JP6145418B2 - 車載機および車両機器制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、車載機および車両機器制御システムに関し、特に介護用機器を備える福祉車両用の車載機および車両機器制御システムに関する。
従来から、車椅子用のウィンチやリフターなどの介護用機器を備える福祉車両において、安全性や操作性を向上させる試みがなされている。例えば、特許文献1は、介護者が車椅子上の被介護者を確認しないままウィンチ装置を動作させるような不安全行為を防止することを目的とした車椅子用ウィンチ装置を開示する。この車椅子用ウィンチ装置は、ウィンチ本体を制御する制御部と、介護者がその車両に車椅子で乗車している被介護者をスロープ側から確認できる位置に取り付けられており、制御部に動作信号が入力される構成の確認スイッチと、制御部を操作可能なリモコン発信器とを有する。この制御部は、確認スイッチから動作信号が入力された後に、リモコン発信器の信号に基づいて動作可能に構成されている。
また、特許文献2は、リフト装置と車椅子固定装置とを備えた福祉車両において、安全装置の機能を備え、使い勝手をより向上させることを目的とした福祉車両を開示する。この福祉車両は、車椅子を車外から車内または車内から車外へと移動するリフト装置と、車内に収容した車椅子を車内の所定個所に固定する車椅子固定装置とを備える。そして、この福祉車両は、インストルメントパネルにはシステムメインスイッチが設けられ、リフト装置と車椅子固定装置はシステムメインスイッチがON、且つリフト装置が設けられた位置のドアが開いているときに動作が可能である。また、インストルメントパネルには固定装置用メインスイッチが設けられ、車椅子固定装置は、リフト装置が設けられた位置のドアが閉じている場合であっても、システムメインスイッチがON、且つ固定装置用メインスイッチがONの場合にも、動作が可能となるように構成されている。
また、特許文献3は、車両に設けられた車両機器を遠隔操作する車両機器制御システムにおいて、安全性を維持しつつ操作性を向上させることを目的とした車両機器制御システムを開示する。この車両機器制御システムは、車載器は、福祉用シート(車両機器)のユーザを補助できる補助可能範囲にリクエスト信号を発信する。そのリクエスト信号に応答して無線携帯キーから返信されるレスポンス信号を受信すると、そのレスポンス信号に含まれているIDコードを照合する。照合がOKになると、無線携帯キーの操作指示スイッチの短時間操作で福祉用シートを最終動作位置まで動作させる「短押し動作モード」に設定する。
特開2008−307154号公報 特開2012−061047号公報 特開2010−228487号公報
上述したように、介護用機器を備える福祉車両用の車両機器制御システムにおいては、被介護者等の安全を考慮して誤作動を防止することが望まれている。また、車両機器制御システムにおけるリモートコントローラは、本システムがディーラオプションということもあり、通常、車両を遠隔から施解錠したりする携帯機(FOB)とは別体となり、リモートコントローラと携帯機の2台を所持する必要がある。
そこで、本発明では、介護用機器を備える福祉車両の状態を条件として、介護用機器の作動許可を制御する車載機および車両機器制御システムを提供する。
上記課題を解決するために、車両のドアの開閉状態情報を有すると共に施解錠を制御するドア制御部と、車両の停車/走行状態に関する情報を有する走行情報部と、車両に設けられる介護用機器の電源状態情報を有する介護機器制御部と、を備える車両において、ドア制御部から被介護者が乗降するドアに関する開閉状態情報を取得し、走行情報部から停車/走行状態情報を取得し、介護機器制御部から介護用機器の電源状態情報を取得する、車載機と、その車載機と無線通信可能な携帯機と、を備え、取得した開閉状態情報の開閉状態が開、取得した停車/走行状態情報が停車状態、且つ、取得した電源状態情報の電源状態がオンである場合に、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を可能な状態とし、開閉状態情報の開閉状態が閉、停車/走行状態情報が走行状態、または、電源状態情報の電源状態がオフである場合に、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の操作を不可能な状態とし、車載機は、携帯機が送信する指令信号により携帯機の位置を判定する位置判定部をさらに備え、その位置判定部が携帯機は車両外に存在すると判定した場合、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を可能な状態とし、位置判定部が携帯機は車両内に存在すると判定した場合、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を不可能な状態とすることを特徴とする、車両機器制御システムが提供される。
これによれば、介護用機器を動作させるに当たり、福祉車両が安全な状態である条件がすべてそろった場合に携帯機による介護用機器の制御を可能な状態とし、条件がすべてそろわなかった場合は、携帯機による介護用機器の制御を不可能な状態とすることで、福祉車両の介護用機器の誤作動を防止する車両機器制御システムを提供することができる。さらに、介護用機器を車内から操作することは少ないので、携帯機が福祉車両外にある場合に携帯機による介護用機器の制御を可能な状態とし、操作できる場合を限定し意図しない操作を禁止することで、より安全性を高めることができる。
さらに、携帯機が送信する指令信号が、車両のドアの施解錠を行う制御指令を示す指令信号の場合には、ドア制御部に施解錠を指令することを特徴としてもよい。
これによれば、遠隔から介護用機器を操作するリモートコントローラと、福祉車両を遠隔から施解錠したりする携帯機とを一体化させた携帯機を提供することができる。この車両機器制御システムでは、福祉車両が安全な状態である条件がすべてそろった場合は、携帯機による介護用機器の制御を可能な状態として、携帯機からの信号に従い、介護用機器を動作させたり、ドアを施解錠したりすることができる。また、条件がすべてそろわなかった場合は、携帯機による介護用機器の操作を不可能な状態としたり、ドアの施解錠をすることができる。
さらに、位置判定部が携帯機は車両外であって車両から所定距離内に存在すると判定した場合、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を可能な状態とし、位置判定部が携帯機は車両外であって車両から所定距離内に存在しないと判定した場合、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を不可能な状態とすることを特徴としてもよい。
これによれば、介護用機器を遠く離れた場所から操作することは少ないので、携帯機が福祉車両外の所定距離内にある場合に携帯機による介護用機器の制御を可能な状態とし、操作できる場合を限定し意図しない操作を禁止することで、より安全性を高めることができる。
さらに、携帯機は、車載機との無線通信を介して、介護機器制御部に介護用機器の操作の指令信号を出すためのおよびドア制御部に施解錠の指令信号を送信するための共用のスイッチを備えることを特徴としてもよい。
これによれば、遠隔から介護用機器を操作するリモートコントローラと、福祉車両を遠隔から施解錠したりする通常の携帯機とを一体化させた携帯機を提供することができ、使用者は、リモートコントローラと携帯機の2台を所持する必要がなくなる。また、携帯機のスイッチは、多数の押しボタンを備える必要がない。
さらに、車載機は、使用者に通知する車載通知部をさらに備え、その車載通知部は、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御が可能な状態となったことを使用者に通知することを特徴としてもよい。
これによれば、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御が可能な状態となったことを車載機が使用者に通知することにより、使用者は今介護用機器を操作できるか否かを容易に認識することができる。
さらに、携帯機は、使用者に通知する携帯機通知部をさらに備え、車載機は、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御が可能な状態となったことを示す通知信号を携帯機へ送信し、通知信号を受信した携帯機の携帯機通知部は、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御が可能な状態となったことを使用者に通知することを特徴としてもよい。
これによれば、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御が可能な状態となったことを携帯機が使用者に通知することにより、使用者は今介護用機器を操作できるか否かを容易に認識することができる。
また、上記課題を解決するために、車両のドアの開閉状態情報を有すると共に施解錠を制御するドア制御部と、車両の停車/走行状態に関する情報を有する走行情報部と、車両に設けられる介護用機器の電源状態情報を有する介護機器制御部と、を有する車両に備えられ、車両を制御する指令信号を送信する携帯機と無線通信可能な車載機であって、ドア制御部から被介護者が乗降するドアに関する開閉状態情報を取得し、走行情報部から停車/走行状態情報を取得し、介護機器制御部から介護用機器の電源状態情報を取得し、取得した開閉状態情報の開閉状態が開、取得した停車/走行状態情報が停車状態、且つ、取得した電源状態情報の電源状態がオンである場合に、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を可能な状態とし、開閉状態情報の開閉状態が閉、停車/走行状態情報が走行状態、または、電源状態情報の電源状態がオフである場合に、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の操作を不可能な状態とし、さらに、携帯機が送信する指令信号により携帯機の位置を判定する位置判定部をさらに備え、その位置判定部が携帯機は車両外に存在すると判定した場合、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を可能な状態とし、位置判定部が携帯機は車両内に存在すると判定した場合、携帯機が送信する指令信号に基づく介護用機器の制御を不可能な状態とすることを特徴とする、車載機が提供される。
これによれば、介護用機器を動作させるに当たり、福祉車両が安全な状態である条件がすべてそろった場合に携帯機による介護用機器の制御を可能な状態とし、条件がすべてそろわなかった場合は、携帯機による介護用機器の制御を不可能な状態とすることで、福祉車両の介護用機器の誤作動を防止する車載機を提供することができる。さらに、介護用機器を車内から操作することは少ないので、携帯機が福祉車両外にある場合に携帯機による介護用機器の制御を可能な状態とし、操作できる場合を限定し意図しない操作を禁止することで、より安全性を高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、介護用機器を備える福祉車両の状態を条件として、介護用機器の作動許可を制御する車載機および車両機器制御システムを提供することができる。
本発明に係る第一実施例の車両機器制御システムを示すブロック図。 本発明に係る第一実施例の車両機器制御システムにおける携帯機の位置判定方法を説明する説明図。 本発明に係る第一実施例の車両機器制御システムの車載機おける受信待ちの処理フローを示すフローチャート。 本発明に係る第一実施例の車両機器制御システムの携帯機を示す説明図。 本発明に係る第一実施例の変形例の車両機器制御システムの携帯機を示す説明図。 本発明に係る第一実施例の変形例の車両機器制御システムにおける車載機と携帯機おける制御方法を示すフローチャート。 福祉車両における介護用機器を説明する説明図(助手席リフターの場合)。 福祉車両における介護用機器を説明する説明図(スライドドアの後部席リフターの場合)。 福祉車両における介護用機器を説明する説明図(ウィンチの場合)。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
本実施例に係る車両機器制御システムを説明する前に、車両機器制御システムが適用される介護用機器を備えた福祉車両について説明する。図6A乃至6Cのそれぞれは、福祉車両の外観の一例を示す。図6Aに示す福祉車両1Pは、助手席の位置に介護用機器となる、被介護者が着座するリフター席5Pを備える。リフター席5Pは、図示された状態で被介護者が着座すると、被介護者を持ち上げながら前方へ向けるように回転し、通常の助手席に座る位置に収まる。降車する際には、その逆の手順を行う。
図6Bに示す福祉車両1Qは、後部座席部の位置に介護用機器となる、被介護者が着座した車いすごと持ち上げるリフト装置5Qを備える。リフト装置5Qは、スライドドアの後部座席ドアを解放した状態で、車いすを持ち上げながら車内へ移動させる。降車する際には、その逆の手順を行う。
図6Cに示す福祉車両1Rは、後部ドア(テールゲート)から後部座席の位置に介護用機器となるウィンチ(図示せず)やスロープ5Rなどを備える。車いすは、ウィンチにより巻き取りまたは繰り出されるウィンチベルトに連結され、ウィンチを駆動すると、スロープ上を車外から車内へまたは車内から車外へ移動させる。
いずれの場合も、被介護者や車いすは、福祉車両へまたは福祉車両から乗降するための準備が整った時に、介護者が操作を行うことにより、移動を開始させることが必要である。本発明に係る車両機器制御システムは、介護者が操作を行う際、操作を行う携帯機の利便性を高めると共に、福祉車両に設けられた介護用機器を誤って動作させてしまうことを防止するものである。
図1は、本実施例における車両機器制御システム100および福祉車両1を示すブロック図である。車両機器制御システム100は、介護用機器5を制御する車載機10と、車載機10と無線通信可能な携帯機20とを備える。また、福祉車両1は、福祉車両1のドア3の開閉状態情報を有すると共に施解錠を制御するドア制御部30と、福祉車両1の停車/走行状態に関する情報を有する走行情報部40と、福祉車両1に設けられる介護用機器5の電源状態情報を有すると共に介護用機器5を制御する介護機器制御部50と、これらから情報を取得する車載機10とを備える。
車載機10は、携帯機20からの指令信号を受信するRF受信回路14と、車載機10全体を制御すると共に、RF受信回路14が受信した指令信号とドア制御部30などから取得した情報に基づき介護用機器5を制御する車載制御部11を備える。RF受信回路14は、携帯機20からの介護用機器5を操作するための指令信号等を、UHF(Ultra High Frequency)帯の電波(例えば周波数が315MHzの電波)を用いて受信する。電波の帯域や具体的な周波数はこれに限定はされず、送信距離などの条件により適宜選択することができる。
車載制御部11は、ドア3が開いているのか閉まっているのかについて情報を有しているドア制御部30から、被介護者が乗降するドアに関する開閉状態情報を取得する。例えば、車載制御部11は、図6Aに示す福祉車両1Pでは助手席のドアの開閉状態、図6Bに示す福祉車両1Qでは左側の後部座席のスライドドアの開閉状態、図6Cに示す福祉車両1Rでは後部ドアの開閉状態に関する情報をドア制御部30からCAN通信(Control Area Network)を通して取得する。
また、車載制御部11は、福祉車両1が停車しているのか走行しているのかについて情報を有している走行情報部40からCAN通信を通して、福祉車両1の停車/走行状態に関する情報を取得する。走行情報部40は、例えば、福祉車両1の車速の情報を有するECU4(Electronic Control Unit)から車速を取得し、車速がゼロか否かにより福祉車両1が停車しているのか走行しているのかを把握する。また、走行情報部40は、駐車ブレーキの位置の情報を有するECU4から駐車ブレーキの位置情報を取得し、駐車ブレーキが駐車位置にある場合は福祉車両1が停車しているものと把握する。なお、走行情報部40が取得する福祉車両1の停車/走行状態に関する情報は、車速や駐車ブレーキの情報だけでなく、停車しているのか走行しているのかが把握できる情報であれば何でも良い。
