JP2004238461A - 有機性廃棄物の炭化処理用添加剤、有機性廃棄物の炭化処理方法および炭化処理装置 - Google Patents
有機性廃棄物の炭化処理用添加剤、有機性廃棄物の炭化処理方法および炭化処理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物を、加熱処理により容易に粉粒状炭化物にすることのできる技術的構成を提供する。
【解決手段】有機性廃棄物の炭化処理用添加剤は、有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる有機性廃棄物の炭化処理用添加剤であって、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有する。この有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を、加熱炭化処理による粉粒状化が困難な有機性廃棄物に混合し、この混合物を炭化炉中で撹拌しつつ加熱することにより、粉粒状の炭化物を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】有機性廃棄物の炭化処理用添加剤は、有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる有機性廃棄物の炭化処理用添加剤であって、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有する。この有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を、加熱炭化処理による粉粒状化が困難な有機性廃棄物に混合し、この混合物を炭化炉中で撹拌しつつ加熱することにより、粉粒状の炭化物を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、廃棄物を酸素欠乏状態で加熱処理することにより廃棄物を炭化する廃棄物の炭化処理方法、炭化処理装置、および廃棄物に添加して炭化を容易にする炭化処理用添加剤に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、例えば、加熱処理により粉粒状に炭化することの困難な廃棄物を容易に粉粒状に炭化処理することのできる廃棄物の炭化処理方法、炭化処理装置、および粉粒状炭化を可能にする炭化処理用添加剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、プラスチックや紙などの有機性廃棄物を加熱して減容化する方法の有効な一つとして、酸素欠乏状態で廃棄物を炭化させる方法がある。この炭化処理方法を実施する炭化炉では、内部に投入した廃棄物を酸素を燃焼に必要な量より欠乏させた状態で加熱処理する。そのため、安全性および処理により発生するガス量が少なく、後処理工程を簡単化でき、炭化した残さを活性炭や燃料炭の原料に再利用できるという利点が得られる。
【0003】
前述のような炭化処理方法および炭化処理装置に関して、従来、多くの改良がなされている。例えば、炭化炉を傾斜して配置し、炭化物の炉からの取り出しを炉内に設けた攪拌機により効率化し、炭化処理工数の削減を図った廃棄物処理装置も提案されている(特許文献1)。また、廃棄物供給部から排出部に向けて被炭化材を移動させつつ炭化を行う炭化炉を有する連続炭化装置も提案されている(特許文献2)。さらに、内部に、廃棄物を撹拌するとともに空気を供給する吸気装置を設けた炭化炉も提案されている(特許文献3)。
【0004】
この他に、生ゴミを効率的に処理するために、炭化炉を加熱炉と呼称される外殻体で覆った二重構造とし、炭化炉を高熱状態にすることができるようにした生ごみ炭化処理装置が提案されている(特許文献4)。さらに、生ゴミ処理を可能にした炭化処理装置として、炉内に攪拌機を設けるとともに外周部分に加熱帯を取り付け、さらに炉内を減圧する減圧手段を設けた構成の炭化炉が提案されている(特許文献5)。
【0005】
ところで、炭化可能な成分である有機廃棄物もしくは該有機廃棄物を含有する廃棄物には、種々様々な組成および形態の廃棄物があり、従来の炭化処理方法もしくは炭化処理装置によりかろうじて炭化はできるものの、炭化時に粉粒状になりにくい廃棄物があり、その炭化処理に多くの工数を要している。
【0006】
最も顕著な例としては、廃棄ポリウレタン製品もしくはポリウレタンを含有する廃棄物が挙げられる。ポリウレタンは、前記従来のいずれの炭化炉で加熱処理しても、油状もしくはペースト状の炭化物になるだけで、固形炭化物になりにくく、ましてや粉粒状炭化物にすることはできない。そのため、炭化炉からの取り出しが困難であり、さらに、油状化もしくはペースト状化したポリウレタン含有廃棄物には臭気があるので、その後の再利用処理にも支障を来す。したがって、廃棄ポリウレタン製品は、単に廃棄することが多く、環境保全上好ましくなく、また、資源の再利用という観点からも問題がある。
【0007】
粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物のその他の例として、畜産汚泥、屠殺汚泥、食肉加工汚泥、食品加工汚泥、集落下水道汚泥、水産加工汚泥などの有機性汚泥、これら汚泥がしみ込んだ土壌などを挙げることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−61139号公報
【特許文献2】
特開2000−136390号公報
【特許文献3】
特開2002−309263号公報
【特許文献4】
特開2001−123177号公報
【特許文献5】
特開2001−214170号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物を、加熱処理により容易に粉粒状炭化物にすることのできる技術的構成を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意、実験、検討を重ねたところ、特定構成の炭化処理用添加剤を、処理しようとする有機廃棄物に添加し、加熱処理すると、容易に粉粒状に炭化させることができ、しかも臭気を抑えることができることを、知るに至った。
【0011】
すなわち、本発明の炭化処理用添加剤は、有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより前記有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる有機性廃棄物の炭化処理用添加剤であって、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有することを特徴とする。
【0012】
ここで、前記珪酸系低線量放射線源物質は、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、および、二酸化ケイ素を含有することができ、さらに放射線元素を微量含有することができる。
前記珪酸系低線量放射線源物質は、放射線の放出量が1〜300ベクレルの範囲内であることができる。この範囲の放射線の線量は、人体に害がないばかりでなく、免疫機能を向上させることが確認されている範囲の線量である。
【0013】
また、前記珪酸系低線量放射線源物質と前記ゼオライトとの配合重量比は、珪酸系低線量放射線源物質:ゼオライト=30:70〜50:50であることができる。
ゼオライトは、吸着特性に優れ、触媒作用も認められている無機化合物であり、このゼオライトと前記珪酸系低線量放射線源物質とを含有する添加剤を用いて炭化処理を行うことにより、有機性廃棄物の水分や臭気成分を効果的に吸着、除去することができる。また、低線量の放射線が有する効果が臭気の低減化に寄与していることも推測された。
【0014】
また、前記有機性廃棄物は、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることができる。
