JP6145037B2 - 断熱開口部の開口枠および開口枠の組付け方法 - Google Patents

断熱開口部の開口枠および開口枠の組付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、冷蔵倉庫や冷凍倉庫等の建物の出入り口である断熱開口部に組付けられる開口枠および開口枠の組付け方法の技術分野に関するものである。
一般に、冷蔵庫や冷凍庫のなかには業務用として倉庫形式にした大型のものがあり、このような倉庫の出入り口である開口部を引き戸や開き戸のような戸体で開閉できるようにしたものがあるが、戸体を閉めたとき、断熱性を備えたものとして冷気が庫外に漏れないようにすることが要求される。例えば戸体が引き戸である場合、該引き戸は、開閉移動を円滑にするため躯体の屋外側面とのあいだに隙間を設ける必要があり、このままの構成を冷蔵庫等の倉庫に採用した場合、引き戸を閉めたとき、戸枠部分と開口部の左右枠部および上枠部の屋外側面とのあいだに隙間ができ、冷気が屋外に逃げてしまうという問題がある。そこで開口部の左右枠および上枠の屋外側面部に開口枠(化粧枠)を屋外側に突出するように設け、引き戸を閉めたとき、引き戸の框部位と開口枠の枠部位とのあいだを密閉するシール材が、開口枠部位でのみ当接するようにして引き戸の開閉移動を円滑にするようにしたものが知られている。
実公平2−45751号公報 実公平3−8935号公報 特開平8−105683号公報
しかしながら、前記従来のものは、何れも断熱性がある躯体壁面を貫通したボルトで開口枠全体を固定しているが、開口枠をフォークリフトの爪等で破損したような場合、開口枠全体を開口部から取外して交換する必要があってメンテナンス性に劣るという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、断熱機能を有した躯体開口部の屋外側縁部に、躯体開口部の屋外側面部と戸体とのあいだに断熱性を確保するため開口枠を屋外側に突出するように設けるにあたり、該開口枠は、躯体開口部の屋外側面に底面部が当接するようにして躯体に組付けられる第一ベース枠と、該第一ベース枠に形成の屋外側が開口した充填室に充填される板状の断熱材と、第一ベース枠を屋外側から覆蓋する状態で該第一ベース枠に着脱自在に固定される第二ベース枠とを備えて構成されていることを特徴とする断熱開口部の開口枠である。
請求項2の発明は、第一ベース枠は、底面部の開口部側端から屋外側に向けて突出する内側片部が躯体開口部の内側面よりも内側に位置するようにして躯体に組付けられるものであり、該第一ベース枠には、第一ベース枠底面部、躯体開口部内側面、および断面L字形をし、躯体開口部の室内側面と第一ベース枠内側片部とに固定される端板により充填空間が形成され、該充填空間には断熱材が充填されることを特徴とする請求項1記載の断熱開口部の開口枠である。
請求項3の発明は、充填空間には断熱材に発砲する前の液体を注入することにより断熱材が充填されるものであり、充填空間に注入する液体は、第一ベース枠の底面部に形成される注入孔から注入されることを特徴とする請求項2記載の断熱開口部の開口枠である。
請求項4の発明は、第一ベース枠の底面部には、該第一ベース枠を躯体外側面に組付けるボルトのボルト孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の断熱開口部の開口枠である。
請求項5の発明は、第一ベース枠は、仕切り片部により開口部側の内側充填室と逆側の外側充填室とに仕切られており、内側充填室底面部に前記注入孔が形成され、外側充填室底面部に第一ベース枠を躯体外側面に組付けるボルトのボルト孔が形成されていることを特徴とする請求項3記載の断熱開口部の開口枠である。
請求項6の発明は、充填室に充填される断熱材はボルト部位が繰り抜かれており、該繰り抜き部位にはボルト端部を被覆するようにして断熱材が充填されていることを特徴とする請求項4または5記載の断熱開口部の開口枠である。
