JP6140017B2 - 車両の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動モータのトルクを制御する車両の駆動制御装置に関する。
従来、4輪を独立してモータで駆動する電気自動車において、凍結や水溜りによっていずれかの駆動輪がスリップすると、スリップしている駆動輪に伝達するトルクを下げ回転数を低減させて、スリップ状態からの早期復帰を図っている。このとき、当然ながら電気自動車全体としてのトルクが低下してしまうため、スリップしている駆動輪に伝達するトルクを低減した分、他の駆動輪のトルクを高めて、4輪全体としてのトルクの低下を回避することが考えられる。しかし、スリップした駆動輪について低減したトルクを、単純に他の駆動輪に付加してしまうと、トルクを高められた駆動輪が路面で発生する摩擦力の限界値を超えてスリップしてしまうおそれがある。
そこで、特許文献1には、路面の摩擦係数の推定値から、路面で発生する摩擦力の限界値を算出し、発生している摩擦力が限界値に対して余裕が大きい駆動輪に、優先的にトルクを割り振る構成が記載されている。また、特許文献2には、例えば、右前輪がスリップすると右後輪のトルクを高めるといったように、左右の前輪のいずれか一方の駆動輪がスリップすると、同じ側の後輪のトルクを高める処理が記載されている。こうして、トルクの制御によって電気自動車に新たなヨーモーメントが作用しないようにしている。
特開2001−177906号公報 特開2005−20830号公報
例えば、左後輪がスリップしたとき、左後輪のトルクを低減するとともに左前輪のトルクを高めて左後輪のトルクの低減分を補う場合、左前輪に作用する路面の摩擦力の限界値を超えない範囲までしかトルクを高められない。その結果、トルク低減分を補いきれない場合には、右側の前後輪のトルクを高めることでトルクの低下は回避できるものの、この場合には、電気自動車に新たなヨーモーメントが作用してしまう。そのため、発生したヨーモーメントを操舵によって打ち消す必要があるが、例えば、高速で走行しているときなどには、操舵による走行制御が容易ではなく、操安性が低下してしまう。
一方、右側の前後輪のトルクを高める替わりに、右側の前後輪のトルクを低減することで、左右の前後輪のトルクのバランスを取れば、電気自動車に新たなヨーモーメントが作用しなくなり、操安性が向上する。しかし、この場合には、4輪全体としてのトルクは低下し、例えば、加速時には、加速性が低下してしまうなど、運転者に違和感を生じさせてしまう。
そこで、本発明は、運転状況に応じたスリップ復帰処理を遂行することで、操安性の向上と運転者に与える違和感の低減とを実現可能な車両の駆動制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両の駆動制御装置は、車両の前後左右に配される4つの駆動輪をそれぞれ独立して駆動する4つの駆動モータと、各駆動モータを、設定されたトルク値に基づいて制御するトルク制御部と、を備えた車両の駆動制御装置であって、車両の走行中に入力される入力情報から路面抵抗値を導出する抵抗値導出部と、抵抗値導出部によって導出された路面抵抗値に基づき、各駆動モータのトルク値の許容範囲を導出する許容範囲導出部と、各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるかを判定するスリップ輪判定部と、スリップ輪判定部によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、スリップ輪の駆動モータのトルク値を、判定前のトルク値よりも小さいトルク値に設定するスリップ輪トルク値設定部と、スリップ輪におけるトルク値の減少分を、スリップ輪と同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値に加算して加算トルク値を算出する加算トルク値算出部と、加算トルク値算出部によって算出された加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあるかを判定する許容判定部と、許容判定部によって、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、加算トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定し、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定する同側非スリップ輪トルク値設定部と、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として更新トルク値が設定された場合に、スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪のいずれか一方または双方の駆動モータのトルク値を設定する非スリップ側トルク値設定部と、を備え、非スリップ側トルク値設定部は、所定の車速以上であることが含まれる第1条件を満たしているかを判定し、第1条件を満たすと判定した場合には、現在の駆動モータのトルク値から、加算トルク値と更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、所定の車速未満であることが含まれる第2条件を満たしている場合には、現在の駆動モータのトルク値に、加算トルク値と更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする。
非スリップ側トルク値設定部は、車速が第1閾値以上である場合に第1条件を満たしていると判定して、現在の駆動モータのトルク値から、加算トルク値と更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、車速が第1閾値よりも低い値である第2閾値未満である場合に第2条件を満たしていると判定して、現在の駆動モータのトルク値に、加算トルク値と更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定してもよい。
非スリップ側トルク値設定部は、車速が第1閾値未満であり、かつ、第2閾値以上である場合に、車速に応じてトルク値を設定してもよい。
