JP6138645B2 - クラッチ装置 - Google Patents
クラッチ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6138645B2 JP6138645B2 JP2013203555A JP2013203555A JP6138645B2 JP 6138645 B2 JP6138645 B2 JP 6138645B2 JP 2013203555 A JP2013203555 A JP 2013203555A JP 2013203555 A JP2013203555 A JP 2013203555A JP 6138645 B2 JP6138645 B2 JP 6138645B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- lifter
- spring
- plate
- lifter cam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、クラッチ装置において、中間容量を設定可能なレリーズスプリングを、多板クラッチのサイズの大型化を防ぎながら配置できるようにすることを目的とする。
本発明によれば、レリーズスプリングを、多板クラッチ側ではなく、操作部材側に設ける構成とすることで、クラッチの中間容量を設定可能なレリーズスプリングを、多板クラッチのサイズの大型化を防ぎながら配置することができる。また、操作部材及び中間部材の貫通孔に挿通されるカラー部材によって、操作部材と中間部材及とを簡単な構造で組むことができ、操作部材、中間部材及びレリーズスプリングを備えた組立て体を、簡単な構造で形成できる。
本発明によれば、インロウ嵌合によって中間部材を簡単な構成で変位可能に設けることができるとともに、レリーズスプリングを、中間部材と可動側リフターカムとの間にコイルスプリングとして簡単かつコンパクトな構成で設けることができる。
本発明によれば、操作部材、中間部材及びレリーズスプリングを備えた組立て体を、簡単な構造で形成できる。
本発明によれば、操作部材が回動して移動した瞬間にプリロードは開放され、プリロード分の荷重がクラッチ切断方向に作用する。このため、クラッチ容量をプリロードに対応する分だけ一気に減少させることができ、クラッチ容量を中間容量に容易に合わせることができる。
また、本発明は、前記操作部材(135)と前記中間部材(130)とは、前記操作部材(135)が前記中間部材(130)よりも径方向外側に位置するようにインロウ嵌合され、前記操作部材(135)のインロウ嵌合部の内周面底部(149)は、前記操作部材(135)が所定量リフトした後、前記中間部材(130)のインロウ嵌合部の端部(141a)と当接するように設けられることを特徴とする。
本発明によれば、操作部材が所定量リフトした後は、操作部材で直接的にリフタープレートをリフトさせることができ、クラッチ容量を一気に減少させることができる。
本発明によれば、操作部材が所定量だけ操作された際には、クラッチ容量をプリロードの分だけ減少させることができ、操作部材の操作量が増加すると、レリーズスプリングが圧縮される分だけクラッチ容量を減少させることができ、操作部材が中間部材に直接当接すると、操作部材で直接リフタープレートをリフトさせてクラッチ容量をさらに減少させることができる。
本発明によれば、レリーズスプリングを、多板クラッチ側ではなく、固定側リフターカムとクラッチカバーとの間に設けられるアンカー部材とクラッチカバーとの間に設ける構成とすることで、クラッチの中間容量を設定可能なレリーズスプリングを、多板クラッチのサイズの大型化を防ぎながら配置することができる。
本発明によれば、簡単且つコンパクトな構成で、アンカー部材をクラッチカバー周辺に、軸方向に相対変位可能かつレリーズスプリングの軸方向荷重を受けることが可能に設けることができる。
本発明によれば、クラッチ容量をプリロードに対応する分だけ一気に減少させることができ、クラッチ容量を中間容量に容易に合わせることができる。
さらに、本発明は、前記レリーズスプリング(231)は、皿ばねとして設けられることを特徴とする。
本発明によれば、レリーズスプリングは、皿ばねとして設けられるため、レリーズスプリングをコンパクトに設けることができる。
本発明によれば、可動側リフターカムの回動による皿ばねの変形量をクリアランス調整部によって規制できるとともに、クリアランス調整部の当接後は、クリアランス調整部を介してリフタープレートを直接リフトさせてクラッチ容量を減少させることができる。
また、本発明は、前記貫通カラー部(208)の前記クラッチカバー(30d)の外方への突出箇所を覆うようにキャップ部材(212)が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、キャップ部材によって貫通カラー部の周辺からのオイル漏れを防止できる。
また、中間部材を簡単な構成で変位可能に設けることができるとともに、レリーズスプリングをコイルスプリングとして簡単かつコンパクトな構成で設けることができる。
また、可動側リフターカム、中間部材及びレリーズスプリングを備えた組立て体を、簡単な構造で形成できる。
また、可動側リフターカムで直接的にリフタープレートをリフトさせて、クラッチ容量を一気に減少させることができる。
また、操作部材が所定量だけ操作された際には、クラッチ容量をプリロードの分だけ減少させることができ、操作部材の操作量が増加すると、レリーズスプリングが圧縮される分だけクラッチ容量を減少させることができ、操作部材が中間部材に直接当接すると、操作部材で直接リフタープレートをリフトさせてクラッチ容量をさらに減少させることができる。
また、クラッチ容量を中間容量に容易に合わせることができる。
さらに、レリーズスプリングをコンパクトに設けることができる。
また、クリアランス調整部を介してリフタープレートを直接リフトさせてクラッチ容量を減少させることができる。