また、車載制御部11は、介護用機器5の電源がオン状態なのかオフ状態なのかについて情報を有している介護機器制御部50から専用通信線を通して、介護用機器5の電源状態の情報を取得する。介護用機器5の電源状態とは、介護用機器5を駆動する電源がオンになっているのかオフになっているのかの状態を言う。例えば、介護用機器5の電源状態は、図6Cに示す福祉車両1Rにおけるウィンチの電源がオン状態かオフ状態かを示し、オン状態であれば、介護用機器5のウィンチは、駆動指令を受ければ駆動する状態にあることを言う。
携帯機20は、福祉車両1の介護用機器5を制御するため、使用者により操作されるスイッチ22と、携帯機20全体を制御すると共に、操作されたスイッチ22により介護用機器5を制御する制御指令を生成する携帯機制御部21と、携帯機制御部21が生成した制御指令を指令信号にして、車載機10のRF受信回路14に送信するRF送信回路24とを備える。スイッチ22が操作されると、携帯機制御部21は、車載機10との無線通信を介して介護機器制御部50に対して介護用機器5の操作を行うための制御指令を生成する。例えば、図6Cに示す福祉車両1Rにおけるウィンチにおいては、携帯機制御部21は、使用者がスイッチ22で車いすを車内に移動させる操作を行った場合、ウィンチベルトを巻き取る制御指令を生成する。逆に、携帯機制御部21は、使用者がスイッチ22で車いすを車外に移動させる操作を行った場合、ウィンチベルトを繰り出す制御指令を生成する。
なお、スイッチ22は、通常複数の押しボタンなどから構成され、介護用機器5を制御するためのボタンやドア3の施解錠を行うためのボタンなどを備える。介護用機器5を制御するためのボタンが操作された場合には、携帯機制御部21は、上述したように介護用機器5を制御する制御指令を生成する。一方、ドア3の施解錠を行うためのボタンが操作された場合には、携帯機制御部21は、ドア3の施解錠を行う制御指令を生成する。携帯機20は、介護用機器5を制御する制御指令およびドア3の施解錠を行う制御指令を、RF送信回路24介して指令信号として車載機10へ送信する。
車載機10は、携帯機20から指令信号の受信に当たり、上述したように、ドア制御部30、走行情報部40、および介護機器制御部50のそれぞれから情報を取得する。そして、車両機器制御システム100は、ドア制御部30から取得した開閉状態情報の開閉状態が開であり、走行情報部40から取得した停車/走行状態情報が停車状態であり、且つ、介護機器制御部50から取得した電源状態情報の電源状態がオンである場合に、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を可能な状態とする。この状態の時に、使用者が携帯機20を操作して介護用機器5を制御しようとした場合には、介護用機器5を駆動したり停止したりするなどの制御が可能である。
逆に、車両機器制御システム100は、上記3つの条件が1つでも欠ける場合は、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を不可能な状態とする。すなわち、開閉状態情報の開閉状態が閉であり、停車/走行状態情報が走行状態であり、または、電源状態情報の電源状態がオフである場合に、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の操作を不可能な状態とする。この状態の時に、使用者が携帯機20を操作して介護用機器5を制御しようとしても、介護用機器5を駆動したり停止したりすることはできない。このように、介護用機器5を動作させるに当たり、福祉車両1が安全な状態である条件がすべてそろった場合、携帯機20による介護用機器5の制御を可能な状態とし、条件がすべてそろわなかった場合は、携帯機20による介護用機器5の制御を不可能な状態とすることで、福祉車両1の介護用機器5の誤作動を防止することができる。
また、携帯機20が介護用機器5を制御するためのボタンおよびドア3の施解錠を行うためのボタンを備える場合、車載機10は、介護用機器5を制御する制御指令を示す指令信号またはドア3の施解錠を行う制御指令を示す指令信号のいずれかを受信する。この場合、車両機器制御システム100は、上記3条件がそろった場合、受信した指令信号が介護用機器5を制御する制御指令を示す指令信号であった時には介護用機器5の制御を可能な状態とし、受信した指令信号がドア3の施解錠を行う制御指令を示す指令信号であった時にはドア制御部30に施解錠を指令する。すなわち、車両機器制御システム100は、開閉状態が開であり、停車/走行状態が停車状態であり、且つ、電源状態がオンである場合に、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を可能な状態とする。このとき、受信した指令信号がドア3の施解錠を行う制御指令を示す指令信号であった時にはドア制御部30に施解錠を指令する。