請求項7の発明は、充填室に充填される断熱材は、板状であって、ボルト部位が繰り抜かれた底面側半部と、繰り抜きのない表面側半部とで構成されていることを特徴とする請求項4または5記載の断熱開口部の開口枠である。
請求項8の発明は、断熱機能を有した躯体開口部の屋外側縁部に、躯体開口部の屋外側面部と戸体とのあいだに断熱性を確保するため開口枠を屋外側に突出するようにして設けるにあたり、該開口枠は、躯体開口部の屋外側面に底面部が当接するようにして第一ベース枠を躯体に組付ける工程、第一ベース枠に形成の屋外側が開口した充填室に板状の断熱材を充填する工程、第一ベース枠を屋外側から第二ベース枠で着脱自在に覆蓋するようにして組付ける工程があることを特徴とする断熱開口部の開口枠の組付け方法である。
請求項9の発明は、第一ベース枠は、底面部の開口部側端から屋外側に向けて突出する内側片部が躯体開口部の内側面よりも開口内側に位置するようにして躯体に組付けられるものであり、該第一ベース枠底面部、躯体開口部内側面、および断面L字形をし、躯体開口部の室内側面と第一ベース枠内側片部とに固定される端板により形成される充填空間に、断熱材に発泡する前の液体を第一ベース枠底面部に形成の注入孔から注入して断熱材を発泡させる工程が、躯体開口部の屋外側面に底面部が当接するようにして第一ベース枠を躯体に組付ける工程と、第一ベース枠に形成の屋外側が開口した充填室に板状の断熱材を充填する工程とのあいだにあることを特徴とする請求項8記載の断熱開口部の開口枠の組付け方法である。
請求項10の発明は、第一ベース枠は、仕切り片部により開口部側の内側充填室と逆側の外側充填室とに仕切られており、内側充填室底面部に前記注入孔が形成され、外側充填室底面部に第一ベース枠を躯体に固定するためのボルト孔が形成されており、第一ベース枠を躯体に組付ける工程には、前記ボルト孔からドリルを用いて躯体にボルト孔を貫通させたものにボルトを貫通する工程が含まれることを特徴とする請求項9記載の断熱開口部の開口枠の組付け方法である。
請求項1または8の発明とすることにより、開口枠の蓋体となる第二ベース枠が、断熱材が充填され、開口部屋外側面に組付けられる第一ベース枠に着脱自在に固定されることになる結果、フォークリフトの爪等で傷つけられるものは主に第二ベース枠であり、また戸体とのあいだの断熱性能を変更するような場合、この第二ベース枠を第一ベース枠から取り外して交換することでメンテナンスできることになって開口枠全体を躯体から外して交換するような必要がなく、メンテナンス性に優れたものとなる。
請求項2の発明とすることにより、躯体開口部内側に形成される充填空間に断熱材が充填されることとなって、躯体開口部内側部位の断熱性も向上することができる。
請求項3または9の発明とすることにより、充填空間には、発泡前の液体が注入されたものが発泡することで断熱材が充填されることになるが、この注入が第一ベース枠を躯体に取り付けた状態で注入孔から行うことができることになって作業性が向上する。
請求項4の発明とすることにより、躯体側に形成するボルト孔を、第一ベース枠に形成のボルト孔からドリルで穿設することができるから、予め躯体側に形成したボルト孔と位置が合わなくなってしまうようなことがない。
請求項5または10の発明とすることにより、第一ベース枠の断熱材充填室は、注入孔が形成される内側充填室とボルト孔が形成される外側充填室とに仕切られることになるため、断熱材まで破損したような場合に、破損した側の断熱材のみを交換すればよいことになって都合がよいうえ、第一ベース枠を躯体に固定するため躯体に貫通形成するボルト孔は、外側充填室底面部に形成のボルト孔からドリルを用いて簡単にできることになる。
請求項6の発明とすることにより、外側充填室に充填される断熱材のボルト部位は繰り抜かれているため、ボルトの邪魔になることがないが、該繰り抜かれたボルト部位は、断熱材を充填して塞ぐことになるため断熱性を損なうことがない。
請求項7の発明とすることにより、外側充填室に充填される断熱材は底面側半部と表面側半部との二枚になるが、底面側半部はボルト部位が繰り抜かれているためボルト端部が邪魔になることなく充填することができ、しかも表面側半部は繰り抜きがないためボルト端部部位の断熱性を確保することができる。
