JP6145256B2 - チューブ容器用スリーブの切断刃、及び金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法 - Google Patents

チューブ容器用スリーブの切断刃、及び金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属箔を有する積層シートから形成された連続した筒を切断するために使用される切断機の刃及び当該刃を使用する金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法に関するものである。特に切断屑の付着を抑止し、刃の表面に形成されるアルミスラッジを抑制し、耐久性に優れた切断機の刃及び当該刃を使用する金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法に関するものである。
従来、アルミニウム箔等の金属箔を用いたラミネートチューブが知られている。中でもアルミニウム箔等の金属箔を用いたポリフォイルチューブが特有の装飾効果の観点から注目されている。
このようなポリフォイルチューブは、アルミニウム箔を含む積層シートを丸めてサイドシームしながら連続した円筒状のスリーブを形成し、円形のダイスより、溶融したポリエチレン樹脂等を押し出し、表面に被覆することによってスリーブが得られる。ここで下地となるアルミニウムのメタリック調を生かす場合は、透明又は半透明の樹脂を胴部の表面に被覆する。着色する場合は白地の胴部表面に着色樹脂を被覆しても良い。その後、上記で得られたスリーブをチューブ1本分の長さに切断することによって、チューブ容器の胴部が形成される。かかるポリフォイルチューブの製造方法については特許文献1等に記載されている。
スリーブを切断するカッティング工程は、連続した円筒状のスリーブを形成した後、スリーブの流れを止めてチューブ1本分の長さに切断し、その後、新たなスリーブを移送する間欠方法によって行われていた。
そこで発明者は、カッティング工程において、スリーブの流れ方向に対して上方又は下方から垂直に刃を高速で移動させる事によって、スリーブの流れを止めずにチューブの切断を行う方法(ブレード方式)を見出した。また、スリーブの送り速度に同期させて切断機を移動させ、スリーブの周面に沿ってカッターを廻しながら切断する方法(ロータリー方式)を見出した。
しかし、スリーブの流れを止めずに切断を行うと、チューブの切断面に傷が生じ、刃こぼれや、刃の磨耗により、頻繁に切断機の刃を交換しなければならないという問題があった。
そして発明者は、上記の問題点について鋭意研究した結果、以下の点に着目した。第一に、移動しているスリーブに対して刃を挿入することから、刃の側面とスリーブの切断面とが擦れることにより、切断屑が刃に付着し、そのまま次の切断を行うことから、切断性能を劣化させ、またチューブの切断面に傷を発生させていることを突き止めた。第二に、チューブの切断面における特にアルミニウム箔等の金属箔が切断機の刃の側面に接触することによって刃の表面に傷をつける、いわゆるアルミスラッジの発生に着目した。第三に、切断刃に耐酸化性を持たせるために、酸や塩基に強いコバルト(Co)が刃を構成する材料である鋼材に含有さている場合が多い。このような切断刃を用いてアルミニウム箔等の金属箔が含まれている材料を切断すると、被加工材に含まれるアルミニウム等の金属にコバルトが沈着し、切断刃におけるCoの含有量が減少する可能性に着目した。
そして発明者は、切断刃の表面に付着する切断屑、切断刃の表面に生じるアルミスラッジ、鋼材におけるCo含有量の減少といった現象が、刃こぼれや、刃の摩耗の原因であり、結果的に刃の寿命を短くしているという結論に至った。
特公平1−32109号公報
本発明は、上記問題点を解決することを目的とする。すなわち本発明は、切断刃に溶融樹脂や金属屑が付着することによる、切断性能の劣化を抑止し、形成されるチューブの切断面の傷の発生を防止することを目的とする。
また本発明は、アルミニウム箔等の金属箔による磨耗によって切断機の刃の側面に発生するアルミスラッジを抑止することによって、刃こぼれや、刃の摩耗を抑止し、刃を高寿命化することを目的とする。
また本発明は、鋭い切れ味を有する切断機の切断刃を提供することを目的とする。
さらに本発明は、切断工程を間欠することなく連続して行い、生産効率を向上させることを目的とする。
本発明者は、切断刃の形状や材料の組み合わせを鋭意検討した結果、鋼材による基体をDLC等で被覆し、刃先を曲率をもって形成することによって、上記課題を解決することができることを見出した。本発明の構成は以下の通りである。
(1)金属箔を有する積層シートによって形成されたスリーブを切断するために使用される切断機の切断刃において、当該切断刃が鋼材による基体と、該基体の少なくとも刃先にはDLC,Me−DLC,TiN,TiCN,TiAlN,CrNの一種又は二種以上からなる被膜が形成されていることを特徴とする金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃である。
ここで切断刃の基体となる鋼材としては、例えば、超硬合金、耐蝕性合金、微粒子合金、耐蝕微粒子合金、超微粒子合金、超微粒子超硬合金、耐蝕微粒子合金、耐蝕超微粒子合金、超高硬度合金、粗粒子超硬合金、耐蝕性超硬合金、非磁性・耐蝕性超硬合金、放電加工用電極(銅タングステン・銀タングステン等)、高比重合金(ヘビーメタル等)、超耐熱合金(MVタイプ)、サーメット、セラミックス等が挙げられる。
より具体的には、超硬合金としてはG1,G1A,G3,G4等が、耐蝕性合金としてはRG1,RG2,RG3,RG4,RG5等が、微粒子合金としてはFF20,40等が、耐蝕微粒子合金としてはRFF20,RFF40,RFF70,RFF80等が、耐蝕超微粒子合金としてはRSF25,RSF30等が、超高硬度合金としてはSH20,SH25,SH30,SH35等が用いられる。
さらに上記基体の少なくとも刃先にはDLC、Me−DLC,TiAlN,CrN,TiCNの一種又は二種以上からなる被膜が形成されている。かかる被膜は切断刃の表面全体に形成しても良い。
例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)は、主として炭化水素、炭素の同素体からなる非晶質の硬質膜である。被膜は周知の方法を用いて形成される。すなわち、熱CVD法、プラズマCVD法(高周波、マイクロ波、直流等)のCVD法や、真空蒸着法、イオンプレーティング(直流励起、高周波励起)、スパッタ法(2極スパッタ、マグネトロンスパッタ、ECRスパッタ)、レーザーアブレーション法、イオンビームデポジション、イオン注入法、真空アーク法といったPVD法が被膜形成の主な方法である。また、 被膜の厚みは、基体の厚さにもよるが、DLC被膜の場合、0.1μm〜500μmまでの範囲内で選択することができる。より好ましくは0.5μm〜100μmの範囲内であり、更に好ましくは1μm〜20μmである。
Me−DLCは、炭化物生成金属をドープすることによって内部応力を緩和し、強固な膜を生成することができる。また、TiAlN,CrN,TiCNはいずれもPVD法により生膜できる。
切断の進行にしたがって被加工材の樹脂層や金属層と擦れ合う際に、樹脂やアルミニウムが切断刃に掻き取られた樹脂屑又は金属屑が切断刃の表面に付着する。切断刃の基材の表面をDLC等で被覆することによって、切断刃の表面の平滑性が向上するため、溶融樹脂や金属屑の付着を抑止することができる。
また、被加工材の金属層と擦れ合う際に切断刃の表面にスラッジと呼ばれる細かい傷ができる。切断刃の表面をDLC等で被覆することにより切断刃の表面が高硬度となり、スラッジの発生を抑止することができる。さらに、切断刃におけるCo含有量の減少を防止することができ、結果的に繰り返し使用における切断刃における刃こぼれや、刃の摩耗を抑止し、刃を高寿命化することができ、被加工材であるチューブの切断面における傷の発生を防止するという効果を得ることができる。
金属ラミネートチューブとは、アルミニウム箔、アルミナ蒸着PET等の金属層を中間層とし、更に内層及び外層よりなる積層シート等から得られるチューブである。内層及び外層のシーラントとしては、化学的に不活性で且つ加工適正の良いポリオレフィン系樹脂(特には低密度ポリエチレン樹脂層)を用いるのが好ましい。他に、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(L−LDPE)、未延伸ポリプロピレン系樹脂等を用いても良い。
また、ポリフォイルチューブとは、アルミニウム箔等の金属層を中間層とし、更に内層及び外層よりなるチューブである。ポリフォイルチューブは、アルミニウム箔等の金属層とポリエチレン樹脂等の内層とをシート状に成形した原反をセットし、原反からシートを順次繰り出しながら、両側端部を重ね合わせた状態で加熱溶着して連続した筒状のスリーブを連続成形する。その後、ダイスよりポリエチレン樹脂等の溶融樹脂を溶出しながら前記スリーブの外周面にオーバーコートしていく。その後、冷却して、1本分のチューブ用胴部に切断をした後、通常は円筒印刷をした後にチューブの頭部を射出成形又は圧縮成形により取り付け、キャップを螺着してポリフォイルチューブが製造される。
(2)前記切断刃の刃先が曲率をもって形成されており、スリーブ切断開始時の接触点における刃先の曲率半径がチューブにおける曲率半径の1倍以上5倍以下で形成されていることを特徴とする上記(1)に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃である。
本発明に係るスリーブ用の切断刃は表面がDLC等の硬質膜で被覆されている。そのため、刃先の先端の巾が大きくなることから、スリーブと切断刃が接触する際に、切断刃がスリーブの表面を押し下げることにより、刃先の侵入部に凹みが発生し、場合によっては切断面が変形してしまう虞がある。なぜならば、スリーブは中空であり、外側からの切断刃の食い込みによる押圧を支持することができず、凹んだまま刃先がスリーブに侵入し、切断面を形成するためである。
そこで、切断刃の刃先が曲率をもって形成されていれば、スリーブに切断刃が侵入する際の面積を、刃先が直線の場合に比較して、小さくすることができる。侵入面積を小さくすることにより、刃先をより円滑にスリーブに侵入させることができ、鋭い切れ味をもった切断刃を提供することができるのである。
すなわち、切断刃の刃先に曲率を形成しておくことにより、切断刃とスリーブとが切断開始時の接触点において凸曲線が互いに接触することとなる。スリーブの表面に切断刃の刃先が食い込みスリーブの裏面に切断刃が抜ける箇所での、刃方向の接触長さを、切断刃の刃先に曲率を設けない場合よりも短くする事ができ、接触から裏面に抜けるまでのスリーブからの抗力を低く抑えることができる。一端切断が始まると、刃先の楔効果により切断が円滑に進行し、切断刃の峰がスリーブの切断断面から離脱することにより、切断は終了する。
このように切断刃の表面をDLC等の硬質膜で被覆した場合には、切断が始まる時点の抗力を極力抑えることが重要であり、そのためには、接触点における切断刃の刃先の曲率半径をはるべく小さくすることが考えられる。ここで刃先の曲率半径とは、スリーブと切断刃が接触する箇所における切断刃の曲率半径のことである。
しかし、切断刃全体での成型性やDLC等被覆加工の容易さに鑑みると、接触点における切断刃の刃先の曲率半径をチューブの半径の1倍以上に設定することが現実的である。また、スリーブの弾性を考慮すると、切断刃の刃先の曲率半径がチューブにおける曲率半径の5倍を超えると、刃先が直線の場合とほぼ同じ切れ味となってしまう。他方、1倍未満ではチューブを完全に切断するために、刃先の稜線を複雑な形状に加工する必要が生じるため切断刃の製造コストの面から現実的なものではなくなってしまう。
切断刃の切れ味が最も良く、刃先を容易に加工する観点からは、スリーブ切断開始時の接触点における刃先の曲率半径がチューブにおける曲率半径の3倍以下1.5倍以上が好ましい。また切断刃の刃先を形成する稜線は、複数の曲率をもって形成されていても良い。すなわち、切断刃における刃先の先端にいくほど緩やかな曲率で形成しても良い。
さらに切断刃の峰も刃先の形状に合わせて、ある程度曲率を有していた方が良い。その方が切断刃全体の面積が小さくなることから、被加工材であるスリーブを切断刃が通過する速度が速くなるためである。本発明に係る切断刃は、カッティング工程において、スリーブの流れを止めずにチューブの切断を行うことが可能であり、被加工材であるスリーブの切断面を通過する切断刃の速度を速くした方が、チューブの加工精度を向上させることができるからである。
(3)前記切断刃が、接触点における刃先方向が回転動径に対して15度以上後退した位置に配置される形状となる上記(1)又は(2)に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃である。
スリーブ切断開始時の接触点において、刃先の食い込みを更に改善するために、刃先方向が、接触点における動径方向に対して後退した形状となると、チューブ表面に対する刃先の見かけの角度が、実際の刃先角度よりも小さくなり、すなわち、鋭い角度となることにより、表面への組み込みがより容易になる。これは、いわば切断刃をスリーブに対して引きながら切断する動作ということができる。なお、この後退角度は単に切断刃の形状だけで決まるものではなく、スリーブとの位置関係、切断刃の回転状態によるものである。
刃先の強度を高めるためには、刃先の角度を大きくとることが望ましいが、これでは刃先の食い込みが悪くなってしまう。したがって、刃先の角度により上述の効果を得られる後退角度が規定されるが、15度以上であればその効果が得られる。しかし、この後退角度を大きくとりすぎると、刃先の接触から刃身の離脱までの時間が長くなり、また、切断に必要な刃渡りが比較的長くなる新たな問題が生じるため、45度程度がその上限となる。
