JP6143230B2 - リン酸化多糖の固相合成方法 - Google Patents

リン酸化多糖の固相合成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6143230B2
JP6143230B2 JP2014507862A JP2014507862A JP6143230B2 JP 6143230 B2 JP6143230 B2 JP 6143230B2 JP 2014507862 A JP2014507862 A JP 2014507862A JP 2014507862 A JP2014507862 A JP 2014507862A JP 6143230 B2 JP6143230 B2 JP 6143230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polysaccharide
phosphate
phosphorylated
reaction
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014507862A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013146668A1 (ja
Inventor
巧 沖原
巧 沖原
靖弘 吉田
靖弘 吉田
翔吾 亀ノ上
翔吾 亀ノ上
菜摘 木島
菜摘 木島
勉 井口
勉 井口
正悟 高柴
正悟 高柴
尚子 難波
尚子 難波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okayama University NUC
Original Assignee
Okayama University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okayama University NUC filed Critical Okayama University NUC
Publication of JPWO2013146668A1 publication Critical patent/JPWO2013146668A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6143230B2 publication Critical patent/JP6143230B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B31/00Preparation of derivatives of starch
    • C08B31/02Esters
    • C08B31/06Esters of inorganic acids
    • C08B31/066Starch phosphates, e.g. phosphorylated starch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B33/00Preparation of derivatives of amylose
    • C08B33/02Esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/006Heteroglycans, i.e. polysaccharides having more than one sugar residue in the main chain in either alternating or less regular sequence; Gellans; Succinoglycans; Arabinogalactans; Tragacanth or gum tragacanth or traganth from Astragalus; Gum Karaya from Sterculia urens; Gum Ghatti from Anogeissus latifolia; Derivatives thereof
    • C08B37/0087Glucomannans or galactomannans; Tara or tara gum, i.e. D-mannose and D-galactose units, e.g. from Cesalpinia spinosa; Tamarind gum, i.e. D-galactose, D-glucose and D-xylose units, e.g. from Tamarindus indica; Gum Arabic, i.e. L-arabinose, L-rhamnose, D-galactose and D-glucuronic acid units, e.g. from Acacia Senegal or Acacia Seyal; Derivatives thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

本発明は、リン酸化多糖の合成方法に関する。さらに詳しくは、リン酸化多糖をマイクロ波を用いて固相合成する方法に関する。
従来、リン酸化多糖を合成する方法としては、リン酸化剤と多糖との間で加熱合成する方法が主流となっている。リン酸化剤としては、例えば、オキシ塩化リンPOCl3や五酸化リンP25、ポリリン酸が用いられている。また、特許文献1には、糖類(オリゴ糖、多糖類)とシクロ三リン酸アルカリとをアルカリ性の水溶液中で反応させる方法が開示されている。
また、その他の方法として、乳酸菌を所定の条件で発酵させてリン酸化糖を産生させる方法が挙げられる(特許文献2参照)。特許文献3では、馬鈴薯澱粉溶液にα−アミラーゼ等の澱粉分解酵素を反応させて調製したリン酸化糖に、特定のホスファターゼを反応させることで、リン酸基の結合位置が制御されたリン酸化糖を得る方法が開示されている。
一方、特許文献4には、糖類のエーテル化反応を利用した反応において、加熱手段としてマイクロ波を用いることにより、糖類のヒドロキシ基がリン酸アルキル基などの各種官能基で置換された糖誘導体を製造する方法が開示されている。具体的には、原料糖類、該糖類に対し5〜300重量%の水等の反応溶媒、及び所望の置換官能基を有する化合物を混合した物に、マイクロ波を照射して反応を行っている。
特開平7−145201号公報 特開平8−224060号公報 特開平11−158197号公報 特開2002−37801号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、シクロ三リン酸アルカリを用いており、製造コストが高く大量生産には向かない。また、特許文献2、3の方法も、菌の培養や酵素反応を介することから分離精製工程を要するため、工業的に生産するにはコスト的に問題がある。
また、水溶液中での加熱による方法では、得られるリン酸化多糖が水溶性の場合には、加水分解を避けるために、一旦水溶液にした後、加熱減圧して水分を取り除く必要がある。そのため、リン酸化多糖の合成には加熱脱水プロセスが必要となり、コスト上昇の原因となる。さらに、水溶液中での反応では、水分が共存するために、エステル化反応と解離反応との熱平衡が生じて、重量で3%程度(置換度で6%)以上の高いリン酸化度の多糖を得ることが困難である。よって、水溶液中での反応である特許文献4の方法でも十分ではない。
高リン酸化度の多糖を得ようとすると、有機溶媒中での反応が考えられるが、製造後、溶媒の除去等を行う必要があり煩雑となる。また、一般的なリン酸化剤であるオキシ塩化リンを用いた場合には、非常に反応性が高いため高リン酸化度の多糖を得ることが可能であるが、反応生成物中に残留している未反応基により架橋反応が生じて、溶解性に劣るリン酸化多糖が得られることになる。
本発明の課題は、置換率が高く、かつ、水への溶解性が高い、リン酸化多糖を簡便に合成する方法を提供することにある。
本発明は、多糖(a)とリン酸塩化合物(b)との固体混合物に、マイクロ波を照射することを特徴とするリン酸化多糖の製造方法に関する。
本発明の製造方法によれば、置換率が高く、かつ、水への溶解性が高い、リン酸化多糖を簡便に合成することができるという優れた効果が奏される。また、得られるリン酸化多糖は、加熱による分子量低下が生じないため、リン酸化多糖を使用する製品への利用がより容易になる。
本発明の製造方法は、多糖にリン酸化剤を反応させてリン酸化多糖を生成させるものであるが、その反応が、溶液、懸濁液、又はコロイド等のいわゆる液体状態ではなく、多糖とリン酸塩化合物の固体混合物からなる固相状態に、マイクロ波を照射することに大きな特徴を有する。なお、本明細書において、「固相状態」とは、原料が元来有する水(有機溶媒も含む)以外の水、溶媒等が反応系に実質的に存在しない状態のことである。本発明における固相状態の水分含量は、本発明の効果に影響を及ぼさない程度であればよく、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、実質的に0重量%であることがさらに好ましい。
従来のリン酸化剤を反応させる方法では、原料を含有する水溶液を加熱して反応を行う。しかしながら、反応系内に水が存在することにより、反応に平衡系が存在してリン酸化反応が十分に進行しなかったり、得られた生成物に水が含まれるために脱水工程が必要となったり、分解などの副反応を生じたりする等の問題がある。また、単純に加温するだけの加熱方法では、分子内又は分子間の高い水素結合性により反応性が低い多糖を選択的に反応させるには、未だ十分な方法とは言えない。そこで、本発明者らが検討した結果、驚くべきことに、多糖とリン酸塩化合物を固体状態で混合したものに、加熱手段としてマイクロ波を用いたところ、高い反応性でリン酸化が進行し、得られたリン酸化多糖は分解による低分子量画分が少ないものであることが判明した。これは、マイクロ波が誘電率の高い分子のみを活性化するところ、本発明における反応系では、多糖のヒドロキシ基、リン酸塩化合物のリン酸基が選択的に活性化・加熱されて、その他は活性化されにくいので、リン酸化反応のみが促進されることに起因すると推察される。
本発明における多糖(a)としては、例えば、ラクトース、スクロース、スクラロース、セロビオース、トレハロース、マルトース、パラチノース(登録商標)、マルトトリオース、マルトデキストリン、シクロデキストリン、グリコシルスクロース、アミロース、アミロペクチン、シクロアミロース、グリコーゲン、セルロース、アガロース、クラスターデキストリン、マンナン、グルコマンナン、プルラン、デンプン、レクチン、グアーガム、デキストラン等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができるが、アミロース、グルコマンナン、プルラン、デンプン、レクチン、グアーガム、デキストランが好ましい。なお、前記多糖としては、一部の水酸基がリン酸基以外の官能基で置換されたものも含まれる。
本発明におけるリン酸塩化合物(b)としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム等の金属元素のリン酸化物が好適に使用される。具体的には、リン酸カリウム(リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム)、リン酸化ナトリウム(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム)、リン酸化マグネシウム、リン酸化カルシウム、リン酸化ストロンチウム、リン酸化バリウム、リン酸化亜鉛、リン酸化アルミニウム等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いることができるが、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウムが好ましい。
多糖(a)とリン酸塩化合物(b)は、本発明では、固体物質として反応に供されることが必須である。これら原料の平均粒子径は、反応性の向上の観点から、500μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。前記より大きい平均粒子径を有する原料は、公知の方法に従って、予め粉砕してから反応に供することができる。なお、本明細書において、原料の平均粒子径は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
多糖(a)とリン酸塩化合物(b)の量比は、得られるリン酸化多糖のリン酸化度(多糖1分子に含まれる全水酸基のうちリン酸基によって置換される割合)によって、適宜、調整することができる。例えば、多糖(a)とリン酸塩化合物(b)の量比〔(a)/(b)〕は、1/0.1〜1/100が好ましく、1/0.1〜1/50がより好ましく、1/0.1〜1/30がさらに好ましい。
本発明においては、多糖(a)とリン酸塩化合物(b)以外に、本発明の効果を損なわない範囲内で、合成高分子、触媒等を用いることができる。
合成高分子としては、多数の水酸基を有しているという観点から、水酸基を有する合成高分子が好ましく、なかでも、ポリビニルアルコールがより好ましい。合成高分子を添加する場合の含有量は特に限定されず、多糖(a)とリン酸塩化合物(b)との反応性を高めるよう適宜調整される。
触媒としては、反応を促進するという観点から、アミン類が好ましい。なお、添加する触媒の含有量は、反応に供される混合物中において、0.1〜10重量%が好ましく、1〜3重量%がより好ましい。
多糖(a)とリン酸塩化合物(b)の固体混合物は、各原料が固体状態を維持するのであれば特に限定されず、多糖(a)とリン酸塩化合物(b)、必要により他の添加剤を、公知の方法に従って混合して調製することができる。なお、固体混合物を調製する前に、各原料を予め脱水してから用いてもよい。
次に、得られた、多糖(a)とリン酸塩化合物(b)の固体混合物にマイクロ波を照射する。
マイクロ波とは、波長が1〜100mm、周波数が0.3〜300GHzの電磁波をいう。本発明に用いられるマイクロ波としては、特に制限されないが、好ましくは0.9〜3.0GHz、より好ましくは2.0〜2.8GHzの周波数を有するものが挙げられる。さらに、このようなマイクロ波を照射する際の出力(強度)としては特に制限されないが、10〜100000Wが好ましく、100〜50000Wがより好ましい。
マイクロ波の照射は、連続式であっても間欠式であってもよく、公知のマイクロ波照射装置であれば特に制限されずに用いることができる。本発明におけるマイクロ波照射の態様としては、例えば、1kWの50%の出力(500W)で、5秒間隔で間欠照射を行なう態様が挙げられる。
マイクロ波を照射する際の温度条件、圧力条件、時間条件等は、原料の種類、量によって一概には決められないが、室温(0〜30℃)、大気圧下(101.3kPa)、5秒間隔で間欠的に照射させることが望ましい。
かくして、本発明の方法により、リン酸化多糖が得られる。なお、リン酸化多糖は、固体状態のままで得られるが、公知の方法に従って、粉砕、分画、濾過、精製などを行なうことができる。例えば、得られた反応物を水に溶解後、再生セルロース膜、限外濾過膜等を用いて透析して副生成物(例えば、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム)を除去したり、さらに限外濾過膜を用いてクロスフロー濾過を行って濃縮・精製したりすることができる。また、得られた反応物の構造はIR分析やNMR分析等により確認することができる。
本発明の製造方法は、リン酸化度を向上させる観点から、原料に用いた多糖のうち、好ましくは1%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは50%以上の多糖がリン酸化されるという収率を有する。
また、本発明の製造方法は、固体状態で反応を行い、また、反応槽の攪拌の必要がないため、プロセスを簡略なものとすることができる。さらに、これまでの欠点であった乾燥後再溶解が不可能であった点について、本反応では架橋反応を抑えて、粉末化が可能であり、再溶解が可能である。そのため、粉末もしくは錠剤としての製剤化が可能であるため、利用範囲が広がる。
得られたリン酸化多糖の数平均分子量(Mn)は、マイクロ波照射による分解が少なく、粘性を制御する観点から、用いた多糖(a)の数平均分子量と変化がなく、同程度となることが好ましい。具体的には、例えば、2000〜10000000が好ましく、10000〜1000000がより好ましく、10000〜300000がさらに好ましい。なお、本明細書において、リン酸化多糖の数平均分子量(Mn)は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
また、リン酸化多糖のリン酸化度としては、本発明では特に限定されず、1分子に含まれる全水酸基のうち少なくとも1個数%程度の水酸基をリン酸化することができる。好ましくは1〜90個数%、より好ましくは1〜40個数%、さらに好ましくは8〜40個数%の水酸基がリン酸化されていることが望ましい。また、1分子中のリン酸基の含有割合として、好ましくは0.1〜40重量%、より好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは4〜30重量%であることが望ましい。なお、リン酸化多糖におけるリン酸化された水酸基の個数割合は、ICP発光分析を用いてリン酸化多糖の元素分析を行ってリンの含有量を測定し、測定されたリンが全て、リン酸化された水酸基に由来するものとして算出することができる。また、リン酸基の含有割合はリンの含有率から、すべてがリン酸基に由来するとして算出することができる。
リン酸化多糖は、生体組織に対して低刺激であり親和性が高く、生体吸収性を示す。また、リン酸化多糖は、リン酸基が生体硬組織の構成無機成分であるアパタイトを溶解して、アパタイトの構成元素であるカルシウムの一部をイオンとして放出させ、そこに、リン酸化多糖のリン酸基が新たにキレート結合することで骨や歯に吸着する。さらには、生体硬組織の補綴材料である金属、セラミックスに対しても、リン酸化多糖のリン酸基がキレート結合することで吸着性を示す。また、かかるリン酸化多糖を介して、他の物質、例えば、抗菌剤などを保持することが可能となる。従って、本発明の製造方法により得られたリン酸化多糖は、生体親和性の高い接着成分として、歯磨剤類、洗口剤、トローチ剤、錠剤、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤、マウススプレー、歯面や歯科用補綴物へのコーティング剤、知覚過敏抑制剤、歯周ポケットに塗布する歯周病治療剤、口腔ケア用ウェットティッシュ、口中清涼剤、チューインガム、又はうがい液などに用いることが出来る。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。なお、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムは、いずれも和光純薬株式会社製のものを用い、平均粒子径は100μm程度であった。
〔多糖、リン酸塩化合物の平均粒子径〕
本明細書において、多糖、リン酸塩化合物の平均粒子径とは体積中位粒子径を意味し、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、型式「SALD−2100」)を用いて測定、又はSEM顕微鏡(日立製作所社製、S−4000)による直接観察により測定する。
〔リン酸化多糖の構造確認〕
IR分析により行なう。
〔リン酸化多糖の数平均分子量(Mn)〕
GPC分析(カラム:TSKgel α−M(東ソー社製)、移動相:0.1M−NaCl水)によって、算出する。
〔リン酸化多糖のリン酸化度(個数%、重量%)〕
ICP(セイコーインスツルメンツ製VISTA−PRO)により測定して、算出する。
実施例1
グルコマンナン(清水化学社製、Leorex LM、数平均分子量13000、白色)1.5gをリン酸水素二ナトリウム17.3gとリン酸二水素ナトリウム9.4gと十分に混合後、マイクロ波照射(1kWの50%出力で、5秒間隔で時間にして50%照射)を1時間行った。得られた反応物からリン酸塩などの副生成物を取り除くため、100mLの水に溶解させ、ろ過後、再生セルロース膜を用いて透析を行い、分画分子量5000の限外濾過膜を用いてクロスフロー濾過を行い、濃縮後、凍結乾燥を行って、リン酸化グルコマンナンを得た(収量1.0g、収率67%)。得られたリン酸化グルコマンナンは、IR分析により構造確認し、また、リン酸化度としてリン酸基含有割合が6重量%、水酸基の置換割合が10個数%、数平均分子量が13000、淡褐色であった。
実施例2
実施例1において、グルコマンナン1.5gを用いる代わりに、アミロース(林原商事社製、Amylose EX−1、数平均分子量2900、白色)1.5gを用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、リン酸化アミロースを得た(収量1.0g、収率67%)。得られたリン酸化アミロースは、IR分析により構造確認し、また、リン酸化度としてリン酸基含有割合が15.2重量%、水酸基の置換割合が29個数%、数平均分子量が3000、褐色であった。
実施例3
実施例1において、グルコマンナン1.5gを用いる代わりに、デンプン(AppliChem社製、Starch cold−soluble、平均粒子径10μm、数平均分子量100000、白色)1.5gを用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、リン酸化デンプンを得た(収量1.0g、収率67%)。得られたリン酸化デンプンは、IR分析により構造確認し、また、リン酸化度としてリン酸基含有割合が8.2重量%、水酸基の置換割合が15個数%、数平均分子量が100000、淡褐色であった。
実施例4
実施例1において、グルコマンナン1.5gを用いる代わりに、局方プルラン(林原商事社製、数平均分子量30000、白色)1.5gを用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、リン酸化デンプンを得た(収量1.0g、収率67%)。得られたリン酸化デンプンは、IR分析により構造確認し、また、リン酸化度としてリン酸基含有割合が4.5重量%、水酸基の置換割合が10個数%、数平均分子量が30000、褐色であった。
比較例1
アミロース(林原社製、Amylose EX−1、数平均分子量2900)1.5gをリン酸水素二ナトリウム17.3gとリン酸二水素ナトリウム9.4gと十分に混合した後、100℃のオイルバスに浸漬し、1時間加熱を行った。しかし、反応物は生成せず、リン酸化反応は進行しなかった。
本発明の製造方法によれば、原料粉末を混合し、マイクロ波を照射するのみであるので、従来の方法で使用していた、加熱、減圧等を必要としないため、製造コストを低下させることができる。

Claims (8)

  1. 多糖(a)とリン酸塩化合物(b)との固体混合物に、マイクロ波を照射することを特徴とするリン酸化多糖の製造方法。
  2. 多糖(a)が、アミロース、グルコマンナン、プルラン、デンプン、グアーガム、及びデキストランからなる群から選ばれた少なくとも1種の多糖を含む請求項1記載の製造方法。
  3. マイクロ波照射が間欠式である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 反応の温度が0〜50℃である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. リン酸塩化合物(b)が、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、及びリン酸二水素カリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種含む請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. リン酸塩化合物(b)が、リン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとの混合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  7. さらに、マイクロ波を照射後の反応混合物を限外濾過膜透析することにより副生成物を除去する請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. マイクロ波を照射後の反応混合物を限外濾過膜透析により副生成物を除去した後、さらに限外濾過膜によるクロスフロー濾過により濃縮する請求項7に記載の製造方法。
JP2014507862A 2012-03-28 2013-03-25 リン酸化多糖の固相合成方法 Active JP6143230B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012073933 2012-03-28
JP2012073933 2012-03-28
PCT/JP2013/058552 WO2013146668A1 (ja) 2012-03-28 2013-03-25 リン酸化多糖の固相合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013146668A1 JPWO2013146668A1 (ja) 2015-12-14
JP6143230B2 true JP6143230B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=49259919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014507862A Active JP6143230B2 (ja) 2012-03-28 2013-03-25 リン酸化多糖の固相合成方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6143230B2 (ja)
WO (1) WO2013146668A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5706579B2 (ja) * 2012-03-28 2015-04-22 国立大学法人 岡山大学 リン酸化多糖の製造方法
CN104311683A (zh) * 2014-10-08 2015-01-28 西北师范大学 高取代度瓜尔豆胶磷酸酯的合成及应用
CN114014949B (zh) * 2021-11-15 2022-08-30 戚春建 一种水溶性酵母葡聚糖的制备方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2750604B2 (ja) * 1989-05-11 1998-05-13 旭光学工業株式会社 多糖類―リン酸カルシウム複合ゲル及びその製造方法
JPH07145201A (ja) * 1993-11-22 1995-06-06 Osaka Kagaku Bunseki Center:Kk 糖類のリン酸化法
NL9400040A (nl) * 1994-01-10 1995-08-01 Suiker Unie Werkwijze voor het bereiden van polysaccharidederivaten.
JPH10152503A (ja) * 1996-11-22 1998-06-09 Takeda Chem Ind Ltd カードランリン酸エステルおよびその製造法
EP1035137A1 (en) * 1999-03-12 2000-09-13 Pasteur Merieux Serums Et Vaccins Method for the reductive amination of polysaccharides
JP3908444B2 (ja) * 2000-07-31 2007-04-25 花王株式会社 糖誘導体の製造法
JP2006249316A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Oji Paper Co Ltd リン酸澱粉の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2013146668A1 (ja) 2015-12-14
WO2013146668A1 (ja) 2013-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101709930B1 (ko) 신규한 고점도 카복시메틸 셀룰로스 및 제조방법
JP5259700B2 (ja) 水溶性鉄−炭水化物誘導体錯体、それらの製造、及びそれらを含有している医薬品
US5180426A (en) Composition for forming calcium phosphate type setting material and process for producing setting material
JP6143230B2 (ja) リン酸化多糖の固相合成方法
JP5706579B2 (ja) リン酸化多糖の製造方法
JPH0140041B2 (ja)
EP1992364A1 (en) Carboxylated polysaccharides phosphated or bisphosphonated derivatives, optionally cross-linked, and their preparation and biomedical uses
JP4984417B2 (ja) 水溶性ポリウロン酸の製造方法
JP4356289B2 (ja) 多糖類複合体及びその製造方法
Amer et al. Smart designing of new hybrid materials based on brushite-alginate and monetite-alginate microspheres: Bio-inspired for sequential nucleation and growth
JP2023011207A (ja) リン酸化多糖の製造方法
JP5323838B2 (ja) キトサンの官能化に使用できる感熱性((ポリエチレンオキシド)ポリ(プロピレンオキシド))誘導体の製造方法
JP4310967B2 (ja) 多糖類複合体の製造方法
CN106747566A (zh) 一种新型镁掺杂生物陶瓷多孔材料的制备方法
ITMI20120732A1 (it) Polisaccaridi reticolati a memoria di forma
JP4474336B2 (ja) 口腔チタンインプラント材とその製造方法
JPH0277261A (ja) リン酸カルシウム系硬化体の製造用複合組成物及び硬化体の製造方法
JP4929581B2 (ja) 水溶性ポリウロン酸の製造方法
KR20200051688A (ko) 폴리황산펜토산 및 폴리황산펜토산의 제조 방법
JP2007020567A (ja) リン酸化糖組成物及びその製造方法
AU2015320003C1 (en) Iron (III) hydroxide complexes with activated glucose syrups and process for preparing same
JP5439650B2 (ja) ナノゲル−アパタイト複合体の調製
JP2009209376A (ja) 多糖類複合体及びその製造方法
JP2011099107A (ja) 複合成形体の製造方法
JP5205686B2 (ja) ポリグルクロン酸およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6143230

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250