JP2007333989A - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

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哲也 田口
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正博 高木
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潤 五十嵐
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素子 坂井
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Abstract

【課題】期間に渡り静電潜像担持体(感光体)上の放電生成物や放電劣化層を均一に除去し、像流れの発生を防止することができる画像形成装置、及び画像形成方法を提供すること。
【解決手段】例えば、転写装置18とクリーニング部材20との間に感光体10の表面を清掃して転写残トナーを除去するプレクリーニング部材22を備える画像形成装置であり、トナーとして、パウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下のトナー、及び少なくとも感光体10との当接面に、繊維太さが2〜10μmの繊維を含んで構成され目付けが40〜100g/mである布部材22Bを有するプレクリーニング部材22を適用する。布部材22Bの代わりに0.5〜2.5デニールで繊維長さ1〜10mmの繊維を含んで構成されるブラシ部材を適用してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法や静電記録法等により、静電潜像現像用トナーを用いて静電潜像を現像し、可視化する画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
電子写真法など静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々の分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により感光体上に形成される静電潜像がトナーを含む現像剤により現像されて、転写、定着工程を経て可視化される。
このようなプロセスでは、感光体の放電サイクル(帯電)で放電生成物の発生や感光体劣化があり、これが原因で静電潜像が乱れ像流れが発生してしまう。
このような問題を改善するために、特開昭61−121076号項にには、クリーニングブレードにより放電生成物を除去することが提案されている。しかしながら、この提案では、放電生成物によるトルク上昇、びびり、鳴き、放電生成物除去能力不足による像流れが生じてしまうのが現状である。
また、特開平5−150693号公報には、感光体を水拭きすることが提案されている。しかしながら、この提案では、装置の大型化複雑化、洗浄用液体の補給や乾燥時の異臭、感光体に水分が残っていると逆に像流れ悪化や帯電器/クリーナーなどの接触部材汚染、乾燥時のガスで装置内部の汚染が生じてしまうといった問題がある。
また、特開平3−189656号公報には、感光体上に研磨剤を供給することが提案されている。しかしながら、クリーニングブレードや感光体の傷や固着発生、画像パターンによって研磨剤供給量が変動するため研磨むら発生するといった問題がある。
また、特開平8−248820号公報には、研磨剤含有不織布を感光体に摺擦させることが提案されている。しかしながら、この提案では、研磨剤含有不織布の使用に伴い研磨剤が不織布から脱落し効果が維持できない、不織布繊維などの凹凸で押し当て圧力が部分的に異なり除去作用が筋上にむらになるといった問題がある。
また、特開2001−249592公報には、放電生成物を光触媒ウエブで分解することが提案されている。しかしながら、この提案では、光源に多量のエネルギー必要とし、装置の複雑化、さらに光触媒の分解作用の速度には上限があり、画像形成を長期間連続に使用するときや高速に画像形成するときには能力不足となる問題がある。
また、特開2004−118095公報には、不織布及び弾性体クリーニングにより放電生成物を除去することが提案されている。しかしながら、この提案では、不織布がかきとった放電生成物で汚染されると除去能力低下、不織布繊維の凹凸による放電生成物の除去むらや感光体傷が生じてしまうといった問題がある。
また、特開2005−165090公報には、研磨手段及びトナークリーニング手段により放電生成物を除去し、研磨分を研磨粉回収手段により回収することが提案されている。しかしながら、この提案では、装置の複雑化と、トナークリーニング手段の前に研磨手段を設置すると研磨手段がトナーで汚染され研磨能力が低下する、逆にトナークリーニング手段が先だと放電生成物付着により感光体摩擦抵抗が上昇するためトナークリーニングトルクが上がりクリーニング部材の破損や異音や感光体の傷になるといった問題がある。
特開昭61−121076号項 特開平5−150693号公報 特開平3−189656号公報 特開平8−248820号公報 特開2001−249592公報 特開2004−118095公報 特開2005−165090公報
そこで、本発明は、上記従来の諸問題に鑑み、長期間に渡り静電潜像担持体(感光体)上の放電生成物や放電劣化層を均一に除去し、像流れの発生を防止することができる画像形成装置、及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
第1の本発明の画像形成装置は、
静電潜像担持体と
静電潜像担持体を帯電する帯電手段と、
帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写手段と、
記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着手段と、
前記転写手段による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
前記クリーニング手段よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側に設けられ、前記静電潜像担持体の表面に当接する当接部材と、
を有し、
前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
前記当接部材は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、繊維太さが2〜10μmの繊維を含んで構成され、目付けが40〜100g/mである布部材を有することを特徴としている。
また、第2の本発明の画像形成装置は、
静電潜像担持体と
静電潜像担持体を帯電する帯電手段と、
帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写手段と、
記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着手段と、
前記転写手段による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
前記クリーニング手段よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側に設けられ、前記静電潜像担持体の表面に当接する当接部材と、
を有し、
前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
前記当接部材は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、0.5〜2.5デニールで、繊維長さ1〜10mmの繊維を含んで構成されるブラシ部材を有することを特徴としている。
一方、第1の本発明の画像形成方法は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、
帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写工程と、
記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着工程と、
前記転写工程による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程と、
前記クリーニング工程よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側で、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを収集する収集工程と、
を有し、
前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
前記収集工程は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、繊維太さが2〜10μmの繊維を含んで構成され、目付けが40〜100g/mである布部材を有する当接部材によりトナーを収集する工程である、
ことを特徴としている。
また、第2の本発明の画像形成方法は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、
帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写工程と、
記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着工程と、
前記転写工程により前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程と、
前記クリーニング工程よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側で、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを収集する収集工程と、
を有し、
前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
