JP6142666B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。
従来から、大電流に対応するパワー用の半導体装置として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が知られている。そして、オン電圧の低減化を図るために、IGBT素子として機能するセル領域を連続して複数配置した構造に対して、複数の連続したセル領域から周期的にセル領域を間引いた、いわゆる間引き構造(ダミーセル)を備えた半導体装置が知られている。このように構成することで、エミッタ電極へと排出される少数キャリア(ホール)がドリフト層に蓄積し、エミッタ電極とコレクタ電極の間の少数キャリア濃度が大きくなり、オン電圧が低減化されるようになっている。一方で、このような構成を備えた半導体装置では、スイッチングオン時に、ホールがダミーセル(フローティング領域)へ流入することで、ダミーセルの電位が大きく変動してしまい、それによってゲートに負性容量が発生し、IGBTのターンオフ動作が不安定になるといった問題があった。そのため、このようなダミーセルを備えた半導体装置では、負性容量を低減するための構成が同時に求められている。例えば、ダミーセルを備えた半導体装置において、負性容量を低減するための技術として、下記特許文献1に示すものがある。
特許文献1の電力用半導体装置は、n型ベース層(1)の一方側に、p型コレクタ層(3)が配設され、n型ベース層(1)の他方側に、n型ベース層(1)内にメインセル(MR)とダミーセル(DR)とを区画するように間隔をおいて複数のトレンチ(4)が形成され、このトレンチ(4)内にゲート絶縁膜(5)で包まれた状態でゲート電極(6)が埋め込まれている。メインセル(MR)内のn型ベース層(1)上には、p型ベース層(7)が配設されており、このp型ベース層(7)の表面内には、n型エミッタ層(8)が形成されている。また、ダミーセル(DR)内のn型ベース層(1)上には、p型バッファ層(9)が配設されており、さらにこの上にバッファ電極(13)が配設されている。そして、このバッファ電極(13)はバッファ抵抗(14)を介してエミッタ電極(12)に電気的に接続されている。
特許第3927111号公報
上述の特許文献1の構成では、ダミーセル(DR)上に、バッファ抵抗(14)及びバッファ電極(13)を設けることで、ゲート・エミッタ間の電圧(Vge)の振動を抑制するようにしている。
しかしながら、この特許文献1の構成では、バッファ抵抗を新たに追加しなければならず、このバッファ抵抗の抵抗値に合わせたレイアウト設計が必要となり、また、このバッファ抵抗を製造するための工程も増えるため、生産性が低下するといった問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で、低いオン電圧を維持しつつ、スイッチング時の負性容量の低減化を図ることが可能な半導体装置を提供することにある。
本発明は、所定の表面と裏面とを備えた半導体基板と、前記半導体基板内に設けられた第1導電型の第1半導体層と、前記半導体基板の前記表面側に形成される第2導電型のベース層と、前記半導体基板の前記裏面側に形成される第2導電型のコレクタ領域と、前記コレクタ領域と電気的に接続されるコレクタ電極と、前記ベース層の前記表面側から掘り下げられて形成されるトレンチと、前記トレンチの内壁面に沿って形成されたゲート絶縁膜と、前記トレンチ内において前記ゲート絶縁膜よりも内側に形成されたゲート電極と、前記ベース層における前記表面側において前記トレンチの一側壁面に隣接して形成される第1導電型のエミッタ領域と、前記エミッタ領域と電気的に接続されるエミッタ電極と、を備え、前記ベース層は、前記トレンチによって複数の領域に分離され、それら分離された領域は、前記エミッタ領域を介して前記エミッタ電極に接続されるチャネル領域又は前記エミッタ電極に接続されないフローティング領域として構成され、前記フローティング領域には、前記トレンチの他側壁面に沿って第1導電型の第2半導体層が形成されており、前記第2半導体層における前記表面側とは反対側の端部が、少なくとも前記トレンチの底部寄りの位置まで到達するように構成され、前記第2半導体層は、前記ベース層の不純物濃度よりも高い不純物濃度で形成されていることを特徴とする。
請求項1の半導体装置では、半導体基板の表面側に形成されるベース層が、トレンチによって複数領域に分離されており、エミッタ領域を介してエミッタ電極に接続されるチャネル領域と、エミッタ電極に接続されないフローティング領域とから構成されている。このように、ベース層に、エミッタ電極に接続されないフローティング領域(ダミーセル)を設けることで、エミッタ電極へと排出される少数キャリアが第1半導体層(ドリフト層)に蓄積し、エミッタ電極とコレクタ電極の間の少数キャリア濃度を大きくすることができるため、オン電圧の低減化を図ることができる。そして、フローティング領域には、トレンチの他側壁面に沿って第1導電型の第2半導体層が形成されており、第2半導体層における表面側とは反対側の端部が、少なくともトレンチの底部寄りの位置まで到達するように構成されている。このため、スイッチングオン時に、少数キャリアがフローティング領域へ流入しても、第2半導体層を通してドリフト層の電位を引き込む事で、フローティング領域の電位を安定化させることができ、負性容量の低減化を図ることができる。また、追加の素子設計等を必要とせず、さらに、複雑なゲート駆動も必要としないため、比較的簡易な構成で、上記効果を奏することができる。
図1は、第1実施形態に係る半導体装置を示す断面説明図である。 図2は、第1実施形態に係る半導体装置を平面視したときの第2半導体層の配置を概略的に示す説明図である。 図3は、第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面説明図である。 図4は、第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面説明図である。 図5は、第1実施形態に係る半導体装置において、フローティング領域の電圧及び負性容量を測定した結果を示す図である。 図6は、第1実施形態に係る半導体装置において、トレンチ付近の内部ポテンシャルをシミュレーションした結果を示す図である。 図7は、N+層を設けていない従来構造の半導体装置において、トレンチ付近の内部ポテンシャルをシミュレーションした結果を示す図である。 図8は、第1実施形態に係る半導体装置を示す断面説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態の半導体装置1は、IGBTとして構成されるものであり、シリコンからなる半導体基板3に、トレンチゲート構造が形成されている。そして、図1に示すように、半導体基板3は、N−型のドリフト層5と、ドリフト層5上に形成されたP型のベース層7と、ベース層7とは反対側であってドリフト層5上に形成されたN+型のフィールドストップ層9と、フィールドストップ層9上に形成されたP+型のコレクタ層11とを備えている。本実施形態では、ベース層7が形成された側を半導体基板3の表面側とし、コレクタ層11が形成された側を半導体基板3の裏面側としている。なお、コレクタ層11は、「コレクタ領域」の一例に相当する。また、ドリフト層5は、「第1半導体層」の一例に相当する。
そして、図1、2、8等に示すように、ベース層7の表面側からドリフト層5に達するトレンチ20が複数(図1、図2等では、紙面の都合上2つのトレンチのみ図示している)、掘り下げられて形成されている。そして、これら複数のトレンチ20は、基板の厚さ方向(図1、8では、厚さ方向を矢印Dで図示)と直交する所定方向(以下、並び方向Lとする)に、所定間隔で並べて配置されている。また、これらトレンチ20は、図2に示すように、当該半導体装置1を表面側から平面視したときに、厚さ方向D及び並び方向Lと直交する方向に(以下、奥行方向Wとする)、長手状に構成されている。さらに、図2に示すように、ベース層7上には、ポリシリコン膜23aが形成されており、このポリシリコン膜23aによって、各ゲート電極23(後述)が、外側(外周)へ引き回されている。つまり、奥行方向Wの一方側において、各ゲート電極23が、ポリシリコン膜23aと電気的に導通するように接続されている。このトレンチ20の底面及び側面を含めた内壁面には、SiOなどの酸化膜などからなるゲート絶縁膜21が形成されている。さらに、トレンチ20内には、ゲート絶縁膜21よりも内側に、ポリシリコンから構成されるゲート電極23が形成されている。すなわち、ゲート電極23とベース層7との間には、ゲート絶縁膜21が介在している。
また、ベース層7の表層側であって、トレンチ20の一側壁面20a(すなわち、並び方向Lにおいて、トレンチ20の一方側(片側))に隣接する位置に、N+型のエミッタ領域13が形成されている。さらに、ベース層7の表層側であって、トレンチ20の一方側且つ、このエミッタ領域13に隣接する位置に、P型のボディ領域15が形成されている。そして、これらエミッタ領域13及びボディ領域15上に、これら領域13、15と電気的に導通するように接続されたエミッタ電極17が設けられている。一方、コレクタ層11上には、このコレクタ層11と電気的に導通するように接続されたコレクタ電極19が設けられている。
また、ベース層7は、図1、8に示すように、並び方向Lに、トレンチ20によって複数の領域に分離されている。具体的に、ベース層7は、エミッタ領域13を介してエミッタ電極17に接続されるチャネル領域7aと、エミッタ電極17に接続されないフローティング領域7bとに分離されている。また、ベース層7において、チャネル領域7aとフローティング領域7bとは、交互に繰り返されるように配置されている。すなわち、並び方向Lに並んだ複数のトレンチ20の間に介在するように、チャネル領域7aとフローティング領域7bとが順番に交互に配置されている。なお、本実施形態では、トレンチ20において、チャネル領域7a及びエミッタ領域13に隣接する側面を当該トレンチ20の一側壁面20aとし、チャネル領域7a及びエミッタ領域13とは反対側であって、フローティング領域7b側に配置される側面を当該トレンチ20の他側壁面20bとしている。
そして、フローティング領域7bには、厚さ方向Dに、トレンチ20の他側壁面20bに沿って、長手状にN+層25が形成されている。また、このN+層25は、図1、8に示すように、フローティング領域7bの両側面に配置されるようになっている。すなわち、フローティング領域7bを間に挟んで、N+層が設けられている。
このN+層25におけるベース層7の表面側とは反対側の端部(以下、一端部25aとする)は、少なくともトレンチ20の底部20c寄りの位置まで到達するように設けられている。すなわち、N+層25の一端部25aは、少なくとも、厚さ方向Dにおいて、トレンチ20の中央部を越える位置まで延びるように長手状に形成されている。好ましくは、このN+層25の一端部25aは、コレクタ電極19とエミッタ電極17との間に電圧が印加されたときに、ドリフト層5側からベース層7側へ広がる空乏層に到達する(空乏層に接する)ように設けられているとよい。より好ましくは、N+層25の一端部25aは、ドリフト層5まで到達するように(すなわち、ベース層7とドリフト層5の界面位置まで延びるように)設けられているとよい。このように、N+層25の一端部25aを配置することで、フローティング領域7bの電位を効果的に安定化させることができる。さらに、N+層25におけるベース層7の表面側の端部(以下、他端部25bとする)は、ベース層7の表面側まで到達するように設けられているとよい。すなわち、N+層25は、ベース層7の表面から形成されているとよい。なお、N+層25は、「第2半導体層」の一例に相当する。また、N+層25の一端部25aは、「第2半導体層における表面側とは反対側の端部」の一例に相当し、N+層25の他端部25bは、「第2半導体層における表面側の端部」の一例に相当する。
また、図2は、半導体装置1を平面視したときのN+層25の配置を示した図である。上述したように、ベース層7上には、ポリシリコン膜23aが形成されている。そして、N+層25は、奥行方向Wの一方側において、好ましくは、図2中αの領域で示すように、ポリシリコン膜23aに到達するように配置されているとよい。このように、N+層25を配置することで、よりフローティング領域7bの電位を安定化させることができる。
次に、半導体装置1の製造方法について図3、4を用いて説明する。
本発明の半導体装置1の製造方法では、まず、N−シリコン基板40(ドリフト層5)を用意し、このN−シリコン基板40に、P型不純物をイオン注入し、ベース層7(拡散P領域)を形成する。なお、ベース層7の不純物濃度は、例えば、1.5×1017cm−3程度となるように形成する。そして、フォトリソグラフィとドライエッチング等を用いて、ベース層7の表面側から掘り下げてトレンチ20を複数形成する。このトレンチ20は、例えば、ベース層7の表面からの深さが5μm程度となるように形成することができる。そして、このトレンチ20の内壁全体(底面及び側面)に、例えば、CVD法もしくは熱酸化法により、シリコン酸化膜42を形成する。そして、このシリコン酸化膜42によってゲート絶縁膜21が構成される(図3(A))。
次に、ベース層7の表層側から、レジスト44を全面に塗布する。また、トレンチ20内にもレジスト44を塗布する(図3(B))。そして、トレンチ20の他側壁面20b側のみにN+層25を形成するために、他側壁面20b側のレジスト44をエッチングにより除去する(図3(C))。
次に、レジスト44が除去されたトレンチ20の他側壁面20b側へ向けて、N型不純物を斜めイオン注入(基板面に垂直な直線に対して、所定角度傾斜させた角度でイオン注入)し、N+層25(拡散N+領域)を形成する(図4(B))。具体的には、フローティング領域7b側に配置される他側壁面20bの一方側に、まず、N型不純物をイオン注入してN+層25を形成する。そして、イオン注入の角度を変更し、フローティング領域7b側に配置される他側壁面20bの他方側も、N型不純物をイオン注入してN+層25を形成する(図4(C))。なお、N+層25は、ベース層7の不純物濃度よりも高い不純物濃度で形成することが好ましく、例えば、5.0×1017cm−3〜5.0×1020cm−3の範囲内で形成するとよい。このように、ベース層7の不純物濃度よりも高い不純物濃度でN+層25を形成することで、フローティング領域7bの電位をより安定化させることができる。また、並び方向LにおけるN+層25の幅(厚さ)は、例えば、0.5μm程度で形成するとよい。
そして、レジスト44をエッチングにより除去した後、公知の方法などによって、チャネル領域7aにエミッタ領域13及びボディ領域15をイオン注入などによって形成する(図4(C))。また、コレクタ層11、コレクタ電極19、エミッタ電極17、ゲート電極23等を形成し、図1に示す半導体装置1を製造することができる。
次に、このように構成される半導体装置1において、フローティング領域7b(ダミーセル)の電圧及び負性容量を測定した結果を図5に示す。周波数1Hzで、コレクタ電極19とエミッタ電極17との間(Vce)に600Vを印加した状態で、コレクタ電極19とエミッタ電極17をショートさせ、ゲート電圧Vgを0〜10Vでスイープし、このときのフローティング領域7bの電圧を、LCRメータを用いて測定した。図5において、左縦軸は負荷容量を示しており、右縦軸はフローティング領域7bの電圧を示している。また、横軸は、ゲート電圧Vgを示している。そして、図5中、実線は、N+層25を設けた本発明の半導体装置1の負荷容量を示しており、一点鎖線は、N+層25を設けていない従来構造の半導体装置の負荷容量を示している。また、図5中、二点鎖線は、N+層25を設けた本発明の半導体装置1のフローティング領域7bの電圧を示しており、点線は、N+層25を設けていない従来構造の半導体装置のフローティング領域の電圧を示している。
図5に示すように、従来構造の半導体装置では、負性容量の最小値が、−1.9×10−6(F)であるのに対し、本発明の半導体装置1では、負性容量の最小値が、−4.9×10−7(F)であった。この結果からも、N+層25を設けた本発明の半導体装置1では、従来構造の半導体装置に比べ、負性容量が大幅に低減していることがわかる。また、図5に示すように、フローティング領域7bの電圧も、本発明の半導体装置1では、従来構造の半導体装置に比べて、変動が小さく抑えられていることが確認できる。
次に、図6に、本発明の半導体装置1において、トレンチ20付近の内部ポテンシャルをシミュレーションした結果を示す。また、比較のために、図7に、N+層25を設けていない従来構造の半導体装置の内部ポテンシャルをシミュレーションした結果を示す。なお、コレクタ電極19とエミッタ電極17との間(Vce)に600Vを印加し、ゲート電圧Vgが5Vのときの内部ポテンシャルをシミュレーションした。図6、7に示すように、本発明の半導体装置1では、従来構造の半導体装置201に比べ、フローティング領域7bの電位勾配が緩和されて、内部ポテンシャルの変化量が小さく抑えられていることがわかる。
以上説明したように、本第1実施形態に係る半導体装置1によれば、半導体基板3の表面側に形成されるベース層7が、トレンチ20によって複数領域に分離されており、それら分離された領域は、エミッタ領域13を介してエミッタ電極17に接続されるチャネル領域7aと、エミッタ電極17に接続されないフローティング領域7bとして構成されている。このように、ベース層7に、エミッタ電極17に接続されないフローティング領域7b(ダミーセル)を設けることで、エミッタ電極17へと排出される少数キャリア(ホール)がドリフト層5に蓄積し、エミッタ電極17とコレクタ電極19の間の少数キャリア濃度を大きくすることができるため、オン電圧の低減化を図ることができる。そして、フローティング領域7bには、トレンチ20の他側壁面20bに沿ってN型のN+層25が形成されており、N+層25の一端部25aは、少なくともトレンチ20の底部20c寄りの位置まで到達するように設けられている。このため、スイッチングオン時に、少数キャリアがフローティング領域7bへ流入しても、N+層25を通してドリフト層5の電位を引き込む事で、フローティング領域7bの電位を安定化させることができ、負性容量の低減化を図ることができる。また、追加の素子設計等を必要とせず、さらに、複雑なゲート駆動も必要としないため、比較的簡易な構成で、上記効果を奏することができる。
また、N+層25の一端部25aは、コレクタ電極19とエミッタ電極17との間に電圧が印加されたときに、ドリフト層5側からベース層7側へ広がる空乏層に到達するように設けられている。このように、N+層25の一端部25aを配置することで、フローティング領域7bの電位を効果的に安定化させることができる。
また、N+層25の一端部25aは、ドリフト層5まで到達するように設けられている。このように、N+層25の一端部25aを配置することで、フローティング領域7bの電位をより効果的に安定化させることができる。
また、N+層25の他端部25bは、ベース層7の表面側まで到達するように設けられている。このように、N+層25の他端部25bを配置することで、当該N+層25の領域をより広く設けることができ、フローティング領域7bの電位をより効果的に安定化させることができる。
また、トレンチ20は、複数設けられている。そして、チャネル領域7aとフローティング領域7bとは、交互に繰り返されるように配置されており、N+層25は、フローティング領域7bの両側面に配置されている。この構成では、N+層25及びエミッタ領域13をそれぞれ領域毎にまとめて配置することができる。このため、ドリフト層5でのホールの蓄積効果をより高めることができるとともに、フローティング領域7bでの電位の安定化をより効果的に図ることができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、図4(B)、図4(C)に示すように、N型不純物を斜めイオン注入してN+層25を形成する例を説明したが、これに限定されず、例えば、高エネルギーイオン注入装置を用いて高加速イオン注入を行うことで、N+層25を形成するようにしてもよい。
上記実施形態では、図2に示すように、N+層25が、奥行方向Wの一方側において、ポリシリコン膜23aに到達するように配置されている構成を例示したが、これに限定されず、N+層25は、ポリシリコン膜23aまで到達しないように配置されていてもよい。
1…半導体装置
3…半導体基板
5…ドリフト層(第1導電型の第1半導体層)
7…ベース層
7a…チャネル領域
7b…フローティング領域
11…コレクタ層(コレクタ領域)
13…エミッタ領域
17…エミッタ電極
19…コレクタ電極
20…トレンチ
21…ゲート絶縁膜
23…ゲート電極
25…N+層(第2半導体層)

Claims (5)

  1. 所定の表面と裏面とを備えた半導体基板(3)と、
    前記半導体基板(3)内に設けられた第1導電型の第1半導体層(5)と、
    前記半導体基板(3)の前記表面側に形成される第2導電型のベース層(7)と、
    前記半導体基板(3)の前記裏面側に形成される第2導電型のコレクタ領域(11)と、
    前記コレクタ領域(11)と電気的に接続されるコレクタ電極(19)と、
    前記ベース層(7)の前記表面側から掘り下げられて形成されるトレンチ(20)と、
    前記トレンチ(20)の内壁面に沿って形成されたゲート絶縁膜(21)と、
    前記トレンチ(20)内において前記ゲート絶縁膜(21)よりも内側に形成されたゲート電極(23)と、
    前記ベース層(7)における前記表面側において前記トレンチ(20)の一側壁面(20a)に隣接して形成される第1導電型のエミッタ領域(13)と、
    前記エミッタ領域(13)と電気的に接続されるエミッタ電極(17)と、
    を備え、
    前記ベース層(7)は、前記トレンチ(20)によって複数の領域に分離され、それら分離された領域は、前記エミッタ領域(13)を介して前記エミッタ電極(17)に接続されるチャネル領域(7a)又は前記エミッタ電極(17)に接続されないフローティング領域(7b)として構成され、
    前記フローティング領域(7b)には、前記トレンチ(20)の他側壁面(20b)に沿って第1導電型の第2半導体層(25)が形成されており、
    前記第2半導体層(25)における前記表面側とは反対側の端部(25a)が、少なくとも前記トレンチ(20)の底部(20c)寄りの位置まで到達するように構成され
    前記第2半導体層(25)は、前記ベース層(7)の不純物濃度よりも高い不純物濃度で形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2半導体層(25)における前記表面側とは反対側の端部(25a)が、前記コレクタ電極(19)と前記エミッタ電極(17)との間に電圧が印加されたときに、前記第1半導体層(5)側から前記ベース層(7)側へ広がる空乏層に到達するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2半導体層(25)における前記表面側とは反対側の端部(25a)が、前記第1半導体層(5)まで到達するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2半導体層(25)における前記表面側の端部(25b)が、前記ベース層(7)の前記表面側まで到達するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記トレンチ(20)は、複数設けられており、
    前記チャネル領域(7a)と前記フローティング領域(7b)とは、交互に繰り返されるように配置されており、
    前記第2半導体層(25)は、前記フローティング領域(7b)の両側面に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
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