JP6147438B2 - 硫黄架橋性ゴムブレンドおよび車両用空気タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、特に、車両用空気タイヤのトレッドのための硫黄架橋性ゴムブレンドおよび車両用空気タイヤに関する。
樹脂、特に炭化水素樹脂は、車両用空気タイヤのトレッドのためのゴムブレンドのための長い間既知である添加剤である。それらは特にプロセス助剤として有用であり、ゴムブレンドの必要なグリーンタックを引き起こす。さらにまた、硬度、弾性率および膨潤特性などのある種の加硫物特性に、樹脂が影響を及ぼすことも可能である。それらはまた、加硫樹脂または接着促進剤として利用されることもできる。ゴム産業で利用される典型的な結合樹脂は、例えば、石油系樹脂、テルペン樹脂、コロホニー樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂およびクマロン−インデン樹脂である。
アルファ−メチルスチレンからの樹脂は、ゴムブレンド用添加剤として既知である。
ゴムブレンドにおけるアルファ−メチルスチレンをベースとする樹脂の使用は、したがって、例えば、欧州特許出願公開第2412731A1号明細書、欧州特許出願公開第1559586A1号明細書および独国特許出願公表第60201595T2号明細書に記載される。これらの刊行物は、耐摩耗性、転がり抵抗およびウェットグリップなどのタイヤの必要条件の少なくとも1つに関する、その中に開示される、樹脂の15phrまでを構成するゴムブレンドの特性に関する。
従来技術においては、特定のゴムブレンドのポリマー系における限定的な溶解性のため、比較的多量の樹脂の使用が制限される。
米国特許出願公開第2012/0016056A1号明細書は、例えば、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンからの樹脂を25phr以下含んでなる、主要充填剤成分としてシリカを有するトレッド用ゴムブレンドを開示する。この樹脂は、ポリマー中での樹脂の分布を改善するために、使用前に油と混合される。このゴムブレンドは、転がり抵抗特性、ウェットグリップ特性、耐摩耗性およびハンドリング特性に関する改善を示すと記載されている。
国際公開第2012/062534A1号パンフレットおよび欧州特許第0899297号明細書は、例えば、50phrまでの炭化水素樹脂を含んでなることができるゴムブレンドを記載する。これらのゴムブレンドは、より高いレベルでのウェットグリップに対する転がり抵抗および/または摩耗のターゲット不一致を解決することが記載されており、また、実施例で開示されるゴムブレンドは、15phrまでのみの特定の炭化水素樹脂を含んでなる。開示される実施例において、全てのブレンドは、充填剤としてカーボンブラック(70phr)のみを含んでなる。
したがって、本発明は、従来技術から出発して、改善されたか、または少なくとも同等の引裂き特性と同時に、ウェットグリップ特性に対する転がり抵抗特性のターゲット不一致におけるさらなる改善を示す、硫黄架橋性ゴムブレンドを提供するという目的に基づく。
この目的は、硫黄架橋性ゴムブレンドが、少なくとも以下の成分:
− 60〜100phrの少なくとも1種のブタジエンゴムと、
− 51phr以上の少なくとも1種の炭化水素樹脂と
を含んでなり、炭化水素樹脂が、30〜100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成される、本発明によって達成される。
炭化水素樹脂は、モノマーから構成されるポリマーであって、炭化水素樹脂は、互いとのモノマーの架橋によって、モノマーの誘導体から形式的に構成されることは当業者に明らかである。
簡単に説明するために、本発明に関して、30〜100重量%(炭化水素樹脂の全重量に基づく重量パーセント)の範囲までで芳香族モノマーから構成される炭化水素樹脂は、炭化水素樹脂と記載される。
炭化水素樹脂が、51〜100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成される本発明の好ましい実施形態において、簡単に説明するために、半分より多くの重量が芳香族化合物成分(モノマー)からなるため、「主に芳香族の炭化水素樹脂」と記載される。
炭化水素樹脂および主に芳香族の炭化水素樹脂の場合、芳香族および非芳香族(脂肪族)モノマーからのコポリマーである炭化水素樹脂は、したがって、本発明によるゴムブレンドで含まれる。
炭化水素樹脂が、100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成される本発明の好ましい実施形態において、簡単に説明するために、これは、「芳香族炭化水素樹脂」と記載される。
驚くべきことに、本発明によるゴムブレンドは、転がり抵抗およびウェットグリップに関する指標に関して、従来技術と比較して、より高い性能レベルに位置する。特に、本発明によるゴムブレンドは、驚くべきことに、ブタジエンゴムのガラス転移温度から開始して、ガラス転移温度においてマークされたシフトを有する。これは、ブタジエンゴムにおける比較的高い量の炭化水素樹脂、好ましくは主に芳香族の炭化水素樹脂、特に好ましくは芳香族炭化水素樹脂の驚くべき良好な溶解性を示す。