上記課題を解決するために、本発明の車両の他の駆動制御装置は、車両の前後左右に配される4つの駆動輪をそれぞれ独立して駆動する4つの駆動モータと、各駆動モータを、設定されたトルク値に基づいて制御するトルク制御部と、を備えた車両の駆動制御装置であって、車両の走行中に入力される入力情報から路面抵抗値を導出する抵抗値導出部と、抵抗値導出部によって導出された路面抵抗値に基づき、各駆動モータのトルク値の許容範囲を導出する許容範囲導出部と、各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるかを判定するスリップ輪判定部と、スリップ輪判定部によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、スリップ輪の駆動モータのトルク値を、判定前のトルク値よりも小さいトルク値に設定するスリップ輪トルク値設定部と、スリップ輪におけるトルク値の減少分を、スリップ輪と同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値に加算して加算トルク値を算出する加算トルク値算出部と、加算トルク値算出部によって算出された加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあるかを判定する許容判定部と、許容判定部によって、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、加算トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定し、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定する同側非スリップ輪トルク値設定部と、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として更新トルク値が設定された場合に、スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪のいずれか一方または双方の駆動モータのトルク値を設定する非スリップ側トルク値設定部と、を備え、非スリップ側トルク値設定部は、路面抵抗値が所定値未満であることが含まれる第1条件を満たしているかを判定し、第1条件を満たすと判定した場合には、現在の駆動モータのトルク値から、加算トルク値と更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、路面抵抗値が所定値以上であることが含まれる第2条件を満たしている場合には、現在の駆動モータのトルク値に、加算トルク値と更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする
上記課題を解決するために、本発明の車両の他の駆動制御装置は、車両の前後左右に配される4つの駆動輪をそれぞれ独立して駆動する4つの駆動モータと、各駆動モータを、設定されたトルク値に基づいて制御するトルク制御部と、を備えた車両の駆動制御装置であって、車両の走行中に入力される入力情報から路面抵抗値を導出する抵抗値導出部と、抵抗値導出部によって導出された路面抵抗値に基づき、各駆動モータのトルク値の許容範囲を導出する許容範囲導出部と、各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるかを判定するスリップ輪判定部と、スリップ輪判定部によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、スリップ輪の駆動モータのトルク値を、判定前のトルク値よりも小さいトルク値に設定するスリップ輪トルク値設定部と、スリップ輪におけるトルク値の減少分を、スリップ輪と同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値に加算して加算トルク値を算出する加算トルク値算出部と、加算トルク値算出部によって算出された加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあるかを判定する許容判定部と、許容判定部によって、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、加算トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定し、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定する同側非スリップ輪トルク値設定部と、同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として更新トルク値が設定された場合に、スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪のいずれか一方または双方の駆動モータのトルク値を設定する非スリップ側トルク値設定部と、少なくともトルク値の設定条件を異にする第1走行モードおよび第2走行モードを含む複数の走行モードの中から、運転者の操作に応じていずれかの走行モードを設定する走行モード設定部と、を備え、非スリップ側トルク値設定部は、走行モード設定部によって第1走行モードに設定されている場合に、現在の駆動モータのトルク値から、加算トルク値と更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、第2走行モードに設定されている場合に、現在の駆動モータのトルク値に、加算トルク値と更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする
本発明によれば、運転状況に応じたスリップ復帰処理を遂行することで、操安性の向上と運転者に与える違和感の低減とを実現することができる。
電気自動車の構成を示す図である。 駆動制御装置によるスリップ復帰処理を説明するための第1の図である。 駆動制御装置によるスリップ復帰処理を説明するための第2の図である。 減算設定処理および加算設定処理の遂行条件を説明するための説明図である。 トルク制御処理の流れを示すフローチャートである。 非スリップ側トルク設定処理の流れを示すフローチャートである。 変形例における電気自動車の構成を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、電気自動車100(車両)の構成を示す図である。図1に示すように、電気自動車100は、右前輪102、左前輪104、右後輪106および左後輪108が、それぞれギヤボックス112、114、116、118内のギヤを介して駆動モータ120、122、124、126に接続される。駆動モータ120、122、124、126は、インバータ128、130、132、134をそれぞれ介してバッテリ136に接続され、バッテリ136から供給される電力により回転し、また、発電されることで得られる電力をバッテリ136に送出する。電気自動車100は、駆動モータ120、122、124、126をそれぞれ独立して駆動(回転)させることで、右前輪102、左前輪104、右後輪106および左後輪108がそれぞれ独立して駆動する。
バッテリ136は、バッテリコントローラ138に接続され、バッテリコントローラ138により制御される。バッテリコントローラ138は、駆動制御装置140と接続され、バッテリ136の充放電電流量、温度等を監視するとともに、充放電電流量に基づいてバッテリ136の残容量を算出し、これらバッテリ136に関するデータを必要に応じて駆動制御装置140に出力する。