(A)(B)(C)は躯体開口部の正面図、横断面図、縦断面図である。 (A)(B)は開口部の部分縦断面図、部分横断面図である。 (A)(B)は開口枠部の孔部位の横断面図、孔がない部位の横断面図である。 (A)(B)はそれぞれ開口枠の組込み工程の前半を示す作用説明図である。 (A)(B)はそれぞれ開口枠の組込み工程の中半を示す作用説明図である。 (A)(B)はそれぞれ開口枠の組込み工程の後半を示す作用説明図である。 (A)(B)は第二、第三の実施の形態を示す開口枠部の横断面図である。 (A)(B)は第四、第五の実施の形態を示す開口枠部の横断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において1は冷蔵または冷凍の倉庫の躯体(壁)であって、該躯体1は断熱性がある素材を用いて構築されているが躯体1に形成される開口部には両開き式引き戸の戸体2が左右方向開閉移動自在となるよう開口部上縁部に設けたガイドレール3に戸体2の上端縁に設けた走行ローラ4が転動自在に支承されている。そして戸体2は、本実施の形態では電動モータ5の正逆駆動により開口部の開閉ができるようになっていること等は何れも従来通りである。勿論、電動式でなく手動式であってもよい。尚、2aは戸体2の召し合わせ部に取付けられるパッキン、2bは戸体2側に取付けられ、後述する開口枠6とのあいだの気密性を維持するためのパッキン、2cは戸体2の四周に取付けられる凍結防止用のヒーター、2dはヒーターに電源供給するためのコードである
6は開口部屋外側面部に建て付けられる開口枠(化粧枠)であって、該開口枠6は開口部の左右両側および上側に建て付けられる左右両側開口枠6a、6b、上側開口枠6cにより構成され、これらの対向端縁同士は45℃カットしたものを突き合わせることで直角状に連結されているものであるが、開口枠6は、長尺材で構成される第一、第二のベース枠7、8を備えて構成されているが、これら第一、第二のベース枠7、8は、本実施の形態では断熱性を確保できるよう発泡硬質ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)を用いて形成されるが、第一ベース枠7は躯体1の屋外側面1aに当接する底面部7aと、該底面部7aの開口部側端縁とその逆側端縁に位置して屋外側に向けて突出する内外両側片部7b、7cと、該両側片部7b、7cの中間を仕切る仕切り片部7dとを備えて構成されており、第一ベース枠7は、この仕切り片部7dにより、開口部側の内側充填室Aと逆側の外側充填室Bとに仕切られるようになっている。
因みに、左右両側開口枠6a、6b、上側開口枠6cのコーナー部については、例えば外側充填室Bの底面部7aに当接するよう嵌め込んだ補強材で連結固定する等して補強してもよい。また仕切り片部7dのない構成としても本発明は実施することができる。
一方、第二ベース枠8は、第一ベース枠7の蓋体に相当することになるが、前記底面部7aに隙間を存して対向すると共に、内外両側片部7b、7cおよび仕切り片部7dの各先端が当接する表面部8aと、幅方向両側縁部に位置して内外両側片部7b、7cが積層状に内嵌する内外両側片部8b、8cとを備えて構成されている。
そして開口枠6は図4〜図6に示す手順により組み立てられる。
まず第一ベース枠7の底面部7aを、躯体屋外側面1aに当てがい仮止めすることになるが、この場合に、第一ベース枠7の内側片部7bを躯体開口部の内側面1bよりも内側に位置するように当てがう。そしてこのものでは内側充填室A側の底面部7aに穿設されたビス孔7eからビス9を躯体1に螺入して仮止めをする(勿論、仮止め用のビス孔7eは外側充填室Bにあっても、また両充填室A、Bにあってもよい。)。しかる後、第一ベース枠底面部7aの外側充填室B側部位に穿設されたボルト孔7fからドリルを用いて躯体1にボルト孔1cを穿設して躯体1を貫通させる(勿論、ボルト孔7fは外側充填室Bにあっても、また両充填室A、Bにあってもよい。)。そしてボルト10をこれらボルト孔7f、1cを底面部7a側から通し、突出端をナット10aで緊締する。このときL字形に折曲した端板11の屋内側板部11aを躯体屋内側面1dに当てがった状態で一緒に緊締することになるが、この端板11の屋内側板部11aは第一ベース枠内側片部7b位置まで開口内側面1bよりも延出し、ここで屋外側に折曲した開口側板部11bは、前記第一ベース枠7の内側片部7bの外側面に当てがうようにセットされ、ビス15を用いて固定する。これによって端板11の屋内側板部11a、開口側板部11b、底面部7a、開口部内側面1bとにより囲撓された充填空間Cが形成されるが、該充填空間Cに断熱材である硬質ポリウレタンフォームが充填されるが、その充填は、硬質ポリウレタンフォームになる前の反応液(液体)を内側充填室Aの底面部7aに穿設した注入孔7gから注入して該充填空間Cに硬質ポリウレタンフォーム12を発泡させる。
ついで前記端板11の開口側板部11bと第一ベース枠7の内側片部7bとを固定しているビス15を一旦外した状態で、内側充填室A、外側充填室Bに断熱材である板状のポリスチレンフォーム13、14を充填することになるが、外側充填室Bに充填するポリスチレンフォーム14については、前記ボルト10部分は繰り抜いてあり、該繰り抜き部14aについては、既に発泡されているポリスチレンフォームや硬質ポリウレタンフォームのような断熱材14bを繰り抜き部14aの形状にカットしたものを充填して断熱性を確保するようにしている。この場合に、ボルト10の端部をシーリング材16で目地をすると共に、断熱材14、14bの当接面を接着する等して断熱材14bが外れないようにすることができる。
しかる後、第二ベース枠8を屋外側から第一ベース枠7に被せて蓋をすることになるが、このとき端板開口側板部11bの第一ベース枠内側片部7bに重なっている部位を該第一ベース枠内側片部7bと第二ベース枠内側片部8bとで挟み込むようにして蓋をする。次いで互いに重なり合っている第一、第二ベース枠7、8の内側片部7b、8b同士および外側片部7c、8c同士をビス15を用いて固定し、これにより開口枠6を形成することができる。
叙述の如く構成された本実施の形態において、開口部屋外側に組付けられる開口枠6は、躯体1の屋外側面にボルト10を介して第一ベース枠7が取付けられ、該取付けられた第一ベース枠7に形成の内外側充填室A、Bに断熱材である板状のポリスチレンフォーム13、14が充填されたものを第二ベース枠8で蓋をした状態でビス15で第一、第二ベース枠7、8同士を着脱自在に固定するものであるから、開口枠6の組付け性が優れることになる。そのうえ第二ベース枠8は、表面側にあるためフォークリフトの爪等で破損しやすく、また戸体2とのあいだの気密性能を変更するような場合に、第一ベース枠7から取り外して簡単に交換することができ、このため、開口枠6の全取換えをする必要がなくなってメンテナンス性にも優れたものになる。
しかもこの場合に、第一ベース枠7は、底面部7aの開口部側端から屋外側に向けて突出する内側片部7bが躯体開口部の内側面1bよりも内側に位置するようにして躯体1に組付けられることになるが、この場合に、第一ベース枠底面部7aと、躯体開口部内側面1bと、断面L字形をし、躯体開口部の室内側面1aおよび第一ベース枠内側片部7bに固定される端板11とにより予め充填空間Cが形成されることになるが、この充填空間Cには、第一ベース枠底面部7aの内側充填室A側に形成の注入孔7gから硬質ポリウレタンフォーム12が断熱材に発泡する前の反応液を注入することができるため、該反応液の注入作業が容易になって作業性が向上する。
しかもこのようにして発泡形成された硬質ポリウレタンフォーム12は、発泡圧により躯体屋内側面1dと端板屋内側板部11aとのあいだの隙間、第一ベース枠内側片部7bと端板開口側板部11bとのあいだの隙間、第一ベース枠底面部7aと躯体屋外側面1aとのあいだの隙間、注入孔7gに入り込んで塞ぐため、断熱性に優れたものとなる。
そのうえ第一ベース枠7は、仕切り片部7dにより開口部側の内側充填室Aと逆側の外側充填室Bとに仕切られているため、開口枠6を、断熱性を高くするため幅広にしたものであっても、仕切り片部7dが中骨の機能を有することになって、開口枠6の強度アップが図られることになる。