前記収集工程は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、0.5〜2.5デニールで、繊維長さ1〜10mmの繊維を含んで構成されるブラシ部材を有する収集部材によりトナーを収集する工程である、
ことを特徴としている。
上記本発明(第1及び第2)の画像形成装置及び画像形成方法において、前記静電潜像現像用トナーは、トナー粒子と外添剤とを含み、且つ当該外添剤として、個数平均粒径5nm〜60nmの金属酸化物からなる小径粒子と個数平均粒径100〜800nmの大径粒子との少なくとも2種を含むことが好適である。
本発明によれば、長期間に渡り静電潜像担持体(感光体)上の放電生成物や放電劣化層を均一に除去し、像流れの発生を防止することができる画像形成装置、及び画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図2は、第1実施形態に係るプレクリーニング部材を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置は、図1に示すように、図中反時計回り方向に回転する感光体10と、感光体10周囲に、感光体10に対向して設けられ、感光体10の表面を負に帯電させる帯電装置12と、帯電装置12により帯電した感光体10の表面に、現像剤(トナー)で形成しようとする画像を書き込み、潜像を形成する露光装置14と、露光装置14の下流側(感光体10回転方向下流側)に設けられ、露光装置14で形成された潜像にトナーを付着させて感光体10の表面にトナー画像を形成する現像装置16と、トナー画像を記録媒体Pに転写する転写装置18と、感光体10の表面を清掃して転写残トナーを除去するクリーニング部材20と、転写装置18とクリーニング部材20との間に配設され、感光体10の表面を清掃して転写残トナーを除去するプレクリーニング部材22(当接部材)と、を備える。さらに、記録媒体Pに転写されたトナー画像を加熱(必要に応じて加圧)により定着する定着装置24を備える。
なお、図中、帯電装置12、露光装置14、現像装置16、転写装置18、プレクリーニング部材22、及びクリーニング部材20は、感光体10を囲む円周上に、図中反時計周り方向に順次配設されている。
これら各部材(プレクリーニング部材22除く)は、公知の電子写真方式の画像形成装置に適用される各部材が適用され、上記構成に限られるものではない。無論、タンデム方式や中間転写方式の画像形成装置も適用することができる。なお、本実施形態では、クリーニング部材20としては、感光体10に当接・摺動してトナーを除去する回転ブラシ20Aと、回転ブラシ20Aからトナーを除去する回転ロール20Bと、回転ロールに付着したトナーを除去するスクレーパー20Cとで構成された装置を適用している。
そして、本実施形態に係る画像形成装置では、以下に示すプレクリーニング部材22と、後述する所定の特性のトナーとを適用している。
以下、プレクリーニング部材22について詳細に説明する。プレクリーニング部材22は、図2に示すように、例えば、弾性体22Aと、弾性体22A表面に設けられ、感光体10との摺擦面(当接面)を構成するトナー保持層として布部材22Bと、を備えている。
弾性体22Aは、プレクリーニング部材22(布部材22B)の押し当て圧力や当接幅を調整するための部材である。弾性体22Aの例としては、例えば次のようなものがあげられる。表面に微細な細孔を有する発泡ポリウレタンフォームやポリオレフィンフォームや海綿などの多孔質構造体、表面に微細な凹凸を形成した軟質ゴムやシリコーンゴムなどの弾性構造体の加工品、綿や織物やフェルト・不織布などの繊維を使用した布状のもの、パルプなどを用いた紙製品、それらを組みまわせたものやばねなどの弾性体と組み合わせたものが挙げられる。
より具体的には次のようなものがあげられる。多孔質構造体としてはポリウレタンフォーム、ポリオレフィンフォーム、ゴムスポンジ、アクリルフォーム、ポロン、ナンネックス、シリコーンスポンジ、フッ素ゴムスポンジ、ポリエチレンフォームなどが挙げられる。弾性構造体としては、天然ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、EPTゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリーコンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。また、後述する布部材22Bを複数枚重ねて弾性体とすることも挙げられる。
トナー保持層としての布部材22Bは、繊維太さが2〜10μm(好ましくは2.5〜8μm、より好ましくは3〜7μm)で、目付け40〜100g/m(好ましくは、50〜95g/m、より好ましくは65〜90g/m)の布で構成されている。
布部材22Bを構成する繊維太さは、プレクリーニング部材22の感光体10の摺擦力に影響する。繊維が細すぎた場合、繊維の強度が低下し、繊維が切れて抜け落ちて他の部材を汚染したり、感光体10の摺擦力が低下したりする。上記繊維が太すぎる場合、プレクリーニング部材22摺擦面の凹凸が大きくなりすぎ、感光体10に摺擦すると傷が発生したり、繊維の隙間に摺擦できない部分が生じて摺擦むらが発生したりする。いずれの場合も所定の効果を得ることが困難になる。
一方、布部材22Bの目付けも、プレクリーニング部材22の感光体10の摺擦力に影響する。目付けが大きすぎると繊維間の空隙が減少し、繊維間の空隙が密になりすぎ、一旦布部材22Bに保持されたトナーが動きにくく、後から来たトナーとの入れ替わりが低下してしまう。その結果、初期的には放電生成物除去能力を発揮することができるが、使用を続けるとプレクリーニング部材22の摺擦面は放電生成物で汚染されたトナーが滞留し続け、放電生成物の除去能力が低下して、画像欠陥の原因となる。トナーを保持できる量が減少してしまい、摺擦効果が低下する。目付けが小さすぎる場合は、トナーの保持し続ける能力が低下し、長期間使用を継続すると、保持し続けたトナーがプレクリーニング部材22(布部材22B)の保持能力を超えて蓄積し、トナーのぼた落ちが発生して画像形成装置内の汚染や、出力画質の欠陥の原因となる。
加えて、後述するトナーを用いたとき、布部材22Bの繊維太さ及び目付けを上記範囲とすることで、摺擦むらを生じさせることなく、布部材22Bにトナーが適度に保持されつつ、保持されたトナーと後から来たトナーとの入れ替わりが適度に行われ、長期に渡り摺擦効果が持続し、放電生成物除去能力を発揮することができる。
ここで、目付けの測定方法は次のように行う。面積が既知のサンプルを常温常湿環境下に保管する。次にこのサンプルを秤量し、サンプルの重量を測定する。求めたサンプルの重量より、1平方ミリメートル当たりの重量を算出し、これを目付けとし、単位は1g/mm用いる。
布部材22Bを構成する繊維としては、例えば、天然セルロース繊維、レーヨンなどの再生セルロース繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリエーテルアミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリビニール繊維などが挙げられる。また、これら繊維には、カーボンブラックや酸化金属微粒子や金属微粒子などの導電粉や、導電性ポリマーなどを混合してなるものを用い、導電性の布部材22Bに導電性を付与することも好適である。導電性を付与した場合は電圧を印加して用いることもできる。
布部材22Bは、これらの繊維を織ったものでも不織布状に加工したものでも良い。布部材22Bは、トナーの保持能力と布部材22B表面の凹凸の抑制という観点から、より好ましくは、不織布に形成することがよい。
不織布への加工法としては公知のいかなる方法、例えば湿式ケミカルボンド製法、湿式サーマルボンド製法、スパンレース製法乾式ケミカルボンド製法、乾式サーマルボンド製法、乾式スパンレース製法、ニードルパンチ製法、ステッチボンド製法、スパンボンド製法、メルトブロー製法、フラッシュ紡糸製法、トゥ開織式製法などが使用できる。
ここで、プレクリーニング部材22として、特に好ましい構成は、ポリウレタンフォームやポロンなどの発泡弾性体(弾性体22A)上にポリエステル繊維やナイロン繊維からなる不織布(布部材22B)を設けたもの、又はポリエステル繊維やナイロン繊維からなる不織布を複数枚重ね合わせて構成したもの(弾性体22A及び布部材22Bを当該不織布で構成したもの)が挙げられる。さらにカーボンブラックや酸化金属微粒子や金属微粒子などの導電粉や、導電性ポリマーなどを混合してなるものを用い、弾性体に導電性を付与することも好適である。導電性を付与した場合は電圧を印加して用いることもできる。
プレクリーニング部材22は、感光体10の円周方向に沿った長さが1.5mm以上(好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上)で、且つ当該感光体ドラムの円周長の25%以内(好ましくは20%以内、より好ましくは15%以内)となるように、感光体10に当接して配設されることがよい。
プレクリーニング部材22は、感光体10への当接幅が短すぎると、摺擦効果が低く、放電生成物除去機能が十分でないことがある。特に、トナーはプレクリーニング部材22と感光体10との摺擦面への突入性を有しているため、当該当接幅が短すぎるとトナーが十分に保持されず、感光体10上の放電生成物の除去効率が低下することがある。この傾向は、画像密度が低い出力を続けた場合、帯電が高いトナーを使用した場合、高速機において特に顕著な問題となる。
一方、プレクリーニング部材22は、感光体10への当接幅が広すぎると、画像形成装置内のレイアウトに大きな影響を及ぼすばかりか、感光体10回転抵抗の上昇、感光体10傷、異音、などの問題の原因となる。特に、トナーはプレクリーニング部材22と感光体10との摺擦面で滞留性を有しているため、上記当接幅が広すぎると、トナーが過剰な期間、摺擦面に存在し続けるため、トナーの変形融着が発生しやすくなり、プレクリーニング部材22や感光体10への汚染が発生することがある。この傾向は夏場環境の使用や高速機の場合、特に顕著になる。
また、プレクリーニング部材22は、感光体10へ例えば圧接力0.8〜8gf/mm(好ましくは1〜6gf/mm、より好ましくは1.5〜5gf/mm)で配設されることがよい。
この圧接力が低すぎると摺擦面が感光体を摺擦する能力が低下し放電生成物の除去が不足し感光体常に放電生成物が残留しやすくなるため像流れなどの問題が発生しやすくなることがある。一方、圧接力が高すぎると感光体に強く当たるため感光体に傷や付着が発生する原因となることがある。
ここで、プレクリーニング部材22とは、トナーもしくはトナーの成分を保持したまま感光体表面を摺擦することで、感光体の放電生成物を除去する機能を有しているものである。一方、プレクリーニング部材22(当接部材)とは、転写工程後に感光体常に残留しているトナーやトナーの成分や、プレクリーニング部材を擦り抜けてきた感光体上のトナーやトナー成分を感光体常から除去する機能を有しているものである。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて説明する。本実施形態に係る画像形成装置では、まず、帯電装置12により感光体10表面を一様に帯電させ、例えば、不図示の画像信号処理手段から入力されるデジタル画像信号に応じて、帯電された感光体10表面に静電潜像を露光装置14にて書き込ませる。そして、感光体10表面の静電潜像を現像装置16によりトナーを付着させてることで現像してトナー像を形成させる。
一方、不図示の用紙トレイから記録媒体Pが搬出され、この記録媒体Pは所定のタイミングで転写領域へ搬送される。そして、感光体10表面に形成されたトナー像は、転写領域で転写装置18によって感光体10から記録媒体P表面に転写される。その後、定着装置により記録媒体上のトナー像が定着される。
一方、転写後に感光体10上に残留したトナーは、まず、プレクリーニング部材22により少なくとも一部がプレクリーニング部材に保持され、残りの感光体常に残留しているトナー及びプレクリーニング部材から放出されたトナーはクリーニング部材20によってさらにクリーニングされる。
このような本実施形態に係る画像形成装置では、後述する所定の流動性エネルギーを持つトナーを含む現像剤を用い、且つプレクリーニング部材22として、その感光体10当接面(摺擦面)に上記所定の繊維太さ、目付けを持つ布部材22Bを有する装置を適用することで、プレクリーニング部材22でトナーがほぐれ易くなると共に、摺擦面へ進入し易くなる。これに加え、プレクリーニング部材22の摺擦面で、常にトナーの付着状態を得ることができ、かつ、摺擦面に付着しているトナーの入れ替わり性が適正になる。そのため、プレクリーニング部材22において、感光体10上の放電生成物除去に適した摺擦抵抗力と新規トナー面の形成を得ることができる。
通常、プレクリーニング部材22はトナーが感光体10(静電潜像担持体)との摺擦面に十分にトナーが付着した状態で、放電生成物均一除去機能、感光体10表面の放電劣化層均一除去機能を発揮する。プレクリーニング部材22自体の摺擦だけでは表面積が限られているため放電生成物をプレクリーニング部材22単独では除去できる量に限りが有り、放電生成物の除去性能が低下するばかりか、感光体10にプレクリーニング部材22自体の凹凸に起因する傷を付けてしまう。プレクリーニング部材22と感光体10の摺擦面に常にトナーが存在すると、トナーが感光体10と直接摺擦されるため摺擦面の見かけの表面積は増大し、トナー表面に放電生成物を移行する形態で、感光体10表面から放電生成物を除去する。
また、トナーがプレクリーニング部材22の凹凸を埋めて摺擦表面を均一にするため感光体10のキズの発生も抑制される。プレクリーニング部材22摺擦面へのトナー進入性が適正であると、あらたなトナーが逐次摺擦部に進入するため、放電生成物除去効果を長期間安定して発揮することができる。
そして、プレクリーニング部材22と感光体ドラム静電潜像担持体の摺擦面へのトナー進入性にはトナーの流動性エネルギーが影響する。これは次のように説明できる。トナー像、転写残像は感光体10上に静電的に付着した状態でプレクリーニング部材22の摺擦領域に搬送させる。このときトナーは感光体10にトナー(トナー粒子)間距離が短い密な状態の付着形態をしている。搬送されたトナー像/転写残像はプレクリーニング部材22によってかき乱されるが、流動性エネルギーが大きく粒子同士の動きの抵抗が強いトナーではかき乱された後もトナー間の付着力が大きくゆるい可逆凝集を形成し、ゆるく凝集したトナーはプレクリーニング部材22上流側(感光体ドラム回転方向上流側)に滞留して摺擦面の内部に侵入しない。
そのためプレクリーニング部材22の摺擦面へのトナーの供給は不十分になる。さらにプレクリーニング部材22の上流に滞留したトナーはぼた落ち汚れの原因となる。流動性エネルギーが小さすぎると、トナー像がプレクリーニング部材22でかき乱されたときに極度に流動化し、プレクリーニング部材22摺擦面をすり抜けてしまうため、摺擦面でのトナー保持が困難になる。
よって、トナーの流動性エネルギーを適正に制御すると共に、プレクリーニング部材22の摺擦面を構成する布部材22Bの繊維太さ、目付けを制御することで、新規トナーの摺擦面への進入性と、摺擦面へのトナーの滞留時間(保持)が適正になるため、新規トナーと以前より摺擦面に存在するトナーの入れ替わり適正になり常に摺擦面に新しいトナーの摺擦層を形成し、感光体10上に付着した放電生成物の除去能力を長期間安定して発揮することができる。
以上のことから、本実施形態に係る画像形成装置では、長期間に渡り感光体10上の放電生成物や放電劣化層を均一に除去し、像流れの発生を防止することができる。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図4は、第2実施形態に係るプレクリーニング部材を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置は、図3及び4に示すように、プレクリーニング部材22として、基体26Aと、基体26Aの表面に多数植設されたブラシ繊維26Bとで構成されるブラシ部材26を適用した形態である。
ブラシ部材26は、0.5〜2.5デニール(より好ましくは、0.8〜2デニール、で、繊維長さ3〜10mm(より好ましくは1.5〜6mm)のブラシ繊維26Bを含んで構成されている。
ブラシ部材26を構成するブラシ繊維26Bのデニールは、プレクリーニング部材22の感光体10の摺擦力に影響する。小さいデニールのブラシ繊維26Bを用いるとプレクリーニング部材22(ブラシ部材26)のかきとり力が低下し、感光体10表面の放電生成物を除去する能力が低下してしまう。一方、大きすぎるデニールのブラシ繊維26Bを用いると繊維一本あたりの剛性が強くなりすぎ、ブラシ繊維26Bが感光体10を摺擦することで感光体10表面に筋状の傷を生じてしまう。感光体10表面に生じた筋状の傷は静電潜像の形成を乱すだけでなく、傷の内部に除去しきれない放電生成物が蓄積しやすくなり、像流れなどの原因にもなる。
また、ブラシ部材26を構成するブラシ繊維26Bの長さは、プレクリーニング部材22の機能発現の安定性に影響を及ぼす。ブラシ繊維26B長さが短すぎるとトナーの保持能力が低下し、長期間使用を継続すると、保持し続けたトナーがプレクリーニング部材22(ブラシ部材26)の保持能力を超えて蓄積し、トナーのぼた落ちが発生して画像形成装置内の汚染や、出力画質の欠陥の原因となる。一方、ブラシ繊維26B長さが長すぎる場合は、長期間摺擦し続けると、繊維のへたりが進行して繊維のコシが低下し、からプレクリーニング部材22の押し当て圧力が低下してしまい、プレクリーニング部材22の摺擦力が低下する。その結果、放電生成物の除去能力が低下してしまい、高品位な画像を長期間安定して得ることが困難になる。
ブラシ部材26を構成するブラシ繊維26Bとしては、天然セルロース繊維、レーヨンなどの再生セルロース繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリエーテルアミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリビニル繊維などが挙げられるがこれに限定されるものではない。これらの繊維には導電性を付与するためにこれらの繊維にはカーボンブラックや酸化金属粉、金属粉、導電性樹脂などを混合してもよい。導電性の繊維を用いて電圧を印加させて用いる導電ブラシも使用できる。
ブラシ部材26を構成するブラシ繊維26Bの密度(植設率)は、単位面積(mm)当たり、200〜800本であることが好ましく、より好ましくは300〜600本であ。
この密度が小さいと、感光体の摺擦面が疎になるため放電生成物の除去能力が低下し、像流れなどの問題の原因となることがある。一方、この密度が大きいと、トナーやトナー成分を感光体に過剰に強く押し付けこすってしまうため、トナーやトナー成分が感光体常に固着して画像を乱し画像品位を低下させる原因となることがある。
プレクリーニング部材22として、特に好ましい構成は、ポリウレタンフォームやポロンなどの発泡弾性体(基体26A)の上にナイロン繊維、ポリエステル繊維などからなるブラシ繊維26Bを多数植設したものが挙げられる。
これら以外の構成は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。なお、本実施形態では、クリーニング部材20として、クリーニングブレード20Dを適用している。
本実施形態に係る画像形成装置では、第1実施形態と同様に、後述するようにトナーの流動性エネルギーを適正に制御すると共に、プレクリーニング部材22の摺擦面を構成するブラシ部材26(ブラシ繊維26B)のデニール、長さ繊維太さを制御することで、新規トナーの摺擦面への進入性と、摺擦面へのトナーの滞留時間(保持)が適正になるため、新規トナーと以前より摺擦面に存在するトナーの入れ替わりが適正になり常に摺擦面に新しいトナーの摺擦層を形成し、感光体10上に付着した放電生成物の除去能力を長期間安定して発揮することができる。
以上のことから、本実施形態に係る画像形成装置でも、長期間に渡り感光体10上の放電生成物や放電劣化層を均一に除去し、像流れの発生を防止することができる。
以下、上記実施形態に係る画像形成装置に適用するトナーについて詳細に説明する(以下、本発明のトナーと称して説明する)。
本発明のトナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下であり、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下である。
ここで、流動性エネルギー量について説明する。流動性エネルギー量とは、パウダーレオメータによる流動性測定により得られる流動性エネルギー量である。
粒子の流動性を測定する場合、液体や固体、或いは気体の流動性を測定する場合よりも、多くの要因から影響を受けるため、粒径や表面粗さ等の従来用いられているパラメータでは、正確な粒子の流動性を特定することが困難である。また、流動性を特定するための測定すべき因子(例えば、粒径等)を決定しても、実際にはその因子は流動性に与える影響が少ない場合や、他の因子との組み合わせによってのみその因子を測定する意義が発生する場合もあり、測定因子を決定することでさえ困難である。
更に、粉体の流動性は、外的環境要因によっても著しく異なる。例えば、液体であれば、測定環境が変動しても、流動性の変動幅は然程大きくはないが、粒子の流動性については、湿度や流動させる気体の状態等の外的環境要因によって大きく変動する。このような外的環境要因がいずれの測定因子に影響を与えるかは明確にはされていないため、厳密な測定条件下で測定しても、得られる測定値の再現性に乏しいのが実際である。
しかしながら、パウダーレオメーターでは、トナーから測定機の回転翼にかかる流動性エネルギー量を測定できるため、流動性に起因する各要因を合算した値で得ることができる。それゆえ、パウダーレオメーターでは、従来のように、表面の物性値や粒度分布を調整して得られたトナーについて、測定すべき項目を決定し、各項目について最適物性値を見出して測定することなく、流動性を直接的に測定できる。
その結果、パウダーレオメーターで上記数値範囲に該当するかの確認を行うだけで、静電荷像現像用に用いるトナーとして好適であるかの判断が可能となる。このようなトナーの製造管理は、トナーの流動性を一定に保つことに関して、従来の間接的な値で管理する方法に比べ、極めて実用に適した方法である。また、測定条件を一定とすることも容易であり、測定値の再現性も高い。
つまり、パウダーレオメーターによって得られる値で流動性を特定する方法は、従来の方法に比べて、簡便かつ正確で、信頼性も高い。
次に、パウダーレオメータによる流動性測定方法について説明する。
パウダーレオメーターは、充填した粒子中を回転翼が螺旋状に回転することによって得られる回転トルクと垂直荷重とを同時に測定して、流動性を直接的に求める流動性測定装置である。回転トルクと垂直荷重の両方を測定することで、粉体自身の特性や外部環境の影響を含めた流動性について、高感度に検出することができる。また、粒子の充填の状態を一定とした上で測定を行うため、再現性の良好なデータを得ることができる。
パウダーレオメーターとしてfreeman technology社製のFT4を用いて測定する。なお、測定前に温湿度の影響をなくすため、トナーは、温度22℃、湿度50%RHの状態で、8時間以上放置したものを用いる。
まず、トナーを内径50mmのスプリット容器(高さ89mmの160mL容器の上に高さ51mmの円筒を載せ、上下に分離できるようにしたもの)に、高さ89mmを越える量のトナーを充填する。
トナーを充填した後、充填されたトナーを穏やかに攪拌することによりサンプルの均質化を行う操作を実施する。この操作を以下ではコンディショニングと呼ぶことにする。
コンディショニングでは、充填した状態でトナーに過剰なストレスを与えないようトナーからの抵抗を受けない回転方向で回転翼を緩やかに撹拌して、過剰の空気や部分的ストレスのほとんどを除去し、サンプルを均質な状態にする。具体的なコンディショニング条件は、5°の進入角で、60mm/secの回転翼の先端スピードで攪拌を行う。
このとき、プロペラ型の回転翼が、回転と同時に下方向にも運動するので先端はらせんを描くことになり、このときのプロペラ先端が描くらせん経路の角度を進入角度と呼ぶ。
コンディショニング操作を4回繰り返した後、スプリット容器の容器上端部を静かに動かし、高さ89mmの位置において、ベッセル内部のトナーをすり切って、160mL容器を満たすトナーを得る。コンディショニング操作を実施するのは、流動性エネルギー量を安定して求めるためには、常に安定して体積一定の粉体を得ることが重要であるからである。
以上のようにして、得られたトナーを内径50mm、高さ140mmの200mL容器に移す。トナーを200mL容器に移した後、更にこのような操作を5回実施した後、容器内を底面からの高さ110mmから10mmまで、進入角度−5°で移動しながら回転翼の先端スピード100mm/secで回転するときの、回転トルクと垂直荷重を測定する。このときのプロペラの回転方向は、コンディショニングと逆方向(上から見て右回り)である。
底面からの高さHに対する回転トルク又は垂直荷重の関係を図5(A)、図5(B)に示す。回転トルクと垂直荷重から、高さHに対してのエネルギー勾配(mJ/mm)を求めたものが、図6である。図6のエネルギー勾配を積分して得られた面積(図6の斜線部分)が、流動性エネルギー量(mJ)となる。底面からの高さ10mmから110mmの区間を積分して流動性エネルギー量を求める。
また、誤差による影響を少なくするため、このコンディショニングとエネルギー測定操作のサイクルを5回行って得られた平均値を、流動性エネルギー量(mJ)とする。
回転翼は、freeman technology社製の図7に示す2枚翼プロペラ型のφ48mm径のブレードを用いる。
そして、上記回転翼の回転トルクと垂直荷重を測定する際、容器底部から通気流量80ml/minで空気を流入しながら測定した流動性エネルギー量が、「通気流動性エネルギー量」であり、当該容器底部から通気せず、即ち通気流量0ml/minで測定した流動性エネルギー量が「基本流動性エネルギー量」である。なお、freeman technology社製のFT4では、通気量の流入状態は制御されている。
以上から、本発明のトナーは、基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下(より好ましくは、150以上320以下)の範囲、通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ(より好ましくは、15以上35以下)の範囲とすることで、上記プレクリーニング部材を上記所定の特性としたとき、新規トナーの摺擦面への進入性と、摺擦面へのトナーの滞留時間(保持)が適正になるため、新規トナーと以前より摺擦面に存在するトナーの入れ替わりが適正になり常に摺擦面に新しいトナーの摺擦層を形成し、感光体ドラム上に付着した放電生成物の除去能力を長期間安定して発揮することができる。
上記条件下で測定した場合の現像剤(トナー)の流動性エネルギー量が上記範囲内となるようにするには、トナー粒子の形状、バインダ種、ワックス量、粒度分布、外添剤の種類及び添加量を調整する方法が挙げられ、これらの方法を組み合わせて用いることも好適である。
次に、本発明のトナーの各組成、及び好適な物性について説明する。
本発明のトナーは、例えば、トナー粒子と、外添剤と、を含んで構成されている。そして、トナー粒子は、少なくとも、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含んで構成されている。
[結着樹脂]
トナー粒子に含まれる結着樹脂は、トナー粒子に用いうる公知のものを適宜選択することができる。具体的には、例えば、スチレン、クロロスチレンなどのスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル、などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類、などの単独重合体及び共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジンなどを挙げることができる。
これらの中でも、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂とポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
結着樹脂の分子量は樹脂の種類によって異なるが、おおよそ重量平均分子量Mwは、10,000〜500,000であることが好ましく、15,000〜300,000であることがより好ましく、20,000〜200,000であることが更に好ましい。数平均分子量Mnは、2,000〜30,000であることが好ましく、2,500〜20,000であることがより好ましく、3,000〜15,000であることが更に好ましい。
上記重量平均分子量及び数平均分子量の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定したものをいう。GPCは、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)を用い、カラムは、TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。実験条件としては、試料濃度を0.5質量%、流速を0.6ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いる。
結着樹脂のガラス転移温度は、高温環境下における流動性の悪化の防止と、低温定着性の両立の観点から、40℃〜80℃であることが好ましく、45℃〜75℃であることがより好ましい。
ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC−50)を用い、昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた値をいう。なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とする。
[着色剤]
トナー粒子に含まれる着色剤としては、特に制限はなく、それ自体公知の着色剤を挙げることができ、目的に応じて適宜選択することができる。前記着色剤としては、例えば、カーボンブラック、ランプブラックや、デュポンオイルレッド、オリエントオイルレッド、ローズベンガル、C.I.ピグメントレッドの5、112、123、139、144、149、166、177、178、222、48:1、48:2、48:3、53:1、57:1、81:1や、C.I.ピグメントオレンジの31、43や、キノリンイエロー、クロームイエロー、C.I.ピグメントイエローの12、14、17、93、94、97、138、174、180、188や、ウルトラマリンブルー、アニリンブルー、カルコイルブルー、メチレンブルークロライド、銅フタロシアニン、C.I.ピグメントブルーの15、60、15:1、15:2、15:3や、C.I.ピグメントグリーンの7や、マラカイトグリーンオキサレート、ニグロシン染料などが挙げられ、これらを単独又は複数組み合わせて用いることも可能である。これらはあらかじめフラッシング分散処理されたものであってもよい。
また、着色剤としては、磁性粉も使用することができる。磁性粉としては、公知の磁性体、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の金属及びこれらの合金、Fe,γ−Fe,コバルト添加酸化鉄等の金属酸化物、MnZnフェライト、NiZnフェライト等の各種フェライト、マグネタイト、ヘマタイト等の粉末が使用でき、更にそれらの表面をシランカップリング剤、チタネートカップリング剤等の表面処理剤で処理したもの、珪素系化合物やアルミニウム系化合物など無機系材料でコーティングしたもの、あるいはポリマーでコーティングしたもの等でも良い。
着色剤は、トナー粒子に対して、3質量%〜15質量%の範囲で添加することが好ましく、4質量%〜10質量%の範囲で添加することがより好ましい。但し、着色剤として磁性粉を用いる場合は、トナー粒子に対して、12質量%〜48質量%の範囲内で添加することが好ましく、15質量%〜40質量%の範囲で添加することがより好ましい。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒色トナー、緑色トナー等の各色トナーが得られる。
(離型剤)
トナー粒子に含まれる離型剤としては、例えば、パラフィンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体等を使用できる。誘導体としては酸化物、ビニルモノマーとの重合体、グラフト変性物などを含む。この他に、アルコール、脂肪酸、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、エステルワックス、酸アミド等も使用できる。
具体的には、低分子量ポリプロピレンや低分子量ポリエチレン等の炭化水素系ワックス、マイクロクリスタリンワックス、シリコーン樹脂、ロジン類、エステル系ワックス、ライスワックス、カルナバワックス、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックスなどが挙げられる。
離型剤の割合はトナー粒子に対して0.1〜10質量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1〜8質量%の範囲内である。離型剤の含有量が、上記下限値より少ないと、トナーの離型性能が低下しオフセットが発生する場合があり、一方、上記上限値を越えると、トナーの帯電性能の低下や熱保管性能の低下が発生する場合があり、それぞれ好ましくない。
[外添剤]
トナー粒子の表面に付着させる外添剤は、転写性、流動性、クリーニング性及び帯電量の制御性、特に流動性エネルギー量を制御するためもものである。外添剤としては、無機微粒子、有機微粒子のいずれも用いることができる。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属酸化物やセラミック粒子などを、単独又は併用して用いることができる。
有機微粒子としては、例えば、スチレン系重合体、(メタ)アクリル系重合体、エチレン系重合体などのビニル系重合体や、エステル系、メラミン系、アミド系、アリルフタレート系などの各種重合体、フッ化ビニリデンなどのフッ素系重合体、ユニリンなどの高級アルコールからなる微粒子などを挙げることができる。
ここで、外添剤により流動性エネルギー量を制御し、上記規定の流動性エネルギー量とするための手法としては、個数平均粒径5nm〜60nm(好ましくは15nm〜45nm)の金属酸化物からなる小径粒子と個数平均粒径100〜800nm(好ましくは250nm〜650nm)の大径粒子との少なくとも2種を外添剤として用いることが好適である。
特に、小径粒子とこれに加え、大径粒子の少なくとも2種の外添剤を用いることで、トナーの凝集物の発生を抑制し感光体などの部材へのトナー融着やキズを抑制することができる。
通常、画像形成放置の使用方法、使用環境、プレクリーニング部材の静電潜像担持体への設置方法によっては、プレクリーニング部材摺擦面におけるトナーは圧力と摩擦力を強く受け続ける状態となる。そのため状況によってはトナー同士が融着した強固な凝集体やトナーが感光体やプレクリーニング部材に固着の発生しやすくなる。この傾向は、低温定着のために融点を下げたトナー、離型剤(ワックス)を含むトナー、夏場環境での使用、高速画像形成装置、長期間部品交換無しに使用した画像形成装置、出力画像濃度が極端に低かったり偏っていたりする場合において特に顕著である。
そこで、外添剤として、小径粒子に加え、個数平均粒径が上記範囲の大径微粒子を用いることで、この問題を解決することができる。すなわち、大きな外添剤がトナー−トナー間やトナー−部材間でスペーサーとして働くため、トナーの接触が減少し、トナーの溶融凝集体や部材へのトナー融着は抑制される。加えて、大径粒子をトナーに添加することでトナー表面に適切なミクロ凹凸を形成し、プレクリーニング部材の摺擦面(布部材やブラシ部材)の繊維に引っかかりやすくなり、プレクリーニング部材表面への保持性が向上する。
ここで、大径粒子の個数平均粒径が小さすぎると、トナー表面に形成されるミクロ凹凸が小さくなり、プレクリーニング部材の繊維への引っ掛かりが低下してしまうため、プレクリーニング装置へのトナーの保持性が低下することがある。この個数平均粒径が大きすぎると、大径粒子がトナー母粒子表面に付着しにくくなり、遊離する大径粒子が増加するため、大径粒子の機能が低下することがある。また遊離した大径粒子は他の部材を汚染してしまうなどの二次障害の原因にもなることがある。
そして、大径粒子だけではトナーの帯電特性が困難であるため、所定の大きさの金属酸化物の小径粒子を併用することで、トナーの電子写真特性とプレクリーニング装置における静電潜像担持体上でのトナー挙動適正を向上することができる。
加えて、小径粒子はトナーの表面を覆い、トナー樹脂(結着樹脂)そのものの露出を抑制することでトナー間付着力や、トナーと感光体の付着力を抑制するため、プレクリーニング摺擦面へのトナーの進入プレクリーニング部材の深さ方向へのトナーの移動を促進し、プレクリーニング摺擦面手前でのトナーの過剰なたまりを抑制することができる。
ここで、外添剤としての小径粒子の個数平均粒径が小さすぎると、トナーが現像機で攪拌されたとき、小径粒子がトナー内部へと埋没しやすくなり、小径微粒子の効果が低下して、トナーのプレクリーニング部材への進入性が低下することがある。一方、個数平均粒径が大きすぎると、小径粒子がトナーの表面を被覆する効率が低下するため、トナー樹脂の露出が増加し、トナー間付着力やトナーと感光体の付着力が増大してしまうため、プレクリーニング部材へのトナーの進入性が低下することがある。
外添剤としての小径粒子として具体的には、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属酸化物が挙げられる。これら粒子には、カップリング剤処理やシリコーンオイル処理などの表面処理が施されていることが好ましい。表面処理を行なうことで金属酸化物の吸湿性が低下し、トナー帯電へ与える障害を抑制することができる。
外添剤としての小径粒子は、トナー表面面積に対する表面被覆率5〜80cov%(好ましくは10〜60cov%であり、より好ましくは12〜50cov%)で外添されてることが好ましい。
外添剤としての大径粒子として具体的には、例えば、上記金属酸化物や有機粒子で挙げられたものが用いられる。これら粒子には、処理表面処理(特に好ましくはシリコーンオイル処理)が施されていることが好ましい。表面処理を行なうことで金属酸化物の吸湿性が低下し、トナー帯電へ与える障害を抑制することができる。表面処理を行なうことで大径粒子とトナー、静電潜像担持体(感光体)、プレクリーニング部材への付着性を制御することができる。
外添剤としての大径粒子は、トナー表面面積に対する表面被覆率0.1〜60cov%(好ましくは0.13〜40cov%であり、より好ましくは0.15〜30cov%)で外添されてることが好ましい。
なお、トナー表面面積に対する表面被覆率は次のようにして算出する。Dtをトナーの体積平均粒子径、ρtをトナーの比重、Daを外添剤の個数平均粒子径、ρaを外添剤の比重としたとき、この式を用いてトナー母粒子に対する外添剤の表面カバレッジを算出する。
Figure 2007333989
また、外添剤の個数平均粒径は、走査型電子顕微鏡(日立株式会社製:S−4100)をもちいてトナー母粒子状に分散した外添剤を観察し、撮影した画像を用いて、300個の外添剤粒子の直径を測定し、それを元に計算して求めることができる。
また、外添剤全体としての使用量は、トナー粒子に対して、0.5質量%〜10質量%であることが好ましく、0.6質量%〜8質量%であることがより好ましく、0.8質量%〜6質量%であることが更に好ましい。用いる外添剤の量が少ないと所望の効果を得ることができなかったり、多すぎると得られた画像の発色が低下してくすんだ色になったりすることがある。
[その他添加剤]
本発明のトナーには、上記組成物のほか、現像剤に使われている公知の材料を適宜添加することができる。例えば、例えば、内添剤、帯電制御剤、無機粒体、有機粒体、滑剤、研磨材などが挙げられる。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体などが挙げられる。
