JP6149208B2 - ポーリング処理方法、磁場ポーリング装置及び圧電体膜 - Google Patents

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本発明は、ポーリング処理方法、磁場ポーリング装置及び圧電体膜に関する。
図9は、従来のポーリング装置を示す模式図である。
結晶33を10×10mmの2枚の平行平板からなる1対の電極35の中心に、機械的ポーリングが施されていない方向に電場が印加されるように挟持する。そして、電極35ごと結晶33をオイルバス37内のオイル36中に浸漬し、結晶33を浸漬したオイル36をヒーター38によって125℃まで加熱する。所定の温度に達した後、高圧電源39からリード線40を介して電極35間に1kV/cmの直流電場を10時間印加する。これにより、結晶33にDCポーリング処理が施される(例えば特許文献1参照)。
上述した従来のポーリング処理方法では、被ポーリング物を、1対の電極の中心に挟持した状態でオイルに浸漬するという湿式的方法であるため、ポーリング処理が煩雑になる。
特開平10−177194(段落0018、図4)
本発明の一態様は、乾式法によって簡易的にポーリング処理を行うことを課題とする。
また、本発明の一態様は、ポーリング処理された圧電体膜の特性を向上させることを課題とする。
本発明の種々の態様について以下に示す。
(1)被ポーリング膜を磁気によってポーリング処理することを特徴とするポーリング処理方法。
(2)(1)において、
前記被ポーリング膜に対して磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記磁界の方向に対して垂直方向に且つ前記磁界に対して相対的に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
(3)(1)または(2)において、
前記ポーリング処理は、前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理するものであり、
前記90°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に且つ前記磁界に対して相対的に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
(4)(3)において、
前記90°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜のキュリー温度以上で行うことを特徴とするポーリング処理方法。
(5)(3)または(4)において、
前記90°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜をキュリー温度以上の温度から冷却しながら行うことを特徴とするポーリング処理方法。
(6)(1)乃至(5)のいずれか一項において、
前記ポーリング処理は、前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理するものであり、
前記180°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に且つ前記磁界の方向に対して垂直方向に且つ前記磁界に対して相対的に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
(7)(6)において、
前記180°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜のキュリー温度以上で行うことを特徴とするポーリング処理方法。
(8)(6)または(7)において、
前記180°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜をキュリー温度以上の温度から冷却しながら行うことを特徴とするポーリング処理方法。
(9)(3)乃至(8)のいずれか一項において、
前記被ポーリング膜を移動させることは、前記被ポーリング膜を回転移動させることであることを特徴とするポーリング処理方法。
(10)(3)乃至(9)のいずれか一項において、
前記磁界の強度は1000G/100mTより大きいことを特徴とするポーリング処理方法。
(11)(1)乃至(10)のいずれか一項において、
前記被ポーリング膜は、基板上に形成されていることを特徴とするポーリング処理方法。
(12)被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理することを特徴とするポーリング処理方法。
(13)(12)において、
前記90°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜のキュリー温度以上で行うことを特徴とするポーリング処理方法。
(14)(12)または(13)において、
前記90°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜をキュリー温度以上の温度から冷却しながら行うことを特徴とするポーリング処理方法。
(15)(12)乃至(14)のいずれか一項において、
前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理することを特徴とするポーリング処理方法。
(16)(15)において、
前記180°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜に対向する位置にプラズマを形成することを特徴とするポーリング処理方法。
(17)(16)において、
前記被ポーリング膜に対向する位置に直流プラズマを形成した際の直流電圧または前記被ポーリング膜に対向する位置に高周波プラズマを形成した際の直流電圧成分が±50V〜±2kVであることを特徴とするポーリング処理方法。
(18)(16)または(17)において、
前記プラズマを形成する際の圧力が0.01Pa〜大気圧であることを特徴とするポーリング処理方法。
(19)(16)乃至(18)のいずれか一項において、
前記プラズマを形成する際のプラズマ形成用ガスは、不活性ガス、H、N、O、F、C、C及びエアーの群から選ばれた1種以上のガスであることを特徴とするポーリング処理方法。
(20)(15)において、
前記180°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に且つ前記磁界の方向に対して垂直方向に且つ前記磁界に対して相対的に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
(21)(12)乃至(20)のいずれか一項において、
前記90°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に且つ前記磁界に対して相対的に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