逆に、車両機器制御システム100は、開閉状態が閉、停車/走行状態情報が走行状態、または、電源状態がオフである場合に、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の操作を不可能な状態とする。このとき、受信した指令信号がドア3の施解錠を行う制御指令を示す指令信号であった場合には、ドア制御部30に施解錠を指令する。従って、携帯機20が送信する指令信号が、ドア3の施解錠を行う制御指令を示す指令信号の場合には、車載制御部11は、介護用機器5の操作が可能な状態であるか否かに拘わらず、ドア制御部30に施解錠を指令する。
このようにすることで、遠隔から介護用機器5を操作するリモートコントローラと、福祉車両1を遠隔から施解錠したりする携帯機とを一体化させた携帯機20を提供することができる。また、車両機器制御システム100では、福祉車両1が安全な状態である条件がすべてそろった場合は、携帯機20による介護用機器5の制御を可能な状態として、携帯機20からの信号に従い、介護用機器5を動作させたり、ドア3を施解錠したりすることができる。また、条件がすべてそろわなかった場合は、携帯機20による介護用機器5の操作を不可能な状態とすることができる。なお、このときにもドア3を施解錠することができる。
図4Aは、携帯機20の外観を示す。本図(A)は、LEDで表示するタイプであり、本図(B)は、液晶などのディスプレイに情報を文字表示するタイプである。いずれのタイプでも、スイッチ22は、4つのボタンから構成されている。スイッチ22は、介護用機器5を車外に駆動するためのボタン22a、介護用機器5を車内に駆動するためのボタン22b、ドア3の解錠用のボタン22c、およびドア3の施錠用のボタン22dから構成されている。このように、1つのボタンには1つの機能が割り当てられている。
車載機10は、携帯機20の位置を判定する位置判定部12と複数のLF送受信回路15をさらに備え、携帯機20は、車載機10のLF送受信回路15と通信を行うLF送受信回路25をさらに備えてもよい。LF送受信回路15および25は、LF(Low Frequency)帯で送受信を行う。携帯機20は、車載機10側のLF送受信回路15からのLF波の応答要求信号をLF送受信回路25で受信すると、LF強度(RSSI:Receive Signal Strength Indication)を計測し、RF送信回路24を介してそのLF強度の情報を応答信号として返信する。なお、携帯機20は、LF送受信回路25を介してそのLF強度の情報を応答信号として返信してもよい。
この応答信号をRF受信回路14を介して受信した車載機10は、位置判定部12において、応答信号に含まれるLF強度に基づいて、携帯機20が福祉車両1の中にあるのか、また福祉車両1からどのくらい離れた位置にあるのかを判定する。図2を参照して、車両機器制御システム100がどのように携帯機20の位置を判定するのかについて説明する。本図では、福祉車両1は6つのアンテナを含むLF送受信回路15を備え、No.1〜No.6の番号で表されている。No.1〜No.3の番号のLF送受信回路15は、福祉車両1の中に設けられ、No.4〜No.6のLF送受信回路15は、車外に設けられている。また、携帯機20は、運転席に近い福祉車両1の外に存在することを示している。
福祉車両側の6つのLF送受信回路15は、No.1からNo.6まで順に応答要求信号を送信する。LF帯での距離減衰は距離の3乗に反比例して減衰するので、1つのLF送受信回路15から送信される応答要求信号の到達距離は比較的短く、特定の領域にしか到達しない。本図では、携帯機20は、No.1からNo.3までのLF送受信回路15からのLF波を受信しないが、最も近い位置にあるNo.4のLF送受信回路15からのLF波を受信したことを示す。また、携帯機20は、No.5とNo.6のLF送受信回路15からのLF波を受信しない。
この場合、携帯機20は、No.4からの応答要求信号に対応して、RF送信回路24を介してそのLF強度の情報を応答信号として返信する。そうすると、車両機器制御システム100は、携帯機20が車外の運転席近傍に存在することを判定できる。また、例えば、No.6のLF送受信回路15からの応答要求信号に対応して、LF強度の情報を応答信号として返信した場合には、車両機器制御システム100は、携帯機20が車外の後部ドア近傍に存在することを判定できる。
上述したようにして位置判定部12が携帯機20は福祉車両1の外に存在すると判定した場合、車両機器制御システム100は、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を可能な状態とし、位置判定部12が携帯機20は車両1内に存在すると判定した場合、車両機器制御システム100は、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を不可能な状態とすることが好ましい。これによれば、介護用機器5を車内から操作することは少ないので、携帯機20が福祉車両1の外にある場合に携帯機20による介護用機器5の制御を可能な状態とし、操作できる場合を限定し意図しない操作を禁止することで、より安全性を高めることができる。
また、車外のLF帯可能領域は一点鎖線で示すようにあまり広くないが、受信したLF強度情報に基づいて、位置判定部12が福祉車両1から所定の距離内に携帯機20が存在すると判定した場合に、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を可能な状態とし、位置判定部12が携帯機20は福祉車両1外であって福祉車両1から所定の距離内に存在しないと判定した場合、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御を不可能な状態としてもよい。これによれば、介護用機器5を遠く離れた場所から操作することは少ないので、携帯機20が福祉車両1の外の所定距離内にある場合に携帯機20による介護用機器5の制御を可能な状態とし、操作できる場合を限定し意図しない操作を禁止することで、より安全性を高めることができる。
図3を参照して、車載機10おける受信待ちの処理フローについて説明する。車載機10は、携帯機20からの信号の受信処理を開始すると、まず、S100において、受信処理が所定時間経過したか否かをチェックし、所定時間経過していた場合には処理を終了し、まだ所定時間経過していなかった場合には以下の処理を行う。
車載機10は、次に、S102において、ドア制御部30から取得した被介護者が乗降するドアの開閉状態情報の開閉状態が開であり、走行情報部40から取得した停車/走行状態情報が停車状態であり、且つ、介護機器制御部50から取得した電源状態情報の電源状態がオンであるか否かをチェックする。この3条件がそろった場合、車載機10は、S104において、介護用機器5の制御を許可して可能な状態とする。この3条件がすべてそろわなかった場合は、車載機10は、S106において、介護用機器5の制御を禁止して不可能な状態とする。
車載機10は、S108において、受信処理を開始した以降、携帯機20からの指令信号を受信があったか否かチェックする。携帯機20からの指令信号を受信がなかった場合、車載機10は、S100〜S104/S106を繰り返し、上記3条件がそろっているか否かの最新の状態を保持する。携帯機20から指令信号の受信があった場合、携帯機20が正規の携帯機であるか否かの認証を行い、認証が成功しなかった場合は、処理を終了する。認証に成功した場合、車載機10は、S112において、受信した指令信号が介護用機器5を制御する制御指令を示す指令信号なのか、またはドア3の施解錠を行う制御指令を示す指令信号なのかをチェックする。
施解錠の指令信号であった場合、車載機10は、S114において、ドア制御部30に対してドア3を施錠または解錠する指令を行う。また、介護用機器5を制御する指令信号であった場合、車載機10は、S116において、S104で行った介護用機器5の制御が許可されているか否かをチェックする。許可されていた場合は、車載機10は、S118において、位置判定部12で携帯機20の位置を確認して、S120において携帯機20が福祉車両1の外であって所定の距離内にある場合に限り、S122において介護用機器5の制御を実行する。例えば、福祉車両1Rの場合は、ウィンチベルトを巻き取ったり繰り出したりする。また、許可されていなかった場合は、介護用機器5に対して何もせず、処理を終了する。
また、車載機10は、使用者に通知する車載通知部13を備えてもよい。車載通知部13は、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御が可能な状態となったことを使用者に通知する。通知の方法は、特に限定されず、例えば、インストルメントパネルに表示したり、福祉車両1の外部から視認し易くフラッシャを点滅させるなど視覚的な通知であったり、特定の音を使った聴覚的な通知であってもよい。このように、車載機10が、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御が可能な状態となったことを使用者に通知することにより、使用者は今介護用機器5を操作できるか否かを容易に認識することができる。
また、携帯機20は、使用者に通知する携帯機通知部23を備えてもよい。車載機10は、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御が可能な状態となったことを示す通知信号を携帯機20へ送信する。そして、その通知信号を受信した携帯機20における携帯機通知部23は、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御が可能な状態となったことを携帯機を所持する使用者に通知する。通知の方法は、視覚的な通知であったり、特定の音を使った聴覚的な通知であってもよい。このように、携帯機20が、携帯機20が送信する指令信号に基づく介護用機器5の制御が可能な状態となったことを使用者に通知することにより、使用者は今介護用機器5を操作できるか否かを容易に認識することができる。
なお、携帯機20は、介護機器制御部50に介護用機器5の操作の指令信号を出すためのおよびドア制御部30に施解錠の指令信号を送信するためのボタンを共用した共用スイッチを備えることが好ましい。携帯機20は、使用者の操作により、介護用機器5の操作の指令信号を送信する場合と、ドア制御部30に施解錠の指令信号を送信する場合とを切り替える機能を有する。これによれば、遠隔から介護用機器5を操作するリモートコントローラと、福祉車両1を遠隔から施解錠したりする通常の携帯機とを一体化させた携帯機を提供することができ、使用者は、リモートコントローラと携帯機の2台を所持する必要がなくなる。また、スイッチ22は、多数の押しボタンを備える必要がない。
図4Bは、図4Aで示した携帯機20の変形例である携帯機20’の外観を示す。いずれのタイプであっても、スイッチ22’は、2つのボタンから構成されている。スイッチ22’は、介護用機器5を車外に駆動するためのボタン、兼、ドア3の解錠用のボタン22a’、および、介護用機器5を車内に駆動するためのボタン、兼、ドア3の施錠用のボタン22b’から構成されている。例えば、ボタン22a’が短押しされた場合ドア3を解錠し、ボタン22a’が長押しされた場合介護用機器5を車外に駆動する。この場合、長押しされていることを示すため、携帯機20’のLEDやディスプレイの表示部は、その旨を表示してもよい。
<第一実施例の変形例>
図5は、車両機器制御システム100における車載機10と携帯機20おける制御方法を示すフローチャートである。本変形例では、携帯機20は、上記実施例同様、介護機器制御部50に介護用機器5の操作の指令信号を出すためのおよびドア制御部30に施解錠の指令信号を送信するための共用のスイッチを備えるが、上記実施例のようなモードを切り替えるためのボタンを備えない。
使用者は、携帯機20のスイッチ22を所定時間以上(S200からS202までの間)押下する。例えば、福祉車両1Rの介護用機器5であるウィンチのウィンチベルトを巻き取るための指令信号を送信するボタンであって、ドア3を施錠するための指令信号を送信するボタンを押下し続ける。車載機10は、S300において、RF受信回路14で間欠受信を行っており、携帯機20からの指令信号を受信したか否かチェックしている。使用者がスイッチ22を所定時間以上押下すると、車載機10はその指令信号を受信する。車載機10は、S302において、車載機10から指令信号を受信すると、被介護者が乗降するドアの開閉状態情報の開閉状態が開であり、停車/走行状態情報が停車状態であり、且つ、電源状態情報の電源状態がオンであるか否かをチェックする。
この3条件がそろった場合、車載機10は、S304において、受信した指令信号は介護用機器5の制御指令を示す指令信号であると認識する。車載機10は、S306において、携帯機20からの指令信号を継続して受信しているか否かチェックする。使用者は、携帯機20のスイッチ22をS200からS202までの間押下し続け、車載機10はS300で受信した指令信号と同じ指令信号を再度受信する。この場合、車載機10は、S308において、該当する介護用機器5の制御を行う。例えば、福祉車両1Rの介護用機器5であるウィンチのウィンチベルトを巻き取るためのボタンを押下し続けていた場合、車載機10は、実際にそのウィンチベルトを巻き取るように介護機器制御部50に対して指令する。なお、S306において携帯機20からの指令信号を継続して受信していなかった場合、車載機10は、何もせず処理を終了する。
S302において、上記3条件のすべてがそろわなかった場合は、車載機10は、S310において、受信した指令信号は施解錠に関連する制御指令を示す指令信号であると認識する。車載機10は、S312において、携帯機20からの指令信号を継続して受信しているか否かチェックする。使用者は、携帯機20のスイッチ22をS200からS202までの間押下し続け、車載機10はS300で受信した指令信号と同じ指令信号を再度受信する。この場合、車載機10は、S314において、ドア3を施錠するボタンを長押しした場合に該当する制御を行う。例えば、施錠ボタンを長押しした場合窓が閉まる機能が割り当てられていた場合、その機能を実行する。なお、S312において携帯機20からの指令信号を継続して受信していなかった場合、車載機10は、S316において、ドア3を施錠するボタンを短押しした場合に該当する制御を行う。なお、S300で受信した指令信号と、S306/S312で受信した指令信号が異なる場合には、異なる指令信号を処理するため再度受信を行ってもよい。
これによれば、遠隔から介護用機器5を操作するリモートコントローラと、福祉車両1を遠隔から施解錠したりする通常の携帯機とを一体化させた携帯機を提供することができ、使用者は、リモートコントローラと携帯機の2台を所持する必要がなくなる。また、スイッチ22は、さらに少数の押しボタンで構成することができる。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
1 福祉車両
3 ドア
4 ECU
5 介護用機器
10 車載機
11 車載制御部
12 位置判定部
13 車載通知部
14 RF受信回路
15 LF送受信回路
20 携帯機
21 携帯機制御部
22 スイッチ
23 携帯機通知部
24 RF送信回路
25 LF送受信回路
30 ドア制御部
40 走行情報部
50 介護機器制御部
100 車両機器制御システム

Claims (7)

  1. 車両のドアの開閉状態情報を有すると共に施解錠を制御するドア制御部と、
    前記車両の停車/走行状態に関する情報を有する走行情報部と、
    前記車両に設けられる介護用機器の電源状態情報を有する介護機器制御部と、
    を備える車両において、
    前記ドア制御部から被介護者が乗降するドアに関する開閉状態情報を取得し、
    前記走行情報部から停車/走行状態情報を取得し、
    前記介護機器制御部から前記介護用機器の電源状態情報を取得する、
    車載機と、
    前記車載機と無線通信可能な携帯機と、
    を備え、
    取得した開閉状態情報の開閉状態が開、取得した停車/走行状態情報が停車状態、且つ、取得した電源状態情報の電源状態がオンである場合に、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を可能な状態とし、
    前記開閉状態情報の開閉状態が閉、前記停車/走行状態情報が走行状態、または、前記電源状態情報の電源状態がオフである場合に、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の操作を不可能な状態とし、
    前記車載機は、前記携帯機が送信する指令信号により前記携帯機の位置を判定する位置判定部をさらに備え、
    前記位置判定部が前記携帯機は前記車両外に存在すると判定した場合、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を可能な状態とし、
    前記位置判定部が前記携帯機は前記車両内に存在すると判定した場合、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を不可能な状態とすることを特徴とする
    車両機器制御システム。
  2. 前記携帯機が送信する指令信号が、前記車両のドアの施解錠を行う制御指令を示す指令信号の場合には、前記ドア制御部に施解錠を指令することを特徴とする請求項1に記載の車両機器制御システム。
  3. 前記位置判定部が前記携帯機は前記車両外であって前記車両から所定距離内に存在すると判定した場合、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を可能な状態とし、
    前記位置判定部が前記携帯機は前記車両外であって前記車両から所定距離内に存在しないと判定した場合、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を不可能な状態とすることを特徴とする請求項に記載の車両機器制御システム。
  4. 前記携帯機は、車載機との無線通信を介して、前記介護機器制御部に介護用機器の操作の指令信号を出すためのおよび前記ドア制御部に施解錠の指令信号を送信するための共用のスイッチを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の車両機器制御システム。
  5. 前記車載機は、使用者に通知する車載通知部をさらに備え、前記車載通知部は、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御が可能な状態となったことを使用者に通知することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の車両機器制御システム。
  6. 前記携帯機は、使用者に通知する携帯機通知部をさらに備え、前記車載機は、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御が可能な状態となったことを示す通知信号を前記携帯機へ送信し、前記通知信号を受信した前記携帯機の前記携帯機通知部は、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御が可能な状態となったことを使用者に通知することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の車両機器制御システム。
  7. 車両のドアの開閉状態情報を有すると共に施解錠を制御するドア制御部と、
    前記車両の停車/走行状態に関する情報を有する走行情報部と、
    前記車両に設けられる介護用機器の電源状態情報を有する介護機器制御部と、
    を有する車両に備えられ、前記車両を制御する指令信号を送信する携帯機と無線通信可能な車載機であって、
    前記ドア制御部から被介護者が乗降するドアに関する開閉状態情報を取得し、
    前記走行情報部から停車/走行状態情報を取得し、
    前記介護機器制御部から前記介護用機器の電源状態情報を取得し、
    取得した開閉状態情報の開閉状態が開、取得した停車/走行状態情報が停車状態、且つ、取得した電源状態情報の電源状態がオンである場合に、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を可能な状態とし、
    前記開閉状態情報の開閉状態が閉、前記停車/走行状態情報が走行状態、または、前記電源状態情報の電源状態がオフである場合に、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の操作を不可能な状態とし、
    さらに、前記携帯機が送信する指令信号により前記携帯機の位置を判定する位置判定部を備え、
    前記位置判定部が前記携帯機は前記車両外に存在すると判定した場合、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を可能な状態とし、
    前記位置判定部が前記携帯機は前記車両内に存在すると判定した場合、前記携帯機が送信する指令信号に基づく前記介護用機器の制御を不可能な状態とすることを特徴とする
    車載機。
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