JP6138539B2 - 可溶化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、HLB11〜16の範囲にあるノニオン界面活性剤、モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリル、アニオン性界面活性剤、コレステロール及び/又はフィトステロール、エタノールを配合することを特徴とする可溶化組成物に関するものであり、更に詳しくは経時安定性に優れるだけでなく、肌に塗布することにより肌状態改善効果にも優れるものに関する。
従来より、水系に油分等を安定分散させる技術の一つに可溶化がある。一般に水系における可溶化とは、油溶性物質等の水に溶解しない物質(被可溶化物質)を界面活性剤(可溶化剤)を用いて、特定の構造(液晶、ミセル)中に熱力学的に安定に取り込んだものであり、外観は透明ないし半透明の性状を有する。これまで、様々な油溶性物質を可溶化させる試みがなされているが、被可溶化物質の質的性質により経時安定的に可溶化させることが困難な場合がある。
被可溶化物質は種々あるが、例えばコレステロールやセラミド等の細胞間脂質は、化粧料や皮膚外用剤に配合される成分として注目されている成分である。しかしながらこれらの成分は、結晶性が高く、化粧料等に安定に配合するためには油分等に溶解させる必要がある。このため、油分の配合量が多い乳化系での配合検討は種々行われている。一方、これら細胞間脂質を微細化して安定に配合する、高圧分散機器等を用いる技術もある。
このような安定に配合する技術としては、リン脂質(ホスファチジルコリン)やマルチトール脂肪酸エステルを主な膜成分とし、コレステロールを分散させる製剤開発の提案がなされている(たとえば特許文献1、2参照)。また、セラミド、コレステロール、リン脂質からなる複合物を、多価アルコールを含有する水相と混合する方法(たとえば特許文献3参照。)また、イソステアリン酸やその他の脂肪酸を必須成分とし、親水性界面活性剤と組み合わせることで半透明〜透明の化粧水状化粧料を提案されている(たとえば特許文献4〜6参照)。また、高圧乳化機などの特殊な物理的技術を利用することで超微粒子化した半透明または透明な化粧料が提案されている(たとえば特許文献7参照)。
特開2006−124378号公報 特開平06−157296号公報 特開2000−229811号公報 特開2001−270807号公報 特開2010−173999号公報 特開平01−246209号公報 特開2003−95845号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術は、リポソームやベシクル製剤の平均粒子径が大きいことから、肌への効果に対して即効性が得られない場合があった。また、特許文献3の技術は、多価アルコールの配合量により、べたつき等の問題が生じる場合があった。また、特許文献4、5、6の技術は、イソステアリン酸やその他の脂肪酸を必須成分とすることから界面活性剤量も増加し、べたつき等の問題が生じる場合や良好な使用性が得られないなどの問題があった。また、特許文献7の技術は、高圧乳化機を用いることにより煩雑な行程を経る必要があり、かつ長期安定性に懸念がある場合があった。
かかる実情に鑑み、本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、種々の界面活性剤の中でもHLB11〜16のノニオン性界面活性剤を用いて、結晶性の高いコレステロール等を可溶化させるために、共存させる特定の成分が必要であるという知見を見出し、種々の成分を検討した結果、モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリルを用いれば、結晶性の高いコレステロール等を可溶化できるという知見を見出した。そしてさらにアニオン性界面活性剤とアルコールを配合することにより経時安定性に優れた可溶化組成物を得、該組成物は肌状態改善効果にも優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(e);
(a)HLB11〜16の範囲にあるノニオン性界面活性剤
(b)モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリル
(c)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸又はその塩、ステアロイルメチルタウリン塩、ステアロイルグルタミン酸又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも一つであるアニオン性界面活性剤
(d)コレステロール及び/又はフィトステロール
(e)エタノール
を配合することを特徴とする可溶化組成物を提供するものである。
また、本発明は、次の成分(a)〜(e);
(a)HLB11〜16の範囲にあるノニオン性界面活性剤
(b)モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリル
(c)アニオン性界面活性剤
(d)コレステロール及び/又はフィトステロール
(e)エタノール
を配合し、前記成分(b)と前記成分(d)との配合質量割合(b)/(d)が、2〜20であることを特徴とする可溶化組成物を提供するものである。
成分(a)が、HLBが11〜16のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であることを特徴とする可溶化組成物を提供するものである。