(22)(1)乃至(21)のいずれか一項において、
前記被ポーリング膜は、誘電体材料膜、絶縁体材料膜、圧電体材料膜、焦電体材料膜および強誘電体材料膜のいずかの膜であることを特徴とするポーリング処理方法。
(23)被ポーリング膜を保持する第1の保持部と、
前記被ポーリング膜に対して磁界を発生させる磁石を保持する第2の保持部と、
前記第1の保持部または前記第2の保持部を前記磁界の方向に対して垂直方向に移動させる移動機構と、
を具備することを特徴とする磁場ポーリング装置。
(24)(23)において、
前記磁石は、前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させるものであり、
前記移動機構は、前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させる機構であることを特徴とする磁場ポーリング装置。
(25)(24)において、
前記磁石によって前記膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、前記移動機構によって前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させることにより、前記第1の保持部に保持された前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理することを特徴とする磁場ポーリング装置。
(26)(23)において、
前記磁石は、前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させるものであり、
前記移動機構は、前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させる機構であることを特徴とする磁場ポーリング装置。
(27)(26)において、
前記磁石によって前記膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、前記移動機構によって前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させることにより、前記第1の保持部に保持された前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理することを特徴とする磁場ポーリング装置。
(28)(25)または(27)において、
前記ポーリング処理は、前記被ポーリング膜をキュリー温度以上の温度から冷却しながら行うことを特徴とする磁場ポーリング装置。
(29)(23)乃至(28)のいずれか一項において、
前記被ポーリング膜は基板上に形成されており、
前記第1の保持部は前記基板を保持するものであることを特徴とする磁場ポーリング装置。
(30)(23)乃至(29)のいずれか一項において、
前記被ポーリング膜は、誘電体材料膜、絶縁体材料膜、圧電体材料膜、焦電体材料膜および強誘電体材料膜のいずかの膜であることを特徴とする磁場ポーリング装置。
(31)圧電体膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインがポーリングされていることを特徴とする圧電体膜。
(32)(31)において、
前記圧電体膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインがポーリングされていることを特徴とする圧電体膜。
(33)(31)または(32)において、
前記圧電体膜は、焦電体膜または強誘電体膜であることを特徴とする圧電体膜。
(34)(31)乃至(33)のいずれか一項において、
前記圧電体膜はゾルゲル法またはスパッタリング法により成膜されたものであることを特徴とする圧電体膜。
本発明の一態様によれば、乾式法によって簡易的にポーリング処理を行うことができる。また、本発明の一態様によれば、ポーリング処理された圧電体膜の特性を向上させることができる。
本発明の一態様に係る圧電体膜における90°ドメインと180°ドメインを模式的に示す図である。 本発明の一態様に係る磁場ポーリング装置を模式的に示す概念図である。 本発明の一態様に係る磁場ポーリング装置を詳細に示す側面図である。 図3に示す磁場ポーリング装置のアルミプレート16を取り外した状態を示す上面図である。 (A)は90°ドメインに対してポーリング処理を行うための図4に示す磁石15を示す斜視図であり、(B)は180°ドメインに対してポーリング処理を行うための図4に示す磁石15を示す斜視図である。 本発明の一態様に係るプラズマポーリング装置を模式的に示す断面図である。 実施例1によるPZT厚膜のヒステリシス評価を行った結果(縦軸:残留分極Pr(μC/cm),横軸:印加電圧Vc(V))を示す図である。 比較例1によるPZT厚膜のヒステリシス評価を行った結果(縦軸:残留分極Pr(μC/cm),横軸:印加電圧Vc(V))を示す図である。 従来のポーリング装置を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
<90°ドメインと180°ドメイン>
図1は、本発明の一態様に係る圧電体膜における90°ドメインと180°ドメインを模式的に示す図である。
圧電体膜は90°ドメイン9と180°ドメイン8を有している。90°ドメイン9とは、圧電体膜の膜厚方向に対して垂直方向のドメインをいう。180°ドメイン8とは、圧電体膜の膜厚方向に対して平行方向のドメインをいう。
<磁場ポーリング装置>
図2は本発明の一態様に係る磁場ポーリング装置を模式的に示す概念図である。
この磁場ポーリング装置は被ポーリング膜2の90°ドメインに対するポーリング処理を行うための装置であり、90°ドメインに対するポーリング処理とは、被ポーリング膜2の膜厚方向に対して垂直方向(例えば図2の矢印11で示す方向)に電界(電流I)を発生させて行うポーリング処理である。
なお、被ポーリング膜2とは、ポーリング処理が行われる前の膜をいう。被ポーリング膜2の詳細は後述するが、被ポーリング膜2は、誘電体材料膜、絶縁体材料膜、圧電体材料膜、焦電体材料膜および強誘電体材料膜のいずかであるとよい。また、被ポーリング膜2は基板上に形成されているとよく、この基板の形状は種々のものを用いることができる。この基板の詳細は後述する。
図2の矢印11で示す方向に電流Iを発生させるための構成について以下に詳細に説明する。
