JP6146666B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナーを用いて感光体の表面に静電潜像を形成する手段と、電子写真感光体の周面の静電潜像をトナーにより現像する手段と、感光体の周面の残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成装置に関するものである。
電子写真プロセスでは、例えば、現像工程において、感光体等の像担持体に担持されている静電荷像に対し、現像剤に含まれるトナーを一旦付着させる。そして、転写工程において、像担持体から転写紙等の転写媒体にトナーを転写した後、定着工程において、トナーを紙面に定着させる。現像方式としては、磁性キャリアとトナーとを含有する二成分系現像剤を用いる二成分系現像方式や、磁性キャリアを含有せずに磁性トナー又は非磁性tナーを主成分とする一成分系現像剤を用いる一成分系現像方式などが知られている。
従来、トナーとしては、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂などのトナーバインダを着色剤などと共に溶融混練した後に微粉砕する混練粉砕法による乾式トナーが広く用いられてきた。しかし、高画質化の要求が高まっている近年においては、特に高精細なカラー画像形成を実現させる目的で、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性を良好にし、且つ、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。この種のトナーは、樹脂で構成され、体積平均粒径が10μm以下であり、搬送性や混合性を補うために流動性を付与する目的で無機微粒子や有機微粒子が外添されている。無機微粒子等のトナー粒子への添加方法としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の無機微粒子をトナー粒子と共に乾式でミキサー等によって混合・攪拌してトナー粒子に付着させる方法が一般的である。しかし、流動性の付与のためにトナーに外添される無機微粒子は、電子写真プロセスの工程で接触させられる部材との摩擦などによってトナー粒子中に埋没して、トナーの流動性を低下させる結果、トナーの補給性、現像性、帯電性を劣化させることがある。また、十分に撹拌されないトナーの中では、トナー粒子から遊離して画像形成装置内に浮遊した後、装置内を汚染したり、像担持体に固着してフィルミングを形成してトナー粒子の固着を促進してしまったりするという問題がある。さらに、省エネルギー化や、画像形成装置の小型化の観点から、よりホットオフセット発生温度が高く、且つ定着温度が低いというように、耐ホットオフセット性と低温定着性とを両立させるトナーが求められている。
一方、装置の煩雑化防止や大型化防止の観点から、定着工程の際に使用する定着部材(例えば定着ローラー)に離型剤を添加するのではなく、トナーにワックスを添加し離型性を向上させる方法が知られている。しかし、ワックスの添加によってトナーの流動性を低下させてしまうことから、流動性を向上させる目的で流動性補助剤として外添剤をトナーに添加する結果、前述したフィルミングを引き起こし易くなってしまう。
以上のように、小粒径化、離型性、低温定着性、フィルミング、流動性はトレードオフの関係にあり、これらを同時に満足させるのは、トナーの改良だけでは困難である。つまり、小粒径で、流動性や低温での離型性を良好に発揮し、フィルミングの発生が少なく、且つ低温で優れた定着性を発揮するトナーが望まれているが、そのようなトナーが存在していない。
特許文献1や特許文献2においては、フィルミングの発生や、像担持体の摩耗を低減する狙いで、感光体中の電荷輸送物質、トナーのバインダー樹脂の種類、及びトナーの外添剤の径を規定した画像形成装置が開示されている。しかしながら、低温定着性と、フィルミング発生の抑制とを十分に両立させることができていない。
また、特許文献3においては、トナー粒子に超音波振動を加えた時の、添加剤遊離量を規定する技術が開示されている。また、特許文献4においては、界面活性剤を含む電解液中にトナーを添加した時の、添加剤遊離量を規定する技術が開示されている。しかしながら、これらの技術は何れも、フィルミング発生の抑制と、クリーニング性の向上とを十分に両立させることができていない。
また、特許文献5においては、感光体表面における5μmのフィラーの体積存在比率や、外添剤の遊離量を規定した技術が開示されている。しかしながら、この技術が狙いとするのは、トナーのワックス成分や樹脂成分に起因するフィルミング(トナー粒子のフィルミング)の発生を抑制することである。外添剤に起因するトナー粒子のフィルミングの抑制と、クリーニング性の向上とを十分に両立させることはできていない。
本発明は、小粒径で、優れた低温定着性や高い流動性を発揮するトナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、外添剤に起因するフィルミングを良好に抑制して、長期間に渡って高画質の画像を形成することである。
上記目的を達成するために、本発明は、円筒状支持体及び前記円筒状支持体上に設けられた感光層を有する円筒状の電子写真感光体と、前記電子写真感光体の周面を帯電するための帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記電子写真感光体の周面に露光光を照射することによって前記電子写真感光体の周面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記露光手段によって形成された前記電子写真感光体の周面の静電潜像をトナーによって現像することによって前記電子写真感光体の周面にトナー像を形成するための現像手段と、前記現像手段によって形成された該電子写真感光体の周面のトナー像を転写材に転写するための転写手段と、前記電子写真感光体の周面の残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記クリーニング手段がクリーニングブレードであり、前記トナーが少なくとも粒径の異なる微粒子を2種類以上有するものであり、前記微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、前記電子写真感光体が凸部を有するものであり、且つ、前記2種類の微粒子の平均一次粒子径をR1、R2で表し、前記電子写真感光体の凸高さをR3で表した場合に、R1<20nm<R3<R2という条件を満足することを特徴とするものである。
本発明においては、円筒状支持体及び前記円筒状支持体上に設けられた感光層を有する円筒状の電子写真感光体と、前記電子写真感光体の周面を帯電するための帯電手段と、該帯電手段によって帯電された前記電子写真感光体の周面に露光光を照射することによって前記電子写真感光体の周面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記露光手段によって形成された前記電子写真感光体の周面の静電潜像をトナーにより現像することによって前記電子写真感光体の周面にトナー像を形成するための現像手段と、前記現像手段によって形成された前記電子写真感光体の周面のトナー像を転写材に転写するための転写手段と、前記電子写真感光体の周面の残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも有する画像形成装置において、前記トナーが少なくとも粒径の異なるシリカ微粒子を2種類以上有するものであり、前記トナーの現像時におけるシリカ微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、前記電子写真感光体が凸部を有するものであり、且つ、前記2種類のシリカ微粒子の平均一次粒子径をR1、R2で表し、前記電子写真感光体の凸高さをR3で表した場合に、R1<R3<R2という条件を満足することを特徴とする画像形成装置により、良好な画像を長期間に渡って提供することができる。
高さR3の算出方法を説明するための模式図。 実施形態に係る画像形成装置(タンデム型フルカラー画像形成装置)の要部構成を示す要部構成図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態について説明する。本発明は、円筒状支持体及び前記円筒状支持体上に設けられた感光層を有する円筒状の電子写真感光体と、前記電子写真感光体の周面を帯電するための帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記電子写真感光体の周面に露光光を照射することによって前記電子写真感光体の周面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記露光手段によって形成された前記電子写真感光体の周面の静電潜像をトナーにより現像することによって前記電子写真感光体の周面にトナー像を形成するための現像手段と、前記現像手段によって形成された前記電子写真感光体の周面のトナー像を転写材に転写するための転写手段と、前記電子写真感光体の周面の残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも有する画像形成装置において、前記トナーが少なくとも粒径の異なるシリカ微粒子を2種類以上有するものであり、前記トナーの現像時におけるシリカ微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、前記電子写真感光体が凸部を有するものであり、且つ、前記2種以上のシリカ微粒子の平均一次粒子径をR1、R2で表し、前記電子写真感光体の凸高さをR3で表した場合に、R1<R3<R2という条件を満たすことを特徴とするものである。かかる構成により、良好な画像を長期間に渡って提供することができる。
この理由としては、以下の要因が挙げられる。即ち、高画質画像の要求が高まる近年では、トナーの小粒径化が進められる傾向にあるが、小粒径のトナーは一般にクリーニング性が悪い。更に、近年においては、省エネルギーの観点から、低温定着性を有するトナーが求められている。そこで、粒径の異なる小粒径と大粒径の外添剤を用いることで、トナーのクリーニング性を向上させることができる。低温定着性を発揮するトナーは、流動性や耐熱保存性が劣る傾向にあるが、外添剤を多く添加することでそれらを改善することが可能である。しかし、このような対策でクリーニング性や低温定着性は向上するものの、トナーに添加されている外添剤が電子写真感光体に対して大きなストレスを与えてしまう。外添剤は、トナー粒子とともに感光体に転移すると、感光体表面に強く摺擦しているクリーニングブレードのエッジ部に蓄積する。そして、エッジ部で凝集しながら大きくなった後、感光体とクリーニングブレードとの当接部に進入して感光体表面上に固着する。感光体表面に固着した外添剤の凝集体は、それ自体が外添剤を塞き止める起点となり、外添剤を次々に蓄積させ大きく成長していき、やがて外添剤フィルミングを形成する。この外添剤フィルミングは、白抜け画像を発生させたり、高湿環境での画像ボケを発生させたりという問題を起こす。
一方、実施形態に係る画像形成装置では、互いに粒径の異なる2種類のシリカを外添剤として添加する。現像時のトナー1gに対するシリカ外添剤の遊離量を3mg以上にし、且つ、感光体表面に凸形状を形成している。この凸形状の高さR3と、トナーの遊離外添剤の粒径R1、R2との関係をR1<R3<R2とすることで、前述の問題を解決することができる。その理由は、次の通りである。即ち、トナー1gに対する外添剤の遊離量を3mg以上としていることで、トナー粒子に対してフリーに動ける外添剤を十分な量で存在させる。これにより、耐熱保存性、流動性を向上させることで、クリーニング性も向上させることができる。また、互いに粒子径の異なるシリカ微粒子を2種類添加していることで、耐熱保存性、流動性を向上させて、クリーニング性の余裕度を更に高めることができる。このように外添剤を十分な量トナーに添加していると、感光体表面に外添剤フィルミングを発生させ易くなるが、次の構成によってそれを改善している。即ち、感光体に凸形状を設け、その凸の高さR3と、遊離外添剤の粒径R1、R2との関係を、R1<R3<R2とすることで、外添剤フィルミングの発生を抑えている。
感光体表面に凸形状を設けていない場合、トナー母体から遊離して感光体表面に転移したシリカ微粒子をクリーニングブレードのエッジ部に蓄積させた後、感光体表面に固着、成長させて、外添剤フィルミングを起こしてしまう。これに対し、感光体表面に凸形状を設けていると、クリーニングブレードのエッジ部に蓄積したシリカ微粒子を、感光体表面とブレードとの当接部を負荷無くすり抜けさせることが可能になる。これにより、クリーニングブレードのエッジ部に蓄積するシリカ微粒子の量を低減して、外添剤フィルミングを引き起こし難くすることができる。
R3<R1<R2という条件を満たした場合、感光体の表面に設けた凸形状の高さR3が、外添剤の粒子径よりも小さくしていることから、感光体表面に凸形状を設けていない場合と同様に、前記エッジ部にシリカ微粒子を蓄積させてしまう。これにより、外添剤フィルミングが発生し易くなる。これに対し、R1<R2<R3とした場合、トナーに添加しているシリカ微粒子のうち、小粒径(R1)のシリカ微粒子、大粒径R2のシリカ微粒子の何れに対しても、前記当接部を負荷無くすり抜けさせることが可能になる。但し、感光体上の全面に外添剤フィルミングを発生させ易くなってしまう。この理由は明らかではないが、クリーニングブレードのエッジ部におけるシリカ微粒子の蓄積量が少ない状態では、エッジ部の感光体への引込みが強くなる。これにより、大粒径R2のシリカ微粒子が前記当接部をすり抜ける際に感光体表面に強く押し当てられるようになって、全面に外添剤フィルミングが発生するものと考えられる。また、全てのシリカ微粒子をすり抜けさせた場合、帯電ローラーの表面に対するシリカ微粒の付着量が多くなってしまい、帯電不良による画像劣化を起こしてしまう。一方、R1<R3<R2とした場合、小粒径R1のシリカ微粒子だけが前記当接部を負荷無くすり抜けるようになり、大粒径R1のシリカ微粒子をエッジ部に滞留させる。これにより、適量のシリカ微粒子がエッジ部に滞留するようになることから、クリーニングブレードのエッジ部の引込みが抑えられる。この結果、シリカ微粒子の感光体への固着が抑制されて、良好なクリーニング性を維持することができるようになる。
実施形態に係る画像形成装置に用いられるトナーに外添剤として添加する無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄等を例示することができる。また、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などでもよい。これらの中でも、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物が好ましく、前述した無機微粒子の中では、シリカ、アルミナ、チタニアが好適であり、特に、シリカが好適である。
前記無機微粒子としては、互いに粒径の異なる少なくとも2種類のものを添加する。クリーニング性を向上させるための微粒子、及び流動性を向上させるための微粒子である。クリーニング性を向上させるための微粒子は、平均一次粒子径が80〜500[nm]の範囲にある外添剤であり、少なくとも1種類が添加される。平均一次粒子径が80[nm]未満であると、熱的又は機械的衝撃に弱くなる。また、平均一次粒子径が500[nm]を越えると、微粒子がトナー表面と定着部材との接触を阻害するようになるため、定着性を低下さえたり、トナーの流動性を著しく低下させたりする。
流動性向上のための微粒子は、平均一次粒子径が10〜20[nm]の範囲の無機微粒子であり、少なくとも1種類以上が添加される。平均一次粒子径が10[nm]未満であると流動性は悪くないが、現像工程におけるストレスによるトナー粒子への埋没が発生して、トナー粒子の非静電的付着力を増加させ、この結果、外添剤フィルミングを発生させ易くなることから好ましくない。一方、平均一次粒子径が20[nm]以上であると、トナー粒子表面に付着してトナー粒子同士の接触面積を低下させることでトナーの流動性を向上させるという作用を十分に発生させることができなくなることから好ましくない。
実施形態において、無機微粒子の粒径測定については、次のようにして行う。即ち、TEM(透過型電子顕微鏡、日立製H?9000NAR)を用いて無機微粒子を観察しながら、無作為に100個の無機粒子を選択する。そして、画像処理ソフト(ニコレ社画像解析装置 Luzex AP)によってそれぞれの粒径を算出して、100個あたりの個数平均粒径を求める。
感光体の表面における凸部の形成方法としては、凸部を形成できる要件を満たす方法であれば、特に制限はないが、好ましくは感光体の表面層の材料にフィラー(芯材)を含有させることで、フィラーに起因する凸形状を設けるものがよい。フィターとしては、次のようなものを用いることが可能である。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、カーボン微粒子などが挙げられる。また、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に、フィラー微粒子の硬度の点からすると、無機材料を用いることが好ましい。金属酸化物が特に良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタンが有効に使用できる。また、コロイダルシリカやコロイダルアルミナなどの微粒子も有効に使用できる。
また、フィラー微粒子の平均一次粒子径は、0.02〜1.0[μm]であることが光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。表面層の材料中におけるフィラー材料の濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎると残留電位の上昇、表面層の書き込み光透過率の低下などをきたす。また、フィラー濃度が低すぎると、表面凸の数が少なくなり、クリーニングブレードのエッジ部における外添剤微粒子の滞留量を十分に減らすことが困難になるため好ましくない。概ね全固形分に対して、5〜50重量%以下、好ましくは30重量%程度が良好である。
フィラー微粒子いついては、少なくとも一種類の表面処理剤で表面処理することが、フィラー微粒子の分散性の観点から好ましい。フィラー微粒子の分散性の低下は、残留電位の上昇、塗膜の透明性の低下、塗膜欠陥、耐摩耗性の低下などを引き起こすことから、感光体の高耐久化あるいは高画質化を妨げる要因になる可能性がある。表面処理剤としては、公知の表面処理剤を使用することができるが、フィラー微粒子の絶縁性を維持できるものが好ましい。フィラー微粒子の分散性及び画像ボケの点からすると、次の表面処理剤が好ましい。チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸などである。それらと、シランカップリング剤との混合物でもよい。シランカップリング剤だけによる表面処理は、画像ボケの影響が強くなるが、先に列記した物質と混合することにより、その影響を抑制できる。また、表面処理剤としては、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合物などでもよい。
表面処理剤の濃度については、使用するフィラー微粒子の平均一次粒子径によって適正値が異なるが、3〜30[wt%]がよく、5〜20[wt%]がより好ましい。表面処理剤の濃度が低いとフィラー微粒子の分散効果が得られない。また、前述の範囲よりも高いと、残留電位の著しい上昇を引き起こす。フィラ−微粒子材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
実施形態に係る画像形成装置の感光体に用いられるフィラー微粒子の粒径測定については、次のようにして。フィラー微粒子をTEM(透過型電子顕微鏡、日立製H?9000NAR)によって観察しながら、無作為に100個を選択する。そして、それぞれについて、画像処理ソフト(ニコレ社画像解析装置 Luzex AP)によって粒径を算出した後、100個あたりの平均一次粒子径を求める。
トナーの外添剤として用いる無機微粒子の添加量は、100重量部のトナーに対し、0.5〜5重量部が好ましい。トナーに無機微粒子を外添する方法としては、トナー粒子に対し無機微粒子を混合し、ヘンシェルミキサー等を用いて攪拌する方法を例示することができる。複数種類の無機微粒子を一度に添加して混合してもよいが、1種類ずつ混合する方が、狙いの機能を得やすい。
トナーの製造方法については公知のものを用いることができる。例えば、粉砕法、重合法の何れであってもよい。小粒径、優れた低温定着性、且つ高円形度による高画質を達成するためには重合法によるトナーを用いることが好ましい。この場合、外添剤の添加量が多くなる傾向になることから、本発明の効果がより有効に発現される。
感光体(電子写真感光体)の周面における凸部の高さR3については、例えば、市販のレーザー顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡あるいは原子力間顕微鏡を用いて測定することができる。レーザー顕微鏡としては、例えば、次の機器が使用することが可能である。超深度形状測定顕微鏡VK?8550、超深度形状測定顕微鏡VK?9000及び超深度形状測定顕微鏡VK?9500(いずれも(株)キーエンス社製):走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000(オリンパス(株)社製):リアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスH1200(レーザーテック(株)社製)。
光学顕微鏡としては、例えば、次の機器を使用することが可能である。デジタルマイクロスコープVHX?500及びデジタルマイクロスコープVHX?200(いずれも(株)キーエンス社製):3DデジタルマイクロスコープVC?7700(オムロン(株)社製)。
電子顕微鏡としては、例えば、次の機器を使用することが可能である。3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE?9800及び3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE?8800(いずれも(株)キーエンス社製):走査型電子顕微鏡コンベンショナル/Variable Pressure SEM(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製):走査型電子顕微鏡SUPERSCAN SS?550((株)島津製作所社製)。
原子力間顕微鏡としては、例えば、次の機器を使用することが可能である。ナノスケールハイブリッド顕微鏡VN?8000((株)キーエンス社製):走査型プローブ顕微鏡NanoNaviステーション(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製):走査型プローブ顕微鏡SPM?9600((株)島津製作所社製)また、分子間力プローブ顕微鏡システムMFP−3D−SA−J(株式会社アサイラムテクノロジー)でもよい。
これまで列記した顕微鏡を用いて、所定の倍率の設定下において、測定視野内の凸部高さを計測することが出来る。凸部の高さR3の測定方法について、より詳しく説明する。高さR3は、顕微鏡を使用して得られる表面のプロファイルに基づいて算出する。その算出方法について、図1を用いて説明する。凸部の高さR3については、任意の凸部の頂点を通るプロファイル上において、その両端の裾の最下点を基準線とし、その基準線から凸部の頂上までの距離(y1又はy2)を凸部の高さとする。裾野の高さが一致しない場合には、その平均高さ((y1+y2)÷2)を基準線とする。
本発明において、遊離量については、「現像前のトナーの外添加量」から「現像後にクリーニングブレードのエッジ部で回収されるトナー中の外添加量」を差し引いたシリカ量を、1gあたりのトナー量に換算して計算する。「現像前のトナー」とは、画像形成装置に備え付けてあるトナーを蓄える容器中のトナーである。例えばトナーボトル中のトナーである。「現像後にクリーニングブレードのエッジ部で回収されるトナー」とは、現像手段による現像で感光体上に転移したトナーが、クリーニングブレードのエッジ部で感光体表面から除去されるトナーである。実際の画像形成装置において、クリーニングブレードでクリーニングされるトナー中の外添量を測定することで、感光体への外添剤の付着によるトナーからのシリカの減少を直接的にみることができる。
トナーの外添剤として例えばシリカを測定する場合には、蛍光X線分析装置(例えば株式会社リガク社製 蛍光X線分析装置ZSX 400など)、誘導プラズマ発光分析法(例えばエスアイ・ナノテクノロジー製 ICP−AES SPS5100型など)を測定装置として用いることができる。以下蛍光X線分析装置を用いた測定例について説明する。まず、検量線を作製する。具体的には、検量線用サンプルと、一定量のエチルセルロース樹脂と、所定量のシリカ微粒子とを混合し、所定の型に入れて圧をかけてペレット状サンプルを作製する。そのサンプルを蛍光X線により測定し、シリカのピーク強度から検量線を作製する。実サンプルであるトナー中のシリカ量を測定するには、検量線作製時に作製したペレット状のサンプル量と同じ重さのトナーを所定の型に入れ、圧を加えて成型して同じ大きさにした後、蛍光X線分析装置を用いて、前述のようにして測定を行う。
実施形態に係る画像形成装置において、本発明の構成要素として特筆されていないもの(構成部材)については、従来から公知のものを用いることができる。
図2は、実施形態に係る画像形成装置(タンデム型フルカラー画像形成装置)の要部構成を示す要部構成図である。図2において、画像形成装置は、中間転写ベルト31を用いた中間転写方式で転写材(例えば記録紙)に画像を形成するものである。画像形成装置は、転写手段30を備えている。この転写手段30は、ベルトループ内側に配設された複数のローラによって無端状の中間転写ベルト31を張架している。中間転写ベルト31は、図中時計回り方向に無端移動する。中間転写ベルト31の上方には、中間転写ベルト31の表面移動方向に沿って、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのトナー像を作像するための4つのプロセスカートリッジ20Y,20M,20C,20Kが配設されている。以下、色分け符号であるY,M,Cについては、適宜省略する。
各プロセスカートリッジ20には、それぞれ電子写真感光体1が設けられている。それぞれの電子写真感光体1は、図中反時計回り方向に回転駆動される。その周囲には、公知の帯電手段2、現像手段3、クリーニング装置4がそれぞれ設けられている。また、4つのプロセスカートリッジ20の上方には図示しない光書込ユニットが設けられている。
電子写真感光体1は図中反時計回り方向に回転しながら、その表面が帯電手段によって一様帯電せしめられる。一様帯電した電子写真1の表面は不図示の光書込ユニットよって照射されたレーザー光によって静電潜像を担持する。この静電潜像は、現像手段3によって現像されてトナー像になる。
Y,M,C,K用の電子写真感光体上でそれぞれ現像されたY,M,C,Kトナー像は、中間転写ベルト31の表面に重ね合わせて1次転写される。中間転写ベルト31には、次転写装置40が当接して2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップに送り込まれる転写材に対し、中間転写ベルト31上のトナー画像が一括2次転写される。転写材は、2次転写装置40の2次転写ベルト41や、搬送装置50によって図中右側から左側に向けて搬送された後、定着手段60によって表面にトナー画像が定着せしめられる。定着手段60は、定着部材たる定着ローラを加熱しながら転写材に押し当てて、トナー画像を転写材表面に定着させるものである。
同図において、電子写真感光体1は反時計回り方向に回っており、図示しないトナーには少なくとも2種の外添剤が保持されており、電子写真感光体1の表層には所定の密度で規則的に並ぶ複数の凸部が形成されている。トナーに外添剤として添加される互いに径の異なる無機微粒子の一次平均粒子径をそれぞれR1、R2で表し、電子写真感光体1の表面における凸部の高さをR3で表すと、R1<<R3<R2が成り立っている。
以下、実施例を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。[実施例1]
電子写真感光体1を製造した。まず、アルミニウムシリンダー上に後述する組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥した。これにより、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、及び厚み23μmの電荷輸送層を形成した。
次の組成の下引き層塗工液を作製した。二酸化チタン粉末:400重量部、メラミン樹脂:65重量部、アルキッド樹脂:120重量部、及び2?ブタノン:400重量部である。また、次の組成の電荷発生層塗工液を作製した。ポリビニルブチラール:5重量部、化1の構造式のビスアゾ顔料:12重量部、2?ブタノン:200重量部、及びシクロヘキサノン:400重量部である。
Figure 0006146666
次に、ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成社製):10重量部、及び化2の構造式の電荷輸送物質(Ip:5.4eV):10重量部という組成の電荷輸送層塗工液を作製した。
Figure 0006146666
テトラヒドロフラン:100重量部と、後述する補正の保護層塗工液とを電荷輸送層上にスプレー塗工によって5μmで塗布して保護層を形成して、電子写真感光体1を作製した。保護層塗工液の組成は次の通りである。アルミナ微粒子(平均一次粒子径:0.1μm「バイカロックス 0.1CR」バイコウスキージャパン製):4重量部、化3の構造式の電荷輸送物質:4重量部、ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成社製):6重量部、テトラヒドロフラン:220重量部、及びシクロヘキサノン:80重量部である。これらを、アルミナボールを用いたボールミルによって16時間分散させた後、保護層塗工液1として用いた。
Figure 0006146666
以上のように作製した電子写真感光体1の凸部の高さR3を、分子間力プローブ顕微鏡システムMFP−3D−SA−J(株式会社アサイラムテクノロジー)を用いて測定したところ、33[nm]であった。
次に、二成分系現像剤を作製した。二成分系現像剤で画像を評価する場合は、後述するように、シリコーン樹脂によって0.5μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径35μmのフェライトキャリアを用いる。このキャリア:100重量部に対してトナー:7重量部を容器転動攪拌タイプのターブラーミキサーによって均一混合し帯電させたものを、二成分系現像剤とした。
二成分系現像剤のフェライトキャリアについては、次のようにして作製した。芯材となるMnフェライト粒子(重量平均径:35μm):5000重量部を用意した。また、コート材となるトルエン:450重量部、シリコーン樹脂SR2400(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%):450重量部、アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング・シリコーン製):8重量部、及びカーボンブラック:10重量部を用意した。前述したコート材を10分間スターラーで分散させてコート液を調整した。このコート液と芯材とを流動床内に入れて回転式底板ディスクと攪拌羽根とによって旋回流を形成しながら行うコーティング装置に投入して、コート材を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で180℃、2時間焼成してたものをキャリアとして用いた。
次に、トナーを作製した。まず、有機微粒子エマルションを合成した。具体的には、撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水:683重量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS?30、三洋化成工業製):11重量部、メタクリル酸:166重量部、アクリル酸ブチル:110重量部、及び過硫酸アンモニウム:1重量部を仕込んだ。そして、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温させて3時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液:30重量部を加え、70℃で5時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸?アクリル酸ブチル?メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液(以下、微粒子分散液1という)を得た。この微粒子分散液1をLA?920で測定した体積平均粒径は、75[nm]であった。また、微粒子分散液1の1重量部を乾燥して樹脂分を単離した。この樹脂分のガラス転移点Tgは60℃であり、重量平均分子量は11万であった。
次に、水相を調整した。まず、水:990重量部、微粒子分散液1:83重量部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液(エレミノールMON?7 三洋化成工業製):37重量部、及び酢酸エチル90重量部を混合撹拌して、乳白色の液体を得た。これを水相1とした。
次に、低分子ポリエステルを合成した。まず、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を具備する反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:229重量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物:529重量部、テレフタル酸:208重量部、アジピン酸:46重量部、及びジブチルチンオキサイド:2重量部を入れた。そして、常圧で230℃で7時間反応さて、さらに10?15mmHgまで減圧して5時聞反応させた。その後、反応容器に無水トリメリット酸:44重量部を入れて、180℃、常圧で3時間反応させて低分子ポリエステル1を得た。この低分子ポリエステル1は、数平均分子量=2300、重量平均分子量=6700、ガラス転移点Tg=43℃、酸価=25であった。
次に、中間体ポリエステルを合成した。まず、冷却管、撹拌機、及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:682重量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物:81重量部、テレフタル酸:283重量部、無水トリメリット酸:22重量部、及びジブチルチンオキサイド:2重量部を入れた。そして、常圧で230℃で7時間反応させ、さらに10?15mmHgまで減圧して5時間反応させて中間体ポリエステル1を得た。この中間体ポリエステル1は、個数平均分子量=2200、重量平均分子量=9700、ガラス転移点Tg=54℃、酸価=0.5、水酸基価=52であった。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステル1:410重量部、イソホロンジイソシアネート:89重量部、及び酢酸エチル:500重量部を入れた。そして、100℃で5時間反応させてプレポリマー1を得た。プレポリマー1の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
次に、ケチミンを合成した。まず、撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン:170重量部とメチルエチルケトン:75重量部とを仕込んだ。そして、50℃で4時間半反応させてケチミン化合物1を得た。このケチミン化合物1のアミン価は417であった。
次に、マスターバッチ(MB)を合成した。まず、水:600重量部、Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%)、及びポリエステル樹脂:1200重量部を混ぜ合わせた。そして、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)によって混合し、混合物を2本ロールを用いて120℃で45分間だけ混練した後、圧延冷却してからパルペライザーで粉砕してマスターバッチ1を得た。
次に、油相を作製した。まず、撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、低分子ポリエステル1:378重量部、カルナバワックス:100重量部、及び酢酸エチル:947重量部を仕込んだ。そして、撹拌下80℃まで昇温させ、80℃のまま5時間反応させた後、1時問で30℃まで冷却した。次いで、容器に、マスターバッチ1:500重量部、及び酢酸エチル:500重量部を仕込んで1時間混合して原料溶解液1を得た。この原料溶解液1:1324重量部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、且つ3パスという条件で、顔料及びワックスを分散させた。次いで、低分子ポリエステル1の65%酢酸エチル溶液:1324重量部を加え、上述した条件のビーズミルで2パスだけ分散処理を行って「顔料・ワックス分散液1」を得た。「顔料・ワックス分散液1」の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
次に、乳化処理や脱溶剤処理を行った。まず、「顔料・ワックス分散液1」:749重量部、プレポリマー1:115重量部、及びケチミン化合物1:2.9重量部を容器に入れた。そして、TKホモミキサー(特殊機化製)にて5000[rpm]の条件で2分間混合した後、容器に水相1:1200重量部を加えた。その後、TKホモミキサーで、回転数13 000[rpm]の条件で25分間混合して乳化スラリー1を得た。この撹拌機、及び温度計をセットした容器に、乳化スラリー1を投入し、30℃で8時間脱溶剤処理を施した後、45℃で7時間熟成を行って分散スラリー1を得た。
次に、洗浄、乾燥を行った。まず、分散スラリー1:100重量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水:100重量部を加えて、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後に濾過した。これによって得られた濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液:100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。これによって得られた濾過ケーキに10%塩酸:100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後に濾過した。これによって得られた濾過ケーキにイオン交換水:300重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後に濾過する操作を2回繰り返して濾過ケーキ1を得た。この濾過ケーキ1を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させた。その後、フッ素化合物を1wt%濃度で分散させた水溶媒曹中で、トナー粒子母体に対してフッ素化合物が0.1wt%の濃度になるように混合し、フッ素化合物を付着(結合)させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させてから、30℃で10時間だけ棚段にて乾燥させた。その後、目開き75μmのメッシュで篩いにかけてトナー母体粒子1を得た。なお、前述したフッ素化合物は、次の化4の構造式で示されるものである。
Figure 0006146666
次に、トナー母体に外添剤を添加した。まず、トナー母体粒子1:100重量部に平均一次粒子径19nmのシリカ:1.0重量部(H−2000:クラリアント(株)製)を入れてヘンシェルミキサー(三井鉱山社製 FM20C)にて混合した。次に、平均一次粒子径120nmのシリカ:1.5重量部(X−24:信越化学工業製)を入れて同様に混合した。最後に、平均一次粒子径15nmのチタン:0.7重量部(テイカ(株)製)を入れて同様に混合してトナーを得た。混合条件としては、周速30m/secで、30秒回転、60秒回転停止、のセットを3回繰り返す条件を採用した。
外添剤(無機微粒子)の遊離量測定のための検量線を、次のようにして作成した。まず、エチルセルロース:100重量部に対して、平均一次粒子径120nmのシリカを1重量部、2重量部、4重量部、6重量部、10重量部だけそれぞれ添加したサンプルを用意した。それぞれに圧を加えてペレット状にしたサンプルを作製し、蛍光X線分析装置(例えば株式会社リガク社製 蛍光X線分析装置ZSX 400)で分光を測定し、測定で得られるシリカのピーク強度に対するシリカ量のシリカ用検量線を作成した。次に、エチルセルロース:100重量部に対して、平均一次粒子径が15nmのチタンを1重量部、2重量部、4重量部、6重量部、10重量部だけそれぞれ添加したサンプルを用意した。それぞれを、先と同様にして測定してチタン用検量線を作成した。
以上のように作製した電子写真感光体及びトナーを、Ricoh製imagio MPC5000を潤滑剤レスに改造したチューニングした実験機にセットして、100%画像濃度のチャート画像を3000枚出力した。外添剤の遊離量測定のために、実験機内のクリーニングブレードに蓄積したトナーを回収した。回収したトナーを3g秤量してペレット状のサンプルを作製し、蛍光X線分析装置(例えば株式会社リガク社製 蛍光X線分析装置ZSX 400)で測定した。実機評価前と評価後の差分から得られた外添剤のシリカの遊離量はトナー1gに対して8.2mgであった。チタンの遊離量は、トナー1gに対して0.8mgであった。
次に、実機評価後の電子写真感光体表面を光学顕微鏡(リアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスH1200 レーザーテック(株))にて観察して、異物の付着の有無を確認したところ、異物が全く付着していなかった。
[実施例2]
トナーに添加する外添剤として平均一次粒子径=120nmのシリカを、平均一次粒子径=50nmのシリカ(X−24:信越化学工業製)に変えた点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[実施例3]
トナーに添加する外添剤として平均一次粒子径=120nmのシリカを、平均一次粒子径=80nmのシリカ(X−24 信越化学工業製)に変えた点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[実施例4]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、アルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.3μm(スミコランダム AA−03 住友化学製)に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[実施例5]
トナーに添加する外添剤を、平均一次粒子径19nmのシリカ:0.5重量部から平均一次粒子径120nmのシリカ:0.7重量部に変えた点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例1]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、アルミナ微粒子(平均一次粒子径=31nm(NanoTek シーアイ化成製))に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例2]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、アルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.7μm(スミコランダム AA−07 住友化学製)に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例3]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、マンガン微粒子(平均一次粒子径=56nm(NanoTek シーアイ化成製)に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例4]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、シリカ微粒子(平均一次粒子径=9nm(NanoTek シーアイ化成製)に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例5]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、アルミナ微粒子(平均一次粒子径:0.5μm(スミコランダム AA−05 住友化学製))に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例6]
電子写真感光体における保護用塗工液のアルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.1μm バイカロックス 0.1CR バイコウスキージャパン製)を、アルミナ微粒子(平均一次粒子径=0.6μm(スミコランダム AA−06 住友化学製)に変えた。この点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
[比較例7]
トナーに外添剤として添加する平均一次粒子径120nmのシリカを、平均一次粒子径50nmのシリカ(X−24 信越化学工業製)に変えた点の他は、実施例4と同様にして実験を行った。
[比較例8]
トナーに外添剤として添加する平均一次粒子径120nmのシリカを、平均一次粒子径80nmのシリカ(X−24 信越化学工業製)に変えた点の他は、実施例4と同様にして実験を行った。
[比較例9]
トナーに添加する外添剤として添加する平均一次粒子径19nmのシリカ:0.3重量部を、平均一次粒子径120nmのシリカ:0.5重量部に変えた点の他は、実施例1と同様にして実験を行った。
Ricoh社製のimagio MPC5000を潤滑剤レスに改造してチューニングした実験機に、それらのトナーを順にセットして、100%画像濃度チャートを3000枚出力した後の、電子写真感光体上の異物を評価した。異物が全くなく良好なものを◎、少しあるがほとんど観察できないものを○、異物が多量に存在し、画像に白抜けがあるものを×とした。
実施例1〜4、比較例1〜9の評価結果を表1に示す。
Figure 0006146666
実施例1〜3では、実機評価後の電子写真感光体に異物が全く認められなかった。実施例4の電子写真感光体には異物が少し確認されたが、画像への不具合はなかった。比較例1、3、4の電子写真感光体には、スジ状の異物が確認された。比較例2、比較例5〜8の電子写真感光体には全面に異物が付着していた。比較例9の電子写真感光体には異物は確認されなかったが、画像上にクリーニング不良によるスジ状抜けが発生した。これは外添剤遊離量が3mg以下であるためトナーの流動性が十分でないからである。
以上から明らかなように、トナー1gに対する外添剤の遊離量3mg以上で、且つR1<R3<R2を満たすことにより、良好な画像を長期間に渡って出力することが可能な高性能で且つ信頼性の高い画像形成装置やプロセスカートリッジが提供することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、円筒状支持体及び前記円筒状支持体上に設けられた感光層を有する円筒状の電子写真感光体と、前記電子写真感光体の周面を帯電するための帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記電子写真感光体の周面に露光光を照射することによって前記電子写真感光体の周面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記露光手段によって形成された前記電子写真感光体の周面の静電潜像をトナーによって現像することによって前記電子写真感光体の周面にトナー像を形成するための現像手段と、前記現像手段によって形成された該電子写真感光体の周面のトナー像を転写材に転写するための転写手段と、前記電子写真感光体の周面の残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記クリーニング手段がクリーニングブレードであり、前記トナーが少なくとも粒径の異なる微粒子を2種類以上有するものであり、前記微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、前記電子写真感光体が凸部を有するものであり、且つ、前記2種類の微粒子の平均一次粒子径をR1、R2で表し、前記電子写真感光体の凸高さをR3で表した場合に、R1<20nm<R3<R2という条件を満足することを特徴とするものである。
[態様B]
態様Bは、態様Aであって、前記高さR3が、20nm以上、300nm以下であることを特徴とするものである。
[態様C]
態様Cは、態様A又はBであって、前記凸部が、電子写真感光体の表面層に分散せしめられたフィラーの存在によって形成されたものであることを特徴とするものである。
1:電子写真感光体
2:帯電手段
3:現像手段、
4a:クリーニングブレード
20:プロセスカートリッジ
30:転写手段
特開2002‐244314号公報 特開2002‐351129号公報 特許第3129074号公報 特願2004‐210093号公報 特開2006‐215532号公報

Claims (3)

  1. 円筒状支持体及び前記円筒状支持体上に設けられた感光層を有する円筒状の電子写真感光体と、前記電子写真感光体の周面を帯電するための帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記電子写真感光体の周面に露光光を照射することによって前記電子写真感光体の周面に静電潜像を形成するための露光手段と、前記露光手段によって形成された前記電子写真感光体の周面の静電潜像をトナーによって現像することによって前記電子写真感光体の周面にトナー像を形成するための現像手段と、前記現像手段によって形成された該電子写真感光体の周面のトナー像を転写材に転写するための転写手段と、前記電子写真感光体の周面の残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記クリーニング手段がクリーニングブレードであり、前記トナーが少なくとも粒径の異なる微粒子を2種類以上有するものであり、前記微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、前記電子写真感光体が凸部を有するものであり、且つ、前記2種類の微粒子の平均一次粒子径をR1、R2で表し、前記電子写真感光体の凸高さをR3で表した場合に、R1<20nm<R3<R2という条件を満足することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置であって、前記高さR3が、20nm以上、300nm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置であって、
    前記凸部が、電子写真感光体の表面層に分散せしめられたフィラーの存在によって形成されたものであることを特徴とする画像形成装置。
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