JP6139369B2 - 蒸気弁装置 - Google Patents
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Description
上述の如く説明した実施形態によれば、ターボ機械の運転継続中に油圧駆動装置の保全を安全に実施できる。
[A]第1実施形態(図1〜図3)
図1は、本発明の第1実施形態における蒸気弁装置を備えた蒸気タービン発電設備の一例を示す系統図である。この図1に示す蒸気タービン発電設備1は、例えば原子力発電プラントであり、特に改良型沸騰水型軽水炉(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)、PWR(Pressurized Water Reactor)である。蒸気タービン発電設備1は、原子炉2、高圧タービン3、湿分分離加熱器5、低圧タービン6、復水器8、給水ポンプ9を備える。
急速作動電磁弁30に不適合が発生した場合には、手動操作または例えば操作盤52から閉信号Dを送信することで止め弁35を閉操作すると共に、操作盤52からサーボ弁28に蒸気弁23の全閉指令信号Aを送信する。すると、サーボ弁28は、油圧シリンダ装置26の作動室26Aへ供給する作動油の流れを遮断すると共に、油圧シリンダ装置26の作動室26A内の作動油を第2供給中継配管38、サーボ弁28、第4ドレン中継配管48及びドレン配管42を経て油圧発生装置43のタンク44へ排出する。これにより、急速作動電磁弁30に不適合が発生した蒸気弁装置21の蒸気弁23が全閉する。
サーボ弁28に不適合が発生した場合には、操作盤52から急速作動電磁弁30へ励磁信号Bを送信して急速作動電磁弁30を励磁させ、手動操作または例えば操作盤52から止め弁35へ閉信号Dを送信することで止め弁35を閉操作させ、油圧発生装置43から第3供給中継配管40へ供給される作動油を遮断する。すると、遮断弁34が閉弁動作すると共に、ダンプ弁29のダンプ弁室54へ供給される作動油が遮断されて、このダンプ弁29が開弁動作する。これにより、油圧シリンダ装置26の作動室26A内の作動油が、ダンプ弁室54、第2ドレン中継配管46及びドレン配管42を経て油圧発生装置43のタンク44へ排出され、蒸気弁23が全閉する。
急速作動電磁弁30及びサーボ弁28の両者に不適合が発生した場合には、手動操作または例えば操作盤52から閉信号Dを送信することで止め弁35を閉操作する。すると、油圧発生装置43から急速作動電磁弁30に供給される作動油がなくなるので、この急速作動電磁弁30からダンプ弁29及び遮断弁34へ作動油が供給されなくなり、ダンプ弁29が開弁動作し、遮断弁34が閉弁動作する。遮断弁34の閉弁動作により、油圧発生装置43から遮断弁34及びサーボ弁28を経て油圧シリンダ装置26の作動室26Aへ供給される作動油がなくなる。また、ダンプ弁29の開弁動作により、油圧シリンダ装置26の作動室26A内の作動油がダンプ弁室54、第2ドレン中継配管46及びドレン配管42を経て油圧発生装置43のタンク44へ排出される。これらの結果、蒸気弁23が全閉する。
タービン3、6に対し多重化された蒸気弁装置21における油圧駆動装置25の機器(急速作動電磁弁30、サーボ弁28)に不適合が発生した場合、タービン3、6の運転継続中に、不適合機器を備えた油圧駆動装置25を有する蒸気弁装置21の蒸気弁23を全閉状態にすると共に、この蒸気弁装置21における油圧駆動装置25の止め弁35、遮断弁34を閉弁させて、不適合な急速作動電磁弁30、サーボ弁28への作動油の供給を遮断する。そして、第1閉止確認ライン31により急速作動電磁弁30に、第2閉止確認ライン32により第1供給配管36、遮断弁34を経てサーボ弁28にそれぞれ作動油の流入が遮断されたことを確認し、第3閉止確認ライン33により、油圧シリンダ装置26の作動室26Aからサーボ弁28に作動油が流入されていないことを確認した後に、不適合な急速作動電磁弁30、サーボ弁28を修理しまたは交換する。この結果、タービン3、6の運転継続中に蒸気弁装置21の油圧駆動装置25の保全を、作動油の漏洩や流出を防止して安全に実施できる。
図4は、本発明の第2実施形態における蒸気弁装置を示す系統図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図5は、本発明の第3実施形態における蒸気弁装置を示す系統図である。この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図6は、(A)が本発明の第4実施形態における蒸気弁装置を示す系統図であり、(B)が図6(A)における第1インターロックを示すブロック図である。この第4実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図7は、(A)が本発明の第5実施形態における蒸気弁装置を示す系統図であり、(B)が図7(A)における第2及び第3インターロックを示すブロック図である。この第5実施形態において、第1、第2及び第4実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図8は、本発明の第6実施形態における蒸気弁装置を示す系統図である。この第6実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