被ポーリング膜2の下方には磁石を敷き詰めたプレート14が配置されており、この磁石によって被ポーリング膜2の膜厚方向に対して平行方向(例えば図2の矢印12で示す方向)に磁界(磁場)Bが発生される。被ポーリング膜2は固定された状態で、プレート14は図示せぬ回転機構によって矢印13で示す方向に回転される。これにより、磁界Bは、被ポーリング膜2の膜厚方向に対して垂直方向に移動される。言い換えると、磁界Bが被ポーリング膜2に対して相対的に移動されるため、矢印12で示す方向に磁界Bがかかっている被ポーリング膜2が磁界Bの方向と垂直方向(矢印13で示す方向)に力Fが加えられて動くことになる。その結果、フレミングの法則に従って、被ポーリング膜2の外側から中央に向かって電流Iが被ポーリング膜2に発生される。また、磁界の強度は1000G/100mTより大きいことが好ましく、より好ましくは2310G/231mTである。その理由は、1000G/100mT以下の磁界の強度では十分にポーリングすることができないためである。
なお、図2では、電流Iを矢印11で示す方向に発生させるようにしているが、電流Iを矢印11とは逆方向(被ポーリング膜2の中央から外側に向かう方向)に発生させてもよく、その場合は、フレミングの法則に従って磁界の方向とプレート14の回転方向を変更すればよい。
また、図2では、被ポーリング膜2を固定し、プレート14を回転させているが、被ポーリング膜がその膜厚方向に対して垂直方向に且つ磁界に対して相対的に移動すればよいので、プレート14を固定し、被ポーリング膜2を回転させてもよい。
また、図2では、被ポーリング膜2の膜厚方向に対して平行方向に磁界Bを発生させながら、被ポーリング膜2を、その膜厚方向に対して垂直方向13に且つ磁界Bに対して相対的に移動させることにより、被ポーリング膜2の90°ドメインに対するポーリング処理を行っているが、被ポーリング膜2の180°ドメインに対するポーリング処理を行うように構成を変更することも可能である。
詳細には、被ポーリング膜2の膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、被ポーリング膜2を、その膜厚方向に対して垂直方向(例えば矢印13で示す方向)に且つ磁界の方向に対して垂直方向に且つ磁界に対して相対的に移動させる。これにより、被ポーリング膜2に電流を膜厚方向に対して平行方向に発生させることができ、被ポーリング膜2の180°ドメインに対するポーリング処理を行うことができる。
図3は本発明の一態様に係る磁場ポーリング装置を詳細に示す側面図である。この磁場ポーリング装置は、被ポーリング膜2の90°ドメインに対するポーリング処理を行うものである。
磁場ポーリング装置は被ポーリング膜を載せるためのアルミプレート16を有している。プレート16にアルミ材料を用いるのは、被ポーリング膜に磁場ポーリングを行う際に、放熱性の良いアルミによって被ポーリング膜が冷却されやすくするためである。アルミプレート16は固定治具17によって動かないように固定されている。
アルミプレート16の下には複数の磁石15を設置するプレート14が配置されている。このプレート14は回転軸18を介してモータ19に接続されており、モータ19によって回転軸18とともにプレート14が回転されるようになっている。
図4は、図3に示す磁場ポーリング装置のアルミプレート16を取り外した状態を示す上面図である。図4に示す固定治具17は、その上にアルミプレート16を載せて固定するものである。図5(A)は、90°ドメインに対してポーリング処理を行うための図4に示す磁石15を示す斜視図である。
プレート14には磁石15を挿入できる複数の穴15aが設けられており、複数の穴15aにはそれぞれ磁石15が設置されている。磁石15としては、例えば図5(A)に示す円柱状のサマリウムコバルト磁石(φ25mm×φ10mm×2mm)を用いるとよい。このサマリウムコバルト磁石は上面がN極で下面がS極であり、磁化方向が高さ方向となる。サマリウムコバルト磁石の表面にはNiメッキ処理が施されている。
<プラズマポーリング装置>
図6は、本発明の一態様に係るプラズマポーリング装置を模式的に示す断面図である。このプラズマポーリング装置は、被ポーリング膜2の180°ドメインに対するポーリング処理を行うための装置である。
プラズマポーリング装置はポーリングチャンバー1を有しており、ポーリングチャンバー1内の下方には、被ポーリング膜2を有する基板(図示せず)を保持する保持電極4が配置されている。被ポーリング膜2は、基板の表面上に形成されている。
保持電極4は高周波電源6に電気的に接続されており、保持電極4はRF印加電極としても作用する。保持電極4の周囲及び下部はアースシールド5によってシールドされている。なお、本実施形態では、高周波電源6を用いているが、他の電源、例えば直流電源又はマイクロ波電源を用いても良い。
ポーリングチャンバー1内の上方には、保持電極4に対向して平行の位置にガスシャワー電極(対向電極)7が配置されている。これらは一対の平行平板型電極である。ガスシャワー電極は接地電位に接続されている。なお、本実施形態では、保持電極4に電源を接続し、ガスシャワー電極に接地電位を接続しているが、保持電極4に接地電位を接続し、ガスシャワー電極に電源を接続しても良い。
ガスシャワー電極7の下面には、被ポーリング膜2の表面側(ガスシャワー電極7と保持電極4との間の空間)にシャワー状のプラズマ形成用ガスを供給する複数の供給口(図示せず)が形成されている。プラズマ形成用ガスとしては、例えばAr、He、N、O、F、C、エアーなどを用いることができる。
ガスシャワー電極7の内部にはガス導入経路(図示せず)が設けられている。このガス導入経路の一方側は上記供給口に繋げられており、ガス導入経路の他方側はプラズマ形成用ガスの供給機構3に接続されている。また、ポーリングチャンバー1には、ポーリングチャンバー1の内部を真空排気する排気口が設けられている。この排気口は排気ポンプ(図示せず)に接続されている。
また、プラズマポーリング装置は、高周波電源6、プラズマ形成用ガスの供給機構3、排気ポンプなどを制御する制御部(図示せず)を有しており、この制御部は後述するポーリング処理を行うようにプラズマポーリング装置を制御するものである。
また、プラズマポーリング装置は、ポーリング処理を行う際のポーリング基板2を様々な温度に制御する温度制御機構を有することが好ましい。
<ポーリング処理方法>
本発明の一態様に係るポーリング処理方法について説明する。ここで、ポーリング処理方法とは、磁気によるポーリング処理(即ち分極処理とは、ある方向に磁界(磁場)がかかっているセラミック片が磁界に対して相対的に動いた時に、そのセラミック片内にかかる起電力を利用して強誘電体に圧電活性を与えるプロセス)、または、いわゆる強電界によるポーリング処理(即ち分極処理とは、電極を設けたセラミック片に直流高電界を印加し、強誘電体に圧電活性を与えるプロセス)の事を指すだけではなく、熱ポーリングまでを含めるものとする。この熱ポーリングは、中でも特に、誘電体を加熱しながら、磁界又は直流電圧又は高周波を印加し、磁界又は電圧又は高周波をきることで、予め誘電体に異方性を持たせることができる。熱エネルギーを与えることで誘電体内のイオンが運動しやすい状態となり、そこに磁界又は電圧が印加されることでイオンの移動及び分極が誘起される結果、基板の全体が早くポーリングされる。