本明細書で使用される記載されたphr(重量によるゴムの100部あたりの部)は、これに関して、ブレンド製法に関してゴム産業で従来記載された量である。個々の物質の重量による部の量は、これに関して、ブレンドに存在する全てのゴムの全重量の100重量部を常にベースとする。
上記炭化水素樹脂は、本発明に関してはゴムと考えられない。
発明によるゴムブレンドは、60〜100phr、好ましくは70〜100phr、特に好ましくは80〜100phrの少なくとも1種のブタジエンゴムを含んでなる。
ブタジエンゴム(=BR、ポリブタジエン)は、当業者に既知の全ての種類であることができる。これらには、とりわけ、いわゆる高cisおよび低cis型が含まれ、90重量%以上のcis含有量を有するポリブタジエンが高cis型と呼ばれ、そして90重量%未満のcis含有量を有するポリブタジエンは、低cis型と呼ばれる。低cisポリブタジエンは、例えば、20〜50重量%のcis含有量を有するLi−BR(リチウム触媒ブタジエンゴム)である。ゴムブレンドの特に良好な摩耗特性は、高cis BRで達成される。
利用されるポリブタジエンは、下記の変性および官能化によって、末端基によって変性することができる。
本発明によるゴムブレンドは、51phr以上、好ましくは51〜300phr、特に好ましくは51〜150phr、非常に特に好ましくは51〜100phr、再び非常に特に好ましくは51〜85phrの少なくとも1種の、30〜100重量%(炭化水素樹脂の全重量に基づく重量パーセント)の範囲までで芳香族モノマーから構成される炭化水素樹脂を含んでなる。好ましくは、炭化水素樹脂は、51〜100重量%の範囲までで、すなわち主に、芳香族モノマーから構成される。特に好ましくは、主に芳香族の炭化水素樹脂は、60〜100重量%の範囲で、特に好ましくは70〜100重量%の範囲で、非常に特に好ましくは80〜100重量%の範囲で、再び非常に特に好ましくは90〜100重量%の範囲で、芳香族モノマーから構成される。
本発明の好ましい実施形態によると、炭化水素樹脂は、100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成され、したがって、芳香族炭化水素樹脂である。これによって、転がり抵抗およびウェットグリップのターゲット不一致に関するゴムブレンドの特に良好な改善、ならびに冬季特性の改善が得られる。可能な限り低い約−28〜−32℃の温度範囲の貯蔵弾性率E’は、冬季特性、特に制動特性にプラスの影響を及ぼす。
炭化水素樹脂は、好ましくは、アルファ−メチルスチレンおよび/またはスチレンおよび/またはビニルトルエンおよび/またはインデンおよび/またはクマロンおよび/またはメチルインデンおよび/またはメチルクマロンを含んでなる群からの少なくとも1種の芳香族モノマーから構成される。
炭化水素樹脂は、特に好ましくは、アルファ−メチルスチレンおよび/またはスチレンおよび/またはビニルトルエンおよび/またはインデンおよび/またはクマロンおよび/またはメチルインデンおよび/またはメチルクマロンからなる群からの少なくとも1種の芳香族モノマーから構成される。
炭化水素樹脂は、したがって、ホモポリマーおよび/またはコポリマーであることができる。本出願において、ホモポリマーは、Roempp Online Lexikon、第3.28版によると、「1種のみのモノマーから形成される」ポリマーを意味するものとして理解される。本発明に関して、コポリマーは、いくつか、すなわち、2種以上の異なるモノマーから構成されるポリマーを意味するものとして理解される。本発明に関して、炭化水素樹脂は、したがって、例えば3種の異なるモノマーからのコポリマーであることもできる。
ビニルトルエン(またar−メチルスチレン)は、p−ビニルトルエンおよび/またはm−ビニルトルエンおよび/またはo−ビニルトルエンであることができる。
炭化水素樹脂が100重量%未満、すなわち、30〜99.9999重量%の範囲までで、芳香族モノマーから構成される実施形態によると、炭化水素樹脂は、非芳香族、すなわち、脂肪族モノマーを含んでなる。脂肪族モノマーは、C5原油フラクションのモノマー、例えば、イソプレン、ならびに/あるいはテルペンおよび/またはシクロオレフィンおよび/またはオレフィンのモノマー、例えば、ペンテンであることができる。C5は、これらのモノマーが5個の炭素原子から構成されることを意味するものとして理解されるべきである。さらにまた、C5原油フラクションは、4個の炭素原子を有するモノマー(単位)、すなわち、C4モノマー、または6個の炭素原子、C6モノマーを含んでなることが可能である。
Roempp Online Lexikon、第3.36版によると、「脂肪族化合物」は、「芳香環系を含有しない官能性または非官能性有機化合物の集合的名称」である。