図9は、本発明の第7実施形態における蒸気弁装置を示す系統図である。この第7実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
22 弁体
23 蒸気弁
25 油圧駆動装置
26 油圧シリンダ装置
26A 作動室
28 サーボ弁(制御弁)
29 ダンプ弁(放出弁)
30 急速作動電磁弁(電磁弁)
31 第1閉止確認ライン
32 第2閉止確認ライン
33 第3閉止確認ライン
34 遮断弁
35 止め弁(弁装置)
43 油圧発生装置
44 タンク
61 第1プラグ
62 第2プラグ
63 第3プラグ
70 蒸気弁装置
71 第1圧力計
72 第2圧力計
73 第3圧力計
75 蒸気弁装置
76 第1流量計
77 第2流量計
78 第3流量計
80 蒸気弁装置
81 第1インターロック
82 開リミットスイッチ
83 閉リミットスイッチ
85 蒸気弁装置
86 第2インターロック
87 第3インターロック
90 蒸気弁装置
91 テスト電磁弁(制御弁)
95 蒸気弁装置
96 3方切換弁(弁装置)
98 逆止弁
P、Q 閾値
Claims (8)
- ターボ機械の蒸気入口に設置され、弁体の開閉動作により前記ターボ機械への蒸気の流入、流入量調整または遮断を行なう蒸気弁と、この蒸気弁を駆動する油圧駆動装置とを有する蒸気弁装置であって、
前記油圧駆動装置は、前記蒸気弁の前記弁体を開閉動作させる油圧シリンダ装置と、
油圧発生装置から前記油圧シリンダ装置へ向かって流れてこの油圧シリンダ装置を駆動する作動油の流れを制御する制御弁と、
前記油圧シリンダ装置内の作動油を排出する開弁動作と前記油圧シリンダ装置内に作動油を保持する閉弁動作とを択一に行う放出弁と、
前記放出弁を閉弁動作させるために前記油圧発生装置から前記放出弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する電磁弁と、
前記電磁弁から前記放出弁へ向かう流れから分岐する作動油によって開閉し、前記油圧発生装置から前記制御弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する遮断弁と、
前記油圧発生装置から前記電磁弁へ供給される作動油の流れを遮断するための弁装置と、
前記弁装置によって、前記電磁弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第1閉止確認ラインと、
前記遮断弁によって、前記制御弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第2閉止確認ラインと、
前記油圧シリンダ装置から前記制御弁へ作動油が流入していないことを確認する第3閉止確認ラインと、を有し、
前記第1閉止確認ラインは、この第1閉止確認ラインにおける作動油の流れを確認する挿抜可能な第1プラグを備え、前記第2閉止確認ラインは、この第2閉止確認ラインにおける作動油の流れを確認する挿抜可能な第2プラグを備え、前記第3閉止確認ラインは、この第3閉止確認ラインにおける作動油の流れを確認する挿抜可能な第3プラグを備え、前記第1、第2、第3プラグからの作動油の流入がないことを確認するよう構成されたことを特徴とする蒸気弁装置。 - ターボ機械の蒸気入口に設置され、弁体の開閉動作により前記ターボ機械への蒸気の流入、流入量調整または遮断を行なう蒸気弁と、この蒸気弁を駆動する油圧駆動装置とを有する蒸気弁装置であって、
前記油圧駆動装置は、前記蒸気弁の前記弁体を開閉動作させる油圧シリンダ装置と、
油圧発生装置から前記油圧シリンダ装置へ向かって流れてこの油圧シリンダ装置を駆動する作動油の流れを制御する制御弁と、
前記油圧シリンダ装置内の作動油を排出する開弁動作と前記油圧シリンダ装置内に作動油を保持する閉弁動作とを択一に行う放出弁と、
前記放出弁を閉弁動作させるために前記油圧発生装置から前記放出弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する電磁弁と、
前記電磁弁から前記放出弁へ向かう流れから分岐する作動油によって開閉し、前記油圧発生装置から前記制御弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する遮断弁と、
前記油圧発生装置から前記電磁弁へ供給される作動油の流れを遮断するための弁装置と、
前記弁装置によって、前記電磁弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第1閉止確認ラインと、
前記遮断弁によって、前記制御弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第2閉止確認ラインと、
前記油圧シリンダ装置から前記制御弁へ作動油が流入していないことを確認する第3閉止確認ラインと、を有し、
前記第1閉止確認ラインは、この第1閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第1圧力計を備え、前記第2閉止確認ラインは、この第2閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第2圧力計を備え、前記第3閉止確認ラインは、この第3閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第3圧力計を備え、前記第1、第2、第3圧力計の検出値により作動油の流入遮断または流入がないことを確認するよう構成されたことを特徴とする蒸気弁装置。 - ターボ機械の蒸気入口に設置され、弁体の開閉動作により前記ターボ機械への蒸気の流入、流入量調整または遮断を行なう蒸気弁と、この蒸気弁を駆動する油圧駆動装置とを有する蒸気弁装置であって、
前記油圧駆動装置は、前記蒸気弁の前記弁体を開閉動作させる油圧シリンダ装置と、
油圧発生装置から前記油圧シリンダ装置へ向かって流れてこの油圧シリンダ装置を駆動する作動油の流れを制御する制御弁と、
前記油圧シリンダ装置内の作動油を排出する開弁動作と前記油圧シリンダ装置内に作動油を保持する閉弁動作とを択一に行う放出弁と、
前記放出弁を閉弁動作させるために前記油圧発生装置から前記放出弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する電磁弁と、
前記電磁弁から前記放出弁へ向かう流れから分岐する作動油によって開閉し、前記油圧発生装置から前記制御弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する遮断弁と、
前記油圧発生装置から前記電磁弁へ供給される作動油の流れを遮断するための弁装置と、
前記弁装置によって、前記電磁弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第1閉止確認ラインと、
前記遮断弁によって、前記制御弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第2閉止確認ラインと、
前記油圧シリンダ装置から前記制御弁へ作動油が流入していないことを確認する第3閉止確認ラインと、を有し、
前記第1閉止確認ラインは、この第1閉止確認ラインにおける作動油の流量を検出する第1流量計を備え、前記第2閉止確認ラインは、この第2閉止確認ラインにおける作動油の流量を検出する第2流量計を備え、前記第3閉止確認ラインは、この第3閉止確認ラインにおける作動油の流量を検出する第3流量計を備え、前記第1、第2、第3流量計の検出値により作動油の流入遮断または流入がないことを確認するよう構成されたことを特徴とする蒸気弁装置。 - ターボ機械の蒸気入口に設置され、弁体の開閉動作により前記ターボ機械への蒸気の流入、流入量調整または遮断を行なう蒸気弁と、この蒸気弁を駆動する油圧駆動装置とを有する蒸気弁装置であって、
前記油圧駆動装置は、前記蒸気弁の前記弁体を開閉動作させる油圧シリンダ装置と、
油圧発生装置から前記油圧シリンダ装置へ向かって流れてこの油圧シリンダ装置を駆動する作動油の流れを制御する制御弁と、
前記油圧シリンダ装置内の作動油を排出する開弁動作と前記油圧シリンダ装置内に作動油を保持する閉弁動作とを択一に行う放出弁と、
前記放出弁を閉弁動作させるために前記油圧発生装置から前記放出弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する電磁弁と、
前記電磁弁から前記放出弁へ向かう流れから分岐する作動油によって開閉し、前記油圧発生装置から前記制御弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する遮断弁と、
前記油圧発生装置から前記電磁弁へ供給される作動油の流れを遮断するための弁装置と、
前記弁装置によって、前記電磁弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第1閉止確認ラインと、
前記遮断弁によって、前記制御弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第2閉止確認ラインと、
前記油圧シリンダ装置から前記制御弁へ作動油が流入していないことを確認する第3閉止確認ラインと、を有し、
前記弁装置は、開信号を送信する開リミットスイッチと閉信号を送信する閉リミットスイッチを備え、前記第1閉止確認ラインは、この第1閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第1圧力計を備え、前記第2閉止確認ラインは、この第2閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第2圧力計を備え、前記第3閉止確認ラインは、この第3閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第3圧力計を備え、
前記閉リミットスイッチから閉信号が出力され、且つ前記第1、第2及び第3圧力計の全ての検出値が閾値以下となったときに、電磁弁及び制御弁への作動油の流入遮断または流入がないことを確認する第1インターロックが設けられたことを特徴とする蒸気弁装置。 - ターボ機械の蒸気入口に設置され、弁体の開閉動作により前記ターボ機械への蒸気の流入、流入量調整または遮断を行なう蒸気弁と、この蒸気弁を駆動する油圧駆動装置とを有する蒸気弁装置であって、
前記油圧駆動装置は、前記蒸気弁の前記弁体を開閉動作させる油圧シリンダ装置と、
油圧発生装置から前記油圧シリンダ装置へ向かって流れてこの油圧シリンダ装置を駆動する作動油の流れを制御する制御弁と、
前記油圧シリンダ装置内の作動油を排出する開弁動作と前記油圧シリンダ装置内に作動油を保持する閉弁動作とを択一に行う放出弁と、
前記放出弁を閉弁動作させるために前記油圧発生装置から前記放出弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する電磁弁と、
前記電磁弁から前記放出弁へ向かう流れから分岐する作動油によって開閉し、前記油圧発生装置から前記制御弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する遮断弁と、
前記油圧発生装置から前記電磁弁へ供給される作動油の流れを遮断するための弁装置と、
前記弁装置によって、前記電磁弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第1閉止確認ラインと、
前記遮断弁によって、前記制御弁への作動油の流入が遮断されたことを確認する第2閉止確認ラインと、
前記油圧シリンダ装置から前記制御弁へ作動油が流入していないことを確認する第3閉止確認ラインと、を有し、
前記弁装置は、開信号を送信する開リミットスイッチと閉信号を送信する閉リミットスイッチを備え、前記第1閉止確認ラインは、この第1閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第1圧力計を備え、前記第2閉止確認ラインは、この第2閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第2圧力計を備え、前記第3閉止確認ラインは、この第3閉止確認ラインにおける作動油の圧力を検出する第3圧力計を備え、
前記閉リミットスイッチから閉信号が出力され、且つ前記第1及び第2圧力計の両検出値が閾値以下となったときに、電磁弁への作動油の流入がないことを確認する第2インターロックが設けられ、
前記閉リミットスイッチから閉信号が出力され、且つ前記第2及び第3圧力計の両検出値が閾値以下となったときに、制御弁への作動油の流入遮断または流入がないことを確認する第3インターロックが設けられたことを特徴とする蒸気弁装置。 - 前記制御弁は、油圧シリンダ装置へ流れる作動油量を制御して蒸気弁の弁開度を調整可能とするサーボ弁、または前記油圧シリンダ装置への作動油の供給を許可または遮断して前記蒸気弁を全開または全閉させるテスト電磁弁であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蒸気弁装置。
- 前記弁装置は、油圧発生装置から電磁弁へ供給される作動油の流れを許可または遮断する止め弁、または前記油圧発生装置からの作動油の流れを前記電磁弁側とドレン側へ択一に切り換える切換弁であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の蒸気弁装置。
- 前記弁装置が切換弁である場合には、この切換弁を経てドレン側へ流れる作動油が油圧シリンダ装置側へ流れることを阻止する逆止弁が、油圧駆動装置に設けられたことを特徴とする請求項7に記載の蒸気弁装置。
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