JP6144492B2 - 減容化処理装置及び加熱処理装置 - Google Patents

減容化処理装置及び加熱処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6144492B2
JP6144492B2 JP2013000623A JP2013000623A JP6144492B2 JP 6144492 B2 JP6144492 B2 JP 6144492B2 JP 2013000623 A JP2013000623 A JP 2013000623A JP 2013000623 A JP2013000623 A JP 2013000623A JP 6144492 B2 JP6144492 B2 JP 6144492B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow cylindrical
cylindrical portion
hot air
processing object
longitudinal direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013000623A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014132245A (ja
Inventor
松範 奈良
松範 奈良
中島 明
明 中島
幸雄 陣川
幸雄 陣川
利満 大西
利満 大西
元英 赤神
元英 赤神
英夫 柳原
英夫 柳原
英司 丸井
英司 丸井
博志 小幡
博志 小幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JDC Corp
Original Assignee
JDC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JDC Corp filed Critical JDC Corp
Priority to JP2013000623A priority Critical patent/JP6144492B2/ja
Publication of JP2014132245A publication Critical patent/JP2014132245A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6144492B2 publication Critical patent/JP6144492B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

本発明は、除染作業に伴い発生する草木の枝葉、植物根などの植物由来の物質を熱処理して減容化する技術に関する。また、該技術に有益な加熱処理装置に関する。
特措法(「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染の対処に関する特別措置法」:平成23年法律第10号)に規定される除染に伴い発生する対策地域内廃棄物等の特定廃棄物(除染特別地域や除染実施区域で発生した対策地域内廃棄物及びCs−134、Cs−137の放射能濃度の合計値が8,000Bq/kgを超える指定廃棄物の両者を言う)は、将来的には中間貯蔵施設に運搬され、焼却・固型化などの処理と貯蔵が行われる計画となっている。
中間貯蔵施設が操業を開始するまでは、特定廃棄物は除去現場で集積して袋詰めした後、これらを運搬し、仮置場に保管する。なお、運搬前に現場の保管場所に一時的に保管される場合もある。
特開2010−5586号公報 特開2010−246531号公報 特開2011−235218号公報
このため、除染作業を実施するためには、現場保管のスペースや仮置場のスペースを確保することが必須の要件となるが、十分な広さの用地を確保することは難しく、汚染除去物の減容化(容積を減少させること)が望まれる。
また、現場保管スペースや仮置場スペースの確保だけでなく、汚染除去などの処理対象物の減容化や減量化は、次の中間貯蔵施設への運搬の負担を軽減することにも貢献可能であり、特定廃棄物の処理の高効率化、コスト低減などを促進可能であり、有益な技術となり得る。
一般的には、現場の中間処理として、細断やプレス等により、袋詰めの充填効率を向上させる方法などが採られているが、かかる方法は、埋設のための根本的な処理とはなっておらず、後述する(2)の問題を解決することができない。
なお、植物を細断したり圧縮したりして減容化する技術については、特許文献1、特許文献2などに記載がある。
また、特許文献3には、含水性廃棄物に対して、生石灰を接触させて水分を低減することで減容化する技術が提案されているが、かかる方法は、生石灰分が増加し減容化が抑制されるといった実情がある。
一方、特殊な方法として、セシウムの沸点が約650°C、塩化セシウムの形態をとっても約1300°Cであることから、除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む)の直接高温焼却処理(1300°C以上)によって除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む)を燃焼させて減容化する方法もあるが、燃焼の際に、高い線量の放射性ガスが発生するため、これらに対応するために、高度ガス処理設備が必要となるなど、設備が大規模化、高度化して高コスト化するといった実情がある。
また、高い線量の放射線物質(例えば、セシウムや塩化セシウムなど)に炉、熱交換器、フィルタ等が晒されるため、これらの取り扱いに注意が必要になるなど、汚染除去物を高温焼却するといった方法については、広く普及するには限界がある。
すなわち、除染作業においては、
(1)除染作業に伴い発生する特定廃棄物を減容化することは、現場保管場所、仮置場スペース、中間貯蔵施設への運搬や作業効率等の面から重要である。
(2)また、除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する特定廃棄物(除染除去物)には、草木の枝葉、植物根等の有機物(植物由来の物質)が多量に混入しており、そのままの状態で現場保管を行うと、草木の枝葉、植物根等の有機物(植物由来の物質)の腐敗により現場保管場所や仮置場の沈下、陥没、可燃ガスや異臭の発生、有機物(植物由来の物質)の発熱による火災等の発生が想定されるため、これらを発生させない解決方法が求められる。
(3)除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する汚染除去物(除染除去土壌等)には、草木の枝葉、植物根等の有機物(植物由来の物質)が多量に混入する。また、根に土が混在して、塊となることが多いなどの状況があり、有機物(植物由来の物質)と無機物(土、石、砂など)が混在することによる中間処理や、中間貯蔵施設埋設後における問題も想定されるため、これらを発生させない解決方法が求められる。
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、比較的簡単かつコスト低減可能な構成でありながら、除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する除染除去土壌等(処理対象物:無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」、有機物「草木の枝葉、植物根、樹木等の表皮・チップ材などの植物由来の物質」)について、処理対象物が汚染されている可能性のある放射線物質を飛散させずに減容化して、除染作業の高効率化、コスト低減等に貢献可能な処理対象物の減容化処理装置を提供することを目的とする。また、このような減容化処理に適した加熱処理装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る減容化処理装置は、
少なくとも土壌を含む無機物と、植物由来の有機物と、を含む処理対象物を加熱処理して減容化する減容化処理装置であって、
処理対象物を所定サイズに破砕する細粒化装置と、
前記細粒化装置により破砕された処理対象物を加熱処理する加熱処理装置と、
を含んで構成され、
前記細粒化装置は、
処理対象物が投入される処理容器と、
該処理容器内に略垂直方向に沿って延在されて回転駆動される回転軸と、
該回転軸に装備された複数段かつ放射状の回転要素と、
を備え、
処理容器内に投入された処理対象物を、高速回転される回転要素で数次にわたる打撃・切断することで、所定の大きさまで細粒化する一方、
前記加熱処理装置は、
処理対象物を内部に収容して長手方向中心軸廻りに回転駆動される中空状の筒状部と、
前記中空状の筒状部の回転動作から独立して前記中空状の筒状部の内部に長手方向に沿って延在され、前記中空状の筒状部の内部に臨んで開口された開口部から熱風を供給する熱風通路と、
前記中空状の筒状部の長手方向上流側に配設され、処理対象物を前記中空状の筒状部に供給する入口部と、
前記中空状の筒状部の長手方向下流側に配設され、前記入口部から前記中空状の筒状部の内部に供給され前記中空状の筒状部の回転動作により長手方向下流側に搬送されつつ加熱浄化された処理対象物を排出する出口部と、
を含んで構成され、
前記開口部は、前記熱風通路の長手方向に沿って所定間隔で複数開口されると共に、
前記加熱処理装置は、処理対象物の温度が、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性物質の沸点以下の温度となるように制御されることを特徴とする。
本発明において、前記加熱処理装置は、前記中空状の筒状部の内周壁に突出部が設けられていることを特徴とすることができる。
本発明において、前記突出部は、前記中空状の筒状部の長手方向に沿った螺旋状の少なくとも一部を構成するように設けられていることを特徴とすることができる。
本発明において、
前記入口部は、
処理対象物を収容するホッパと、
ホッパから処理対象物を前記中空状の筒状部に搬送する搬送装置と、
を含んで構成され、
前記搬送装置は、
ホッパと前記中空状の筒状部の内部とを接続する搬送通路と、
該搬送通路内に配設され、ホッパと前記中空状の筒状部の内部との間で所定の気密性をもって処理対象物を搬送する搬送部と、
を含んで構成されることを特徴とすることができる。
前記出口部には、
処理対象物を排出する排出通路と、
該排出通路の上流側に配設される上流側開閉手段と、
該上流側開閉手段の下流側に配設される下流側開閉手段と、
が備えられ、
排気通路を閉路した閉状態の上流側開閉手段の上に処理対象物を貯留し、
処理対象物が所定に貯留されたら、上流側開閉手段を排気通路を開路した開状態として、排気通路を閉路した閉状態の下流側開閉手段の上に処理対象物を落下させ、
その後において、上流側開閉手段を閉状態とした後、下流側開閉手段を排気通路を開路した開状態として処理対象物を外部へ排出し、再び下流側開閉手段を閉状態とする
ことを特徴とすることができる。
本発明において、前記加熱処理装置は、処理対象物の加熱温度を、安全を考慮して、500°C以下とすることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る加熱処理装置は、
処理対象物を内部に収容して長手方向中心軸廻りに回転駆動される中空状の筒状部と、
前記中空状の筒状部の回転動作から独立して前記中空状の筒状部の内部を長手方向に貫通して配設され、前記中空状の筒状部の内部に臨んで開口された開口部から熱風を供給する熱風通路と、
前記中空状の筒状部の長手方向上流側に配設され、処理対象物を前記中空状の筒状部に供給する入口部と、
前記中空状の筒状部の長手方向下流側に配設され、前記入口部から前記中空状の筒状部の内部に供給され前記中空状の筒状部の回転動作により長手方向下流側に搬送されつつ加熱浄化された処理対象物を排出する出口部と、
を含んで構成される共に、
前記開口部は、前記熱風通路の長手方向に沿って所定間隔で複数開口され、
処理対象物の温度が、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性物質の沸点以下の温度となるように制御されることを特徴とする。
本発明によれば、比較的簡単かつコスト低減可能な構成でありながら、除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する除染除去土壌等(処理対象物:無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」、有機物「草木の枝葉、植物根、樹木等の表皮・チップ材等の植物由来の物質」)について、処理対象物が汚染されている可能性のある放射線物質を飛散させずに減容化及び減量化して、除染作業の高効率化、コスト低減等に貢献可能な処理対象物の減容化処理装置を提供することができる。また、このような減容化処理に適した加熱処理装置を提供することができる。
本発明に係る一実施の形態の減容化処理装置の全体構成のうちの前半の前処理部分(土塊解砕装置、細粒化装置、分別装置)を示す図(その1)である。 同上実施の形態に係る減容化処理装置の全体構成のうちの後半の加熱処理部分(加熱処理装置)を示す図(その2)である。 (A)は同上実施の形態に係る細粒化混合装置の構成例を示す側面図であり、(B)は(A)に示される容器21の断面図である。 同上実施の形態に係る加熱処理装置の全体構成を示す図であり、(A)は上面図であり、(B)は正面図(水平方向から搬送方向と直交する方向を見た図)であり、(C)は(B)の左側面図(入口部側より見た図)であり、(D)は(B)のA−A矢視図であり、(E)は(B)の右側面図(出口部側より見た図)である。 (A)は同上実施の形態に係る加熱処理装置の入口部及び回転ドラム部の一部を正面から見た(水平方向から搬送方向と直交する方向を見た)断面図であり、(B)は(A)のB−B矢視図である。 同上実施の形態に係る加熱処理装置の円筒部(一部に切り欠きのある螺旋状突出部を備えた一例)、熱風通路の一例を示す斜視図である。 同上実施の形態に係る加熱処理装置の出口部における処理対象物の排出方法を説明する断面図である。 同上実施の形態に係る熱交換器の一構成例を示す断面図である。
以下に、本発明の一実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
ここで、本発明は、除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する除染除去土壌等(処理対象物:無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」、有機物「草木の枝葉、植物根、樹木等の表皮・チップ材等の植物由来の物質」)について無機物と有機物とを分別し、無機物と有機物(植物由来の物質)に対してそれぞれ別々に、処理対象物が汚染されている可能性のある放射性物質であるセシウムCsが気化しない650°C以下、安全を考慮して500°C以下の低温加熱処理を施すことにより、放射性物質を飛散させることなく、減容化する処理を行う。
本実施の形態に係る減容化処理装置及び方法における処理内容は、概要以下の通りである。
まず、第1工程では、土塊解砕装置(図1の土塊解砕装置10参照)にて、処理対象物を解砕する。例えば、処理対象物に含まれる土壌、植物根そのものなどを解砕する。
続く第2工程では、ある程度サイズに解砕された処理対象物を、細粒化装置(回転式破砕混合機)(図1の細粒化装置100参照)にて、植物根と植物根が抱える土とを分離しつつ、より小さいサイズに破砕する。
第3工程では、分別装置(図1の分別装置150参照)により、無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」と、有機物「草木の枝葉、植物根等の植物由来の物質」と、を分別する。
第4(A)工程では、分別後の有機物「草木の枝葉、植物根等の植物由来の物質」を処理対象物として、加熱処理装置(図2の加熱処理装置200参照)にて低温加熱処理を施して、水分を蒸発させると共に炭化させることで、減容化及び減量化する。
第4(B)工程では、無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」を処理対象物として、加熱処理装置にて低温加熱処理を施して、水分を蒸発させて減容化及び減量化する。
なお、第4(A)工程、第4(B)工程については、どちらを先に行っても構わないし、加熱処理装置を複数備える場合には並列で(並行して)行うことも可能である。
ここで、本発明は、有機物などの処理対象物を加熱して減容化するものであって、焼却するものではないので、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性物質が気化して外気へ飛散することは防止される、という特徴的な効果がある。
なお、例えば、草刈機などを用いて植物及び植物根を土壌(地面)から剥ぎ取る際に、根がはっている部分(土壌(地面)の表面から5cm程度の深さまで)を含んで地面から剥ぎ取るため、処理対象物には、植物、植物根、及び植物根が抱いている土壌等(腐敗性土砂など)が一緒に混在されることが想定されるが、かかる場合には分離が困難である場合もあり、植物と、植物根と、これが抱いている土壌等と、を細粒化した後、これらを分離しないで(植物、植物根、土壌等が混在した状態で)加熱処理装置にて加熱処理を施して、減容化及び減量化することも可能である。すなわち、上記第3工程を省略し、第4(A)工程(或いは第4(B)工程)を実行するといった構成とすることも可能である。
以下、本実施の形態に係る減容化処理装置について、具体的に説明する。
本実施の形態に係る減容化処理装置1は、図1に示すように、除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む)(処理対象物:無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」、有機物「草木の枝葉、植物根、樹木等の表皮・チップ材等の植物由来の物質」などが含まれる)の大きな塊を比較的小さなサイズに砕いて解す土塊解砕装置(土塊解砕機)10が備えられる。
この土塊解砕装置10にて解砕された処理対象物は、ベルトコンベア等を含んで構成される搬送装置61により搬送され、土壌等の処理対象物を十分に細粒化するための細粒化装置100に搬送される。
なお、土塊解砕装置10は、図1に示すように、処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))の受入とストックを行うホッパ11と、その下部に配設され植物根自身や植物根に付着した土砂等の剥離、解砕を行う2軸の解砕ビット付き回転体12と、2軸の解砕ビット付き回転体12により解砕されつつ下方へ送られてくる処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))を排出する排出部13と、を備えて構成されている。
前記排出部13から排出され搬送装置61により細粒化装置100へ搬送された処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))は細粒化装置100により細粒化される。細粒化装置100の詳細については、後述する。
そして、細粒化装置100により細粒化された処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))は、ベルトコンベア等を含んで構成される搬送装置62により搬送され、分別装置150へ搬入(投入)される。
分別装置150は、例えば、一般的なトロンメル式(回転ふるい式)、振動ふるい式の分別装置(選別装置)の何れでも、或いはこれらの組み合わせたものなどであっても採用可能である。ふるい目(メッシュサイズ)については、例えば、約10〜50mm角(スクエア)程度とすることができるが、処理対象物の種類やサイズなどに応じて適宜に変更可能である。
図1においては、分別装置150として振動ふるい式の分別装置を一例として示しているが、本実施の形態では、ふるい目(メッシュサイズ)より小さいサイズの物(約10〜50mm角(スクエア)より小さい物)は、無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」であり、該無機物はふるい目を通過して、下方へ落下されて貯留されるようになっている。
この一方、ふるい目(メッシュサイズ)以上のサイズを有する物(約10〜50mm角(スクエア)以上の物)は、本実施の形態では有機物「草木の枝葉、植物根等の植物由来の物質」であり、該有機物は、ふるい目から落下せずにふるいの上を下流側のベルトコンベア等を含んで構成される搬送装置63まで到達し、この搬送装置63に載置されて搬送され、少し離れた場所に貯留されるようになっている。
そして、分別されて貯留された無機物及び有機物は、図2に示すように、加熱処理装置200に搬入(投入)され、ここで低温加熱処理を受けて減容化及び減量化されるようになっている。なお、搬送装置63などと同様の搬送装置を設置して、分別装置150により分別された無機物及び有機物を、貯留することなく、連続的に、加熱処理装置200に搬入(投入)するような構成とすることも可能である。
ここで、上述した本実施の形態に係る細粒化装置100は、揮発性有機化合物等で汚染された処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))を、十分に細粒化して均一化することができる装置(回転式破砕混合機)で、例えば、図3に示すような装置(特開2005−296903号公報等参照)が好適である。
なお、本実施の形態において、揮発性物質とは、揮発性有機化合物(アセトアルデヒド、アセトン、トリクロロエチレン、ベンゼン、トルエンなどの揮発性化学物質、ガソリンなどの揮発油、トルエン、トリクロロエチレンなどの有機溶剤など)、水銀や砒素などの揮発性金属および金属化合物、アンモニア、硫化水素などの揮発性無機化合物を言うものとする
図3に示したように、細粒化装置100には、搬入系の搬送装置61が備えられ、この搬入系の搬送装置61は処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))を搬送し、これを処理容器21の入口部22から処理容器21内に投入する。
処理容器21内では、電動機15からの動力伝達を受けて回転軸35とこれに装備された複数段かつ放射状の各カッティングブレード41(回転要素に相当)が高速回転され、処理容器21内に投入された汚染土壌等は、入口部22から出口部23に至るまでの間、複数段かつ放射状の各カッティングブレード41(すなわち、高速水平回転中の各カッティングブレード41)で数次にわたる打撃・切断を受け、所定の大きさまで細粒化されながら混合される。なお、一段あたりカッティングブレード数が多くなったり、カッティングブレードの段数が多くなったりするに従い直径が小さくなる傾向を示し、また、各カッティングブレード41の周速が速くなるにしたがい直径が小さくなる傾向を示す。
細粒化処理を施された処理対象物(回収した除染除去土壌等(土や葉っぱも多く含む))は、処理容器21の出口部23を通って、例えば、ベルトコンベア等から構成される搬出系の搬送装置62を介して、図1に示したように、分別装置150に供給される。
続いて、本実施の形態に係る加熱処理装置200について説明する。
図2、図4に示すように、加熱処理装置200は、電動モータなどを含んで構成される回転駆動部201により回転駆動される筒状の回転ドラム部210と、当該回転ドラム部210の一端部に設けられ該回転ドラム部210内の中空部分へ処理対象物(分別後の有機物或いは無機物)を供給(搬入)する入口部220と、前記回転ドラム部210の他端部に設けられ前記回転ドラム部210で加熱処理され減容化及び減量化された処理対象物を排出(搬出)する出口部230と、を備えて構成される。
回転ドラム部210は、図2、図4、図5に示すように、内部に空間を有する中空状の筒状部211を含んで構成され、長手方向中心軸廻りに回転可能に構成されている。筒状部211は、円筒状とすることができるが、他の断面形状、例えば、楕円、多角形形状などとすることも可能である。
図2、図5(A)等に示すように、円筒状の筒状部211の内周面には、長手方向に沿って螺旋状に、所定量内方に突出する突出部(突起部)212が設けられている。前記突出部212の螺旋状は連続である場合に限定されるものではなく、途中で一部切り欠かれた不連続な螺旋状として形成されることができる(図6等参照)。なお、突出部212の突出方向は、筒状部211の長手方向中心軸方向と略直交する方向(半径方向)に限定されるものでなく、図2、図5(A)等に示したように、筒状部211の長手方向中心軸方向と略直交する方向(半径方向)に対して所定角度をもって交差する方向に形成されることができる。
なお、入口部220と出口部230は、回転駆動される回転ドラム部210の筒状部211を所定の気密性を保って回転自在に支持するように構成され、入口部220と出口部230は、装置本体フレーム或いは地面等に固定的に設置されるように構成されている。
また、本実施の形態に係る加熱処理装置200には、前記回転ドラム部210の筒状部211内に熱風を供給するための筒状の熱風通路(熱風送風管)240が設けられている。この熱風通路240は、固定的な入口部220と出口部230に渡って取り付けられていて、回転ドラム部210の筒状部211とは別に(からは独立して)、入口部220や出口部230と同様、装置本体フレーム或いは地面等に固定的に設置されている。
ここで、本実施の形態において、入口部220と、回転ドラム部210と、出口部230とは、前記回転ドラム部210の筒状部211内に供給された熱風が所定以上に外部に漏洩しないように、ある程度の気密性(所定の気密性)をもって接続されると共に、それぞれが構成されている。
この熱風通路240の上流側には、図2、図4(A)に示すように、化石燃料その他の燃料を燃焼させて燃焼ガス(燃焼熱)を発生させる燃焼バーナ250が配設されている。そして、この燃焼バーナ250により発生される燃焼ガス(燃焼熱)から熱風炉260では熱を取り出して熱風(クリーンな熱風)を生成し、熱風通路240の上流側に熱風を導くように構成されている。
熱風炉260から熱風通路240に導かれた熱風の少なくとも一部は、熱風通路240の途中部分に設けられた開口部241を介して、回転ドラム部210の中空状の筒状部211内に供給される。
なお、開口部241は、燃焼ガス通路(熱風管)240の長手方向に沿って複数配設することができるが、これに限定されるものではなく、単一の開口部241とすることができ、そのような場合には、例えば、長手方向に沿って長いスリット状の開口部などとすることができる。
また、図4(D)に示すように、複数の開口部241のうちの一部について、図4(D)平面内において、開口位置が異なる方向となるように配設することができる。
また、熱風通路240の下流側は、出口部230に接続され、そこから排気通路242を介して、熱交換器243、バグフィルタ244、HEPAフィルタ245などに接続され、熱風は廃熱利用及び浄化されて外部に排出されるように構成されている。
ここで、本実施の形態では、処理対象物が汚染されている可能性のある放射性物質であるセシウムCsが気化しない650°C以下、安全を考慮して500°C以下の低温加熱処理を施すようにしているので、放射性物質が気化して飛散することはないが、塵埃が発生することもあるので、安全のために、バグフィルタ244、HEPAフィルタ245により一層の安全性を高めている。
なお、バグフィルタ244、HEPAフィルタ245により浄化された熱風は、外部へ排出する場合に限らず、再び熱風経路の上流側(例えば熱風路250)へ戻して再循環させることで熱効率の向上等を図ることも可能である。
なお、熱風を良好に、熱風通路240へ導き外部に排出することができるように、熱風を吸引或いは送出可能なブロア装置などを配設することも可能である。
ここで、中空状の筒状部211の内側には、細粒化装置100において細粒化され分別装置150により分別された処理対象物(有機物と無機物が別々に)が、図2、図5に示すように、入口部220のホッパ221、ベルトコンベア222(本発明の搬送部の一例に相当)を介して供給(搬入)される。
なお、本実施の形態に係るベルトコンベア222(本発明の搬送部の一例に相当)の搬送面には、図5に示すような仕切板223が所定間隔で取り付けられている。そして、仕切板223の外周と所定隙間(所定の気密性)をもって形成される搬送通路224を通って、処理対象物は、中空状の筒状部211の内側に供給されるようになっている。
このように、本実施の形態では、仕切板223と、この仕切板223の外周を包囲するような搬送通路224を設けることで、図5に示すような、所定の気密性をもった閉空間225が形成されるため、熱風通路240の開口部241を介して中空状の筒状部211の内側に供給された熱風が、搬送通路224(延いては入口部220)を通過して外部へ漏洩することを抑制することができ、以って効率良く処理対象物(有機物、無機物)を加熱することができ、熱効率を向上させることができる。
また、図5に示したように、ベルトコンベア222の搬送方向下流端付近において、搬送面に載置されている処理対象物(有機物、無機物)に、効率良く熱風を吹き付けることができるように、開口部241の開口位置やサイズなどが調整されていて、これにより、例えば、細粒化されてはいるがやや塊状となった処理対象物をほぐして、加熱処理の初期段階から効率良く処理対象物の温度を上昇させることが可能となっている。
なお、本実施の形態では、ベルトコンベア222の処理対象物を載置して搬送する搬送面が仕切板223によって仕切られているため、開口部241から噴出する熱風が仕切板223より外側に拡がることが抑制されるため、仕切板223間の処理対象物に比較的力強く或いは効果的に熱風を衝突させることができる(図5(A)の左端の開口部241付近を参照)。
そして、このようにしてベルトコンベア222から筒状部211内に供給された処理対象物は、回転駆動されている筒状部211の内周に設けられた螺旋状の突出部212の作用によって搬送方向下流側に搬送されて出口部230まで搬送される。
本実施の形態において、処理対象物は、筒状部211内を搬送されて出口部230へ到る間に、熱風通路240へ導かれ開口部241から供給される熱風の熱により昇温され、処理対象物に含まれる水分は蒸発されると共に、揮発性有機化合物等は揮発されることになる。
なお、本実施の形態に係る加熱処理装置200では、処理対象物に対して、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性Cs(セシウム)の沸点(約650°C)以下、安全を考慮して500°C以下の低温加熱処理を行うようになっている。これにより、処理対象物に放射性Cs(セシウム)を閉じ込めた状態で、減容化や軽量化することができ、安全性と減容化や軽量化の両立を図ることができる。なお、含まれるおそれのある放射性物質の沸点によって、加熱温度を変更することができる。
本実施の形態に係る加熱処理装置200の温度管理は、温度センサーにより、処理対象物の温度を計測し、処理対象物の温度が、500°C以下となるように、後述する回転ドラム部210の筒状部211内への熱風量の制御、燃焼バーナ240、熱風路250の稼動(出力)の制御を行うように構成することができる。
本実施の形態に係る加熱処理装置200では、処理対象物が有機物「草木の枝葉、植物根、樹木等の表皮、チップ材等の植物由来の物質」である場合には、加熱処理により、有機物(植物由来の物質)から水分を回収して(蒸発させて)乾燥させて減量化(軽量化)を行うと共に、炭化させることで減容化を行うことができる。同時に、有機物(植物由来の物質)に揮発性物質が含まれる場合には、これを揮発させて浄化することができる。
ここで、有機物(植物由来の物質)の場合、試験結果によれば、最終残渣の元処理物堆積化率10〜20%程度とすることができた。すなわち、本実施の形態に係る減容化処理によって、処理前の有機物の体積に対して、その体積の10%程度の体積にまで減容化することができた。
一方、処理対象物が無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」である場合には、加熱処理により、無機物から水分を回収して(蒸発させて)乾燥させて減量化(軽量化)を行うと共に、減容化することができる。同時に、有機物(植物由来の物質)に揮発性物質が含まれる場合には、これを揮発させて浄化することができる。
そして、処理対象物が無機物の場合、試験結果によれば、最終残渣の元処理物堆積化率70〜90%程度とすることができた。すなわち、本実施の形態に係る減容化処理によって、処理前の無機物の体積に対して、その体積の70〜90%程度の体積にまで減容化することができた。
更に、本実施の形態に係る回転ドラム部210の筒状部211の内周には突出部212が配設されているため、図2、図5などに示すように、処理対象物(無機物或いは有機物)の少なくとも一部は、筒状部211の回転動作に伴い、突出部212を介して、所定量持ち上げられた後、突出部212の先端が下方を向く位置へ回転移動するに連れて徐々に落下される。
すなわち、本実施の形態では、突出部212を介して処理対象物の少なくとも一部を持ち上げる際に、処理対象物の少なくとも一部を他部から分離することになるため、処理対象物が熱風と接触する面積を増加させることができ、効果的かつ確実に、処理対象物の表面だけでなく内部にまで熱風を接触させることができ、以って効果的に処理対象物を加熱して昇温させることができ、水分の蒸発や揮発性有機化合物等の揮発を行わせることができると共に、有機物の場合には効果的に炭化させることができ、延いては処理対象物の減容化や減量化を促進することができる。
また、落下される処理対象物の少なくとも一部は、落下される際に、反転されるなどの動作を伴いながら、ばら撒かれることになるため、内部まで燃焼ガス(熱風)と接触する機会が増えることになり、以って効果的かつ確実に、処理対象物の表面だけでなく内部にまで熱風を接触させて、加熱昇温させることができる。
このように、本実施の形態によれば、筒状部211内の処理対象物全体の隅々まで熱風と効率良く接触させることができるので、処理対象物を均等に加熱して昇温させることができ、以って効率良く水分の蒸発や揮発性有機化合物等の揮発を促進することができると共に有機物の場合には炭化を促進することができ、延いては処理対象物の減容化や減量化を促進することができる。
また、処理対象物を、細粒化装置100により細粒化したうえで、上述した熱風による加熱処理を行うため、最大限、隈なく隅々まで均等に効率良く加熱することができるので、生石灰などの発熱させるための物質などを利用しなくても良好に、処理対象物を加熱昇温させて浄化、減容化、減量化などを図ることができる。
また、効率良く熱風を処理対象物の隅々まで触れさせることができるため、加熱処理のための処理時間を短縮することができる。更には、処理すべき土壌が粘性土であっても良好に浄化して減量化することができる。
ここで、筒状部211は、処理対象物を搬出させるべき方向に進むほど低い位置となるように所定に傾斜されて配設されることができる。かかる場合には、螺旋状の突出部212の作用を利用した処理対象物の搬送能力を不要とする或いは小さくすることも可能である。
なお、本実施の形態では、回転ドラム部210の筒状部211内において、処理対象物中の水分や揮発性有機化合物等が十分に蒸発或いは揮発され処理対象物が浄化され、減容化や減量化された後、図2に示すように、処理対象物は出口部230から外部のトレイ235上へ排出(搬出)される。
本実施の形態では、処理対象物の排出口から、熱風、揮発した揮発性有機化合物などが漏洩してしまうことを抑制することができるように、出口部230は構成されている。
なお、本実施の形態では、500°C以下での加熱処理であるため、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性物質(セシウム)がセシウムガスとして発生することはないが、かかる出口部230を採用することで、放射性物質の外部への漏洩がより確実に抑制され、以って一層高度な安全性を実現可能となっている。
すなわち、回転ドラム部210の筒状部211内で昇温されつつ、出口部230まで搬送されてきた処理対象物は、図2、図6などに示すように、筒状部211の末端付近(搬送方向下流端付近)からシュート部231へ落下される。
そして、シュート部231の底部には排出通路232が接続され、その排出通路232の排出方向上流側には上流側開閉板233が取り付けられている。また、この上流側開閉板233から所定に離れた排出方向下流側に、下流側開閉板234が配設されている。
なお、上流側開閉板233と下流側開閉板234は、排出通路232を開路/閉路切り換え可能に、排出通路232の側方から内側に突き出して閉路した状態と、排出通路232の内側から退避して開路した状態と、の間で移動することができるように構成されている(所謂スライドバルブとして構成されている)。かかる動作は、図示しない電動モータの動力や弾性スプリングの付勢力などを利用することで実現可能である。
なお、上流側開閉板233は上流側開閉手段の一例であり、下流側開閉板234は上流側開閉手段の一例であり、スライドバルブ構造に限定されるものではなく、例えば、バタフライバルブ構造など他の開閉手段を採用することができるものである。
そして、下流側開閉板234の排出方向下流側には、下流側開閉板234を通過して自然落下してくる処理対象物を収容するトレイ235が配設されている。
かかる構成を備えた排出部230では、以下のようにして、回転ドラム部210の筒状部211内で加熱昇温されて浄化や炭化されながら搬送されてきた処理対象物を外部へ排出する。
すなわち、
ステップ1では、まず、図6(A)に示すように、回転ドラム部210の筒状部211内を搬送され排出部230まで搬送されてきた処理対象物が、筒状部211の末端付近からシュート部231へ落下され、排出通路232の入口部へと導かれる。
このとき、図6(A)に示すように、上流側開閉板233と下流側開閉板234は、排出通路232を閉路した閉状態にセットされているため、処理対象物は上流側開閉板233の上面に貯留(載置)されることになる。そして、回転ドラム部210の筒状部211に供給された熱風(処理対象物から蒸発された水分や揮発された揮発性有機化合物等を含む)は、上流側開閉板233より下流側への流出が規制された状態となっている。
ステップ2では、図6(B)に示すように、上流側開閉板233を退避させて排出通路232を開路した開状態とする一方で、下流側開閉板234は閉状態を維持する。
これにより、上流側開閉板233の上面に載置されていた処理対象物は、上流側開閉板233の上面から落下して、下流側開閉板234の上面に貯留(載置)されるようになる。
そして、前記熱風(処理対象物から蒸発された水分や揮発された揮発性有機化合物等を含む)は、上流側開閉板233を通過するものの、下流側開閉板234より下流側への流出が規制された状態となっている。
ステップ3では、図6(C)に示すように、上流側開閉板233を突出させて排出通路232を閉路した閉状態とする一方で、下流側開閉板234は閉状態を維持する。
これにより、下流側開閉板234の上面に載置されている処理対象物はそのまま維持される一方、その後に落下してくる処理対象物は、上流側開閉板233の上面に貯留(載置)されるようになる。
そして、前記熱風(処理対象物から蒸発された水分や揮発された揮発性有機化合物等を含む)は、上流側開閉板233により下流側への流出が規制されつつ、上流側開閉板233と下流側開閉板234との間に維持された状態となっている。この状態のときに、上流側開閉板233と下流側開閉板234との間の空気を吸い込んで、バグフィルタ244、HEPAフィルタ245などに導いて、浄化してから外部に排出する或いは再循環させるように構成することもできる。
ステップ4では、図6(D)に示すように、上流側開閉板233を閉状態に維持した状態で、下流側開閉板234を退避させて排出通路232を開路した開状態に切り換える。
これにより、下流側開閉板234の上面に載置されていた処理対象物は、外部へ排出されてトレイ235の上に収容される一方で、回転ドラム部210の筒状部211から落下してくる処理対象物は、上流側開閉板233の上面に貯留(載置)されることになる。
このとき、処理対象物を外部へ排出させるために下流側開閉板234を開状態にしても、本実施の形態では、上流側開閉板233を閉状態に維持しているので、処理対象物を外部へ排出させる間も、前記熱風(処理対象物から蒸発された水分や揮発された揮発性有機化合物等を含む)は、上流側開閉板233より下流側への流出が規制され、外部への流出を抑制することができることになる。
このように、本実施の形態では、排出部230から処理対象物を外部へ排出させる際に、回転ドラム部210の筒状部211に供給された熱風(処理対象物から蒸発された水分や揮発された揮発性有機化合物等を含む)や塵埃等が外部へ多量に流出することを抑制することができるため、環境をクリーンに維持することができる。また、熱風が外部へ漏洩することを抑制できるため、熱の再利用や熱効率の改善を図ることができるので、燃焼バーナ250や熱風炉260の省燃費化、小容量化などに貢献することができる。
以上説明したように、本実施の形態においては、生石灰等の無機化合物との間で起きる発熱反応を利用することなく、処理対象物を加熱処理装置により熱風を利用して加熱する構成としたので、低コストで処理対象物を加熱して浄化することができると共に、有機物については炭化することも可能で、更には処理対象物を効果的に減容化及び減量化することができる。
また、本実施の形態によれば、処理対象物に対して、その表面だけでなく内部まで熱風と接触させることができるので、良好に処理対象物を加熱昇温させることができ、以って水分の蒸発や揮発性有機化合物等の揮発を効果的に促進することができ、延いては処理対象物をより迅速かつ確実に浄化しつつ減容化及び減量化することができる。また、処理対象物が有機物の場合には、良好に炭化させて、一層の減容化を図ることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、比較的簡単かつコスト低減可能な構成でありながら、除染作業の際に地表面の土壌等の剥ぎ取り等に伴い発生する除染除去土壌等(処理対象物:無機物「土壌、砂、石、コンクリート等のガラ」、有機物「草木の枝葉、植物根等の植物由来の物質」)について無機物と有機物とを分別しつつ、処理対象物が汚染されている可能性のある放射線物質を飛散させずに減容化して、除染作業の高効率化、コスト低減等に貢献可能な処理対象物の減容化処理装置を提供することができる。また、このような減容化処理に適した加熱処理装置を提供することができる。
ここで、本実施の形態に係る熱交換器243の構成例について、図8に基づいて説明する。
図8に示すように、本実施の形態に係る熱交換器243は、入口部243Aと、出口部243Bと、これらを接続する複数回上下方向に折り曲げられた熱風排気管243Cを備えて構成されている。
熱風排気管243Cは、入口部243Aから複数に分岐されて並設され(図8のA−A断面では3本であるが、これに限定されるものではない)、出口部243Cにて再び合流されて、熱風排気管243Cの内部を流れる熱風が、後流側のバグフィルタ244、HEPAフィルタ245などへ向かって排出されように構成されている。なお、入口部243Aには、回転ドラム部210の筒状部211を通過した熱風が排気通路242を介して導かれるように構成されている。
図8に示すように、熱風排気管243Cと隣接する熱風排気管243Cなどと、の間には、冷却媒体(水、油、気体など)が通過するように構成されていて、この冷却媒体に、熱風排気管243C内を流れる高温の熱風から熱が伝達されるように構成されている。これにより、熱風は冷却される一方で、熱を受けた冷却媒体は、熱風路260などの他の機器に循環されることで熱の再利用などが可能となっている。
また、特に、本実施の形態では、入口部243A、出口部243B、熱風排気管243Cなどの略垂直方向に延びる通路の少なくとも一部には、その上部に、図8に示したように、ミストスプレー(水噴霧装置)243Dが備えられている。
かかるミストスプレー(水噴霧装置)243Dからは、熱風排気管243Cなどの略垂直方向に延びる通路の下方に向けて、水が噴霧状に噴射供給されるように構成されている。
この噴霧状の水は、熱風中に含まれる塵埃などの物質と接触して取り込むことで、熱風を浄化し、その後に熱風排気管243Cなどの略垂直方向に延びる通路の底部243Eに集められる。なお、この底部243Eには、熱風が冷却媒体により冷却されることで、熱風排気管243Cなどの内表面に結露した熱風内に含まれていた水分も集められる。
底部243Eは、図8に示すように傾斜して形成されていると共に、各底部243Eを接続する排水路243Fが設けられていて、各底部243Eに集められた水が、収容容器243Gに収容されるように構成されている。
収容容器243Gに収容された水は、ミストスプレー(水噴霧装置)243Dのために再利用することができると共に、他の装置の冷却水として利用可能であり、更にはこの水から熱を取り出して再利用することも可能である。なお、集められた水が汚染などされているような場合には、浄化してから再利用或いは廃棄などするような構成とすることができる。
本実施の形態では、上述したように、熱交換器243がミストスプレー(水噴霧装置)243Dを備える構成としたので、確実かつ効果的に塵埃などを取り除いて浄化しながら熱風から熱を取り出すことができるので、クリーンな装置を実現しながら有効な熱の再利用を可能なものとすることができる。
また、本実施の形態に係る熱交換器243によれば、「ミストスプレー(水噴霧装置)243Dにより噴射された水」(熱風に含まれて冷却により凝縮された水も含まれる)を、自動的に集めて回収することができるようにしたので、手間を掛けることなく水の再利用などが可能である。
ところで、本実施の形態に係る筒状部211の断熱性を高めるために、例えば、筒状部211の周囲に断熱材やヒータを配設したり、筒状部211を空気の層を間に有する二重管で構成したり、前記空気の層に断熱材やヒータ等を配設したり、或いは、前記空気の層に熱風を流したりする構成とすることができる。
また、本実施の形態に係る筒状部211の長手方向と略直交する方向の断面形状は、円形状に限定されるものではなく、楕円形状、多角形形状など、内部空間を有する他の形状とすることも可能である。
また、本実施の形態では、ベルトコンベア222の搬送面に、図4に示すような仕切板223を所定間隔で設け、この仕切板223の外周と所定隙間をもって形成される搬送通路224を通って、処理対象物を回転ドラム部210の筒状部211内へ搬送する構成としたが、これに限らず、例えば断面円形状の搬送通路224の内周面に対応した外径のスクリュウにより熱風の外部への漏洩を抑制しつつ処理対象物を搬送可能なスクリュウ式コンベアなどを採用することも可能である。
なお、本実施の形態に係る減容化処理装置はコンパクトに構成可能であり、このような装置を現場に持ち込んで現場での浄化、減容化、減量化処理が可能である。
本実施の形態では、土塊解砕装置10を備えた場合を一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、細粒化装置200による破砕で十分な場合には、土塊解砕装置10を省略して構成することもできる。
以上で説明した本発明に係る実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
1 減容化処理装置
10 土塊解砕装置
100 細粒化装置
150 分別装置
200 加熱処理装置
210 回転ドラム部
211 中空状の筒状部
212 突出部(突起部)
220 入口部
221 ホッパ
222 ベルトコンベア(本発明の搬送部の一例に相当)
223 仕切板
224 搬送通路
230 出口部
232 排出通路
233 上流側開閉板
234 下流側開閉板
235 トレイ
240 熱風通路
241 開口部
243 熱交換器
250 燃焼バーナ
260 熱風炉

Claims (7)

  1. 少なくとも土壌を含む無機物と、植物由来の有機物と、を含む処理対象物を加熱処理して減容化する減容化処理装置であって、
    処理対象物を所定サイズに破砕する細粒化装置と、
    前記細粒化装置により破砕された処理対象物を加熱処理する加熱処理装置と、
    を含んで構成され、
    前記細粒化装置は、
    処理対象物が投入される処理容器と、
    該処理容器内に略垂直方向に沿って延在されて回転駆動される回転軸と、
    該回転軸に装備された複数段かつ放射状の回転要素と、
    を備え、
    処理容器内に投入された処理対象物を、高速回転される回転要素で数次にわたる打撃・切断することで、所定の大きさまで細粒化する一方、
    前記加熱処理装置は、
    処理対象物を内部に収容して長手方向中心軸廻りに回転駆動される中空状の筒状部と、
    前記中空状の筒状部の回転動作から独立して前記中空状の筒状部の内部に長手方向に沿って延在され、前記中空状の筒状部の内部に臨んで開口された開口部から熱風を供給する熱風通路と、
    前記中空状の筒状部の長手方向上流側に配設され、処理対象物を前記中空状の筒状部に供給する入口部と、
    前記中空状の筒状部の長手方向下流側に配設され、前記入口部から前記中空状の筒状部の内部に供給され前記中空状の筒状部の回転動作により長手方向下流側に搬送されつつ加熱浄化された処理対象物を排出する出口部と、
    を含んで構成され、
    前記開口部は、前記熱風通路の長手方向に沿って所定間隔で複数開口されると共に、
    前記加熱処理装置は、処理対象物の温度が、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性物質の沸点以下の温度となるように制御されることを特徴とする減容化処理装置。
  2. 前記加熱処理装置は、前記中空状の筒状部の内周壁に突出部が設けられていることを特徴とする請求項に記載の減容化処理装置。
  3. 前記突出部は、前記中空状の筒状部の長手方向に沿った螺旋状の少なくとも一部を構成するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の減容化処理装置。
  4. 前記入口部は、
    処理対象物を収容するホッパと、
    ホッパから処理対象物を前記中空状の筒状部に搬送する搬送装置と、
    を含んで構成され、
    前記搬送装置は、
    ホッパと前記中空状の筒状部の内部とを接続する搬送通路と、
    該搬送通路内に配設され、ホッパと前記中空状の筒状部の内部との間で所定の気密性をもって処理対象物を搬送する搬送部と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項の何れか1つに記載の減容化処理装置。
  5. 前記出口部には、
    処理対象物を排出する排出通路と、
    該排出通路の上流側に配設される上流側開閉手段と、
    該上流側開閉手段の下流側に配設される下流側開閉手段と、
    が備えられ、
    排気通路を閉路した閉状態の上流側開閉手段の上に処理対象物を貯留し、
    処理対象物が所定に貯留されたら、上流側開閉手段を排気通路を開路した開状態として、排気通路を閉路した閉状態の下流側開閉手段の上に処理対象物を落下させ、
    その後において、上流側開閉手段を閉状態とした後、下流側開閉手段を排気通路を開路した開状態として処理対象物を外部へ排出し、再び下流側開閉手段を閉状態とする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項の何れか1つに記載の減容化処理装置。
  6. 前記加熱処理装置は、処理対象物の加熱温度を、安全を考慮して、500°C以下とすることを特徴とする請求項1〜請求項の何れか1つに記載の減容化処理装置。
  7. 処理対象物を内部に収容して長手方向中心軸廻りに回転駆動される中空状の筒状部と、
    前記中空状の筒状部の回転動作から独立して前記中空状の筒状部の内部を長手方向に貫通して配設され、前記中空状の筒状部の内部に臨んで開口された開口部から熱風を供給する熱風通路と、
    前記中空状の筒状部の長手方向上流側に配設され、処理対象物を前記中空状の筒状部に供給する入口部と、
    前記中空状の筒状部の長手方向下流側に配設され、前記入口部から前記中空状の筒状部の内部に供給され前記中空状の筒状部の回転動作により長手方向下流側に搬送されつつ加熱浄化された処理対象物を排出する出口部と、