(4)前記切断刃の刃先が片刃であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃である。
このような構成を採用することによって、移動するスリーブチューブの加工精度を向上させることができるからである。そのため、スリーブの進行方向における上流側に刃先における傾斜面を形成することによって片刃とするのが好ましい。このように形成することがで、楔効果が切断されるチューブ側断面にのみ働き、下流側のスリーブ側断面には生じにくいため、スリーブに伝わる切断時の衝撃や振動を低く抑えることができる。したがって、切断面が乱れることがなく、また、次の切断に対する影響を低く抑えることができ、結果的にチューブの生産効率を向上することができる。
(5)前記切断刃の厚みが、0.2〜0.5mmであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃である。
切断刃の厚みが0.2mm未満であると、スリーブを切断する際に切断刃に撓み等が生じ、切断刃の耐久性も劣化するためである。一方、切断刃の厚みが0.5mmを超えると、切断面積が過大になり好ましくないからである。切断刃の厚みは、より好ましくは0.3〜0.4mmである。
また切断刃の刃先の角度は、両刃の場合で5〜35°であり、特に12〜20°が好ましい。
(6)金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの胴部を製造する方法において、金属箔を有する積層シートによって連続して円筒状のスリーブを成形した工程後、スリーブを一定寸法のチューブに切断機を用いて連続して切断する切断工程を有し、当該切断工程において使用される切断機の切断刃が、鋼材による基体と、該基体の表面にDLC、Me−DLC,TiAlN,CrN,TiCNの一種又は二種以上からなる被膜が形成されていることを特徴とする金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法である。
(7)前記切断工程において使用される切断機が、スリーブを垂直方向に輪切りするブレードカッターであることを特徴とする上記(6)に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法である。
本発明は、切断刃に溶融樹脂や金属屑が付着することによる切断性能の劣化を抑止し、形成されるチューブの切断面の傷の発生を防止するという効果をする。
また本発明は、アルミニウム箔等の金属箔による磨耗によって切断機の刃の側面に発生するアルミスラッジを抑止することによって、刃こぼれや、刃の摩耗を抑止し、刃を高寿命化するという優れた効果を奏する。
また本発明は、鋭い切れ味を有する切断機の切断刃を提供するという効果を奏する。
さらに本発明は、切断工程を間欠することなく連続して行い、生産効率を向上させるという効果を奏する。
実施形態1に係る製造工程の一例を示す概念図である。 実施形態1に係る切断機を示す平面図である。 実施形態1に用いられる切断刃を示す正面概念図である。 請求項2における曲率半径を説明し、請求項3における刃先方向の回転動径を説明するための概念図である。 実施形態1に用いられる切断刃の構造を示す断面図である。 ロータリー方式に使用される切断刃の側面図である。
本発明に係るチューブ容器用スリーブの切断刃、及び金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法の実施形態の一例を図面に沿って説明する。ただし、下記に示す実施形態は本発明に係る実施形態の一例であって、本発明を限定するものではない。
実施形態1
図1は、本発明の実施形態1に係るポリフォイルチューブの製造方法の一例を示す概念図である。
図1において、原反ロールRはポリエチレン樹脂で形成された内層と、当該内層の上面に積層接合されたアルミニウム箔からなる連続したシートである。原反ソールから順次繰り出した被加工材をロールGに掛けられる。ロールGは図示しないサーボモータにより駆動される繰り出しロールや段差ロール、ガイドロール等である。
次いで、最後のガイドロールに掛けられた被加工材Fは、図示しないフォーマーによって筒状に丸めて両側端部が重ね合わされた状態となる。重ね合わされた両側端部は、ヒートシーラ1で溶着される。両側端部がサイドシームされることによって筒状のスリーブSとなる。当該スリーブSはスリーブSの外周を一定の隙間を介して覆うように配置された円環ダイス2の中心を通過する。この時に、スリーブSの表面に円環ダイス2の内周に穿たれた孔より透明なポリエチレン樹脂3を溶出し、スリーブSの外周面に樹脂層がオーバーコートされる。その後、スリーブSは円筒状の2つのガイド4,5を通過する。ガイド4及び5の間にはクリアランスCが設けられている。かかるクリアランスCについては後述する。スリーブSはガイド4,5の間のクリアランスCを通過する際に上部から下降してくる切断刃7によって切断され、チューブ用胴部Tが成形される。
図2は、本発明の実施形態1に使用される切断機を示す平面図である。切断刃7は刃物ホルダー11を介して刃物台12に固定されている。符号14はカッターシャフトであり、符号15はセンターブラケットである。符号16は1回転検出センサーであり、符号17は1回転検出板である。
図示しないスリーブは、ステンレス製のガイド4及び5を通過する。ガイド4及び5は、被加工材を直線的に案内するために設けられており、ガイド4及び5の間にはクリアランスCが設けられている。クリアランスCは切断刃の厚さより約0.1mm程度の間隔で設定すると良い。本実施形態1において、切断刃7の厚さは0.35mmであり、クリアランスは0.45mmである。切断刃7は、ガイド4及び5を通過するスリーブを適切な箇所で、クリアランスCを回転しながら通過し、スリーブより1体のチューブ用胴部を切り離す。
図3は、本発明の実施形態1に使用される切断刃を示す正面概念図である。符号7は、スリーブを切断するために使用される切断機の刃である。かかる切断刃7における基材は耐蝕微粒子合金であるRFF70によって形成されている。切断刃7において、符号27は刃先、符号37は峰である。切断刃7は刃物固定ビス20により刃物ホルダー11に固定されている。
かかる切断刃7の刃先27は曲率をもって形成されており、本実施形態1における切断刃7の刃先は、スリーブ切断開始時の接触点における刃先の曲率半径がチューブにおける曲率半径の2倍で形成されている。また、かかる切断刃7は、接触点における刃先方向が回転動径に対して60度後退した位置に配置される形状である。本実施形態1における切断刃7の刃先27は両刃になっている。
さらに切断刃7は、上記基材の表面全体にDLCからなる被膜が形成されている。DLCの被膜形成には、PVD装置を用いた。PCD装置における蒸発源ユニットは、蒸発材料であるグラファイト陰極、アーク放電開始用のトリガ電極、陽極、プラズマダクト、偏向磁場を形成するための電磁コイルによって構成される。
アーク放電によって生成されたカーボンプラズマは、磁場の影響を受けて偏向されて基材に到達してDLC薄膜が形成される。形成されたDLC薄膜の膜厚は10μmであった。刃の厚みは0.35mmである。
切断刃7は、スリーブSが切断位置に移動してきた時に、図3の矢印方向へ(7a→7e)回転する。本実施形態1におけるスリーブの送り速度は6〜7m/分である。また、この際の切断刃7の回転速度は、0.08秒/1回転である。さらに、切断間隔は、30〜90本/分(2〜0.6秒間隔)で設定され、胴部は長さ30〜200mm(機械スペック)で切断される。
切断刃7の刃先27は7bの位置でスリーブSに接触する。ここで、切断刃7の刃先27は曲率をもって形成されているので、スリーブSに切断刃7が侵入する際の面積を、刃先27が直線の場合に比較して小さい。そのため刃先27を円滑にスリーブSに侵入させることができる。ここでスリーブSの直径はφ40mmである。
切断刃7は7cの位置でスリーブの2箇所を同時に切断していく。やがて切断刃7は7dの位置で峰37がスリーブを貫通し、切断が終了し、1体のチューブ用胴部が成形される。
図4は、請求項2における曲率半径を説明し、請求項3における刃先方向の回転動径を説明するための概念図である。
図4に示す如く、本実施形態1に係る切断刃の刃先は曲率をもって形成されている。図4において、スリーブSの曲率半径(R1)は、20mmである。また接触点(CP)における接線(TL)における中心(RC1)とスリーブ切断開始時の接触点(CP)との長さ(これを曲率半径R2とする。)は 40mmである。本発明では、接触点(CP)における刃先27の曲率半径(R2)はスリーブSにおける曲率半径(R1)の2倍で形成されている。
このように切断刃の刃先を曲率をもって形成すれば、スリーブSに切断刃7が侵入する際の面積を、刃先27が直線の場合に比較して、小さくすることができる。侵入面積を小さくすることにより、刃先27をより円滑にスリーブSに侵入させることができ、鋭い切れ味をもった切断刃を提供することができる。
また図4において、切断刃の回転中心(RC2)と接触点(CP)とを結んだ線が回転動径(MR)となる。本発明では、接触点(CP)における切断刃の接線すなわち刃先方向(TL)が、回転動径(MR)に対する角度(θ)が30度後退した位置に配置される形状となっている。
このように刃先方向を接触点における動径方向に対して後退した形状とすると、スリーブ表面に対する刃先の見かけの角度が、鋭い角度となることにより、切断刃7をスリーブSに対して引きながら切断できるので、より円滑にスリーブの切断を行うことができる。
図5は、実施形態1に用いられる切断刃の構造を示す断面図である。図5に示す如く、本実施形態に1に係る切断刃7は鋼材による基体51を有している。かかる基体51の刃先27及び峰37を含む切断刃7全体にはDLCからなる被膜52が形成されている。基体51の厚みは0.35mmであり、DLC被膜52の膜厚は10μmで被覆した。DLC被膜を形成した後に表面を研磨する。
被膜52は、熱フィラメントCVD法により成膜した。被膜52はPVD法でも成膜することができる。
また、本実施形態1に係る切断刃7の刃先27は両刃である。それぞれ刃先27の傾斜角度θは12°である。
実施形態2
図6は、スリーブの送り速度に同期させて切断機を移動させ、スリーブの周面に沿ってカッターを廻しながら切断する方法(ロータリー方式)に使用される切断機の切断刃57を示す側面図である。かかる切断刃57は鋼材による基体と、かかる基体の少なくとも刃先67にDLCからなる被膜が形成されている。
かかる切断刃57は、刃物固定穴50を通じて図示しないビスにより刃物ホルダーに固定される。
1 ヒートシーラ
2 円環ダイス
4,5 ガイド
3 樹脂層
C クリアランス
7,57 切断刃
T チューブ用胴部
11 刃物ホルダー
12 刃物台
27,67 刃先
37 切断刃の峰
51 基体
52 被膜
S スリーブ
R 原反ロール
F 被加工材

Claims (5)

  1. 金属箔を有する積層シートによって形成されたスリーブを輪切り切断するために使用されるブレード方式の切断機の切断刃において、当該切断刃が鋼材による基体と、該基体の少なくとも刃先にはDLC,Me−DLC,TiN,TiCN,TiAlN,CrNの一種又は二種以上からなる被膜が形成されており、当該切断刃の刃先が曲率をもって形成されており、スリーブ切断開始時の接触点における刃先の曲率半径がチューブにおける曲率半径の1倍以上5倍以下で形成されていることを特徴とする金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃。
  2. 前記切断刃が、接触点における刃先方向が回転動径に対して15度以上後退した位置に配置される形状となる請求項1に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃。
  3. 前記切断刃の刃先が片刃であることを特徴とする請求項1又は2に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃。
  4. 前記切断刃の厚みが、0.2〜0.5mmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載された金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブを形成するためのスリーブ用の切断刃。
  5. 金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの胴部を製造する方法において、金属箔を有する積層シートによって連続して円筒状のスリーブを成形した工程後、スリーブを一定寸法のチューブに切断機を用いて連続して切断する切断工程を有し、当該切断工程において使用される切断機の切断刃が、鋼材による基体と、該基体の表面にDLC、Me−DLC,TiAlN,CrN,TiCNの一種又は二種以上からなる被膜が形成されており、当該切断工程において使用される切断機が、スリーブの流れを止めずにスリーブを垂直方向に輪切りするブレード方式のブレードカッターであり、当該切断刃の刃先が曲率をもって形成されており、スリーブ切断開始時の接触点における刃先の曲率半径がチューブにおける曲率半径の1倍以上5倍以下で形成されていることを特徴とする金属ラミネートチューブ又はポリフォイルチューブの製造方法。
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