JP2014201397A - 昇降機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンスの作業性を向上させ、かつ、コンベア下の全部を覆うことができる水受けを設置でき、そして、駆動源の小型化を図ることができる昇降機を提供することを課題とする。
【解決手段】
本願発明に係る昇降機8は、複数の搬送ローラ11間に介在し、搬送ローラ11の回転軸方向に延びる延在部30と、延在部30の端部両側から上方に延びるとともに、さらに一対のレール10、10よりも外側に延びて、一対のレール10、10の上方を跨ぐ跨ぎ部31と、水受け部13の下方であって、回転軸方向の一方側に配置された駆動源20と、水受け部の下方で回転軸方向に延び、駆動源の駆動により回転する回転シャフト21と、回転シャフト21の端部両側と跨ぎ部31、31とを連結し、回転シャフト21の回転により延在部30を上下させるクランク機構23、23と、を備え、延在部30の上部に当接する滅菌トレイTが上昇又は下降することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、スタッカー又はアンスタッカーに備え付けられて、滅菌トレイを上昇又は下降させる昇降機に関する。
従来から、滅菌対象物である製品を滅菌トレイに載置して滅菌装置内に搬送する滅菌ラインでは、小さいスペースおよび少ない労力で出来るだけ多くの製品を滅菌するための工夫が行われてきた。たとえば、滅菌トレイに多くの製品を並べ、さらに滅菌トレイを上下に積み重ねて滅菌装置内に運搬し、一度に大量の製品を滅菌する方法が考案されている。
また、上記考案を実施するためには、製品の並べられた滅菌トレイを正確に積み重ね、滅菌装置内に正確に移動させて、滅菌条件下で滅菌可能な状態に保持し、滅菌完了後には積み重ねられた滅菌トレイを下して次工程に対応できるように再配置する必要があった。
そのため、滅菌工程の前後には、下記特許文献1に示すように、滅菌トレイを一枚ずつ上昇させて搬送路の上方に積み重ねることを目的としたスタッカーと、積み重ねられた滅菌トレイを一枚ずつ下降させて配置するためのアンスタッカーとが設けられている。
ここで、滅菌工程の前後のいずれにおいても、滅菌トレイはコンベアを経由しているため、スタッカーおよびアンスタッカーは、製品の搬送を妨げないように設置され、スタッカー、アンスタッカー内に設置されたコンベア上に滅菌トレイが載せられ、コンベア上を滅菌トレイが移動するように構成されている。
一方で、滅菌工程においては、γ線、エチレンオキサイドガス、電子線、オートクレーブ滅菌などがあり、それぞれの目的に合わせた装置が設計される。このうちオートクレーブ滅菌は加熱蒸気により滅菌後の製品表面に水滴が付着することが多い。
そのため、滅菌ライン上に水滴が落ち、機械類の錆の原因となったり、又は微生物の発生源となったりすることを回避するために、滅菌ラインのコンベア下には水受けが設置されることが望ましい。
なお、水受けは、飛散防止のためにリフター構造全体を覆う形状になっており、メンテナンス担当者が下方から回り込んだり、覗きこんだりすることが難しくなる形状となる場合が多い。また、水受けは、スタッカー、アンスタッカーに備え付けられた昇降機の駆動部や支柱との干渉を回避しようとすると複雑な形状となり、清掃が困難であるとともに、微生物が繁殖し易いという不利益がある。
上記したように、滅菌ラインに配置されるスタッカー、アンスタッカーについては安全性向上および効率化について様々な対策がなされた構造となっている。
ところで、下記特許文献1に開示されるスタッカー及びアンスタッカーには、滅菌トレイを上昇又は下降させるための昇降機が備え付けられている。そして、この昇降機は、コンベアの下方に配置された駆動源と、コンベアの搬送ローラに連結して駆動源の駆動により搬送ローラを上下させる連結部材とを備えている。
特表2005−518872号公報