【0015】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理方法は、上記炭化処理用添加剤を、有機性廃棄物に混合し、この混合物を炭化炉中で撹拌しつつ加熱することにより、粉粒状の炭化物を得ることを特徴とする。
【0016】
ここで、前記粉粒状の炭化物を自動的に排出した後、上記炭化処理用添加剤を有機性廃棄物に混合した混合物を、炭化炉内に自動的に導入して、連続的に炭化処理を行うことができる。
【0017】
また、前記有機性廃棄物は、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることができる。
【0018】
ここで、前記有機性廃棄物がポリウレタン廃棄物であり、このポリウレタン廃棄物に対する前記炭化処理用添加剤の混合量が3〜5質量%であり、加熱温度が500℃〜600℃であり、加熱時間が5分〜20分であることができる。
【0019】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理装置は、上記炭化処理用添加剤、および、有機性廃棄物を撹拌する攪拌手段を内部に有し、加熱することにより形成された粉粒状の炭化物を取り出す排出手段を下部に有する炭化炉と、前記炭化炉に、前記有機性廃棄物と前記添加剤との混合物を供給する供給手段と、を少なくとも有することを特徴とする。
【0020】
ここで、前記供給手段は、有機性廃棄物投入ホッパと、該有機性廃棄物投入ホッパ内に前記添加剤を投入する添加剤投入ホッパと、前記有機性廃棄物投入ホッパの排出口に位置し、前記有機性廃棄物と添加剤とを混合しつつ前記炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有することができる。
【0021】
また、前記開閉手段は開閉扉であることができる。
【0022】
また、さらに、前記炭化炉の排出手段の下部に粉粒状炭化物の回収手段が設置されていることができる。
【0023】
本発明の別の態様の有機性廃棄物の炭化処理装置は、前記供給手段が、有機性廃棄物投入ホッパと、有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を投入する添加剤用ホッパと、有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を貯蔵する中間ホッパと、前記有機性廃棄物投入ホッパおよび前記添加剤ホッパに連結していて、投入された有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を前記中間ホッパ内へ運搬し供給するパイプコンベアと、前記中間ホッパの排出口に位置し、前記有機性廃棄物と前記炭化処理用添加剤とを混合しつつ前記炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有することができる。
【0024】
また、前記排出手段が、炭化炉の下部側壁に連結された第1の排出スパイラルと、該第1の排出スパイラルの下流に設置され、炭化処理により生成された炭化物をストックし、冷却する冷却槽と、該冷却槽の下部側壁に連結され、排出口へ前記炭化物を搬送する第2の排出スパイラルとを有することができる。
【0025】
また、前記有機性廃棄物投入ホッパの底面と前記添加剤投入ホッパの底面とが、床表面より下方になるように設置されていることができる。
【0026】
また、さらに、前記炭化炉の上部に発生ガス排出手段が取り付けられていることができる。
また、さらに、前記発生ガス排出手段には二次燃焼室が連結されていることができる。
【0027】
また、前記有機性廃棄物は、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、および、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤は、有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより、有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる物質であり、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有する添加剤である。珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとの配合割合は、重量比で、珪酸系低線量放射線源物質:ゼオライト=30:70〜50:50であることが好ましい。本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を用いれば、加熱炭化処理による粉粒状化が困難な有機性廃棄物であっても、容易に粉粒状に炭化することができる。
【0029】
本発明において用いられる珪酸系低線量放射線源物質は、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、二酸化ケイ素を含有し、また、さらに、微量成分としてトリウムやウラン等の放射線元素を含有する。例えば、酸化ジルコニウム(ZrO2)を65質量%以上、酸化チタン(TiO2)を0.15質量%以下、酸化鉄(Fe2O3)を0.10質量%以下、および二酸化ケイ素(SiO2)を34質量%以下、さらに、微量成分としてトリウムやウランを500ppm以下含有することが好ましい。この珪酸系放射線源物質は低線量放射線(β線)を放射するが、放射線の放出量は1〜300ベクレルの範囲内である。なお、この珪酸系放射線源物質は、ジルコンサンドを精製することによっても得ることができる。また、市販の製品としては、キンセイマテック株式会社製の「A−PAX」(商品名)がある。
【0030】
放射線はどんな微量でも生物に悪影響を与えるというイメージが強いが、地球上には大地に含まれる放射性同位元素からの放射線や宇宙からの放射線が絶えることなく存在しており、生物は長い間、放射線と接しながら進化し、生活してきた。低線量の放射線に対しては生物が実に巧みに応答しており、例えば、低線量の放射線によって免疫機能が増強される場合があることを示す実験データが公表されている。米国においても、低線量放射線の生物に対するプラスの効果に着目し、低線量の放射線と健康との関係について、盛んに研究が進められている。
【0031】
放射線の放出量は、例えば、健康用として使用される場合には、1〜200ベクレルが好ましく、1.5〜4ベクレルが特に好ましい。また、医療用として使用される場合には、1〜300ベクレルが好ましく、5〜10ベクレルが特に好ましい。なお、本発明において低線量の測定は、測定試料500mgを、低バックグランドβ線測定装置によって60分間測定した。測定試料の正味計数率を求め、KClの計数効率曲線により、全β線放射能濃度を算出した。
【0032】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を用いて炭化処理することができる、処理対象の有機性廃棄物としては、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌、およびこれらの混合物を挙げることができる。上述したように、本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤は加熱炭化処理による粉状化が困難な有機性廃棄物に対しても有効であり、特に、ポリウレタン廃棄物やポリウレタンを含有する廃棄物等は、従来の炭化炉で加熱処理しても油状もしくはペースト上の炭化物になるだけで、固形上の炭化物にすることはできなかったが、本発明の添加剤を用いて炭化処理を行えば、容易に粉粒状に炭化することができる。ただし、ポリウレタン廃棄物を処理する場合、ポリウレタン廃棄物に対して炭化処理用添加剤を3〜5質量%混合し、加熱温度を500℃〜600℃に、加熱時間を5分〜20分とすることが適当である。
【0033】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理装置は、内部に攪拌手段を有する炭化炉と、この炭化炉に、有機性廃棄物および炭化処理用添加剤の混合物を供給する供給手段と、炭化炉で形成された粉粒状の炭化物を取り出す排出手段とを少なくとも具備する。ここで、供給手段としては、有機性廃棄物投入ホッパと、添加剤投入ホッパと、有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を混合しつつ炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有するものが、好ましい。
また、炭化炉の上部には、発生ガス排出手段が取り付けられていることが、好ましい。さらに、発生ガス排出手段には二次燃焼室が連結されていてもよい。
【0034】
以下、図面に基いて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素については同一の参照番号を付して、これらの説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機性廃棄物の炭化処理装置を示す概略構成図である。図1中、符号1は、炭化炉であり、例えば円筒状の形状を有する。この炭化炉1の内部には、モータ2によって駆動する攪拌機3が設けられており、炭化炉に投入された被処理物および生成された粉粒状炭化物を均一に撹拌できるようになっている。このように攪拌することにより、被処理物を炭化炉の内壁面近傍に順次移動させて、加熱、炭化を促進させることができ、かつ、生じた塊状の炭化物を破砕して粉粒状の炭化物にすることができる。攪拌機3は、パドル、ヘリカルスクリュー、丸櫛歯状部材等の攪拌部材(図示せず)を備えている。攪拌機3は、炭化炉1の軸線と同一軸の回転軸(図示せず)を有し、この回転軸は、炭化炉1の左壁および右壁に設置された軸受け(図示せず)により回転自在に支持されている。
炭化炉1の外周には、不図示のジャケット状ヒータが取り付けられており、炉内を常温から700℃の範囲内で制御できるようになっている。
【0035】
また、炭化炉1の右壁上方部の一端には、モータ4によって駆動する投入スパイラル5が連結されている。投入スパイラル5の上には、原料(有機性廃棄物)を投入し、かつ、炭化処理用添加剤を一緒にストックする原料投入ホッパ6が設置されており、この原料投入ホッパ6には添加剤投入ホッパ7が連結されている。原料投入ホッパ6内で原料に添加剤が混入された後、この混合物は所定量が投入スパイラル5によって、炭化炉1に送り込まれる。例えば、投入スパイラル5は、200L/min〜300L/minの搬送速度で運転されることができる。ここで、原料投入ホッパ6および添加剤投入ホッパ7には、それぞれ独立して、手動により原料または添加剤が投入されてもよいが、自動的に所定量が計量されて投入されるようになっていてもよい。
【0036】
炭化炉1の上方の壁には、炉内で発生したガスを炉外に排出する排気管8が接続されており、この排気管8の途中には、第2燃焼室9が改装されている。第2燃焼室9では、発生したガスを、約850〜900℃で消煙、消臭することができる。
【0037】
さらに、炭化炉1の下方壁には、開閉扉10が設けられており、炉内で炭化処理により生成された粉粒状炭化物を排出可能になっている。なお、開閉扉10は手動で開閉可能としてもよいが、例えば、モニター等の検知手段により炭化処理終了を感知した後、あるいは、所定時間、炭化処理を行った後、自動で開閉できるようになっていることが好ましい。この開閉扉10から排出される粉粒状炭化物を受けるための排出ホッパ11が炭化炉1の下部に設置され、この排出ホッパ11の下部には、モータ12によって駆動する排出スパイラル13が設置されている。必要に応じて排出ホッパ11にストックされた粉粒状炭化物は、排出スパイラル12により自動的に排出口14へ運ばれ、排出口14から排出される。例えば、排出スパイラル12は、150L/min〜300L/minの搬送速度で運転されることができる。
【0038】
なお、前記構成において、モータ2および攪拌機3は、撹拌手段を構成しており、モータ4、投入スパイラル5、原料投入ホッパ6、および添加剤投入ホッパ7は、供給手段を構成している。また、排気管8および二次燃焼室9は発生ガス排出手段を構成している。さらに、開閉扉10は排出手段を構成し、排出ホッパ11、モータ12、排出スパイラル13、および排出口14は、回収手段を構成している。
【0039】
次に、本発明の第2の実施形態に係る炭化処理装置について説明する。図2に、この炭化処理装置の概略構成を示す。本実施形態においては、原料投入ホッパ26の底面と添加剤投入ホッパ27の底面とが、床表面の位置より低い位置に、この順に設置されていて、各投入口が比較的低い位置となるように設計されているので、例えば、手動で原料等を投入する場合には、投入しやすい配置となっている。また、自動投入の場合でも、投入されるべき原料等の補充が容易に行える。原料投入ホッパ26および添加剤投入ホッパ27の下方には、パイプコンベア30が配設されており、原料および添加剤をそれぞれ中間ホッパ32へ搬送する。パイプコンベアの搬送速度は、200L/min〜300L/minであることが好ましい。なお、原料および添加剤は、炭化処理に供される1回分の量毎に搬送されるようになっていてもよい。中間ホッパ32は、搬送された原料および添加剤をストックし、これを、適当な時期に、下方に配置された投入スパイラル25へ送り出す。
【0040】
炭化炉21の右壁下方部には、モータ24によって駆動する投入スパイラル25が連結されており、中間ホッパ32から送り出された原料等は投入スパイラル25により炭化炉21へ送り込まれる。炭化炉21は、内部にモータ2によって駆動する攪拌機3が設けられており、送り込まれた被処理物および生成された炭化物を攪拌できるようになっている。また、炭化炉の上部壁には、炉内で発生したガスを炉外に排出する排気管28が接続されており、この排気管28の途中には第2燃焼室29が設けられている。なお、炭化炉1の外周には、不図示のジャケット状ヒータが取り付けられており、炉内を常温から700℃の範囲内で制御できるようになっている。
【0041】
炭化炉21の左壁下方部には、不図示のモーターによって駆動する第1の排出スパイラル33が連結されており、排出スパイラル33の先方には、冷却槽31が連結されている。炭化炉21で炭化処理されて生成された粉粒状炭化物は、第1の排出スパイラル33により冷却槽31に送られてストックされ、冷やされる。冷却された粉粒状炭化物は、冷却槽31の左壁下方部に連結された第2の排出スパイラル34(不図示のモータによって駆動)により排出口14へ送られる。なお、第1の排出スパイラル、および、第2の排出スパイラルは、それぞれ独立に、150L/min〜300L/minの搬送速度で運転されることが好ましい。
【0042】
なお、上記構成において、モータ2および攪拌機3は、撹拌手段を構成しており、モータ24、投入スパイラル25、原料投入ホッパ26、添加剤投入ホッパ27、およびパイプコンベア30は、供給手段を構成している。また、排気管28および二次燃焼室29は発生ガス排出手段を構成している。さらに、第1の排出スパイラル33は排出手段を構成し、冷却槽31、第2の排出スパイラル、および排出口14は、回収手段を構成している。
【0043】
本発明においては、有機性廃棄物を、例えば、図1または図2に示すような炭化処理装置を使用して、炭化処理することができる。図1に示す装置を用いて炭化処理する場合について具体的に説明すると、原料として有機性廃棄物を原料投入ホッパ6から投入するが、そのとき同時に添加剤投入ホッパ7から本発明の炭化処理用添加剤を投入する。
【0044】
