JP6144116B2 - 測定器 - Google Patents

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Description

本発明は測定器に関する。
すべり案内面を有する測定器が知られている。例えばノギスは、本尺と、本尺に沿って摺動するスライダと、を備え、本尺とスライダとは接触する面同士が摺動する。
ところで、摺動面の表面を加工する技術として、例えば、特許文献1には、金属摺動表面処理方法に関する技術が記載されている。特許文献1に記載の技術は、金属対象物の表面にフェムト秒レーザを照射して微細周期構造を生成する技術が記載されている。
特開2004−360011号公報
ノギスにおいては、本尺に沿ってスライダを摺動させ、測定物を本尺の測定ジョーとスライダの測定ジョーとで挟みこむことにより測定動作を行う。このとき、スライダを本尺の基準面に対して板ばねにより与圧し、スライダの基準面と本尺の基準面とが適切な摩擦力で摺動するようになっている。
ノギスの測定の再現性を良くするためには、スライダを摺動させるための力(以下摺動力という。)をより小さくすることや、場所によって摺動力の変化が少ないことが求められる。
摺動力を小さくするためには、例えばそれぞれの部品のクリアランスを大きくしたり、板ばねの与圧を小さくしたりする方法がある。しかしながらこの方法では、本尺とスライダとの間の平行度等のがたが大きくなり、測定精度に影響を与える恐れがある。
ノギスに限らず、摺動力と測定力とが関連する測定器においては、クリアランスを大きくしたり、摺動部材同士の与圧を小さくしたりする方法ではない別の方法で、摺動部材の摺動の再現性を良くする必要がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、部材に対して摺動する他の部材の変位を測定する測定装置において、測定の再現性のよりよい測定器を提供することを目的とする。
本発明にかかる測定器は、第1の部材と、第1の部材に対して摺動するように設けられた第2の部材と、第1の部材と第2の部材との変位を示す表示部と、を備え、第1の部材は第2の部材と摺動する面である第1の摺動面を有し、第2の部材は第1の部材と摺動する面である第2の摺動面を有し、第1の摺動面及び第2の摺動面のうち一方か又は両方に微細周期構造が設けられたものである。これにより、より第1の部材と第2の部材との摩擦を減らすことができる。
本発明により、部材に対して摺動する他の部材の変位を測定する測定装置において、測定の再現性のよりよい測定器を提供することができる。
実施の形態1にかかるノギスを示す図である。 実施の形態にかかる微細周期構造を示す図である。 実施の形態1にかかる、ノギス1の、本尺10の下面10eに微細周期構造を設けなかった場合と、微細周期構造を設けた場合と、を比較した実験結果を示す図である。 実施の形態2にかかるダイヤルゲージの裏蓋を外した状態を示す図である。 実施の形態3にかかるマイクロメータを示す図である。 実施の形態3にかかるスピンドルのおねじと、スリーブの内部のめねじの概要を示す図である。 図7は、実施の形態4にかかるハイトゲージを示す図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、ノギスを示す図である。図1(a)は、ノギス1の全体を示す図である。なおここではノギスの構造をわかりやすくするため、図1(a)はスライダ11の一部を切断し、断面を図示している。
本実施の形態では、ノギス1の本尺10とスライダ11との接触面に、微細周期構造を形成することにより、本尺10とスライダ11との摺動力をより小さくし、より滑らかに計測動作を可能にすることを目的とする。
ノギス1は、本尺10と、スライダ11と、を備え、本尺10の長手方向に沿ってスライダ11が摺動して、測定の対象物の幅、大きさ等を測定するものである。
本尺10は、本体部10aと、外側ジョウ15aと、内側ジョウ16aと、本尺目盛17と、を有する。外側ジョウ15aは、本体部10aの長手の一端側に設けられ、測定の対象物に当接されて大きさを測定する。内側ジョウ16aは、本体部10aの長手の一端側に設けられ、測定の対象物に当接されて大きさを測定する。本尺目盛17は、本体部10aの表面に長手に沿って設けられている。
スライダ11は、クランプねじ13と、板ばね14と、スライダ本体部19と、を有する。板ばね14は、スライダ11と本尺10との間に介装されている。板ばね14から本尺10にかかる付勢力により、スライダ11と本尺10との摺動力が調整される。板ばね14から本尺10にかかる付勢力は、例えば図示しない調整ねじの押し具合で調整される。
また、スライダ本体部19は、デプスバー12と、外側ジョウ15bと、内側ジョウ16bと、バーニヤメモリ18と、を有する。
デプスバー12は、スライダ11と共に移動して本尺10の他端側から挿抜されるよう設けられ、対象物の深さを測定する。外側ジョウ15bは、スライダ11の一端側に設けられ、外側ジョウ15aと共に対象物に当接される。内側ジョウ16bは、スライダ11の一端側に設けられ、内側ジョウ16aと共に対象物に当接される。バーニヤメモリ18は、スライダ11の表面に本尺目盛17の補助目盛となるように設けられる。
図1(b)は、ノギス1のA−A線に沿った断面を示す図である。本体部10aの断面は長方形である。以後の説明においては、本体部10aにおいて、本尺目盛17が刻印されている面を前面10bとする。z軸に平行であってy軸の座標が大きい方の面つまり板ばね14と接触する面を上面10cとする。前面10bと対向する面を後面10dとし、上面10cと対向する面を下面10eとする。なお、特に区別する必要がない場合は、前面10b、上面10c、後面10d、及び下面10eを合わせて、本体部10aの側面と言う。
スライダ本体部19は、側面の一部が欠けた略角筒形状であり、本尺10の本体部10aの前面10bの本尺目盛17が刻印されている部分以外の本体部10aの側面を覆う形状である。また、本尺10の後面10dと対向するスライダ本体部19の面を後面11aとし、本尺10の下面10eと対向するスライダ11の面を下面11bとする。
ここで、スライダ11の後面11aと、スライダ11の下面11bには、本尺10を支持するための支持部材11c〜11eが設けられている。支持部材11c〜11eは、それぞれx軸方向に沿って長い直方体の形状をしている。スライダ本体部19の後面11aに支持部材11c、11dの一面が接着され、スライダ11の下面11bに支持部材11eの一面が接着されている。また、スライダ本体部19と、支持部材11c〜11eは一体構造で構成されていてもよい。支持部材11c〜11eの、本尺10の本体部10aとの接触面をそれぞれ摺動面11f〜11hとする。
ここで、本実施の形態にかかるスライダ11は、本尺10との摺動面11f〜11hに、微細周期構造を有する。図2は、本実施の形態にかかる微細周期構造を示す図である。この微細周期構造は、摺動面11f〜11hに、フェムト秒以下、又はピコ秒以下のレーザを照射することにより形成される。ここでの微細周期構造は、表面形成された複数の不定形の溝であって、y軸方向に沿った方向に溝が長手になるように形成される。なお、微細周期構造は、図2に示す表面形状ではなく、表面を微細にディンプル加工するようにしてもよい。また、摺動面に低摺動膜層としてのダイヤモンドライク膜を形成し、ダイヤモンドライク膜に微細周期構造を形成するようにしてもよい。また、ダイヤモンドライク膜に替えて、低摺動性の樹脂材料により低摺動膜層を形成してもよい。さらに、スライダ本体部19及び本尺10のうちいずれか1以上を低摺動性の樹脂材料で形成して、摺動面に微細周期構造を形成するようにしてもよい。
図1に戻って、微細周期構造は、摺動面11f〜11hのみでなくともよく、摺動面11f〜11hを含む、スライダ11の内側の面に、フェムト秒以下のレーザを照射して形成するようにすればよい。また、スライダ11の摺動面11f〜11hに微細周期構造を設けてもよいし、スライダ11の摺動面11f〜11hに微細周期構造を設ける代わりに、本尺10に微細周期構造を設けてもよい。
また、スライダ11の摺動面11f〜11hと本尺10との両方に微細周期構造を設けてもよいことはもちろんである。接触する面の両方に微細周期構造を設ける場合、接触する面同士の、微細周期構造の長手に沿った方向が、平行にならないようにすることが望ましい。すなわち、微細周期構造の長手に沿った方向のなす角度が、30度〜120度の間の角度、更に望ましくは、90度であることが望ましい。
本尺10とスライダ11との摺動面に微細周期構造を設けることにより、より本尺10とスライダ11との摩擦が小さくなる。ここで、ノギスにおいては、例えば外部ジョウで測定対象物の外径を測定する場合、測定者が手動でスライダ11を摺動して、測定対象物を挟みこむようにする。
そのため、スライダ11を摺動させる測定者の力加減により、測定値が変動する。つまり、例えば測定動作の際に、本尺10とスライダ11とを摺動させるのに必要な力が大きいと、測定ジョーで挟む力が弱くなってしまったり、逆に力を入れ過ぎて測定対象物を大きな力で挟んでしまい、実際の測定対象物の外径よりも、測定値が小さくなってしまうということがある。従って、できるだけばらつきの少ない摺動力(摩擦力)で本尺とノギスとを摺動可能に構成することで、ノギス1でより正確に測定対象を測定することができるようになる。しかし、摺動力のばらつきは、例えば本尺10の小さな歪み等により、本尺10の場所によりスライダとの摩擦が異なることにより生じてしまう。
この点、微細周期構造を本尺10の下面10eに形成すれば、摺動力の最大値が抑制され、ノギス1の摺動力のばらつきが抑えられる。ノギス1の摺動力のばらつきが小さくなることで、より正確に測定対象を測定することができる。
図3は、ノギス1の、本尺10の下面10eに微細周期構造を設けなかった場合と、微細周期構造を設けた場合と、を比較した実験結果を示す図である。微細周期構造が形成されていないノギスを、No.1,No.2とし、微細周期構造が形成されているノギスを、No.1′,No.2′とする。実験に使用されたノギスは、板ばね14の与圧が、スライダ11が本尺10の0点付近で、板ばね14のクリアランスによる表示値の変化が0.01mm以下になるように調整されている。
図3は、ノギスの摺動感について、検査員A〜Dが、1〜4までの順位をつけた表を示す図である。結果として、微細周期構造が加工されたノギスであるNo.1′が、順位の合計が7となって総合順位が1位となり、微細周期構造が加工されたノギスであるNo.2′が、順位の合計が10となって、総合順位が2位となった。従って、人間の感覚において、より摺動力が小さくなっていることが分かる結果となった。
また、微細周期構造が加工されていないノギスNo.1及びNo.2と、微細周期構造が加工されたノギスNo.1′とNo.2′と、の摺動力を測定すると、微細加工済みのものは、摺動力のばらつきが約50%低減していた。摺動力のばらつきとは、スライダをノギスに沿って摺動させたときに必要とされる最も大きな摺動力と最も小さな摺動力との差のことである。
本実施の形態にかかるノギス1では、本尺10とスライダ11とが接する摺動面11f〜11hに微細周期構造を形成する。微細周期構造を形成されると、微細周期構造が形成されていない面に比べて、より摩擦を小さくすることができ、よって、ノギス1では、本尺10とスライダ11との摩擦をより小さくすることができる。これにより、例えばスライダ11を本尺10に対して十分な与圧で押したとしても、本尺10とスライダ11とを摺動させるための力が小さくなり、測定対象物をより正確に測定することができる。また、ノギス1の本尺10とスライダ11の摩擦が減り、かつ場所による摺動感のムラが減る。従って、測定者がノギス1をより滑らかな感覚で使用することができる。有効長の大きなノギスのスライダを速く移動させた場合には、いわゆるかじりと呼ばれる凝着現象が起きやすい。この点、本実施の形態では、摩擦を小さくでき、また、微細周期構造による潤滑油保持力により、凝着現象が起きにくい。従って、本実施形態は、有効長の大きなノギスに好適である。
実施の形態2
本実施の形態にかかるダイヤルゲージ2について説明する。本実施の形態では、実施の形態1にかかる微細周期構造をダイヤルゲージに応用した場合について説明する。
図4は、ダイヤルゲージ2の裏蓋を外した状態を示す図である。本実施の形態にかかるダイヤルゲージ2は、ケース本体部21と、ケース本体部21の外周壁を貫通して軸方向に摺動自在に支持されたスピンドル22と、スピンドル22の変位を伝達する動力伝達部24と、図示しない表示部と、を備える。
ケース本体部21は、スピンドル22の軸を摺動案内するための軸受部211と、ステム23と、を備える。スピンドル22は、動力伝達部24に動力を伝達するラック221と、接触部222と、を備える。
動力伝達部24は、ピニオン241と、大歯車242と、指針軸243と、バックスラッシュ防止歯車244と、を備える。ピニオン241は、ラック221と噛合している。ピニオン241は、大歯車242と連結されている。大歯車242は、指針軸243と噛合している。指針軸243は、大歯車242がバックラッシュするのを防止するためのバックスラッシュ防止歯車244と噛合している。
スピンドル案内部25は、スピンドル22の回転を防止し軸方向への摺動を補助するためのものである。スピンドル案内部25は、スピンドル案内溝251と、スピンドル案内軸252と、を備える。スピンドル案内溝251は、スピンドル22の軸方向に沿ってケース本体部21に設けられた溝である。スピンドル案内軸252は、スピンドル22の中間部分から垂直に設けられ、スピンドル案内軸252の先端が、スピンドル案内溝251の溝にはまって摺るように設けられている。
測定者がダイヤルゲージ2を使って測定しようとする場合、スピンドル22の接触部222を測定対象に接触させ、測定対象の面に沿ってダイヤルゲージ2を移動させることで、測定対象の面上の凹凸を測定する。従って、スピンドル22が滑らかに進退することが、精密な測定には必要である。
ここで、スピンドル22の摺動で、より摩擦を小さくするには、軸受部211とスピンドル22との間の摩擦と、スピンドル案内溝251とスピンドル案内軸252との間の摩擦と、をより小さくすればよい。
よって、本実施の形態にかかるダイヤルゲージ2は、軸受部211の表面であってスピンドル22と接触する接触面に微細周期構造を形成すればよい。また、スピンドル22の表面であって軸受部211に接触する接触面に微細周期構造を形成するようにしてもよい。さらに、軸受部211の接触面及びスピンドル22の接触面の両方に、微細周期構造を形成するようにしてもよい。
これに加えて、スピンドル案内溝251がスピンドル案内軸252と接触する接触面に微細周期構造を形成するようにしてもよい。また、スピンドル案内軸252の表面上であってスピンドル案内溝251と接触する接触面に微細周期構造を形成するようにしてもよい。なお、スピンドル案内溝251とスピンドル案内軸252の両方に微細周期構造を形成してもよいことはもちろんである。なお、ここではダイヤルゲージ式のインジケータについて説明したが、デジタル式等のインジケータにも適用可能なことはもちろんである。
これにより、本実施の形態にかかるダイヤルゲージ2は、スピンドル22の摺動をより滑らかにすることができる。つまり、スピンドル22が摺動する際の摩擦を減らすことがことにより、より測定の再現性を良くすることができる。
実施の形態3
本実施の形態にかかるマイクロメータについて説明する。本実施の形態では、実施の形態1及び2にかかる微細周期構造を、マイクロメータに応用した場合について説明する。図5はマイクロメータ3を示す図である。マイクロメータ3は、フレーム31と、スピンドル32と、シンブル33と、を備える。
フレーム31は、アンビル311と、アーム312と、スリーブ313と、主尺目盛314と、と備える。アーム312は、U字型の形状である。アンビル311は、アーム312の一端に設けられている。
スリーブ313は、アーム312の他端側に設けられ、スピンドル32が挿通している。スリーブ313の表面には、スリーブ313の軸方向に沿って主尺目盛314が印字されている。スリーブ313の内部には、めねじ315が設けられ(図6参照)、スピンドル32のおねじ321(図6参照)と螺合している。
スピンドル32は、スリーブ313の内部のめねじ315と螺合するおねじ332を有し、軸方向に進退可能に構成されている。シンブル33は、スピンドル32と一体に成形され、スピンドル32の進退に合わせて進退する。また、シンブル33の表面には、シンブル33の外周に沿って副尺目盛331が印字されている。
図6は、スピンドル32のおねじ321と、スリーブ313の内部のめねじ315の概要を示す図である。ここで、マイクロメータ3は、アンビル311とスピンドル32との間に測定対象物を挟み、スピンドル32と一体に形成されたシンブル33を回転させることでスピンドル32を進退させる。従って、スピンドル32のおねじ321と、スリーブ313の内部のめねじ315と、が精密に螺合し、かつ摩擦が小さくなければ、正確に測定対象物を測定することができない。
よって、本実施の形態にかかるマイクロメータ3では、スピンドル32のおねじ321の表面と、スリーブ313の内部のめねじ315の表面と、のうち一方か又は両方に、微細周期構造を形成されている。
おねじ321の表面に微細周期構造を設ける場合、おねじ321の表面にレーザを照射すればよい。なお微細周期構造がおねじ321の表面に形成されても、おねじ321の溝の幅及び深さと比べて、微細周期構造の幅及び深さが極端に小さいため、おねじ321の精度に影響はない。
めねじ315の表面に微細周期構造を設ける場合、スリーブ313の内側にレーザを照射する必要がある。従って、例えば、図6(b)に示すように、スリーブ313を軸方向に沿った面で2つの部材にしてレーザを照射したり、レーザを直角方向に反射するミラーを円筒内面に通しレーザを照射する等すればよい。
おねじ321と、めねじ315と、の両方に微細周期構造を設ける場合、おねじ321の表面に設けられた微細周期構造と、めねじ315の微細周期構造とで、溝の長手方向が平行にならないように、レーザを照射する。図6(c)は、めねじ315及びおねじ321と、それぞれの表面に設けられた微細周期構造の溝の長手方向を図示した図である。図6(c)に示すように、表面に設けられた微細周期構造の溝の長手方向は、接触する面に設けられた微細周期構造と、平行にならないように設けられていることが望ましい。これにより、微細周期構造の溝同士が噛みあうことを防ぐことができる。
本実施の形態にかかるマイクロメータ3は、スピンドル32とスリーブ313との接触面に微細周期構造を設けることにより、摩擦を減らすことができる。これにより、より滑らかにスリーブ313を回転させることができ、より正確な計測が可能になる。
実施の形態4
また、微細周期構造は、摺動面のみでなく、測定器の他の面に設けられるようにしてもよい。ここでは、一例としてハイトゲージに微細周期構造を設けた場合について説明する。また、ハイトゲージに適用する場合、微細周期構造を、ハイトゲージのベースの底面に設ける。
図7は、本実施の形態にかかるハイトゲージ4を示す図である。ハイトゲージ4は、支柱41と、スライダ42と、ベース43と、測定子47と、を備え、定盤48上に置かれている。
支柱41は棒状のガイド部材であり、ベース43上に垂直に立てられている。スライダ42は、支柱41に沿ってy軸方向に摺動する。測定子47は、スライダ42の取付部44に連結部材46を介してネジ45で止めつけられている。ベース43の底面には、微細周期構造が形成される。
ハイトゲージ4は、実施の形態1のノギス1と同様に、支柱41の摺動面と、スライダ42の摺動面と、のうち少なくとも一方に微細周期構造が形成される。これにより、支柱41とスライダ42との間の摩擦を抑制して、摺動力のばらつきを小さくすることができ、測定の再現性をより高くすることができる。
また、ハイトゲージ4は、測定時に、定盤48の上面を滑らせて移動させる。ハイトゲージ4と定盤48との摩擦は小さい方が測定作業の作業性が良い。本実施の形態では、ベース43の底面に微細周期構造を形成することで摩擦を抑制し、従って測定作業の作業性をより良くすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、ハイケータ等に適用することも可能である。これらの測定器は、目盛の方式や測定値の表示機構には関係なく、例えば、バーニア目盛を用いたものであっても、ダイヤル目盛を用いたものであっても、デジタル表示のものであってもよい。
1 ノギス
2 ダイヤルゲージ
3 マイクロメータ
4 ハイトゲージ
10 本尺
10a 本体部
11 スライダ
11c〜11e 支持部材
11f〜11h 摺動面
12 デプスバー
13 クランプねじ
14 板ばね
15a、15b 外側ジョウ
16a、16b 内側ジョウ
17 本尺目盛
18 バーニヤ目盛
19 スライダ本体部
21 ケース本体部
22 スピンドル
23 ステム
24 動力伝達部
25 スピンドル案内部
31 フレーム
32 スピンドル
33 シンブル
41 支柱
42 スライダ
43 ベース
44 取付部
45 ネジ
46 連結部材
47 測定子
48 定盤
211 軸受部
221 ラック
222 接触部
241 ピニオン
242 大歯車
243 指針軸
244 バックスラッシュ防止歯車
251 スピンドル案内溝
252 スピンドル案内軸
311 アンビル
312 アーム
313 スリーブ
314 主尺目盛
321 おねじ
315 めねじ
331 副尺目盛

Claims (12)

  1. 第1の部材と、
    前記第1の部材に対して摺動するように設けられた第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材との変位を示す表示部と、を備え、
    前記第1の部材は前記第2の部材と摺動する面である第1の摺動面を有し、
    前記第2の部材は前記第1の部材と摺動する面である第2の摺動面を有し、
    前記第1の摺動面及び前記第2の摺動面の両方に微細周期構造が設けられ
    前記第1の摺動面に設けられた微細周期構造の溝の長手方向と、前記第2の摺動面に設けられた微細周期構造の溝の長手方向と、が接触する面で平行にならないよう設けられる、測定器。
  2. 前記微細周期構造は、摺動面にピコ秒以下のレーザを照射することにより形成されるものである、請求項1記載の測定器。
  3. 前記微細周期構造は、摺動面にディンプル加工することにより形成されるものである、請求項1記載の測定器。
  4. 前記微細周期構造は、摺動面上に形成された低摺動膜層に形成されるものである、請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の測定器。
  5. 前記低摺動膜層は、ダイヤモンドライク膜である、請求項4に記載の測定器。
  6. 前記第1の部材と前記第2の部材のうちいずれか1つ以上は、樹脂材料で形成される、請求項4に記載の測定器。
  7. 前記測定器はノギスであり、
    前記第1の部材は本尺であって、
    前記第2の部材はスライダであって、
    前記本尺は、長手方向に沿った長さを有する直方体形状の本体部を有し、
    前記スライダは、前記本尺を覆うように形成された角筒形状であって、
    前記第2の摺動面は、前記スライダの角筒形状の内側に設けられる、請求項1乃至のうちいずれか1項記載の測定器。
  8. 前記測定器はインジケータであり、
    前記第1の部材はケース本体部の軸受部であり、
    前記第2の部材はスピンドルである、請求項1乃至のうちいずれか1項記載の測定器。
  9. 前記測定器はインジケータであり、
    前記第1の部材はインジケータのケース本体部のスピンドル案内部であり、
    前記第2の部材はスピンドルに設けられたスピンドル案内軸である、請求項1乃至のうちいずれか1項記載の測定器。
  10. 前記測定器はマイクロメータであり、
    前記第1の部材はスリーブであり、
    前記第2の部材は前記スリーブに挿通するように設けられたスピンドルであり、
    前記第1の摺動面は前記スリーブの内側に形成され、前記スピンドルのおねじに螺合するめねじの表面であり、
    前記第2の摺動面は、前記スリーブのめねじに螺合する、前記スピンドルのおねじの表面である、請求項1乃至のうちいずれか1項記載の測定器。
  11. 前記測定器はハイトゲージであり、
    前記第1の部材は支柱であり、
    前記第2の部材は前記支柱に沿って摺動するスライダである、請求項1乃至のうちいずれか1項記載の測定器。
  12. 前記ハイトゲージは、前記支柱を立てたベースの底面に前記微細周期構造を更に有する、請求項11記載の測定器。
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