また、貫通カラー部の周辺からのオイル漏れを防止できる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るクラッチ装置を備えた自動二輪車10の左側面図である。
自動二輪車10は、ヘッドパイプ(不図示)に回動可能に軸支されたハンドル11と、ハンドル11により操舵される前輪12と、駆動輪である後輪13と、運転者が着座するシート14と、後輪13にチェーン15を介して駆動力を供給するパワーユニット16と、パワーユニット16の制御を行う制御ユニット17(制御部)と、バッテリ18とを有する。
図2は、パワーユニット16の断面平面図である。図2では、左右方向が車幅方向、上方向が車両前方、下方向が車両後方に相当する。
パワーユニット16は、走行駆動力を発生するエンジン21と、発電機22と、エンジン21のクランク軸23に設けられた発進クラッチ24と、発進クラッチ24を介して出力されたクランク軸23の駆動力を変速して出力する自動変速機構Tとを備える。
変速用クラッチ機構51及びクラッチ操作機構52は、クラッチ装置48を構成する。
すなわち、自動変速モードでは、車速等に基づいてアクチュエータ機構54の制御が行われ、変速機50が自動で変速される。手動変速モードでは、シフトセレクトスイッチが運転者によって操作されることで変速が行われる。
変速機50では、駆動ギア58b及び従動ギア59cのスライドに応じて、メイン軸56及びカウンタ軸57間で、ニュートラル状態、または、1速〜4速の何れかの変速歯車対を選択的に用いた動力伝達が可能となる。
カウンタ軸57の端部にはスプロケット67が設けられ、スプロケット67はチェーン15を介して後輪13に回転を伝達する。また、カウンタ軸57の近傍には、非接触でカウンタ軸57の回転速度を検出する車速センサ68が設けられている。車速センサ68が検出するカウンタ軸57の回転速度は車速を示すことになる。
エンジン21は、クランク軸23から変速用クラッチ機構51への入力回転速度を検出する入力回転センサ45、及び、メイン軸56の出力回転速度を検出する出力回転センサ46を備える。また、自動二輪車10は、吸気装置のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ(不図示)を備える。車速センサ68、入力回転センサ45、出力回転センサ46及び上記スロットル開度センサは、検出値を制御ユニット17に供給する。
図2及び図3を参照し、アクチュエータ機構54は、モーター70と、クランクケース30c内を車幅方向に延びるシフトスピンドル71と、モーター70の回転を減速してシフトスピンドル71を駆動する歯車列(不図示)とを備える。
シフトスピンドル71は、クランクケース30cの左側壁30e及びクラッチカバー30dに両端を軸支されるとともに、メイン軸56のベアリング64bを支持する中間壁部30fによってもその中間部を軸支されている。クラッチカバー30dには、シフトスピンドル71の回転位置を検出する角度センサ72が設けられている。
ギヤシフトアーム73は、シフトドラム63に連結されており、アクチュエータ機構54によってギヤシフトアーム73が回動することで、シフトドラム63が回転し、変速が行われる。
ギヤシフトアーム73は、回動アーム75の内側円筒部75aの外周面に嵌合する外側円筒部73aと、外側円筒部73aから周方向外側に延出されるアーム部73bとを有する。
ギヤシフトアーム73は、回動アーム75に対して相対回転可能に設けられ、回動アーム75の押圧部75cは、ギヤシフトアーム73のアーム部73bに形成された規制開口部73cに挿通される。
蓄力カラー78は、蓄力スプリング80側に軸方向へ突出するカラー側係止部78aと、カラー側係止部78aとは反対側へ軸方向に突出するクラッチ側ドグ歯78bとを有する。
蓄力スプリング80は、ねじりコイルバネであり、一端が回動アーム75のアーム側係止部75bに係止され、他端が蓄力カラー78のカラー側係止部78aに係止される。
角度センサ72の検出結果に基づいて変速の完了が検知されると、シフトスピンドル71は逆回転され、ギヤシフトアーム73は元の位置に復帰するとともに、変速用クラッチ機構51が接続される。
クラッチレバー81は、蓄力カラー78に隣接してシフトスピンドル71上に設けられる筒部81aと、筒部81aから径方向外側に延出するレバー部81bとを有する。筒部81aには、蓄力カラー78のクラッチ側ドグ歯78bが噛み合うクラッチ側ドグ穴81cが形成されている。
図2〜図4に示すように、メイン軸56の軸端には、クランク軸23のプライマリギア37に噛み合うプライマリドリブンギヤ69が、メイン軸56に対して相対回転可能に軸支されている。
変速用クラッチ機構51は、プライマリドリブンギヤ69に固定されるカップ状のクラッチアウタ91と、クラッチアウタ91の径方向内側に設けられ、メイン軸56に一体に固定されるクラッチセンタ92と、メイン軸56の軸方向に移動可能なプレッシャプレート93と、プレッシャプレート93とクラッチセンタ92との間に設けられるクラッチ板94と、クラッチを接続する方向にプレッシャプレート93を付勢するメインスプリング95と、クラッチを切断する方向にプレッシャプレート93を移動させるリフタープレート96と、リフタープレート96とクラッチセンタ92との間に狭持されるサブスプリング97とを備える。クラッチセンタ92及びプレッシャプレート93は組み合されて一体となり、クラッチアウタ91の内側に配置されるクラッチインナ90を構成する。
クラッチセンタ92は、メイン軸56に固定される円筒状のハブ部92aと、ハブ部92aの軸端部からクラッチアウタ91の内周面近傍まで径方向外側に延びる円板状の受け板部92bとを備える。受け板部92bには、プレッシャプレート93の一部が挿通される支持孔92cが形成されている。支持孔92cは、受け板部92bの周方向に並べて複数形成されている。また、受け板部92bは、クラッチ板94を受ける受け面92dを外周部に有し、受け面92dの反対側の面には、外周部に沿って円環状にリフタープレート96側へ突出するバネ保持凸部92eを有する。クラッチセンタ92は、スプライン嵌合及びナット89によってメイン軸56に固定されており、メイン軸56に対し、相対回転不能且つ軸方向に移動不能である。