特に好ましくは、炭化水素樹脂は、少なくともアルファ−メチルスチレンおよびスチレンから構成され、したがって、30〜100重量%、好ましくは51〜100重量%の範囲までで、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンから構成される、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンからのコポリマーである。例えば、脂肪族モノマーが、0〜70重量%、好ましくは0〜49重量%、例えば5重量%の範囲で存在し、その結果、100重量%から出発して、芳香族モノマーの含有量は、したがって、低下することが想像できる。
非常に特に好ましくは、芳香族炭化水素樹脂は、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンから構成され、したがって、100重量%の範囲までで、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンから構成される、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンからのコポリマーである。これによって、転がり抵抗およびウェットグリップのターゲット不一致に関するゴムブレンドの特に良好な改善、ならびに冬季特性の改善が得られる。
本発明によるゴムブレンドに含まれる炭化水素樹脂は、60〜200℃、好ましくは60〜150℃、特に好ましくは60〜120℃、非常に特に好ましくは60〜100℃、再び非常に特に好ましくは80〜90℃のASTM E 28(リングおよびボール)による軟化点を有する。そのような炭化水素樹脂は、例えば、Arizona Chemical Companyから商標名SYLVATRAXX(登録商標)4401で入手可能である。
これによって、特に、51phr以上、好ましくは51〜300phr、特に好ましくは51〜150phr、非常に特に好ましくは51〜100phr、再び非常に特に好ましくは51〜85phrの炭化水素樹脂の高い量が使用される場合、転がり抵抗およびウェットグリップの必要条件に関するゴムブレンドの特に良好な特性が達成される。これは、とりわけ、ブタジエンゴムにおける炭化水素樹脂の驚くべき良好な溶解性によって説明することができるであろう。
さらにまた、本発明によるゴムブレンドに含まれる炭化水素樹脂は、好ましくは、500〜5,000g/モル、特に好ましくは500〜3,000g/モル、非常に特に好ましくは500〜2,500g/モル、再び特に好ましくは800〜2,500g/モル、再び非常に特に好ましくは800〜2,000g/モルの分子量Mw(重量平均)を有する。1,300g/モルの分子量Mwを有するそのような炭化水素樹脂は、例えば、Arizona Chemical Companyから商標名SYLVATRAXX(登録商標)4401で入手可能である。
さらにまた、本発明によるゴムブレンドに含まれる炭化水素樹脂は、好ましくは、500〜10,000g/モル、特に好ましくは1,000〜10,000g/モル、非常に特に好ましくは1,000〜7,000g/モル、再び特に好ましくは1,500〜5,000g/モル、再び非常に特に好ましくは1,500〜3,000g/モル、再び非常に特に好ましくは1,700〜2,300g/モルの分子量Mc(遠心分離平均)を有する。2,018g/モルの遠心分離平均Mcを有するそのような炭化水素樹脂は、例えば、Arizona Chemical Companyから商標名SYLVATRAXX(登録商標)4401で入手可能である。これによって、特に、51phr以上、好ましくは51〜300phr、特に好ましくは51〜150phr、非常に特に好ましくは51〜100phr、再び非常に特に好ましくは51〜85phrの炭化水素樹脂の高い量が使用される場合、転がり抵抗およびウェットグリップの必要条件に関するゴムブレンドの特に良好な特性が達成される。これは、とりわけ、ブタジエンゴムにおける炭化水素樹脂の驚くべき良好な溶解性によって説明することができるであろう。
分子量(重量平均Mwおよび遠心分離平均Mc)の決定は、DIN 55672−1に従って、ゲル透過クロマトグラフィーによって実行する(溶離剤としてテトラヒドロフラン、ポリスチレン標準によるGPC;SEC=サイズ排除クロマトグラフィー)。
上記の通り、本発明によるゴムブレンドは、60〜100phrの少なくとも1種のブタジエンゴムを含んでなる。本発明によるゴムブレンドは、したがって、それが100phr未満のブタジエンゴムを含んでなる場合、0〜40phr、好ましくは0〜30phr、特に好ましくは0〜20phrであるが、少なくとも0.1phrの量で少なくとも1種のさらなるゴムを含んでなる。
本明細書の少なくとも1種のさらなるゴムは、天然ポリイソプレンおよび/または合成ポリイソプレンおよび/または溶液重合スチレン/ブタジエンゴムおよび/または乳化重合スチレン/ブタジエンゴムおよび/または20,000g/モルより高い分子量Mwを有する液状ゴムおよび/またはハロブチルゴムおよび/またはポリノルボルネンおよび/またはイソプレン/イソブチレンコポリマーおよび/またはエチレン/プロピレン/ジエンゴムおよび/またはニトリルゴムおよび/またはクロロプレンゴムおよび/またはアクリレートゴムおよび/またはフルオロゴムおよび/またはシリコーンゴムおよび/またはポリスルフィドゴムおよび/またはエピクロルヒドリンゴムおよび/またはスチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーおよび/または水素化アクリロニトリル/ブタジエンゴムおよび/またはイソプレン/ブタジエンコポリマーおよび/または水素化スチレン/ブタジエンゴムからなる群から選択され、ゴムは変性可能である。変性は、ヒドロキシル基および/またはエトキシ基および/またはエポキシド基および/またはシロキサン基および/またはアミノ基および/またはアミノシロキサンおよび/またはカルボキシル基および/またはフタロシアニン基および/またはシランスルフィド基によるものであることができる。しかしながら、当業者に既知の官能化とも呼ばれるさらなる変性も可能である。金属原子は、そのような官能化の成分であることができる。
これらの変性および官能化も、ゴムブレンド中に本発明によって含まれる上記ブタジエンゴム(ポリブタジエン)に適用される。
特に、ニトリルゴム、水素化アクリロニトリル/ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロブチルゴムまたはエチレン/プロピレン/ジエンゴムが、ベルト、ストラップおよびホースなどの工業用ゴム物品の生産において利用される。
特に好ましくは、さらなるゴムはジエンゴムであり、かつ合成ポリイソプレンおよび天然ポリイソプレンならびにスチレン/ブタジエンゴムからなる群から選択される。好ましくは、さらなるジエンゴムは、天然ポリイソプレンである。これによって、本発明によるゴムブレンドの特に良好な加工性(押出成形性、混和性など)が達成される。
本発明によるゴムブレンドは、特に車両用空気タイヤでの使用のために、好ましくは10〜300phr、好ましくは30〜300phr、特に好ましくは30〜150phrの少なくとも1種の充填剤を含んでなる。これらは、シリカ、アルモシリカ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、チョーク、デンプン、酸化マグネシウム、二酸化チタンまたはゴムゲルなどの当業者に既知の全ての充填剤であることができる。
好ましくは、ゴムブレンドは、充填剤として少なくとも1種のシリカおよび/または少なくとも1種のカーボンブラックを含んでなる。
これに関して、当業者に既知の全てのカーボンブラック型が想像できる。しかしながら、好ましくは、30〜180g/kg、好ましくは40〜180g/kg、特に好ましくは40〜130kg/gのASTM D 1510によるヨウ素吸着数、および80〜200ml/100g、好ましくは100〜200ml/100g、特に好ましくは100〜180ml/100gのASTM D 2414によるDBP数を有するカーボンブラックが利用される。
これに関して、特に車両用タイヤのために特に良好な転がり抵抗指標(70℃の反発弾性)、ならびに摩耗および/または引裂き特性が達成される。
シリカは、タイヤゴムブレンド用の充填剤として当業者に既知である、適切なシリカであることができる。しかしながら、35〜350m/g、好ましくは35〜260m/g、特に好ましくは100〜260m/g、非常に特に好ましくは115〜235m/gの(DIN ISO 9277およびDIN 66132による)窒素表面積(BET表面積)および30〜400m/g、好ましくは30〜250m/g、特に好ましくは100〜250m/g、非常に特に好ましくは110〜230m/gの(ASTM D 3765による)CTAB表面積を有する細分された沈殿シリカを使用することは特に好ましい。そのようなシリカは、例えば、タイヤトレッド用ゴムブレンドにおいて、加硫物の特に良好な物理的特性を導く。そのうえ、これに関して、一定の製品特性とともに混合時間の低下によって、ブレンドのプロセスにおける利点が得られ得、改善された生産性が導かれる。利用可能なシリカは、したがって、EvonikからのUltrasil(登録商標)VN3(商標名)型のもの、および高分散性シリカ、いわゆるHDシリカ(例えば、RhodiaからのZeosil(登録商標)1165 MP)の両方である。
加工性を改善するため、かつジエンゴムに存在してもよいシリカおよび他の極性充填剤を結合するため、シランカップリング剤をゴムブレンドに利用することができる。1種またはいくつかの異なるシランカップリング剤を、互いに組み合わせて利用することができる。ゴムブレンドは、したがって、異なるシランの混合物を含んでなることができる。
シランカップリング剤は、ゴムまたはゴムブレンドの(インサイチューでの)混合の間、または前処理(前変性)の意味で、ゴムへの充填剤の添加の前に、シリカの表面上のシラノール基または他の極性基と反応する。これに関して使用可能なシランカップリング剤は、ゴムブレンドでの使用に関して当業者に既知の全てのシランカップリング剤である。従来技術から既知のそのようなカップリング剤は、ケイ素原子上で脱離基として少なくとも1つのアルコキシ、シクロアルコキシまたはフェノキシ基を有し、かつ裂開後にポリマーの二重結合との化学反応を任意に受けることができる別の官能基としての基を有する二官能性オルガノシランである。後者の基は、例えば以下の化学基:−SCN、−SH、−NHまたは−Sx−(式中x=2〜8である)であることができる。
使用可能なシランカップリング剤は、したがって、例えば、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−チオシアナトプロピル−トリメトキシシラン、または2〜8個の硫黄原子を有する3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、例えば、例えば、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(TESPT)、相当するジスルフィド(TESPD)、または1〜8個の硫黄原子を有するスルフィドと、異なる含有量の様々なスルフィドとの混合物である。これに関して、TESPTは、例えば、工業用カーボンブラック(Evonikからの商標名X50S(登録商標))との混合物として添加することもできる。好ましくは、40〜100重量%、特に好ましくは55〜85の重量%、非常に特に好ましくは60〜80重量%の範囲でジスルフィドを含んでなるシラン混合物が利用される。そのような混合物は、例えば、独国特許出願公開第102006004062A1号明細書に記載されるEvonikから商標名Si 261(登録商標)で入手可能である。
例えば、国際公開第99/09036号パンフレットから既知のブロック化メルカプトシランもシランカップリング剤として利用可能である。国際公開第2008/083241A1号パンフレット、国際公開第2008/083242A1号パンフレット、国際公開第2008/083243A1号パンフレットおよび国際公開第2008/083244A1号パンフレットに記載されるようなシランも利用可能である。シラン、例えば、Momentive,USAによって様々な変形において名称NXTで市販されるもの、またはEvonik Industriesによって名称VP Si 363(登録商標)で市販されるものを使用することができる。
本発明の好ましい実施形態によると、単独または主要な充填剤としてシリカは存在し、すなわち、シリカの量は、存在してもよい他の充填剤の量より有意に多い。単独の充填剤、または主要な充填剤としてのシリカによって、特に車両用空気タイヤのトレッドで使用される本発明によるゴムブレンドにおいて、特に良好な転がり抵抗指標が達成され、他のタイヤ特性、例えば、ウェットブレーキングおよび/または摩耗特性および/またはハンドリング特性および/または引裂き特性は良好なレベルであるか、または改善される。本明細書のシリカの量は、10〜300phr、好ましくは50〜250phr、特に好ましくは50〜180phr、非常に特に好ましくは50〜150phr、再び非常に特に好ましくは50〜130phrである。ゴムブレンドはさらに、0.1〜30phr、好ましくは2〜30phr、特に好ましくは2〜10phrの少なくとも1種のカーボンブラックを含んでなることは想像できる。
本発明の好ましい実施形態によって、ゴムブレンドは、50〜70phrの少なくとも1種のシリカを含んでなる。本発明のさらなる好ましい実施形態によって、ゴムブレンドは、105〜135phrの少なくとも1種のシリカを含んでなる。
本発明のさらなる好ましい実施形態によると、単独の充填材または主要な充填剤としてカーボンブラックは存在し、すなわち、カーボンブラックの量は、存在してもよい他の充填剤の量より有意に多い。単独の充填剤、または主要な充填剤としてのカーボンブラックによって、特に車両用空気タイヤのトレッドで使用される本発明によるゴムブレンドにおいて、特に良好な摩耗抵抗が達成され、他のタイヤ特性、例えば、ウェットブレーキングおよび/または転がり抵抗特性および/またはハンドリング特性および/または引裂き特性は良好なレベルであるか、または改善される。本明細書のカーボンブラックの量は、10〜300phr、好ましくは50〜250phr、特に好ましくは50〜180phr、非常に特に好ましくは50〜150phr、再び非常に特に好ましくは50〜130phrである。カーボンブラックに加えて、さらなる充填剤が存在する場合、好ましくはシリカである。したがって、本発明によるゴムブレンドが同様の量のカーボンブラックおよびシリカ、例えば、20〜100phrのカーボンブラックを20〜100phrのシリカと組み合わせて含んでなることも想像できる。
しかしながら、ゴムブレンドが、主要な充填剤としてのカーボンブラックに加えて、0.1〜30phr、好ましくは2〜30phr、特に好ましくは2〜10phrの少なくとも1種のシリカをさらに含んでなることも想像できる。
0〜70phr、好ましくは0.1〜60phr、好ましくは0.1〜50phrの少なくとも1つの可塑剤もゴムブレンドに存在することができる。これらには、芳香族、ナフテンまたはパラフィン鉱油可塑剤、例えば、MES(マイルド抽出溶媒和物)またはTDAE(処理された蒸留物芳香族抽出物)、あるいは例えば、欧州特許出願公開第2357219A1号明細書に記載される水素化処理によるナフテンプロセス油、あるいはラバー−トゥ−リキッド(rubber−to−liquid)油(RTL)またはバイオマス−トゥ−リキッド(biomass−to−liquid)油(BTL)、あるいはファクチスまたは可塑剤樹脂または液体ポリマー(例えば、液体BR)であって、その平均分子量Mw(BS ISO11344:2004によるGPC=ゲル透過クロマトグラフィーによって決定)が500〜20,000g/モルであるものなどの当業者に既知の全ての可塑剤が含まれる。本発明によるゴムブレンドにおいて液体ポリマーが可塑剤として利用される場合、これらは、ポリマーマトリックスの組成の計算においてゴムとして含まれない。
鉱油が使用される場合、好ましくは、DAE(蒸留物芳香族化合物抽出物)および/またはRAE(残留芳香族化合物抽出物)および/またはTDAE(処理された蒸留物芳香族化合物抽出物)および/またはMES(マイルド抽出溶媒)および/またはナフテン油からなる群から選択される。
さらにまた、本発明によるゴムブレンドは、従来の重量部で従来の添加剤を含んでなることができる。これらの添加剤には、
a)老化防止剤、例えば、
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、
N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、
N,N’−ジトリル−p−フェニレンジアミン(DTPD)、
N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(TMQ)、
b)活性剤、例えば、酸化亜鉛および脂肪酸(例えば、ステアリン酸)、
c)ワックス、
d)さらなる樹脂、特に、上記芳香族炭化水素樹脂に包含されない結合樹脂、
e)素練り(mastication)助剤、例えば、2,2’−ジベンズアミドジフェニルジスルフィド(DBD)、ならびに
f)加工助剤、例えば、脂肪酸塩、例えば、亜鉛石鹸、ならびに脂肪酸エステルおよびそれらの誘導体
が含まれる。
特に、タイヤの、または存在する強化支持に直接接触する工業用ゴム物品の内部部品のための本発明によるゴムブレンドの使用において、しばしば結合樹脂の形態の適切な接着性系がゴムブレンドに一般に添加される。
さらなる添加剤の全含有量は、3〜150phr、好ましくは3〜100phr、特に好ましくは5〜80phrである。
さらなる添加剤の全量は、0.1〜10phr、好ましくは0.2〜8phr、特に好ましくは0.2〜4phrの酸化亜鉛(ZnO)を含む。
これは、ZnO顆粒または粉末などの当業者に既知の全ての種類の酸化亜鉛であることができる。従来使用される酸化亜鉛は、一般に、10m/g未満のBET表面積を有する。しかしながら、10〜60m/gのBET表面積を有するいわゆるナノ酸化亜鉛を使用することもできる。
加硫は、加硫促進剤を用いて、硫黄または硫黄供与体の存在下で実行され、いくつかの加硫促進剤を同時に硫黄供与体として作用させることが可能である。硫黄または硫黄供与体および1種以上の促進剤は、最後の混合ステップの間に記載される量でゴムブレンドに添加される。これに関して、促進剤は、チアゾール促進剤および/またはメルカプト促進剤および/またはスルフェンアミド促進剤および/またはチオカルバメート促進剤および/またはチウラム促進剤および/またはチオホスフェート促進剤および/またはチオウレア促進剤および/またはキサントゲネート促進剤および/またはグアニジン促進剤からなる群から選択される。N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)および/またはN,N−ジシクロヘキシルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(DCB)および/またはベンゾチアジル−2−スルフェンモルホリド(MBS)および/またはN−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)からなる群から選択されるスルフェンアミド促進剤の使用が好ましい。
本発明の好ましい実施形態において、ゴムブレンドは促進剤としてCBSを含んでなる。特にゴムブレンドの良好な引裂き特性は、この手段によって達成される。
例えば、商標名Vulkuren(登録商標)、Duralink(登録商標)またはPerkalink(登録商標)で入手可能なものなどのさらなるネットワーク形成系、あるいは国際公開第2010/049261A2号パンフレットに記載のものなどのネットワーク形成系をゴムブレンド中に利用することができる。この系は、4より多くの官能基および少なくとも1つの加硫促進剤と架橋する加硫化剤を含んでなる。4より多くの官能基と架橋する加硫化剤は、例えば、一般式A):