そして開口枠6は、仕切り形成された内側充填室Aと外側充填室Bとに分かれて断熱材として例示される内外室用ポリスチレンフォーム13、14が充填されるため、何れか一方のポリスチレンフォーム13、14が破損する等して断熱性が損なわれた場合に、該損なわれたポリスチレンフォーム13または14側を第二ベース枠8を外して交換すればよいから、ここにおいてもメンテナンス性が向上する。
しかも第一ベース枠7の外側充填室Bの底面部7aにボルト孔7fが形成されているため、躯体1に形成するボルト孔1cは、第一ベース枠7をビス9により仮止めした状態でボルト孔7fからドリルで形成すればよいことになって、前もって形成しておく必要がないからボルト孔1c、7fが位置ずれしてしまうようなこともない。
さらに外側室用ポリスチレンフォーム14には、ボルト10用の繰り抜き部14aが形成されているため、外側室用ポリスチレンフォーム14はボルト10に邪魔されることなく充填組み込みすることができ、しかも該繰り抜き部14aは、外側室用ポリスチレンフォーム14を組み込み充填した後、断熱材14bで塞いでいるため、断熱性が損なわれることがない。
尚、本発明は前記実施の形態のものに限定されるものでないことは勿論であって、内外側充填室A、Bに充填されるものは断熱材であれば材質を問わないものであり、例えば硬質ポリウレタンフォームが他例として例示される。前記実施の形態のものは、開口枠6と戸体とのあいだの気密性を、戸体2側に設けたパッキン2bによって確保するように構成したが、図7(A)に示す第二の実施の形態に示すように、第二ベース枠8側にパッキン8dを設けたものとしても実施することができ、またさらには、図7(B)に示す第三の実施の形態のように、両者にパッキン2e、8e、8fを設けたものとして高い断熱性を持たせたものにすることができ、そうした場合に、例えば冷蔵倉庫を冷凍倉庫に仕様替えをする場合のように保冷機能をアップする場合、前記第一の実施の形態に用いた第二ベース枠8を、パッキン8e、8fが取付けられたものに交換するだけで戸体2と開口枠6とのあいだの保冷機能を向上できる。このとき、併せて断熱材13、14についてもより断熱性に優れたものに交換できることになって都合がよい。
さらには図8(A)に示す第四の実施の形態のように、充填空間Cに断熱材である板状のポリスチレンフォーム17を充填することができ、この場合には、第一ベース枠7は底面部に注入孔7gがないものとすることができ、また断熱材である外側室用ポリスチレンフォーム14の繰り抜き部14aについては、硬質ポリウレタンフォーム12aの発泡前の反応液を注入し、発泡させて閉鎖用の断熱材12aとすることができる。
また図8(B)の第五の実施の形態に示すように、断熱材である外側室用ポリスチレンフォーム14を、何れも板状で形成した底面側半部14cと表面側半部14dとし、底面側半部14cにはボルト10のための貫通孔14eを形成し、表面側半部14dについては貫通孔のないものとしてボルト端部を塞ぐようにしてもよく、このようにしても断熱性を維持することができる。この実施の形態では、充填空間Cを前記第四の実施の形態のように板状の断熱材であるポリスチレンフォーム17を充填している。このものにおいて、ボルト10の端部をシーリング材16で目地をすると共に、半部14c、14dの当接面を接着する等して一体化することができる。
本発明は、冷凍倉庫、冷蔵倉庫等の躯体の出入り口となる断熱開口部に建て付ける開口枠の分野に利用することができる。
1 躯体
1a 屋外側面
1b 内側面
2 戸体
6 開口枠
7 第一ベース枠
7a 底面部
7b 内側片部
7d 仕切り片部
7f ボルト孔
7g 注入孔
8 第二ベース枠
8a 表面部
10 ボルト
11 端板
12 硬質ポリウレタンフォーム
13 内側室用ポリスチレンフォーム
14 外側室用ポリスチレンフォーム
14a 繰り抜き部
A 内側充填室
B 外側充填室
C 充填空間

Claims (10)

  1. 断熱機能を有した躯体開口部の屋外側縁部に、躯体開口部の屋外側面部と戸体とのあいだに断熱性を確保するため開口枠を屋外側に突出するように設けるにあたり、該開口枠は、躯体開口部の屋外側面に底面部が当接するようにして躯体に組付けられる第一ベース枠と、該第一ベース枠に形成の屋外側が開口した充填室に充填される板状の断熱材と、第一ベース枠を屋外側から覆蓋する状態で該第一ベース枠に着脱自在に固定される第二ベース枠とを備えて構成されていることを特徴とする断熱開口部の開口枠。
  2. 第一ベース枠は、底面部の開口部側端から屋外側に向けて突出する内側片部が躯体開口部の内側面よりも内側に位置するようにして躯体に組付けられるものであり、該第一ベース枠には、第一ベース枠底面部、躯体開口部内側面、および断面L字形をし、躯体開口部の室内側面と第一ベース枠内側片部とに固定される端板により充填空間が形成され、該充填空間には断熱材が充填されることを特徴とする請求項1記載の断熱開口部の開口枠。
  3. 充填空間には断熱材に発砲する前の液体を注入することにより断熱材が充填されるものであり、充填空間に注入する液体は、第一ベース枠の底面部に形成される注入孔から注入されることを特徴とする請求項2記載の断熱開口部の開口枠。
  4. 第一ベース枠の底面部には、該第一ベース枠を躯体外側面に組付けるボルトのボルト孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の断熱開口部の開口枠。
  5. 第一ベース枠は、仕切り片部により開口部側の内側充填室と逆側の外側充填室とに仕切られており、内側充填室底面部に前記注入孔が形成され、外側充填室底面部に第一ベース枠を躯体外側面に組付けるボルトのボルト孔が形成されていることを特徴とする請求項3記載の断熱開口部の開口枠。
  6. 充填室に充填される断熱材はボルト部位が繰り抜かれており、該繰り抜き部位にはボルト端部を被覆するようにして断熱材が充填されていることを特徴とする請求項4または5記載の断熱開口部の開口枠。
  7. 充填室に充填される断熱材は、板状であって、ボルト部位が繰り抜かれた底面側半部と、繰り抜きのない表面側半部とで構成されていることを特徴とする請求項4または5記載の断熱開口部の開口枠。
  8. 断熱機能を有した躯体開口部の屋外側縁部に、躯体開口部の屋外側面部と戸体とのあいだに断熱性を確保するため開口枠を屋外側に突出するようにして設けるにあたり、該開口枠は、躯体開口部の屋外側面に底面部が当接するようにして第一ベース枠を躯体に組付ける工程、第一ベース枠に形成の屋外側が開口した充填室に板状の断熱材を充填する工程、第一ベース枠を屋外側から第二ベース枠で着脱自在に覆蓋するようにして組付ける工程があることを特徴とする断熱開口部の開口枠の組付け方法。
  9. 第一ベース枠は、底面部の開口部側端から屋外側に向けて突出する内側片部が躯体開口部の内側面よりも開口内側に位置するようにして躯体に組付けられるものであり、該第一ベース枠底面部、躯体開口部内側面、および断面L字形をし、躯体開口部の室内側面と第一ベース枠内側片部とに固定される端板により形成される充填空間に、断熱材に発泡する前の液体を第一ベース枠底面部に形成の注入孔から注入して断熱材を発泡させる工程が、躯体開口部の屋外側面に底面部が当接するようにして第一ベース枠を躯体に組付ける工程と、第一ベース枠に形成の屋外側が開口した充填室に板状の断熱材を充填する工程とのあいだにあることを特徴とする請求項8記載の断熱開口部の開口枠の組付け方法。
  10. 第一ベース枠は、仕切り片部により開口部側の内側充填室と逆側の外側充填室とに仕切られており、内側充填室底面部に前記注入孔が形成され、外側充填室底面部に第一ベース枠を躯体に固定するためのボルト孔が形成されており、第一ベース枠を躯体に組付ける工程には、前記ボルト孔からドリルを用いて躯体にボルト孔を貫通させたものにボルトを貫通する工程が含まれることを特徴とする請求項9記載の断熱開口部の開口枠の組付け方法。
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