内側円板部93aには、クラッチセンタ92のハブ部92aの外周面に摺動自在に嵌合する嵌合孔93dが形成されている。また、内側円板部93aにおいて嵌合孔93dの周囲には、クラッチセンタ92の支持孔92cを貫通してリフタープレート96側へ延びるレリーズボス99が形成されている。
ガイド軸部99bの先端面には、ガイド軸部99bよりも大径のワッシャにより構成されるストッパ板105が設けられ、ストッパ板105は、ガイド軸部99bの先端面に螺合する固定ボルト106よってレリーズボス99に固定される。
各内側摩擦板94bは、プレッシャプレート93の内側円筒部93bの外周面にセレーション嵌合によって支持されており、プレッシャプレート93の軸方向に移動可能且つプレッシャプレート93に対して回転不能に設けられている。
バックトルクリミット部材101、及び、クラッチセンタ92の受け板部92bに固定されるリフターピン120は、バックトルクリミッタ機構を構成する。バックトルクリミッタ機構は、例えば、特開平8−93786号公報に記載された公知のものであり、順方向の動力伝達とは逆方向に所定値以上のトルクが作用した場合に、クラッチを接続状態から半クラッチ状態にする機構である。
クラッチセンタ92のハブ部92aにおける円板部91a側の外周面には、リング状のクリップ102が嵌め込まれ、クリップ102は、メインスプリング95を受けるリング状のリテーナー103を支持する。
メインスプリング95は、プレッシャプレート93とクラッチセンタ92とでクラッチ板94を狭持する方向、すなわち、クラッチを接続する方向へプレッシャプレート93を付勢する。
ベアリング支持孔部96aには、ボールベアリング87の外輪が嵌着され、ボールベアリング87の内輪は、変速用クラッチ機構51に嵌着されている。このため、リフタープレート96は、変速用クラッチ機構51と共に軸方向に移動可能であるとともに変速用クラッチ機構51に対して相対回転可能である。
孔部96bは、リフタープレート96の中央部に設けられたベアリング支持孔部96aの周囲に複数形成されている。各孔部96bは、各レリーズボス99のガイド軸部99bに嵌合する。リフタープレート96は、各孔部96bがガイド軸部99bに嵌合された後、ストッパ板105及び固定ボルト106が固定されることでプレッシャプレート93に連結される。
サブスプリング97は、リング状の皿バネであり、リフタープレート96のサブスプリング受け部96dとクラッチセンタ92の受け板部92bとの間に狭持される。詳細には、サブスプリング97は、バネ保持凸部92eの内側に配置された受け部材107aを介して外径部がクラッチセンタ92に支持され、内径部がサブスプリング受け部96dに配置された受け部材107bを介してリフタープレート96に支持される。
リフタープレート96は、サブスプリング97を介してプレッシャプレート93をクラッチ接続方向に付勢するサブプレッシャプレートとしても機能する。
変速用クラッチ機構51を介し、メインスプリング95及びサブスプリング97の付勢力に抗してプレッシャプレート93が移動させられると、クラッチ板94の狭持が解除され、クラッチ切断状態となる。
シフトスピンドル71の回転に伴いクラッチレバー81が回動されて変速用クラッチ機構51が軸方向に移動すると、リフタープレート96は、ボールベアリング87を介して押圧されてストッパ板105から離れる方向にリフトされ、隙間Gを小さくするようにクラッチセンタ92側へ移動する。
クラッチ操作機構52は、上記クラッチレバー81と、クラッチカバー30dに固定される支持軸82と、支持軸82に固定される固定側リフターカム83とを備える。また、クラッチ操作機構52は、クラッチレバー81に連結されるとともに、固定側リフターカム83に対向して設けられる可動側リフターカム84と、可動側リフターカム84と固定側リフターカム83との間に狭持される複数のボール85(ボール部材)と、可動側リフターカム84とリフタープレート96との間に設けられる中間部材130とを備える。さらに、クラッチ操作機構52は、可動側リフターカム84と中間部材130との間で圧縮されるレリーズスプリング131と、中間部材130の軸方向の位置を規制するカラー部材140とを備える。
固定側リフターカム83は、支持軸部82dの外周に嵌合して結合されるガイド筒部83aと、ガイド筒部83aにおけるクラッチカバー30d側の端から径方向外側に突出する鍔状の受け板部83bとを有する。固定側リフターカム83は、支持軸82に固定されており、回動不能である。
可動側リフターカム84は、連結部134に設けられるピン86を介して、クラッチレバー81のレバー部81bに連結される。
可動側リフターカム84の筒状部132は、軸方向に貫通する貫通孔を中央に備え、この貫通孔は、支持軸部82dの外周面に嵌合する嵌合孔中径部132aと、中間部材130が嵌合する嵌合孔大径部132b(インロウ嵌合部)とを有する。可動側リフターカム84は、固定側リフターカム83のガイド筒部83aを中心に回動自在であるとともに、ガイド筒部83aに対して軸方向にスライド可能である。
嵌合孔中径部132a、嵌合孔大径部132b及び貫通孔小径部132dは、同軸に設けられ、嵌合孔大径部132bは、嵌合孔中径部132aよりも大径である。
クラッチレバー81が回動されると、可動側リフターカム84は、クラッチレバー81を介して固定側リフターカム83のガイド筒部83aを中心に回動され、カム部133bがボール85に対して滑ることで、軸方向に移動する。
可動側リフターカム84、固定側リフターカム83及びボール85は、互いに協働して変速用クラッチ機構51を操作する操作部材135を構成する。ボール85は、ボール上に限らず、例えばローラー状のコロ部材であっても良い。