上記特許文献1に開示される昇降機によれば、コンベアの下方に配置されているため、メンテナンスの際にコンベア下に潜り込んで作業する必要性があり、作業性の低下を招いていた。
また、上記特許文献1に開示される昇降機では、搬送ローラと駆動源との間に、連結部材が介在しているため、コンベア下の全部を水受けが覆うことができなかった。
さらに、従来の昇降機によれば、滅菌トレイととともに搬送ローラも昇降させていたため、駆動源に高出力化が要求され、駆動源の大型化を招いていた。
本発明は、前記の問題を解決するために創作された発明であって、メンテナンスの作業性を向上させ、かつ、コンベア下の全部を覆うことができる水受けを設置でき、そして、駆動源の小型化を図ることができる昇降機を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本願発明に係る昇降機は、コンベア上の滅菌トレイを一枚ずつ上昇させて前記滅菌トレイを積み重ねるスタッカー、又は積み重ねられた滅菌トレイを一枚ずつ下降させて前記コンベア上に配置するアンスタッカーに備え付けられる昇降機であって、前記コンベアは、前記滅菌トレイの搬送方向に並設された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの端部両側に配置され、前記搬送ローラを回転自在の支持する一対のレールと、を備え、前記昇降機は、前記複数の搬送ローラ間に介在し、前記搬送ローラの回転軸方向に延びる延在部と、前記延在部の端部両側から上方に延びるとともに、さらに前記一対のレールよりも外側に延びて、前記一対のレールの上方を跨ぐ跨ぎ部と、前記コンベアの下方であって、前記回転軸方向の一方側に配置された駆動源と、前記コンベアの下方で前記回転軸方向に延び、前記駆動源の駆動により回転する回転シャフトと、前記回転シャフトの端部両側と前記跨ぎ部とを連結し、前記回転シャフトの回転により前記延在部を上下させるクランク機構と、を備え、前記延在部の上部に当接する滅菌トレイが、前記駆動源の駆動により上昇又は下降することを特徴とする。
前記する発明によれば、駆動源が回転軸の一方側に配置されているため、コンベア下に潜り込むことなく、メンテナンスの作業を行うことができる。また、延在部、跨ぎ部、クランク機構についても、コンベア下に配置されていないため、メンテナンスの作業性の低下を招くおそれがない。そのため、従来の昇降機よりも、メンテナンス作業性の向上を図ることができる。
また、前記する発明によれば、搬送ローラと駆動源との間に、延在部を昇降させる部材が介在しないため、複数の搬送ローラ及び一対のレールの下方全部を覆う水受けを設置することが可能となる。
さらに、前記する発明によれば、昇降機が搬送ローラを持ち上げることがないため、駆動源の高出力化を回避でき、駆動源の小型化を図ることができる。
また、前記滅菌トレイは、滅菌装置によりオートクレーブ滅菌が行われたものであり、前記コンベアは、下方を覆う水受けを備えていることが好ましい。
前記する発明によれば、滅菌トレイや製品に付着した水滴が滅菌トレイに設けられた水抜き孔を介して落下したとしても、水受け内に落ちて回収することができる。そのため、清掃等の労力が低減でき、かつ、衛生管理の向上も図ることができる。
また、前記コンベアは、前記搬送ローラ上を搬送される前記滅菌トレイの側面に当接して、前記滅菌トレイをガイドするガイドローラを備え、前記搬送ローラは、略円筒体であるとともに、前記円筒体よりも拡径された拡径されて前記滅菌トレイの底面に当接する拡径部を有し、前記滅菌トレイに設けられた水抜き孔が前記搬送ローラに離間しながら、前記滅菌トレイが搬送されることが好ましい。
前記する発明によれば、ガイドローラにより滅菌トレイが蛇行することはない。また、滅菌トレイの水抜き孔と搬送ローラが接触しないため、搬送ローラに付着した異物が、水抜き孔を介して製品に付着することを防止できる。
本発明によれば、メンテナンスの作業性を向上させ、かつ、コンベア下の全部を覆う水受けを設置でき、そして、駆動源の小型化を図ることができる昇降機を提供することができる。
模式化された滅菌ラインを上方から見た平面図である。 滅菌トレイを省略した場合の第2スタッカーを上方から見た平面図である。 図2のA−A線の矢視断面図である。 図3のB−B線の矢視断面図である。 図2に示す第2スタッカーの左側から見た側面図である 滅菌トレイを上昇させて、爪部に係止させた状態を示す図である。
つぎに、本発明に係る実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、模式化された滅菌ライン100を上方から見た平面図である。
滅菌ライン100は、滅菌トレイTに滅菌対象物を載置し、滅菌トレイTごと滅菌装置4内に搬送して滅菌を行い、滅菌後に滅菌トレイTから滅菌対象物の回収を行うものである。図1に示すように、実施形態に係る滅菌ライン100は、上方から見て左回りに滅菌トレイTを搬送する搬送部101を備えている。
また、滅菌ライン100では、搬送部101上の搬送方向(左回り方向)に順に、搬送部101上に滅菌トレイTを一枚ずつ積み下ろす第1アンスタッカー1と、滅菌トレイTに滅菌対象物を載置する載置部2と、滅菌トレイTを一枚ずつ積み重ねる第1スタッカー3と、滅菌を行う滅菌装置4と、積み重ねられた滅菌トレイTを一枚ずつ搬送部101上に積み下ろす第2アンスタッカー5と、滅菌トレイTから滅菌対象物を回収する回収部6と、滅菌トレイTを一枚ずつ積み重ねる第2スタッカー7とが設けられている。
実施形態に係る滅菌装置4は、オートクレーブ滅菌を行う装置であり、加熱蒸気により滅菌後の滅菌トレイTと、その滅菌トレイT上に載置される滅菌対象物とには、水滴が付着し易くなっている。
なお、実施形態に係る滅菌トレイTの左右方向の中央部には、上下方向に貫通する図示しない水抜き孔が形成されており、滅菌装置4の加熱蒸気により付着した水滴が、滅菌トレイT内に溜まることなく、水抜き孔を介して滅菌トレイTの下方へ落ちるようになっている。
そして、滅菌ライン100において、滅菌対象物が裁置された滅菌トレイTを第1スタッカー3が一枚ずつ積み重ね、何段にも積み重ねられた滅菌トレイTが滅菌装置4内に搬送され、複数の滅菌対象物がまとめて滅菌されるようになっている。
また、滅菌後において、第2アンスタッカー5により積み重ねられた滅菌トレイTが一枚ずつ搬送部101に積み下ろされて、回収部6により滅菌対象物が回収される。そして、第2スタッカー7により滅菌トレイTが積み重ねられて、搬送部101上から滅菌トレイTが回収されるようになっている。
なお、実施形態に係る滅菌トレイTには、上下方向に重ねられた滅菌トレイTに対し係止する図示しない固定ピンが設けられており、上下方向に積み重ねられた滅菌トレイT同士が固定されている。
図2は、搬送部101の上方に積み重ねられた滅菌トレイTを省略した場合の第2スタッカー7を上方から見た平面図である。また、図3は、図2のA−A線で切った矢視断面図である。
搬送部101は、滅菌トレイTを搬送させるための装置である。また、図2に示すように、実施形態に係る搬送部101は、第1アンスタッカー1、第1スタッカー3、第2アンスタッカー5、第2スタッカー7が設けられている部位がローラコンベア9になっている。
ローラコンベア9は、搬送方向である前後方向に延び、左右方向に間隔を空けて配置される平行な一対のレール10、10と、その一対のレール10、10の間に配置されて、前後方向に並べて設けられた複数の搬送ローラ11と、複数の搬送ローラ11の右端部に架け渡された無端ベルト12と、一対のレール10、10間の下方に配置された水受け13(特に図3参照)と、一対のレール上に設けられたガイドローラ14、14を備えている。
一対のレール10、10は、床面Rに立設された図示しない支柱により支えられている。また、一対のレール10、10には、搬送ローラ11を回転自在に支持するための軸受(不図示)が設けられている。
搬送ローラ11は、略円筒状の部材であり、搬送ローラ11の両側が一対のレール10、10に回転自在に支持されている。
また、搬送ローラ11の両側であって一対のレール10、10に支持される部位の内側に、滅菌トレイTの底面に当接する部位として、拡径してなる拡径部11a、11aが形成されている。そのため、滅菌トレイTの水抜き孔が形成された左右方向の中央部が搬送ローラ11と離間するようになっており(図6参照)、搬送ローラ11に付着した異物が、図示しない水抜き孔を経由して、滅菌対象物である製品に付着することを防止している。
さらに、搬送ローラ11の右端部には、右側のレール10よりも右側に突出して、無端ベルト12が懸架される懸架部11bが形成されている。
無端ベルト12は、搬送ローラ11の懸架部11bと、図示しない駆動源の回転軸とに懸架されて、駆動源の動力を搬送ローラ11に伝達して、複数の搬送ローラ11を回転させている。
図3に示すように、水受け13は、上方に開口する断面視略コ字状の部材であり、左右方向の幅が一対のレール10、10と略同等に形成されている。
そして、水受け13の左右両端部が一対のレール10、10の下面に固定されて、一対のレール10、10との間の下方を全て覆っている。
ガイドローラ14、14は、レール10の上面に設置されるとともに、一対のレール10、10よりも内側となるように配置されて、搬送ローラ11上を移動する滅菌トレイTの側面に当接して、滅菌トレイTが蛇行することを防止するための部材である。
また、滅菌ライン100に設けられた第1アンスタッカー1と第1スタッカー3と第2アンスタッカー5と第2スタッカー7とは同一構成であり、同一の昇降機8を備えている。よって、以下では、第2スタッカー7の昇降機8を例に挙げて、昇降機8の詳細について説明する。
図3に示すように、昇降機8は、第2スタッカー7の爪部7a、7aに滅菌トレイTを係止させて滅菌トレイTを積み重ねるために、ローラコンベア9上の滅菌トレイTを一枚ずつ上昇させる装置である。
実施形態に係る昇降機8は、駆動モータ20と、駆動モータ20の出力軸20aに連結して回転する回転シャフト21と、回転シャフト21の両端に設けられたクランク機構23、23と、一対のレール10、10の間で左右方向に延びる延在部30、30(図3においては一つのみ図示)と、延在部30の両端から上方に延び、さらに左右方向外側に延びて一対のレール10を跨ぐ跨ぎ部31、31と、クランク機構23と跨ぎ部31とを連結させる連結部27、27と、一対のレール10,10の左右方向外側に立設された柱部35と、を備えている。
図4は、図3のB−B線の矢視断面図である。
図3、図4に示すように、駆動モータ20は、電力の供給により出力軸20aが回転するものである。また、駆動モータ20は、ローラコンベア9の下方であって、左右方向の右寄りとなるように床面Rに固定されている(特に図3を参照)。さらに、駆動モータ20の出力軸20aの先端には、ピニオン20bが設けられている(特に図4を参照)。
回転シャフト21は、回転シャフト21の端部両側が支持台22に回転自在に支持されている。また、図4に示すように、回転シャフト21には、ピニオン20bに歯合するギヤ21bが外嵌されており、駆動モータ20の駆動により回転シャフト21が回転するようになっている。
図5は、図2に示す昇降機8の左側から見た側面図である。
図3、図5に示すように、クランク機構23は、回転シャフト21の端部両側に固定された円盤状の回転板24と、上下方向に延びて下端が回転板24に連結し、上端が連結部27に連結するシャフト25とを備え、回転シャフト21の回転運動を上下運動に変換して連結部27に伝達している。なお、本実施形態では、回転板24と回転シャフト21の中心は同じ中心軸になっている。
図4に示すように、延在部30は、左右方向に長い略四角柱状の部材である。また、延在部30の上面が複数の搬送ローラ11の上端よりも低くなるように設けられている。そのため、搬送ローラ11上を移動する滅菌トレイTが延在部30に係止しないようになっている。
図2に示すように、跨ぎ部31、31は、搬送ローラ11の左右両側に設けられた拡径部11a、11aよりも左右方向の外側に位置している。
また、さらに、跨ぎ部31、31は、ガイドローラ14、14において、滅菌トレイTが当接する部位よりも左右方向の外側に位置している。そのため、ガイドローラ14、14にガイドされながら搬送ローラ11上を通過する滅菌トレイTが跨ぎ部31、31に係止しないようになっている。
図2、図4に示すように、連結部27、27は、一対のレール10の外側で前後方向に延びる部材である。
また、図4に示すように、連結部27の下面の中央部に、クランク機構23のシャフト25の上端が連結しているとともに、連結部27の下面の前部及び後部に、跨ぎ部31、31が連結している。そのため、クランク機構23、23の上下動により連結部27、27が上下動する場合に、跨ぎ部31、31及び延在部30、30も上下動するようになっている。
さらに、図2に示すように、連結部27には、左右方向の外側に向かって延びるとともに前後方向に延びるガイド部29が形成されている。このガイド部29の両端部29a、29aは、平面視略L状の柱部35に当接しており、連結部27が上下動した場合に摺動して、延在部30、30が前後左右方向にずれることを防止している。
つぎに、実施形態に係る第2スタッカー7の昇降機8の動作について、図1、図3、図6を用いて説明する。
図1に示されるように、第2スタッカー7には、滅菌対象物が回収された滅菌トレイTが搬送される。そして、図3に示すように、滅菌トレイTが第2スタッカー7に搬送されて来る場合において、延在部30が複数の搬送ローラ11の間に介在しているとともに、延在部30の上面が複数の搬送ローラ11の拡径部11a、11aの上端よりも低くなっている。そのため、搬送ローラ11上を移動する滅菌トレイTが延在部30に係止することなく、第2スタッカー7内に搬送される。
そして、搬送ローラ11の回転の停止後、駆動モータ20が駆動して連結部27、27が上昇する。これにより、滅菌トレイTの下方に位置する延在部30、30が上昇し、延在部30、30の上面が滅菌トレイTの下面に当接する。
さらに、図6に示すように、延在部30、30が上昇することで、滅菌トレイTが上昇して、第2スタッカー7の爪部7a、7aの間に滅菌トレイTが挿入される。これにより、滅菌トレイTが爪部7a、7aに係止されて滅菌トレイTを積み重ねられる。
また、第2スタッカー7の昇降機8は、上述した動作を繰り返して、滅菌トレイTが所定枚数積み重ねられた場合、図6に示すように、延在部30、30を上昇させて、爪部7a、7aに積み重ねられた滅菌トレイTの最も下に位置する滅菌トレイTの下面に、延在部30、30の上面を当接させる。そして、爪部7a、7aの解放により滅菌トレイTの係止を解除させて、積み重ねられた滅菌トレイTを延在部30、30に積載させる。
つぎに、駆動モータ20の駆動により延在部30、30を下降させて、複数の搬送ローラ11間に進入させる。これによれば、この進入時に延在部30上の積み重ねられた滅菌トレイTが搬送ローラ11の拡径部11a、11a上に載置されて、搬送ローラ11の回転により積み重ねられた滅菌トレイTが第1アンスタッカー1に搬送される。
なお、第1アンスタッカー1及び第2アンスタッカー5において、積み重ねられた滅菌トレイTから一枚ずつ積み下ろす際の昇降機8の動作は、以下の通りである。
まず、図6に示すように、駆動モータ20を駆動させて延在部30、30を爪部7a、7aに係止する滅菌トレイTの下面に当接させるとともに、爪部7a、7aを解放させて延在部30、30に複数の滅菌トレイTを積載させる。
そして、延在部30、30を滅菌トレイT一枚分だけ下降させるとともに、爪部7a、7aを閉じて、下から二番目の滅菌トレイTを係止させる。これによれば、一番下に位置する滅菌トレイTのみをローラコンベア9上に積み下ろすことができる。
