JP6142433B2 - 二酸化炭素製造方法、二酸化炭素製造装置、及び二酸化炭素製造システム - Google Patents

二酸化炭素製造方法、二酸化炭素製造装置、及び二酸化炭素製造システム Download PDF

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Description

本発明は、圧力変動吸着法(Pressur Swing Adsorption、PSA法)により、バイオガスから二酸化炭素を製造する二酸化炭素製造方法、二酸化炭素製造装置、及び二酸化炭素製造システムに関する。
近年、地球温暖化の原因となる化石燃料を燃焼させた際に発生する二酸化炭素が問題となっており、これに伴いエネルギー問題が重要視されてきている。
その中でバイオマスの下水汚泥や農業廃棄物、食品廃棄物等を嫌気性醗酵させた際に発生するメタンガスを、燃料ガス、発電用ガスタービン駆動用ガス、及び燃料電池用原料ガス等に高度利用することが注目されている。
しかし、醗酵ガス中にはメタンと共に二酸化炭素が含まれ、メタンを高度利用するには二酸化炭素を取り除く必要がある。
一方、二酸化炭素は、溶接用のシールガスや飲料水等の食品添加用・ドライアイス原料等に使用されており、化学プラント等から発生する高純度のCOガスを回収・精製する事により製造されている。
しかしながら、近年、化学プラントは、コストの安い発展途上国や産油国等に移転が進み、先進国での稼働は次第に減少しており、二酸化炭素の原料調達が困難になりつつある。
そのため、バイオガスから高純度の二酸化炭素を取り出し、溶接用のシールガスや飲料水等の食品添加用・ドライアイス原料等に使用することが考えられる。
バイオガス中より二酸化炭素及び水分を取り除く方法としては、アルカリによる吸収法、水洗法、膜分離法、圧力変動吸着法(Pressur Swing Adsorption、PSA法)、蒸留法等がある。その中でPSA法は、純度の高いクリーンなメタンを、低いエネルギーで分離することができる。
PSA法によりバイオガスからメタンを分離する従来の方法としては、例えば、特許文献1〜3がある。また、二酸化炭素を回収する方法としては、例えば、特許文献4、5がある。
特開平07−316571号公報 特開2010−209036号公報 特開2012−149138号公報 特開2009−226258号公報 特開2012−5920号公報
特許文献1〜3に開示された技術は、バイオガスからメタンを回収精製する技術であり、メタンを高純度で回収する事は出来るが、二酸化炭素を99%以上の高純度かつ高回収率で回収する事はできない。
特許文献4、5に開示された技術は、高炉ガスからの二酸化炭素回収技術であり、二酸化炭素を99%で回収する技術が記載されているが、メタンを同時に回収する技術ではない。また、特許文献4、5に開示された技術では、非吸着ガス(水素)を90%以上の純度で回収する事は出来ない。
そこで、本発明は、バイオガスから高純度(純度が90%以上)のメタン、及び高純度(純度が99%以上)の二酸化炭素を取り出すことが可能な二酸化炭素製造方法、二酸化炭素製造装置、及び二酸化炭素製造システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明によれば、吸着剤が充填された吸着塔を用いた圧力変動吸着法により、バイオガスからメタンとともに二酸化炭素を分離する二酸化炭素製造方法であって、前記吸着塔で実施される1サイクルが、前記吸着塔内に前記バイオガスを導入し、前記吸着剤に二酸化炭素を吸着させる加圧ステップ、前記吸着剤に二酸化炭素を吸着させながらメタンを製品として取り出すメタン取出ステップ、及び排気回収工程を実施している他の吸着塔と均圧する均圧ステップを有する吸着工程と、前記吸着塔内に二酸化炭素を導入して前記着塔内のメタンを排出しながら前記吸着塔内を洗浄する二酸化炭素パージステップを有するパージ工程と、前記吸着塔から二酸化炭素を真空排気させることで、該二酸化炭素を製品として取り出す真空排気/二酸化炭素取出ステップ、及び前記吸着工程を実施している他の吸着塔と均圧させる均圧ステップを有する前記排気回収工程と、を含み、3つの前記吸着塔を用いて、位相をずらして前記吸着工程、前記パージ工程、及び前記排気回収工程を実施するとともに、前記排気回収工程を、前記吸着剤の二酸化炭素吸着量が飽和状態となったときに終了させ、前記メタン取出ステップを実施する時間が、前記二酸化炭素パージステップを実施する時間と等しいか、或いは前記二酸化炭素パージステップを実施する時間以上であることを特徴とする二酸化炭素製造方法が提供される。
また、請求項2に係る発明によれば、前記飽和状態となったときとは、前記吸着塔の出口圧力が上昇し始めた時点とすることを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素製造方法が提供される。
また、請求項3に係る発明によれば、前記飽和状態となったときとは、前記吸着塔の出口においてメタンガスが検出された時点で終了することを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素製造方法が提供される。
また、請求項4に係る発明によれば、前記飽和状態となったときとは、前記吸着塔から排出されるガスに含まれる二酸化炭素の濃度が40%以上になった際、終了することを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素製造方法が提供される。
また、請求項5に係る発明によれば、前記二酸化炭素パージステップでは、該二酸化炭素パージステップで使用する前記二酸化炭素として、前記排気回収工程で取り出された前記二酸化炭素の一部を用いることを特徴とする請求項1乃至4のうち、いずれか1項記載の二酸化炭素製造方法が提供される。
また、請求項6に係る発明によれば、前記メタン取出ステップにおいて、前記メタンの取出し量を一定とすることにより、前記バイオガス中のメタンが高濃度のときに、前記バイオガスの導入量を下げるとともに、前記二酸化炭素パージステップにおいて前記吸着塔内へ導入する二酸化炭素を増量し、前記バイオガス中のメタンが低濃度のときは、前記バイオガスの導入量を上げるとともに、前記二酸化炭素パージステップにおいて前記吸着塔内へ導入する前記二酸化炭素を減量させることを特徴とする請求項2乃至5のうち、いずれか1項記載の二酸化炭素製造方法が提供される。