A)G[C2a−CH−SY]
(式中、Gは、1〜100個の原子を含んでなる多価環式炭化水素基および/または多価複素炭化水素基および/または多価シロキサン基であり、独立してゴム活性基から選択される各Yは、硫黄含有官能基を含んでなり、かつa、bおよびcは整数であり、独立して、aは0〜6であり、bは0〜8であり、かつcは3〜5である)を有する。
ゴム活性基は、好ましくは、チオスルホネート基、ジチオカルバメート基、チオカルボニル基、メルカプト基、炭化水素基およびチオスルホン酸ナトリウム基(着色塩基)から選択される。
本発明によるゴムブレンドの非常に良好な摩耗および引裂き特性は、これらによって達成される。
さらに、加硫遅延剤がゴムブレンドに存在してもよい。
本発明のさらなる目的は、先行技術から出発して、ウェットグリップ特性に対する転がり抵抗特性のターゲット不一致におけるさらなる改善によって識別される車両用空気タイヤを提供することである。この目的は、車両用空気タイヤが、少なくとも1つの部品において上記される本発明によるゴムブレンドを含んでなるという点で達成される。これに関して、それらの成分および特徴に関して上記で与えられる全ての記載が適用する。
好ましくは、部品はトレッドである。当業者に既知であるように、トレッドは、比較的高い割合で、タイヤの全体的な転がり抵抗に寄付する。さらにまた、運転中の車両用空気タイヤの安全性は、実質的にトレッドのウェットグリップ特性、特にウェットブレーキング特性次第である。
しかしながら、車両用空気タイヤが、少なくとも1つの他の外部および/または内部部品、いわゆるボディ部品、例えば、サイドウォール、インナーライナー(内部層)、スキージ、コアプロフィール、ベルト、ショルダー、ベルトプロフィール、カーカス、ヒール強化子、ヒールプロフィール、ホーンプロフィールおよびバインディングにおいてゴムブレンドを含んでなることもさらに想像できる。
本発明によるゴムブレンドの調製は、ゴム産業における従来のプロセスによって実行され、加硫系(硫黄および加硫影響物質)以外の全ての成分を有するベースブレンドが、1つ以上の混合ステップで最初に調製される。最後の混合ステップで加硫系の追加によって、完成ブレンドが製造される。完成ブレンドは、例えば、押出成形作業によって、さらに加工されて、適切な形態にされる。
車両用空気タイヤでの使用に関して、ブレンドは好ましくはトレッドの形態にされ、車両用タイヤブランクの生産の間、既知であるように適用される。しかしながら、トレッドは、タイヤブランク上へゴムブレンドの狭いストリップの形態で巻き取られることもできる。2つ(上部:キャップおよび下部:ベース)に分割されるトレッドの場合、本発明によるゴムブレンドは、キャップ用に、およびベース用に使用することができる。車両用空気タイヤのボディブレンドとしての使用のための本発明によるゴムブレンドの調製は、すでにトレッドに関して記載された通りである。差異は、押出成形作業の後の成形にある。1つ以上の異なるボディブレンドのために、このようにゴムブレンドから得られる形態は、次いで、タイヤブランクを構成するために有用である。
ここで、本発明は、比較例および実施例を用いて、さらに詳細に説明され、表1に要約される。
比較ブレンドはCで識別され、本発明によるブレンドはEで識別される。
ブレンドの調製は、実験室用タンジェンシャルミキサーにおける3ステップにおいて従来条件で実行した。試験片は、160℃において圧力下で最適加硫によって全てのブレンドから製造した。ゴム産業に典型的なこれらの試験片材料特性は、以下で明示される試験方法を使用して決定した。
・DIN 53512による室温および70℃における反発弾性
・DIN 53504による室温における引張強さおよび破断点伸び
・DIN 53513による温度依存測定(「温度スウィープ(temperature sweep)」)からの−30.5〜−29.8℃における動的貯蔵弾性率E’
・DIN 53 516またはDIN/ISO 4649による室温における摩耗
・ISO 11357−1および11357−21987 p.519−527によるDSCによるゴムブレンドのガラス転移温度T(低温デバイスによって調整されたDSC、装置の種類および製造業者の指示に従う校正、アルミニウムふたを有するアルミニウムるつぼ中の試料)
使用された物質:
a)BR:ブタジエンゴム、高cis BR
b)シリカ:VN3、Evonik
c)芳香族炭化水素樹脂:アルファ−メチルスチレンおよびスチレンから構成される、Arizona Chemical CompanyからのSYLVATRAXX(登録商標)4401、Mw=1,300g/モル、Mc=2,018g/モル、SP=80〜90℃
d)樹脂:Escorez(商標)1102,Exxon Mobil Chemical、Mw=4,500g/モル、Mc=15,000g/モル、SP=100℃
e)6PPD+抗オゾン化物質ワックス
f)シラン:TESPD
g)DPGおよびCBS
Figure 0006147438
表1から分かるように、従来技術(C2およびC3)と比較して、芳香族モノマーを含んでなる炭化水素樹脂(E1およびE2)の比較的多量の使用は、驚くべきことに、ウェットグリップおよび転がり抵抗指標の有意な改善を導く。室温における反発弾性の値が低いほど、ウェットグリップ特性は良好である。70℃における反発弾性の値が高いほど、ゴムブレンドの転がり抵抗特性は良好である。本発明によるゴムブレンドE1およびE2は、したがって、転がり抵抗およびウェットグリップのターゲット不一致に関して、より高いレベルに位置し、これは特に、反発弾性の差異(70℃における反発弾性−室温における反発弾性)の増加から明らかとなる。比較例C4〜C7からわかるように、この改善は、芳香族モノマーを含まないC樹脂では達成されない。ここで、非常に高い量までの樹脂含有量の増加は、比較ブレンドC5〜C7の反発弾性における差異の減少によって現れる、ウェットグリップに対する転がり抵抗のターゲット不一致の悪化を導く。さらにまた、本発明によるゴムブレンドE1およびE2を、C6およびC7、すなわち、それぞれの場合で同量の樹脂を有する比較例と比較すると、芳香族炭化水素樹脂によって摩耗特性が有意に良好であったことが示される。また驚くべきことに、芳香族炭化水素樹脂は、C樹脂とは対照的に、なお、60および80phrの非常に高い量でブタジエンゴム中で溶解するように見える。これは、ゴムブレンドのガラス転移温度Tの比較的大きいシフトからわかる。さらにまた、本発明によるゴムブレンドE1およびE2は、比較例と比較して、より良好な冬季特性を有する。これは、−30.5〜−29.8℃の範囲における貯蔵弾性率E’のより低い値からわかる。

Claims (10)

  1. 硫黄架橋性ゴムブレンドにおいて、少なくとも以下の成分:
    80〜100phrの少なくとも1種の高cisブタジエンゴムと、
    − 51〜85phrの少なくとも1種の炭化水素樹脂と
    を含んでなり、前記炭化水素樹脂が、30〜100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成され、前記炭化水素樹脂が、60〜100℃のASTM E 28(リングおよびボール)による軟化点を有することを特徴とする、硫黄架橋性ゴムブレンド。
  2. 60〜80phrの少なくとも1種の炭化水素樹脂を含んでなり、前記炭化水素樹脂が、30〜100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成されることを特徴とする、請求項1に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  3. 前記炭化水素樹脂が、30〜100重量%の範囲までで、アルファ−メチルスチレンおよび/またはスチレンおよび/またはビニルトルエンおよび/またはインデンおよび/またはクマロンおよび/またはメチルインデンおよび/またはメチルクマロンからなる群からの少なくとも1種の芳香族モノマーから構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  4. 前記炭化水素樹脂が、51〜100重量%の範囲までで芳香族モノマーから構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  5. 前記炭化水素樹脂が、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンからのコポリマーであり、100重量%の範囲までで、アルファ−メチルスチレンおよびスチレンから構成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  6. 前記炭化水素樹脂が、80〜90℃のASTM E 28(リングおよびボール)による軟化点を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  7. 前記炭化水素樹脂が、500〜5,000g/モルの分子量Mw(重量平均)および500〜10,000g/モルの遠心分離平均Mcを有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  8. 10〜300phrの少なくとも1種のシリカを含んでなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硫黄架橋性ゴムブレンド。
  9. 少なくとも1つの部品において、請求項1〜8のいずれか一項に記載の少なくとも1種のゴムブレンドを含んでなることを特徴とする、車両用空気タイヤ。
  10. 前記部品が少なくともトレッドであることを特徴とする、請求項9に記載の車両用空気タイヤ。
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