前記可溶化組成物100質量%に対して、前記成分(a)の配合量が、0.2〜3.0質量%であり、前記成分(b)の配合量が、0.2〜2.0質量%であり、前記成分(c)の配合量が、0.02〜0.1質量%であり、前記成分(d)の配合量が、0.02〜0.1質量%であり、前記成分(e)の配合量が、8〜50質量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の可溶化組成物を提供するものである。
化粧料であることを特徴とする可溶化組成物を提供するものである。
皮膚外用剤であることを特徴とする可溶化組成物を提供するものである。
本発明の可溶化組成物は、コレステロール等を経時安定的に可溶化でき、さらに該可溶化組成物を肌に塗布することにより肌状態改善効果等にも優れるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明に用いる成分(a)であるノニオン性界面活性剤は、HLB11〜16の範囲にあるものであり、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エタノールアミド、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等が挙げられる。
特に、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、可溶化組成物を形成するための立体構造の点から好ましい(以下、ポリオキシエチレンをPOEと記載する場合がある)。より具体的にはPOE(40)硬化ヒマシ油、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(80)硬化ヒマシ油、POE(20)POP(6)デシルテトラデシルエーテル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等をあげることができ、本発明においては、POE(60)硬化ヒマシ油がより好ましい。このような市販品には、ニッコールHCO−60(日光ケミカルズ社製)等がある。
また成分(a)は、後述する成分(b)、成分(c)、及び成分(e)を組み合わせることで、成分(d)を簡便かつ安定的に微細可溶化し、肌状態改善効果を付与することができる。
本発明の成分(a)の配合量は、特に限定されるものではないが、0.2〜3.0質量%(以下「質量%」は、単に「%」と略す)、より好ましくは、0.6〜2.5%であると、経時安定性に優れ、さらに肌状態改善効果の観点から優れたものとできる。なお、後述する成分(d)との配合比を特定の範囲とすることにより、コレステロールやフィトステロールを配合した場合の可溶化組成物の経時安定性を向上させることができ、また肌状態改善効果も優れるものとすることが可能となる。このような比率としては、特に限定されるものではないが、(a)/(d)が2〜30、より好ましくは6〜25の範囲である。
本発明に用いる成分(b)モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリルは、通常化粧料に用いられるものであり、前記成分(a)、及び後述する成分(c)、成分(d)、成分(e)と組み合わせることで、経時安定性や、肌状態改善度等において好ましい。
本発明の成分(b)の配合量は、特に限定されるものではないが、本発明の成分(a)の配合量は、特に限定されるものではないが、0.2〜2.0%、より好ましくは、0.5〜1.5%であると、経時安定性の観点から優れたものとできる。なお、後述する成分(d)との配合比を特定の比率にして配合することにより、成分(d)をより安定的に微細分散させることができ、さらに、高い肌状態改善効果を付与することが可能となる。このような比率としては、特に限定されるものではないが、成分(b)/(d)が2〜20の範囲であることが好ましく、より好ましくは5〜15の範囲であることで、特に安定性に優れた微細可溶化組成物を調製することが可能となり、さらに、より高い肌状態改善効果を付与することが可能となる。
本発明における成分(c)であるアニオン性界面活性剤は、本発明において可溶化組成物の安定性に寄与するものである。通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン;ラウリル硫酸Na、ラウリル硫酸K等の高級アルキル硫酸エステル塩;POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸Na等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンNa等のN−アシルサルコシン酸;N−ミリストイル−N−メチルタウリンNa、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンNa、ステアロイルメチルタウリンNa等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;POEオレイルエーテルリン酸Na、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸Na、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸Na、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸Na等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸Na、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩;ラウロイルグルタミン酸、ステアロイルグルタミン酸、ミリストイルグルタミン酸等のアシルグルタミン酸;ロート油等の硫酸化油;POEアルキルエーテルリン酸、POEアルキルアリルエーテルリン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸Na、パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。ここで上記記載の塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の無機塩でも、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等の有機塩であってもよい。また、脂肪酸塩は、予め中和したものを用いてもよいが、脂肪酸、アルカリを別々に含有して用いることのいずれでもよい。