中間部材130は、円筒状の筒状体136と、筒状体136の一端に形成されて可動側リフターカム84の嵌合孔大径部132bに嵌合する中間部材側嵌合部141(インロウ嵌合部)と、筒状体136の他端に形成されてボールベアリング87の内輪が外周に嵌合するベアリング固定部142とを有する。筒状体136の軸方向の中間部には、径方向外側に突出する中間部材側フランジ部143が形成されている。中間部材側フランジ部143は、レリーズスプリング131の他端を受けるばね受け部143aと、ばね受け部143aの内周側で可動側リフターカム84の筒状部132の先端部に対向する平坦部143bとを有する。
カラー本体部140aの他端の端面には、カラー本体部140aよりも大径のストッパ部材146が取り付けられている。ストッパ部材146はワッシャーであり、カラー本体部140aの他端からねじ孔部140cに挿通されるストッパ部材固定ボルト147によって狭持されて固定される。
カラー側フランジ部140bには、外側に突出して中間部材130の溝144cに嵌まる突起140dが形成されている。カラー部材140は、突起140dが溝144cに嵌まることで回り止めされている。
小組体148では、カラー部材140、ストッパ部材146及びストッパ部材固定ボルト147によって、可動側リフターカム84と中間部材130とが連結されている。
カラー部材140は、中間部材130の孔144b側から嵌合孔小径部144aに挿通され、一端のカラー側フランジ部140bが中間部材側段部145に当接する深さまで挿通される。
中間部材130の他端は、可動側リフターカム84の貫通孔小径部132dを通って嵌合孔中径部132aまで挿通され、嵌合孔中径部132a内でストッパ部材146がストッパ部材固定ボルト147によって固定される。ストッパ部材146は、嵌合孔中径部132a側からリフター側段部132cに当接する。
小組体148に軸方向の外力が付されていない自然状態では、嵌合孔大径部132bの底部である内周面底部149と、中間部材130の中間部材側嵌合部141の先端面141aとの間には、初期隙間Fが形成されている。
図7に示すように、本第1の実施の形態では、変速用クラッチ機構51のクラッチ容量が、複数の段階に可変となっている。詳細には、クラッチ容量は、メインスプリング95及びサブスプリング97の付勢力によってクラッチ容量が決まる最大容量C1と、サブスプリング97の付勢力の一部が減じられた第1中間容量C2と、サブスプリング97の付勢力の全部が減じられてメインスプリング95の付勢力により決まる第2中間容量C3と、メインスプリング95の付勢力の全部が除かれた切断容量C4とを有する。
すなわち、リフタープレート96及びストッパ板105は、サブスプリング97の付勢力をプレッシャプレート93に伝達するサブスプリング荷重伝達経路K(図4)を構成している。
すなわち、最大容量C1の状態では、レリーズスプリング131のプリロードは、クラッチ容量に影響していない。ここで、レリーズスプリング131のプリロードは、レリーズスプリング初期荷重Rpとして図7に示される。
アクチュエータ機構54(図3)によるシフトスピンドル71の回転に伴い可動側リフターカム84が所定量M1まで回動すると、可動側リフターカム84は、ボール85に乗り上げて、リフタープレート96側へ、すなわち初期隙間Fを小さくする方向へ、所定量だけスライドする。これにより、可動側リフターカム84が中間部材130に対して相対移動し、リフター側段部132cがストッパ部材146から隙間Hだけ離れる。隙間Hが形成された瞬間に、図8に矢印で示すように、ストッパ部材146に受けられていたレリーズスプリング初期荷重Rpは開放され、レリーズスプリング初期荷重Rpは、中間部材130及びボールベアリング87を介してリフタープレート96に伝達される。レリーズスプリング初期荷重Rpは、サブスプリング97とは反対方向に作用する荷重であり、クラッチ切断方向に作用する。
ここで、隙間Hは、0よりも大きければ良い。
レリーズスプリング初期荷重Rpが開放してもリフタープレート96は変位しないが、図7に示すように、レリーズスプリング初期荷重Rpの分だけサブスプリング荷重S2が減ぜられる。このため、隙間Hが形成された瞬間に、クラッチ容量は、一気に減少し、最大容量C1から第1中間容量C2に変化する。
第1中間容量C2は、可動側リフターカム84の回動量が所定量M1から所定量M2まで変化する区間で得られる。
また、レリーズスプリング荷重Rは、所定量M2に達した状態であっても、サブスプリング荷重S2を上回らないように設定されている。このため、所定量M2の状態であっても、リフタープレート96は、軸方向に変位せず、ストッパ板105に当接したままである。
可動側リフターカム84の回動量が所定量M2からさらに増加すると、可動側リフターカム84は、内周面底部149を介して中間部材130を直接押圧し、リフタープレート96をクラッチ切断方向に移動させる。
詳細には、可動側リフターカム84の回動量が所定量M2よりもわずかに大きくなるだけで、可動側リフターカム84は中間部材130を直接押し始める。この直接的な押しにより、図10に示すように、リフタープレート96は、サブスプリング97の付勢力に抗してガイド軸部99bに沿って段部99c側へリフトされ、ストッパ板105から離れる。
可動側リフターカム84によってリフタープレート96が第2の所定リフト量L2だけ移動させられ、リフタープレート96が段部99cに当接すると、プレッシャプレート93は、リフタープレート96によって押圧され、メインスプリング95の付勢力に抗してクラッチ切断方向に移動する。詳細には、プレッシャプレート93がわずかにでもクラッチ切断方向に押圧されると、プレッシャプレート93とクラッチセンタ92とによるクラッチ板94の狭持は解除され、クラッチ容量は0になる。
制御ユニット17は、自動変速する際、カウンタ軸57のトルクに基づいて、アクチュエータ機構54を駆動し、変速ショックを低減できるクラッチ容量を選択する。例えば、1速から2速にシフトアップする際、制御ユニット17は、検出した変速前のカウンタ軸57のトルクに基づいて、変速ショックを低減するように、最大容量C1、第1中間容量C2及び第2中間容量C3のいずれかのクラッチ容量Cを選択し、変速機50の歯車列を変速後、上記選択したクラッチ容量で変速用クラッチ機構51を繋ぐ。具体的には、変速用クラッチ機構51のクラッチ容量Cが、変速前のカウンタ軸トルクT1と変速後のカウンタ軸トルクT2との間やそのバンドから比較的離れない値になるようにクラッチ容量Cが選択される。