また、請求項7に係る発明によれば、圧力変動吸着法により、バイオガスから二酸化炭素を製造する二酸化炭素製造装置であって、前記バイオガスに含まれる前記二酸化炭素を吸着して、該バイオガスに含まれるメタンと該二酸化炭素とを分離する吸着剤が充填された3つの吸着塔と、前記3つの吸着塔のそれぞれの下端から前記吸着剤にバイオガスを供給するバイオガス供給ラインと、前記3つの吸着塔のそれぞれの下端から前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収ラインと、前記二酸化炭素回収ラインと接続され、回収された前記二酸化炭素を貯留するタンクと、前記タンクと接続され、前記3つ吸着塔のそれぞれの下端から前記タンク内に貯留された前記二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給ラインと、前記3つの吸着塔のそれぞれの上端から前記メタンを回収するメタン回収ラインと、前記3つの吸着塔のそれぞれの上端から残留する前記メタンを排出する排出ラインと、前記3つの吸着塔の上端を接続する均圧ラインと、を有し、前記出ラインに、圧力の上昇を感知する圧力計、ガスの流量の変化を感知する流量計、前記ガスの組成変化を感知するガス分析計のうち、少なくとも1つが配置され、前記バイオガス供給ライン、前記二酸化炭素回収ライン、前記二酸化炭素供給ライン、前記メタン回収ライン、前記排出ライン、及び前記均圧ラインは、前記3つの吸着塔に対して分岐されており、分岐された前記バイオガス供給ライン、前記二酸化炭素回収ライン、前記二酸化炭素供給ライン、前記メタン回収ライン、前記排出ライン、及び前記均圧ラインに、それぞれバルブが配置され、前記圧力計が圧力の上昇を検知したとき、前記流量計がガスの流量の変化を感知したとき、及び、前記ガス分析計が40%以上の濃度の二酸化炭素を検出したとき、の少なくとも1つの場合に、前記二酸化炭素供給ラインに配置されたバルブが閉となることを特徴とする二酸化炭素製造装置が提供される。
請求項8に係る発明によれば、前記二酸化炭素回収ラインに配置された真空ポンプと、前記二酸化炭素供給ラインに配置されたブロワーと、を有することを特徴とする請求項7記載の二酸化炭素製造装置が提供される。
請求項9に係る発明によれば、請求項7又は8に記載の二酸化炭素製造装置と、バイオガスに含まれるシロキサンを除去するシロキサン除去塔と、前記シロキサン除去塔により前記シロキサンが除去された前記バイオガスに含まれる硫化水素の濃度を1ppm以下の濃度まで除去すると共に、前記バイオガス供給ラインに前記硫化水素の濃度が前記1ppm以下とされた該バイオガスを供給する精密脱硫塔と、を有することを特徴とする二酸化炭素製造システムが提供される。
請求項10に係る発明によれば、前記バイオガスに含まれる前記硫化水素の濃度が1ppm以下となるように、該硫化水素を除去する精密脱硫塔と、前記精密脱硫塔により、前記硫化水素が除去された前記バイオガスの圧力を昇圧させる昇圧機と、前記昇圧機から供給された前記バイオガスに含まれる水分を除去すると共に、前記シロキサン除去塔に前記水分が除去されたバイオガスを供給する水分除去部と、を有することを特徴とする請求項9に記載の二酸化炭素製造システムが提供される。
本発明の二酸化炭素製造方法によれば、パージ工程により吸着塔内に残留するメタンを追い出すことにより、二酸化炭素を高純度化することが可能となる。また、パージ工程において、二酸化炭素供給量を必要最少量にすることが可能となるため、二酸化炭素を高い回収率で製造することが可能となる。
これにより、高純度(純度が90%以上)のメタンを取り出すことができると共に、高純度(純度が99%以上)の二酸化炭素を80%以上の回収率で製造することができる。
本発明の実施の形態に係る二酸化炭素製造システムの概略構成を示すブロック図である。 図1に示す二酸化炭素製造システムのうち、二酸化炭素製造装置の処理を簡単に説明するためのフローシートを示す図である。 図1に示す二酸化炭素製造システムのうち、二酸化炭素製造装置の概略構成を含むフローシートを示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Aであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Bであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Cであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Dであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Eであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Fであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Gであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Hであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。 図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Iであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の二酸化炭素製造システム、及び二酸化炭素製造装置の寸法関係とは異なる場合がある。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る二酸化炭素製造システムの概略構成を示すブロック図である。
図1を参照するに、本実施の形態の二酸化炭素製造システム10は、発酵槽11と、脱硫塔13と、ライン15,18,23,26と、昇圧機17と、水分除去部であるドライヤー21と、シロキサン除去塔24と、精密脱硫塔27と、二酸化炭素製造装置30と、を有する。
発酵槽11は、下水処理場から発生する下水汚泥、食品工場や飲食店から発生する食品残渣、酪農家等から発生する糞尿類を、嫌気状態で発酵させることで、バイオガスを発生させるタンクである。発酵槽11は、発生したバイオガスを供給可能な状態で、脱硫塔13と接続されている。
脱硫塔13は、発酵槽11から送られたバイオガスに含まれる硫化水素を除去するための吸着塔である。脱硫塔13を構成する脱硫剤としては、例えば、酸化鉄触を用いることができる。この場合、脱硫塔13は、バイオガスに含まれる硫化水素を硫化鉄として分解する。脱硫塔13は、バイオガスに含まれる高濃度の硫化水素を数ppmレベルまで除する。
脱硫塔13は、ライン15の一端と接続されている、脱硫塔13は、ライン15を介して、昇圧機17に脱硫されたバイオガスを供給する。
昇圧機17は、ライン15の他端、及びライン18の一端と接続されている。昇圧機17には、ライン15を介して、脱硫塔13から硫化水素が除去されたバイオガスが供給される。昇圧機17は、脱硫塔13から供給されたバイオガスを数百kPaGまで昇圧させる。昇圧されたバイオガスは、ライン18を介して、ドライヤー21に供給される。
昇圧機17としては、例えば、ルーツ式昇圧機やスクリュウ式昇圧機等を用いることができる。また、場合によっては、昇圧機17の内面に腐食防止加工が施されたものを用いてもよい。
ドライヤー21は、ライン18の他端、及びライン23の一端と接続されている。ドライヤー21には、ライン18を介して、昇圧機17から昇圧されたバイオガスが供給される。ドライヤー21は、昇圧機17から供給されたバイオガスを冷却することで、バイオガスに含まれる水分を除去する。これにより、バイオガスの露点が下げられる。
水分が除去されたバイオガスは、ライン23を介して、シロキサン除去塔24に供給される。ドライヤー21としては、例えば、水冷式冷却器、空冷式冷却器、電気式冷却器等を用いることができる。
シロキサン除去塔24は、ライン23の他端、及びライン26の一端と接続されている。シロキサン除去塔24には、ライン23を介して、ドライヤー21から水分が除去されたバイオガスが供給される。
シロキサン除去塔24は、バイオガスに含まれるシロキサン(Siloxane)を除去する。このシロキサンは、下水汚泥に含まれる酸化ケイ素含有の炭化水素の一種である。
該シロキサンは、酸化すると酸化ケイ素となり固まるため、発電機やボイラー等を閉塞させるという問題を引き起すため、除去する必要がある。
シロキサン除去塔24としては、例えば、特開2002−60767号公報に開示されているような高比表面積で細孔径10〜20Å程度の細孔容量が多い特殊な活性炭や、特許3776904号公報に開示されている高分子吸着剤で除去するTSA(熱スイング吸着)装置を用いることができる。
精密脱硫塔27(精密脱硫装置)は、ライン26の他端、及びライン31の一端と接続されている。精密脱硫塔27には、ライン26を介して、シロキサン除去塔24により、シロキサンが除去されたバイオガスが供給される。精密脱硫塔27は、シロキサン除去塔24から供給されたバイオガスに残存する硫化水素の濃度がppm以下となるように、硫化水素を除去する。
硫化水素は、微量でも悪臭を放ち、酸化するとSOとなる為、精密脱硫塔27を用いて、硫化水素の濃度をppm以下とする。この際、触媒が添着された活性炭や高活性の酸化鉄触媒等を用いるとよい。
図2は、図1に示す二酸化炭素製造システムのうち、二酸化炭素製造装置の処理を簡単に説明するためのフローシートを示す図である。
なお、図2では、一例として、第1の吸着塔51からメタン(CH)を取り出す吸着工程と、第2の吸着塔52内に第3の吸着塔53から取り出した二酸化炭素の一部を導入させながら、第2の吸着塔52内に残留するメタンを排出するパージ工程と、第3の吸着塔53内が二酸化炭素で一杯になった際、二酸化炭素を真空排気させることで、第3の吸着塔53内を洗浄すると共に、二酸化炭素を取り出す排気回収工程と、が実施されている様子を模式的に図示している。
また、図2では、説明の便宜上、二酸化炭素製造装置30の構成要素のうち、説明に必要な一部の構成要素のみを図示し、他の構成要素の図示を省略する。
ここで、図1及び図2を参照して、二酸化炭素製造装置30について簡単に説明する。
二酸化炭素製造装置30は、バイオガス供給ライン31と、第1乃至第3の吸着塔51〜53を有する二酸化炭素製造装置本体33と、メタン回収ライン35と、排出ライン37と、二酸化炭素回収ライン38と、真空ポンプ39と、後述する図3に示す均圧ライン41と、二酸化炭素供給ライン42と、ブロワー43と、タンク45と、ライン47と、を有する。
第1の吸着塔51は、その下端がバイオガス供給ライン31と接続され、上端がメタン回収ライン35と接続されている。
これにより、第1の吸着塔51には、バイオガス供給ライン31を介して、下端からバイオガスが供給される。そして、該バイオガスに含まれる二酸化炭素(CO)が第1の吸着塔51内に充填された吸着剤により吸着され、メタン回収ライン35からメタン(CH)が導出(回収)される。
つまり、図2に示す第1の吸着塔51では、メタンを取り出す吸着工程が行われている。
第2の吸着塔52は、その下端が二酸化炭素供給ライン42と接続され、上端が排出ライン37と接続されている。
これにより、第2の吸着塔52には、二酸化炭素供給ライン42(高純度(純度が99%以上)とされた二酸化炭素が貯留されるタンク45と接続されたライン)を介して、下端から高純度とされた二酸化炭素が導入される。そして、排出ライン37を介して、第2の吸着塔52内に残存するメタンが排出される。
つまり、図2に示す第2の吸着塔52では、残留するメタンを排出するパージ工程が行われている。
第3の吸着塔53は、その下端が二酸化炭素回収ライン38と接続されている。これにより、二酸化炭素で満たされている第3の吸着塔53の下端から真空ポンプ39により、第3の吸着塔53内の二酸化炭素を真空排気させることで、第3の吸着塔53内を再生すると共に、高純度(例えば、純度が99%以上)とされた二酸化炭素を取り出す。
つまり、第3の吸着塔53では、第3の吸着塔53内を再生すると共に、高純度とされた二酸化炭素を取り出す排気回収工程が行われる。
よって、第1乃至第3の吸着塔51〜53(3つの吸着塔)では、吸着工程、パージ工程、及び排気回収工程のうち、それぞれ異なる工程の処理が実施されている。吸着工程、パージ工程、及び排気回収工程は、第1乃至第3の吸着塔51〜53で実施される1サイクルを構成している。
図3は、図1に示す二酸化炭素製造システムのうち、二酸化炭素製造装置の概略構成を含むフローシートを示す図である。
次に、図1及び図3を参照して、二酸化炭素製造装置30を構成するバイオガス供給ライン31、二酸化炭素製造装置本体33、メタン回収ライン35、排出ライン37、二酸化炭素回収ライン38、真空ポンプ39、二酸化炭素供給ライン42、ブロワー43、バルブV−1〜V−6,V−1〜V−6,V−1〜V−6,V、タンク45、及びライン47について説明する。
バイオガス供給ライン31は、一端が精密脱硫塔27の下端と接続されており、他端が第1乃至第3の分岐ライン31A,31B,31Cに分岐されている。
第1の分岐ライン31Aは、第1の吸着塔51の下端と接続された第1の接続管51Aと接続されている。第1の分岐ライン31Aは、第1の接続管51Aを介して、第1の吸着塔51の下端にバイオガスを供給する。
第2の分岐ライン31Bは、第2の吸着塔52の下端と接続された第1の接続管52Aと接続されている。第2の分岐ライン31Bは、第1の接続管51Aを介して、第1の吸着塔51の下端にバイオガスを供給する。
第3の分岐ライン31Cは、第3の吸着塔53の下端と接続された第1の接続管53Aと接続されている。第3の分岐ライン31Cは、第1の接続管53Aを介して、第3の吸着塔53の下端にバイオガスを供給する。
二酸化炭素製造装置本体33は、第1乃至第3の吸着塔51〜53と、吸着剤51−1,52−1,53−1と、第1の接続管51A,52A,53Aと、第2の接続管51B,52B,53Bと、を有する。
第1の吸着塔51は、その下端が第1の接続管51Aと接続されており、上端が第2の接続管51Bと接続されている。吸着剤51−1は、第1の吸着塔51内に充填されている。
第2の吸着塔52は、その下端が第1の接続管52Aと接続されており、上端が第2の接続管52Bと接続されている。吸着剤51−2は、第2の吸着塔52内に充填されている。
第3の吸着塔53は、その下端が第1の接続管53Aと接続されており、上端が第2の接続管53Bと接続されている。吸着剤51−3は、第2の吸着塔52内に充填されている。
吸着剤51−1,52−1,53−1としては、例えば、二酸化炭素を選択的に吸着できる剤が好ましい。具体的には、吸着剤51−1,52−1,53−1としては、例えば、分子ふるい活性炭を用いることができる。
