JP2021011015A - ダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離を防止でき、平滑な加工面が得られるダイヤモンド被覆回転切削工具及びその製造方法を提供する。【解決手段】ダイヤモンド被覆回転切削工具は、工具直径をD0とし、すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd1とし、逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd2としたときに、工具すくい面における基体切れ刃部の先端から50μm又は工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲の平均膜厚d1が1.0μm≦d1≦5.0μmとされ、工具逃げ面における平均膜厚d2が8μm≦d2≦30μmとされ、工具回転中心と基体切れ刃部の先端とを結ぶ直線を基準線Cとし、基準線Cから工具切れ刃部の刃先先端までの高さをhとしたときに、高さhが(−d2/2)μm≦h≦0μmに設けられている。【選択図】 図2

Description

本発明は、超硬合金からなる基体の表面にダイヤモンドが被覆されたダイヤモンド被覆回転切削工具及びその製造方法に関する。
超硬合金からなる基体の表面にダイヤモンドが被覆された回転切削工具は、ダイヤモンド焼結体(PCD)工具と比べて製造が容易で刃先強度が高いという利点があるが、ダイヤモンド被膜の膜厚に応じて刃先が丸みを帯びるため、切れ味が悪くなり、加工面の面粗さの低下やバリの発生等の問題がある。また、特に超硬合金等の硬質材料の加工では、フレーキングにより工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離が発生しやすいことが知られており、その工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離の前後で加工面に段差が発生する等、加工精度上の問題がある。
このような工具の刃先が丸みを帯びる問題に対しては、例えば特許文献1〜5に記載される方法等が提案されている。
特許文献1には、刃先のダイヤモンド被膜を研磨加工により平面的に薄くすることで刃先を鋭利にすることが記載されている。また、特許文献2又は特許文献3には、刃先にチャンファを形成することで切れ刃の切れ味が良くなることが記載されている。また、特許文献4には、工具すくい面のダイヤモンド被膜の成膜速度を工具逃げ面よりも遅くすることで、工具すくい面の膜厚を工具逃げ面の膜厚よりも薄くし、通常(工具すくい面と工具逃げ面の膜厚が等しいもの)よりも刃先の曲率半径を小さくする方法が記載されている。さらに、特許文献5には、レーザ加工により工具すくい面のダイヤモンド被膜を薄く加工し、刃先の曲率半径を小さくする方法が記載されている。また、特許文献5の実施例には、工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離に関して、工具すくい面のダイヤモンド被膜の膜厚を薄くすることで抑制できることが報告されている。
特開平4‐210315号公報 特許第3477182号公報 特許第3477183号公報 特許第5124790号公報 特許第5764181号公報
一般に、超硬合金の切削に用いる回転工具では、工具の刃先の曲率半径を超硬合金中の炭化タングステン(WC)粒子と同程度のスケール以下(1μm以下)とすることで、光沢度の高い(鏡面仕上げの)加工面を得られる。
しかし、特許文献1に記載の方法では、刃先の曲率半径を1μm以下にするためには、工具逃げ面と工具すくい面の両側を大きく研磨する必要がある。このため、加工の手間がかかり、また、ダイヤモンド被膜全体が薄くなるため、工具寿命が低下することが問題となる。
また、特許文献2又は特許文献3に記載の方法では、工具すくい面と工具逃げ面の両方にチャンファを形成することにより刃先の曲率半径が1μm以下の鋭利な刃先を形成できると考えられるが、工具すくい面のダイヤモンド被膜の膜厚が元の膜厚の大きさと変わらないため(薄くしないため)、超硬切削時に工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離が発生するおそれがある。
さらに、特許文献4に記載の方法では、工具すくい面と工具逃げ面の膜厚に対し、それらを滑らかな曲面で結んだ形状で刃先の曲率が決まるため、工具の寿命を十分に保つことが可能な逃げ面の膜厚(8μm以上)において、刃先の曲率半径を1μm以下に形成することはできない。
また、特許文献5に記載のレーザ加工方法は、特許文献5の図6に示されるように、特許文献1に記載の方法と同様に、工具すくい面のダイヤモンド被膜の膜厚を平面的に薄くするものである。また、特許文献5においては、刃先の曲率半径を工具逃げ面と工具すくい面のダイヤモンド膜厚に応じて変化させることが記載されており、その請求項1に記載の計算式では、工具逃げ面のダイヤモンド被膜の膜厚が10μm以下の場合において、刃先の曲率半径の最小値が1μm以下となることから、刃先の曲率半径を1μm以下とするためには、工具すくい面や工具逃げ面のダイヤモンド被膜の膜厚を十分に小さくする必要がある。このため、特許文献5に記載の方法では、摩耗による寿命を延ばすために工具逃げ面のダイヤモンド被膜の膜厚を大きく維持しながら、刃先を鋭利に形成することができない。また、特許文献5の図6、図12及び請求項1等に記載された内容から、刃先の曲率半径として規定されるRの位置は刃先の最も鋭利な点ではない。そのため、特許文献5に記載の工具では、刃先の鋭利な部分ではなく、R形状部を接触させるような加工の仕方となり、十分に平滑な加工面が得られない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離を防止でき、平滑な加工面が得られるダイヤモンド被覆回転切削工具及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具は、超硬合金からなる工具基体の表面にダイヤモンド被膜が被覆されたダイヤモンド被覆切削工具であって、前記工具基体の基体すくい面と基体逃げ面との間に基体切れ刃部が形成され、前記基体すくい面の表面に被覆されたすくい面側ダイヤモンド被膜により工具すくい面が形成され、前記基体逃げ面の表面に被覆された逃げ面側ダイヤモンド被膜により工具逃げ面が形成され、前記工具すくい面と前記工具逃げ面との間に工具切れ刃部が形成されており、工具直径(呼び径)をD0とし、前記すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd1とし、前記逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd2としたときに、前記工具すくい面における前記基体切れ刃部の先端から50μm又は前記工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲の前記平均膜厚d1が1.0μm≦d1≦5.0μmとされ、前記工具逃げ面における平均膜厚d2が8μm≦d2≦30μmとされ、工具回転中心と前記基体切れ刃部の先端とを結ぶ直線を基準線Cとし、前記基準線Cから前記工具切れ刃部の刃先先端までの高さをhとし、該高さhについて前記基準線Cよりも前記工具すくい面側を正とし、前記工具逃げ面側を負としたときに、前記高さhが(−d2/2)μm≦h≦0μmに設けられている。
このダイヤモンド被覆回転切削工具では、工具切れ刃部の刃先の最も鋭利な点の工具切れ刃部の刃先の高さhを、基体切れ刃部と同じ高さ(h=0μm)か、それよりも低く((−d2/2)μm≦h<0μm)することで、刃先の最も鋭利な点と刃先の最外周点とをほぼ一致させることができ、刃先の最も鋭利な点で被削材を加工できる。したがって、被削材の加工時における切削抵抗を小さくできるので、加工品質を向上でき、平滑な加工面を得ることができる。
また、工具すくい面における、基体切れ刃部の先端から50μm又は工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲において、すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d1を1.0μm≦d1≦5.0μmとしているので、そのすくい面側ダイヤモンド被膜の剥離を防止でき、良好な加工精度を維持できる。なお、平均膜厚d1が1.0μm未満では、工具すくい面(すくい面側ダイヤモンド被膜)の摩耗により、工具基体が直ぐに露出する(あるいは、最初から露出している)。このように工具基体が露出した状態ではすくい面の耐摩耗性が低くなり、工具基体の摩耗箇所を起点としてダイヤモンド被膜が剥離する等により、工具寿命が低下する。また、平均膜厚d1が5.0μmを超える場合は、すくい面側ダイヤモンド被膜の剥離が生じやすい。
また、被削材の加工時において、工具逃げ面は、工具すくい面と比べて、工具切れ刃部の刃先先端(先端作用点)から離れた位置においても被削材と接触しやすく、被削材との摺動により摩耗しやすい。そこで、逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2を8μm≦d2≦30μmに確保することで、その逃げ面側ダイヤモンド被膜の剥離を防止するとともに、工具寿命の低下を防止できる。
なお、平均膜厚d2が8μm未満では、工具すくい面よりも工具逃げ面が先に摩耗しやすくなり、工具寿命が低下する。一方で、平均膜厚d2が30μmを超えると、ダイヤモンド被膜が自壊しやすくなる。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具において、前記工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径をRとしたときに、該曲率半径Rが1μm以下とされる。
ダイヤモンド被覆回転切削工具では、工具切れ刃部の刃先の最も鋭利な点の曲率半径Rを1μm以下(R≦1μm)で形成しているので、被削材の加工時における切削抵抗をより小さくでき、光沢度の高い加工面を得ることができる。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具において、前記工具切れ刃部の刃先における前記工具すくい面と前記基準線Cとがなす角度を刃先すくい角θとしたときに、該刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°とされる。
工具切れ刃部の刃先すくい角θを−30°≦θ≦5°の範囲としているので、刃先すくい角θの大きな側(5°<θ)で生じ易いチッピングや、刃先すくい角θの小さな側(θ<−30°)で生じ易い刃先の摩耗を防止でき、刃先の曲率半径Rが切削長とともに増加する問題を抑制できる。したがって、加工面の平滑さを保つことができる範囲を広くでき、工具寿命を延ばすことができる。
一般に、超硬金型加工用等の精密さを要求される工具では、一刃あたりの切り込み深さが5μm又は(d2/2)μm程度で用いる場合が多いため、その領域における刃先すくい角θが切削性能に影響する。このため、刃先すくい角θは、(1)刃先の最も鋭利な点と、刃先の最も鋭利な点から工具中心側に5μm進んだ先の工具すくい面の表面上の点とを直線で結んだ線を工具切れ刃部の刃先すくい面とした場合の、この刃先すくい面の基準線Cに対する角度、又は(2)刃先の最も鋭利な点と、刃先の最も鋭利な点から工具中心側に(d2/2)μm進んだ先の工具すくい面の表面上の点とを直線で結んだ線を工具切れ刃部の刃先すくい面とした場合の、この刃先すくい面の基準線Cに対する角度のうち、つまり、(1)又は(2)で規定する範囲の角度のうち、いずれか小さい方の範囲における角度とする。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法は、超硬合金からなり、基体すくい面と、基体逃げ面と、前記基体すくい面と前記基体逃げ面との間に形成された基体切れ刃部とを有する工具基体の表面にダイヤモンド被膜を成膜する成膜工程と、前記ダイヤモンド被膜にレーザビームを照射し、前記ダイヤモンド被膜を加工して、前記基体すくい面上の領域の工具すくい面と、前記基体逃げ面上の領域の工具逃げ面と、前記工具すくい面と前記工具逃げ面との間に工具切れ刃部とを形成するレーザ加工工程とを有し、前記レーザ加工工程では、前記基体すくい面上のすくい面側ダイヤモンド被膜の厚み方向に複数層の加工レイヤーを設定し、各加工レイヤーに対して前記レーザビームを垂直に照射するとともに、該レーザビームを前記基体切れ刃部の延在方向に直交する方向に沿って走査することにより、前記加工レイヤー毎に前記ダイヤモンド被膜の所定部分を除去して、前記工具すくい面と前記工具逃げ面と前記工具切れ刃部とを形成し、前記加工レイヤー毎の前記レーザビームの走査を、加工予定の前記工具切れ刃部の刃先先端位置よりも外側に走査停止位置を有する走査線と、前記工具切れ刃部の刃先先端位置よりも内側に走査停止位置を有する走査線とを組み合わせて行う。
工具基体の表面に被覆されたダイヤモンド被膜は、すくい面側ダイヤモンド被膜と逃げ面側ダイヤモンド被膜との間が円弧面で形成されることから、すくい面側ダイヤモンド被膜の厚み方向に積層される各加工レイヤーに対してレーザビームを垂直に照射すると、各加工レイヤーの刃先近傍においては、レーザビームの照射位置が工具中心側と比べて深く照射される。このため、他の部分と比べて刃先近傍が深く加工されたり、加工量に変化が生じたりする。つまり、各加工レイヤー内においてレーザビームの照射距離が変化することにより、特に刃先近傍の加工面形状が大きく加工されやすい。
そこで、加工レイヤー毎のレーザビームの走査を、その加工レイヤー毎に加工予定の工具切れ刃部の刃先先端位置よりも外側に走査停止位置を有する走査線と、その刃先先端位置よりも内側に走査停止位置を有する走査線とを組み合わせて行うことにより、照射されるレーザビームのエネルギー密度を容易に調整することができる。これにより、すくい面側ダイヤモンド被膜の所定部分を除去して、三次元形状の加工面(刃先すくい面)を容易に形成できる。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具によれば、工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離を防止して、平滑な加工面が得られる。また、本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法によれば、鋭利な刃先形状を有するダイヤモンド被覆回転切削工具を高精度に加工できる。
本発明の実施形態のボールエンドミルの工具先端部の斜視図である。 本発明の実施形態のボールエンドミルの工具切れ刃部を示す要部断面図であり、刃先すくい角が正の刃先すくい面を有する場合を説明する図である。 本発明の実施形態のボールエンドミルの工具切れ刃部を示す要部断面図であり、刃先すくい角が負の刃先すくい面を有する場合を説明する図である。 本実施形態に係るボールエンドミルの製造方法に使用されるレーザ加工装置を示す全体構成図である。 刃先すくい角が負の刃先すくい面を加工する場合のレーザ加工工程を説明する模式図である。 刃先すくい角が正の刃先すくい面を加工する場合のレーザ加工工程を説明する模式図である。 レーザビームのオーバーラップを説明する模式図である。 ボールエンドミルの作成例を示す画像であり、(a)が工具先端部の全体画像、(b)が工具切れ刃部の要部拡大画像である。 (a)が図8に示すボールエンドミルの工具切れ刃部の一部をFIB加工により断面を加工した部分の要部拡大画像であり、(b)が(a)の刃先部分の要部拡大画像である。 切削試験後のボールエンドミルの工具先端部の要部拡大画像を示す
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具は、図2に示すように、工具基体1の表面にダイヤモンド被膜2が被覆されたドリル、エンドミル、又はインサート等のダイヤモンド被覆回転切削工具に適用される。このうち本実施形態では、図1に示すように、軸線O回りに回転される工具先端部3を有し、その工具先端部3に、一対の工具切れ刃部41が軸線Oを挟んで180°反対側に形成された2枚刃のボールエンドミル101に適用した例について説明する。
ボールエンドミル101は、工具先端部3の外径(工具直径、呼び径)D0が0.1mm以上2.0mm以下とされる小径のボールエンドミルであり、図1に示すように、工具切れ刃部41は、工具すくい面42と工具逃げ面43との間の交差稜線部に形成されており、工具切れ刃部41、工具すくい面42及び工具逃げ面43は、ボールエンドミル101の軸線Oを対称点として点対称に2箇所に配置されている。
工具基体1は超硬合金で形成され、ダイヤモンド被膜2は、熱フィラメントCVD法(化学気相成長法)等により成膜される。ダイヤモンド被膜2の膜質は、特に限定されるものではなく、一般的に適用されるものを用いることができる。なお、ダイヤモンド被膜2の膜質とは、ダイヤモンドの結晶粒径、ダイヤモンドの結晶の配向性、窒素やホウ素などの添加物元素量や、積層構造などを示す。
図2に示すように、工具基体1は、基体すくい面12と、基体逃げ面13と、これら基体すくい面12と基体逃げ面13との間の交差稜線部に形成された基体切れ刃部11とを有している。そして、工具基体1の表面に形成されたダイヤモンド被膜2のうち、基体すくい面12の表面に被覆されたすくい面側ダイヤモンド被膜22により工具すくい面42が形成され、基体逃げ面13の表面に被覆された逃げ面側ダイヤモンド被膜23により工具逃げ面43が形成され、これら工具すくい面42と工具逃げ面43との間に工具切れ刃部41が形成されている。
ボールエンドミル101は、図1又は図2に示すように、工具直径をD0とし、すくい面側ダイヤモンド被膜22の平均膜厚をd1とし、逃げ面側ダイヤモンド被膜23の平均膜厚をd2としたときに、工具すくい面42における、基体切れ刃部11の先端から50μm又は工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲(図2に符号Eで示す範囲)の平均膜厚d1が1.0μm≦d1≦5.0μmとされ、工具逃げ面43における平均膜厚d2が8μm≦d2≦30μmとされる。
また、ボールエンドミル101の工具回転中心(軸線O)と基体切れ刃部11の先端とを結ぶ直線を基準線Cとし、基準線Cから工具切れ刃部41の刃先先端までの高さをhとし、その高さhについて基準線Cよりも工具すくい面42側を正(+;プラス)とし、工具逃げ面43側を負(−;マイナス)としたときに、高さhが(−d2/2)μm≦h≦0μmに設けられている。そして、工具切れ刃部41の刃先先端の曲率半径をRとしたときに、その曲率半径Rは1μm以下に設けられている。
また、図2に示すように、工具切れ刃部41の刃先における刃先すくい面44と基準線Cとがなす角度を刃先すくい角θとしたときに、刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°とされる。なお、図2では、基準線Cに平行な線を引き、刃先すくい角θを図示している。また、本実施形態のボールエンドミル101は、図2に示すように、刃先すくい角θが0°よりも大きく形成されている。なお、刃先すくい角θが0°よりも小さい場合は、図3に示すような刃先の形態となる。