以上、実施形態に係る昇降機8によれば、滅菌トレイTを上昇させてローラコンベア9の上方に積み重ねること、及び滅菌トレイTを下降させてローラコンベア9上に配置することができる。
また、実施形態に係る昇降機8によれば、駆動モータ20がローラコンベア9の右側に配置されているため、ローラコンベア9下に潜り込むことなく、メンテナンスの作業を行うことができる。さらに、延在部30、跨ぎ部31、クランク機構23についても、ローラコンベア9下に配置されていないため、メンテナンスの作業性の低下を招くおそれがない。そのため、従来の昇降機よりも、メンテナンス作業性が良い。
また、実施形態に係る昇降機8によれば、搬送ローラ11と駆動モータ20との間に、延在部30を昇降させる部材が介在しない。そのため、実施形態で示すように、複数の搬送ローラ11及び一対のレール10、10の下方全部を覆う水受け13を設置することが可能となる。
また、この水受け13により、滅菌トレイTの図示しない水抜き孔から下方に落ちた水滴の全てが水受け13に回収されて、清掃等の労力が低減できるとともに、衛生管理の向上が図れる。
また、実施形態に係る昇降機8によれば、昇降機8が搬送ローラ11を持ち上げることがないため、駆動モータ20に高出力化を回避でき、駆動モータ20の小型化を図ることができる。
以上、本実施形態に係る昇降機8について説明したが、本発明に係る昇降機8は、スタッカーのみならず、アンスタッカーにも適用可能なものである。
100 滅菌ライン
101 搬送部
1 第1アンスタッカー
3 第1スタッカー
5 第2アンスタッカー
7 第2スタッカー
8 昇降機
9 ローラコンベア
10 レール
11 搬送ローラ
20 駆動モータ
21 回転シャフト
23 クランク機構
27 連結部
30 延在部
31 跨ぎ部
T 滅菌トレイ

Claims (3)

  1. コンベア上の滅菌トレイを一枚ずつ上昇させて前記滅菌トレイを積み重ねるスタッカー、又は積み重ねられた滅菌トレイを一枚ずつ下降させて前記コンベア上に配置するアンスタッカーに備え付けられる昇降機であって、
    前記コンベアは、前記滅菌トレイの搬送方向に並設された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの端部両側に配置され、前記搬送ローラを回転自在の支持する一対のレールと、を備え、
    前記昇降機は、
    前記複数の搬送ローラ間に介在し、前記搬送ローラの回転軸方向に延びる延在部と、
    前記延在部の端部両側から上方に延びるとともに、さらに前記一対のレールよりも外側に延びて、前記一対のレールの上方を跨ぐ跨ぎ部と、
    前記コンベアの下方であって、前記回転軸方向の一方側に配置された駆動源と、
    前記コンベアの下方で前記回転軸方向に延び、前記駆動源の駆動により回転する回転シャフトと、
    前記回転シャフトの端部両側と前記跨ぎ部とを連結し、前記回転シャフトの回転により前記延在部を上下させるクランク機構と、
    を備え、前記延在部の上部に当接する滅菌トレイが、前記駆動源の駆動により上昇又は下降することを特徴とする昇降機。
  2. 前記滅菌トレイは、滅菌装置によりオートクレーブ滅菌が行われたものであり、
    前記コンベアは、下方を覆う水受けを備えていることを特徴とする請求項1に記載の昇降機。
  3. 前記コンベアは、前記搬送ローラ上を搬送される前記滅菌トレイの側面に当接して前記滅菌トレイをガイドするガイドローラを備え、
    前記搬送ローラは、略円筒体であるとともに、前記円筒体よりも拡径された拡径されて前記滅菌トレイの底面に当接する拡径部を有し、
    前記滅菌トレイに設けられた水抜き孔が前記搬送ローラに離間しながら、前記滅菌トレイが搬送されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の昇降機。
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