帯電制御剤としては、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。なお、本発明における帯電制御剤としては、凝集時や融合時の安定性に影響するイ
オン強度の制御と廃水汚染減少の点で、水に溶解しにくい素材のものが好ましい。
無機粒体としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。前記有機粒体としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。なお、これらの無機粒体や有機粒体は、流動性助剤、クリーニング助剤等として使用することができる
滑剤としては、例えば、エチレンビスステアリル酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩が挙げられる。前記研磨材としては、例えば、前述のシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどが挙げられる。
[製法]
本発明のトナーは、トナー粒子と外添剤とをサンプルミルやヘンシェルミキサーなどで機械的衝撃力を加えることで、トナー粒子表面に外添剤を付着又は固着することで得ることができる。
トナー粒子は、公知の製造方法に従って製造することができる。前記製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜決定することができる。
例えば、結着樹脂と着色剤、離型剤、所望により帯電制御剤等を予備混合した後、混練機にて溶融混練し、冷却後粉砕した後、上述のように振動篩分機や風力篩分機等を用いて分級を行う、混練粉砕方式を用いて製造することができる。また、湿式球形化法、懸濁造粒法、懸濁重合法、乳化重合凝集法等によって製造することができる。
[物性]
(トナー粒子の体積平均粒径)
トナー粒子の体積平均粒径は、4μm〜12μmが好ましく、より好ましくは4.5μm〜10μmであり、更に好ましくは5μm〜9μmである。トナー粒子の体積平均粒径が4μm未満であると、現像性が著しく低下するため、静電潜像の再現性が低下し、画像にカブリやとびちりが発生する場合がある。一方、12μmを超える場合は、解像度が低下し、高画質の画像が得られない場合が生じたり、記録媒体常に定着された画像に凹凸が顕著に現れ画像品位を低下させる原因となったりする場合がある。
トナー粒子の体積平均粒径の測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に、測定試料を0.5〜50mg加え、これを前記電解液100〜150ml中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0〜60μmの範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000とする。
得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
(トナー粒子の粒度分布)
トナー粒子の好ましい粒度分布としては、粒径4μm以下のトナー粒子の占める割合が、45個数%以下の場合であり、40個数%以下の場合がより好ましく、35個数%以下の場合が更に好ましい。
また、上記体積平均粒径D50vを求めるときと同様に、小粒径側から体積累積分布を引いた場合に累積84%となる粒径をD84vとし、小粒径側から個数累積分布を引いた場合に累積16%となる粒径をD16p、50%となる粒径をD50p(個数平均粒径)とすると、D84v/D50vが1.35以下であることが好ましく、1.30以下であることがより好ましい。また、D50p/D16pが1.45以下であることが好ましく、1.40以下であることがより好ましい。
このような粒度分布を有するトナー粒子を得るには、重力式の分級機、遠心分離式の分級機、慣性方式の分級機、あるいは、篩による選別により、所望の粒度分布に合わせることができる。
なお、トナー粒子の粒度分布は、体積平均粒径の測定と同様の方法によって得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積84%となる粒径をD84v、小粒径側から個数累積分布を引いて、累積50%となる粒径をD50p、累積16%となる粒径をD16pとしたとき、粗粉側粒度分布指標を体積平均粒径D84v/体積平均粒径D50vとし、微粉側粒度分布指標を個数平均粒径D50p/個数平均粒径D16pとして求めた値をいう。
また、これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v1/2より算出され、数平均粒度指標(GSDp)は(D84p/D16p1/2より算出された値を言う。
(トナー粒子の形状係数)
トナー粒子は、本発明にかかる流動性エネルギー量とするために、形状制御することが好ましい。下記式で表されるトナー粒子の形状係数SF1は、135以下であることが好ましく、130以下であることがより好ましい。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナー粒子、又はトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、1000個以上のトナーの最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られるものである。SF1は100に近づくほど真球とみなされ、数値が大きくなるほど不定形となることを意味する。
上記トナー形状係数を有するトナー粒子は、粉砕、分級後に熱処理、機械的衝撃力による処理等を施しトナー形状の球形化を制御したり、或いは乳化凝集法等の湿式製法を適用したりすることによって得ることができる。
なお、本発明のトナーは、トナー単独で用いる所謂、一成分現像剤として使用してもよいし、キャリアと組み合わせて用いる二成分現像剤として用いてもよい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、文中、「部」は「重量部」を意味する。
<各種特性の測定方法>
まず、実施例、比較例で用いた現像剤等の物性測定方法について説明する。
−形状係数SF1−
核スライドグラス上に散布したトナー粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEXIII、ニレコ社製)に取り込み、1000個について円相当径を測定して、最大長及び面積から、個々の粒子について上記式からSF1を算出し、平均値を求めた
−体積平均粒径、粒度分布−
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して、粒径を測定した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に、測定試料を0.5〜50mg加え、これを前記電解液100〜150ml中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0〜60μmの範囲の粒子の粒度分布を測定した。測定する粒子数は50,000であった。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積、数それぞれについて小径側から累積分布を描き、体積で累積16%となる累積体積粒径をD16v、数で累積16%となる累積個数粒径をD16pと定義する。同様に、体積で累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、数で累積50%となる粒径を個数平均粒子径D50pと定義する。また、同様に、体積で累積84%となる累積体積粒径をD84v、数で累積84%となる累積個数粒径をD84pと定義する。体積平均粒径は該D50vである。
−分子量分布の測定−
トナーの樹脂の分子量分布は以下の条件で行った。
東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を用い、カラムはTSK gei, SuperHM−H(6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。測定条件としては、試料濃度0.5質量%、流速を0.6ml/分、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃として、IR検出器を用いて測定した。
検量線は、東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:A−500、F−1、F−10、F−80、F−380、A−2500、F−4、F−40、F−128、F−700の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は、300msとした。
−ガラス転移温度の測定−
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC−50)を用い、昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とした。
−重量平均分子量の測定−
既述の方法で測定を行った。
(トナー粒子(1)の作製)
−樹脂微粒子分散液(1)の調整−
・スチレン:350部
・n−ブチルアクリレート:50部
・アクリル酸:10部
・イオン交換水:600部
・アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製 ダウファックス」:1.5部
上記組成を窒素雰囲気下で攪拌混合しながら、過硫酸アンモニウム5部を溶解したイオン交換水50部を投入し、65度、8時間乳化重合を行って、重量平均分子量Mw=22100の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液(1)を調製した。
−樹脂微粒子分散液(2)の調整−
・スチレン:300部
・n−ブチルアクリレート:100部
・アクリル酸:15部
・1,10−デカンジオール:5部
・アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製 ダウファックス」:5部
上記組成を窒素雰囲気下で攪拌混合しながら、過硫酸アンモニウム6.5部を溶解したイオン交換水50部を投入し、65度、8時間乳化重合を行って、重量平均分子量Mw=29800の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液(2)を調製した。
−着色剤分散液の調製−
・カーボンブラック(モーガルL:キャボット製):60部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製):6部
・イオン交換水:240部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後アルティマイザーにて分散処理して平均粒子径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散剤を調製した。
−離型剤分散液の調製−
・パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃):100部
・カチオン性界面活性剤 (サニゾールB50:花王(株)製):5部
・イオン交換水 :240部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が520nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
−トナー粒子(1)の作製−
樹脂微粒子分散液(1)及び樹脂微粒子分散液(2)を2:1の割合で混合し、この混合樹脂粒子分散液:300部と、着色剤分散液:60部、離型剤分散液:100部と、ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S):0.2部と、イオン交換水:50部とを、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で30分保持した後、D50が4.7μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、D50は6.2μmとなった。その後、この凝集体粒子を含む分散液に100部の樹脂微粒子分散液(1)を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、このトナー粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(1)を得た。得られたトナー粒子(1)は、体積平均粒径6.3μm、形状係数SF1:128であった。
−トナー粒子(2)の作製−
樹脂微粒子分散液(1)及び樹脂微粒子分散液(2)を1:2の割合で混合し、この混合樹脂粒子分散液:400部と、着色剤分散液:60部、離型剤分散液:100部と、ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S):0.2部と、イオン交換水:50部とを、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で30分保持した後、D50が4.7μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、D50は6.2μmとなった。この凝集体粒子を含む分散液、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、このトナー粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(2)を得た。得られたトナー粒子(2)は、体積平均粒径6.2μm、形状係数SF1:125であった。
−トナー粒子(3)の作製−
テレフタル酸、ビスフェノールA、グリセリンから得られた線状ポリエステル(数平均分子量M=3,300、重量平均分子量M=11,000)93部、カーボンブラック(モーガルL:キャボット製)5部、パラフィンワックス4部を予備混合した後、エクストリューダで混練し、得られたスラブを圧延、冷却、破砕後、ジェットミルで粉砕した。さらに、風力式分級機で分級した粗粉及び微粉を除去し、トナー母粒子を得た。このトナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)1.2重量部、シリカ(粒径40nm、シリコーンオイル処理、気相酸化法)2.5重量部加え、5Lヘンシェルミキサーで周速30m/sで18分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー9を得た。トナー9の体積平均粒子径は6.4μm、形状係数SF1は143であった。
−外添トナーの作製−
高速回転ヘンシェルミキサのジャケットに50度の温水を流した状態で周速30m/secで20分の条件で、トナー粒子と、小径粒子と、大径粒子1部とをブレンドして、38μmの金網を付けた振動篩分機で粗粉を除去し、外添トナーを得た。なお、外添剤としての小径粒子のトナー表面面積に対する表面被覆率は35cov%とした。なお、小粒径外添剤はカバレッジ(表面被覆率)を基準として添加量を調整するため、用いる外添剤の粒径、比重によって添加量はその都度変わる。一方、大径外添剤は添加量を基準としてカバレッジを調整するため、用いる外添剤の粒径、比重によってカバレッジはその都度変わる。
−布部材を有するプレクリーニング部材の作製−
ポリエステル繊維とナイロン繊維を混紡した繊維径4.5μmの繊維を用いて、スパンボンドにて目付け80g/mの布を作製した。この布を幅15mm、長さ330mmに裁断し、幅5mm厚さ5mm長さ330mmのスポンジに一面を残して三面にまきつけ、両面テープで張り合わせた。スポンジはポリウレタン樹脂の独立気泡スポンジでアスカーC硬度が12のものを使用した。この布とスポンジを張り合わせたものを、スポンジが露出している面に幅5mm長さ340mmステンレス支持板を貼り付け、布部材を有するプレクリーニング部材を作製した。プレクリーニング装置はステンレス支持板を画像形成装置のフレームに取り付け、ステンレス支持板の反対側にある布の面を感光体に摺擦させて使用した。
なお、他の「布部材」を有するプレクリーニング部材は、使用するナイロン−ポリエステル混紡繊維の繊維径と、布形成時の目付けを変えることで、同様に作製する。
−ブラシ部材を有するプレクリーニング装置の作製−
カーボンブラックを練りこんだ1.8デニールのポリエステル繊維からなる導電性繊維を使用し、長さ7mmの植毛部をフィルムラミネートの基布上に形成して、密度450本/mmでブラシを作成した。幅10mm長さ340mmのステンレス支持板に、このブラシを導電性両面テープを用いて、フィルムラミネートの裏側から貼りつけ、ブラシ部材を有するプレクリーニング部材を作製した作製した。プレクリーニング部材はステンレス支持板を画像形成装置のフレームに取り付け、ステンレス支持板の反対側にあるブラシ植毛部の面を感光体に摺擦させて使用した。
なお、他の「ブラシ部材」を有するプレクリーニング装置は、使用する導電性繊維のデニール、長さを変えることで、同様に作製する。
(実施例1〜14、比較例1〜13)
表1及び表2に示す条件に従い、外添トナーを作製すると共に、プレククリーニング部材を作製し、以下の画像形成装置に装着し、以下の評価を行った。なお、各実施例で得たトナーの基本流動性エネルギー及び通気流動性エネルギーと共に、評価結果を表1及び表2に示す。
−画像形成装置−
富士ゼロックス社製画像形成装置Docu Centre Color 500CPの感光体ユニットを改造し、転写部とクリーニングブレードの間にプレクリーニング部材を設置できるように改造を施した。本発明のプレクリーニング部材を感光体に布面、もしくは、ブラシ面を摺擦するように設置し、これをプレクリーニング装置とした。ブラシのプレクリーニング部材には100Vの電位を印加できる電流を供給した。プレクリーニング部材の感光体への押し当て圧力は3gf/mmになるように調整した。感光体上に配置されている帯電ワイヤとグリット電極を取り外し、金属シャフトの周りに導電性ゴムロール配した部材を感光体と連れ回る用に接触させて配置し、この部材に交流電流と直流電流を印加して帯電器とした。また、画像形成装置本体の制御コンピュータ部に改造を施し、単色でも画像出力が可能になるような改造を施した画像形成装置を準備し、これを本実施例の画像形成装置とした。
なお、プレクリーニング部材の接触の圧力の測定は次のようにして行った。プレクリーニング部材の基部を水平に固定したまま上下に動かせる設備を準備し、この設備に実験に使用するプレクリーニング部材を固定した。実験に使用する感光体を秤の上に固定し、その上にプレクリーニング部材を徐々に下ろして押し当て、そのときのプレクリーニング部材の基部と感光体との距離と、感光体を載せた秤にかかる荷重を記録した。この荷重をプレクリーニング部材が感光体に接する面積で割った値を接触の押し当て圧力とした。画像形成装置に所定の接触の押し当て圧力でプレクリーニング部材を取り付けるときは、プレクリーニング部材の基部と感光体表面のとの距離が押し当て圧力を測定したときと同一になるように感光体摺擦部材の基部を調整した。
−評価−
夏場環境を模した気温32度湿度82%の環境室に画像形成装置を設置し、画像濃度Cin5%画像を10kPV/1日で10日間、計100kPV劣化試験を行なった。劣化試験中の画像チェック、及び、画像形成装置を分解して内部の状態を観察し、以下の評価基準で判定を行い評価を行った。
◎:画質項目(トナーによる色筋の発生が無いこと、像流れやかぶりがみられないこと、特に試験定常時及び10kPV画像出力後翌日の画像出力再開時初期、その他細線の再現性や画像濃度の安定性に問題が無いこと)、画像形成装置の動作安定性項目(試験開始時及び試験中に異音の発生が無いこと、駆動トルクの異常上昇による停止や異常発熱が無いこと)、テスト後の画像形成装置の状態項目(装置内に異常なトナー汚れが無いこと、感光体に顕著な傷や異物の固着が無いこと、クリーニング部材やプレクリーニング部材に顕著な劣化の無いこと)のすべての項目を満たしており、画質の品位、画質の維持性、画像形成装置の安定性いずれも優れている。
○:上記項目のうち、画質項目に若干劣るところがみられるがこの画質欠陥はすぐに回復し、画質欠陥の程度も軽微にとどまる。さらに他の項目では優れており、実使用上なんら問題ない。
○−:上記項目のうち、画質項目に若干劣るところがみられるがこの画質欠陥は試験中に徐々に回復するものであり永続的ではなく、欠陥の程度は軽微である。さらに他の項目では優れており、実使用上問題ない。
△:上記項目のうち、画質項目のレベルは◎から○−の範囲にとどまり、画質上は実使用上問題ない。画像形成装置の動作安定項目もなんら異常は無いが、テスト後の画像形成装置の状態項目に一部劣るところが有る。テスト後の画像形成装置の状態項目の劣る点は、ただちに画像形成装置の故障や重大な画質欠陥の発生につながるほど重大なものではないが、テスト後もそのままさらに使用を継続するといずれは画像形成装置の故障や重大な画質欠陥の発生が予測される。
×:画質項目が著しく劣り実使用に堪えない、あるいは画像形成装置に重大な動作不良や、画像形成装置内部の部材に傷や磨耗などの劣化や汚染が顕著にみられる、などの重大な欠陥が有る。
Figure 2007333989
Figure 2007333989
なお、表中、外添剤種は、35nm=HMDS処理ルチル型チタニア、65nm=HMDS処理ルチル型チタニア、8nm= HMDS処理気相酸化法シリカ、500nm=酸化セリウム、160nm=ゾルゲル法シリカ、890nm=チタン酸ストロンチウムを示す。
以上の結果から、本実施例では、長期間に渡り静電潜像担持体(感光体)上の放電生成物や放電劣化層を均一に除去し、像流れの発生を防止することができることがわかる。なお、比較例13は、プレクリーニング装置を適用しない例である。
第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 第1実施形態に係るプレクリーニング部材を示す概略構成図である。 第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 第2実施形態に係るプレクリーニング部材を示す概略構成図である。 パウダーレオメーターでの流動性エネルギー量の測定方法を説明するための図である。 パウダーレオメーターで得られた、垂直荷重とエネルギー勾配との関係を示す図である。 パウダーレオメーターで用いる回転翼の形状を説明するための図である。
符号の説明
10 感光体
12 帯電装置
14 露光装置
16 現像装置
18 転写装置
20 クリーニング部材
20A 回転ブラシ
20B 回転ロール
20C スクレーパー
20D クリーニングブレード
22 プレクリーニング部材
22A 弾性体
22B 布部材
24 定着装置
26 ブラシ部材
26A 基体
26B ブラシ繊維
P 記録媒体

Claims (8)

  1. 静電潜像担持体と
    静電潜像担持体を帯電する帯電手段と、
    帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写手段と、
    記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着手段と、
    前記転写手段による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
    前記クリーニング手段よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側に設けられ、前記静電潜像担持体の表面に当接する当接部材と、
    を有し、
    前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
    前記当接部材は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、繊維太さが2〜10μmの繊維を含んで構成され、目付けが40〜100g/mである布部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記静電潜像現像用トナーは、トナー粒子と外添剤とを含み、且つ当該外添剤として、個数平均粒径5nm〜60nmの金属酸化物からなる小径粒子と個数平均粒径100〜800nmの大径粒子との少なくとも2種を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 静電潜像担持体と
    静電潜像担持体を帯電する帯電手段と、
    帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写手段と、
    記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着手段と、
    前記転写手段による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
    前記クリーニング手段よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側に設けられ、前記静電潜像担持体の表面に当接する当接部材と、
    を有し、
    前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
    前記当接部材は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、0.5〜2.5デニールで、繊維長さ1〜10mmの繊維を含んで構成されるブラシ部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記静電潜像現像用トナーは、トナー粒子と外添剤とを含み、且つ当該外添剤として、個数平均粒径5nm〜60nmの金属酸化物からなる小径粒子と個数平均粒径100〜800nmの大径粒子との少なくとも2種を含むことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、
    帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像工程と、
    前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写工程と、
    記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着工程と、
    前記転写工程による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程と、
    前記クリーニング工程よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側で、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを収集する収集工程と、
    を有し、
    前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
    前記収集工程は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、繊維太さが2〜10μmの繊維を含んで構成され、目付けが40〜100g/mである布部材を有する当接部材によりトナーを収集する工程である、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  6. 前記静電潜像現像用トナーは、トナー粒子と外添剤とを含み、且つ当該外添剤として、個数平均粒径5nm〜60nmの金属酸化物からなる小径粒子と個数平均粒径100〜800nmの大径粒子との少なくとも2種を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
  7. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程と、
    帯電した静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    静電潜像現像用トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像しトナー像を前記静電潜像担持体上に形成する現像工程と、
    前記トナー像を記録媒体上に転写して未定着の転写画像を形成する転写工程と、
    記録媒体上に転写された前記未定着の転写画像を定着する定着工程と、
    前記転写工程による前記トナー像の転写後、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程と、
    前記クリーニング工程よりも前記静電潜像担持体の回転方向上流側で、前記静電潜像担持体の表面に残留したトナーを収集する収集工程と、
    を有し、
    前記静電潜像現像用トナーは、通気流量0ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの基本流動性エネルギー量が100mJ以上350mJ以下で、且つ通気流量80ml/min、回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−5°の条件でパウダーレオメーターによって測定したときの通気流動性エネルギー量が10mJ以上50mJ以下であり、
    前記収集工程は、少なくとも前記静電潜像担持体との当接面に、0.5〜2.5デニールで、繊維長さ1〜10mmの繊維を含んで構成されるブラシ部材を有する収集部材によりトナーを収集する工程である、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  8. 前記静電潜像現像用トナーは、トナー粒子と外添剤とを含み、且つ当該外添剤として、個数平均粒径5nm〜60nmの金属酸化物からなる小径粒子と個数平均粒径100〜800nmの大径粒子との少なくとも2種を含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
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