一般に、超硬金型加工用等の精密さを要求される工具では、一刃あたりの切り込み深さが5μm又は(d2/2)μm程度で用いる場合が多いため、その領域における刃先すくい角θが切削性能に影響する。このため、刃先すくい角θは、(1)刃先の最も鋭利な点と、刃先の最も鋭利な点から工具中心側に5μm進んだ先の工具すくい面42の表面上の点とを直線で結んだ線を工具切れ刃部41の刃先すくい面44とした場合の、この刃先すくい面44の基準線Cに対する角度、又は(2)刃先の最も鋭利な点と、刃先の最も鋭利な点から工具中心側に(d2/2)μm進んだ先の工具すくい面42の表面上の点とを直線で結んだ線を工具切れ刃部41の刃先すくい面44とした場合の、この刃先すくい面44の基準線Cに対する角度のうちいずれか小さい方の範囲、つまり、(1)又は(2)で規定する範囲の角度のうち、いずれか小さい方の範囲における角度とする。
このように、本実施形態のボールエンドミル101(ダイヤモンド被覆回転切削工具)では、工具切れ刃部41の刃先の最も鋭利な点の曲率半径Rを1μm以下(R≦1μm)で形成するとともに、その工具切れ刃部41の刃先の高さhを、工具基体1の基体切れ刃部11と同じ高さ(h=0μm)か、それよりも低く((−d2/2)μm≦h<0μm)することで、刃先の最も鋭利な点と刃先の最外周点とをほぼ一致させることができ、刃先の最も鋭利な点で被削材を加工できる。したがって、被削材の加工時における切削抵抗を小さくできるので、加工品質を向上でき、平滑な加工面を得ることができる。
また、工具すくい面42における、基体切れ刃部11の先端から50μm又は工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲Eにおいて、すくい面側ダイヤモンド被膜22の平均膜厚d1を1.0μm≦d1≦5.0μmとしているので、すくい面側ダイヤモンド被膜22の剥離を防止でき、良好な加工精度を維持できる。なお、平均膜厚d1が1.0μm未満では、工具すくい面42(すくい面側ダイヤモンド被膜22)の摩耗により、工具基体1が直ぐに露出する(あるいは、最初から露出している)。このように工具基体1が露出した状態では工具すくい面42の耐摩耗性が低くなり、工具基体1の摩耗箇所を起点としてダイヤモンド被膜2(すくい面側ダイヤモンド被膜22)が剥離する等により、工具寿命が低下する。また、平均膜厚d1が5.0μmを超える場合は、すくい面側ダイヤモンド被膜22の剥離が生じやすくなる。
また、被削材の加工時において、工具逃げ面43は、工具すくい面42と比べて、工具切れ刃部41の刃先先端(先端作用点)から離れた位置においても被削材と接触しやすく、被削材との摺動により摩耗しやすい。そこで、逃げ面側ダイヤモンド被膜23の平均膜厚d2を8μm≦d2≦30μmの範囲に確保することで、その逃げ面側ダイヤモンド被膜23の剥離を防止するとともに、工具寿命の低下を防止できる。
なお、平均膜厚d2が8μm未満では、工具すくい面42よりも工具逃げ面43が先に摩耗しやすくなり、工具寿命が低下する。一方で、平均膜厚d2が30μmを超えると、ダイヤモンド被膜2が自壊しやすくなる。
また、本実施形態のボールエンドミル101では、工具切れ刃部41の刃先すくい角θを−30°≦θ≦5°の範囲としているので、刃先すくい角θの大きな側(5°<θ)で生じ易いチッピングや、刃先すくい角θの小さな側(θ<−30°)で生じ易い刃先の摩耗を防止でき、刃先の曲率半径Rが切削長とともに増加する問題を抑制できる。したがって、加工面の平滑さを保つことができる範囲を広くでき、工具寿命を延ばすことができる。
次に、本実施形態のボールエンドミル101(ダイヤモンド被覆回転切削工具)を製造する方法について、説明する。
本実施形態のボールエンドミル101の製造方法は、超硬合金からなる工具基体1の表面にダイヤモンド被膜2を成膜する成膜工程と、ダイヤモンド被膜2にレーザビームLを照射し、ダイヤモンド被膜2を加工して工具切れ刃部41を形成するレーザ加工工程とを有する。
(成膜工程)
成膜工程では、基体すくい面12と、基体逃げ面13と、これら基体すくい面12と基体逃げ面13との間に形成された基体切れ刃部11とを有する工具基体1の表面に、ダイヤモンド被膜2を例えば8μm以上30μm以下の略一定の膜厚(平均膜厚)で、すなわち一様に成膜する。
工具基体1へのダイヤモンド被膜2の成膜は、例えばマイクロ波プラズマCVD法や、熱フィラメントCVD法、高周波プラズマCVD法等の公知の方法を好適に用いることができる。また、イオンビーム法等の他の成膜方法を適用することもできる。
(レーザ加工工程)
レーザ加工工程では、例えば、図4に示すようなレーザ加工装置201を使用し、工具基体1の表面に被覆されたダイヤモンド被膜2にレーザビームLを照射して、そのダイヤモンド被膜2を加工する。以下、図4及びレーザ加工工程の説明においては、ダイヤモンド被膜2が形成された工具基体1を符号10で示す。
例えば、レーザ加工装置201は、レーザビームLをパルス発振してダイヤモンド被膜2に一定の繰り返し周波数で照射しながら走査するレーザビーム照射機構50と、ダイヤモンド被膜が被覆された工具基体10を保持した状態で、回転、旋回、及びxyz軸方向にそれぞれ移動可能な工具保持機構60と、これらを制御する制御機構70とを備える構成とされる。
工具保持機構60は、工具基体10をx‐y‐zの各方向に並進運動でき、かつ旋回運動、及び自転運動できる機構を有している。具体的には、水平面に平行なx軸方向に移動可能なx軸ステージ部61xと、そのx軸ステージ部61x上に設けられx軸方向に対して垂直であり水平面に平行なy軸方向に移動可能なy軸ステージ部61yと、y軸ステージ部61y上に設けられ水平面に対して垂直方向に移動可能なz軸ステージ部61zと、z軸ステージ部61z上に設けられた旋回機構62と、旋回機構62に固定されて工具基体10を保持可能なホルダ63を旋回機構62の旋回中心と直交する軸を中心に回転する回転機構64とを備える構成とされる。これら各ステージ部61x〜61z、旋回機構62、回転機構64の各駆動部は、例えばステッピングモータが用いられ、エンコーダにより位相をフィードバックすることができるようになっている。
レーザビーム照射機構50は、QスイッチによりレーザビームLをパルス発振するレーザ発振機51と、レーザビームLをスポット状に集光させる集光レンズ52と、集光レンズ52からのレーザビームLを走査するガルバノスキャナ等のビーム走査系53と、レーザビームLの照射位置を撮影するCCDカメラ等の撮影部54とを備えている。
レーザ発振機51は、190nm〜1100nmの短波長のレーザビームLを照射できる光源を使用することができ、例えば本実施形態では、波長355nmのレーザビーム(Nd:YAGレーザの第三高調波)を発振して出射できるものを用いている。また、ビーム走査系53は、工具保持機構60の真上に配置されている。
そして、制御機構70は、全体の動作を制御するもので、レーザビームLの旋回軌道の半径、旋回軌道における後述のウエイト時間などを設定するプログラムを有している。
次に、このように構成されるレーザ加工装置201を使用して、工具基体10の表面に被覆されたダイヤモンド被膜2を加工して、基体すくい面12上の領域の工具すくい面42と、基体逃げ面13上の領域の工具逃げ面43と、工具すくい面42と工具逃げ面43との間に工具切れ刃部41とを形成する方法について説明する。
レーザ加工工程では、図5及び図6に示すように、基体すくい面12上のすくい面側ダイヤモンド被膜22の厚み方向に複数層(図5及び図6では9層)の加工レイヤー25を設定する。そして、各加工レイヤー25に対してレーザビームLを垂直に照射するとともに、そのレーザビームLを図1に複数の矢印で示したように基体切れ刃部11の延在方向に直交する方向に沿って走査することにより、加工レイヤー25毎にダイヤモンド被膜2の所定部分を除去して、工具すくい面42を加工するとともに、工具すくい面42と工具逃げ面43との間に配置される工具切れ刃部41とを形成する。
このとき、図1に示すように、工具切れ刃部41の刃先先端位置におけるレーザビームLの走査線の間隔を一定にして行う。また、本実施形態のボールエンドミル101のような形態では、工具すくい面42(基体すくい面12)の内側にいく程、レーザビームLの走査線の密度が高まり、走査線の密度の違いにより加工量に変化が生じる。そこで、走査線の密度を個々の走査線の長さで調整してもよい。
また、レーザビームLの走査は、パルス発振されるレーザビームLのフルエンス(パルスあたりのレーザビームの照射エネルギー密度)が、ダイヤモンド被膜2の加工閾値の直上である0.5(J/cm)〜5.0(J/cm)程度になるように、レーザビームLの照射点、すなわちダイヤモンド被膜2(すくい面側ダイヤモンド被膜22)の表面におけるレーザビームLの集光直径や出力等を調整する。フルエンスを上記範囲に設定することで、本発明で規定する曲率半径Rが1μm以下の鋭利な刃先を形成することが可能となる。また、各加工レイヤー25において、隣接するレーザビームLの走査線のオーバーラップKは50%以上とするのが良い。なお、図7に示すように、レーザビームLの集光直径をBとし、レーザビームLを走査した際に走査線間で隣接するレーザビームLの集光直径Bの中心間距離をAとすると、A=BのときにオーバーラップKが0%となり、A=(B/2)のときにオーバーラップKが50%となる。オーバーラップKを50%以上とすることで、加工面を凹凸のない滑らかな面に仕上げることができる。
そして、このようなレーザビームLの走査を、各加工レイヤー25において繰り返し行うことで、すくい面側ダイヤモンド被膜22の所定部分を除去して三次元形状の加工面を形成していき、工具すくい面42を加工して、工具すくい面42とともに、工具逃げ面43と工具切れ刃部41とを形成する。
例えば、図3に示すように、刃先の高さhが0未満(h<0μm)であり、刃先すくい角θが負(θ<0°)の刃先すくい面44及び工具切れ刃部41を形成する場合には、図5に実線矢印S1で走査線を示したように、加工レイヤー25毎のレーザビームLの走査線S1の走査停止位置を加工予定の工具切れ刃部41の刃先先端位置よりも外側に設定する。
この場合、図5に示すように、工具基体1の表面に被覆されたダイヤモンド被膜2は、すくい面側ダイヤモンド被膜22と逃げ面側ダイヤモンド被膜23との間の表面が円弧面で形成されることから、すくい面側ダイヤモンド被膜22の厚み方向に積層される各加工レイヤー25に対してレーザビームLを垂直に照射すると、各加工レイヤー25の刃先近傍においては、レーザビームLの照射位置が工具中心側と比べて深く照射される。つまり、各加工レイヤー25内においてレーザビームLの照射距離が変化することにより、特に刃先近傍の加工面形状が大きく加工される。これにより、他の部分と比べて刃先近傍を深く加工でき、刃先すくい角θが負となる刃先すくい面44と、刃先の高さhが0未満の工具切れ刃部41とを加工できる。
また、図2に示すように、刃先の高さhが0未満(h<0μm)であり、刃先すくい角θが正(0°<θ)の刃先すくい面44及び工具切れ刃部41を形成する場合には、図6に示すように、加工レイヤー25毎のレーザビームLの走査を、加工予定の工具切れ刃部41の刃先先端位置よりも外側に走査停止位置を有する走査線S1(実線矢印)と、加工予定の工具切れ刃部41の刃先先端位置よりも内側に走査停止位置を有する走査線S2(破線矢印)とを組み合わせて行う。この際、加工予定の工具切れ刃部41の刃先先端位置よりも内側に走査停止位置を有する走査線S2については、各走査停止位置を例えば図6に二点鎖線で示すような曲線45上に載せて行うことで、段差のない滑らかな加工面形状を高精度に形成できる。
このように、レーザビームLの走査線の走査停止位置を調整することにより、加工面に照射されるレーザビームLのエネルギー密度を容易に調整できるので、すくい面側ダイヤモンド被膜22の所定部分を除去して、三次元形状の加工面(刃先すくい面44)を容易に形成できるとともに、曲率半径Rが1μm以下の鋭利な刃先を形成できる。
なお、図6では、工具切れ刃部41の刃先先端位置よりも外側に走査停止位置を有する走査線S1と、工具切れ刃部41の刃先先端位置よりも内側に走査停止位置を有する走査線S2とを、交互に実施しているが、これに限定されるものではない。加工面形状に応じて、外側の走査線S1と内側の走査線S2との走査タイミングや回数を組み合わせることができる。
次に、以下の加工条件により、本実施形態のボールエンドミルを実際に作製し、評価を行った。
(加工条件)
レーザ波長:355nm
パルス幅:30ns
繰り返し周波数:200kHz
フルエンス:2.5(J/cm
隣接するレーザビームのオーバーラップK:75%
レーザビームの走査速度:200(mm/s)
レーザビームの走査線の間隔(中心間距離A):2μm
加工レイヤーの層数:14層(このうち、刃先先端位置の内側に走査停止位置を設定したものは5層)
図8は作製した2枚刃のボールエンドミルの工具先端部の画像であり、(a)が工具先端部の全体画像、(b)が工具切れ刃部の要部拡大画像である。また、図9(a)は図8に示すボールエンドミルの刃先にFIB(Focused Ion Beam)加工により切断面を加工した部分の画像であり、図9(b)は(a)の断面像の刃先部分の要部拡大画像である。
図8及び図9に示すボールエンドミルは、工具直径D0が2.0mmの工具基体1に対し、熱フィラメントCVD法により単層で平均膜厚20μmのダイヤモンド被膜2を被覆したものに対し、すくい面側ダイヤモンド被膜22の平均膜厚d1が約1.5μm、刃先の曲率半径Rが約0.09μm、刃先すくい角θが約−8°、刃先の高さhが−9μmとなるように加工したものである。
刃先の曲率半径Rの測定は、倍率10000倍以上のSEM像を用いて行い、図9(b)の10000倍のSEM像に示すように、FIB加工により得られた刃先の切れ刃稜線に垂直な方向の断面像により、刃先のダイヤモンド被膜の表面(二点鎖線)を半径Rの円(破線円)で近似したものとした。また、すくい面側ダイヤモンド被膜22の平均膜厚d1の測定は、倍率2000倍以上のSEM像を用いて行い、FIB加工により得られた刃先の断面像において、範囲Eの範囲内で2μmおきに等間隔ですくい面側ダイヤモンド被膜22の膜厚を測定していき、得られた複数の膜厚の値の平均値を平均膜厚d1として求めた。
表1〜表3に示す条件で、ボールエンドミル(2枚刃、工具直径D0:2.0mm)の試料を作製し、以下の条件により切削試験を行った。
(切削試験条件)
加工方法:平面加工(ダウンカット)
切削油:無し(エアブローのみ)
ワーク(被削材):超硬合金(ISO分類記号:K20)、
直径20mm、厚さ2mmのコイン状
回転速度:30000(min−1
送り速度:300(mm/min)
切り込み量:ap=0.05mm、ae=0.03mm
切削長:約10m
評価方法:
SEM像:日立ハイテクノロジース製 走査電子顕微鏡(型番:S‐3400N)
光沢度:日本電色工業株式会社製 光沢度計(型番:PG‐1M)、
測定角度:20°、測定面積:10.0×10.6mm(ワーク中央部)
面粗さ:KEYENCE レーザ顕微鏡(型番:VK‐X200)
面粗さ測定箇所はワーク中央部(切削長約5mの箇所)
(試験1)
表1に示す試料番号1〜13の条件のボールエンドミルを作製し、各ボールエンドミルについて、切削試験後のダイヤモンド被膜の膜厚と剥離発生との関係を調べた。表1に結果を示す。
表1に示すように、逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2の大きさによらず、すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d1が1.0μm以上5.0μm以下(1.0μm≦d1≦5.0μm)の場合において、すくい面側ダイヤモンド被膜の剥離が発生しない結果となった。なお、すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d1が0.5μm以下(d1<1.0μm)とされる試料番号7では、すくい面側ダイヤモンド被膜が摩滅した。また、逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2が8μm以下(d2<8μm)とされる試料番号1では、すくい面側ダイヤモンド被膜の剥離は発生しなかったが、逃げ面側ダイヤモンド被膜が摩滅する結果となった。なお、膜厚(平均膜厚d2)が35μmのダイヤモンド被膜を熱フィラメントCVD法にて被覆しようとしたところ、成膜後のダイヤモンド被膜に自壊が見られた。
(試験2)
表2に示す未処理1の条件のダイヤモンド被膜(平均膜厚12μm)を表面に被覆したボールエンドミルにレーザ加工を施し、試料番号14〜28の条件のボールエンドミルを作製した。加工レイヤーの層数はいずれの試料も9層とし、それぞれの試料について、レーザビームの走査を刃先すくい面上(刃先の内側)で停止する層の層数と、レーザビームの走査停止位置とを調整することで、刃先の高さhと刃先すくい角θを制御した。なお、試料番号13〜27は、いずれも、切削試験において、すくい面側ダイヤモンド被膜の剥離が発生しない条件(d1=1.5μm)とし、工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径Rを1μm以下で形成した。なお、未処理1の場合は、工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径Rが12μmであった。また、試料番号14〜28の逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2はいずれも12μmであるから、(−d2/2)=−6μmとなる。
そして、各試料について、切削試験後のワーク加工面の光沢度が未処理1(レーザ加工処理していないもの)の結果を上回り、かつ、ワーク加工面の面粗さ(算術平均粗さ)Raが未処理1の結果を下回ったものを「○」と評価した。また、光沢度が未処理1の結果を下回り、かつ、ワーク加工面の面粗さRaが未処理1の結果を上回ったものを「×」と評価した。さらに、判定が「○」と「×」以外のものは「△」と評価した。結果を表2に示す。
表2の結果から、刃先の高さhが−6μm≦h≦0μm、刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°をともに満たす条件の判定が「○」となり、良好な光沢度と面粗さRaが得られることがわかった。
(試験3)
表3に示す未処理2の条件のダイヤモンド被膜(平均膜厚20μm)を表面に被覆したボールエンドミルにレーザ加工を施し、試料番号29〜43の条件のボールエンドミルを作製した。加工レイヤーの層数はいずれの試料も16層とし、それぞれの試料について、レーザビームの走査を刃先すくい面上(刃先の内側)で停止する層の層数と、レーザビームの走査停止位置とを調整することで、刃先の高さhと刃先すくい角θを制御した。なお、試料番号29〜43は、いずれも、切削試験において、すくい面側ダイヤモンド被膜の剥離が発生しない条件(d1=1.5μm)とし、工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径Rを1μm以下で形成した。なお、未処理2の場合は、工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径Rが20μmであった。また、試料番号29〜43の逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2はいずれも20μmであるから、(−d2/2)=−10μmとなる。