駆動制御装置140は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を含むマイクロコンピュータでなり、各部を統括制御する。駆動制御装置140は、車輪回転数センサ142、144、146、148、アクセルペダルセンサ150、ハンドルセンサ152、シフトセンサ154、加速度センサ156、ヨーレートセンサ158それぞれに接続され、各センサ(142〜158)で検出された値を示す信号が入力される。また、駆動制御装置140は、インバータ128、130、132、134と接続されており、詳しくは後述するように、各センサ(142〜158)から入力される信号に基づいて、インバータ128、130、132、134を介して駆動モータ120、122、124、126の駆動を制御する。
車輪回転数センサ142、144、146、148は、例えばレゾルバでなり、右前輪102、左前輪104、右後輪106および左後輪108の回転数をそれぞれ検出し、回転数を示す信号を駆動制御装置140に出力する。
アクセルペダルセンサ150は、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、踏み込み量を示す信号を駆動制御装置140に出力する。
ハンドルセンサ152は、ハンドルの回転角度を検出し、回転角度を示す信号を駆動制御装置140に出力する。
シフトセンサ154は、シフトレバーにより入れられたシフト位置(ニュートラル、ドライブ、バック等)を検出し、シフト位置を示す信号を駆動制御装置140に出力する。
加速度センサ156は、電気自動車100の加速度を検出し、加速度を示す信号を駆動制御装置140に出力する。
ヨーレートセンサ158は、電気自動車100のヨーレートを検出し、ヨーレートを示す信号を駆動制御装置140に出力する。
駆動制御装置140は、車輪回転数センサ142、144、146、148、アクセルペダルセンサ150、ハンドルセンサ152から信号を所定間隔毎にそれぞれ取得する。シフトレバーがドライブのシフト位置にされたことをシフトセンサ154が検出し、そのシフト位置を示す信号が駆動制御装置140に入力されると、駆動モータ120、122、124、126の駆動制御処理を実行する。
駆動制御装置140は、ドライブのシフト位置を示す信号が入力されると、ROMに格納された駆動制御処理プログラムをRAMに展開して駆動制御処理を実行し、駆動モータ120、122、124、126を駆動制御する。駆動制御装置140は、駆動モータ120、122、124、126の駆動制御を行う場合、トルク制御部200、抵抗値導出部202、許容範囲導出部204、スリップ輪判定部206、スリップ輪トルク値判定部208、加算トルク値算出部210、許容判定部212、同側非スリップ輪トルク値設定部214、非スリップ側トルク値設定部216として機能する。
トルク制御部200は、右前輪102と左前輪104の回転数の平均値を算出する。そして、トルク制御部200は、算出した平均値に基づいて電気自動車100の車速を算出する。前輪(右前輪102と左前輪104)は、後輪(右後輪106と左後輪108)よりも比較的スリップし難いため、前輪の回転数の平均値から車速を算出することで、車速の精度が高められる。また、トルク制御部200は、右前輪102、左前輪104、右後輪106、左後輪108の駆動輪の回転数のうち、2番目、または、3番目に大きい回転数に基づいて、車速を算出してもよい。さらに、トルク制御部200は、後述するスリップ輪判定部206がスリップ輪と判定した駆動輪以外の駆動輪の回転数に基づいて、車速を算出してもよい。
トルク制御部200は、アクセルペダルの踏み込み量および車速から、予めROMに格納された出力回転数マップに基づいて駆動モータ120、122、124、126が出力すべき要求パワー、ならびに駆動モータ120、122、124、126の目標回転数を決定する。そして、トルク制御部200は、決定した要求パワーおよび駆動モータ120、122、124、126の目標回転数から、駆動モータ120、122、124、126が出力すべきトルク値である目標トルク値を算出する。
そして、トルク制御部200は、算出した目標トルク値で駆動モータ120、122、124、126を駆動するようにインバータ128、130、132、134を制御する。これにより、駆動モータ120、122、124、126は、インバータ128、130、132、134を介して目標トルク値で駆動する。
抵抗値導出部202は、電気自動車100の走行中に入力される入力情報から、路面抵抗値である路面摩擦係数(μ推定値)を導出する。μ推定値の推定方法については、様々な既存の文献、例えば、同出願人の特開2008−168877号公報等により開示されている。
このμ推定値の推定方法について簡単に説明すると、電気自動車100の並進運動に関する運動方程式、電気自動車100の回転運動に関する運動方程式に基づく、駆動輪の等価コーナリングパワーなどを未知のパラメータとする適応制御によって、パラメータの値が導出される。そして、駆動輪のヨーレートの変化により推定されるパラメータと、ハンドルの回転角度により推定されるパラメータに基づいて、駆動輪の前輪(右前輪102、左前輪104)側のコーナリングパワーと、駆動輪の後輪(右後輪106、左後輪108)側のコーナリングパワーをそれぞれ推定する。そして、推定されたコーナリングパワーと、路面摩擦係数が高い路面における等価コーナリングパワーである基準等価コーナリングパワーとの比によって、μ推定値を導出する。
許容範囲導出部204は、抵抗値導出部202によって導出されたμ推定値に基づき、各駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値の許容範囲を導出する。具体的には、許容範囲導出部204は、駆動輪から路面に作用する荷重から路面の垂直抗力を導出し、μ推定値と垂直抗力によって、路面で発生する摩擦力の最大値を導出する。そして、許容範囲導出部204は、摩擦力の最大値と駆動輪の外径などに基づいて、目標トルク値の許容範囲を導出する。通常時(いずれの駆動輪においてもスリップが発生していないとき)、トルク制御部200は、導出された目標トルク値の許容範囲を超えないように、目標トルク値を補正することでスリップの発生を抑制している。
このような目標トルク値の補正を行っていても、スリップを完全に回避することはできない。例えば、4つの駆動輪のうちのいずれかが、凍結した路面などの摩擦係数の低い路面に乗ってしまったとする。このとき、摩擦係数の低い路面に乗った駆動輪の回転数を用いて車速を導出していなかった場合、摩擦係数の低い路面の影響がμ推定値に反映されず、路面摩擦係数が高い値と判定される。すると、許容範囲導出部204によって導出される目標トルク値の許容範囲が実際よりも大きい値となって、スリップが発生する可能性がある。
右前輪102、左前輪104、右後輪106、左後輪108の駆動輪のいずれかがスリップすると、駆動制御装置140は、スリップしている駆動輪に伝達するトルクを下げ回転数を低減させて、スリップ状態からの早期復帰を図る(スリップ復帰処理)。このとき、駆動制御装置140は、スリップしていない駆動輪に連結された駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値を補正することで、操安性の向上と運転者に与える違和感の低減を可能とする。
図2は、駆動制御装置140によるスリップ復帰処理を説明するための第1の図であり、図3は、駆動制御装置140によるスリップ復帰処理を説明するための第2の図である。図2、3中、白抜き矢印および黒塗り矢印は、駆動輪が路面に対し、路面の面方向に作用する力を示す。図2(a)に示すように、電気自動車100が左に旋回しながら走行し、トルク制御部200が、駆動モータ120、122、124、126を目標トルク値で駆動させている。
図2(b)に示すように、凍結した路面など、摩擦係数の低い路面(低摩擦路面W)上に、例えば、左後輪108が乗ってスリップしたとする。
スリップ輪判定部206は、各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるか否かを判定する。スリップした駆動輪は空転により回転数が急激に上昇することから、スリップ輪判定部206は、駆動モータ120、122、124、126の回転数を用いて、右前輪102、左前輪104、右後輪106、左後輪108のいずれかの駆動輪において、スリップしているか否かを検出する。ここでは、左後輪108がスリップしているスリップ輪として検出される。
スリップ輪トルク値判定部208は、スリップ輪判定部206によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値を、判定前の目標トルク値よりも小さい値に設定する。ここでは、左後輪108の駆動モータ126の目標トルク値が、判定前の目標トルク値よりも小さい値に補正される。すると、図2(b)に示すように、左後輪108が路面に対し、路面の面方向に作用する力は小さくなり、左後輪108のスリップ状態からの復帰が早められる。
加算トルク値算出部210は、スリップ輪における目標トルク値の減少分を、スリップ輪の同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値に加算して加算トルク値を算出する。ここでは、図2(c)に示すように、同側非スリップ輪として左前輪104が選択され、左前輪104の駆動モータ122の目標トルク値に、左後輪108の目標トルク値の減少分が加算されて(図2(c)中、黒塗り矢印で示す)、加算トルク値が算出される。
許容判定部212は、加算トルク値算出部210によって算出された加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126における目標トルク値の許容範囲内にあるか否かを判定する。ここでは、左前輪104について、加算トルク値が、許容範囲導出部204が導出した目標トルク値の許容範囲内にあるか否かが判定される。
図2(c)に一点鎖線で示す摩擦円は、許容範囲導出部204が導出した目標トルク値の許容範囲を示す。路面から駆動輪に対して作用する摩擦力は、駆動輪から路面に作用する荷重の向きによって、駆動輪を中心とする路面の面方向のいずれの向きにもなり得るため、それぞれの向きにおける目標トルク値の許容範囲が摩擦円で示される。ここでは、理解を容易とするため、駆動輪から路面に対して路面の面方向に作用する荷重のうち、電気自動車100の左右方向の荷重は考慮せず、電気自動車100の後ろ方向にのみ荷重が作用しているものとする。
同側非スリップ輪トルク値設定部214は、許容判定部212によって、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126におけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、加算トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値として設定する。
図2(c)では、左前輪104について、加算トルク値が目標トルク値の許容範囲内(摩擦円の範囲内)にあった場合の例を示す。このような場合、同側非スリップ輪トルク値設定部214は、加算トルク値をそのまま左前輪104の駆動モータ122の目標トルク値として設定する。
一方、図2(d)に示す例では、図2(c)よりも、左前輪104の駆動モータ122の目標トルク値の許容範囲(図2(d)中、一点鎖線で示す摩擦円)が小さく、左前輪104について、加算トルク値が目標トルク値の許容範囲外(摩擦円の範囲外)となっている。
同側非スリップ輪トルク値設定部214は、加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値として設定する。
ここでは、図3(a)に示すように、左前輪104の駆動モータ122の目標トルク値として、許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値が設定される。
非スリップ側トルク値設定部216は、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値として更新トルク値が設定された場合に、非スリップ側駆動輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値を設定する。ここで、非スリップ側駆動輪は、スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪を示す。
図3に示す例では、非スリップ側トルク値設定部216は、非スリップ側駆動輪(右前輪102、および、右後輪106)のいずれか一方を対象とする。そして、非スリップ側トルク値設定部216は、対象の駆動モータ120、124の目標トルク値に、左前輪104の駆動モータ122の加算トルク値と更新トルク値との差分であるトルク差分値を加算または減算する。
図3(a)に示す例では、右前輪102の駆動モータ120の目標トルク値からトルク差分値が減算され、図3(b)に示す例では、右前輪102の駆動モータ120の目標トルク値にトルク差分値が加算される。また、図3(c)に示す例では、右後輪106の駆動モータ124の目標トルク値からトルク差分値が減算され、図3(d)に示す例では、右後輪106の駆動モータ124の目標トルク値にトルク差分値が加算される。
図3(a)、(c)に示すように、右前輪102の駆動モータ120の現在の目標トルク値や、右後輪106の駆動モータ124の現在の目標トルク値から、トルク差分値を減算すると(以下、減算設定処理と称す)、左右の駆動輪のトルクのバランスが取れる。そのため、電気自動車100に新たなヨーモーメントが作用しなくなり、操安性が向上する。しかし、この場合には、4つの駆動輪全体としてのトルクは低下し、例えば、加速時には、加速性が低下してしまうなど、運転者に違和感を生じさせてしまう。
一方、図3(b)、(d)に示すように、右前輪102の駆動モータ120の現在の目標トルク値や、右後輪106の駆動モータ124の現在の目標トルク値に、トルク差分値を加算すると(以下、加算設定処理と称す)、電気自動車100に新たなヨーモーメントが作用してしまう。そのため、発生したヨーモーメントを操舵によって打ち消す必要があるが、例えば、高速で走行しているときなどには、操舵による走行制御が容易ではなく、操安性が低下してしまう。
そこで、非スリップ側トルク値設定部216は、予め設定された遂行条件に従って、減算設定処理または加算設定処理を選択して遂行する。
図4は、減算設定処理および加算設定処理の遂行条件を説明するための説明図であり、図4(a)には、μ推定値が所定閾値(例えば0.5)未満である低摩擦状態における遂行条件を示し、図4(b)には、μ推定値が所定閾値以上である高摩擦状態における遂行条件を示す。
電気自動車100は、加速性などを優先するスポーツモード(第1走行モード)と、操安性を優先するノーマルモード(第2走行モード)の2つの走行モードに加え、両走行モードの特性を任意の選択比率で統合した遷移モードが設定可能となっている。図4において、凡例aは、スポーツモードの選択比率を示し、凡例bは、ノーマルモードの選択比率を示す。
また、非スリップ側トルク値設定部216は、μ推定値に応じ、μ推定値が所定閾値未満である低摩擦状態と、μ推定値が所定閾値以上である高摩擦状態の2つの状態に分けて、状態ごとに異なる閾値を用いて走行モードを設定する。
低摩擦状態において、車速が第1閾値(図4(a)におけるV)以上である場合、ノーマルモードの選択比率が100%、スポーツモードの選択比率が0%となる。すなわち、走行モードがノーマルモードに設定される。また、車速が第1閾値よりも低い値である第2閾値(図4(a)におけるV)未満である場合、ノーマルモードの選択比率が0%、スポーツモードの選択比率が100%となる。すなわち、走行モードがスポーツモードに設定される。
非スリップ側トルク値設定部216は、予め設定された第1条件を満たしているかを判定し、第1条件を満たすと判定した場合には、減算設定処理を行う。また、非スリップ側トルク値設定部216は、第1条件と排他的な条件として予め設定された第2条件を満たしている場合には、加算設定処理を行う。
具体的には、非スリップ側トルク値設定部216は、車速が第1閾値以上(V以上)である場合、すなわち、ノーマルモードである場合に第1条件を満たしていると判定して、減算設定処理を行う。また、非スリップ側トルク値設定部216は、車速が第2閾値未満(V未満)である場合、すなわち、スポーツモードである場合に第2条件を満たしていると判定して、加算設定処理を行う。
すなわち、第1条件には、電気自動車100の車速が、所定の車速以上であることが含まれており、第2条件には、電気自動車100の車速が、所定の車速未満であることが含まれている。
このように、予め設定された遂行条件に従って、減算設定処理または加算設定処理を選択して遂行することで、運転状況に応じたスリップ復帰処理がなされ、操安性の向上と運転者に与える違和感の低減とを実現することが可能となる。
また、所定の車速以上のときに、減算設定処理を行い、所定の車速未満のときに、加算設定処理を行う構成により、車速が高く操安性が重視されるときには、新たなヨーモーメントの発生を抑え、車速が低く加速性などが重視されるときには、駆動輪全体としてのトルク低下を抑えることが可能となる。
また、第2閾値を第1閾値と同じ値ではなく、第1閾値よりも低い値とすることで、ノーマルモードとスポーツモードの間に、遷移区間を設け、ノーマルモードとスポーツモードのいずれとも完全には同じでない制御を行うなど、制御処理の自由度を高めることができる。
ここでは、非スリップ側トルク値設定部216は、車速が第1閾値未満(V未満)であり、かつ、第2閾値以上(V以上)である場合(遷移モードである場合)、車速に応じて目標トルク値を設定する。
図4(a)に示すように、第2閾値から第1閾値までの車速に対し、凡例aに示すスポーツモードの選択比率は比例的に減少し、凡例bに示すノーマルモードの選択比率は比例的に増加する。具体的に、ノーマルモードの選択比率Nは、現在の車速を車速Vとすると、(V−V)/(V−V)で算出される。また、スポーツモードの選択比率Sは、1−Nで算出される。
非スリップ側トルク値設定部216は、ノーマルモードの選択比率が100%であるときの減算設定処理によって算出される目標トルク値に、車速に応じたノーマルモードの選択比率Nを乗算する。また、非スリップ側トルク値設定部216は、スポーツモードの選択比率が100%であるときの加算設定処理によって算出される目標トルク値に、車速に応じたスポーツモードの選択比率Sを乗算する。そして、両乗算結果の合計を、新たな目標トルク値として設定する(比率設定処理)。
このように、遷移モードにおいて、車速に応じて目標トルク値を設定することで、第2閾値と第1閾値の間の車速であっても、運転状況により適切に対応したスリップ復帰処理が遂行可能となる。
また、図4(b)に示すように、μ推定値が所定閾値以上である高摩擦状態においては、第1閾値(V)が、低摩擦状態の第1閾値(V)よりも低く設定され、第2閾値(V)が、低摩擦状態のときの第2閾値(V)よりも低く設定される。
高摩擦状態の場合、路面が滑りにくいため、より高い車速でもスポーツモードが選択される(選択比率が高くなる)ように、第1閾値および第2閾値が設定されている。このように、μ推定値に応じて、第1閾値および第2閾値を選択的に用いることで、運転状況により適切に対応したスリップ復帰処理が遂行可能となる。
図5は、トルク制御処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、スリップ輪判定部206は、各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるか否かを判定する(S300)。スリップ輪がない場合(S300におけるNO)、トルク制御部200は、通常のトルク制御処理を遂行する(S302)。そして、スリップ判定処理ステップS300に処理を戻す。
スリップ輪があると判定されると(S300におけるYES)、許容範囲導出部204は、抵抗値導出部202によって導出されたμ推定値を取得し(S304)、取得したμ推定値に基づき、各駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値の許容範囲を導出する(S306)。
スリップ輪トルク値判定部208は、スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値を、判定前の目標トルク値よりも小さい値に設定する(S308)。加算トルク値算出部210は、スリップ輪における目標トルク値の減少分を、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値に加算して加算トルク値を算出する(S310)。
許容判定部212は、加算トルク値算出部210によって算出された加算トルク値が、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126における目標トルク値の許容範囲(摩擦円)内にあるか否かを判定する(S312)。許容範囲内である場合(S312におけるYES)、同側非スリップ輪トルク値設定部214は、加算トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値として設定する(S314)。トルク制御部200は、設定された目標トルク値に基づいて、駆動モータ120、122、124、126を駆動する(S316)。
加算トルク値が目標トルク値の許容範囲内にない場合(S312におけるNO)、同側非スリップ輪トルク値設定部214は、許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値として設定する(S318)。
続いて、非スリップ側トルク値設定部216は、同側非スリップ輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値として更新トルク値が設定された場合に、非スリップ側駆動輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値を設定する(S320)。非スリップ側トルク設定処理ステップS320の処理フローについては後述する。
トルク制御部200は、設定された目標トルク値に基づいて、駆動モータ120、122、124、126を駆動する(S322)。
図6は、非スリップ側トルク設定処理ステップS320の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、非スリップ側トルク値設定部216は、μ推定値が所定閾値(例えば0.5)未満であるか否かを判定する(S350)。非スリップ側トルク値設定部216は、μ推定値が所定閾値未満である場合(S350におけるYES)、路面が低摩擦状態と判定し(S352)、μ推定値が所定閾値以上である場合(S350におけるNO)、路面が高摩擦状態と判定する(S354)。
そして、非スリップ側トルク値設定部216は、車速が、判定した摩擦状態における第1閾値以上であるか否かを判定する(S356)。車速が第1閾値以上である場合(S356におけるYES)、非スリップ側トルク値設定部216は、走行モードとしてノーマルモードを選択する(S358)。続いて、非スリップ側トルク値設定部216は、減算設定処理を行う(S360)。具体的には、加算トルク値算出ステップS310で算出した加算トルク値と、更新トルク値設定ステップS318で設定した更新トルク値との差分であるトルク差分値を、非スリップ側駆動輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値から減算する。そして、当該非スリップ側トルク設定処理を終了する。
また、車速が第1閾値未満である場合(S356におけるNO)、非スリップ側トルク値設定部216は、車速が、選択した摩擦モードにおける第2閾値未満であるか否かを判定する(S362)。車速が第2閾値未満である場合(S362におけるYES)、非スリップ側トルク値設定部216は、走行モードとしてスポーツモードを選択し(S364)、加算設定処理を行う(S366)。具体的には、非スリップ側トルク値設定部216は、加算トルク値算出ステップS310で算出した加算トルク値と、更新トルク値設定ステップS318で設定した更新トルク値との差分であるトルク差分値を、非スリップ側駆動輪の駆動モータ120、122、124、126の目標トルク値に加算する。そして、当該非スリップ側トルク設定処理を終了する。
また、車速が第2閾値以上である場合(S362におけるNO)、非スリップ側トルク値設定部216は、車速に応じて、スポーツモードの選択比率Sとノーマルモードの選択比率Nを導出し(S368)、上述した比率設定処理を行う(S370)。そして、当該非スリップ側トルク設定処理を終了する。
上述したように、駆動制御装置140は、運転状況に応じたスリップ復帰処理を遂行することで、操安性の向上と運転者に与える違和感の低減とを実現することが可能となる。
(変形例)
図7は、変形例における電気自動車400の構成を示す図である。変形例の電気自動車400は、上述した実施形態と、操作部460、および、駆動制御装置440のみが異なる。上述した実施形態と同じ構成については説明を省略し、構成が異なる操作部460、および、駆動制御装置440についてのみ説明する。
操作部460は、走行モードを設定するための運転者の操作入力を受け付け、駆動制御装置440に出力する。
駆動制御装置440は、上記の各センサ(142〜158)に加え、操作部460にも接続され、操作部460で検出された値を示す信号が入力される。
また、駆動制御装置440は、駆動モータ120、122、124、126の駆動制御を行う場合、トルク制御部200、抵抗値導出部202、許容範囲導出部204、スリップ輪判定部206、スリップ輪トルク値判定部208、加算トルク値算出部210、許容判定部212、同側非スリップ輪トルク値設定部214、非スリップ側トルク値設定部416、走行モード設定部418として機能する。これらの機能部は、上述した実施形態と、非スリップ側トルク値設定部416、および、走行モード設定部418のみが異なるため、非スリップ側トルク値設定部416、および、走行モード設定部418について説明する。
走行モード設定部418は、操作部460に対する運転者の操作に応じて、ノーマルモードおよびスポーツモードを含む複数の走行モードの中からいずれかの走行モードを設定する。
非スリップ側トルク値設定部416は、走行モード設定部418によってノーマルモードに設定されている場合に、第1条件を満たすと判定し、走行モード設定部418によってスポーツモードに設定されている場合に、第2条件を満たすと判定する。
そして、非スリップ側トルク値設定部416は、第1条件を満たしている場合には、減算設定処理を行う。また、非スリップ側トルク値設定部416は、第2条件を満たしている場合には、加算設定処理を行う。
このように、走行モードに応じて、減算設定処理や加算設定処理を行うことで、車速に限らずに、種々の条件に基づいて、目標トルク値の補正が可能となる。また、操作部460による運転者の操作に応じて、走行モードを設定することから、走行モードの設定に運転者の意図が反映され、運転状況に応じ、かつ、運転者の意図に沿ってスリップ復帰処理が遂行可能となる。
上述した実施形態では、2つの閾値を用いて、車速が第1閾値以上のときにノーマルモードとし、車速が第1閾値より小さい第2閾値未満のときにスポーツモードとする場合について説明したが、例えば、1つの閾値を用いて、車速が第3閾値以上のときにノーマルモードとし、車速が第3閾値未満のときにスポーツモードとしてもよい。
また、上述した実施形態では、第1条件には、車速が、所定の車速以上であることが含まれており、第2条件には、車速が、所定の車速未満であることが含まれている場合について説明した。しかし、第1条件には、μ推定値が所定値未満であることが含まれており、第2条件には、μ推定値が所定値以上であることが含まれていてもよい。第1条件を満たしている場合には減算設定処理が遂行され、第2条件を満たしている場合には、加算設定処理が遂行される。この場合、μ推定値が低く操安性が重視されるときには、新たなヨーモーメントの発生を抑え、μ推定値が高く加速性などが重視されるときには、駆動輪全体としてのトルク低下を抑えることが可能となる。
また、第1条件および第2条件に含まれるパラメータは、車速やμ推定値に限らず、例えばアクセル開度であってもよいし、カーナビゲーションシステムなどから取得した電気自動車100の位置情報ついて、第1条件および第2条件が設定されてもよい。さらに、自車両の前方に位置する車両や信号機等の特定物を検出し、衝突回避制御や車間距離制御を遂行する車外環境認識装置から取得した車外環境の情報について、第1条件および第2条件が設定されてもよい。
また、上述した実施形態では、2つの非スリップ側駆動輪の駆動モータ120、122、124、126のうちのいずれか一方の目標トルク値に対し、トルク差分値を、加算または減算する場合について説明した。しかし、2つの非スリップ側駆動輪の駆動モータ120、122、124、126にトルク差分値を配分し、それぞれの目標トルク値に対し、配分された値を加算または減算してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、駆動モータのトルクを制御する車両の駆動制御装置に利用できる。
100、400 電気自動車(車両)
102 右前輪(駆動輪)
104 左前輪(駆動輪)
106 右後輪(駆動輪)
108 左後輪(駆動輪)
120、122、124、126 駆動モータ
140、440 駆動制御装置
200 トルク制御部
202 抵抗値導出部
204 許容範囲導出部
206 スリップ輪判定部
208 スリップ輪トルク値判定部
210 加算トルク値算出部
212 許容判定部
214 同側非スリップ輪トルク値設定部
216、416 非スリップ側トルク値設定部
418 走行モード設定部

Claims (5)

  1. 車両の前後左右に配される4つの駆動輪をそれぞれ独立して駆動する4つの駆動モータと、各駆動モータを、設定されたトルク値に基づいて制御するトルク制御部と、を備えた車両の駆動制御装置であって、
    前記車両の走行中に入力される入力情報から路面抵抗値を導出する抵抗値導出部と、
    前記抵抗値導出部によって導出された路面抵抗値に基づき、各駆動モータのトルク値の許容範囲を導出する許容範囲導出部と、
    各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるかを判定するスリップ輪判定部と、
    前記スリップ輪判定部によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、該スリップ輪の駆動モータのトルク値を、該判定前のトルク値よりも小さいトルク値に設定するスリップ輪トルク値設定部と、
    前記スリップ輪におけるトルク値の減少分を、該スリップ輪と同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値に加算して加算トルク値を算出する加算トルク値算出部と、
    前記加算トルク値算出部によって算出された加算トルク値が、前記同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあるかを判定する許容判定部と、
    前記許容判定部によって、前記加算トルク値が、前記同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、該加算トルク値を、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定し、該加算トルク値が、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、該許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定する同側非スリップ輪トルク値設定部と、
    前記同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として前記更新トルク値が設定された場合に、前記スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、前記同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪のいずれか一方または双方の駆動モータのトルク値を設定する非スリップ側トルク値設定部と、
    を備え、
    前記非スリップ側トルク値設定部は、
    所定の車速以上であることが含まれる第1条件を満たしているかを判定し、該第1条件を満たすと判定した場合には、現在の駆動モータのトルク値から、前記加算トルク値と前記更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、所定の車速未満であることが含まれる第2条件を満たしている場合には、現在の駆動モータのトルク値に、該加算トルク値と該更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする車両の駆動制御装置。
  2. 前記非スリップ側トルク値設定部は、
    車速が第1閾値以上である場合に前記第1条件を満たしていると判定して、現在の駆動モータのトルク値から、前記加算トルク値と前記更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、車速が該第1閾値よりも低い値である第2閾値未満である場合に前記第2条件を満たしていると判定して、現在の駆動モータのトルク値に、該加算トルク値と該更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする請求項に記載の車両の駆動制御装置。
  3. 前記非スリップ側トルク値設定部は、
    車速が前記第1閾値未満であり、かつ、前記第2閾値以上である場合に、車速に応じてトルク値を設定することを特徴とする請求項に記載の車両の駆動制御装置。
  4. 車両の前後左右に配される4つの駆動輪をそれぞれ独立して駆動する4つの駆動モータと、各駆動モータを、設定されたトルク値に基づいて制御するトルク制御部と、を備えた車両の駆動制御装置であって、
    前記車両の走行中に入力される入力情報から路面抵抗値を導出する抵抗値導出部と、
    前記抵抗値導出部によって導出された路面抵抗値に基づき、各駆動モータのトルク値の許容範囲を導出する許容範囲導出部と、
    各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるかを判定するスリップ輪判定部と、
    前記スリップ輪判定部によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、該スリップ輪の駆動モータのトルク値を、該判定前のトルク値よりも小さいトルク値に設定するスリップ輪トルク値設定部と、
    前記スリップ輪におけるトルク値の減少分を、該スリップ輪と同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値に加算して加算トルク値を算出する加算トルク値算出部と、
    前記加算トルク値算出部によって算出された加算トルク値が、前記同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあるかを判定する許容判定部と、
    前記許容判定部によって、前記加算トルク値が、前記同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、該加算トルク値を、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定し、該加算トルク値が、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、該許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定する同側非スリップ輪トルク値設定部と、
    前記同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として前記更新トルク値が設定された場合に、前記スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、前記同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪のいずれか一方または双方の駆動モータのトルク値を設定する非スリップ側トルク値設定部と、
    を備え、
    前記非スリップ側トルク値設定部は、
    記路面抵抗値が所定値未満であることが含まれる第1条件を満たしているかを判定し、該第1条件を満たすと判定した場合には、現在の駆動モータのトルク値から、前記加算トルク値と前記更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、該路面抵抗値が所定値以上であることが含まれる第2条件を満たしている場合には、現在の駆動モータのトルク値に、該加算トルク値と該更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする車両の駆動制御装置。
  5. 車両の前後左右に配される4つの駆動輪をそれぞれ独立して駆動する4つの駆動モータと、各駆動モータを、設定されたトルク値に基づいて制御するトルク制御部と、を備えた車両の駆動制御装置であって、
    前記車両の走行中に入力される入力情報から路面抵抗値を導出する抵抗値導出部と、
    前記抵抗値導出部によって導出された路面抵抗値に基づき、各駆動モータのトルク値の許容範囲を導出する許容範囲導出部と、
    各駆動輪の中に、過回転状態にあるスリップ輪があるかを判定するスリップ輪判定部と、
    前記スリップ輪判定部によって、過回転状態にあるスリップ輪があると判定されると、該スリップ輪の駆動モータのトルク値を、該判定前のトルク値よりも小さいトルク値に設定するスリップ輪トルク値設定部と、
    前記スリップ輪におけるトルク値の減少分を、該スリップ輪と同側の前または後ろに配される駆動輪である同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値に加算して加算トルク値を算出する加算トルク値算出部と、
    前記加算トルク値算出部によって算出された加算トルク値が、前記同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあるかを判定する許容判定部と、
    前記許容判定部によって、前記加算トルク値が、前記同側非スリップ輪の駆動モータにおけるトルク値の許容範囲内にあると判定された場合には、該加算トルク値を、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定し、該加算トルク値が、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値の許容範囲内にはないと判定された場合には、該許容範囲内に収まる範囲でトルク値を増加させた更新トルク値を、該同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として設定する同側非スリップ輪トルク値設定部と、
    前記同側非スリップ輪の駆動モータのトルク値として前記更新トルク値が設定された場合に、前記スリップ輪と左右対をなす駆動輪、および、前記同側非スリップ輪と左右対をなす駆動輪のいずれか一方または双方の駆動モータのトルク値を設定する非スリップ側トルク値設定部と、
    少なくともトルク値の設定条件を異にする第1走行モードおよび第2走行モードを含む複数の走行モードの中から、運転者の操作に応じていずれかの走行モードを設定する走行モード設定部と、
    を備え、
    前記非スリップ側トルク値設定部は、
    前記走行モード設定部によって前記第1走行モードに設定されている場合に、現在の駆動モータのトルク値から、前記加算トルク値と前記更新トルク値との差分を減算したトルク値を設定し、前記第2走行モードに設定されている場合に、現在の駆動モータのトルク値に、該加算トルク値と該更新トルク値との差分を付加したトルク値を設定することを特徴とする車両の駆動制御装置。
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