炭化炉1の内部温度は、不図示の加熱手段(ジャケット状ヒータ等)によって、予め所定の温度、例えば500℃に昇温しておく。原料ホッパ6と添加剤ホッパ7と投入スパイラル5とを用いて、炭化炉1に、有機性廃棄物と添加剤とを混合状態で、投入する。投入後、炉内の温度を所定温度に維持しつつ、攪拌機3により均一に撹拌しながら、所定時間処理を行う。所定時間経過後、開閉扉10を開の状態にして、炉内の被処理物を排出ホッパ11に落とし、排出スパイラル13により排出口14へ導く。排出口14から取り出される炭化物は、粉粒状炭化物である。また、排出物全量の容積は、投入時の全量の容積の約1/8に減容することができる。
【0045】
本発明によれば、例えばポリウレタン廃棄物を炭化処理しても粉粒状の炭化物が得られる。本発明により形成された粉粒状炭化物は、その大部分が炭素であり、少量の無機粒子を含む組成物であり、しかも無臭であるので、自動車用防音アスファルトゴムの混練炭素材料をはじめ、様々な再利用が可能である。また、添加剤の配合割合を増加させ、得られる粉粒状物中の無機粒子含量を増やせば、得られた粉粒状物を短時間の高温処理により焼結させれば、多孔性の建材を得ることも可能である。また、圧縮成型して、土中に埋めることにより、炭化物と低線量放射との作用により土壌の改良を行うことも可能である。
【0046】
建材に再利用した場合、低線量の放射線が放出されるので、人体の健康にプラスの効果をもたらすことも可能となる。特に、処理しようとする有機性廃棄物が無機物質を多く含む汚泥である場合には、得られた粉粒状物を圧縮加工、あるいは焼結加工により、舗装材料、建材などの用途に容易に再利用することができる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明する例示にすぎず、本発明をなんら限定するものではない。
(実施例1)
図1に示す炭化処理装置を用いて、原料としてウレタンの炭化処理を行った。すなわち、1回に付き30kgのウレタンを原料投入ホッパに投入し、添加剤投入ホッパに、珪酸系低線量放射線源物質としてキンセイマテック株式会社製の「A−PAX」(商品名)を4質量部と、ゼオライトを6質量部混合した炭化処理用添加剤を、ポリウレタンの4質量%に相当する量だけ投入した。
炭化炉1の内部温度を予め500℃に昇温しておいた。原料ホッパ6と添加剤ホッパ7と投入スパイラル5とを用いて、炭化炉1に、ポリウレタン廃棄物30kgと、この廃棄物の4質量%相当量の添加剤とを混合状態で、投入した。投入後、炉内の温度を500℃に維持しつつ、攪拌機3により均一に撹拌しながら、20分間処理した。
【0048】
前述の20分間が経過した後、開閉扉10から炉内の内容物を取り出して調べたところ、粉粒状炭化物であり、それ以外の油状もしくはペースト状の残さは観察されなかった。排出物全量の容積を計ったところ、投入時の容積の1/8に減容されていた。
得られた粉粒状炭化物は、その大部分が炭素であり、少量の無機粒子を含む組成物であり、しかも無臭であることが分かった。
【0049】
なお、上記実施例では、有機性廃棄物としてポリウレタン廃棄物を処理する例を説明したが、有機汚泥や、一般生ゴミなどの他の有機性廃棄物にも同様に適用できることは言うまでもない。その場合、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとの配合割合や、有機性廃棄物に対する添加剤の配合割合などは、適当に調整する必要がある。ちなみに、生ゴミの場合、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとの配合割合は5:5が適当である。
また、有機性汚泥を処理する場合には、従来の汚泥処理システムと組み合わせれば、より効率の高い汚泥処理を行うことが可能である。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、本発明の炭化処理用添加剤を、加熱炭化処理による粉粒状化が困難な有機性廃棄物に混合して炭化処理することにより、有機性廃棄物を容易に粉粒状に炭化し、減容することができる。また、得られる炭化物は粉粒状であるので、回収作業が容易に行え、かつ、広範囲の再利用が可能である。また、得られる炭化物は、低線量の放射線を放出することのができるので、人間の健康にプラスの効果を与えることができる。
すなわち、本発明は、廃棄物を酸素欠乏状態で加熱処理することにより廃棄物を炭化して廃棄による環境破壊を防止するとともに資源の再利用を可能にする廃棄物の炭化処理方法、さらに詳しくは、加熱処理により粉粒状に炭化することの困難な廃棄物を容易に粉粒状に炭化処理することのできる廃棄物の炭化方法、炭化装置、および粉粒状炭化を可能にする炭化処理用添加剤を提供することができる。
したがって、本発明によれば、粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物を、加熱処理により容易に粉粒状炭化物にすることのできる技術的構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る有機性廃棄物の炭化処理装置を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る有機性廃棄物の炭化処理装置を示す図である。
【符号の説明】
1、21 炭化炉
2、4、12、24 モータ
3 攪拌機
5、25 投入スパイラル
6、26 原料投入ホッパ
7、27 添加剤投入ホッパ
8、28 排気管
9、29 第2燃焼室
10 開閉扉
11 排出ホッパ
13 排出スパイラル
14 排出口
30 パイプコンベア
31 冷却槽
33 第1の排出スパイラル
34 第2の排出スパイラル
【産業上の利用分野】
本発明は、廃棄物を酸素欠乏状態で加熱処理することにより廃棄物を炭化する廃棄物の炭化処理方法、炭化処理装置、および廃棄物に添加して炭化を容易にする炭化処理用添加剤に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、例えば、加熱処理により粉粒状に炭化することの困難な廃棄物を容易に粉粒状に炭化処理することのできる廃棄物の炭化処理方法、炭化処理装置、および粉粒状炭化を可能にする炭化処理用添加剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、プラスチックや紙などの有機性廃棄物を加熱して減容化する方法の有効な一つとして、酸素欠乏状態で廃棄物を炭化させる方法がある。この炭化処理方法を実施する炭化炉では、内部に投入した廃棄物を酸素を燃焼に必要な量より欠乏させた状態で加熱処理する。そのため、安全性および処理により発生するガス量が少なく、後処理工程を簡単化でき、炭化した残さを活性炭や燃料炭の原料に再利用できるという利点が得られる。
【0003】
前述のような炭化処理方法および炭化処理装置に関して、従来、多くの改良がなされている。例えば、炭化炉を傾斜して配置し、炭化物の炉からの取り出しを炉内に設けた攪拌機により効率化し、炭化処理工数の削減を図った廃棄物処理装置も提案されている(特許文献1)。また、廃棄物供給部から排出部に向けて被炭化材を移動させつつ炭化を行う炭化炉を有する連続炭化装置も提案されている(特許文献2)。さらに、内部に、廃棄物を撹拌するとともに空気を供給する吸気装置を設けた炭化炉も提案されている(特許文献3)。
【0004】
この他に、生ゴミを効率的に処理するために、炭化炉を加熱炉と呼称される外殻体で覆った二重構造とし、炭化炉を高熱状態にすることができるようにした生ごみ炭化処理装置が提案されている(特許文献4)。さらに、生ゴミ処理を可能にした炭化処理装置として、炉内に攪拌機を設けるとともに外周部分に加熱帯を取り付け、さらに炉内を減圧する減圧手段を設けた構成の炭化炉が提案されている(特許文献5)。
【0005】
ところで、炭化可能な成分である有機廃棄物もしくは該有機廃棄物を含有する廃棄物には、種々様々な組成および形態の廃棄物があり、従来の炭化処理方法もしくは炭化処理装置によりかろうじて炭化はできるものの、炭化時に粉粒状になりにくい廃棄物があり、その炭化処理に多くの工数を要している。
【0006】
最も顕著な例としては、廃棄ポリウレタン製品もしくはポリウレタンを含有する廃棄物が挙げられる。ポリウレタンは、前記従来のいずれの炭化炉で加熱処理しても、油状もしくはペースト状の炭化物になるだけで、固形炭化物になりにくく、ましてや粉粒状炭化物にすることはできない。そのため、炭化炉からの取り出しが困難であり、さらに、油状化もしくはペースト状化したポリウレタン含有廃棄物には臭気があるので、その後の再利用処理にも支障を来す。したがって、廃棄ポリウレタン製品は、単に廃棄することが多く、環境保全上好ましくなく、また、資源の再利用という観点からも問題がある。
【0007】
粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物のその他の例として、畜産汚泥、屠殺汚泥、食肉加工汚泥、食品加工汚泥、集落下水道汚泥、水産加工汚泥などの有機性汚泥、これら汚泥がしみ込んだ土壌などを挙げることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−61139号公報
【特許文献2】
特開2000−136390号公報
【特許文献3】
特開2002−309263号公報
【特許文献4】
特開2001−123177号公報
【特許文献5】
特開2001−214170号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物を、加熱処理により容易に粉粒状炭化物にすることのできる技術的構成を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意、実験、検討を重ねたところ、特定構成の炭化処理用添加剤を、処理しようとする有機廃棄物に添加し、加熱処理すると、容易に粉粒状に炭化させることができ、しかも臭気を抑えることができることを、知るに至った。
【0011】
すなわち、本発明の炭化処理用添加剤は、有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより前記有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる有機性廃棄物の炭化処理用添加剤であって、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有することを特徴とする。
【0012】
ここで、前記珪酸系低線量放射線源物質は、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、および、二酸化ケイ素を含有することができ、さらに放射線元素を微量含有することができる。
前記珪酸系低線量放射線源物質は、放射線の放出量が1〜300ベクレルの範囲内であることができる。この範囲の放射線の線量は、人体に害がないばかりでなく、免疫機能を向上させることが確認されている範囲の線量である。
【0013】
また、前記珪酸系低線量放射線源物質と前記ゼオライトとの配合重量比は、珪酸系低線量放射線源物質:ゼオライト=30:70〜50:50であることができる。
ゼオライトは、吸着特性に優れ、触媒作用も認められている無機化合物であり、このゼオライトと前記珪酸系低線量放射線源物質とを含有する添加剤を用いて炭化処理を行うことにより、有機性廃棄物の水分や臭気成分を効果的に吸着、除去することができる。また、低線量の放射線が有する効果が臭気の低減化に寄与していることも推測された。
【0014】
また、前記有機性廃棄物は、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることができる。
【0015】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理方法は、上記炭化処理用添加剤を、有機性廃棄物に混合し、この混合物を炭化炉中で撹拌しつつ加熱することにより、粉粒状の炭化物を得ることを特徴とする。
【0016】
ここで、前記粉粒状の炭化物を自動的に排出した後、上記炭化処理用添加剤を有機性廃棄物に混合した混合物を、炭化炉内に自動的に導入して、連続的に炭化処理を行うことができる。
【0017】
また、前記有機性廃棄物は、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることができる。
【0018】
ここで、前記有機性廃棄物がポリウレタン廃棄物であり、このポリウレタン廃棄物に対する前記炭化処理用添加剤の混合量が3〜5質量%であり、加熱温度が500℃〜600℃であり、加熱時間が5分〜20分であることができる。
【0019】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理装置は、上記炭化処理用添加剤、および、有機性廃棄物を撹拌する攪拌手段を内部に有し、加熱することにより形成された粉粒状の炭化物を取り出す排出手段を下部に有する炭化炉と、前記炭化炉に、前記有機性廃棄物と前記添加剤との混合物を供給する供給手段と、を少なくとも有することを特徴とする。
【0020】
ここで、前記供給手段は、有機性廃棄物投入ホッパと、該有機性廃棄物投入ホッパ内に前記添加剤を投入する添加剤投入ホッパと、前記有機性廃棄物投入ホッパの排出口に位置し、前記有機性廃棄物と添加剤とを混合しつつ前記炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有することができる。
【0021】
また、前記開閉手段は開閉扉であることができる。
【0022】
また、さらに、前記炭化炉の排出手段の下部に粉粒状炭化物の回収手段が設置されていることができる。
【0023】
本発明の別の態様の有機性廃棄物の炭化処理装置は、前記供給手段が、有機性廃棄物投入ホッパと、有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を投入する添加剤用ホッパと、有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を貯蔵する中間ホッパと、前記有機性廃棄物投入ホッパおよび前記添加剤ホッパに連結していて、投入された有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を前記中間ホッパ内へ運搬し供給するパイプコンベアと、前記中間ホッパの排出口に位置し、前記有機性廃棄物と前記炭化処理用添加剤とを混合しつつ前記炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有することができる。
【0024】
また、前記排出手段が、炭化炉の下部側壁に連結された第1の排出スパイラルと、該第1の排出スパイラルの下流に設置され、炭化処理により生成された炭化物をストックし、冷却する冷却槽と、該冷却槽の下部側壁に連結され、排出口へ前記炭化物を搬送する第2の排出スパイラルとを有することができる。
【0025】
また、前記有機性廃棄物投入ホッパの底面と前記添加剤投入ホッパの底面とが、床表面より下方になるように設置されていることができる。
【0026】
また、さらに、前記炭化炉の上部に発生ガス排出手段が取り付けられていることができる。
また、さらに、前記発生ガス排出手段には二次燃焼室が連結されていることができる。
【0027】
また、前記有機性廃棄物は、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、および、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤は、有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより、有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる物質であり、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有する添加剤である。珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとの配合割合は、重量比で、珪酸系低線量放射線源物質:ゼオライト=30:70〜50:50であることが好ましい。本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を用いれば、加熱炭化処理による粉粒状化が困難な有機性廃棄物であっても、容易に粉粒状に炭化することができる。