そして、各試料について、切削試験後のワーク加工面の光沢度が未処理2(レーザ加工処理していないもの)の結果を上回り、かつ、ワーク加工面の面粗さ(算術平均粗さ)Raが未処理2の結果を下回ったものを「○」と評価した。また、光沢度が未処理2の結果を下回り、かつ、ワーク加工面の面粗さRaが未処理2の結果を上回ったものを「×」と評価した。さらに、「○」と「×」以外のものを「△」と評価した。結果を表3に示す。
表3の結果から、刃先の高さhが−10μm≦h≦0μm、刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°をともに満たす条件の判定が「○」となり、良好な光沢度と面粗さRaが得られることがわかった。
また、試験2と試験3の結果から、刃先の高さhは、逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2に対し、(−d2/2)μm≦h≦0μmを満たす条件で、刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°の際に判定が「○」となり、良好な光沢度と面粗さRaが得られることがわかった。
また、図10に、切削試験後の試料番号37のボールエンドミルの画像を示す。試料番号37のボールエンドミルは、図8及び図9に示した実施例1のボールエンドミルと同じ条件で作製されたものである。切削試験前の図8及び図9と、切削試験後の図10とを比較してわかるように、切削試験によっても工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離が発生せず、良好な加工性が得られた。
なお、刃先の高さhが−10μm≦h≦0μmの場合、図5及び図6で示した製造方法では、基体切れ刃部の先端から工具切れ刃部の刃先先端までの範囲におけるダイヤモンド被膜表面の基準線Cからの高さは、すくい面の平均膜厚d1を超えることはない。
(試験4)
表4に示す未処理3の条件のダイヤモンド被膜(平均膜厚20μm)を表面に被覆したボールエンドミルにレーザ加工を施し、試料番号44,45の条件のボールエンドミルを作製した。加工レイヤーの層数はいずれの試料も16層とし、それぞれの試料について、レーザビームの走査を刃先すくい面上(刃先の内側)で停止する層の層数と、レーザビームの走査停止位置とを調整することで、刃先の高さhと刃先すくい角θを制御するとともに、ビームのフルエンスを調整することで、刃先の曲率半径Rを制御した。なお、表4の未処理3は、表3の未処理2の条件のボールエンドミルと同じものである。
なお、試料番号44,45は、いずれも、切削試験において、すくい面側ダイヤモンド被膜の剥離や摩滅が発生しない条件(1.0μm≦d1≦5.0μm)とした。また、試料番号44,45の逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚d2はいずれも20μmであるから、(−d2/2)=−10μmとなり、高さhを−10μm≦h≦0μmの範囲内で形成した。
そして、各試料について、切削試験後のワーク加工面の光沢度が未処理3(レーザ加工処理していないもの)の結果を上回り、かつ、ワーク加工面の面粗さ(算術平均粗さ)Raが未処理3の結果を下回ったものを「○」と評価した。また、光沢度が未処理3の結果を下回った場合、又はワーク加工面の面粗さRaが未処理3の結果を上回った場合のいずれかの場合を「△」と評価した。結果を表4に示す。
表4の結果から、工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径Rが1μm以下(R≦1μm)の条件では、曲率半径Rが1μmを超える条件よりも、ワーク加工面の光沢度が大きくなり、また、ワーク加工面の面粗さRaを小さくでき、より良好な光沢度と面粗さRaが得られることがわかった。また、曲率半径Rが1μm以下の場合においても、曲率半径Rが小さくなるほど、ワーク加工面の光沢度が大きくなり、また、ワーク加工面の面粗さRaが小さくなる傾向が得られた。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態ではボールエンドミルを加工する場合について説明したが、刃先を一体に形成したドリルやその他のエンドミル、インサートなどの切削工具においても、本発明を適用することができ、曲線状の切れ刃部で構成されているもの、曲線状の切れ刃部と直線状の切れ刃部との組合せで構成されているものなど、広く適用することができる。
1 工具基体
2 ダイヤモンド被膜
3 工具先端部
11 基体切れ刃部
12 基体すくい面
13 基体逃げ面
22 すくい面側ダイヤモンド被膜
23 逃げ面側ダイヤモンド被膜
25 加工レイヤー
41 工具切れ刃部
42 工具すくい面
43 工具逃げ面
44 刃先すくい面
50 レーザビーム照射機構
51 レーサ発振機
52 集光レンズ
53 ビーム走査系
54 撮像部
60 工具保持機構
61x x軸ステージ部
61y y軸ステージ部
61z z軸ステージ部
62 旋回機構
63 ホルダ
64 回転機構
70 制御機構
101 ボールエンドミル(ダイヤモンド被覆回転切削工具)
201 レーザ加工装置