本発明においては、特にポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸又はその塩、ステアロイルメチルタウリン塩、ステアロイルグルタミン酸又はその塩等が好ましく、特にポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸又はその塩がより好ましい。このような市販品には、NIKKOL DDPシリーズがあり、具体的には、NIKKOL DDP−8(日光ケミカルズ社製)等がある。
本発明の化粧料における成分(c)の配合量は特に限定されるものではないが、0.02〜0.1%が好ましく、より好ましくは0.03〜0.07%である。この範囲で配合させると、肌状態改善効果に特に優れるものとなる。
本発明に用いられる成分(d)コレステロール及び/又はフィトステロールは、通常化粧料に用いられるものであり、前記成分(a)、成分(b)、成分(c)、及び後述する成分(e)と組み合わせることで、水中にて長期安定な可溶化組成物を形成するものだけでなく、肌状態改善効果を付与するものである。本発明においては、肌状態改善効果の観点から、より角層構成成分に近いコレステロールが好ましい。
本発明の化粧料における成分(d)の配合量は特に限定されるものではないが、0.02〜0.1%が好ましく、より好ましくは0.03〜0.07%である。この範囲で配合させると、肌状態改善度に特に優れるものとなる。
本発明に用いる成分(e)エタノールは、可溶化組成物とするために配合されるものであり、化粧料に一般に用いられるものであれば、特に制限されない。
本発明における成分(e)の配合量は特に限定されるものではないが、可溶化組成物の経時的安定性から、8〜50%が好ましく、特に、8〜20%がより好ましい。この範囲で配合させると、可溶化組成物の経時的安定性が特に優れるものとなる。
本発明の可溶化組成物は、肌状態を改善することを特徴とするものであり、スキンケア用の化粧料として特に好適である。なお、本発明における可溶化組成物の可溶化とは、以下のように定義されるものである。分光光度計UV−2500PC(島津製作所製)を用いて波長700nmの透過率として、透過率が95.0〜100%の範囲にあるものをさす。ここで水の透過率を100%とする。本発明の可溶化組成物は、透明ないし半透明の外観を呈しており、いわゆるミセルないしマイクロエマルションであるものを指す。
本発明の可溶化組成物の製造方法は、公知の可溶化方法であれば特に限定されることなく製造可能である。好ましいものを例示するならば、あらかじめ成分(d)を成分(e)溶解させておき、これに成分(a)〜(c)の界面活性剤を添加し、これを撹拌しながら水に混合する方法を用いることで、経時的安定性に優れた可溶化組成物とすることができる。
本発明の可溶化組成物には、上記必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される成分として、上記必須成分以外に任意成分を加えることができる。この任意成分の例として、成分(a)〜(c)以外の界面活性剤、(d)以外の油溶性成分、成分(e)以外の水溶性成分、酸化防止剤、防腐剤、香料、色素等を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。以下にさらに詳細に記載する。
前記成分(a)〜(c)以外の界面活性剤としては以下に詳細に記載するものを、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。例えば、非イオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
前記成分(d)以外の油溶性成分としては、以下に詳細に記載するものを、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。化粧品に一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、モクロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK群のビタミン等の油溶性ビタミン類、ラウリルアルコール等の高級アルコール類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルポリシロキサン、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性メチルポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、ステアリル変性メチルポリシロキサン、オレイル変性メチルポリシロキサン、ベヘニル変性メチルポリシロキサン、ポリビニルピロリドン変性メチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、12−ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを1種または2種以上用いることができる。