なお、熱ポーリング処理を行う場合は、ポーリング装置に加熱機構を付加し、この加熱機構によって被ポーリング膜を加熱する必要がある。
[1]被ポーリング膜
まず、被ポーリング膜を用意する。被ポーリング膜はポーリング処理が施される前の膜であり、例えば誘電体材料膜、絶縁体材料膜、圧電体材料膜、焦電体材料膜及び強誘電体材料膜のいずれかの膜であるとよい。圧電体材料膜は、ゾルゲル法またはスパッタリング法により成膜されたものであるとよい。
また、被ポーリング膜は、基板上に形成されているとよい。ポーリング処理は、超伝導性、誘電性、圧電性、焦電性、強誘電性、非線形光学特性を有する、全ての無機物、有機物に有効であるので、種々の被ポーリング膜を用いることも可能である。
被ポーリング膜となり得る材料の具体例は、以下のとおりである。
TiO、MgTiO−CaTiO系、BaTiO系、CaSnO、SrTiO、PbTiO、CaTiO、MgTiO、SrTiO、CaTiO系:BaTiO系、BaO−R2O3−nTiO2系(R=Nd、Sm・・・、n=4、5・・・)、Al、ダイヤモンド系(ダイヤモンドライクカーボン等)、BN、SiC、BeO、AlN、BaTi5O11、Ba2Ti9O20、タングステンブロンズABO:Ba2NaNb5O15(BNN)、Ba2NaTa5O15 (BNT)、Sr2NaNb5O15 (SNN)、K3Li2Nb5O15 (KLN)、K2BiNb5O15 (KBN)、ペロブスカイト系、(K,Na,Li)(Nb,Ta,Sb)O、BixNa1−xTiO(BNT)、BixK1−xTiO(BKT)、BiFeO、SrBi2Ta29(SBT)、Bi4Ti312、Bi4―xLaTi12(BLT)、SrBiNb(SBN)、BiWO(BWO)、SiO2、LiNbO3、LiTaO3、Sr0.5Ba0.5Nb、KDP(KH2PO4)、C4H4O6NaK・4H2O、NaNO2、(NH2)2CS、K2SeO4、PbZrO3、(NH2)2CS、(NH4)SO4、NaNbO3、BaTiO、PbTiO、SrTiO、KNbO、NaNbO、BiFeO、(Na、La)(Mg、W)O、La1/3NbO、La1/3TaO、BaMgTa、SrNaSb12、ABRO(A:アルカリ土類、B:Fe,Ln、R:Mo,Mn,W,Ru,でBとRの原子価差2以上)、Bi2NiMnO6、Sr2FeMoO6、BaLnMn、NaxWO、Ln1/3NbO、Ba2In25、Sr2Fe25、SrNd、SrTa、LaTi、MgSiO、CaIrO、CuNMn、GaNMn、ZnNMn、CuNMn、CaMnO、FeTiO、LiNbO3、LiTaO3、Gd(MoO、SrTiO、KTaO、RFe2O4、La2-x Srx CuO4 、、Me13X(Meはイオン半径0.97Å(Cd2+)〜0.66Å(Mg2+)、X:ハロゲン)、Ni13I、BiFeO3、BiMnO3、Pb(Co1/21/2)O、Pb(Fe1/2Nb1/2)O、ABRO(A:アルカリ土類、B:Fe、Ln、R:Mo、Mn、W、Ru、BとRの原子価2以上)、Bi2NiMnO6 、YMnO、YbMnO、HoMnO、BaMnF、BaFeF、BaNiF、BaCoF、YFe、LuFe、TbMnO、DyMnO、Ba2Mg2Fe12O22、CuFeO、Ni、LiCu、LiV、LiCr、NaV、NaCr、CoCr、LiFeSi、NaCrSi、LiFeSi、NaCrSi、MnWO、TbMn、DyMn、HoMn、YMn R=Tb、Dy、Ho、Y、RbFe(MoO、PrGaSiO14、NdGaSiO14、Nd3Ga5SiO14、ABFeSi14 A=Ba、Sr、Ca B=Nb、T各種パイロクロア酸化物、水晶(SiO2)、LiNbO3、BaTiO3、PbTiO3(PT)、Pb(Zr,Ti)O3( PZT )、Pb(Zr,Ti,Nb)O3(PZTN)、PbNb2O6、PVF2、PMN-PZT, マグネシウムニオブ酸鉛-PZT系 >Pb(Mg1/3Nb2/3)O3 (PMN)-PZT、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3 (PNN)-PZT、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3 (PMN)-PT、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3 (PNN)-PT、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3-PbTiO3 (PMN-PT)、BaTiO3、(Sr1-x, Bax)TiO3、(Pb1-y, Bay)(Zr1-x, Tix)O3 (ただしx=0〜1、y=0〜1)、CdTiO3、HgTiO3、CaTiO3、GdFeO3、SrTiO3、PbTiO3、BaTiO3、PbTiO3、PbZrO3、Bi0.5Na0.5TiO3、Bi0.5K0.5TiO3、KNbO3、LaAlO3、FeTiO3,MgTiO3,CoTiO3,NiTiO3, CdTiO3、(K1-xNax)NbO3、K(Nb1-xTax)O3、(K1-xNax)(Nb1-yTay)O3、KNbO3、RbNbO3、TlNbO3、CsNbO3、AgNbO3、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3, Ba(Ni1/3Nb2/3)O3、Pb(Sc1/2Nb1/2)O3、(Na1/2Bi1/2)TiO3, (K1/2Bi1/2)TiO3, (Li1/2Bi1/2)TiO3、Bi(Mg1/2Ti1/2)O3, Bi(Zn1/2Ti1/2)O3, Bi(Ni1/2Ti1/2)O3, (Bi,La)(Mg1/2Ti1/2)O3、 (A1+ 1/2A3+ 1/2)(B2+ 1/3B5+ 2/3)O3 (ここでA及びBには、A1+ = Li, Na, K, Ag、A2+=Pb, Ba, Sr, Ca、A3+= Bi, La, Ce, Nd、B1+= Li, Cu、B2+=Mg, Ni, Zn, Co, Sn, Fe, Cd, Cu, Cr、B3+= Mn, Sb, Al, Yb, In, Fe, Co, Sc, Y, Sn、B4+= Ti, Zr、B5+= Nb, Sb, Ta, Bi、B6+= W, Te, Re といった元素が入る。)