    を含んで構成されると共に、
    前記開口部は、前記熱風通路の長手方向に沿って所定間隔で複数開口され、
    処理対象物の温度が、処理対象物が汚染されているおそれのある放射性物質の沸点以下の温度となるように制御されることを特徴とする加熱処理装置。
JP2013000623A 2013-01-07 2013-01-07 減容化処理装置及び加熱処理装置 Expired - Fee Related JP6144492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013000623A JP6144492B2 (ja) 2013-01-07 2013-01-07 減容化処理装置及び加熱処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013000623A JP6144492B2 (ja) 2013-01-07 2013-01-07 減容化処理装置及び加熱処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014132245A JP2014132245A (ja) 2014-07-17
JP6144492B2 true JP6144492B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=51411384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013000623A Expired - Fee Related JP6144492B2 (ja) 2013-01-07 2013-01-07 減容化処理装置及び加熱処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6144492B2 (ja)

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3127226B2 (ja) * 1991-05-31 2001-01-22 力 松崎 シュレッダ―ダスト等の処理方法およびシュレッダ―ダスト等の処理装置
JPH0634796A (ja) * 1992-07-21 1994-02-10 Kobe Steel Ltd 樹脂製被処理物の酸化分解装置
JP2001152161A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Miyamoto Seisakusho:Kk 木質材の乾燥炭化処理システム
JP2003262470A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Meidensha Corp 加熱処理方法とその装置及び施設
JP2004239687A (ja) * 2003-02-04 2004-08-26 Ngk Insulators Ltd 熱分解炉
JP2004238461A (ja) * 2003-02-05 2004-08-26 Mark:Kk 有機性廃棄物の炭化処理用添加剤、有機性廃棄物の炭化処理方法および炭化処理装置
JP3922193B2 (ja) * 2003-03-11 2007-05-30 株式会社日立製作所 廃棄物の熱分解装置
JP2007198736A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 有機物含有放射性固体廃棄物の処理方法
JP2007312632A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Yukihisa Oe 草木根混入土の分別装置
JP4830945B2 (ja) * 2007-03-29 2011-12-07 株式会社Ihi 放射性固体廃棄物のガス化減容処理装置
JP5478483B2 (ja) * 2010-12-22 2014-04-23 株式会社 トーホーテクノ 混合処理物の選別処理システム
JP5739793B2 (ja) * 2011-12-01 2015-06-24 大成建設株式会社 被汚染物を除染して除染チップを回収する方法
JP6172944B2 (ja) * 2013-01-07 2017-08-02 日本国土開発株式会社 浄化処理装置及び加熱処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014132245A (ja) 2014-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5230167A (en) Removal or organics and volatile metals from soils using thermal desorption
KR102100486B1 (ko) 유류오염토양 정화에 사용되는 토양 파쇄방법 및 파쇄장치
JPH05507429A (ja) 伝染性廃棄物を非伝染性廃棄物に変換する装置及び方法
WO1995013174A1 (en) Combined asphalt plant and soil remediation system
CN207386146U (zh) 一种高效有机土壤修复装置
CN104923556B (zh) 用于含油土壤修复的热脱附加热设备
ES2354706T3 (es) Método de remediación de suelos contaminados con hidrocarburos polihalogenados.
KR100267141B1 (ko) 음식물 쓰레기의 건조 처리 방법 및 장치
CN105855278A (zh) 一种园林土壤有机污染物修复处理装置
WO2016203108A1 (en) Apparatus and method for processing sludge
JP2005254036A (ja) 複合汚染土壌浄化処理装置
JP6144492B2 (ja) 減容化処理装置及び加熱処理装置
US20140363234A1 (en) Apparatus and method for soil remediation
US5425923A (en) Thermal soil remediation system
JP6172944B2 (ja) 浄化処理装置及び加熱処理装置
KR101381245B1 (ko) 동물 사체 처리장치
KR100702363B1 (ko) 슬러지의 수분 제거 장치
JP2008200581A (ja) 廃棄物処理方法及びその装置並びに廃棄物処理システム
JP7066090B2 (ja) 廃棄物処理方法
US5195887A (en) Remediation of hydrocarbons from soils, sand and gravel
CN207347373U (zh) 一种污泥处理设备及系统
KR20130090220A (ko) 공업용 오/폐수 및 국물 있는 음식물 쓰레기의 건조 방법 및 그 장치
KR101333059B1 (ko) 폐열을 이용한 슬러지 건조시스템
CN206935995U (zh) 一种医疗废物的处理系统
KR20160124934A (ko) 저진공을 이용한 음식물쓰레기 펠렛화 처리장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6144492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees