JP6144057B2 - 無段変速機のベルト構成用エレメントの研磨方法 - Google Patents

無段変速機のベルト構成用エレメントの研磨方法 Download PDF

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本発明は、無段変速機のプーリに巻き掛けられるベルトを構成する板状のエレメントに研磨加工を施すための方法に関し、特に上記エレメントのサドル面に研磨加工を施すための方法に関する。
近年、自動車の無段変速システムにおいては、燃費向上等の観点から、ベルト式無段変速機(通称:CVT)の開発、採用が促進されている。このベルト式無段変速機の変速機構は主に、2個のプーリと、これら2個のプーリの間に掛け渡される無端状のベルトとで構成されており、このベルトは、複数の板状のエレメントと、これら複数のエレメントを保持する無端状のバンド部材(リング部材ともいう。)とからなる。このうち、板状のエレメントは、通常、1本のベルトにつき数百枚レベルで必要となるため、生産効率やコスト面の観点から、打ち抜き加工等のプレス加工で製作されることが多い。その反面、このエレメントは、動力伝達時、プーリと当接し、かつバンド部材とも当接することから、上記エレメントのうち特にプーリやバンド部材との当接面には、優れた寸法精度や形状精度が要求される。
ここで、例えば下記特許文献1には、バンド部材が当接するエレメントのサドル面に放電加工を施すことで、エレメントの打ち抜き加工時に生じたサドル面の基準姿勢からの傾きを修正する方法、あるいは、サドル面に研磨加工を施すことで、打ち抜き加工によりサドル面の端部に生じたバリを除去する方法が提案されている。また、サドル面の研磨加工として、複数のエレメントを相互に重ね合わせた状態で、これら複数のエレメントに対して研磨面を有する部材(ガイド部材)を上記重ね合わせ方向にスライドさせることで、複数のエレメントのサドル面を一度に研磨する方法が記載されている。
特開2010−184322号公報
ところで、この種の無段変速機においては、入力側の軸、あるいは出力側の軸に取り付けられたプーリとベルトとの巻き掛け領域に各エレメントが順次侵入し、当該浸入した各エレメントがプーリに押し付けられることで動力伝達が成されるようになっている。そのため、バンド部材は、直線的に伸びる領域(非巻き掛け領域)に比べて、巻き掛け領域においてエレメントから大きな負荷(反力)を受ける。しかも、この巻き掛け領域において、図10に示すように、バンド部材4は長手方向に張力を受けて環状(円筒状)に湾曲した状態でエレメント1’のサドル面2’に向けて押し付けられるのに対し、各エレメント1’のサドル面2’は隣接するエレメント1’のサドル面2’に対して僅かずつ傾いた状態にある。そのため、サドル面2’は、その板厚方向(エレメント1’の板厚方向と同一の方向をいう。以下、同じ。)の両端部においてバンド部材4と特に強く当ることになり、結果、バンド部材4、ひいてはベルトの短寿命化を招く。この種の問題は、特に、入出力何れか一方の側のプーリへのベルトの巻き掛け径が最小となる場合において顕著となる。
上記特許文献1には、相互に重ね合わせた状態の複数のエレメントに対してその重ね合わせ方向に研磨面をスライドさせることで、各エレメントのサドル面を一度に研磨する方法が提案されているが、この方法だと、サドル面がその全面にわたって平坦に修正(研磨)されるため、たとえ研磨加工を施したとしても、サドル面がその板厚方向の中央部に比べて両端部でバンド部材と強く当ることには変わりない。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、ベルトの巻き掛け領域におけるエレメントとバンド部材との接触状態を改善することにより、ベルトの高寿命化を図ることにある。
前記課題の解決は、本発明の第1の側面に係る無段変速機のベルト構成用エレメントの研磨方法によって達成される。すなわち、この研磨方法は、無段変速機のプーリに巻き掛けられるベルトを構成する板状のエレメントを形成した後、エレメントのサドル面に研磨加工を施すための方法において、ベルトをプーリに巻き掛けた状態でプーリと当接する複数のエレメントの配置状態を再現し、かつ複数のエレメントについて再現した配置状態を維持しながら、複数のエレメントのサドル面に研磨部材を押し当てて、研磨部材をベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで、サドル面に研磨加工を施す点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、実機においてバンド部材と不均等な接触状態にある巻き掛け状態におけるエレメントの配置状態を再現し、この再現した配置状態にあるエレメントのサドル面に研磨加工を施すようにした。また、この際、サドル面に研磨部材を押し当てて、研磨部材をベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで、サドル面に研磨加工を施すようにした。このように研磨加工を施すことで、サドル面が、研磨部材(の研磨面)の摺動軌跡に倣った曲率を研磨部材の摺動方向、すなわちサドル面の板厚方向に持たせた形状に研磨される。これにより、研磨前に平坦であったサドル面の板厚方向の両端部を中央部に比べて優先的に研磨することができるので、バンド部材がサドル面の板厚方向の両端部で強く当る事態を防止あるいは緩和して、バンド部材とサドル面との間で円滑な接触状態を得ることができる。特に、サドル面とバンド部材とが局所的に強く当る巻き掛け領域の配置態様を再現した状態で研磨加工を行うことで、実施上好適な曲率(具体的には、巻き掛け領域においてバンド部材がサドル面の全面で当接可能な曲率又はこれに近い曲率)をサドル面の板厚方向に与えることができるので、巻き掛け領域においてエレメントとバンド部材とをサドル面の板厚方向全域にわたって極力均等な力で接触させることが可能となる。また、一回の研磨加工で、配置した全てのエレメントのサドル面を共通の曲率に修正することができるので、加工精度のばらつきも小さくでき、生産効率の点でも好ましい。
また、本発明に係るベルト構成用エレメントの研磨方法は、研磨部材に研磨フィルムを用いることとし、サドル面に研磨フィルムを押し当てて、研磨フィルムをサドル面のクラウニング形状に倣わせた状態でベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで、サドル面に研磨加工を施すものであってもよい。
このベルト構成用エレメントにおけるサドル面には、通常、サドル面に当接させるバンド部材に幅方向内側への求心力を与えて当該バンド部材の脱落を防止する目的で、クラウニング形状と呼ばれる凸曲面形状が付与される。この場合、サドル面は、その幅方向(板厚方向に直交する向き)両端部で中央部よりも低い形状をなすため、例えば剛性の高い研磨部材を円周方向に摺動させてサドル面に研磨加工を施したのでは、サドル面の幅方向中央部が両端部に比べて多く研磨され、事前に形成しておいたクラウニング形状が崩れてしまうおそれがある。これに対して、上述のように、研磨部材に研磨フィルムを用いて、サドル面に研磨フィルムを押し当てて、研磨フィルムをサドル面のクラウニング形状に倣わせた状態でベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させるようにすれば、サドル面の長手方向に予め設けたクラウニング形状を維持しつつ、その板厚方向に所定の曲率を付与することができる。従って、各エレメントとバンド部材との接触状態を安定させて、より均等な接触状態を得ることが可能となる。
また、本発明に係るベルト構成用エレメントの研磨方法は、エレメントにおけるサドル高さの基準となる頂部を含むサドル面の一部又は全域にマーキングを施し、頂部に施したマーキングが研磨加工後も残るように、サドル面に研磨加工を施すものであってもよい。
上記エレメントの寸法管理上、重要となる寸法パラメータの1つに、サドル高さ(サドルハイトともいう。)が挙げられる。ここでサドル高さとは、図10中、符号Hで示すように、巻き掛け領域において互いに隣接するエレメント同士が当接するR面の中心から、サドル面2の頂部(例えば図2中、符号2aに示すように、サドル面2の幅方向において最も高い部分)までの距離をいう。このように、サドル高さは、エレメントとバンド部材との接触状態を左右する寸法パラメータであるため、これをばらつきなく高精度に管理することが肝要である。ここで、上述のように、サドル高さの基準となる頂部を含むサドル面の一部又は全域にマーキングを施し、頂部に施したマーキングが研磨加工後も残るように、サドル面に研磨加工を施すようにすれば、過剰な研磨によりサドル高さが許容範囲未満にまで低下する事態を回避することができる。よって、サドル高さを管理でき、これによりエレメントとバンド部材との間で所望の接触状態(ひいてはエレメントのプーリに対する所望の押し付け状態)を達成することが可能となる。
また、この場合、本発明に係るベルト構成用エレメントの研磨方法は、研磨部材に透過性を持たせて研磨加工中のサドル面を撮像し、撮像により得た画像からマーキングが残存する領域を評価すると共に、評価結果に基づき研磨加工を終了するものであってもよい。
上述のようにサドル高さの基準位置となるサドル面の頂部付近にマーキングを施した状態で研磨加工を行う場合、研磨加工を一時中断してその都度研磨部材をサドル面から外すことで、マーキングの残存状態を随時確認することはできるが、これだと、非常に手間がかかる。これに対して、上述のように、研磨部材に透過性を持たせることで研磨加工中のサドル面を撮像することができる。また、撮像して得た画像からマーキングが残存する領域を評価すると共に、この評価結果に基づき研磨加工を終了するようにすれば、全てのエレメントの研磨量をばらつきなく一定にすることができる。さらには、撮像して得た画像に基づくマーキングの残存領域の評価を画像解析により行うようにすれば、当該評価及び評価結果に基づく研磨加工の終了動作を作業者の手によらず自動的に実施することができるので、高精度にサドル高さを含めたサドル面の研磨後寸法及び形状を制御することが可能となる。
また、前記課題の解決は、本発明の第2の側面に係る無段変速機のベルト構成用エレメントの研磨方法によっても達成される。すなわち、この研磨方法は、無段変速機のプーリに巻き掛けられるベルトを構成する板状のエレメントを形成した後、エレメントのサドル面に研磨加工を施すための方法において、サドル面に研磨部材を押し当てて、研磨部材を、その摺動軌跡がベルトの巻き掛け方向に沿うように摺動させることで、サドル面に研磨加工を施す点をもって特徴付けられる。
上述のように研磨加工を施すようにすれば、本発明の第1の側面に係る研磨方法と同様に、サドル面が、研磨部材(の研磨面)の摺動軌跡に倣った曲率を当該サドル面の板厚方向に持たせた形状に研磨される。これにより、研磨前に平坦であったサドル面の板厚方向の両端部を中央部に比べて優先的に研磨することができるので、バンド部材がサドル面の板厚方向の両端部で強く当る事態を防止あるいは緩和して、バンド部材とサドル面との間で円滑な接触状態を得ることができる。特に、サドル面とバンド部材とが局所的に強く当る巻き掛け領域の配置態様を再現した状態で研磨加工を行うことで、巻き掛け領域においてバンド部材がサドル面の全面で当接可能な曲率又はこれに近い曲率をサドル面の板厚方向に与えることができるので、巻き掛け領域においてエレメントとバンド部材とをサドル面の板厚方向全域にわたって極力均等な力で当接させることが可能となる。また、上述のようにサドル面に研磨部材を押し当てて、研磨部材を、その摺動軌跡がベルトの巻き掛け方向に沿うように摺動させることで、サドル面を研磨するようにしたので、巻き掛け領域でプーリと当接する位置に複数のエレメントを配置しなくても、巻き掛け領域におけるバンド部材とエレメントとの理想的な接触状態を再現することができ、これによりサドル面を好適な曲面形状に研磨することができる。
以上のように、本発明に係る研磨方法によれば、ベルトの巻き掛け領域におけるエレメントとバンド部材との接触状態を改善することにより、ベルトの高寿命化を図ることが可能となる。
本発明に係るエレメントの製造方法の一例を示すフローチャートである。 打ち抜き加工後のエレメントの正面図である。 打ち抜き加工後のエレメントの側面図である。 本発明に係る研磨方法を実施するための設備の一構成例を概念的に示す平面図。 再現配置状態にあるエレメントのサドル面と研磨フィルムとの接触状態を示す拡大図である。 エレメントの幅方向におけるサドル面と研磨フィルムとの接触状態を示す拡大図である。 研磨加工時におけるエレメントのサドル面と研磨フィルムとの接触状態を示す拡大図である。 サドル面を平面視した図であって、(a)はマーキングを施した直後のサドル面の平面図、(b)は研磨加工を終了した際のサドル面の平面図である。 研磨加工中にサドル面を撮像するための設備を説明するための平面拡大図である。 従来のエレメントとバンド部材との接触状態を示す拡大図である。
以下、本発明の一実施形態に係る無段変速機のベルト構成用エレメントの研磨方法を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエレメントの製造方法の一例を示すフローチャートである。図1に示すように、このエレメントの製造方法は、抜き打ち加工工程S1と、バレル研磨工程S2と、バレル加工後の洗浄工程S3と、本発明に係る研磨工程としてのフィルム研磨工程S4、及びフィルム研磨後の洗浄工程S5とを具備する。以下、フィルム研磨工程S4を中心に、各工程S1〜S5を説明する。
(S1)抜き打ち加工工程
まず、板状の金属素材(例えば鋼板)に精密打ち抜き等の打ち抜き加工を施して、図2に示す形状のエレメント(以下、エレメント素材1という。)を形成する。この段階(打ち抜き加工直後の段階)で、エレメント素材1に設けられたサドル面2には、その幅方向(バンド部材の幅方向と同一の方向を意味する。図2でいえば、左右方向を指す。)に所定の曲率パターンを持たせた、いわゆる既知のクラウニング形状が付与されている。よって、サドル面2の幅方向中央部は頂部2aとして、その幅方向両端部よりも高くなっている。
一方で、サドル面2をエレメント素材1の板厚方向から見た場合、図3に示すように、サドル面2は平坦な形状をなしており、かつ、エレメント素材1の表面及び裏面に対して直交する向きに伸びている。これは、打ち抜き加工により板状のエレメント素材1を形成したことによる。
(S2)バレル研磨工程
次に、エレメント素材1にバレル研磨を施す。これにより、サドル面2の周縁を含むエレメント素材1の縁部(角部を含む)を面取りすることができ、打ち抜き加工で生じたバリ等を除去することができる。また、必要以上に尖った部分も同時に滑らかにされるので、バンド部材やプーリなどの部材に対する過剰な当り等を解消又は軽減可能な形状に仕上げられる。
(S3)洗浄工程
こうしてバレル研磨を施した後、エレメント素材1を洗浄する。これにより、エレメント素材1に付着した金属粉などの異物等が除去されるので、次工程におけるエレメント素材1の整列時(配置再現時)、上記異物等がエレメント素材1に噛み込むことで、エレメント素材1間の位置ずれが生じる事態を防止することができる。
(S4)フィルム研磨工程
次に、エレメント素材1のサドル面2に研磨加工を施す。この実施形態では、研磨部材として研磨フィルムを用いる。図4は、この研磨フィルム11を用いた研磨加工(フィルム研磨)を施すための研磨装置の主要構成を示す平面図である。この研磨装置は、エレメント素材1のサドル面2に研磨加工を施すための研磨フィルム11と、無段変速機のベルトをプーリ(何れも図示は省略)に巻き掛けた状態でプーリと当接する複数のエレメントの配置状態を再現するための配置再現部としての収容部材12と、収容部材12により所定の配置状態とされた複数のエレメント素材1のサドル面2上に配置した研磨フィルム11をベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させる摺動部13と、摺動部13による研磨フィルム11の摺動を制御する制御部14とを主に具備する。
研磨フィルム11には種々のものが使用でき、例えば幅寸法が一定の帯状を成すものが使用される。また、その材質や厚み寸法についても特に制限なく種々のものが使用できるが、後述する研磨前のサドル面2への倣い性を考慮した場合、研磨前のサドル面2に押し当てることで、サドル面2のクラウニング形状に倣って変形可能な程度の曲げ剛性(材質、厚み寸法)を有するものが好ましい。あるいは、後述するように研磨加工中にサドル面2を撮像してマーキング領域の有無(残存範囲)を評価する観点からは、研磨フィルム11をサドル面2上に配置した状態で研磨フィルム11を撮像した場合に、サドル面2に施したマーキングが判別できる程度の透過性を持たせたものが好ましい。もちろん、上記曲げ剛性及び透過性を有するものがより好ましい。
配置再現部としての収容部材12は、例えば図4に示すように、円周方向に伸び、複数のエレメント素材1を収容する収容空間15と、収容空間15の円周方向両端で開口し、収容空間15に収容した複数のエレメント素材1のサドル面2上に配置した研磨フィルム11を収容空間15の円周方向両側に引出すための開口部16とを有する。この場合、各エレメント素材1は、そのサドル面2が外径側を指向する向きに収容(配置)される。本実施形態では、ベルトの巻き掛け径が最小となる場合におけるエレメントの配置状態を再現可能なように、収容空間15の形状が設定されている。
摺動部13は、収容空間15により所定の配置状態とされた複数のエレメント素材1のサドル面2上に配置した研磨フィルム11の両端を保持する保持部17と、保持部17を研磨フィルム11の長手方向に沿って往復動させるシリンダなどの往復駆動部18とで構成される。本実施形態では、エレメント素材1に2つのサドル面2が形成されるので、研磨フィルム11は2本必要であり、これら2本の研磨フィルム11(図4でいえば、図示される紙面手前側の研磨フィルム11と、図示されない紙面奥側の研磨フィルム11)を保持し、摺動させ得るように、保持部17及び往復駆動部18が構成される。
制御部14は、図示のように、往復駆動部18に接続され、研磨フィルム11の摺動動作を制御する。具体的には、往復駆動部18による保持部17の往復速度と往復回数と研磨フィルム11の張力、すなわち保持部17に保持される研磨フィルム11の摺動速度と摺動回数と研磨面(サドル面2)に対する研磨フィルム11の押し付け力が制御部14により制御可能とされる。
以下、上記構成の研磨装置を用いたサドル面2の研磨方法を主に図4〜図7に基づき説明する。
最初に、打ち抜き加工で得た複数のエレメント素材1を収容部材12の収容空間15に収容し、これら複数のエレメント素材1で、巻き掛け領域におけるエレメント(完成品)の配置状態を再現する。本実施形態では、ベルトの巻き掛け径が最小となる場合におけるエレメントの配置状態をエレメント素材1でもって再現する。然る後、開口部16を介して、収容空間15に収容された複数のエレメント素材1のサドル面2上に研磨フィルム11を挿通し、挿通した研磨フィルム11の両端を保持部17で保持する。
そして、この状態から、往復駆動部18を駆動して、双方の保持部17を後退させることで、研磨フィルム11に所定の張力を付与する。これにより、図5に示すように、研磨フィルム11がエレメント素材1のサドル面2に押し当てられる。この段階では、研磨フィルム11は主に、サドル面2とその板厚方向両端部に強く押し当てられた状態となる。
また、上述のように研磨フィルム11をサドル面2に押し当てることで、図6に示すように、研磨フィルム11をサドル面2のクラウニング形状に倣わせるように変形させ、サドル面2とその幅方向で極力密着させる(図6中、一点鎖線が押し当て前、実線が押し当て後の研磨フィルム11の形状をそれぞれ示す。)。
以上の態様で研磨フィルム11をエレメント素材1のサドル面2に押し当てた状態で、往復駆動部18を駆動して保持部17を往復動させることで、保持部17で保持した状態の研磨フィルム11をベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させる。これにより、図7に示すように、板厚方向に沿って平坦(直線状)であったサドル面2が、研磨フィルム11の摺動軌跡に倣って研磨され、サドル面2の板厚方向両端部が中央部に比べて優先的に研磨される(図7中、一点鎖線が研磨前、実線が研磨後のサドル面2の形状をそれぞれ示す。)。この際、研磨フィルム11をベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで、収容空間15に再現配置したエレメント素材1の全てのサドル面2がその板厚方向においてベルトの巻き掛け径と略同一の径を有するR形状に研磨される。なお、この際、摺動部13による研磨フィルム11の引出し方向(摺動方向)を、収容部材12(収容空間15)にて再現した巻き掛け状態のベルト直線部(各プーリ間を直線状に伸びる部分)と同一方向に設定しておくことで、収容空間15の円周方向中央部に配置したエレメント素材1のサドル面2と、円周方向両端部に配置したエレメント素材1のサドル面2とで、極力同一の押し当て力分布とすることができるので、配置位置によらず全てのエレメント素材1のサドル面2を同じ形状に研磨することができる。
また、本実施形態では、研磨フィルム11をサドル面2の幅方向にわたって形成されるクラウニング形状に倣わせた状態でベルトの巻き掛け方向に摺動させることで、サドル面2に研磨加工を施すようにしたので、幅方向にクラウニング形状を残した状態で、各幅方向位置において、僅かずつ径の異なるR形状にサドル面2が研磨される。すなわち、幅方向と板厚方向とで曲率の異なる部分楕円球形状に全てのサドル面2が研磨される。
(S5)洗浄工程
こうして一連の加工(打ち抜き、各研磨)が終了したら、最後にエレメント素材1を洗浄する。これにより、異物等がより確実に除去され、完成品としてのベルト構成用エレメントが得られる。
このように、本発明では、打ち抜き加工後のエレメント素材1でもって、実機におけるベルトをプーリに巻き掛けた状態でプーリと当接する複数のエレメントの配置状態を再現し、この再現した配置状態にあるエレメント素材1のサドル面2に研磨加工を施すようにした。また、この研磨加工を、サドル面2に研磨部材を押し当てて、研磨部材をベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで行うようにした。このように研磨加工を施すことで、サドル面2が、研磨部材(の研磨面)の摺動軌跡に倣った曲率をサドル面2の板厚方向に持たせた形状に研磨される。これにより、研磨前に平坦であったサドル面2の板厚方向の両端部を中央部に比べて優先的に研磨することができるので、バンド部材がサドル面2の板厚方向の両端部で強く当る事態を防止あるいは緩和して、バンド部材とサドル面2との間で円滑な接触状態を得ることができる。特に、サドル面2とバンド部材とが局所的に強く当る巻き掛け領域の配置態様を再現した状態で研磨加工を行うことで、巻き掛け領域においてバンド部材がサドル面2の全面で当接可能な曲率又はこれに近い曲率をサドル面2の板厚方向に与えることができる。よって、巻き掛け領域においてエレメントとバンド部材とをサドル面2の板厚方向全域にわたって極力均等な力で接触させることが可能となる。また、一回の研磨加工で、配置した全てのエレメント素材1のサドル面2を共通の曲率に修正することができるので、加工精度のばらつきも小さくでき、生産効率の点でも好ましい。
また、本実施形態では、研磨部材に研磨フィルム11を用いて、研磨フィルム11による研磨加工を、サドル面2に研磨フィルム11を押し当てて、研磨フィルム11をサドル面2のクラウニング形状に倣わせた状態でベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで行うようにしたので、サドル面2の長手方向に予め設けたクラウニング形状を維持しつつ、その板厚方向に所定の曲率を付与することができる。従って、各エレメントとバンド部材との接触状態を安定させて、より均等な接触状態を得ることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、フィルム研磨工程(S4)において、予めエレメント素材1におけるサドル高さHの基準となる頂部2a(図2を参照)を含むサドル面2の一部又は全域にマーキングを施しておき、頂部2aに施したマーキングが研磨加工後も残るように、サドル面2に研磨加工を施すようにしてもよい。
図8はその一例を示すもので、図8(a)に示すように、予めサドル面2の全面にインク等の塗料を塗布することでマーキング3を施しておく。そうして図4に示す研磨装置を用いてサドル面2に研磨加工を施すことで、サドル面2の板厚方向(図8でいえば上下方向)両端部が優先的に研磨されていき、研磨量が一定量を超えた領域から順次マーキング3が除去されていく。これは、研磨前のサドル面2は打ち抜き加工により形成されたものであるから、一定の表面粗さ(例えば数μm)を有しており、研磨量が表面粗さを超えることでマーキング3が除去されるものと認められるからである。ここで、サドル面2の頂部2aは、サドル高さHの基準となることから、なるべく研磨しないことが望ましい。よって、頂部2aに施したマーキング3が研磨加工後も残るように研磨加工を施すことで、頂部2aにおける研磨量が多くとも頂部2aにおける表面粗さ未満に留まっていることが分かる。従って、研磨後のサドル高さHを許容範囲内に抑えることができる。
また、研磨フィルム11を用いた研磨加工の場合、マーキング3は、図8(b)に示すように、頂部2aを中心に板厚方向で一定幅残ることが多い。よって、このマーキング3残存領域の幅寸法Wを測定することで、研磨量を容易に把握することができる。従って、測定した幅寸法Wの大きさが予め設定した値に達するまで研磨加工を施すようにすることで、サドル高さHをより簡便かつ確実に一定の範囲に管理することが可能となる。
あるいは、上述のようにサドル面2にマーキング3を施して研磨加工を施す場合、図9に示すように、研磨フィルム11を配置したエレメント素材1のサドル面2を、エレメント素材1の斜め方向(図示例では、斜め上方)から撮像する撮像手段19を設置し、この撮像手段19で得た画像に基づき、マーキング3残存領域の評価、並びに評価結果に基づく研磨加工の終了タイミングを決定するようにしてもよい。研磨フィルム11は、通常、薄肉の樹脂製シートに砥粒をバインダによりコーティングしたものであるから、マーキング3の有無は、研磨フィルム11の上から見ても判別することが可能な場合が多い。よって、研磨フィルム11のように透過性を持たせた研磨部材を用いると共に、研磨加工中のサドル面2をその斜め方向から撮像することで、サドル面2の画像を取得することができる。よって、この画像に基づき作業者がマーキング3の残存領域を評価し、例えば残存領域の幅寸法Wを評価することで、研磨加工の終了タイミングを研磨加工ごと(研磨対象となるエレメント素材1ごと)に決定することができる。
あるいは、撮像手段19を制御部14に接続し(図9を参照)、制御部14にて、撮像により得た画像からマーキング3残存領域の幅寸法Wを計測することで、残存領域の評価、並びにこの評価結果に基づく研磨加工の終了動作を全て自動的に行うことができる。これにより、幅寸法Wの測定誤差を解消できるので、サドル高さHのばらつきをより一層小さくして、サドル面2の形状精度及びサドル面2が関わる寸法精度の一層の向上を図ることができる。
また、上記実施形態では、エレメント素材1の配置態様に関し、ベルトの巻き掛け領域においてプーリと当接する位置にのみエレメント素材1を配置し、上記当接状態を再現した場合を例示したが、もちろん、この形態には限定されない。配置した全てのエレメント素材1のサドル面2を、想定する巻き掛け径と同一径のR形状に研磨できればよいので、例えば図示は省略するが、収容空間15を180°(半円形状)にまで拡張し、研磨フィルム11を平行に引出し可能なように摺動部13を配置すれば、実機の巻き掛け領域に配置されるエレメントの数よりも多くのエレメント素材1のサドル面2に研磨加工を施すことができる。もちろん、研磨フィルム11を摺動させることができるのであれば、収容空間15を180°を超える範囲にまで拡張してもよい。
また、上記実施形態では、配置再現部として収容部材12を用いた場合を例示したが、配置再現部は、図示した形態に限らない。ベルトをプーリに巻き掛けた状態でプーリと当接する複数のエレメントの配置状態をエレメント素材1でもって再現可能な限りにおいて、任意の構成が可能である。よって、個々のエレメント素材1を上記条件を満たす所定位置及び姿勢に保持可能であれば、図示のように収容空間15にエレメント素材1を収容しなくともよい。
また、摺動部13に関しても、必ずしも図示した形態には限らない。例えば、研磨フィルム11を収容部材12の円周方向両側に引出した研磨フィルム11を作業者が把持し、所定の治具を用いて、摺動方向を固定した状態で研磨フィルム11を摺動させるようにしてもよい。
1 エレメント素材
1’ エレメント(従来品)
2 サドル面
2’ サドル面(従来品)
2a 頂部
3 マーキング
4 バンド部材
11 研磨フィルム
12 収容部材(配置再現部)
13 摺動部
14 制御部
15 収容空間
16 開口部
17 保持部
18 往復駆動部
19 撮像手段
H サドル高さ
W 幅寸法

Claims (4)

  1. 無段変速機のプーリに巻き掛けられるベルトを構成する板状のエレメントを形成した後、該エレメントのサドル面に研磨加工を施すための方法であって、
    前記ベルトを前記プーリに巻き掛けた状態で前記プーリと当接する複数の前記エレメントの配置状態を再現し、かつ
    前記複数のエレメントについて前記再現した配置状態を維持しながら、前記複数のエレメントのサドル面に研磨部材を押し当てて、該研磨部材を前記ベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで、前記サドル面に研磨加工を施すことを特徴とする無段変速機のベルト構成用エレメントの研磨方法。
  2. 前記研磨部材に研磨フィルムを用いることとし、
    前記サドル面に前記研磨フィルムを押し当てて、前記研磨フィルムを前記サドル面のクラウニング形状に倣わせた状態で前記ベルトの巻き掛け方向に沿って摺動させることで、前記サドル面に研磨加工を施す請求項1に記載のベルト構成用エレメントの研磨方法。
  3. 前記エレメントにおけるサドル高さの基準となる頂部を含む前記サドル面の一部又は全域にマーキングを施し、
    前記頂部に施したマーキングが前記研磨加工後も残るように、前記サドル面に前記研磨加工を施す請求項1に記載のベルト構成用エレメントの研磨方法。
  4. 前記研磨部材に透過性を持たせて前記研磨加工中の前記サドル面を撮像し、該撮像により得た画像から前記マーキングが残存する領域を評価すると共に、該評価結果に基づき前記研磨加工を終了する請求項3に記載のベルト構成用エレメントの研磨方法。
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