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3 (PMN)、Pb(Mg1/3Ta2/3)O3 (PMTa)、Pb(Mg1/2W1/2)O3 (PMW)、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3 (PNN)、Pb(Ni1/3Ta2/3)O3 (PNTa)、Pb(Ni1/2W1/2)O3 (PNW)、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3 (PZN)、Pb(Zn1/3Ta2/3)O3 (PZTa)、Pb(Zn1/2W1/2)O3 (PZW)、Pb(Sc1/2Nb1/2)O3 (PScN)、Pb(Sc1/2Ta1/2)O3 (PScTa)、Pb(Cd1/3Nb2/3)O3 (PCdN)、Pb(Cd1/3Ta2/3)O3 (PCdT)、Pb(Cd1/2W1/2)O3 (PCdW)、Pb(Mn1/3Nb2/3)O3 (PMnN)、Pb(Mn1/3Ta2/3)O3 (PMnTa)、Pb(Mn1/2W1/2)O3 (PMnW)、Pb(Co1/3Nb2/3)O3 (PCoN)、Pb(Co1/3Ta2/3)O3 (PCoTa)、Pb(Co1/2W1/2)O3 (PCoW)、Pb(Fe1/2Nb1/2)O3 (PFN)、Pb(Fe1/2Ta1/2)O3 (PFTa)、Pb(Fe2/3W1/3)O3 (PFW)、Pb(Cu1/3Nb2/3)O3(PCuN)、Pb(Yb1/2Nb1/2)O3 (PYbN)、Pb(Yb1/2Ta1/2)O3 (PYbTa)、Pb(Yb1/2W1/2)O3 (PYbW)、Pb(Ho1/2Nb1/2)O3 (PHoN)、Pb(Ho1/2Ta1/2)O3 (PHoTa)、Pb(Ho1/2W1/2)O3? (PHoW)、Pb(In1/2Nb1/2)O3 (PInN)、Pb(In1/2Ta1/2)O3 (PInTa)、Pb(In1/2W1/2)O3 (PInW)、Pb(Lu1/2Nb1/2)O3 (PLuN)、Pb(Lu1/2Ta1/2)O3 (PLuTa)、Pb(Lu1/2W1/2)O3 (PLuW)、Pb(Er1/2Nb1/2)O3 (PErN)、Pb(Er1/2Ta1/2)O3 (PErT)、Pb(Sb1/2Nb1/2)O3 (PSbN)、Pb(Sb1/2Ta1/2)O3 (PSbT)、BaZrO3-BaTiO3、BaTiO3-SrTiO3、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Sc1/2Nb1/2)O3、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3(PMN)、PMN-PbTiO3、PMN-PZT、非線形光学材料(無機物質)例えば、ガーネット結晶( Y A G , Y A O , Y S O , G SG G , G G G ) でもよいし、フッ化物結晶( Y L F 、L i S A F 、L i C A F ) でも、タングステート結晶( K G W 、K Y W ) 、バナデート結晶( Y V O 4 、G d V O 4 など) でも良い。他にB B O 、C B O 、C L B O 、YC O B 、G d C O B 、G d Y C O B 、K T P 、K T A 、K D P 、L i N b O 3 でもよい。
また、有機非線形光学材料として、(R)-(+)-2-(α-メチルベンジルアミノ)-5-ニトロピリジン(分子式/分子量:C13H13N3O2=243.26)、(S)-(-)-2-(α-メチルベンジルアミノ)-5-ニトロピリジン(分子式/分子量:C13H13N3O2=243.26)、(S)-(-)-N-(5-ニトロ-2-ピリジル)アラニノール(分子式/分子量:C8H11N3O3=197.19)、(S)-(-)-N-(5-ニトロ-2-ピリジル)プロリノール(分子式/分子量:C10H13N3O3=223.23)、(S)-N-(5-ニトロ-2-ピリジル)フェニルアラニノール(分子式/分子量:C14H15N3O3=273.29)、1,3-ジメチル尿素(分子式/分子量:C3H8N2O=88.11)、2-(N,N-ジメチルアミノ)-5-ニトロアセトアニリド(分子式/分子量:C10H13N3O3=223.23)、2-アミノ-3-ニトロピリジン(分子式/分子量:C5H5N3O2=139.11)、2-アミノ-5-ニトロピリジン(分子式/分子量:C5H5N3O2=139.11)、2-アミノフルオレン(分子式/分子量:C13H11N=181.23)、2-クロロ-3,5-ジニトロピリジン(分子式/分子量:C5H2ClN3O4=203.54)、2-クロロ-4-ニトロ-N-メチルアニリン(分子式/分子量:C7H7ClN2O2=186.60)、2-クロロ-4-ニトロアニリン(分子式/分子量:C6H5ClN2O2=172.57)、2-メチル-4-ニトロアニリン(分子式/分子量:C7H8N2O2=152.15)、2-ニトロアニリン(分子式/分子量:C6H6N2O2=138.12)、3-メチル-4-ニトロアニリン(分子式/分子量:C7H8N2O2=152.15)、3-ニトロアニリン(分子式/分子量:C6H6N2O2=138.12)、4-アミノ-4'-ニトロビフェニル(分子式/分子量:C12H10N2O2=214.22)、4-ジメチルアミノ-4'-ニトロビフェニル(分子式/分子量:C14H14N2O2=242.27)、4-ジメチルアミノ-4'-ニトロスチルベン(分子式/分子量:C16H16N2O2=268.31)、4-ヒドロキシ-4'-ニトロビフェニル(分子式/分子量:C12H9NO3=215.20)、4-メトキシ-4'-ニトロビフェニル(分子式/分子量:C13H11NO3=229.23)、4-メトキシ-4'-ニトロスチルベン(分子式/分子量:C15H13NO3=255.27)、4-ニトロ-3-ピコリンN-オキシド(分子式/分子量:C6H6N2O3=154.12)、4-ニトロアニリン(分子式/分子量:C6H6N2O2=138.12)、5-ニトロインドール(分子式/分子量:C8H6N2O2=162.15)、5-ニトロウラシル(分子式/分子量:C4H3N3O4=157.08)、N-(2,4-ジニトロフェニル)-L-アラニンメチル(分子式/分子量:C10H11N3O6=269.21)、N-シアノメチル-N-メチル-4-ニトロアニリン(分子式/分子量:C9H9N3O2=191.19)、N-メチル-4-ニトロ-o-トルイジン(分子式/分子量:C8H10N2O2=166.18)、N-メチル-4-ニトロアニリン(分子式/分子量:C7H8N2O2=152.15)などがあり、これらを被ポーリング膜として用いても良いが、これらに限定されるものではない。
また、被ポーリング膜が形成される基板は、シリコンウエハ、金属基板、耐酸化性を有する金属基板、被ポーリング膜のキュリー温度に対して耐熱性を有する金属基板、鉄系基板(好ましくは鉄系合金、ステンレス系、SUS等の基板)、及び、Ni系基板(例えばNi合金等の基板)のいずれかの基板であるとよい。
また、被ポーリング膜が形成される基板は、ガラス基板、耐酸化性を有するガラス基板、及び、被ポーリング膜のキュリー温度に対して耐熱性を有するガラス基板のいずれかの基板であるとよい。
金属基板は、熱膨張係数及びヤング率が大きいため、圧電体材料膜に電界を加えてポーリング処理を行う際に、圧電体材料膜が動きやすく、圧電体材料膜に圧電活性を与えやすいという利点がある。
また、耐酸化性を有する金属基板又はガラス基板は、圧電体材料膜に酸素雰囲気で結晶化処理を行う際に、酸素雰囲気に耐え得るという利点がある。なお、圧電体材料膜は、酸素雰囲気で結晶化処理を行った後にポーリング処理が行われる。この結晶化処理は、加圧酸素雰囲気で行われるとよい。