水溶性成分としては、以下に詳細に記載するものを、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができ、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよい。例えば、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1、2−ペンタンジオール、ジプリピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、タンパク質、ムコ多糖、アミノ酸、トレハロース、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の保湿剤、リン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩等の緩衝剤としての水溶性塩、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。また、水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の可溶化組成物は、上記成分の他に、通常、皮膚外用剤又は化粧料に使用される成分、界面活性剤、水溶性高分子、保湿剤、油剤、防腐剤、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本発明の皮膚外用剤の用途としては、外用液剤、外用ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤、ハップ剤、硬膏剤、噴霧剤、エアゾール剤等が挙げられる。
本発明の化粧料の用途としては、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディクリーム、クレンジング料、日焼け止め料等のスキンケア化粧料、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、化粧用下地化粧料を例示することが出来、その使用方法は、手又はコットンで使用する方法、不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1〜22及び比較例1〜15:可溶化組成物
下記表1〜表4に示す処方の可溶化組成物を調製し、外観(透明性評価)、経時的安定性、肌状態改善度について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1〜表4に示す。
Figure 0006138539
Figure 0006138539
Figure 0006138539
Figure 0006138539
(1)製造直後の透明性評価
本実施例における可溶化組成物の透明性評価は、25℃、1気圧においてSIMADZU社製の吸光光度計UV−2500PC(光源波長700nm)を用いて測定し、透明性評価として次の基準に従って評価を行った。なお、コントロールとして精製水の透過率を100とした。
4段階判定基準
(判定):透過率測定結果(単位は%):外観
◎ :99.0〜100 :無色透明
○ :95.0〜99.0未満 :無色からやや青みがかった透明
△ :75〜95.0未満 :半透明
× :75未満 :不透明
なお、表1〜4において、判定マークの下段の数値は透過率の測定値である。
(2)経時的安定性評価
各試料を5℃及び40℃の恒温槽に1ヶ月保管した後、25℃環境に戻したものと、室温にて1ヶ月保管したものを、前記、透明性評価の4段階基準にて評価を行い、恒温槽保管の透明性の外観比較を行った。
(3)肌状態改善効果評価
本発明の可溶化組成物の肌状態改善度は、男女パネル10名を用いて行い、アセトンを用いて荒れ肌作成後の肌状態を基準日とし、表1〜表4に記載の本発明品又は比較品を左頬に、比較として精製水(コントロール)を右頬にそれぞれ2gを、朝晩2回ずつ、1ヶ月間連続使用による塗布を行い、肌の水分量をコンダクタンス値としてSKICONー200EX(IBS社製)で測定し、数値変化として評価した。
評価方法としては、肌状態改善効果として次式(1)より算出し、下記基準に従って評価を行った。
A:荒れ肌作成した後の肌水分量(左、右頬それぞれA(左)、A(右)とする)
B:荒れ肌に対して、1ヶ月後、本発明品又は比較品のいずれかを塗布した後の肌水分量(左の頬)
C:荒れ肌に対して、1ヶ月後、精製水(コントロール)を塗布した後の肌水分量(右の頬)

肌状態改善度 = [B−A(左)]/[C−A(右)] ・・・(1)

4段階判定基準
(判定):肌状態改善度
◎ :2.5以上〜 :肌の水分量がかなり改善されている
○ :2.0以上〜2.5未満:肌の水分量が改善されている
△ :1.5以上〜2.0未満:肌の水分量があまり改善されていない
× :1.5未満 :肌の水分量がほとんど改善されていない

なお、評価の「-」は、経時安定性評価において、沈殿が生じたため、未評価としたものである。
表1〜表4の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜22の可溶化組成物は、比較例1〜15の可溶化組成物に比べ、透明度、経時的安定性、肌状態改善度において優れたものであった。これに対して、成分(a)の代わりにHLB10.5のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を用いた比較品1、成分(a)の代わりにHLBが18のポリオキシエチレンフィトステリルエーテルを用いた比較品2、成分(a)の代わりにHLB10のポリオキシエチエチレンコレステリルエーテルを用いた比較品3のいずれもが、製造直後から外観の透明度が劣り、経時安定性においても優れないものであった。また成分(a)の代わりにポリオキシエチレンフィトステロール(HLB9.5)を用いた比較品4は、製造直後から沈殿が生じるなど、問題となるものであった。これらの結果から本発明のHLB11〜16の範囲にあるものが重要であることが示唆された。続いて、成分(b)や成分(c)を配合していない比較品5や比較品12では、製造直後は可溶化されているものの、経時安定性評価においては、沈殿が生じるなど著しく品質が劣るものであった。また、成分(b)の代わりに、従来よりコレステロール等の溶剤としても使われるイソステアリン酸を用いた比較品6や、成分(b)の類似構造を有する成分として、グリセリンに代えた比較品7、ジグリセリンに変えた比較品8、ジイソステアリン酸ジグリセリルに変えた比較品9、トリイソステアリン酸ジグリセリルに変えた比較品10、テトライソステアリン酸ジグリセリルに変えた比較品11では経時安定性のもので十分でないものがあり、またいずれのものでも肌状態改善は見られなかった。成分(d)の代わりに細胞間脂質としてセラミド2に変えた比較品13においても経時安定性が十分とならず、成分(d)を含有していない比較品14では、肌状態改善が見られなかったことから、本発明は成分(d)の成分を安定配合できる技術であることが理解できる。また、エタノールを配合していない比較品15は製造において、組成物の製造できないものであった。
以上の検討結果から、本発明品である成分(A)〜成分(E)の全てを配合したものでなければ、製造直後の外観、経時的安定性を満足できるものとはならず、また肌状態改善度に優れるものとはならないことが示された。
実施例2:透明化粧水
(成分) (%)
1.POE(60)硬化ヒマシ油(HLB14.0) 1.0
2.モノイソステアリン酸ジグリセリル(HLB5.5) 0.8
3.POE(8)アルキル(12−15)エーテルリン酸 0.05
4.コレステロール 0.1
5.防腐剤 適量
6.香料 適量
7.エタノール 10.0
8.精製水 残部
(製造方法)
A:成分1〜7を50℃で均一に溶解混合する。
B:Aを成分8に添加し、室温にて可溶化し、透明化粧水を得た。
以上のようにして得られた透明化粧水は透明度及び経時的安定性に優れ、さらに連続使用にて肌状態を改善する効果に優れた可溶化組成物であった。
実施例3:半透明化粧水
(成分) (%)
1.POE(40)硬化ヒマシ油(HLB12.5) 1.0
2.モノイソステアリン酸ジグリセリル(HLB5.5) 0.8
3.POE(8)アルキル(12−15)エーテルリン酸 0.05
4.コレステロール 0.1
5.防腐剤 適量
6.香料 適量
7.エタノール 10.0
8.精製水 残部
(製造方法)
A:成分1〜7を50℃で均一に溶解混合する。
B:Aを成分8に添加し、室温にて可溶化し、半透明化粧水を得た。
以上のようにして得られた半透明化粧水は経時的安定性に優れ、さらに連続使用にて肌状態を改善する効果に優れた可溶化組成物であった。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)〜(e);
    (a)HLB11〜16の範囲にあるノニオン性界面活性剤
    (b)モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリル
    (c)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸又はその塩、ステアロイルメチルタウリン塩、ステアロイルグルタミン酸又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも一つであるアニオン性界面活性剤
    (d)コレステロール及び/又はフィトステロール
    (e)エタノール
    を配合することを特徴とする可溶化組成物。
  2. 次の成分(a)〜(e);
    (a)HLB11〜16の範囲にあるノニオン性界面活性剤
    (b)モノイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はモノオレイン酸ジグリセリル
    (c)アニオン性界面活性剤
    (d)コレステロール及び/又はフィトステロール
    (e)エタノール
    を配合し、前記成分(b)と前記成分(d)との配合質量割合(b)/(d)が、2〜20であることを特徴とする、可溶化組成物。
  3. 前記成分(a)が、HLBが11〜16のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であることを特徴とする請求項1又は2に記載の可溶化組成物。
  4. 前記可溶化組成物100質量%に対して、前記成分(a)の配合量が、0.2〜3.0質量%であり、前記成分(b)の配合量が、0.2〜2.0質量%であり、前記成分(c)の配合量が、0.02〜0.1質量%であり、前記成分(d)の配合量が、0.02〜0.1質量%であり、前記成分(e)の配合量が、8〜50質量%であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の可溶化組成物。
  5. 化粧料であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の可溶化組成物。
  6. 皮膚外用剤であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の可溶化組成物。
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