本発明は、超硬合金からなる基体の表面にダイヤモンドが被覆されたダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法に関する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、工具すくい面のダイヤモンド被膜の剥離を防止でき、平滑な加工面が得られるダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の参考例におけるダイヤモンド被覆回転切削工具は、超硬合金からなる工具基体の表面にダイヤモンド被膜が被覆されたダイヤモンド被覆切削工具であって、前記工具基体の基体すくい面と基体逃げ面との間に基体切れ刃部が形成され、前記基体すくい面の表面に被覆されたすくい面側ダイヤモンド被膜により工具すくい面が形成され、前記基体逃げ面の表面に被覆された逃げ面側ダイヤモンド被膜により工具逃げ面が形成され、前記工具すくい面と前記工具逃げ面との間に工具切れ刃部が形成されており、工具直径(呼び径)をD0とし、前記すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd1とし、前記逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd2としたときに、前記工具すくい面における前記基体切れ刃部の先端から50μm又は前記工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲の前記平均膜厚d1が1.0μm≦d1≦5.0μmとされ、前記工具逃げ面における平均膜厚d2が8μm≦d2≦30μmとされ、工具回転中心と前記基体切れ刃部の先端とを結ぶ直線を基準線Cとし、前記基準線Cから前記工具切れ刃部の刃先先端までの高さをhとし、該高さhについて前記基準線Cよりも前記工具すくい面側を正とし、前記工具逃げ面側を負としたときに、前記高さhが(−d2/2)μm≦h≦0μmに設けられている。
本発明の参考例におけるダイヤモンド被覆回転切削工具において、前記工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径をRとしたときに、該曲率半径Rが1μm以下とされる。
本発明の参考例におけるダイヤモンド被覆回転切削工具において、前記工具切れ刃部の刃先における前記工具すくい面と前記基準線Cとがなす角度を刃先すくい角θとしたときに、該刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°とされる。
本発明のダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法は、超硬合金からなり、基体すくい面と、基体逃げ面と、前記基体すくい面と前記基体逃げ面との間に形成された基体切れ刃部とを有する工具基体の表面にダイヤモンド被膜を成膜する成膜工程と、前記ダイヤモンド被膜にレーザビームを照射し、前記ダイヤモンド被膜を加工して、前記基体すくい面上の領域の工具すくい面と、前記基体逃げ面上の領域の工具逃げ面と、前記工具すくい面と前記工具逃げ面との間に工具切れ刃部とを形成するレーザ加工工程とを有し、前記レーザ加工工程では、前記基体すくい面上のすくい面側ダイヤモンド被膜の厚み方向に複数層の加工レイヤーを設定し、各加工レイヤーに対して前記レーザビームを垂直に照射するとともに、該レーザビームを前記基体切れ刃部の延在方向に直交する方向に沿って走査することにより、前記加工レイヤー毎に前記ダイヤモンド被膜の所定部分を除去して、前記工具すくい面と前記工具逃げ面と前記工具切れ刃部とを形成し、前記加工レイヤー毎の前記レーザビームの走査線の走査停止位置を加工予定の前記工具切れ刃部の刃先先端位置よりも外側に設定する

Claims (4)

  1. 超硬合金からなる工具基体の表面にダイヤモンド被膜が被覆されたダイヤモンド被覆切削工具であって、
    前記工具基体の基体すくい面と基体逃げ面との間に基体切れ刃部が形成され、
    前記基体すくい面の表面に被覆されたすくい面側ダイヤモンド被膜により工具すくい面が形成され、
    前記基体逃げ面の表面に被覆された逃げ面側ダイヤモンド被膜により工具逃げ面が形成され、
    前記工具すくい面と前記工具逃げ面との間に工具切れ刃部が形成されており、
    工具直径をD0とし、前記すくい面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd1とし、前記逃げ面側ダイヤモンド被膜の平均膜厚をd2としたときに、
    前記工具すくい面における前記基体切れ刃部の先端から50μm又は前記工具直径D0の1/10までのいずれか小さい方の範囲の前記平均膜厚d1が1.0μm≦d1≦5.0μmとされ、
    前記工具逃げ面における膜厚平均d2が8μm≦d2≦30μmとされ、
    工具回転中心と前記基体切れ刃部の先端とを結ぶ直線を基準線Cとし、
    前記基準線Cから前記工具切れ刃部の刃先先端までの高さをhとし、該高さhについて前記基準線Cよりも前記工具すくい面側を正とし、前記工具逃げ面側を負としたときに、
    前記高さhが(−d2/2)μm≦h≦0μmに設けられていることを特徴とするダイヤモンド被覆回転切削工具。
  2. 前記工具切れ刃部の刃先先端の曲率半径をRとしたときに、該曲率半径Rが1μm以下とされることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド被覆回転切削工具。
  3. 前記工具切れ刃部の刃先における前記工具すくい面と前記基準線Cとがなす角度を刃先すくい角θとしたときに、該刃先すくい角θが−30°≦θ≦5°とされることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイヤモンド被覆回転切削工具。
  4. 超硬合金からなり、基体すくい面と、基体逃げ面と、前記基体すくい面と前記基体逃げ面との間に形成された基体切れ刃部とを有する工具基体の表面にダイヤモンド被膜を成膜する成膜工程と、
    前記ダイヤモンド被膜にレーザビームを照射し、前記ダイヤモンド被膜を加工して、前記基体すくい面上の領域の工具すくい面と、前記基体逃げ面上の領域の工具逃げ面と、前記工具すくい面と前記工具逃げ面との間に工具切れ刃部とを形成するレーザ加工工程とを有し、
    前記レーザ加工工程では、
    前記基体すくい面上のすくい面側ダイヤモンド被膜の厚み方向に複数層の加工レイヤーを設定し、
    各加工レイヤーに対して前記レーザビームを垂直に照射するとともに、該レーザビームを前記基体切れ刃部の延在方向に直交する方向に沿って走査することにより、前記加工レイヤー毎に前記ダイヤモンド被膜の所定部分を除去して、前記工具すくい面と前記工具逃げ面と前記工具切れ刃部とを形成し、
    前記加工レイヤー毎の前記レーザビームの走査を、加工予定の前記工具切れ刃部の刃先先端位置よりも外側に走査停止位置を有する走査線と、前記工具切れ刃部の刃先先端位置よりも内側に走査停止位置を有する走査線とを組み合わせて行うことを特徴とするダイヤモンド被覆回転切削工具の製造方法。
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