JP6148886B2 - シリコーンゴム発泡体およびこれを用いた電子写真機器用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコーンゴム発泡体およびこれを用いた電子写真機器用部材に関し、さらに詳しくは、超臨界流体または亜臨界流体の気化による発泡作用により発泡させて得られるシリコーンゴム発泡体およびこれを用いた電子写真機器用部材に関するものである。
従来より、高分子材料から発泡体を得る方法として、超臨界流体などを用いた方法が知られている。例えば特許文献1には、超臨界流体または亜臨界流体を液状ゴムに導入し、超臨界流体または亜臨界流体の作用により液状ゴムを発泡させることが記載されている。
従来の超臨界流体などを用いた高分子材料の発泡技術では、材料に高圧状態の超臨界流体などを溶解し、常圧に戻すと同時に材料を架橋することで発泡体を得ている。発泡体におけるセルの径の大きさの調整やセルの分散状態の調整などは、超臨界流体などを溶解したときの圧力の大きさやその後の常圧への戻し方など、設備による圧力制御によって行われている。
特許第4036006号公報
しかしながら、従来手法の設備による圧力制御だけでは、得られた発泡体中に大きさが大きく異なる大小のセルが混在し、得られた発泡体はセルの径の大きさの面で均一ではなかった。また、微細なセルを有するものではなかった。これは、材料の発泡時には比較的微細で均一な気泡が発生しても、その後に隣接する気泡同士の合一が起こるためであると推測される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、微細で均一なセルを有するシリコーンゴム発泡体を提供することにある。また、これを用いた電子写真機器用部材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るシリコーンゴム発泡体は、シリコーンゴム組成物に超臨界流体または亜臨界流体を混合し、超臨界流体または亜臨界流体の気化による発泡作用によりシリコーンゴム組成物を発泡後、硬化して得られるシリコーンゴム発泡体であって、シリコーンゴム組成物が、(a)オルガノポリシロキサン、(b)架橋剤、(c)フッ素変性シリコーン、を含有することを要旨とするものである。
この際、セルの平均径は35μm以下であることが好ましい。また、セルの径はセルの平均径の±20μmの範囲内に90%以上含まれる分布を示すことが好ましい。
そして、本発明に係る電子写真機器用部材は、上記のシリコーンゴム発泡体をゴム弾性体層の材料として用いたことを要旨とするものである。
本発明に係るシリコーンゴム発泡体によれば、微細で均一なセルを有するシリコーンゴム発泡体が得られる。シリコーンゴム組成物に含まれる(c)フッ素変性シリコーンは、その変性基部分が超臨界流体または亜臨界流体に相溶し、その主鎖のシリコーン部分がシリコーンゴムに相溶する。したがって、シリコーンゴム中に溶解している超臨界流体または亜臨界流体の粒子内に(c)フッ素変性シリコーンの変性基部分が配置され、その主鎖のシリコーン部分が超臨界流体または亜臨界流体の粒子の外周を覆うように配置される。この状態から減圧して発泡化すると、気化した超臨界流体または亜臨界流体の気泡の外周をシリコーン部分が覆い、シリコーン部分同士が引き合うことで気泡の拡大化と合一を抑えるためと推測される。
実施例および比較例の結果を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
本発明に係るシリコーンゴム発泡体は、特定のシリコーンゴム組成物に超臨界流体または亜臨界流体を混合し、超臨界流体または亜臨界流体の気化による発泡作用により特定のシリコーンゴム組成物を発泡後、硬化して得られるものである。
超臨界流体や亜臨界流体は、気体と液体とが共存できる限界の温度、圧力(臨界点)を超えた状態にある特有な流体であり、通常の気体や液体とは異なる性質を示す。超臨界流体または亜臨界流体としては、例えば、超臨界状態または亜臨界状態にある二酸化炭素、窒素、エタン、エチレン等が挙げられる。これらのうちでは、比較的低温低圧条件下(31℃超および7.38MPa超)で超臨界状態となるなどの観点から、二酸化炭素が好適に用いられる。
特定のシリコーンゴム組成物は、(a)オルガノポリシロキサン、(b)架橋剤、(c)フッ素変性シリコーン、を含有する。ただし、(a)オルガノポリシロキサンにはフッ素変性シリコーンは含まれない。
オルガノポリシロキサンは、超臨界流体または亜臨界流体と混合する温度において流動性を有するものであれば液状であっても良いし、ミラブル状であっても良い。超臨界流体または亜臨界流体と常温などの比較的低温で混合できる、混ざりやすいなどの観点から、液状であることが好ましい。液状とは、常温(30℃程度の温度)で液状であって流動性のあることをいう。
オルガノポリシロキサンは、有機基を有する。有機基は、1価の置換または非置換の炭化水素基である。非置換の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基などが挙げられる。置換の炭化水素基としては、クロロメチル基などが挙げられる。オルガノポリシロキサンとしては、一般的には、有機基としてメチル基を有するものが、合成のしやすさ等から多用される。オルガノポリシロキサンは、直鎖状のものが好ましいが、分岐状もしくは環状のものであっても良い。
オルガノポリシロキサンは、その架橋機構(硬化機構)に応じて、所定の反応性基(官能基)を有する。反応性基としては、アルケニル基(ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基など)やシラノール基などが挙げられる。アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、有機過酸化物を架橋剤とする過酸化物架橋反応や、ヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)を架橋剤とする付加反応により架橋される。付加反応には、ヒドロシリル化触媒を組み合わせて用いることができる。シラノール基を有するオルガノポリシロキサンは、縮合反応により架橋される。縮合反応には、縮合用架橋剤を組み合わせて用いることができる。
アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有することが好ましい。また、ヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有することが好ましい。また、シラノール基を有するオルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個のシラノール基を有することが好ましい。
有機過酸化物としては、ベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらのうちでは、特に低い圧縮永久歪を与えることから、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシドが好ましい。
有機過酸化物の添加量は、特に限定されるものではないが、通常、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲とされる。
ヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)として、具体的には、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とから成る共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO3/2単位とから成る共重合体などが挙げられる。
ヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンの配合量は、特に限定されるものではないが、通常、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜40質量部の範囲とされる。
ヒドロシリル化触媒としては、白金系触媒が挙げられる。白金系触媒としては、微粒子状白金、白金黒、白金担持活性炭、白金担持シリカ、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体などが挙げられる。
ヒドロシリル化触媒の添加量は、特に限定されるものではないが、白金系金属の金属量に換算して、通常、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100質量部に対して1ppm〜1質量部の範囲とされる。
縮合用架橋剤としては、加水分解性の基を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上有するシラン、あるいはその部分加水分解縮合物が使用される。この場合、その加水分解性の基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、アセトキシ基などのアシルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基などのアルケニルオキシ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基などのアミノ基、N−メチルアセトアミド基などのアミド基等が挙げられる。
縮合用架橋剤の添加量は、特に限定されるものではないが、通常、シラノール基を有するオルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜50質量部の範囲とされる。
フッ素変性シリコーンは、オルガノポリシロキサンの1つ以上の有機基にフルオロ基が含まれるものであり、フルオロ基が含まれる有機基としては、トリフルオロメチル基(CF基)、ペンタフルオロエチル基(CFCF基)などの全フッ素置換アルキル基やトリフルオロエチル基(CFCH基)、トリフルオロプロピル基(CFCHCH基)などの一部フッ素置換アルキル基などが挙げられる。なお、フッ素変性シリコーンは架橋するものではないため、フッ素変性シリコーンは架橋可能にする反応性基(官能基)を有していない。
特定のシリコーンゴム組成物には、本発明を阻害しない範囲内で、シリコーンゴムに添加され得る添加剤を添加することができる。添加剤としては、導電剤、充填剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、架橋助剤、スコーチ防止剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、滑剤、熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、防錆剤、発泡剤、発泡助剤などが挙げられる。
導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、導電性チタン酸化物、導電性亜鉛酸化物、導電性スズ酸化物などの電子導電剤や、4級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤、イオン液体などのイオン導電剤などが挙げられる。導電剤の配合量は、所望の物性に応じて適宜選択される。
充填剤としては、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、湿式シリカ、ヒュームド酸化チタンなどの補強性充填剤が挙げられる。補強性充填剤は、シリコーンゴム中に分散されやすいなどの観点から、オルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン、分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジオルガノシロキサンオリゴマー、環状オルガノシロキサン等の有機珪素化合物により表面改質されていても良い。
補強性充填剤の添加量は、特に限定されるものではないが、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンあるいはシラノール基を有するオルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜50質量部の範囲内であることが好ましい。
発泡剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾカルボンアミド、N,N’−ジニトロペンタメチレンテトラミン(DPT)、炭酸水素カリウム、尿素、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等があげられる。
発泡助剤としては、例えば、尿素系発泡助剤、金属酸化物系発泡助剤、金属石鹸系発泡助剤、サリチル酸系発泡助剤等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ、発泡剤の種類に応じて最適なものが選択される。金属酸化物系発泡助剤としては、例えば、酸化亜鉛(II)等があげられる。金属石鹸系発泡助剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム等があげられる。サリチル酸系発泡助剤としては、例えば、サリチル酸があげられる。
シリコーンゴム発泡体は、上記の各材料を用いて特定のシリコーンゴム組成物を調製し、これを高圧チャンバ内に保持した後、高圧チャンバ内に超臨界流体または亜臨界流体を導入して特定のシリコーンゴム組成物に溶解し、この混合物を常圧状態にある高温の成形金型内に射出し、このとき減圧されることで溶解していた超臨界流体または亜臨界流体を特定のシリコーンゴム組成物から放出し、その作用により未架橋のシリコーンゴムを発泡させ、高温の成形金型内で発泡化されたシリコーンゴムを架橋することにより得ることができる。
シリコーンゴムの発泡化は、特定のシリコーンゴム組成物に溶解していた超臨界流体または亜臨界流体が液体から気体に変化して一部が特定のシリコーンゴム組成物から放出されて微細なセル(気孔)を残し、また大部分は特定のシリコーンゴム組成物中に超微細な気泡となって残量することにより行われる。しかし、材料の発泡時には比較的微細で均一な気泡が発生しても、その後に、隣接する気泡同士の合一が起こる。そうすると、得られる発泡体中には大きさが大きく異なる大小のセルが混在することとなり、セルの径の大きさの面で発泡体は均一ではなくなり、また、微細なセルではなくなる。
これに対し、特定のシリコーンゴム組成物に含まれる(c)フッ素変性シリコーンは、その変性基部分が超臨界流体または亜臨界流体に相溶し、その主鎖のシリコーン部分がシリコーンゴムに相溶する。したがって、シリコーンゴム中に溶解している超臨界流体または亜臨界流体の粒子内に(c)フッ素変性シリコーンの変性基部分が配置され、その主鎖のシリコーン部分が超臨界流体または亜臨界流体の粒子の外周を覆うように配置される。この状態から減圧して発泡化するので、気化した超臨界流体または亜臨界流体の気泡の外周をシリコーン部分が覆い、シリコーン部分同士が引き合うことで気泡の拡大化と合一が抑えられる。これにより、微細で均一なセルを有するシリコーンゴム発泡体が得られる。
このように、本発明に係るシリコーンゴム発泡体によれば、微細で均一なセルが形成される。この際、セルの平均径(平均直径)は35μm以下であることが好ましい。より好ましくは30μm以下である。一方、低硬度化の観点から、セルの平均径(下限)としては0.01μm以上が好ましい。より好ましくは0.1μm以上である。また、セルの径はセルの平均径の±20μmの範囲内に90%以上含まれる分布を示すことが好ましい。なお、セルの径は、光学顕微鏡を用いてシリコーンゴム発泡体の断面写真を撮影し、断面写真から測定することができる。
本発明に係るシリコーンゴム発泡体は、種々の弾性材料に適用することができる。例えば、電子写真機器において使用される現像ロール、帯電ロール、転写ロール、トナー供給ロール、給紙ロール、クリーニングロール、転写ベルト、定着ベルト、クリーニングブレードなどの電子写真機器用部材に適用することができる。また、自動車用シール材に適用することができる。
電子写真機器のロール状部材は、芯金と芯金の外周面に形成されたゴム弾性体層とを備えている。ゴム弾性体層は、導電性ロールのベースとなる層である。電子写真機器のベルト状部材やブレード状部材は、ゴム弾性体層を備えている。これらのゴム弾性体層の材料に本発明に係るシリコーンゴム発泡体が用いられる。例えば導電性ロールのゴム弾性体層が微細で均一なセルを有するシリコーンゴム発泡体よりなると、部位による電気抵抗の偏りが少ない均一抵抗性が得られる。また、セルが微細であるため、発泡体としたことによる強度低下を抑えつつ、発泡体としたことによる柔軟性(低硬度化)を実現することが可能となる。
シリコーンゴムで形成された自動車用シール材を発泡化させることで材料の必要量を低減できるため、低コスト化が見込める。また、発泡化による低硬度化で、変形における追従性が向上し、よりシール性能の向上が期待できる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
液状シリコーンゴムA液50質量部、液状シリコーンゴムB液50質量部、フッ素変性シリコーン5質量部よりなる混合物に、LIM(リキッド・インジェクション・モールディング)成形機内で15MPa×50℃のCOを注入し、溶解させた。スタティックミキサで攪拌後、常圧状態にある高温(110℃)の成形金型内に超臨界COを溶解させた混合物を射出して発泡化させた。また、成形金型内で10分保持して発泡体を架橋させた。これにより、シリコーンゴム発泡体を得た。
(比較例1)
フッ素変性シリコーンを配合しなかった以外は実施例1と同様にして、シリコーンゴム発泡体を得た。
(比較例2)
フッ素変性シリコーンに代えてエーテル変性シリコーンを配合した以外は実施例1と同様にして、シリコーンゴム発泡体を得た。
(比較例3)
フッ素変性シリコーンに代えてアルキル変性シリコーンを配合した以外は実施例1と同様にして、シリコーンゴム発泡体を得た。
使用した材料は以下の通りである。
・液状シリコーンゴムA液:信越化学社製「KE1935 A液」
アルケニル基を有するジメチルポリシロキサン+白金触媒+フィラー
・液状シリコーンゴムB液:信越化学社製「KE1935 B液」
アルケニル基を有するジメチルポリシロキサン+ヒドロシリル基を有するジメチルポリシロキサン+フィラー+遅延剤
・フッ素変性シリコーン:信越化学社製「FL−100−1万CS」
側鎖にトリフルオロプロピル基を有するジメチルポリシロキサン
・エーテル変性シリコーン:信越化学社製「X−22−4515」
側鎖にポリエーテル基を有するジメチルポリシロキサン
・アルキル変性シリコーン:信越化学社製「KF−4701」
側鎖にメチル基以外のアルキル基を有するジメチルポリシロキサン
光学顕微鏡(KEYENCE社製「レーザーマイクロスコープ」)を用いてシリコーンゴム発泡体の断面写真を撮影し、セルの平均径とセルの径の分布を調べた。その結果を図1に示す。セルの平均径は、任意の3箇所で撮影範囲1.4mm角に写るセルの90%について径(直径)を測定し、その平均を算出することにより求めた。
実施例によれば、セルの平均径(平均直径)は28μmであり、セルの径は主に20〜47μmの非常に狭範囲に分布しており、セルの平均径の±20μmの範囲内に90%以上含まれる分布を示していることから、微細で均一なセルが形成されていることがわかる。
これに対し、比較例1によれば、セルの平均径は125μmであり、セルの径は主に67〜214μmの広範囲に分布していることから、比較的大きいものが混ざった不均一なセルが形成されていることがわかる。また、比較例2によれば、セルの平均径は109μmであり、セルの径は主に66〜154μmの広範囲に分布しており、比較例3によれば、セルの平均径は96μmであり、セルの径は主に56〜146μmの広範囲に分布しており、これらは比較例1ほどではないにしろ、比較的大きいものが混ざった不均一なセルが形成されていることがわかる。
したがって、実施例と比較例とを比べれば、フッ素変性シリコーンを配合することで、微細で均一なセルが形成される効果が得られることがわかる。
以上、本発明の実施形態、実施例について説明したが、本発明は上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能なものである。

Claims (4)

  1. シリコーンゴム組成物に超臨界流体または亜臨界流体を混合し、超臨界流体または亜臨界流体の気化による発泡作用によりシリコーンゴム組成物を発泡後、硬化して得られるシリコーンゴム発泡体であって、シリコーンゴム組成物が、(a)オルガノポリシロキサン、(b)架橋剤、(c)フッ素変性シリコーン、を含有することを特徴とするシリコーンゴム発泡体。
  2. セルの平均径が35μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーンゴム発泡体。
  3. セルの径が、セルの平均径の±20μmの範囲内に90%以上含まれる分布を示すことを特徴とする請求項1または2に記載のシリコーンゴム発泡体。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のシリコーンゴム発泡体をゴム弾性体層の材料として用いた電子写真機器用部材。
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