これにより、変速用クラッチ機構51によるカウンタ軸57側とクランク軸23側との間の回転差吸収を適切に行うことができ、変速ショックを低減できる。ここで、変速の前後におけるカウンタ軸57のトルクは、例えば、エンジン回転数、スロットル開度及びカウンタ軸57のトルクの関係を記憶したマップに基づいて求められる。
上記第1の実施の形態では、カラー側フランジ部140bが中間部材側段部145に係止され、ストッパ部材146がリフター側段部132cに係止されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、カラー部材140を逆の向きで配置し、カラー側フランジ部140bがリフター側段部132cに係止され、ストッパ部材146が中間部材側段部145に係止されても良い。
以下、図13〜図16を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
本第2の実施の形態は、クラッチ操作機構52とは異なる構成のクラッチ操作機構252によって変速用クラッチ機構51を操作する点が、上記第1の実施の形態と異なる。
図13に示すように、クラッチ操作機構252は、メイン軸56と略同軸の位置関係でクラッチカバー30dに挿通されるアンカー部材201と、アンカー部材201に支持されるとともにクラッチレバー81に連結される操作部材235とを備える。また、クラッチ操作機構252は、アンカー部材201をリフタープレート96側に付勢するレリーズスプリング231を備える。
クラッチ操作機構252及び変速用クラッチ機構51は、クラッチ装置248を構成する。
操作部材235は、アンカー部材201に固定される固定側リフターカム283と、固定側リフターカム283に対向して設けられる可動側リフターカム284と、可動側リフターカム284と固定側リフターカム283との間に狭持される複数のボール85とを備える。
アンカー部材201は、筒状のアンカー本体部203と、アンカー本体部203に挿通されるアンカー軸部204とを備える。
アンカー軸部204は、固定側リフターカム283が固定されるリフター固定部204aを一端に有し、アンカー本体部203を貫通してクラッチカバー30dの外側に突出する外側固定部204bを他端に有する。また、アンカー軸部204は、径方向に突出する鍔部204cを、リフター固定部204aに隣接する位置に有する。
アンカー本体部203は、径方向外側に鍔状に突出するアンカー側フランジ部206を軸方向の中間部に有する。また、アンカー本体部203は、固定側リフターカム283側の端部の一部に、アンカー側フランジ部206と一体に外側に膨出する膨出部207を有し、膨出部207には、固定側リフターカム283側に開放する位置決め穴207aが形成されている。
貫通カラー部208は、アンカー支持孔部202を貫通してクラッチカバー30dの外側に突出する外側突出部208bを有する。外側突出部208bの外周面には、周方向に延びる環状の溝部208cが形成されており、溝部208cには、リング状の止め輪部材209が嵌め込まれて固定されている。止め輪部材209は、アンカー支持孔部202よりも大径である。
アンカー部材201は、アンカー支持孔部202に対して軸方向に移動可能に嵌合されており、軸方向の位置を、アンカー側フランジ部206及び止め輪部材209によって規制される。
また、アンカー部材201は、ガイド突起208aがアンカー支持孔部202の溝202aに嵌まることで、回動を規制されている。
クラッチカバー30dのカバー外壁面210bには、外側突出部208b及び止め輪部材209等を覆って密閉するキャップ部材212が、ボルト212aを介して取り付けられている。
アンカー側フランジ部206には、レリーズスプリング231の内周部よりも内周側の位置に、カバー内壁面210a側に突出するクリアランス調整部211が設けられている。
クリアランス調整部211は、レリーズスプリング231の内周部に当接してレリーズスプリング231を位置決めする。
可動側リフターカム284は、ボールベアリング87を介してリフタープレート96に連結されている。
また、可動側リフターカム284は、連結部284cに設けられるピン(不図示)を介して、クラッチレバー81(図3)のレバー部81bに連結される。
クラッチレバー81が回動されると、可動側リフターカム284は、クラッチレバー81を介して固定側リフターカム283のガイド筒部283aを中心に回動され、カム部284fがボール85に対して滑ることで、軸方向に移動する。
図14に示すように、本第2の実施の形態では、変速用クラッチ機構51のクラッチ容量が、複数の段階に可変となっている。詳細には、クラッチ容量は、メインスプリング95及びサブスプリング97の付勢力によってクラッチ容量が決まる最大容量U1と、サブスプリング97の付勢力の一部が減じられた第1中間容量U2と、サブスプリング97の付勢力の全部が減じられてメインスプリング95の付勢力により決まる第2中間容量U3と、メインスプリング95の付勢力の全部が除かれた切断容量U4とを有する。
すなわち、最大容量U1の状態では、レリーズスプリング231のプリロードは、クラッチ容量に影響していない。ここで、レリーズスプリング231のプリロードは、レリーズスプリング初期荷重Wpとして図14に示される。
アクチュエータ機構54(図3)によるシフトスピンドル71の回転に伴い可動側リフターカム284が所定量M1まで回動すると、ボール85が可動側リフターカム284に乗り上げ、固定側リフターカム283はボール85に押されるようしにて、カバー内壁面210a側へ所定量だけスライドする。これにより、固定側リフターカム283とともにアンカー部材201がカバー内壁面210a側へ移動し、止め輪部材209がカバー内壁面210aから隙間Xだけ離れる。隙間Xが形成された瞬間に、図15に矢印で示すように、止め輪部材209に受けられていたレリーズスプリング初期荷重Wpは開放され、レリーズスプリング初期荷重Wpは、アンカー部材201、操作部材235及びボールベアリング87を介してリフタープレート96に伝達される。