また、耐熱性を有する金属基板又はガラス基板は、加熱してポーリング処理を行う際に、加熱される温度に耐え得るという利点がある。
[2]90°ドメインのポーリング処理(90°ドメインの磁場ポーリング装置)
次に、図3、図4および図5(A)に示す磁場ポーリング装置を用いて被ポーリング膜2にポーリング処理を行うことについて説明する。
まず、ホットプレートを用い被ポーリング膜2のキュリー温度以上(好ましくはキュリー温度に100℃加えた温度以上)に被ポーリング膜2を加熱する。被ポーリング膜2が例えばPZTの場合は、250〜270℃の温度で自発分極が失われ始め、キュリー温度は380℃付近である。
その後、この加熱された被ポーリング膜2をアルミプレート16上に載せる。
次いで、被ポーリング膜2に90°ドメインに対するポーリング処理を施す。
詳細には、プレート14に敷き詰められた磁石15によって被ポーリング膜2の膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、モータ19によって回転軸18とともにプレート14を回転させる。これにより、磁界が被ポーリング膜2に対して相対的に移動されるため、図2に示すように、矢印12で示す方向に磁界Bがかかっている被ポーリング膜2が磁界Bの方向と垂直方向(矢印13で示す方向)に力Fが加えられて動くことになる。その結果、フレミングの法則に従って、被ポーリング膜2の外側から中央に向かって電流Iが被ポーリング膜2に発生される。
このようにして被ポーリング膜2をキュリー温度以上の温度(好ましくはキュリー温度に100℃加えた温度以上の温度)からアルミプレート16によって冷却しながら、被ポーリング膜2の90°ドメインに対するポーリング処理を行うことができる。被ポーリング膜2として強誘電体材料膜を用いた場合は、上記のような90°ドメインに対するポーリング処理を行うことで、強誘電体材料膜の90°ドメインに圧電活性を与えることができる。
本実施形態によれば、予め被ポーリング膜2を加熱しておき、アルミプレート16によって被ポーリング膜2を冷却しながらポーリング処理を行うため、ポーリング処理中に磁石15が加熱されるのを抑制できる。その結果、磁石15の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態では、キュリー温度以上の温度(好ましくはキュリー温度に100℃加えた温度以上の温度)でポーリング処理を行うため、被ポーリング膜2に効率よく圧電活性を与えることができる。
なお、本実施形態では、被ポーリング膜2にキュリー温度以上の温度で90°ドメインに対するポーリング処理を行っているが、被ポーリング膜2にキュリー温度より低い温度で90°ドメインに対するポーリング処理を行ってもよい。
[3]180°ドメインのポーリング処理
次に、90°ドメインに対するポーリング処理が行われた被ポーリング膜2に、180°ドメインに対するポーリング処理を行うことについて説明する。
なお、180°ドメインに対するポーリング処理とは、被ポーリング膜2の膜厚方向に対して平行方向に電界を発生させて行うポーリング処理であり、以下に示す3つの方法を用いることができる。
[3−1]図6に示すプラズマポーリング装置
まず、被ポーリング膜2をポーリングチャンバー1内に挿入し、このポーリングチャンバー1内の保持電極4上に被ポーリング膜2を保持する。
次いで、被ポーリング膜2にポーリング処理を施す。
詳細には、排気ポンプによってポーリングチャンバー1内を真空排気する。次いで、ガスシャワー電極7の供給口からシャワー状のプラズマ形成用ガス(例えば不活性ガス、H、N、O、F、C、C及びエアーの群から選ばれた1種以上のガス)を、ポーリングチャンバー1内に導入して被ポーリング膜2の表面に供給する。この供給されたプラズマ形成用ガスは、保持電極4とアースシールド5との間を通ってポーリングチャンバー1の外側へ排気ポンプによって排気される。そして、プラズマ形成用ガスの供給量と排気のバランスにより、所定の圧力、プラズマ形成用ガス流量に制御することによりポーリングチャンバー1内をプラズマ形成用ガス雰囲気とし、高周波電源6により例えば380kHz、13.56MHzの高周波(RF)を印加し、プラズマを発生させることにより被ポーリング膜2にポーリング処理を行う。このポーリング処理は、圧力が0.01Pa〜大気圧で、電源が直流電源、高周波電源又はマイクロ波電源で、処理温度が被ポーリング膜2のキュリー温度以上(好ましくはキュリー温度に100℃加えた温度以上の温度)で、プラズマを形成する際の直流電圧成分が±50V〜±2kVである条件で行うことが好ましい。次いで、被ポーリング膜2の180°ドメインに対するポーリング処理を所定時間行った後に、ガスシャワー電極7の供給口からのプラズマ形成用ガスの供給を停止し、ポーリング処理を終了する。
被ポーリング膜2として強誘電体材料膜を用いた場合、上記のような180°ドメインに対するポーリング処理を行うことで、強誘電体材料膜の180°ドメインに圧電活性を与えることができる。
[3−2]180°ドメインの磁場ポーリング装置
前記の<磁場ポーリング装置>の欄で図2を用いて説明したように、被ポーリング膜2の膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、被ポーリング膜2を、その膜厚方向に対して垂直方向(例えば図2の矢印13で示す方向)に且つ磁界の方向に対して垂直方向に且つ磁界に対して相対的に移動させる。
例えば、図3、図4および図5(A)で説明した90°ドメインの磁場ポーリング装置において、図4に示す磁石15を図5(A)から図5(B)に変更することによって180°ドメインの磁場ポーリング装置を実現することができる。図4に示すプレート14の複数の穴15aには、それぞれ図5(B)に示す磁石が設置される。この際に発生する磁界の方向は被ポーリング膜2の膜厚方向に対して垂直方向である。
このようにして、被ポーリング膜2に電流を膜厚方向に対して平行方向に発生させることができ、被ポーリング膜2の180°ドメインに対するポーリング処理を行うことができる。この際のポーリング処理は、被ポーリング膜2を、キュリー温度以上の温度、またはキュリー温度に100℃加えた温度以上の温度から冷却しながら行う。
このようにして180°ドメインに対してポーリング処理された圧電体等の特性を向上させることができる。
[3−3]DCポーリング装置
例えば図9に示す直流電場を用いたポーリング処理装置を用いて、キュリー温度以上の温度、またはキュリー温度に100℃加えた温度以上の温度から冷却しながら、被ポーリング膜の180°ドメインに対するポーリング処理を行う。これにより、ポーリング処理された圧電体等の特性を向上させることができる。
<ポーリング処理の効果>
