JP6148711B2 - ロールスクリーン - Google Patents

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Description

本発明は、ロールスクリーンに関する。
一般に、スダレ、暖簾等のロールスクリーンは、スクリーン本体(例えば、木や竹、プラスチック等のヒゴや帯状部材を連結したもの、織物又は不織布等)を上方へ巻き上げるための巻取軸を備え、この巻取軸は手動や電動モータ等にて回転駆動される。この巻取軸の両端近傍には、枢支具、取付金具、駆動プーリ用ケーシング、電気モータ等の巻取軸支持部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、窓部の清掃作業者がスクリーン本体を身体(手)で、左右又は前後に力を付与した場合に、スクリーン本体の垂下形状が正しい長方形状から(左や右に下端縁が変位した)変形長方形状に変形する。このような変形長方形状に展開垂下したスクリーン本体を上方へ巻き上げると、図10・図11に示すように、スクリーン本体29がタケノコ状に巻かれ(30は凸状円錐面状、31は凹状円錐面状となり)、巻取軸32の端部近傍の上記巻取軸支持部材33等との接触によって、スクリーン本体29の側縁端部が摩耗又は破損する(例えば、ヒゴが折れる)という欠点があった。図11のXは、破損部位を示す。
特開平2005−342356号公報
解決しようとする課題は、スクリーン本体がタケノコ状に巻かれて、巻取軸支持部材との接触により側縁端部が破損する点である。
そこで、本発明に係るロールスクリーンは、巻取軸と、該巻取軸に上端縁が取着され該巻取軸の正逆回転によって該巻取軸に巻上げ・展開垂下自在なスクリーン本体と、該スクリーン本体の下端縁に設けられたウエイト部材とを、備えたロールスクリーンに於て、上記スクリーン本体の展開垂下状態における右上角部と左下角部とを結ぶ第1紐状体と、左上角部と右下角部とを結ぶ第2紐状体とを、有し、交叉点が相互に連結されたX字型矯正部材を備えたものである。
また、上記矯正部材は、上記巻取軸に巻取られる際ラジアル方向外側となるロール外面側に配設されているものである。
本発明のロールスクリーンによれば、スクリーン本体を側縁端部がそろうように正しいロール形状に巻き上げることができ、スクリーン本体の側縁端部が、上記巻取軸支持部材に干渉することによって破損することを防止することができる。即ち、上記スクリーン本体の側縁端部がそろって、軸心直交面を形成するように巻き上げられて、巻上軸支持部材に接触せず、破損を防ぎ得る。
本発明の実施の一形態の使用状態を示す正面図である。 背面図である。 使用状態説明図である。 作用説明図である。 巻上げ途中を示す作用説明図である。 作用説明図である。 作用説明用簡略図である。 比較例を示す作用説明図である。 問題点を示す作用説明図である。 従来例を示す正面図である。 従来例の問題を説明する要部拡大断面図である。
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1・図2は、本発明の実施の一形態の使用状態を示す。このロールスクリーンは、巻取軸1と、巻取軸1に上端縁2が取着され巻取軸1の正逆回転によって巻取軸1に巻上げ・展開垂下自在なスクリーン本体3と、スクリーン本体3の下端縁4に設けられた棒状のウエイト部材5とを、備える。スクリーン本体3は、例えば、木、竹等のヒゴや帯板材等、あるいは、プラスチックのヒゴや帯板材等を連結したもの(スダレ)、織物又は不織布等から成る。
巻取軸1を支持するとともに天井Uの枠材や窓枠等への固着を容易にする取付ユニット6を備え、取付ユニット6が、天井U等の高い位置に固着される。調節紐7(調節チェーンを含む)を引張ることにより、巻取軸1を正逆回転させてスクリーン本体3を巻上げ・展開垂下させることができる。
図2の背面図に於て、スクリーン本体3の展開垂下状態における右上角部8と左下角部9とを結ぶ第1紐状体10と、左上角部11と右下角部12とを結ぶ第2紐状体20とを、有し、交叉点13が(熱融着や溶着や連結具等にて)相互に連結されたX字型矯正部材14を備える。本発明では、「紐状体」とは、紐、線状体、帯状体を含むものと定義する。矯正部材14は、図7に示す如く、巻取軸1に巻取られる際ラジアル方向外側となるロール外面15側に配設されている。交叉点13はスクリーン本体3と固着しない。また、上記第1紐状体10・第2紐状体20としては、合成樹脂が用いられ、透明なものが好適であり、さらに、テグス等の強度の大きい材質が望ましい。
次に、矯正部材14の作用について説明する。図3に示すように、清掃員M等が窓を拭く際等に、スクリーン本体3をよけるため変形させる。あるいは子供が揺さぶって変形させることもあり得る。このような変形は、スクリーン本体3がスダレである場合、あるいは剛性のある厚い生地の場合等では、長い時間残る。
図4に示すように、背面図に於て左方向へスクリーン本体3の下縁が移動する変形では、ウエイト部材5にはたらく重力Wとスクリーン本体3の歪みとによって、第1紐状体10に張力Tがはたらく。この張力Tの水平方向分力fが、スクリーン本体3が本来あるべき形状(長方形)に近づくような矯正力としてはたらく。
スクリーン本体3を巻上げていく(ロールアップする)と、図7に示すように、矯正部材14がロール外面15側に配設されているので、しだいに張力Tが大きくなる。すなわち、スクリーン本体3の曲率半径R1 より矯正部材14の曲率半径R14のほうが大きいので、巻取軸1の回転角度に対して、スクリーン本体3より矯正部材14がより大きく巻取られることによる。スクリーン本体3が、本来あるべき形状に矯正されると、図5に示すように、第2紐状体20に張力T(T2 )がはたらき、第1紐状体10にはたらく張力T(T1 )とバランスがとれてその後横方向に移動することなく正しく巻上げられる。図6に示すように、第1紐状体10と第2紐状体20との交叉点13が巻取られる際には、矯正が十分に完了していると共に、図6のように第1紐状体10の下半部位と第2紐状体20の下半部位と(スクリーン本体3の)下端棒状体にて、三角形が固定保持されて、それ以降は、左右端面が軸心直交面に巻上げられてゆく。
比較例として、図8に示すように、第1紐状体10と第2紐状体20との交叉点13が相互に連結されていない場合、例えば、スクリーン本体3が、第2紐状体20が緩むような変形をした場合、第2紐状体20は、図8のa又はbのように多様な位置で緩む可能性があり、そのまま巻上げていくと、図9のc又はdのように左右のバランスが悪い位置で第1紐状体10と第2紐状体20が引張状態となるので、スクリーン本体3がタケノコ状に巻かれて(図11参照)巻取軸1の端部近傍の巻取軸支持部材18(図1・図2の取付ユニット6の一部)との接触によって、破損する。巻取軸支持部材18としては、枢支金具、手動巻取滑車ケーシング、電動モータケーシング、ギアケーシング等がある。
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、矯正部材14があらかじめX字型の部材から成るも良い。すなわち、第1紐状体10と第2紐状体20が一体物であるも良い。また、塊状のウエイト部材5,5を、スクリーン本体3の下端縁4の左右各々に付設するも良い。
以上のように、本発明は、巻取軸1と、該巻取軸1に上端縁2が取着され該巻取軸1の正逆回転によって該巻取軸1に巻上げ・展開垂下自在なスクリーン本体3と、該スクリーン本体3の下端縁4に設けられたウエイト部材5とを、備えたロールスクリーンに於て、上記スクリーン本体3の展開垂下状態における右上角部8と左下角部9とを結ぶ第1紐状体10と、左上角部11と右下角部12とを結ぶ第2紐状体20とを、有し、交叉点13が相互に連結されたX字型矯正部材14を備えたので、スクリーン本体3を側縁端部がそろうように正しい位置に巻き上げることができ、(スクリーン本体3の左右各端面が軸心直交面状に巻き上げられ、)スクリーン本体3の側縁端部が、枢支金具等の巻取軸支持部材18によって破損することを防止することができる。
また、上記矯正部材14は、上記巻取軸1に巻取られる際ラジアル方向外側となるロール外面側15に配設されているので、スクリーン本体3を巻取るにしたがって、張力Tが大きくなり、確実にスクリーン本体3を正常な巻取(ロール)形状に矯正することができる。
1 巻取軸
2 上端縁
3 スクリーン本体
4 下端縁
5 ウエイト部材
8 右上角部
9 左下角部
10 第1紐状体
11 左上角部
12 右下角部
13 交叉点
14 矯正部材
15 ロール外面
20 第2紐状体

Claims (2)

  1. 巻取軸(1)と、該巻取軸(1)に上端縁(2)が取着され該巻取軸(1)の正逆回転によって該巻取軸(1)に巻上げ・展開垂下自在なスクリーン本体(3)と、該スクリーン本体(3)の下端縁(4)に設けられたウエイト部材(5)とを、備えたロールスクリーンに於て、
    上記スクリーン本体(3)の展開垂下状態における右上角部(8)と左下角部(9)とを結ぶ第1紐状体(10)と、左上角部(11)と右下角部(12)とを結ぶ第2紐状体(20)とを、有し、交叉点(13)が相互に連結されたX字型矯正部材(14)を備えたことを特徴とするロールスクリーン。
  2. 上記矯正部材(14)は、上記巻取軸(1)に巻取られる際ラジアル方向外側となるロール外面(15)側に配設されている請求項1記載のロールスクリーン。
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