レリーズスプリング初期荷重Wpは、サブスプリング97とは反対方向に作用する荷重であり、クラッチ切断方向に作用する。
ここで、隙間Xは、0よりも大きければ良い。
レリーズスプリング初期荷重Wpが開放してもリフタープレート96は変位しないが、図14に示すように、レリーズスプリング初期荷重Wpの分だけサブスプリング荷重S2が減ぜられる。このため、隙間Xが形成された瞬間に、クラッチ容量は、一気に減少し、最大容量U1から第1中間容量U2に変化する。
第1中間容量U2は、可動側リフターカム284の回動量が所定量M1から所定量M2まで変化する区間で得られる。
本第2の実施の形態では、初期隙間Vによる遊びの区間が設けられているため、第1中間容量U2を得られる区間を長くでき、部品や制御手法を高精度にしなくとも、クラッチ容量を可変にできる。
また、レリーズスプリング荷重Wは、所定量M2に達した状態であっても、サブスプリング荷重S2を上回らないように設定されている。このため、所定量M2の状態であっても、リフタープレート96は、軸方向に変位せず、ストッパ板105に当接したままである。
可動側リフターカム284の回動量が所定量M2に達した状態では、クリアランス調整部211がカバー内壁面210aに当接しているため、固定側リフターカム283は、カバー内壁面210a側に移動することはできない。このため、可動側リフターカム284の回動量が所定量M2からさらに増加すると、可動側リフターカム284は、固定側リフターカム283からの反力を受ける。この反力を受けた可動側リフターカム284は、ボールベアリング87を介してリフタープレート96を直接的に押圧し、リフタープレート96をクラッチ切断方向に移動させる。
詳細には、可動側リフターカム284の回動量が所定量M2よりもわずかに大きくなるだけで、可動側リフターカム284はリフタープレート96を直接押し始める。この直接的な押しにより、図10に示すように、リフタープレート96は、サブスプリング97の付勢力に抗してガイド軸部99bに沿って段部99c側へリフトされ、ストッパ板105から離れる。
可動側リフターカム284によってリフタープレート96が第2の所定リフト量L2だけ移動させられ、リフタープレート96が段部99cに当接すると、プレッシャプレート93は、リフタープレート96によって押圧され、メインスプリング95の付勢力に抗してクラッチ切断方向に移動する。詳細には、プレッシャプレート93がわずかにでもクラッチ切断方向に押圧されると、プレッシャプレート93とクラッチセンタ92とによるクラッチ板94の狭持は解除され、クラッチ容量は0になる。
さらに、レリーズスプリング231は、皿ばねとして設けられるため、レリーズスプリング231をコンパクトに設けることができる。
また、貫通カラー部208のクラッチカバー30dの外方への突出箇所である外側突出部208bを覆うようにキャップ部材212が設けられるため、貫通カラー部208の周辺からのオイル漏れを防止できる。
48,248 クラッチ装置
51 変速用クラッチ機構(多板クラッチ)
83,283 固定側リフターカム
84,284 可動側リフターカム
85 ボール(ボール部材)
93 プレッシャプレート
94 クラッチ板
95 メインスプリング(スプリング)
96 リフタープレート
97 サブスプリング(スプリング)
130 中間部材
131,231 レリーズスプリング
132b 嵌合孔大径部(可動側リフターカムのインロウ嵌合部)
132c リフター側段部(段部の他方)
132d 貫通孔小径部(貫通孔)
133c カム側フランジ部
135 操作部材
140 カラー部材
140b カラー側フランジ部(フランジ部)
141 中間部材側嵌合部(中間部材のインロウ嵌合部)
141a 先端面(端部)
143 中間部材側フランジ部
144 貫通孔
145 中間部材側段部(段部の一方)
146 ストッパ部材
147 ストッパ部材固定ボルト(ボルト)
149 内周面底部
201 アンカー部材
202 アンカー支持孔部(孔部)
208 貫通カラー部
206 アンカー側フランジ部(フランジ部)
209 止め輪部材
211 クリアランス調整部
212 キャップ部材
Claims (12)
- スプリング(95,97)の押圧力によって複数のクラッチ板(94)をクラッチ接続方向へ付勢するプレッシャプレート(93)、及び、当該プレッシャプレート(93)をクラッチ切断方向へリフトするリフタープレート(96)を有する多板クラッチ(51)と、前記リフタープレート(96)をリフトさせる操作部材(135)とを有するクラッチ装置において、
前記操作部材(135)と前記リフタープレート(96)との間に、前記操作部材(135)に対し相対変位可能な中間部材(130)が配置され、
前記操作部材(135)の操作量に応じて前記リフタープレート(96)をクラッチ切断方向へ付勢するレリーズスプリング(131)が、前記操作部材(135)と前記中間部材(130)との間に配置され、
前記操作部材(135)及び前記中間部材(130)には、共に軸方向に貫通する貫通孔(132d,144)と、当該貫通孔(132d,144)の内壁から径方向内側に突出する段部(132c,145)とがそれぞれ設けられ、
前記操作部材(135)及び前記中間部材(130)の前記貫通孔(132d,144)に挿通され、前記操作部材(135)及び前記中間部材(130)の前記段部の一方(145)に係止されるフランジ部(140b)を有するカラー部材(140)と、
前記カラー部材(140)の端に設けられ、前記操作部材(135)及び前記中間部材(130)の前記段部の他方(132c)を係止するストッパ部材(146)とを備え、