本実施形態によれば、圧電体膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメイン9がポーリングされ、圧電体膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメイン8がポーリングされた圧電体膜を得ることができる(図1参照)。
従来の直流電場を用いたDCポーリングでは、90°ドメインが圧電特性に寄与しないと考えられていたため、圧電体膜の180°ドメインのみ(即ち1方向のみ)をポーリングしていた。これに対し、本実施形態では、90°ドメイン9が180°ドメイン8をバネのようにアシストするものと考え、圧電体膜における90°ドメイン9と180°ドメイン8の両方をポーリングする。このように90°ドメイン9をポーリングして圧電活性を与えて、そのアシスト機能を向上させることにより、圧電体膜の圧電特性を飛躍的に向上させることができる。
また、本実施形態の磁場ポーリング装置によれば、被ポーリング膜2に磁界をかけることにより、被ポーリング膜2にポーリング処理を行うことができる。つまり、乾式法によって簡易的にポーリング処理を行うことが可能となる。
また、本実施形態のプラズマポーリング装置によれば、被ポーリング膜2に対向する位置にプラズマを形成することにより、被ポーリング膜2にポーリング処理を行うことができる。つまり、乾式法によって簡易的にポーリング処理を行うことが可能となる。
また、図9に示す従来のポーリング装置は、バルク材にポーリング処理を行う装置であり、強誘電体膜のような薄膜にポーリング処理を行うことは困難であるのに対し、本実施形態による磁場ポーリング装置およびプラズマポーリング装置は、強誘電体膜のような薄膜にポーリング処理を行うことが容易である。
また、本実施形態による磁場ポーリング装置およびプラズマポーリング装置では、ウエハ上に形成した強誘電体膜にポーリング処理を行う際にチップ状に個片化しなくてもポーリング処理を行うことができる。
また、本実施形態によるプラズマポーリング装置では、被ポーリング膜2およびそれが形成された基板の厚さに応じて電源に必要な電圧は異なるが、従来のポーリング装置に比べて低い電源電圧でポーリング処理が可能であるため、従来のポーリング装置より大きな電源設備を必要としない。
また、本実施形態による磁場ポーリング装置では、磁場を用いてポーリング処理を行うため、従来のポーリング装置に比べてポーリング処理時間を短くすることができ、圧電体の生産性を向上させることができる。
また、本実施形態によるプラズマポーリング装置では、プラズマを用いてポーリング処理を行うため、従来のポーリング装置に比べてポーリング処理時間を短くすることができ、圧電体の生産性を向上させることができる。
また、本実施形態によるプラズマポーリング装置では、従来のポーリング装置のようにオイルを使用しないため、オイルが気化して作業者の作業環境を悪化させることがない。
(実施例1)
25重量%Pb15%過剰ゾルゲルPZT溶液(Pb/Zr/Ti=115/52/48)を用いてスピンコートを行った。これにより、ウエハ上にPZT溶液を塗布した。一回当たり塗布量は500μLとし、スピン条件は以下の条件を用いてPZT厚膜塗布を行った。
(スピン条件)
0〜300rpmまで3秒で上昇、3秒保持
300〜500rpmまで5秒で上昇、5秒保持
500〜1500rpmまで5秒で上昇、90秒保持
塗布毎に、乾燥(水分除去)工程として250℃に加熱したホットプレート上で30秒保持し、水分除去を行った。次に、仮焼成工程としてロータリポンプで真空引きを行い、到達真空度は10‐1 Pa とした。次にN2を大気圧まで満たし、450℃、90秒間加熱して有機分の分解除去を行った。
上記の塗布、乾燥、仮焼成を9回繰り返し、加圧RTA(Rapid Thermal Aneal)により酸素雰囲気下で、750℃、12分間の結晶化処理を行い、それぞれ全膜厚3umのPZT厚膜を作製した。
次に、PZT厚膜をホットプレートにより500℃で5分間加熱した後に、そのPZT厚膜に対して、図3および図4に示す磁場ポーリング装置を用い、PZT厚膜の90°ドメインに対してポーリング処理を行った。この際の処理条件は下記のとおりである。
処理時間 : 3分
処理温度 : 500℃からの自然冷却
磁場の強さ : 2310G(ガウス)
回転速度 : 10rpm
次に、90°ドメインに対してポーリング処理されたPZT厚膜に対して、図6に示すプラズマポーリング装置を用い、PZT厚膜の180°ドメインに対して分極処理を行った。
電源は、380kHzおよび13.56MHzのRF電源を使用した。圧力1〜30Pa、RF出力70〜700w、Arガス15〜30sccm、温度は25℃、処理時間1〜5分の条件で処理を行う。RF電源のVdcモニターを参考に、膜厚3μmに対しVdc=150Vの条件で処理を行った。時間は全て1分間行った。
(比較例1)
比較例1では、90°ドメインに対してポーリング処理を行わない点を除いて、実施例1と同様の方法でPZT厚膜を作製し、180°ドメインに対してポーリング処理を行った。
図7は、実施例1によるPZT厚膜のヒステリシス評価を行った結果(縦軸:残留分極Pr(μC/cm),横軸:印加電圧Vc(V))を示す図である。
図8は、比較例1によるPZT厚膜のヒステリシス評価を行った結果(縦軸:残留分極Pr(μC/cm),横軸:印加電圧Vc(V))を示す図である。
図8に示すように、比較例1によるPZT厚膜(180°ドメインに対してのみポーリング処理を行ったもの)では、残留分極Pr=15μC/cm、印加電圧Vc=5Vであったのに対し、図7に示すように、実施例1によるPZT厚膜(90°ドメインおよび180°ドメインの両方に対してポーリング処理を行ったもの)では、残留分極Pr=30μC/cm、印加電圧Vc=10Vであった。このように90°ドメインに対してポーリング処理を行うことにより分極特性を変化させることができることが確認された。
実施例1のPZT膜厚および比較例1のPZT膜厚それぞれをバイポーラ駆動させて圧電定数を測定した。その結果、比較例1のPZT膜厚の圧電定数は40pC/Nであったのに対し、実施例1のPZT膜厚の圧電定数は110pC/Nであった。このように90°ドメインに対してポーリングすることにより圧電特性が飛躍的に向上することが確認された。
圧電体の駆動には、主にバイポーラ駆動(双極性)とユニポーラ駆動(単極性)の二種類がある。バイポーラ駆動は、任意周波数で印加電圧の極性を±と変化させながら、双方向に電流を流す駆動方法である。それに対して、ユニポーラ駆動は印加電圧の極性を変えず、一方向の電流を流す駆動方法である。一般にバイポーラ駆動はトルクフルに動作させる場合等に用いられるが、双極駆動であり、ヒステリシスの形状を最適に設計する必要がある。特にVcを駆動電圧が超えてしまった場合、ポーリングによって確保した圧電特性を生かすことが出来なくなってしまう。
1…ポーリングチャンバー
2…被ポーリング膜
3…プラズマ形成用ガスの供給機構
4…保持電極
5…アースシールド
6…高周波電源
7…ガスシャワー電極(対向電極)
8…被ポーリング膜の180°ドメイン
9…被ポーリング膜の90°ドメイン
11〜13…矢印
14…プレート
15…磁石
15a…穴
16…アルミプレート
17…固定治具
18…回転軸
19…モータ
33…結晶
35…1対の電極
36…オイル
37…オイルバス
38…ヒーター
39…高圧電源
40…リード線
B…磁界
F…被ポーリング膜に加えられる力
I…電流

Claims (19)

  1. 被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理し、
    前記90°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
  2. 被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理し、
    前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理し、
    前記180°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜に対向する位置にプラズマを形成することを特徴とするポーリング処理方法。
  3. 被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理し、
    前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理し、
    前記180°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に且つ前記磁界の方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記90°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜のキュリー温度以上で行うことを特徴とするポーリング処理方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記90°ドメインのポーリング処理は、前記被ポーリング膜をキュリー温度以上の温度から冷却しながら行うことを特徴とするポーリング処理方法。
  6. 請求項1において、
    前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理することを特徴とするポーリング処理方法。
  7. 請求項2において、
    前記被ポーリング膜に対向する位置に直流プラズマを形成した際の直流電圧または前記被ポーリング膜に対向する位置に高周波プラズマを形成した際の直流電圧成分が±50V〜±2kVであることを特徴とするポーリング処理方法。
  8. 請求項2又は7において、
    前記プラズマを形成する際の圧力が0.01Pa〜大気圧であることを特徴とするポーリング処理方法。
  9. 請求項2、7及び8のいずれか一項において、
    前記プラズマを形成する際のプラズマ形成用ガスは、不活性ガス、H、N、O、F、C、C及びエアーの群から選ばれた1種以上のガスであることを特徴とするポーリング処理方法。
  10. 請求項2、3、7乃至9のいずれか一項において、
    前記90°ドメインのポーリング処理は、前記膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、前記被ポーリング膜を、前記膜厚方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とするポーリング処理方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項において、
    前記被ポーリング膜は、誘電体材料膜、絶縁体材料膜、圧電体材料膜、焦電体材料膜および強誘電体材料膜のいずかの膜であることを特徴とするポーリング処理方法。
  12. 被ポーリング膜を保持する第1の保持部と、
    前記被ポーリング膜に対して磁界を発生させる磁石を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部または前記第2の保持部を前記磁界の方向に対して垂直方向に移動させる移動機構と、
    を具備することを特徴とする磁場ポーリング装置。
  13. 請求項12において、
    前記磁石は、前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させるものであり、
    前記移動機構は、前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させる機構であることを特徴とする磁場ポーリング装置。
  14. 請求項13において、
    前記磁石によって前記膜厚方向に対して平行方向に磁界を発生させながら、前記移動機構によって前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させることにより、前記第1の保持部に保持された前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向の90°ドメインをポーリング処理することを特徴とする磁場ポーリング装置。
  15. 請求項12において、
    前記磁石は、前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させるものであり、
    前記移動機構は、前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させる機構であることを特徴とする磁場ポーリング装置。
  16. 請求項15において、
    前記磁石によって前記膜厚方向に対して垂直方向に磁界を発生させながら、前記移動機構によって前記第1の保持部または前記第2の保持部を回転させることにより、前記第1の保持部に保持された前記被ポーリング膜の膜厚方向に対して平行方向の180°ドメインをポーリング処理することを特徴とする磁場ポーリング装置。
  17. 請求項14または16において、
    前記ポーリング処理は、前記被ポーリング膜をキュリー温度以上の温度から冷却しながら行うことを特徴とする磁場ポーリング装置。
  18. 請求項12乃至17のいずれか一項において、
    前記被ポーリング膜は基板上に形成されており、
    前記第1の保持部は前記基板を保持するものであることを特徴とする磁場ポーリング装置。
  19. 請求項12乃至18のいずれか一項において、
    前記被ポーリング膜は、誘電体材料膜、絶縁体材料膜、圧電体材料膜、焦電体材料膜および強誘電体材料膜のいずかの膜であることを特徴とする磁場ポーリング装置。
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