【0029】
本発明において用いられる珪酸系低線量放射線源物質は、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、二酸化ケイ素を含有し、また、さらに、微量成分としてトリウムやウラン等の放射線元素を含有する。例えば、酸化ジルコニウム(ZrO2)を65質量%以上、酸化チタン(TiO2)を0.15質量%以下、酸化鉄(Fe2O3)を0.10質量%以下、および二酸化ケイ素(SiO2)を34質量%以下、さらに、微量成分としてトリウムやウランを500ppm以下含有することが好ましい。この珪酸系放射線源物質は低線量放射線(β線)を放射するが、放射線の放出量は1〜300ベクレルの範囲内である。なお、この珪酸系放射線源物質は、ジルコンサンドを精製することによっても得ることができる。また、市販の製品としては、キンセイマテック株式会社製の「A−PAX」(商品名)がある。
【0030】
放射線はどんな微量でも生物に悪影響を与えるというイメージが強いが、地球上には大地に含まれる放射性同位元素からの放射線や宇宙からの放射線が絶えることなく存在しており、生物は長い間、放射線と接しながら進化し、生活してきた。低線量の放射線に対しては生物が実に巧みに応答しており、例えば、低線量の放射線によって免疫機能が増強される場合があることを示す実験データが公表されている。米国においても、低線量放射線の生物に対するプラスの効果に着目し、低線量の放射線と健康との関係について、盛んに研究が進められている。
【0031】
放射線の放出量は、例えば、健康用として使用される場合には、1〜200ベクレルが好ましく、1.5〜4ベクレルが特に好ましい。また、医療用として使用される場合には、1〜300ベクレルが好ましく、5〜10ベクレルが特に好ましい。なお、本発明において低線量の測定は、測定試料500mgを、低バックグランドβ線測定装置によって60分間測定した。測定試料の正味計数率を求め、KClの計数効率曲線により、全β線放射能濃度を算出した。
【0032】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を用いて炭化処理することができる、処理対象の有機性廃棄物としては、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌、およびこれらの混合物を挙げることができる。上述したように、本発明の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤は加熱炭化処理による粉状化が困難な有機性廃棄物に対しても有効であり、特に、ポリウレタン廃棄物やポリウレタンを含有する廃棄物等は、従来の炭化炉で加熱処理しても油状もしくはペースト上の炭化物になるだけで、固形上の炭化物にすることはできなかったが、本発明の添加剤を用いて炭化処理を行えば、容易に粉粒状に炭化することができる。ただし、ポリウレタン廃棄物を処理する場合、ポリウレタン廃棄物に対して炭化処理用添加剤を3〜5質量%混合し、加熱温度を500℃〜600℃に、加熱時間を5分〜20分とすることが適当である。
【0033】
本発明の有機性廃棄物の炭化処理装置は、内部に攪拌手段を有する炭化炉と、この炭化炉に、有機性廃棄物および炭化処理用添加剤の混合物を供給する供給手段と、炭化炉で形成された粉粒状の炭化物を取り出す排出手段とを少なくとも具備する。ここで、供給手段としては、有機性廃棄物投入ホッパと、添加剤投入ホッパと、有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を混合しつつ炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有するものが、好ましい。
また、炭化炉の上部には、発生ガス排出手段が取り付けられていることが、好ましい。さらに、発生ガス排出手段には二次燃焼室が連結されていてもよい。
【0034】
以下、図面に基いて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素については同一の参照番号を付して、これらの説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機性廃棄物の炭化処理装置を示す概略構成図である。図1中、符号1は、炭化炉であり、例えば円筒状の形状を有する。この炭化炉1の内部には、モータ2によって駆動する攪拌機3が設けられており、炭化炉に投入された被処理物および生成された粉粒状炭化物を均一に撹拌できるようになっている。このように攪拌することにより、被処理物を炭化炉の内壁面近傍に順次移動させて、加熱、炭化を促進させることができ、かつ、生じた塊状の炭化物を破砕して粉粒状の炭化物にすることができる。攪拌機3は、パドル、ヘリカルスクリュー、丸櫛歯状部材等の攪拌部材(図示せず)を備えている。攪拌機3は、炭化炉1の軸線と同一軸の回転軸(図示せず)を有し、この回転軸は、炭化炉1の左壁および右壁に設置された軸受け(図示せず)により回転自在に支持されている。
炭化炉1の外周には、不図示のジャケット状ヒータが取り付けられており、炉内を常温から700℃の範囲内で制御できるようになっている。
【0035】
また、炭化炉1の右壁上方部の一端には、モータ4によって駆動する投入スパイラル5が連結されている。投入スパイラル5の上には、原料(有機性廃棄物)を投入し、かつ、炭化処理用添加剤を一緒にストックする原料投入ホッパ6が設置されており、この原料投入ホッパ6には添加剤投入ホッパ7が連結されている。原料投入ホッパ6内で原料に添加剤が混入された後、この混合物は所定量が投入スパイラル5によって、炭化炉1に送り込まれる。例えば、投入スパイラル5は、200L/min〜300L/minの搬送速度で運転されることができる。ここで、原料投入ホッパ6および添加剤投入ホッパ7には、それぞれ独立して、手動により原料または添加剤が投入されてもよいが、自動的に所定量が計量されて投入されるようになっていてもよい。
【0036】
炭化炉1の上方の壁には、炉内で発生したガスを炉外に排出する排気管8が接続されており、この排気管8の途中には、第2燃焼室9が改装されている。第2燃焼室9では、発生したガスを、約850〜900℃で消煙、消臭することができる。
【0037】
さらに、炭化炉1の下方壁には、開閉扉10が設けられており、炉内で炭化処理により生成された粉粒状炭化物を排出可能になっている。なお、開閉扉10は手動で開閉可能としてもよいが、例えば、モニター等の検知手段により炭化処理終了を感知した後、あるいは、所定時間、炭化処理を行った後、自動で開閉できるようになっていることが好ましい。この開閉扉10から排出される粉粒状炭化物を受けるための排出ホッパ11が炭化炉1の下部に設置され、この排出ホッパ11の下部には、モータ12によって駆動する排出スパイラル13が設置されている。必要に応じて排出ホッパ11にストックされた粉粒状炭化物は、排出スパイラル12により自動的に排出口14へ運ばれ、排出口14から排出される。例えば、排出スパイラル12は、150L/min〜300L/minの搬送速度で運転されることができる。
【0038】
なお、前記構成において、モータ2および攪拌機3は、撹拌手段を構成しており、モータ4、投入スパイラル5、原料投入ホッパ6、および添加剤投入ホッパ7は、供給手段を構成している。また、排気管8および二次燃焼室9は発生ガス排出手段を構成している。さらに、開閉扉10は排出手段を構成し、排出ホッパ11、モータ12、排出スパイラル13、および排出口14は、回収手段を構成している。
【0039】
次に、本発明の第2の実施形態に係る炭化処理装置について説明する。図2に、この炭化処理装置の概略構成を示す。本実施形態においては、原料投入ホッパ26の底面と添加剤投入ホッパ27の底面とが、床表面の位置より低い位置に、この順に設置されていて、各投入口が比較的低い位置となるように設計されているので、例えば、手動で原料等を投入する場合には、投入しやすい配置となっている。また、自動投入の場合でも、投入されるべき原料等の補充が容易に行える。原料投入ホッパ26および添加剤投入ホッパ27の下方には、パイプコンベア30が配設されており、原料および添加剤をそれぞれ中間ホッパ32へ搬送する。パイプコンベアの搬送速度は、200L/min〜300L/minであることが好ましい。なお、原料および添加剤は、炭化処理に供される1回分の量毎に搬送されるようになっていてもよい。中間ホッパ32は、搬送された原料および添加剤をストックし、これを、適当な時期に、下方に配置された投入スパイラル25へ送り出す。
【0040】
炭化炉21の右壁下方部には、モータ24によって駆動する投入スパイラル25が連結されており、中間ホッパ32から送り出された原料等は投入スパイラル25により炭化炉21へ送り込まれる。炭化炉21は、内部にモータ2によって駆動する攪拌機3が設けられており、送り込まれた被処理物および生成された炭化物を攪拌できるようになっている。また、炭化炉の上部壁には、炉内で発生したガスを炉外に排出する排気管28が接続されており、この排気管28の途中には第2燃焼室29が設けられている。なお、炭化炉1の外周には、不図示のジャケット状ヒータが取り付けられており、炉内を常温から700℃の範囲内で制御できるようになっている。
【0041】
炭化炉21の左壁下方部には、不図示のモーターによって駆動する第1の排出スパイラル33が連結されており、排出スパイラル33の先方には、冷却槽31が連結されている。炭化炉21で炭化処理されて生成された粉粒状炭化物は、第1の排出スパイラル33により冷却槽31に送られてストックされ、冷やされる。冷却された粉粒状炭化物は、冷却槽31の左壁下方部に連結された第2の排出スパイラル34(不図示のモータによって駆動)により排出口14へ送られる。なお、第1の排出スパイラル、および、第2の排出スパイラルは、それぞれ独立に、150L/min〜300L/minの搬送速度で運転されることが好ましい。
【0042】
なお、上記構成において、モータ2および攪拌機3は、撹拌手段を構成しており、モータ24、投入スパイラル25、原料投入ホッパ26、添加剤投入ホッパ27、およびパイプコンベア30は、供給手段を構成している。また、排気管28および二次燃焼室29は発生ガス排出手段を構成している。さらに、第1の排出スパイラル33は排出手段を構成し、冷却槽31、第2の排出スパイラル、および排出口14は、回収手段を構成している。
【0043】
本発明においては、有機性廃棄物を、例えば、図1または図2に示すような炭化処理装置を使用して、炭化処理することができる。図1に示す装置を用いて炭化処理する場合について具体的に説明すると、原料として有機性廃棄物を原料投入ホッパ6から投入するが、そのとき同時に添加剤投入ホッパ7から本発明の炭化処理用添加剤を投入する。
【0044】
炭化炉1の内部温度は、不図示の加熱手段(ジャケット状ヒータ等)によって、予め所定の温度、例えば500℃に昇温しておく。原料ホッパ6と添加剤ホッパ7と投入スパイラル5とを用いて、炭化炉1に、有機性廃棄物と添加剤とを混合状態で、投入する。投入後、炉内の温度を所定温度に維持しつつ、攪拌機3により均一に撹拌しながら、所定時間処理を行う。所定時間経過後、開閉扉10を開の状態にして、炉内の被処理物を排出ホッパ11に落とし、排出スパイラル13により排出口14へ導く。排出口14から取り出される炭化物は、粉粒状炭化物である。また、排出物全量の容積は、投入時の全量の容積の約1/8に減容することができる。
【0045】
本発明によれば、例えばポリウレタン廃棄物を炭化処理しても粉粒状の炭化物が得られる。本発明により形成された粉粒状炭化物は、その大部分が炭素であり、少量の無機粒子を含む組成物であり、しかも無臭であるので、自動車用防音アスファルトゴムの混練炭素材料をはじめ、様々な再利用が可能である。また、添加剤の配合割合を増加させ、得られる粉粒状物中の無機粒子含量を増やせば、得られた粉粒状物を短時間の高温処理により焼結させれば、多孔性の建材を得ることも可能である。また、圧縮成型して、土中に埋めることにより、炭化物と低線量放射との作用により土壌の改良を行うことも可能である。
【0046】
建材に再利用した場合、低線量の放射線が放出されるので、人体の健康にプラスの効果をもたらすことも可能となる。特に、処理しようとする有機性廃棄物が無機物質を多く含む汚泥である場合には、得られた粉粒状物を圧縮加工、あるいは焼結加工により、舗装材料、建材などの用途に容易に再利用することができる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明する例示にすぎず、本発明をなんら限定するものではない。
(実施例1)
図1に示す炭化処理装置を用いて、原料としてウレタンの炭化処理を行った。すなわち、1回に付き30kgのウレタンを原料投入ホッパに投入し、添加剤投入ホッパに、珪酸系低線量放射線源物質としてキンセイマテック株式会社製の「A−PAX」(商品名)を4質量部と、ゼオライトを6質量部混合した炭化処理用添加剤を、ポリウレタンの4質量%に相当する量だけ投入した。
炭化炉1の内部温度を予め500℃に昇温しておいた。原料ホッパ6と添加剤ホッパ7と投入スパイラル5とを用いて、炭化炉1に、ポリウレタン廃棄物30kgと、この廃棄物の4質量%相当量の添加剤とを混合状態で、投入した。投入後、炉内の温度を500℃に維持しつつ、攪拌機3により均一に撹拌しながら、20分間処理した。
【0048】
前述の20分間が経過した後、開閉扉10から炉内の内容物を取り出して調べたところ、粉粒状炭化物であり、それ以外の油状もしくはペースト状の残さは観察されなかった。排出物全量の容積を計ったところ、投入時の容積の1/8に減容されていた。
得られた粉粒状炭化物は、その大部分が炭素であり、少量の無機粒子を含む組成物であり、しかも無臭であることが分かった。
【0049】
なお、上記実施例では、有機性廃棄物としてポリウレタン廃棄物を処理する例を説明したが、有機汚泥や、一般生ゴミなどの他の有機性廃棄物にも同様に適用できることは言うまでもない。その場合、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとの配合割合や、有機性廃棄物に対する添加剤の配合割合などは、適当に調整する必要がある。ちなみに、生ゴミの場合、珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとの配合割合は5:5が適当である。
また、有機性汚泥を処理する場合には、従来の汚泥処理システムと組み合わせれば、より効率の高い汚泥処理を行うことが可能である。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、本発明の炭化処理用添加剤を、加熱炭化処理による粉粒状化が困難な有機性廃棄物に混合して炭化処理することにより、有機性廃棄物を容易に粉粒状に炭化し、減容することができる。また、得られる炭化物は粉粒状であるので、回収作業が容易に行え、かつ、広範囲の再利用が可能である。また、得られる炭化物は、低線量の放射線を放出することのができるので、人間の健康にプラスの効果を与えることができる。
すなわち、本発明は、廃棄物を酸素欠乏状態で加熱処理することにより廃棄物を炭化して廃棄による環境破壊を防止するとともに資源の再利用を可能にする廃棄物の炭化処理方法、さらに詳しくは、加熱処理により粉粒状に炭化することの困難な廃棄物を容易に粉粒状に炭化処理することのできる廃棄物の炭化方法、炭化装置、および粉粒状炭化を可能にする炭化処理用添加剤を提供することができる。
したがって、本発明によれば、粉粒状に炭化処理しにくく、臭気が生じる廃棄物を、加熱処理により容易に粉粒状炭化物にすることのできる技術的構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る有機性廃棄物の炭化処理装置を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る有機性廃棄物の炭化処理装置を示す図である。
【符号の説明】
1、21 炭化炉
2、4、12、24 モータ
3 攪拌機
5、25 投入スパイラル
6、26 原料投入ホッパ
7、27 添加剤投入ホッパ
8、28 排気管
9、29 第2燃焼室
10 開閉扉
11 排出ホッパ
13 排出スパイラル
14 排出口
30 パイプコンベア
31 冷却槽
33 第1の排出スパイラル
34 第2の排出スパイラル
Claims (19)
- 有機性廃棄物に混合して加熱炭化処理することにより前記有機性廃棄物を粉粒状に炭化することのできる有機性廃棄物の炭化処理用添加剤であって、
珪酸系低線量放射線源物質とゼオライトとを少なくとも含有することを特徴とする有機性廃棄物の炭化処理用添加剤。 - 前記珪酸系低線量放射線源物質が、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、および、二酸化ケイ素を含有することを特徴とする請求項1に記載の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤。
- 前記珪酸系低線量放射線源物質は、放射線の放出量が1〜300ベクレルの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤。
- 前記珪酸系低線量放射線源物質と前記ゼオライトとの配合重量比が、珪酸系低線量放射線源物質:ゼオライト=30:70〜50:50であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤。
- 前記有機性廃棄物が、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の有機性廃棄物の炭化処理用添加剤。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の炭化処理用添加剤を、有機性廃棄物に混合し、この混合物を炭化炉中で撹拌しつつ加熱することにより、粉粒状の炭化物を得ることを特徴とする有機性廃棄物の炭化処理方法。
- 前記粉粒状の炭化物を自動的に排出した後、請求項1から5のいずれか1項に記載の炭化処理用添加剤を有機性廃棄物に混合した混合物を、炭化炉内に自動的に導入して、連続的に炭化処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の有機性廃棄物の炭化処理方法。
- 前記有機性廃棄物が、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項6または7に記載の有機性廃棄物の炭化処理方法。
- 前記有機性廃棄物がポリウレタン廃棄物であり、このポリウレタン廃棄物に対する前記炭化処理用添加剤の混合量が3〜5質量%であり、加熱温度が500℃〜600℃であり、加熱時間が5分〜20分であることを特徴とする請求項8に記載の有機性廃棄物の炭化処理方法。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の炭化処理用添加剤、および、有機性廃棄物を撹拌する攪拌手段を内部に有し、加熱することにより形成された粉粒状の炭化物を取り出す排出手段を下部に有する炭化炉と、
前記炭化炉に、前記有機性廃棄物と前記添加剤との混合物を供給する供給手段と、
を少なくとも有することを特徴とする有機性廃棄物の炭化処理装置。 - 前記供給手段が、有機性廃棄物投入ホッパと、該有機性廃棄物投入ホッパ内に前記添加剤を投入する添加剤投入ホッパと、前記有機性廃棄物投入ホッパの排出口に位置し、前記有機性廃棄物と添加剤とを混合しつつ前記炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有することを特徴とする請求項10に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- 前記開閉手段が開閉扉であることを特徴とする請求項11に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- さらに、前記炭化炉の排出手段の下部に粉粒状炭化物の回収手段が設置されていることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- 前記供給手段が、
有機性廃棄物投入ホッパと、
有機性廃棄物の炭化処理用添加剤を投入する添加剤用ホッパと、
有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を貯蔵する中間ホッパと、
前記有機性廃棄物投入ホッパおよび前記添加剤ホッパに連結していて、投入された有機性廃棄物および炭化処理用添加剤を前記中間ホッパ内へ運搬し供給するパイプコンベアと、
前記中間ホッパの排出口に位置し、前記有機性廃棄物と前記炭化処理用添加剤とを混合しつつ前記炭化炉内に搬送する投入スパイラルとを有することを特徴とする請求項10記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。 - 前記排出手段が、炭化炉の下部側壁に連結された第1の排出スパイラルと、該第1の排出スパイラルの下流に設置され、炭化処理により生成された炭化物をストックし、冷却する冷却槽と、該冷却槽の下部側壁に連結され、排出口へ前記炭化物を搬送する第2の排出スパイラルとを有することを特徴とする請求項14に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- 前記有機性廃棄物投入ホッパの底面と前記添加剤投入ホッパの底面とが、床表面より下方になるように設置されていることを特徴とする請求項15記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- さらに、前記炭化炉の上部に発生ガス排出手段が取り付けられていることを特徴とする請求項10から16のいずれか1項に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- さらに、前記発生ガス排出手段には二次燃焼室が連結されていることを特徴とする請求項17に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
- 前記有機性廃棄物が、ポリウレタン廃棄物、ポリウレタンを含有する廃棄物、一般生ゴミ、有機性汚泥、および、有機性汚泥を含有する土壌からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項10から18のいずれか1項に記載の有機性廃棄物の炭化処理装置。
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JP2003028235A JP2004238461A (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | 有機性廃棄物の炭化処理用添加剤、有機性廃棄物の炭化処理方法および炭化処理装置 |
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JP2014132245A (ja) * | 2013-01-07 | 2014-07-17 | Jdc Corp | 減容化処理装置及び加熱処理装置 |
JP2021169371A (ja) * | 2016-11-01 | 2021-10-28 | 株式会社オメガ | 廃棄物の処理装置 |
-
2003
- 2003-02-05 JP JP2003028235A patent/JP2004238461A/ja active Pending
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