前記レリーズスプリング(131)のプリロードは、前記段部の一方(145)が前記フランジ部(140b)に当接するとともに前記段部の他方(132c)が前記ストッパ部材(146)に当接することで受けていることを特徴とするクラッチ装置。 - 前記操作部材(135)は、クラッチカバー(30d)側に周方向の相対変位を固定される固定側リフターカム(83)と、ボール部材(85)を介して当該固定側リフターカム(83)と協働することで前記リフタープレート(96)をリフトさせる可動側リフターカム(84)とを備え、前記可動側リフターカム(84)と前記中間部材(130)とがインロウ嵌合され、
前記可動側リフターカム(84)側に設けられるカム側フランジ部(133c)と、前記中間部材(130)側に設けられる中間部材側フランジ部(143)との間に、前記レリーズスプリング(131)がコイルスプリングとして設けられることを特徴とする請求項1記載のクラッチ装置。 - 前記ストッパ部材(146)は、前記カラー部材(140)に形成された雌ねじに締結されるボルト(147)によって固定されることを特徴とする請求項1または2記載のクラッチ装置。
- 前記レリーズスプリング(131)には、前記操作部材(135)の回動前からプリロードがかけられているとともに、当該プリロードは、前記ストッパ部材(146)によって受け止められていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のクラッチ装置。
- 前記操作部材(135)と前記中間部材(130)とは、前記操作部材(135)が前記中間部材(130)よりも径方向外側に位置するようにインロウ嵌合され、
前記操作部材(135)のインロウ嵌合部の内周面底部(149)は、前記操作部材(135)が所定量リフトした後、前記中間部材(130)のインロウ嵌合部の端部(141a)と当接するように設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のクラッチ装置。 - 前記リフタープレート(96)は、前記レリーズスプリング(131)のプリロードよりも大きなプリロードが付された前記スプリング(97)の押圧力によってクラッチ接続方向に付勢されており、前記操作部材(135)が所定量だけ操作されると、前記段部の他方(132c)が前記ストッパ部材(146)から離れて前記プリロードが前記リフタープレート(96)に伝達され、
前記操作部材(135)の操作量の増加に伴って圧縮される前記レリーズスプリング(131)によって前記リフタープレート(96)がクラッチ切断方向にさらに押圧され、
前記操作部材(135)の操作量がさらに増加すると、前記操作部材(135)が前記中間部材(130)に直接当接し、前記中間部材(130)を介して前記リフタープレート(96)をクラッチ切断方向に押圧することを特徴とする請求項1記載のクラッチ装置。 - スプリング(95,97)の押圧力によって複数のクラッチ板(94)をクラッチ接続方向へ付勢するプレッシャプレート(93)、及び、当該プレッシャプレート(93)をクラッチ切断方向へリフトするリフタープレート(96)を有する多板クラッチ(51)と、クラッチカバー(30d)側に周方向の相対変位を固定される固定側リフターカム(283)と、ボール部材(85)を介して当該固定側リフターカム(283)と協働することで前記リフタープレート(96)をリフトさせる可動側リフターカム(284)とを備えるクラッチ装置において、
前記クラッチカバー(30d)に対し周方向には相対変位が固定されるとともに、軸方向には相対変位が可能なアンカー部材(201)が、前記固定側リフターカム(283)と前記クラッチカバー(30d)との間に設けられ、
前記可動側リフターカム(284)の回動に応じて前記固定側リフターカム(283)をクラッチ切断方向に付勢するレリーズスプリング(231)が、前記アンカー部材(201)と前記クラッチカバー(30d)との間に配置されることを特徴とするクラッチ装置。 - 前記クラッチカバー(30d)に前記アンカー部材(201)が挿通される孔部(202)が設けられ、前記アンカー部材(201)には、前記孔部(202)を貫通する貫通カラー部(208)が設けられ、
前記貫通カラー部(208)の前記クラッチカバー(30d)よりクラッチ寄りの箇所に径方向に延びるフランジ部(206)が設けられ、
前記貫通カラー部(208)の前記クラッチカバー(30d)より外方に突出した箇所に、前記レリーズスプリング(231)の軸方向荷重を受ける止め輪部材(209)が設けられることを特徴とする請求項7記載のクラッチ装置。 - 前記レリーズスプリング(231)には、前記可動側リフターカム(284)の回動前からプリロードがかけられているとともに、当該プリロードは、前記止め輪部材(209)によって受け止められていることを特徴とする請求項8記載のクラッチ装置。
- 前記レリーズスプリング(231)は、皿ばねとして設けられることを特徴とする請求項8記載のクラッチ装置。
- 前記アンカー部材(201)の前記フランジ部(206)の前記皿ばね(231)よりも径方向内側の位置に、前記クラッチカバー(30d)側に突出するクリアランス調整部(211)が設けられ、前記固定側リフターカム(283)が前記クラッチカバー(30d)側に所定量移動すると、前記クリアランス調整部(211)が前記クラッチカバー(30d)に当接することを特徴とする請求項10記載のクラッチ装置。
- 前記貫通カラー部(208)の前記クラッチカバー(30d)の外方への突出箇所を覆うようにキャップ部材(212)が設けられることを特徴とする請求項8記載のクラッチ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013203555A JP6138645B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | クラッチ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013203555A JP6138645B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | クラッチ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015068422A JP2015068422A (ja) | 2015-04-13 |