メタン回収ライン35は、一端が第1乃至第3の分岐ライン35A,35B,35Cに分岐されており、他端が、例えば、発電機(図示せず)と接続されている。
該発電機としては、例えば、メタンを用いて発電する装置である。具体的には、発電機としては、例えば、天然ガス用の発電機やディーゼル用の発電機等を用いることができる。
第1の分岐ライン35Aは、第2の接続管51Bと接続されている。第1の分岐ライン35Aは、第2の接続管51Bを介して、第1の吸着塔51の上端から高純度のメタンを回収する。
第2の分岐ライン35Bは、第2の接続管52Bと接続されている。第2の分岐ライン35Bは、第2の接続管52Bを介して、第2の吸着塔52の上端から高純度(例えば、純度が90%以上)のメタンを回収する。
第3の分岐ライン35Cは、第2の接続管52Cと接続されている。第3の分岐ライン35Cは、第2の接続管53Bを介して、第3の吸着塔53の上端から高純度のメタンを回収する。
排出ライン37は、一端が第1乃至第3の分岐ライン37A,37B,37Cに分岐されている。第1の分岐ライン37Aは、第2の接続管51Bと接続されている。第1の分岐ライン37Aは、第2の接続管51Bを介して、第1の吸着塔51内に残留するメタンを排気する。
第2の分岐ライン37Bは、第2の接続管52Bと接続されている。第2の分岐ライン37Bは、第2の接続管52Bを介して、第2の吸着塔52内に残留するメタンを排気する。
第3の分岐ライン37Cは、第2の接続管53Bと接続されている。第3の分岐ライン37Cは、第2の接続管53Bを介して、第3の吸着塔53内に残留するメタンを排気する。
二酸化炭素回収ライン38は、一端が第1乃至第3の分岐ライン38A,38B,38Cに分岐されており、他端がタンク45と接続されている。
第1の分岐ライン38Aは、第1の接続管51Aと接続されている。第1の分岐ライン38Aは、第1の接続管51Aを介して、第1の吸着塔51の下端から高純度(例えば、純度が99%以上)の二酸化炭素を回収する。
第2の分岐ライン38Bは、第1の接続管53Aと接続されている。第2の分岐ライン38Bは、第1の接続管52Aを介して、第2の吸着塔52の下端から高純度の二酸化炭素を回収する。
第3の分岐ライン38Cは、第1の接続管52Aと接続されている。第3の分岐ライン38Cは、第1の接続管53Aを介して、第3の吸着塔53の下端から高純度の二酸化炭素を回収する。
真空ポンプ39は、二酸化炭素回収ライン38のうち、第1乃至第3の分岐ライン38A〜38Cの分岐位置とタンク45との間に位置する部分に設けられている。
真空ポンプ39は、二酸化炭素回収ライン38を介して、第1乃至第3の吸着塔51〜53内を真空引きすることで、第1乃至第3の吸着塔51〜53内に存在する高濃度の二酸化炭素をタンク45内に導く。
均圧ライン41は、第1乃至第3の吸着塔51〜53の上端を接続するように分岐された第1乃至第3の分岐ライン41A,41B,41Cを有する。
第1の分岐ライン41Aは、第2の接続管51Bと接続されている。第2の分岐ライン41Bは、第2の接続管52Bと接続されている。第3の分岐ライン41Cは、第3の接続管53Bと接続されている。
二酸化炭素供給ライン42は、その一端がタンク45に接続されており、他端が第1乃至第3の分岐ライン42A,42B,42Cに分岐されている。
第1の分岐ライン42Aは、第1の接続管51Aと接続されている。第1の分岐ライン42Aは、第1の接続管51Aを介して、タンク45内に貯留された高純度の二酸化炭素を第1の吸着塔51内に供給する。
第2の分岐ライン42Bは、第1の接続管52Aと接続されている。第2の分岐ライン42Bは、第1の接続管52Aを介して、タンク45内に貯留された高純度の二酸化炭素を第2の吸着塔52内に供給する。
第3の分岐ライン42Cは、第1の接続管53Aと接続されている。第3の分岐ライン42Cは、第1の接続管53Aを介して、タンク45内に貯留された高純度の二酸化炭素を第3の吸着塔53内に供給する。
ブロワー43は、ブロワー43の出口側に位置する二酸化炭素供給ライン42に配置されたバルブVとタンク45との間に位置する二酸化炭素供給ライン42に設けられている。ブロワー43は、二酸化炭素供給ライン42を介して、タンク45内に貯留された高純度の二酸化炭素を第1乃至第3の吸着塔51〜53に供給する。
バルブV−1は、第1の分岐ライン31Aに設けられている。バルブV−2は、第1の分岐ライン38Aに設けられている。バルブV−3は、第1の分岐ライン42Aに設けられている。
バルブV−4は、第1の分岐ライン35Aに設けられている。バルブV−5は、第1の分岐ライン41Aに設けられている。バルブV−6は、第1の分岐ライン37Aに設けられている。
バルブV−1は、第1の分岐ライン31Bに設けられている。バルブV−2は、第1の分岐ライン38Bに設けられている。バルブV−3は、第1の分岐ライン42Bに設けられている。
バルブV−4は、第1の分岐ライン35Bに設けられている。バルブV−5は、第1の分岐ライン41Bに設けられている。バルブV−6は、第1の分岐ライン37Bに設けられている。
バルブV−1は、第1の分岐ライン31Cに設けられている。バルブV−2は、第1の分岐ライン38Cに設けられている。バルブV−3は、第1の分岐ライン42Cに設けられている。
バルブV−4は、第1の分岐ライン35Cに設けられている。バルブV−5は、第1の分岐ライン41Cに設けられている。バルブV−6は、第1の分岐ライン37Cに設けられている。
バルブVは、ブロワー43の後段に位置する二酸化炭素供給ライン42に設けられている。バルブVは、第1乃至第3の吸着塔51〜53に二酸化炭素を供給すると共に、二酸化炭素パージに使用する。バルブVとしては、例えば、流量コントロール用のニードルバルブ等を用いることができる。
タンク45は、二酸化炭素回収ライン38を介して、回収された高濃度の二酸化炭素を略大気圧で回収し、貯留するための二酸化炭素回収用タンクである。
タンク45としては、例えば、容量可変型で、かつ大気圧で二酸化炭素を貯留可能なバルーン式のタンクや、水封等を利用したタンク等を用いることができる。
ライン47は、その一端がタンク45の上端と接続されており、他端が図示していないCO液化装置(二酸化炭素液化装置)と接続されている。
該二酸化炭素液化装置は、回収した二酸化炭素を高圧容器に充填する際に、圧縮・冷却することで、液化炭酸ガスを製造するための装置である。
次に、図1を参照して、本実施の形態の二酸化炭素製造システム10の動作について説明する。
始めに、発酵槽11内において、下水処理場から発生する下水汚泥、食品工場や飲食店から発生する食品残渣、酪農家等から発生する糞尿類を、嫌気状態で発酵させることにより、バイオガスを発生させる。この段階のバイオガスには、硫化水素や水分等が含まれている。
発酵槽11内で発生させたバイオガスは、脱硫塔13に送られる。脱硫塔13では、バイオガスに含まれる硫化水素の濃度が数ppmレベル程度となるように、硫化水素を除去する。
その後、硫化水素が除去されたバイオガスは、ライン15を介して、昇圧機17に送られる。昇圧機17は、バイオガスの圧力を数百kPaGまで昇圧させる。その後、昇圧されたバイオガスは、ライン18を介して、ドライヤー21に供給される。
ドライヤー21は、バイオガスを冷却して、バイオガスに含まれる水分を除去することで、バイオガスの露点を低下させる。
次いで、水分が除去されたバイオガスは、ライン23を介して、シロキサン除去塔24に供給される。
シロキサン除去塔24では、バイオガスに含まれるシロキサン(Siloxane)を0.01ppm以下まで除去する。
次いで、シロキサンが除去されたバイオガスは、ライン26を介して、精密脱硫塔27に供給される。精密脱硫塔27では、バイオガスに残存する硫化水素の濃度がppm以下となるように、硫化水素を除去する。その後、バイオガスは、バイオガス供給ライン31に供給される。
表1は、図3に示す二酸化炭素製造装置の動作を説明するための表である。
Figure 0006142433
図4は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Aであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。図5は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Bであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。
図6は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Cであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。図7は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Dであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。
図8は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Eであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。図9は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Fであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。
図10は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Gであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。図11は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Hであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。
図12は、図3に示す二酸化炭素製造装置の運転状態が表1に示す状態Iであるときの各バルブの開閉状態を模式的に示す図である。
図4〜図12では、閉じた状態のバルブを黒で塗り潰し、開いた状態のバルブを白抜きで示す。また、図4〜図12において、図3に示す二酸化炭素製造装置30と同一構成部分には、同一符号を付す。
ここで、表1及び図3〜図12を参照して、二酸化炭素製造システム10を構成する二酸化炭素製造装置30(CO製造装置)の運転方法(言い換えれば、本実施の形態の二酸化炭素製造方法)について、具体的に説明する。
ここでは、一例として、表1に示す各吸着塔における吸着工程、パージ工程、排気回収工程の時間をそれぞれ120秒にした場合を例に挙げて、以下の説明を行う。
始めに、表1に示すように、第1の吸着塔51で吸着工程を、第2の吸着塔52で排気回収工程を、第3の吸着塔53でパージ工程を実施する。
まず、図3に示す全てのバルブV−1〜V−6,V−1〜V−6,V−1〜V−6を閉じた状態から、表1の状態Aとなるように、バルブV−1,V−2,V−3,V−6を開ける。これにより、二酸化炭素製造装置30の運転状態は、図4に示す状態となる。
このとき、第1の分岐ライン31A、バルブV−1、及び第1の接続管51Aを介して、第1の吸着塔51の下端から吸着剤51−1にバイオガスの供給が開始され、第1の吸着塔51内が加圧される。
また、第2の吸着塔52内は、二酸化炭素で満たされており、バルブV−2を開くことで、真空ポンプ39により第2の吸着塔52内が真空排気されると共に、第1の接続管52A、バルブV−2、及び第2の分岐ライン38Bを介して、第2の吸着塔52内の高濃度の二酸化炭素がタンク45内に貯留される(排気回収工程)。
また、バルブV−3,V−6を開くことで、バルブV−3を介し、タンク45内の二酸化炭素が第3の吸着塔53に流入するとともに、第2の接続管53B、バルブV−6、及び第3の分岐ライン37Cを介して、第3の吸着塔53内に残留するメタンの排出(二酸化炭素パージステップ)が開始される。
上記状態Aを維持する時間は、例えば、4秒とすることができる。
次いで、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Bとなるように、状態Aのときに開けたバルブV−1,V−2,V−3,V−6を開けた状態で、バルブV−4を開ける。これにより、二酸化炭素製造装置30の運転状態は、図5に示す状態となる。
このとき、バルブV−4が開くことで、第2の接続管51B、バルブV−4、第1の分岐ライン35Aを介して、第1の吸着塔51の上端から第1の吸着塔51内に残存する高純度なメタンが取り出され、回収される(メタン取出ステップ)。
また、第3の分岐ライン42C、バルブV−3,V、及び第1の接続管53Aを介して、第3の吸着塔53の下端にタンク45内に貯留された高純度な二酸化炭素が供給される。
第3の吸着塔53では、二酸化炭素を導入させながら、残留するメタンを排出させる(二酸化炭素パージステップ)。
なお、二酸化炭素パージステップは、第3の吸着塔53内の圧力が上昇し始めた段階で終了させるとよい。これにより、二酸化炭素の導入量が必要最少量となるため、回収される二酸化炭素の濃度かつ二酸化炭素の回収率を高くすることができる。
また、二酸化炭素パージステップは、第3の吸着塔53から残留するメタンが排出され始めた時点で終了させてもよいし、二酸化炭素パージステップを実施している第3の吸着塔53の上端から排出されるガスに含まれる二酸化炭素の濃度が40%以上になったときに終了させてもよい。
これらの場合も、第3の吸着塔53内の圧力が上昇し始めた段階で二酸化炭素パージステップを終了させた場合と同様な効果を得ることができる。
二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Bにおいて、第2の吸着塔52では、真空ポンプ39により第2の吸着塔52内が真空排気される処理、及び第1の接続管52A、バルブV−2、及び第2の分岐ライン38Bを介して、第2の吸着塔52内に残存する高濃度の二酸化炭素がタンク45内に貯留される処理が継続される(真空排気/二酸化炭素取出ステップ)。
上記状態Bを維持する時間は、例えば、113秒とすることができる。
次いで、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Cとなるように、バルブV−1,V−4,V−2を閉じ、バルブV−5,V−5を開けることで、二酸化炭素製造装置30の運転状態を図6に示す状態にする。
これにより、第1及び第2の吸着塔51,52では、収率と純度を上げるために、加圧吸着の終わった第1の吸着塔51と脱着の終わった第2の吸着塔52とを連通させる均圧ステップが行われる。
このとき、第3の吸着塔53では、第3の吸着塔53内に二酸化炭素を導入させながら、残留するメタンを排出させる処理が継続される。
これにより、第1の吸着塔51では吸着工程が、第2の吸着塔52では排気回収工程が、第3の吸着塔53ではパージ工程が終了し、処理は、第1の吸着塔51ではパージ工程が、第2の吸着塔52では吸着工程が、第3の吸着塔53では排気回収工程へと続いていく。
上記状態Cを維持する時間は、例えば、3秒とすることができる。
次に、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Dとなるように、バルブV−5,V−5,V−3,V−6を閉じ、バルブVA−3,V−6,V−1,V−2を開ける。これにより、二酸化炭素製造装置30の運転状態は、図7に示す状態となる。
このとき、バルブV−5が閉じ、バルブVA−3,V−6が開くことで、バルブVA−3を介し、タンク45内の二酸化炭素が第1の吸着塔51に流入するとともに、第2の接続管51B、バルブV−6、及び第1の分岐ライン37Aを介して、第1の吸着塔51内に残留するメタンの排出が開始される。
また、バルブV−5が閉じ、バルブV−1が開くことで、第2の分岐ライン31B、バルブV−1、及び第1の接続管52Aを介して、第2の吸着塔52の下端から吸着剤51−2にバイオガスの供給が開始され、第2の吸着塔52内が加圧される。
また、バルブV−3,V−6が閉じ、バルブV−2が開くことで、真空ポンプ39により第3の吸着塔53内が真空排気されると共に、第1の接続管53A、バルブV−2、及び第3の分岐ライン38Cを介して、第3の吸着塔53内に残存する高濃度の二酸化炭素がタンク45内に貯留される。
上記状態Dを維持する時間は、例えば、4秒とすることができる。
次いで、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Eとなるように、状態Dのときに開けたバルブV−3,V−6,V−1,V−2を開けた状態で、バルブV−4を開ける。これにより、二酸化炭素製造装置30の運転状態は、図8に示す状態となる。
このとき、第1の分岐ライン42A、バルブV−3,V、及び第1の接続管51Aを介して、第1の吸着塔51の下端にタンク45内に貯留された高純度な二酸化炭素が供給される処理が継続される。
これにより、第1の吸着塔51では、二酸化炭素を導入させながら、第1の分岐ライン37Aを介して、第1の吸着塔51内に残存するメタンが排出される。
また、バルブV−4が開くことで、第2の接続管52B、バルブV−4、第2の分岐ライン35Bを介して、第2の吸着塔52の上端からメタンが取り出され、回収される。
第3の吸着塔53では、真空ポンプ39により真空排気される処理、及び第1の接続管53A、バルブV−2、及び第3の分岐ライン38Cを介して、高濃度の二酸化炭素がタンク45内に貯留される処理が継続される。
上記状態Eを維持する時間は、例えば、113秒とすることができる。
次いで、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Fとなるように、バルブV−1,V−4,V−2を閉じ、バルブV−5,V−5を開けることで、二酸化炭素製造装置30の運転状態を図9に示す状態にする。
これにより、第2及び第3の吸着塔52,53では、収率と純度を上げるために、加圧吸着の終わった第2の吸着塔52と脱着の終わった第3の吸着塔53とを連通させる均圧ステップが行われる。
このとき、第1の吸着塔51では、第1の吸着塔51内に二酸化炭素を導入させながら、残留するメタンを排出させる処理が継続される。
これにより、表1に示すように、第1の吸着塔51でパージ工程が、第2の吸着塔52で吸着工程が、第3の吸着塔53で排気回収工程が終了し、処理は、第1の吸着塔51においては排気回収工程が、第2の吸着塔52においてはパージ工程が、第3の吸着塔53においては吸着工程へと続いていく。
上記状態Fを維持する時間は、例えば、3秒とすることができる。
次に、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Gとなるように、バルブV−3,V−6,V−5,V−5を閉じ、バルブV−2,V−3,V−6,V−1を開ける。これにより、二酸化炭素製造装置30の運転状態は、図10に示す状態となる。
このとき、バルブV−3,V−6が閉じ、バルブV−2が開くことで、真空ポンプ39により第1の吸着塔51内が真空排気されると共に、第1の接続管51A、バルブV−2、及び第1の分岐ライン38Aを介して、第1の吸着塔51内に残存する高濃度の二酸化炭素がタンク45内に貯留される。
また、バルブV−5が閉じ、バルブV−3,V−6が開くことで、バルブVB−3を介し、タンク45内の二酸化炭素が第の吸着塔5に流入するとともに、第2の接続管52B、バルブV−6、及び第2の分岐ライン37Bを介して、第2の吸着塔52内に残留するメタンの排出が開始される。
また、バルブV−5が閉じ、バルブV−1が開くことで、第3の分岐ライン31C、バルブV−1、及び第1の接続管53Aを介して、第3の吸着塔53の下端から吸着剤51−3にバイオガスの供給が開始され、第3の吸着塔53内が加圧される。
上記状態Gを維持する時間は、例えば、4秒とすることができる。
次いで、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Hとなるように、状態Gのときに開けたバルブV−2,V−3,V−6,V−1を開けた状態で、バルブV−4を開ける。これにより、二酸化炭素製造装置30の運転状態は、図11に示す状態となる。
このとき、第1の吸着塔51では、真空ポンプ39により第1の吸着塔51内が真空排気される処理、及び第1の接続管51A、バルブV−2、及び第1の分岐ライン38Aを介して、第1の吸着塔51内に残存する高濃度の二酸化炭素がタンク45内に貯留される処理が継続される。
また、第1の接続管52A、バルブV−3、第2の分岐ライン42Bを介して、第2の吸着塔52の下端にタンク45内に貯留された高純度な二酸化炭素が供給される処理が継続される。
これにより、第2の吸着塔52では、第2の吸着塔52内へ二酸化炭素を導入させながら、第2の分岐ライン37Bを介して、第2の吸着塔52内に残存するメタンが排出される処理が行われる。
また、バルブV−4を開けることで、第3の分岐ライン35C、バルブV−4、及び第2の接続管53Bを介して、第3の吸着塔53の上端から第3の吸着塔53内に残存するメタンが取り出され、回収される。
上記状態Hを維持する時間は、例えば、113秒とすることができる。
次いで、二酸化炭素製造装置30の運転状態が表1の状態Iとなるように、バルブV−2,V−1,V−4を閉じ、バルブV−5,V−5を開けることで、二酸化炭素製造装置30の運転状態を図12に示す状態にする。
これにより、第1及び第3の吸着塔51,53では、収率と純度を上げるために、加圧吸着の終わった第3の吸着塔53と脱着の終わった第1の吸着塔51とを連通させる均圧ステップが行われる。
このとき、第2の吸着塔52では、第2の吸着塔52内に二酸化炭素を導入させながら、残留するメタンを排出させる処理が継続される。上記状態Iを維持する時間は、例えば、3秒とすることができる。
これにより、表1に示す処理が終了する。
なお、上記説明では、一例として、表1に示す吸着工程、排気回収工程、パージ工程の時間をそれぞれ120秒にした場合を例に挙げて説明したが、吸着工程、排気回収工程、パージ工程の時間を60〜240秒の範囲内で適宜選択してもよい。
例えば、各工程の時間を短くすることで、第1乃至第3の吸着塔51〜53を小型化できるとともに、二酸化炭素製造装置30の価格を低減する事ができる。
また、各工程の時間を長くすることで、メタンと二酸化炭素との分離効率が向上するため、二酸化炭素の純度や回収率が高くすることができる。
この場合、A状態、D状態、及びG状態の時間をそれぞれ4秒、B状態、E状態、及びH状態の時間をそれぞれ173秒、C状態、F状態、及びI状態の時間をそれぞれ3秒にすることができる。
本実施の形態の二酸化炭素製造方法によれば、第1乃至第3の吸着塔51〜53(3つの吸着塔)で実施される1サイクルが、吸着塔内にバイオガスを導入し、該吸着塔内に充填された吸着剤にバイオガスに含まれる二酸化炭素を吸着させて、メタンを取り出すメタン取出ステップと、吸着塔内に二酸化炭素を導入させながら、前記吸着塔内に残留する前記メタンを排出させる二酸化炭素パージステップと吸着塔内が二酸化炭素で一杯になった際、該二酸化炭素を真空排気させることで、吸着塔内を洗浄すると共に、該二酸化炭素を取り出す真空排気/二酸化炭素取出ステップと、を含み、第1乃至第3の吸着塔51〜53では、上記の各ステップのうち、それぞれ異なるステップの処理を実施することで、連続してバイオガスをメタンと二酸化炭素に分離製造することが可能となる。
これにより、高純度(純度が90%以上)のメタンを取り出すことができると共に、高純度(純度が99%以上)の二酸化炭素を回収することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
(実施例1)
実施例1では、図3に示す二酸化炭素製造装置30を用いて、バイオガスではなく、メタンと二酸化炭素とを混合した模擬的なガス(以下、「原料ガス」という)に含まれるメタンと二酸化炭素とを分離回収した。
実施例1では、第1乃至第3の吸着塔51〜53として、容積1Lのカラムに分子ふるい活性炭を充填したものを用いた。
原料ガスとしては、メタン(60%)と二酸化炭素(40%)とを混合したガスを用いた。該原料ガスをバイオガス供給ライン31に7.1NL/minの供給量で最大200kPaGの圧力で供給した。
メタンの取り出し量は、4.6NL/minとした。また、パージする二酸化炭素の流量は、3.5L/minとし、二酸化炭素を回収するときの真空到達圧は最小で−80kPaGとなるようにした。
また、第1乃至第3の吸着塔51〜53の切り替えサイクルの時間は、120秒とした。つまり、先に説明した表1に示す状態A〜状態C、状態D〜状態F、及び状態G〜状態Iのそれぞれの時間を120秒とし、加圧工程の時間を4秒、均圧工程の時間を3秒として、基本的に表1のバルブ開閉シーケンスに沿って運転した。パージ用のバルブのみ閉止時間を変更して、パージ時間を34秒、69秒、86秒、119秒とした。
上記実施例1の試験を行った際の二酸化炭素(CO)のパージ時間、回収した二酸化炭素の濃度、及び二酸化炭素の回収率の関係を表2に示す。表2は、第1乃至第3の吸着塔51〜53から出てくるガスの平均値を示している。
Figure 0006142433
表2を参照するに、二酸化炭素のパージを吸着塔の圧力が上がり始めた86秒で停止させることで、二酸化炭素の導入量(パージガス量)が必要最少量となるため、二酸化炭素の濃度、及び二酸化炭素の回収率を共に高くなることが確認できた。
同様に、吸着塔の圧力が上がり始めた86秒という時間は、Ventガスが流れ始めた時点やVentガス濃度が40%を越えた時点でもある。
よって、Ventガスが流れ始めた時点やVentガス濃度が40%を越えた時点を指標にして、二酸化炭素製造装置30の運転を最適化することが可能となる。
(実施例2)
実施例2では、先に説明した実施例1と同じ二酸化炭素製造装置30を用いて実験を行った。実施例2においても、バイオガスではなく、メタンと二酸化炭素とを混合した模擬的なガス(以下、「原料ガス」という)を用いて、メタンと二酸化炭素とを分離回収した。
実施例1では、第1乃至第3の吸着塔51〜53として、容積1Lのカラムに分子ふるい活性炭を充填したものを用いた。
原料ガスとしては、メタン(50〜70%)と二酸化炭素(30〜50%)とを混合したガスを用いた。該原料ガスをバイオガス供給ライン31に6.0〜8.0NL/minの供給量で200kPaGの圧力で供給し、メタンの取り出し量は、4.2NL/minとした。
また、パージする二酸化炭素の流量は、2.2L/minに固定し、二酸化炭素のパージ時間を5〜159秒と変化させた。二酸化炭素を回収するときの真空到達圧は最小で−80kPaGとなるようにした。
また、第1乃至第3の吸着塔51〜53の切り替えサイクルの時間は、180秒とした。つまり、先に説明した表1に示す状態A〜状態C、状態D〜状態F、及び状態G〜状態Iのそれぞれの時間を180秒とし、加圧工程の時間を4秒、均圧工程の時間を3秒として、表1のバルブ開閉シーケンスに沿って運転した。
上記実施例2の試験を行った際の原料ガスの組成と、パージする二酸化炭素の時間、製品として取り出されるメタンの流量、製品となるメタンの濃度、及び二酸化炭素の濃度の関係と、を表3に示す。表3は、第1乃至第3の吸着塔51〜53から出てくるガスの平均値を示している。
Figure 0006142433
表3を参照するに、製品となる二酸化炭素の濃度が99%以上となるように、パージに使用する二酸化炭素の時間を調整することで、製品となるメタン、及び製品となる二酸化炭素を一定の流量及び一定の濃度で極めて安定に分離させることが確認できた。
本発明は、バイオガスから高純度(純度が90%以上)のメタン、及び高純度(純度が99%以上)の二酸化炭素を取り出すことが可能な二酸化炭素製造方法、二酸化炭素製造装置、及び二酸化炭素製造システムに適用できる。
10…二酸化炭素製造システム、11…発酵槽、13…脱硫塔、15,18,23,26…ライン、17…昇圧機、21…ドライヤー、24…シロキサン除去塔、27…精密脱硫塔、30…二酸化炭素製造装置、31…バイオガス供給ライン、31A,35A,37A,38A,41A,42A…第1の分岐ライン、31B,35B,37B,38B,41B,42B…第2の分岐ライン、31C,35C,37C,38C,41C,42C…第3の分岐ライン、33…二酸化炭素製造装置本体、35…メタン回収ライン、37…排出ライン、38…二酸化炭素回収ライン、39…真空ポンプ、41…均圧ライン、42…二酸化炭素供給ライン、43…ブロワー、45…タンク、51…第1の吸着塔、52…第2の吸着塔、53…第3の吸着塔、51−1,52−1,53−1…吸着剤、51A,52A,53A…第1の接続管、51B,52B,53B…第2の接続

Claims (10)

  1. 吸着剤が充填された吸着塔を用いた圧力変動吸着法により、バイオガスからメタンとともに二酸化炭素を分離する二酸化炭素製造方法であって、
    前記吸着塔で実施される1サイクルが、前記吸着塔内に前記バイオガスを導入し、前記吸着剤に二酸化炭素を吸着させる加圧ステップ、前記吸着剤に二酸化炭素を吸着させながらメタンを製品として取り出すメタン取出ステップ、及び排気回収工程を実施している他の吸着塔と均圧する均圧ステップを有する吸着工程と、
    前記吸着塔内に二酸化炭素を導入して前記着塔内のメタンを排出しながら前記吸着塔内を洗浄する二酸化炭素パージステップを有するパージ工程と、
    前記吸着塔から二酸化炭素を真空排気させることで、該二酸化炭素を製品として取り出す真空排気/二酸化炭素取出ステップ、及び前記吸着工程を実施している他の吸着塔と均圧させる均圧ステップを有する前記排気回収工程と、
    を含み、
    3つの前記吸着塔を用いて、位相をずらして前記吸着工程、前記パージ工程、及び前記排気回収工程を実施するとともに、前記排気回収工程を、前記吸着剤の二酸化炭素吸着量が飽和状態となったときに終了させ、前記メタン取出ステップを実施する時間が、前記二酸化炭素パージステップを実施する時間と等しいか、或いは前記二酸化炭素パージステップを実施する時間以上であることを特徴とする二酸化炭素製造方法。
  2. 前記飽和状態となったときとは、前記吸着塔の出口圧力が上昇し始めた時点とすることを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素製造方法。
  3. 前記飽和状態となったときとは、前記吸着塔の出口においてメタンガスが検出された時点で終了することを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素製造方法。
  4. 前記飽和状態となったときとは、前記吸着塔から排出されるガスに含まれる二酸化炭素の濃度が40%以上になった際、終了することを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素製造方法。
  5. 前記二酸化炭素パージステップでは、該二酸化炭素パージステップで使用する前記二酸化炭素として、前記排気回収工程で取り出された前記二酸化炭素の一部を用いることを特徴とする請求項1乃至4のうち、いずれか1項記載の二酸化炭素製造方法。
  6. 前記メタン取出ステップにおいて、前記メタンの取出し量を一定とすることにより、前記バイオガス中のメタンが高濃度のときに、前記バイオガスの導入量を下げるとともに、前記二酸化炭素パージステップにおいて前記吸着塔内へ導入する二酸化炭素を増量し、
    前記バイオガス中のメタンが低濃度のときは、前記バイオガスの導入量を上げるとともに、前記二酸化炭素パージステップにおいて前記吸着塔内へ導入する前記二酸化炭素を減量させることを特徴とする請求項2乃至5のうち、いずれか1項記載の二酸化炭素製造方法。
  7. 圧力変動吸着法により、バイオガスから二酸化炭素を製造する二酸化炭素製造装置であって、
    前記バイオガスに含まれる前記二酸化炭素を吸着して、該バイオガスに含まれるメタンと該二酸化炭素とを分離する吸着剤が充填された3つの吸着塔と、
    前記3つの吸着塔のそれぞれの下端から前記吸着剤にバイオガスを供給するバイオガス供給ラインと、
    前記3つの吸着塔のそれぞれの下端から前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収ラインと、
    前記二酸化炭素回収ラインと接続され、回収された前記二酸化炭素を貯留するタンクと、
    前記タンクと接続され、前記3つ吸着塔のそれぞれの下端から前記タンク内に貯留された前記二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給ラインと、
    前記3つの吸着塔のそれぞれの上端から前記メタンを回収するメタン回収ラインと、
    前記3つの吸着塔のそれぞれの上端から残留する前記メタンを排出する排出ラインと、
    前記3つの吸着塔の上端を接続する均圧ラインと、を有し、
    前記出ラインに、圧力の上昇を感知する圧力計、ガスの流量の変化を感知する流量計、前記ガスの組成変化を感知するガス分析計のうち、少なくとも1つが配置され、
    前記バイオガス供給ライン、前記二酸化炭素回収ライン、前記二酸化炭素供給ライン、前記メタン回収ライン、前記排出ライン、及び前記均圧ラインは、前記3つの吸着塔に対して分岐されており、
    分岐された前記バイオガス供給ライン、前記二酸化炭素回収ライン、前記二酸化炭素供給ライン、前記メタン回収ライン、前記排出ライン、及び前記均圧ラインに、それぞれバルブが配置され、
    前記圧力計が圧力の上昇を検知したとき、前記流量計がガスの流量の変化を感知したとき、及び、前記ガス分析計が40%以上の濃度の二酸化炭素を検出したとき、の少なくとも1つの場合に、前記二酸化炭素供給ラインに配置されたバルブが閉となることを特徴とする二酸化炭素製造装置。
  8. 前記二酸化炭素回収ラインに配置された真空ポンプと、
    前記二酸化炭素供給ラインに配置されたブロワーと、
    を有することを特徴とする請求項7記載の二酸化炭素製造装置。
  9. 請求項7又は8に記載の二酸化炭素製造装置と、
    バイオガスに含まれるシロキサンを除去するシロキサン除去塔と、
    前記シロキサン除去塔により前記シロキサンが除去された前記バイオガスに含まれる硫化水素の濃度を1ppm以下の濃度まで除去すると共に、前記バイオガス供給ラインに前記硫化水素の濃度が前記1ppm以下とされた該バイオガスを供給する精密脱硫塔と、
    を有することを特徴とする二酸化炭素製造システム。
  10. 前記バイオガスに含まれる前記硫化水素の濃度がppm以下となるように、該硫化水素を除去する精密脱硫塔と、
    前記精密脱硫塔により、前記硫化水素が除去された前記バイオガスの圧力を昇圧させる昇圧機と、
    前記昇圧機から供給された前記バイオガスに含まれる水分を除去すると共に、前記シロキサン除去塔に前記水分が除去されたバイオガスを供給する水分除去部と、
    を有することを特徴とする請求項9に記載の二酸化炭素製造システム。
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