JP6139192B2 - 電極チップドレッサ用の研磨刃具 - Google Patents

電極チップドレッサ用の研磨刃具 Download PDF

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Description

本発明は、抵抗溶接用の電極チップを研磨する装置である電極チップドレッサに使用される研磨刃具に関するものである。
抵抗溶接機は、溶接対象のワーク(例えば亜鉛メッキ鋼板)を挟んで、その上方と下方に設けられた一対の電極チップを有している。一対の電極チップで溶接対象のワークを挟んだ状態で抵抗溶接を行うと、ワークにナゲットが形成される。しかし、抵抗溶接を複数回行うにつれて、電極チップの先端が次第に変形してしまい、望ましい形状のナゲットを形成できなくなる。そこで、ある程度の回数の抵抗溶接を行った後に、電極チップの先端部を研磨して、望ましい形状に成形する研磨作業が行われる。
電極チップドレッサは、抵抗溶接用の電極チップを研磨する装置である。従来の電極チップドレッサとしては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この電極チップドレッサは、ホルダと、ホルダに装着されるカッタ本体(「研磨刃具」とも呼ぶ)と、ホルダを回転させる回転駆動部と、を備えている。カッタ本体は、その上面と下面に2つの切刃を有している。抵抗溶接機の一対の電極チップを研磨する際には、まず、ホルダに装着されたカッタ本体を停止させた状態で、一対の電極チップをカッタ本体に接近させ、押圧してカッタ本体を挟み込み、カッタ本体の2つの切刃が一対の電極チップにそれぞれ食い込んだ状態とする。その後、回転駆動部が、ホルダとともにカッタ本体を回転させると、カッタ本体の2つの切刃が2つの電極チップの先端部を研磨又は切削して、望ましい形状に成形する。換言すれば、このカッタ本体では、1つの連続した切刃が1つの電極チップの先端部を切削・研磨する。
特許第3811855号公報
しかし、この従来のカッタ本体を用いた電極チップドレッサでは、1つの連続した刃で1つの電極チップの先端部の全体を切削・研磨していたので、刃が電極チップの先端部にかなり食い込んだ状態で刃が回転すると、その研磨量が必然的に大きくなってしまっていた。すなわち、従来は、電極チップの先端部の研磨量(切削量)がかなり大きいため、電極チップの消耗が早いという問題があった。また、電極チップの消耗がある程度進むと、電極チップ自体を交換する必要が生じる。上記従来技術では、電極チップの消耗が早いため、電極チップの交換作業が頻繁に必要となり、溶接作業自体の効率を大幅に低下させるという問題もあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、電極チップを研磨する電極チップドレッサのホルダに取り付けられる研磨刃具が提供される。この研磨刃具は、前記電極チップの側面を研磨するための第1の刃と、前記第1の刃と分離した第2の刃であって、前記電極チップの先端面を研磨するための第2の刃と、を備える。
この研磨刃具によれば、電極チップの側面を研磨するための第1の刃と、電極チップの先端面を研磨するための第2の刃とが互いに分離しているため、これらの2つの刃が電極チップの先端部にあまり食い込まない状態で研磨を行うことができ、この結果、研磨量を従来に比べて低減することができる。
(2)前記研磨刃具において、前記第2の刃が形成された部材の前記第2の刃に隣接した位置に、前記電極チップの先端面を受ける受け面が形成されていてもよい。
この研磨刃具によれば、研磨刃具の受け面で電極チップの先端面を受けるので、第1と第2の刃が電極チップの先端部にほとんど食い込まない状態で研磨を行うことができ、研磨量を更に低減することができる。
(3)前記研磨刃具において、前記受け面は、前記電極チップの先端面の半分を受ける半円形を有していてもよい。
この研磨刃具では、受け面でより確実に電極チップの先端面を受けることができるので、研磨量を更に低減することができる。
(4)前記研磨刃具において、前記第2の刃は、R面取り形状を有していてもよい。
この研磨刃具では、第2の刃による研磨量を更に低減することができる。
(5)前記研磨刃具は、前記電極チップドレッサの前記ホルダに対して前記研磨刃具を取り付けるための取り付け具が貫通する貫通孔を有するとともに、前記第1の刃が形成された板状部と、前記研磨刃具が前記ホルダに取り付けられた状態で前記ホルダと前記研磨刃具とが回転する回転軸を想定したとき、前記板状部よりも前記回転軸に近い位置に存在する電極チップ受け部であって、前記第2の刃が形成されているとともに前記電極チップの先端面を受ける形状を有する電極チップ受け部と、を備えていてもよい。
この研磨刃具によれば、第1の刃が形成された板状部の形状と、第2の刃が形成された電極チップ受け部の形状とを、それぞれの機能に応じた望ましい形状に形成することができる。
(6)前記研磨刃具において、前記第2の刃は、前記第1の刃の刃先を含む平面に対して傾いた方向に延びていてもよい。
この研磨刃具によれば、第1の刃と第2の刃とを互いに分離していた形状に形成することが容易である。
(7)前記研磨刃具において、前記第2の刃は、前記第1の刃の刃先を含む平面に対して垂直な方向に延びていてもよい。
この研磨刃具によれば、第1の刃と第2の刃とを互いに分離していた形状に形成することが更に容易である。
本発明は、装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、研磨刃具、研磨刃具とホルダとを備えた研磨刃具組立体、及び、研磨刃具とホルダとその駆動装置(回転駆動部)とを備えた電極チップドレッサ等の形態で実現することができる。
本発明の第1実施形態における研磨刃具とホルダとを示す分解斜視図。 第1実施形態の研磨刃具を拡大して示す斜視図及びワイヤフレーム表示を示す図。 第1実施形態の研磨刃具の平面図、左側面図、正面図、右側面図、及び底面図。 比較例の研磨刃具を示す斜視図。 第1実施形態の研磨刃具と比較例の研磨刃具の使用状態を示す説明図。 第2実施形態としての研磨刃具の斜視図及び第1実施形態と第2実施形態の第2の刃の部分のワイヤフレーム表示を示す図。 第2実施形態の研磨刃具の平面図、左側面図、正面図、右側面図、及び底面図。 他の実施形態の研磨刃具及びその使用状態を示す説明図。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態における研磨刃具と、ホルダとを示す分解斜視図である。ホルダ100は、研磨刃具200を収容するための刃具収容部110を有しており、刃具収容部110の略中央には、ネジ穴120が形成されている。このネジ穴120は、取り付け具としてのネジ130を用いて、研磨刃具200をホルダ100に固定するためのものである。ホルダ100は、駆動装置(図示せず)によって駆動されて回転軸Cを中心として回転する。ホルダ100の回転方向は、ホルダ100を上から見た状態における時計方向である。
なお、本明細書において、回転軸Cに平行な方向を「上下方向」と呼ぶ。上下方向は、通常は鉛直方向と一致しているが、鉛直方向からやや傾いた方向であってもよい。上下方向のうち、鉛直上向きに近い方向を「上方向」と呼び、鉛直下向きに近い方向を「下方向」と呼ぶ。また、上下方向に垂直な方向を「水平方向」と呼ぶ。
研磨刃具200は、抵抗溶接に用いられる電極チップの側面を研磨するための第1の刃211と、電極チップの先端面を研磨するための第2の刃221とを有している。第1の刃211と第2の刃221は連続しておらず、互いに分離されていることが好ましい。第1の刃211は、貫通孔214を有する板状部210に形成されている。この貫通孔214は、取り付け具としてのネジ130を貫通させるためのものである。第2の刃221は、電極チップの先端面を受ける電極チップ受け部220に形成されている。
図2(A)は、第1実施形態の研磨刃具200を拡大して示す斜視図であり、図2(B)はそのワイヤフレーム表示である。以下では、研磨刃具200のうち、回転軸Cに近い部分(図2(A)の左端に近い部分)を「先端部」と呼び、回転軸Cから遠い部分を「後端部」と呼ぶ。研磨刃具200の後端部には、貫通孔214に繋がるスリット216が形成されている。このスリット216の中央を貫通する仮想平面を想定したとき、研磨刃具200は、この仮想平面に対して上下に鏡面対称の形状を有している。従って、第1の刃211は、板状部210の上側と下側にそれぞれ設けられている。また、第2の刃221も、電極チップ受け部220の上側と下側のコーナー部にそれぞれ設けられている。
電極チップ受け部220の上面と下面には、電極チップの先端面を受ける受け面224がそれぞれ設けられている(図2(B))。この受け面224は、電極チップの先端面の半分を受ける半円状の形状を有していることが好ましい。電極チップの先端面の望ましい形状が、所定の半径を有する球面である場合には、受け面224も同じ半径を有する球状凹面で形成されていることが好ましい。なお、「電極チップの先端面の望ましい形状」とは、研磨完了後の形状であり、通常は、未使用時の電極チップの先端面の形状と同じである。
図3(A)は第1実施形態の研磨刃具200の平面図であり、図3(B)は左側面図、図3(C)は正面図、図3(D)は右側面図、図3(E)は底面図である。板状部210は、表面10と裏面12とを有している。これらの表面10と裏面12とは、互いに平行な平面であることが好ましい。表面10は、上下の2つの第1の刃211の刃先を含む平面に相当する。表面10は、第1の刃211のすくい面として機能する。第1の刃211のすくい角は、板状部210の表面10が電極チップの側面の法線となす角度であり、この例では第1の刃211のすくい角は0°である。なお、第1の刃211のすくい角としては、−5°〜+5°の範囲の値が好ましい。板状部210の表面10と裏面12との間の側面のうち、第1の刃211に隣接する側面14は、第1の刃211の逃げ面として機能する。第1の刃211の逃げ角γ1(図2(A))は、板状部210の側面14が電極チップの側面の接線となす角度であり、この例では逃げ角γ1は3°である。なお、第1の刃211の逃げ角γ1としては、2°〜8°の範囲の値が好ましい。
電極チップ受け部220に設けられた第2の刃221は、板状部210の表面10と垂直な方向に設けられている。換言すれば、第2の刃221の刃先は、上下の2つの第1の刃211の刃先を含む平面に対して垂直な方向に沿って延びている。電極チップ受け部220の先端面30は、第2の刃221のすくい面として機能する。第2の刃221のすくい角は、電極チップ受け部220の先端面30が電極チップの底面の法線となす角度であり、この例では第2の刃221のすくい角は0°である。但し、第2の刃221のすくい角としては、−5°〜+5°の範囲の値が好ましい。電極チップ受け部220の受け面224は、第2の刃221の逃げ面として機能する。第2の刃221の逃げ角γ2(図2(A))は、電極チップ受け部220の先端面30が電極チップの先端面の接線となす角度であり、この例では逃げ角γ2は3°である。なお、第2の刃221の逃げ角γ2としては、2°〜8°の範囲の値が好ましい。なお、受け面224が球状凹面として形成されているときには、第2の刃221の逃げ角γ2の値は第2の刃221の全体に亘って多少変化する。但し、この場合にも、受け面224が逃げ面として機能するように、電極チップ受け部220の先端面30と受け面224との間の角度が、全体として90°よりもやや小さい鋭角に形成されていることが好ましい。なお、後述するように、第2の刃221の刃先の長さL2(図3(A))は、電極チップの先端面の直径と等しい大きさに設定されていることが好ましい。
第1実施形態の研磨刃具200の材料としては、例えば、高速度鋼や、超硬合金、セラミックスなどの種々の素材を使用可能である。研磨刃具200の製造に当たっては、素材に応じた周知の種々の製造方法を利用することが可能である。
図3(C)に示すように、第1実施形態における第1の刃211は、半径R1の弧状の形状を有している。この半径R1は、研磨対象となる電極チップの球面状の側面の半径と同じであることが好ましい。また、電極チップ受け部220の受け面224は、半径R2の球状凹面である。この半径R2は、研磨対象となる電極チップの底面の球状凸面の半径と同じであることが好ましい。
図4は、比較例の研磨刃具300を示す斜視図である。比較例の研磨刃具300は、第1実施形態の研磨刃具200の第1の刃211に相当する刃311を2つ有している点で、第1実施形態の研磨刃具200と共通している。但し、比較例の研磨刃具300は、第2の刃221及び電極チップ受け部220を有していない点で第1実施形態の研磨刃具200と異なっている。なお、この研磨刃具300は、従来技術で説明した特許第3811855号公報に記載されたカッタ本体と同じものである。
図5(A)は、第1実施形態の研磨刃具200の使用状態を示す説明図である。ここでは、上側の電極チップET1と下側の電極チップET2とが、研磨刃具200又は300で同時に研磨される様子を示している。この図では、回転軸Cを中心に研磨刃具200が回転したときの位置を破線で描いている。なお、回転軸Cは、上下の2つの第1の刃211の刃先を含む平面の上にある。上下の2つの電極チップET1,ET2の形状は同一である。図5(A)の下部に示すように、電極チップET2の先端部には、側面SSと、先端面BSとが設けられている。この例では、電極チップET2の側面SSは半径R1の球状凸面であり、先端面BSは半径R2の球状凸面である。電極チップET2の側面SSの半径R1は研磨刃具200第1の刃211の半径R1(図3(C))と同一である。また、電極チップET2の先端面BSの半径R2は、研磨刃具200の受け面224の半径R2(図3(C))と同一である。具体的な実施例では、電極チップET2の側面SSの半径R1は約8mmであり、電極チップET2の先端面BSの半径R2は約40mmであり、先端面BSの直径は約6mmである。第2の刃221の刃先の長さL2(図3(A))は、電極チップの先端面BSの直径と等しい長さに設定されている。
図5(A)のように、研磨刃具200の上下から2つの電極チップET1,ET2を押圧して研磨刃具200を挟み込むと、電極チップET1,ET2の先端面BSが研磨刃具200の2つの受け面224によって受け止められる。従って、電極チップET1,ET2は、研磨刃具200の第1の刃211と第2の刃221が電極チップET1,ET2にほとんど食い込まない状態で停止する。この状態で研磨刃具200がホルダ100(図1)と共に回転すると、電極チップET1,ET2の表面が研磨されて、電極チップET1,ET2の先端面BS及び側面SSがそれぞれ望ましい形状に研磨される。
図5(B)は、比較例の研磨刃具300の使用状態を示す説明図である。2つの電極チップET1,ET2でこの研磨刃具300を挟み込むと、破線で示すように、研磨刃具300の刃311が電極チップET1,ET2にかなり食い込んだ状態で停止する。この状態で研磨刃具300がホルダ100(図1)と共に回転すると、電極チップET1,ET2の表面が刃311で切削されて、電極チップET1,ET2の先端面BS及び側面SSがそれぞれ望ましい形状に研磨される。しかし、この比較例では、図5(B)に示す研磨の初期状態から理解できるように、電極チップの研磨量(電極チップの表面が研磨により削除される厚み)は、第1実施形態における電極チップの研磨量に比べて極めて多い。例えば、第1実施形態の研磨刃具200を用いた研磨試験において1回の研磨完了時の研磨量は約0.05mmであったのに対して、比較例の研磨刃具300を用いた場合の研磨量は約0.15mmであった。すなわち、第1実施形態の研磨刃具200では、比較例の研磨刃具300の約1/3の研磨量で1回の研磨を完了して、電極チップの先端部を所望の形状に整形することが可能である。
第1実施形態の研磨刃具200において、電極チップに対する第1の刃211と第2の刃221の食い込み量が極めて少ない理由の1つは、第1の刃211と第2の刃221とが連続しておらず互いに分離されていることに起因していると考えることが可能である。すなわち、第1の刃211と第2の刃221が連続する一つの刃のような形状に形成されている場合には、比較例の研磨刃具300と同様に、その刃が電極チップにかなり食い込でしまう。一方、2つの刃211,221が連続しておらず互いに分離されていれば、2つの刃211,221の間の部材によって電極チップの食い込みが抑制されるので、その食い込み量が小さくなる。更に、第1実施形態の研磨刃具200では、電極チップの先端面を受ける受け面224が設けられているので、電極チップに対する2つの刃211,刃221の食い込み量を更に低減することができ、研磨量を更に低減できる。
このように、第1実施形態の研磨刃具200では、電極チップの側面を研磨する第1の刃211と、電極チップの先端面を研磨する第2の刃221とが互いに連続しておらず分離されているので、1回の研磨作業における電極チップの研磨量(消耗量)を従来に比べて低減することが可能である。また、第1実施形態では、1回の研磨における電極チップの消耗量が少ないので、電極チップを交換する頻度を低減することも可能である。例えば、比較例の研磨刃具300では3〜4時間の作業毎に電極チップを交換する必要があった場合に、第1実施形態の研磨刃具200を使用すれば約3倍の作業毎(9〜12時間毎)に電極チップを交換すれば十分である。この結果、溶接作業の現場における作業効率を大幅に向上させることが可能である。
<第2実施形態>
図6(A)は、第2実施形態としての研磨刃具の斜視図であり、図6(B),(C)は第1実施形態と第2実施形態の第2の刃を拡大して示すワイヤフレーム表示である。また、図7(A)は第2実施形態の研磨刃具200aの平面図であり、図7(B)は左側面図、図7(C)は正面図、図7(D)は右側面図、図7(E)は底面図である。第2実施形態の研磨刃具200aは、電極チップ受け部220aの第2の刃221aが面取りされている点で第1実施形態の研磨刃具200と異なる。すなわち、第1実施形態の第2の刃221は鋭角な(又は略直角な)刃先を有していたのに対して、第2実施形態の第2の刃221aは、刃先を構成する2つの面の間がR面取りされている。なお、第2実施形態の研磨刃具200aは、第1実施形態の研磨刃具200の先端部分に、面取りされた部分を追加した構成を有しているものと考えることが可能である。なお、面取りの形状としては、R面取りの代わりにC面取りを採用してもよい。
図6(B)に示すように、第1実施形態の研磨刃具200では、第2の刃221の刃先はほとんど直角なので、回転軸Cは、第2の刃221の中央であって、かつ、受け面224の端部にも相当する位置に存在する。一方、図6(A),(C)に示すように、第2実施形態の研磨刃具200aでは、回転軸Cが第2の刃221aと受け面224との境界の位置にある。但し、回転軸Cの位置は、これらの位置から前後方向(図6(A)〜(C)では左右方向)に移動した位置としても良い。例えば、第1実施形態の研磨刃具200の第2の刃221の刃先を面取りすれば、回転軸Cは受け面224よりも外側(先端側)の位置であって、かつ、第2の刃221の端部に位置することになる。また、この場合には、受け面224が、電極チップの先端面BS(図5(A))の半分よりも小さな面積を有することになる。但し、第1実施形態や第2実施形態のように、受け面224が電極チップの先端面の半分を受ける面積を有している方が、電極チップをより確実に受けることができ、研磨量をより低減できる点でより好ましい。
第2実施形態の研磨刃具200aを用いた研磨試験における1回の研磨当たりの研磨量は約0.01mmであった。これは、第1実施形態の研磨刃具200を用いた場合の研磨量である約0.05mmの約1/5であり、また、比較例の研磨刃具300を用いた場合の研磨量である約0.15mmの約1/15であった。すなわち、第2実施形態の研磨刃具200aでは、比較例の研磨刃具300の約1/15の研磨量で1回の研磨を完了して、電極チップの先端部を所望の形状に整形することが可能である。
このように、第2実施形態の研磨刃具200aにおいても、電極チップの側面を研磨する第1の刃211と、電極チップの先端面を研磨する第2の刃221aとが互いに連続しておらず分離されているので、1回の研磨作業における電極チップの研磨量(消耗量)を従来に比べて大幅に低減することが可能である。また、第2実施形態では、研磨における電極チップの消耗量が極めて少ないので、電極チップを交換する頻度を大幅に低減することが可能である。例えば、比較例の研磨刃具300では3〜4時間の作業毎に電極チップを交換する必要があった場合に、第2実施形態の研磨刃具200aを使用すれば1〜3日に1回の頻度で電極チップを交換すれば十分である。この結果、溶接作業の現場における作業効率を大幅に向上させることが可能である。
<他の実施形態>
図8(A)〜(C)は、種々の実施形態の研磨刃具とその使用状態を示す説明図である。なお、これらの図では、図示の便宜上、下方の電極チップの図示を省略している。図8(A)は、図6(A)に示した第2実施形態の研磨刃具200aと同じである。また、図8(A)の電極チップETaは、第1実施形態で使用した電極チップET1(図5(A))と同じものである。この電極チップET1は、その先端部の側面SSと先端面BSの望ましい形状は、いずれも球状凸面である。第2実施形態の研磨刃具200aの第1の刃211の刃先の形状は、電極チップETaの側面の望ましい形状に合致する円弧状の曲線であり、また、電極チップ受け面224の形状は、電極チップETaの先端面BSの望ましい形状に合致する球面状の凹面である。
図8(B)の実施形態では、電極チップETbの形状が第1実施形態や第2実施形態と異なる。この電極チップETbは、その先端部の側面SSの望ましい形状が約30°にC面取りされた面(すなわち円錐面)であり、先端面BSの望ましい形状は平坦面である。この電極チップETbを研磨する研磨刃具200bの第1の刃211の刃先の形状は、電極チップETbの側面の望ましい形状に合致する直線であり、また、電極チップ受け面224の形状は、電極チップETbの先端面BSの望ましい形状に合致する平坦な円形である。
図8(C)の実施形態においても、電極チップETcの形状が第1実施形態や第2実施形態と異なる。この電極チップETcは、その先端部の側面SSの望ましい形状が約45°にC面取りされた面(すなわち円錐面)であり、先端面BSの望ましい形状は平坦面である。この電極チップETcを研磨する研磨刃具200cの第1の刃211の刃先の形状は、電極チップETcの側面の望ましい形状に合致する直線であり、また、電極チップ受け面224の形状は、電極チップETcの先端面BSの望ましい形状に合致する平坦な円形である。
これらの各種の実施形態から理解できるように、研磨刃具の第1の刃211と受け面24の形状は、研磨対象の電極チップの先端部における側面SSと先端面BSの望ましい形状に合致するような形状に形成されることが好ましい。
<変形例>
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上述した各種の実施形態では、電極チップを受ける受け面224を有する電極チップ受け部220が設けられていたが、電極チップ受け部220は省略してもよい。但し、電極チップ受け部220を省略した場合にも、電極チップの側面を研磨する第1の刃211の刃先と、電極チップの先端面を研磨する第2の刃221の刃先が連続しておらず互いに分離されているように、研磨刃具を形成することが好ましい。但し、上述した各種実施形態のように、電極チップを受ける受け面224を有する電極チップ受け部220を設けるようにすれば、図5(A)、(B)に即して説明したように、電極チップの先端面を受け面224で確実に受けることができるので、電極チップの研磨量をより低減することが可能である。
・変形例2:
上述した各種の実施形態では、第2の刃221の刃先の長さL2(図3(A))が、電極チップの先端面の直径と等しい長さに設定されていたが、第2の刃221の刃先の長さは、電極チップの先端面BSの直径より大きくても良く、或いは小さくてもよい。例えば、第1実施形態の研磨刃具200の第2の刃221(図2(A))のうち、電極チップの研磨に最も良く使用される部分は、回転軸Cよりも手前側(図2(A)において板状部210から手前側に突出した部分)にある刃先部分である。従って、第2の刃221のうちで、回転軸Cよりも奥側にある刃先部分の一部又は全部を省略することも可能である。これは他の実施形態も同様である。但し、第2の刃221の刃先の長さL2を、電極チップの先端面BSの直径と等しい長さに設定すれば、受け面224で電極チップの先端面BSを確実に受ける形状を作り易いという利点がある。
・変形例3:
上述した各種の実施形態では、第2の刃221は、第1の刃211の刃先を含む平面(板状部210の表面10)に対して垂直な方向に沿って延びていたが、第2の刃221は、第1の刃211の刃先を含む平面に垂直な方向から傾いていても良い。すなわち、一般に、第2の刃221は、2つの第1の刃211の刃先を含む平面に対して傾いた方向(すなわち、2つの第1の刃211の刃先を含む平面と交差する方向)に沿って延びていることが好ましい。こうすれば、第1の刃211の刃先の方向と第2の刃221の刃先の方向とが一致していないので、これらの2種類の刃211,221が電極チップに過度に食い込むことを防止でき、1回当たりの研磨量を低減することが可能である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…表面
12…裏面
14…側面
24…受け面
30…先端面
100…ホルダ
110…刃具収容部
120…ネジ穴
130…ネジ
200…研磨刃具
210…板状部
211…第1の刃
214…貫通孔
216…スリット
220…電極チップ受け部
221…第2の刃
224…受け面
300…研磨刃具
311…刃
C…回転軸
SS…電極チップの側面
BS…電極チップの先端面

Claims (7)

  1. 電極チップを研磨する電極チップドレッサのホルダに取り付けられる研磨刃具であって、
    1つの板状部と、
    前記板状部に設けられ、前記電極チップの側面を研磨するための第1の刃と、
    前記板状部に設けられると共に前記第1の刃と分離した第2の刃であって、前記電極チップの先端面を研磨するための第2の刃と、
    を備え
    前記第1の刃及び前記第2の刃は連続しておらず、
    前記第2の刃の刃先は、第1の刃の刃先を含む平面に対して垂直な方向に延びる、研磨刃具。
  2. 電極チップを研磨する電極チップドレッサのホルダに取り付けられる研磨刃具であって、
    1つの板状部と、
    前記板状部に設けられ、前記電極チップの側面を研磨するための第1の刃と、
    前記板状部に設けられると共に前記第1の刃と分離した第2の刃であって、前記電極チップの先端面を研磨するための第2の刃と、
    を備え、
    前記第1の刃及び前記第2の刃は連続しておらず、
    前記板状部の前記第2の刃に隣接した位置に、前記電極チップの先端面を受ける球状凹面が形成されている、研磨刃具。
  3. 電極チップを研磨する電極チップドレッサのホルダに取り付けられる研磨刃具であって、
    1つの板状部と、
    前記板状部に設けられ、前記電極チップの側面を研磨するための第1の刃と、
    前記板状部に設けられると共に前記第1の刃と分離した第2の刃であって、前記電極チップの先端面を研磨するための第2の刃と、
    を備え、
    前記第1の刃及び前記第2の刃は連続しておらず、
    前記板状部は、前記電極チップドレッサの前記ホルダに対する取り付け具が貫通する貫通孔と、前記ホルダに取り付けられた状態における回転軸から離間する方向に突出すると共に、前記ホルダによって前記回転軸方向に挟持される突出部と、前記貫通孔から前記突出部にまで延びるスリットとを有する、研磨刃具。
  4. 請求項2又は3に記載の研磨刃具であって、
    前記第2の刃の刃先は、第1の刃の刃先を含む平面に対して垂直な方向に延びる、研磨刃具。
  5. 請求項1又は3に記載の研磨刃具であって、
    前記板状部の前記第2の刃に隣接した位置に、前記電極チップの先端面を受ける球状凹面が形成されている、研磨刃具。
  6. 請求項2又は5に記載の研磨刃具であって、
    前記第2の刃は、前記球状凹面よりも前記ホルダに取り付けられた状態における回転軸に近い位置に存在する、研磨刃具。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の研磨刃具であって、
    前記第2の刃は、R面取り形状を有する、研磨刃具。
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