JP6138645B2 true JP6138645B2 (ja) | 2017-05-31 |
Family
ID=52835293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013203555A Expired - Fee Related JP6138645B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | クラッチ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6138645B2 (ja) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS387907B1 (ja) * | 1960-01-25 | 1963-06-03 | ||
JPS62184228A (ja) * | 1986-02-07 | 1987-08-12 | Honda Motor Co Ltd | 車両用クラツチのオ−トアジヤスタ機構 |
JPS62233524A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-13 | Honda Motor Co Ltd | 車両用クラツチ装置 |
JPH01145427A (ja) * | 1987-11-30 | 1989-06-07 | Honda Motor Co Ltd | 車両用クラッチ |
JP3089429B2 (ja) * | 1990-11-27 | 2000-09-18 | 株式会社エフ・シー・シー | 湿式多板クラッチ |
JP4354110B2 (ja) * | 2000-12-15 | 2009-10-28 | 本田技研工業株式会社 | クラッチ用リフタ装置 |
JP4451162B2 (ja) * | 2004-03-04 | 2010-04-14 | 本田技研工業株式会社 | 多板クラッチ構造 |
JP5186118B2 (ja) * | 2006-03-14 | 2013-04-17 | 川崎重工業株式会社 | 多板摩擦クラッチ及び自動二輪車 |
JP5717025B2 (ja) * | 2010-09-17 | 2015-05-13 | 株式会社エフ・シー・シー | クラッチ装置におけるクラッチレリーズ機構 |
-
2013
- 2013-09-30 JP JP2013203555A patent/JP6138645B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015068422A (ja) | 2015-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10352373B2 (en) | Multiple plate clutch | |
US10066744B2 (en) | Transmission apparatus and power unit for a vehicle, and vehicle including same | |
US8408086B2 (en) | Automated shift control device and straddle-type vehicle equipped with the same | |
US10543883B2 (en) | Speed change apparatus for vehicle | |
EP2093449B1 (en) | Motorcycle including centrifugal clutch | |
JP6016599B2 (ja) | 自動変速機のシフト操作装置 | |
US10012312B2 (en) | Speed change apparatus for vehicle | |
US8210334B2 (en) | Motorcycle with centrifugal clutch | |
US9481372B2 (en) | Speed change apparatus for vehicle | |
JP5898023B2 (ja) | 車両の変速装置 | |
JP6138645B2 (ja) | クラッチ装置 | |
JP6454207B2 (ja) | 車両の変速装置 | |
EP3220015B1 (en) | Variable speed control system | |
JP2014199102A (ja) | 変速装置 | |
JP4832110B2 (ja) | クラッチのレリーズ機構 | |
JP5981870B2 (ja) | 車両の変速制御装置 | |
JP6322111B2 (ja) | 車両の変速装置 | |
JP6419625B2 (ja) | 車両の変速装置 | |
JP6247978B2 (ja) | 変速機 | |
JP2015190541A (ja) | 摩擦板式クラッチのレリーズ構造 | |
JP2002257154A (ja) | 自動二輪車用変速機のドッグクラッチ | |
JP6401096B2 (ja) | 車両の変速装置 | |
JP2008256003A (ja) | 車両 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160907 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160913 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170426 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6138645 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |