JP6151602B2 - 炊飯釜搬送装置および炊飯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炊飯釜を搬送する炊飯釜搬送装置および当該炊飯釜搬送装置を含む炊飯装置に関する。
従来から、列状に配置された複数台の炊飯器で、炊飯釜ごとに炊飯を行う炊飯装置として種々のものが提案されている。近年、炊飯効率の一層の向上が求められており、炊飯器の台数や列の増加等、炊飯効率の向上のため種々の試みがなされている。
しかしながら、炊飯器の台数が増加するに従い、炊飯釜を搬送する搬送装置の走行距離が増大し、搬送効率を向上させることが難しくなる。
このような状況に鑑み、炊飯釜搬送装置の改良について種々の提案がなされている。例えば、炊飯器列に沿って走行する炊飯釜の搬送台車において、その走行方向の前後に2つの把持装置を配置する炊飯釜搬送装置が提案されている。2つの把持装置のうち、炊飯器列の受入部側に位置する第1の把持装置には、受入部における未炊飯の炊飯釜の把持と、空の炊飯器への炊飯釜のセットを分担させ、炊飯器列の搬出部側に位置する第2の把持装置には、炊飯が終了した炊飯器からの炊飯釜の取り出しと、搬出部への搬送を分担させる(特許文献1参照)。
また、少なくとも一対の把持爪と、一対の把持爪を互いに接近又は離間させる駆動装置と、一対の把持爪を対として垂直方向及び水平方向に移動させる移動装置とを設けた炊飯釜搬送装置が提案されている。ここで、一対の把持爪が、互いに対向するそれぞれの先端部に、被搬送物である炊飯釜の少なくとも一部がはまり込む凹部を有している(特許文献2参照)。
特開2010−269033号公報 特開2011−19869号公報
従来から提案されている炊飯釜搬送装置においては、把持爪の様な炊飯釜を把持する把持部材が、所定位置の炊飯釜受入部から炊飯前の炊飯釜を把持したまま炊飯器に移動させ、また、炊飯後の炊飯釜を把持したまま所定位置の炊飯釜搬出部へ移動させる。したがって、把持部材により炊飯釜を把持する時間が長くなるとともに炊飯釜を把持した状態での搬送距離が長くなり、搬送中に炊飯釜が落下する危険性が増大している。
本発明は、搬送中に炊飯釜が所定の把持部材から落下する危険性を低減した炊飯釜搬送装置と、当該炊飯釜搬送装置を用いた炊飯装置を提供する。
本発明の炊飯釜搬送装置は、複数の炊飯器に対して相対的に移動可能な炊飯釜搬送装置であって、移動可能な本体と、炊飯釜を一時的に配置するため前記本体に設けられた仮置き部と、当該本体に固定され、前記炊飯器に配置された炊飯釜を取り出し、前記仮置き部に配置する炊飯釜搬送部材と、を備える。
本発明の炊飯釜搬送装置の一態様として例えば、二つの仮置き部が前記本体に設けられ、未炊飯の炊飯釜および炊飯済の炊飯釜の少なくともいずれかが一時的に当該二つの仮置き部に配置される。
本発明の炊飯釜搬送装置の一態様として例えば、前記仮置き部が、前記本体の上面に形成された開口凹部から構成される。
本発明の炊飯釜搬送装置の一態様として例えば、前記炊飯釜搬送部材が、前記本体に対して相対的に上下方向に移動可能な状態で、当該本体に固定された支持部と、当該支持部に対して相対的に水平方向に回動可能状態で、当該支持部に固定された把持部材と、を含み、当該把持部材に炊飯釜を把持する把持爪が設けられる。
本発明の炊飯釜搬送装置の一態様として例えば、前記把持部材が、略直角に結合した二つの棒状部材から構成される略L字形状アーム部から構成され、前記二つの棒状部材の結合点が前記支持部に接続し、当該結合点を中心として前記把持部材が水平方向に回動可能であり、前記二つの棒状部材の各々の端部にサブアーム部が固定され、当該サブアーム部の両端部に少なくとも二つの把持爪が対向するように設けられている。
本発明の炊飯釜搬送装置の一態様として例えば、前記サブアーム部は、前記棒状部材に対し略45度の角度で交わるように固定される。
本発明の炊飯釜搬送装置の一態様として例えば、二つの仮置き部が前記本体に設けられ、未炊飯の炊飯釜または炊飯済の炊飯釜が一時的に当該二つの仮置き部に配置され、前記第1の仮置き部と前記第2の仮置き部の間に、前記支持部が固定される。
本発明の炊飯釜搬送装置と、前記複数の炊飯器から炊飯装置が構成される。
本発明の炊飯装置の一態様として例えば、各々複数の炊飯器からなる二つの炊飯器列が略平行に設けられ、前記炊飯釜搬送装置が当該二つの炊飯器列の間において移動可能に設置される。
本発明によれば、搬送中に炊飯釜が把持部材から落下する危険性を低減することが可能となる。
本発明の炊飯釜搬送装置および炊飯装置の一実施形態の斜視図。 図1の炊飯装置の上面図。 図1、図2における矢印A方向から見た炊飯装置の側面図であり、(a)は炊飯釜搬送部材の上昇時の側面図であり、(b)は炊飯釜搬送部材の下降時の側面図。 図2のS部分の拡大図。 炊飯釜を把持する際の説明図。 図1における位置から逆の位置まで炊飯釜搬送装置が移動した状態における炊飯装置の上面図。 炊飯釜搬送部材が下降し、把持爪が炊飯器および仮置き部に配置された炊飯釜を把持している状態を示す斜視図。 図7の状態から把持爪が炊飯釜を把持した状態で炊飯釜搬送部材が上昇した状態を示す斜視図。 実施形態の炊飯釜搬送装置が炊飯釜を搬送する過程を説明する1番目の概念図であり、(a)は炊飯釜受取ステップを示し、(b)は炊飯釜仮置きステップを示し、(c)は炊飯釜移動ステップを示し、(d)は炊飯釜取り出しステップをそれぞれ示す。 実施形態の炊飯釜搬送装置が炊飯釜を搬送する過程を説明する2番目の概念図であり、(a)の炊飯釜入替ステップを示し、(b)は炊飯釜移動ステップを示し、(c)は炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップをそれぞれ示す。 実施形態の炊飯釜搬送装置が炊飯釜を搬送する過程を説明する3番目の概念図であり、(a)は炊飯釜移動ステップを示し、(b)は炊飯釜取り出しステップを示し(c)は炊飯釜入替ステップを示し、(d)は炊飯釜移動(回転)ステップを示し、(e)は炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップをそれぞれ示す。 実施形態の炊飯釜搬送装置が炊飯釜を搬送する過程を説明する4番目の概念図であり、(a)は炊飯釜移動(回転)ステップを示し、(b)は炊飯釜取り出しステップを示し、(c)は炊飯釜入替ステップを示し、(d)は炊飯釜移動ステップを示し、(e)は炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップをそれぞれ示す。 実施形態の炊飯釜搬送装置が炊飯釜を搬送する過程を説明する5番目の概念図であり、(a)は炊飯釜移動ステップを示し、(b)は炊飯釜取り出しステップを示し、(c)は炊飯釜入替ステップを示し、(d)は炊飯釜移動(回転)ステップを示し、(e)は炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップをそれぞれ示す。
以下、図面を用いて本発明について詳細に説明する。図1は本発明の炊飯釜搬送装置を含む炊飯装置の一実施形態を示す斜視図である。
実施形態の炊飯装置100は、炊飯釜を搬送する炊飯釜搬送装置1と、列状に配置された複数の炊飯器90からなる二つの炊飯器列90Aとを備えている。また、炊飯装置100には、未炊飯の(炊飯前の)炊飯釜が配置される炊飯釜受入部60と、炊飯済の(炊飯後の)炊飯釜が配置される炊飯釜搬出部70とが設けられている。さらに二つの炊飯器列90Aの間には、各炊飯器90に対して相対的に移動する炊飯釜搬送装置1を支持するガイドレール80が配置されている。
炊飯釜搬送装置1は、二つの略平行に配置された炊飯器列90Aに沿って、ガイドレール80上を移動可能に構成されている。炊飯釜搬送装置1は、未炊飯の炊飯釜110を炊飯釜受入部60から搬送して炊飯器90に配置すると共に、炊飯済の炊飯釜110を炊飯器90から取り出して炊飯釜搬出部70に配置する役割を果たす。
図2に示すように、炊飯釜搬送装置1は、ガイドレール80上を移動可能な本体10と、炊飯釜110(図5参照)を一時的に配置するため本体10に設けられた仮置き部11と、本体10に固定され、炊飯器90に配置された炊飯釜110を取り出し、仮置き部11に配置する炊飯釜搬送部材20とを備える。本体10にはモーターによって駆動される図示せぬ車輪が設けられ、当該車輪が駆動することにより本体10はガイドレール80上を移動するが、ギアとチェーンの組み合わせなど、移動機構は特に限定されない。炊飯釜搬送装置1の構成については、後に更に詳細に説明する。
炊飯器列90Aは、複数の炊飯器90を列状に配置することにより得られる。本実施形態では、炊飯器90は一つの炊飯釜110のみを受け入れ可能ないわゆる一釜炊飯器であり、各一釜炊飯器は図示せぬ連結手段によって連結されている。また、炊飯器90には、受け入れた炊飯釜110の蓋の温度を検知するセンサ91が設けられ、センサ91が炊飯器90によって加熱された炊飯釜110が所定の温度まで加熱されたかどうかを判定する。
各炊飯器90および炊飯器列90Aは特定の態様に限定はされない。例えば炊飯器90の加熱手段としてはガス式、電磁誘導式等種々のものが存在するが特に限定はされない。本実施形態では10台の炊飯器90が各炊飯器列90Aにおいて並べられているが、炊飯器90の台数も特に限定はされない。炊飯器90の台数を増やす場合ガイドレール80の長さは延長され、炊飯器90の台数を減らす場合ガイドレール80の長さは短縮される。
炊飯釜受入部60は複数のローラによって構成され、オペレータが外部から持ち込んだ未炊飯の炊飯釜が一時的に配置される。炊飯釜搬出部70も複数のローラによって構成され、炊飯済の炊飯釜が一時的に配置される。ローラの作用により、オペレータは容易に炊飯釜受入部60および炊飯釜搬出部70上で炊飯釜を滑らせて移動させることができる。ただし、炊飯釜受入部60および炊飯釜搬出部70の設置は本発明にとって必須ではない。
ガイドレール80は箱型のガイドレール本体81を有し、ガイドレール本体81の内部に炊飯釜搬送装置1の本体10に設けられた車輪をガイドするガイド部材82が設けられる。ただし、ガイドレール80も特定の態様に限定はされない。
次に、図2〜図5を用いて炊飯釜搬送装置1の構成を詳細に説明する。既に説明したように、炊飯釜搬送装置1は、ガイドレール80上を移動可能な本体10と、炊飯釜110を一時的に配置するため本体10に設けられた仮置き部11と、本体10に固定され、炊飯器90に配置された炊飯釜110を取り出し、仮置き部11に配置する炊飯釜搬送部材20とを備える。
本実施形態では仮置き部11は、本体10の上面に形成され、上方が開口された開口凹部から構成される。この開口凹部の形状は、炊飯釜110の外形形状に合致した円形形状を呈しており、炊飯釜110の配置時に炊飯釜110と開口凹部の間に隙間がほとんど生じないため、炊飯釜110を安定的に配置することができる。仮置き部11の態様は特定のものには限定されないが、炊飯釜110を安定的に配置することができるものが好ましい。また、本実施形態では仮置き部11の底面は板により塞がれているが、底面の板は省略してもよい。
また、仮置き部11は一つであってもよいが、本実施形態においては、二つの仮置き部11が本体10に設けられ、後述するように、未炊飯の炊飯釜110および炊飯済の炊飯釜110が一時的に二つの仮置き部11に配置される。このような構成により、未炊飯の炊飯釜110および炊飯済の炊飯釜110を効率的に搬送することが可能となる。
図3(a)、(b)に示すように、炊飯釜搬送部材20は、本体10に対して相対的に上下方向(図3(a)の矢印B方向)に移動可能な状態で本体10に固定された支持部22と、支持部22に対して相対的に水平方向(図4の矢印C方向)に回動可能状態で、支持部22に固定された把持部材としての略L字形状アーム部30とを備える。
本実施形態においては、二つの仮置き部11の間に支持部22が固定されている。より詳細に説明すると、支持部22は本体10に直接固定された土台部24と、上下方向に伸縮可能な可動柱部26とを備えている。本体10の下部には図示せぬモーター等からなる可動柱部26の駆動機構が設けられ、可動柱部26を上下方向に駆動させることで、支持部22が上下方向に移動可能な構成となっている。土台部24は可動柱部26の下部を支える役割を果たす。
図4に示すように、略L字形状アーム部30は、略直角に結合した二つの棒状部材31から構成され、平面視略L字形状を呈している。これら二つの棒状部材の31の結合点30Aが支持部22に接続されている。この結合点30Aを中心として略L字形状アーム部30が図示せぬモーターなどにより駆動され、水平方向に回動可能である。
略L字形状アーム部30には、炊飯釜110を把持する把持爪46が設けられる。より詳細に説明すると、二つの棒状部材31の各々の端部にサブアーム部40が固定され、後述するように、サブアーム部40の両下端部に少なくとも二つの把持爪46が対向するように設けられている。
サブアーム部40は、棒状部材31に対し、略45度の角度で交わるように固定されている(図4参照)。より詳細に説明すると、サブアーム部40は、棒状部材31に直接固定された水平梁42と、水平梁42の両端部に駆動可能な状態で固定された二つの垂直梁44とを含み、水平梁42が、棒状部材31に対し平面視において略45度の角度で交わるように固定されている。そして、二つの垂直梁44の下端に把持爪46が固定されている。対向する把持爪46は、炊飯釜110の所定の場所、すなわち、上方を開口し、その開口の周縁部分が側方へ突出したフランジ形状を呈しており、この周縁部分の下部に係合して炊飯釜110を挟み込み、把持する。
サブアーム部40が棒状部材31に対し略45度の角度で交わる場合、炊飯器90の距離を短縮することができ、炊飯器列90Aの距離が短縮されるため、作業の一層の効率化が図られる。
図5は、炊飯釜110の把持の際における、サブアーム部40、特にサブアーム部40の垂直梁44および把持爪46の動きを説明する図である。炊飯釜搬送部材20が図3(a)に示すような上昇時の状態においては、炊飯釜110の把持の有無に拘わらず、垂直梁44は実線で示すように水平梁42から垂直に降ろされた状態にある。
そして、仮置き部11または炊飯器90に配置された炊飯釜110を取り出す際、まず垂直梁44は点線で示すように外側へ拡がるように移動する(開き動作)。そして炊飯釜搬送部材20が図3(b)に示すように下降し、その後垂直梁44が再び実線で示す様に内側へ移動し、把持爪46が炊飯釜110を把持する(閉じ動作)。把持した状態で炊飯釜搬送部材20が図3(a)に示すように上昇し、炊飯釜110を取り出すことができる。尚、把持爪46が炊飯釜110を把持して上昇する時、把持爪46の上部が炊飯釜110のフランジ形状となっている周縁部分を下方から支持していることため、炊飯釜110を確実に持ち上げることができる。
尚、仮置き部11が開口する本体10の上面と、炊飯器90の上面とは略同一高さとし、双方に配置した時の炊飯釜110が略同じ高さとなるように設けられている。したがって、一つの炊飯釜搬送部材20の水平方向および垂直方向の動作により、炊飯釜110を仮置き部11および炊飯器90の双方に円滑に配置することができる。
炊飯釜搬送装置1は、ガイドレール80の一端から他端まで移動可能であり、炊飯釜搬送装置1のどの位置においても、略L字形状アーム部30は水平方向に回動可能である。図6は、図1における位置から逆の位置まで炊飯釜搬送装置1が移動した状態を示す。
図7および図8は、図1の状態において炊飯器110および仮置き部11に炊飯釜110を配置した状態および把持爪46が炊飯釜110を把持した状態の一例を示す図である。図9は炊飯釜搬送部材20が下降し(図3(b)の状態)、把持爪46が炊飯器90に配置された炊飯釜110Aおよび仮置き部11に配置された炊飯釜110Bを把持している状態を示す。通常、センサ91は、炊飯器90に炊飯釜110が配置されているときは蓋の上に配置された状態にあるが、炊飯釜搬送部材20が下降する直前にセンサ91は直立する(図8参照)。
その後図8に示すように、把持爪46が炊飯釜110A、110Bを把持した状態で、炊飯釜搬送部材20が上昇する(図3(a)の状態)。そして、炊飯釜搬送部材20の略L字形状アーム部30が、90度水平方向に回動することとなる(図4の矢印C方向)。
炊飯釜110A、110Bが炊飯釜搬送部材20の把持爪46によって把持された状態は、炊飯釜110A、110Bが仮置き部11、炊飯器90に配置された状態の時間と比べて極めて短い。したがって、炊飯釜110A、110Bが炊飯釜搬送部材20から落下する危険性は低減される。
次に、本実施形態の炊飯釜搬送装置1が、炊飯釜110を搬送する過程を図9〜図13を用いて詳細に説明する。
図9(a)は炊飯釜受取ステップを示し、炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110Cを把持爪46により把持している状態を示している。炊飯釜搬送装置1は、炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70と重なる位置にある。そして、炊飯釜搬送部材20は図3(b)に示すような下降位置にあるとともに、略L字形状アーム部30は、図1等と同じ水平方向の位置にある。
次に図9(b)の炊飯釜仮置きステップに示すように、炊飯釜110Cを把持した炊飯釜搬送部材20が図3(a)に示すように上昇し、略L字形状アーム部30が矢印aに示すように時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降する。この結果、炊飯釜110Cが仮置き部11に配置される。
次に図9(c)の炊飯釜移動ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印bに示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70から離れるように移動する。炊飯釜搬送装置1の移動中において、炊飯釜搬送部材20、略L字形状アーム部30は動かない。
次に図9(d)の炊飯釜取り出しステップに示すように、炊飯釜搬送装置1が停止した後、飯釜搬送部材20が下降し、仮置き部11に配置された炊飯釜110Cと、炊飯器90配置された炊飯済の炊飯釜110Dを把持爪46により把持する。
次に図10(a)の炊飯釜入替ステップに示すように、炊飯釜110C、110Dを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、略L字形状アーム部30が矢印cに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降する。この結果、未炊飯の炊飯釜110Cが炊飯器90に配置され、炊飯済の炊飯釜110Dが仮置き部11に配置される。すなわち、未炊飯の炊飯釜110Cと炊飯済の炊飯釜110Dの配置場所が入れ替わることになる。
次に図10(b)の炊飯釜移動ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印dに示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70側に移動する。移動後、炊飯釜搬送部材20が下降し、仮置き部11に配置された炊飯済の炊飯釜110D、新しく炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110Eを把持爪46により把持する。
次に図10(c)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップに示すように、炊飯釜110D、110Eを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、略L字形状アーム部30が矢印eに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、炊飯済の炊飯釜110Dが炊飯釜搬出部70に配置され、搬出される。また、未炊飯の炊飯釜110Eは仮置き部11に配置される。
次に図11(a)の炊飯釜移動ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印fに示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70から離れるように移動する。
次に図11(b)の炊飯釜取り出しステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が下降し、仮置き部11に配置された炊飯釜110Eと、炊飯器90配置された炊飯済の炊飯釜110Fを把持爪46により把持する。
次に図11(c)の炊飯釜入替ステップに示すように、炊飯釜110Eと炊飯釜110Fを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、略L字形状アーム部30が矢印gに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、未炊飯の炊飯釜110Eが炊飯器90に配置され、炊飯済の炊飯釜110Fは仮置き部11に配置される。
次に図11(d)の炊飯釜移動(回転)ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印iに示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70側へ移動する。そして、略L字形状アーム部30が矢印hに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降する。さらに把持爪46が、仮置き部11に配置された炊飯済の炊飯釜110Fと、新しく炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110Gを把持する。
次に図11(e)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップに示すように、炊飯釜110Fと炊飯釜110Gを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、略L字形状アーム部30が矢印jに示すように時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、炊飯済の炊飯釜110Fが炊飯釜搬出部70に配置され、搬出される。また、未炊飯の炊飯釜110Gは仮置き部11に配置される。
次に図12(a)の炊飯釜移動(回転)ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印kで示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70から離れるように移動する。そして、略L字形状アーム部30が矢印lに示すように反時計回りに90度水平方向で回動する。
次に図12(b)の炊飯釜取り出しステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が下降し、把持爪46により、仮置き部11に配置された未炊飯の炊飯釜110Gと、炊飯器90配置された炊飯済の炊飯釜110Hを把持する。
次に図12(c)の炊飯釜入替ステップに示すように、炊飯釜110Gと炊飯釜110Hを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、さらに略L字形状アーム部30が矢印mに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、炊飯済の炊飯釜110Hが仮置き部11に配置され、未炊飯の炊飯釜110Gは炊飯器90に配置される。
次に図12(d)の炊飯釜移動ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印nに示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70側へ移動する。その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降する。そして把持爪46が、仮置き部11に配置された炊飯済の炊飯釜110Hと、新しく炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110Iを把持する。
次に図12(e)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇し、さらに略L字形状アーム部30が矢印oに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、未炊飯の炊飯釜110Iが仮置き部11に配置され、炊飯済の炊飯釜110Hが炊飯釜搬出部70に配置され、搬出される。
次に図13(a)の炊飯釜移動ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印pで示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70から離れるように移動する。
次に図13(b)の炊飯釜取り出しステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が下降し、把持爪46により、仮置き部11に配置された未炊飯の炊飯釜110Iと、炊飯器90配置された炊飯済の炊飯釜110Jを把持する。
次に図13(c)の炊飯釜入替ステップに示すように、炊飯釜110Iと炊飯釜110Jを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、略L字形状アーム部30が矢印qに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、炊飯済の炊飯釜110Jが仮置き部11に配置され、未炊飯の炊飯釜110Iは炊飯器90に配置される。
次に図13(d)の炊飯釜移動(回転)ステップに示すように、炊飯釜搬送部材20が上昇した後、炊飯釜搬送装置1が矢印rに示すようにガイドレール80に沿って炊飯釜受入部60、炊飯釜搬出部70側へ移動する。そして、略L字形状アーム部30が矢印sに示すように反時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降する。さらに把持爪46が、仮置き部11に配置された炊飯済の炊飯釜110Jと、新しく炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110Kを把持する。
次に図13(e)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップに示すように、炊飯釜110Jと炊飯釜110Kを把持した炊飯釜搬送部材20が上昇し、略L字形状アーム部30が矢印tに示すように時計回りに90度水平方向で回動し、その後、炊飯釜搬送部材20が再び下降することで、炊飯済の炊飯釜110Jが炊飯釜搬出部70に配置され、搬出される。また、未炊飯の炊飯釜110Kは仮置き部11に配置される。
すなわち、炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110が一旦仮置き部11に配置された後、炊飯器90に配置されて炊飯された後、再び仮置き部11に配置され、炊飯釜搬出部70に配置される。この繰り返しにより、炊飯釜の搬送と炊飯が効率的に行われる。
本実施形態においては、炊飯釜搬送装置1は、炊飯釜搬送部材20が炊飯釜110を把持した状態で移動するわけではなく、炊飯釜搬送部材20が炊飯釜110を仮置き部11に配置した状態で移動する。したがって、炊飯釜110が振動などによって炊飯釜搬送部材20のような把持部材から落下する危険性を低減することできる。
また、図9(d)の炊飯釜取り出しステップから図10(a)の炊飯釜入替ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Cの炊飯器90への配置(投入)および炊飯済の炊飯釜110Dの炊飯器90からの取り出し(排出)が同時に行われる。また、図11(b)の炊飯釜取り出しステップから図11(c)の炊飯釜入替ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Eの炊飯器90への配置および炊飯済の炊飯釜110Fの炊飯器90からの取り出しが同時に行われる。また、図12(b)の炊飯釜取り出しステップから図12(c)の炊飯釜入替ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Gの炊飯器90への配置および炊飯済の炊飯釜110Hの炊飯器90からの取り出しが同時に行われる。また、図13(b)の炊飯釜取り出しステップから図13(c)の炊飯釜入替ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Iの炊飯器90への配置および炊飯済の炊飯釜110Jの炊飯器90からの取り出しが同時に行われる。
すなわち、所定の停止位置において、(1)未炊飯の炊飯釜110の配置および炊飯済の炊飯釜110の取り出しの二つの作業が同時に実施されるため、炊飯釜110の搬送作業の効率性が向上することになる。ここでの所定の停止位置とは、未炊飯の炊飯釜110の配置および炊飯済の炊飯釜110の取り出し(未炊飯の炊飯釜110と炊飯済の炊飯釜110の入替作業)の対象となる炊飯器90に斜め方向で隣接した位置のことであり(入替作業位置)、特に略L字形状アーム部30の回動中心となる支持部22が炊飯器90の隣に位置している。
また、図10(b)の炊飯釜移動ステップから図10(c)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Eの炊飯釜受入部60からの受入および炊飯済の炊飯釜110Dの炊飯釜搬出部70への配置が同時に行われる。また、図11(d)の炊飯釜移動(回転)ステップから図11(e)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Gの炊飯釜受入部60からの受入および炊飯済の炊飯釜110Fの炊飯釜搬出部70への配置が同時に行われる。また、図12(d)の炊飯釜移動ステップから図12(e)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Iの炊飯釜受入部60からの受入および炊飯済の炊飯釜110Hの炊飯釜搬出部70への配置が同時に行われる。また、図13(d)の炊飯釜移動(回転)ステップから図13(e)の炊飯釜払い出し(炊飯釜仮置き)ステップにおいて、未炊飯の炊飯釜110Kの炊飯釜受入部60からの受入および炊飯済の炊飯釜110Jの炊飯釜搬出部70への配置が同時に行われる。
すなわち、所定の停止位置において、(2)未炊飯の炊飯釜の炊飯釜受入部からの受入および炊飯済の炊飯釜の炊飯釜搬出部への配置の二つの作業も同時に実施されるため、炊飯釜110の搬送作業の効率性がさらに向上することになる。ここでの所定の停止位置とは、図9(a)、図9(b)などに示されている炊飯釜受入部60と炊飯釜搬出部70の間の位置であり(初期位置)、特に略L字形状アーム部30の回動中心となる支持部22が、炊飯釜受入部60に配置された未炊飯の炊飯釜110の隣に位置している。
特に本実施形態では、炊飯釜搬送装置1が(1)で説明した入替作業位置と、(2)で説明した初期位置との間をガードレール80に沿って往復移動し、二つの両端の位置で未炊飯の炊飯釜110と炊飯済の炊飯釜110の双方を、炊飯釜搬送部材20を用いて搬送している。したがって飯釜110の搬送作業の効率性がさらに向上することになる。
また、搬送作業の効率向上、搬送時間の短縮(タクトタイムの短縮)により、装置を稼働するエネルギー、コストも圧縮することが可能となる。すなわち、短い作業時間の中で未炊飯の炊飯釜110と炊飯済の炊飯釜110とを入替えることによって、炊飯器90が発する熱はもちろん、炊飯器90自体が持つ熱を大気中に逃すことなく、次に配置された未炊飯の炊飯釜110へ供給することができ、投入したエネルギーを効率的に用いることが可能となるからである。
図9〜図13の例では、炊飯釜受入部60および炊飯釜搬出部70から見て、一段目の互いに隣接した二つの炊飯器90a1、90a2(図9(a)、図10(a)、図11(a)参照)および二段目の互いに隣接した二つの炊飯器90b1、90b2(図12(a)、図13(a)参照)における炊飯釜11の入替作業を示している。三段目以降の炊飯器90に対しても同様な作業が行われる。尚、入替作業が実施されるならば、炊飯釜の入替作業の対象となる炊飯器90の順序は特に限定はされない。
尚、実施形態の炊飯装置100では、二本の棒状部材31からなる略L字形状アーム部30が用いられている。しかしながら、アーム部の形状は略L字形状に限定されるものではなく、略T字形状、略十字形状等にすることもでき、制限はされない。また、仮置き部11、炊飯器90の開口の形状は炊飯釜110の形状に合致した円形形状であるが、炊飯釜110の形状が正方形などの場合、仮置き部11、炊飯器90の開口の形状も炊飯釜110の形状に合わせて変化することとなる。
また、実施形態の炊飯装置100では炊飯釜搬送装置1を移動可能に支持するガイドレール80が設けられている。しかしながら、炊飯釜搬送装置1が単独で移動可能な形態を採る場合、ガイドレール80は必須の構成要件ではない。例えば炊飯釜搬送装置1の本体10の下に車輪を取り付けることで、炊飯釜搬送装置1は自律的に二つの炊飯器列90Aに沿って移動可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更又は応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明によれば、搬送中の炊飯釜が落下を減らすとともに、効率的な炊飯釜の搬送が実現されるため、作業の効率化が達成されることとなる。
1 炊飯釜搬送装置
10 本体
11 仮置き部
20 炊飯釜搬送部材
22 支持部
24 土台部
26 可動柱部
30 略L字形状アーム部
31 棒状部材
40 サブアーム部
42 水平梁
44 垂直梁
46 把持爪
60 炊飯釜受入部
70 炊飯釜搬出部
80 ガイドレール
90 炊飯器
90A 炊飯器列
100 炊飯装置
110 炊飯釜

Claims (8)

  1. 複数の炊飯器に対して相対的に移動可能な炊飯釜搬送装置であって、
    移動可能な本体と、
    炊飯釜を一時的に配置するため前記本体に設けられた仮置き部と、
    当該本体に固定され、前記炊飯器に配置された炊飯釜を取り出し、前記仮置き部に配置する炊飯釜搬送部材と、
    を備え、
    二つの仮置き部が前記本体に設けられ、未炊飯の炊飯釜および炊飯済の炊飯釜の少なくともいずれかが一時的に当該二つの仮置き部に配置される、
    炊飯釜搬送装置。
  2. 請求項に記載の炊飯釜搬送装置であって、前記仮置き部が、前記本体の上面に形成された開口凹部から構成される炊飯釜搬送装置。
  3. 請求項1または2に記載の炊飯釜搬送装置であって、前記炊飯釜搬送部材が、前記本体に対して相対的に上下方向に移動可能な状態で、当該本体に固定された支持部と、当該支持部に対して相対的に水平方向に回動可能状態で、当該支持部に固定された把持部材と、を含み、当該把持部材に炊飯釜を把持する把持爪が設けられる、炊飯釜搬送装置。
  4. 請求項に記載の炊飯釜搬送装置であって、前記把持部材が、略直角に結合した二つの棒状部材から構成される略L字形状アーム部から構成され、前記二つの棒状部材の結合点が前記支持部に接続し、当該結合点を中心として前記把持部材が水平方向に回動可能であり、前記二つの棒状部材の各々の端部にサブアーム部が固定され、当該サブアーム部の両端部に少なくとも二つの把持爪が対向するように設けられている、炊飯釜搬送装置。
  5. 請求項に記載の炊飯釜搬送装置であって、前記サブアーム部は、前記棒状部材に対し略45度の角度で交わるように固定された、炊飯釜搬送装置。
  6. 請求項からのいずれか1項に記載の炊飯釜搬送装置であって、二つの仮置き部が前記本体に設けられ、未炊飯の炊飯釜または炊飯済の炊飯釜が一時的に当該二つの仮置き部に配置され、前記二つの仮置き部の間に前記支持部が固定される、炊飯釜搬送装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の炊飯釜搬送装置と、前記複数の炊飯器から構成される炊飯装置。
  8. 請求項に記載の炊飯装置であって、各々複数の炊飯器からなる二つの炊飯器列が略平行に設けられ、前記炊飯釜搬送装置が当該二つの炊飯器列の間において移動可能に設置された炊飯装置。
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