方向)を向く軸回りにタイヤTを回転させて試験するスピンドル軸2を設備中央に備えている。このスピンドル軸2はタイヤTを寝かせた状態で水平(図中に矢印で示す経路)に沿って搬送するベルトコンベア式の搬送手段の搬送経路(図中に矢印で示す経路)途中に配備されている。
について説明する。
搬入コンベア7は、搬送方向に沿って水平方向に架け渡された左右一対のコンベアベルト(以降、搬入コンベア7のコンベアベルトを「第1ベルト10」という)を備えている。これら一対の第1ベルト10、10は、左右方向に一定の間隔をあけて互いに平行に取り付けられている。第1ベルト10、10同士の間隔は、タイヤ試験機1で試験される最小サイズのタイヤTの外径よりも小さくなるように設定されており、それぞれの第1ベルト10でタイヤTの両端側を下方より支持しつつタイヤTを水平に寝かせた状態で搬送できるようになっている。
タイヤ搬送コンベア8は、搬入コンベア7と同様に搬送方向に沿って水平方向に架け渡された一対のコンベアベルト(以降、タイヤ搬送コンベア8のコンベアベルトを「第2ベルト12」という)を備えている。これらの第2ベルト12は、左右方向の間隔が第1ベルト10よりも広幅とされていて、搬入コンベア7の第1ベルト10よりも幅方向の外側に配備されている。なお、タイヤ搬送コンベア8の側部には調整ハンドル40が設けられている。この調整ハンドル40を回転させると、タイヤ搬送コンベア8の第2ベルト12の間隔を調整することが可能とされている。
具体的には、本実施形態のタイヤ試験機1の次工程にはマーキング装置16が配備されている。このマーキング装置16は、試験済みのタイヤTに、ユニフォミティの試験結果に基づいてユニフォミティマークをマーキングするものであり、タイヤ試験機1の下流側に配備されている。また、搬出コンベア9の後端はマーキング装置16の前端に、左右方向を向く軸回りに揺動自在に支持されている。つまり、揺動自在に支持された後端に対して、搬出コンベア9の前端は自由端となっていて、水平ラインより下方へは揺動しないものの、上方へは跳ね上がるように揺動可能となっている。
ところで、上述したスピンドル軸2は、下側に配備された下スピンドル軸2Dと、この下スピンドル軸2Dの上方に下スピンドル軸2Dと同軸に配備された上スピンドル軸と、を備えている。この上スピンドル軸には、タイヤTを上方から挟み込む上リム18が配備され、下スピンドル軸2DにはタイヤTを下方から挟み込む下リム19が設けられている。
図2などに示すように、積層リム20は、下リム19の上に上リム18を重ね合わせたものであり、リム搬送台車17で上下リム18、19を搬送する際に用いられる。具体的には、上述したタイヤ試験機1で上下リム18、19を取り外す際には、まず上スピンドル軸2にボルトや磁石を用いて取り付けられた上リム18を取り外す。このようにして取り外された上リム18を下リム19の上に重ね合わせたものが、上述した積層リム20となる。この積層リム20の下面には、凹状の2つの被係合部24(被係合孔)が形成されている。2つの被係合部24(被係合孔)は、スピンドル軸2の軸心を中心にしてほぼ対向する位置に配されている。
回転軸25は、外周面に螺旋状のねじ部を備えた長尺棒状の部材である。回転軸25の下端は、移動台車23の上面に、上下方向を向く軸回りに回動自在に支持されている。また、回転軸25の上端側は上述した挿通孔27に回動自在に挿通されていて、回転軸25は移動台車23の上に起立した姿勢を維持しつつ上下方向を向く軸回りに回動自在とされている。
5の中途側には、後述する支持アーム21が取り付けられている。
上述したアーム昇降手段22のハンドル30は、回転軸25の上端に取り付けられている。このハンドル30は、作業者が掴み易いように円環状に形成されており、また作業者の力で回転軸25が回動するように回転軸25より大きな径とされている。このハンドル30を作業者が掴んで回動させることで、上下方向を向く軸回りに回転軸25を容易に回動できるようになる。
保管台36は、基礎や床面などに敷設された角状の部材であり、その上面は上方に向かって凸状に突出する凸条部37となっている。この保管台36の凸条部37は、二股状に分岐した支持アーム21の間に挿し込める程度の幅をもって複数条形成されている。凸条部37の側方から支持アーム21の先端側を水平方向に差し込んだり引っ込めたりすることで積層リム20を保管台36に移載できるようになっている。また、凸条部37同士は、積層リム20を隣り合って並べて載置しても、積層リム20同士が干渉しない程度の間隔をあけて配備されている。
まず、上リム18と下リム19とを積層リム20の状態で取り外し、取り外した積層リム20をタイヤ試験機1から搬出する手順を説明する。
上リム18と下リム19とを積層リム20の状態で取り外す場合には、ボルトなどを緩めたり離脱手段などを用いたりして強制的に上リム18を上スピンドル軸2から取り外し、取り外した上リム18を下スピンドル軸2Dの下リム19の上に重ね合わせて、上リム18と下リム19とが上下に積層された積層リム20とする。
すなわち、本発明のタイヤ試験機1は、下スピンドル軸2Dの両側に設けられ且つ水平方向に沿って動く1組のベルト(第2ベルト12)上にタイヤTを載置して搬送可能とするタイヤ搬送コンベア8と、タイヤ搬送コンベア8で搬送されたタイヤTを受け取った上で次工程へ搬出する搬出コンベア9とを有し、下スピンドル軸2Dの上方から上スピンドル軸2Uを近接させて、下スピンドル軸2D側に設けられた下リム19と上スピンドル軸2U側に設けられた上リム18とで、タイヤ搬送コンベア8にて搬送されてきたタイヤTを挟持した上で、タイヤTを回転させて当該タイヤの試験を行うタイヤ試験機であって、下リム19の上に上リム18が積層された積層リム20を支持しつつタイヤ試験機1の外部から搬入すると共に、積層リム20を下スピンドル軸2Dへ取り付け可能とするリム搬送台車17を備えており、リム搬送台車17が、タイヤ搬送コンベア8に対して搬出コンベア9側から進入可能とされているものとなっている。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
2 スピンドル軸
2D 下スピンドル軸
4 回転ドラム
4a 模擬路面
5 ドラム移動手段
6 ロードセル
7 搬入コンベア
8 タイヤ搬送コンベア
9 搬出コンベア
10 第1ベルト
11 第1ベルトのプーリ
12 第2ベルト
13 第2ベルトのプーリ
14 第3ベルト
15 第3ベルトのプーリ
16 マーキング装置
17 リム搬送台車
18 上リム
19 下リム
20 積層リム
21 支持アーム
22 アーム昇降手段
23 移動台車
24 被係合部(被係合孔)
25 回転軸
26 支持部材
27 挿通孔
28 取っ手
29 ウェイト
30 ハンドル
31 係合部(係合ピン)
32 貫通孔
33 雄ねじ部
34 雌ねじ部
35 車輪
36 保管台
37 凸条部
38 リム支持部
39 駆動部
40 調整ハンドル
41 車輪止め
T タイヤ
Claims (8)
- 下スピンドル軸の両側に設けられ且つ水平方向に沿って動く1組のベルト上にタイヤを載置して搬送可能とするタイヤ搬送コンベアと、前記タイヤ搬送コンベアで搬送されたタイヤを受け取った上で次工程へ搬出する搬出コンベアとを有し、前記下スピンドル軸側に設けられた下リムと上スピンドル軸側に設けられた上リムとで、前記タイヤ搬送コンベアにて搬送されてきたタイヤを挟持した上で、前記タイヤを回転させて当該タイヤの試験を行うタイヤ試験機であって、
前記上リム及び前記下リムを、当該下リムの上に当該上リムが積層された積層リムの状態で前記下スピンドル軸から取り外すと共に、取り外した前記積層リムを支持しつつ外部に搬出可能とされたリム搬送台車を備えており、
前記リム搬送台車が、前記タイヤ搬送コンベアに対して搬出コンベア側から進入可能とされている
ことを特徴とするタイヤ試験機。 - 下スピンドル軸の両側に設けられ且つ水平方向に沿って動く1組のベルト上にタイヤを載置して搬送可能とするタイヤ搬送コンベアと、前記タイヤ搬送コンベアで搬送されたタイヤを受け取った上で次工程へ搬出する搬出コンベアとを有し、前記下スピンドル軸側に設けられた下リムと上スピンドル軸側に設けられた上リムとで、前記タイヤ搬送コンベアにて搬送されてきたタイヤを挟持した上で、前記タイヤを回転させて当該タイヤの試験を行うタイヤ試験機であって、
前記下リムの上に前記上リムが積層された積層リムを支持しつつ外部から搬入すると共に、前記積層リムを前記下スピンドル軸へ取り付け可能とするリム搬送台車を備えており、
前記リム搬送台車が、前記タイヤ搬送コンベアに対して搬出コンベア側から進入可能とされている
ことを特徴とするタイヤ試験機。 - 前記タイヤ搬送コンベアは、前記下スピンドル軸に下リムを取り付ける下リム取付位置のさらに下方まで降下可能とされており、前記搬出コンベア側からの前記リム搬送台車の進入が可能とするスペースを前記下スピンドル軸の下リムとの間の上下間に確保可能としている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ試験機。 - 前記リム搬送台車は、
水平方向に伸び且つ先端側で前記積層リムを支持する支持アームと、
前記支持アームの基端側を上昇させることで、前記支持アームの先端側に取り付けられた積層リムを前記下スピンドル軸から取り外すアーム昇降手段と、
前記支持アーム及びアーム昇降手段を水平に移動させる移動台車と、
を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ試験機。 - 前記支持アームの先端側には、上方に向かって突出する係合部が形成されており、
前記下リムの下面には、前記係合部が係合することで前記下リムを前記支持アーム上に固定する被係合部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のタイヤ試験機。 - 前記移動台車における前記支持アームとは反対側の端部側に、前記支持アームの先端側に支持された前記積層リムの重量とのバランスを取るウェイトが配備されていることを特徴とする請求項4または5に記載のタイヤ試験機。
- 前記リム搬送台車の車輪を差し込んだ際に、前記係合部の位置と前記被係合部の位置と
が合致する位置で当該リム搬送台車を停止可能とする車輪止めが設けられていることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ試験機。 - 前記リム搬送台車により搬出された前記積層リムまたは前記リム搬送台車により搬入される前記積層リムを保管する保管台を有し、
前記保管台には、前記リム搬送台車で搬出または搬出される前記積層リムを支持するリム支持部が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ試験機。
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