JP6137157B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体上に潤滑剤を供給する機能を有する画像形成装置、およびその画像形成装置における画像形成方法に関するものである。
従来から、複合機、複写機、プリンターといった電子写真方式の画像形成装置が広く普及している。このような電子写真方式の画像形成装置は、一般的には、回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、形成されたそのトナー像を転写体または媒体に転写する転写装置と、トナー像の転写後に像担持体表面に付着した残トナーを回収して像担持体表面を清掃するクリーニング部材とを含む。
像担持体としては感光体が用いられる。感光体に対しては、感光体表面を一様に帯電する帯電工程、感光体表面を指定された画像パターンに従って露光することで静電潜像を形成する露光工程、像担持体にトナーを供給することで静電潜像を現像する現像工程とからなるサイクルが繰り返し実行される。
また、クリーニング部材と像担持体との間に生じる摩擦力を低減することを目的として、像担持体上に潤滑剤(以下、「滑材」とも称する。)を供給する滑材供給機構が設けられることが一般的となっている。滑材としては、一般的には、ステアリン酸金属塩などの金属石鹸が用いられる。滑材供給機構としては、クリーニング部材の上流側または下流側にブラシなどからなる塗布機構を設けたもの、トナーに滑材を添加して現像部にて滑材を供給するもの、あるいは、それらを組み合わせたものが知られている。滑材供給機構を設けることで、像担持体表面に滑材が塗布されて、像担持体表面のトナーに対する摩擦係数が低下する。摩擦係数の低下によって、像担持体表面に形成されたトナー像を転写材などに転写するときの転写不良が抑制され、トナー像の画質を高めることができる。また、像担持体とそれに圧接されている部材(例えば、クリーニングブレードなど)との間の摩擦係数も低下するため、像担持体表面の磨耗(削れ)を抑制する効果があり、像担持体の寿命を延ばすこともできる。
例えば、特開2002−006689号公報(特許文献1)は、トナー画像を形成する像担持体に潤滑剤を供給して、長寿命化するとともに画像品質を向上させる画像形成装置を開示する。より具体的な構成として、特許文献1に開示された画像形成装置は、感光体上の放電生成物を除去するために、感光体上の滑材を一時的に回収し、摩擦係数を上げ、その後滑材を供給する。
また、特開2014−142472号公報(特許文献2)は、感光体の摩耗段差を軽減することができる画像形成装置を開示する。より具体的な構成として、特許文献2に開示された画像形成装置は、感光体で形成される画像を感光体の回転軸方向(長手方向)に複数に分割したブロック毎に該ブロックに対応する画像情報の階調値を積算して積算画像量を求めることにより、感光体の回転軸方向の位置を特定して感光体上の摩耗段差の発生を予測する。そして、画像形成装置は、予測される位置に、ZnSt供給画像を形成してZnSt粒子を供給することにより、当該位置において感光体表面の摩耗が進まないようにする。
なお、滑材を供給するものではないが、特開2007−240768号公報(特許文献3)は、像担持体上に対してトナーが少ない箇所にのみ適切な量のトナーを供給可能として、クリーニングブレードの能力を最大限発揮させることのできる画像形成装置を開示する。
一方で、滑材によって形成される滑材層は、帯電工程などで生じる放電生成物によって劣化し、滑材自体もそれ自体の変質などによっても劣化する。このような劣化が生じると、滑材層の抵抗が低下することによる像流れが発生したり、滑材の滑性(摩擦力を低減する効果)が失われることによるクリーニングブレードの異常摩耗が発生したりする場合がある。
例えば、特開2006−259031号公報(特許文献4)は、帯電手段の放電により劣化した像担持体上の潤滑剤を除去する手段を設けることにより、画像品質の劣化や、異常画像の発生を防止することができる画像形成装置を開示する。より具体的な構成として、特許文献4に開示された画像形成装置では、感光体上に滑材除去手段と塗布手段とが設けられており、除去手段としてトナーが用いられる。
なお、滑材ではなく、紙粉などの異物を除去するという観点において、特開2013−101169号公報(特許文献5)は、生産性を低下させることなく、クリーニングブレードと中間転写ベルトとの当接部に蓄積される紙粉などの異物を除去するとともに、クリーニングブレードの中間転写ベルトに対する摺動性を確保できる構造を開示する。
特開2002−006689号公報 特開2014−142472号公報 特開2007−240768号公報 特開2006−259031号公報 特開2013−101169号公報
しかしながら、上述の先行発明においても、劣化した滑材を十分に除去することができず、像流れやクリーニングブレードの異常摩耗が発生する場合があった。この現象は、通常の画像形成時に供給されるトナーでは剥離できない、像担持体上に強固に付着した滑材層が劣化することによるものと考えられる。そのため、より効率的かつ強力に滑材を除去する構成および方法が要望されている。
本発明のある局面に従う画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、トナー像を被転写媒体に転写する転写手段と、転写後に像担持体上に残留するトナーを回収するクリーニング手段と、像担持体上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、現像手段からクリーニング手段までの間に、像担持体の表面に沿って配置された荷電手段と、制御手段とを含む。制御手段は、被転写媒体への転写を主目的として、トナー像を形成する第1のモードと、像担持体上の潤滑剤の回収を主目的として、荷電手段により、クリーニング手段に到達するトナーの帯電量を第1のモードに比較して高める第2のモードとを実行可能に構成される。
好ましくは、画像形成装置は、静電潜像の形成のために、前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段をさらに含む。
好ましくは、制御手段は、第2のモードにおいてクリーニング手段に到達するトナーの帯電量の絶対値が、第1のモードにおいてクリーニング手段に到達するトナーの帯電量に対して1.5倍以上であって、かつ、90μC/g以下となるように、荷電手段を制御する。
好ましくは、制御手段は、第2のモードにおいて、潤滑剤の供給が抑制されるように、潤滑剤供給手段を制御する。
好ましくは、制御手段は、第2のモードにおいてクリーニング手段に到達するトナーの量が、第1のモードにおいてクリーニング手段に到達するトナーの量より多くなるように、転写手段での転写条件を制御する。
好ましくは、現像手段は、潤滑剤供給手段としての機能を有する。
好ましくは、制御手段は、第2のモードにおいて、像担持体上の潤滑剤の回収に続いて、像担持体上に潤滑剤の層を形成するように潤滑剤供給手段を制御する。
好ましくは、制御手段は、予め定められた開始条件が満足されると、第2のモードに係る処理を実行する。
さらに好ましくは、開始条件は、第1のモードにおいて、トナー像を形成した回数が予め定められた値に到達することを含む。
さらに好ましくは、制御手段は、第2のモードにおいて、像担持体の回転軸方向全域にわたってトナーが存在する画像パターンを用いる。
あるいは好ましくは、開始条件は、第1のモードにおいて、同一の画像パターンが予め定められた回数にわたって連続して形成されることを含む。
さらに好ましくは、制御手段は、第2のモードにおいて、同一の画像パターンを反転して得られるネガパターンを用いる。
あるいは好ましくは、開始条件は、像担持体の回転軸方向に沿って設定された複数の領域の各々について算出される、第1のモードにおける印字濃度の積算値に関して、いずれか2つの領域の間で、印字濃度の積算値の差が予め定められた値を超えることを含む。
さらに好ましくは、制御手段は、荷電手段による像担持体の回転軸方向に沿った荷電量を、複数の領域のそれぞれの印字濃度の積算値に応じて調整する。
好ましくは、潤滑剤は、ステアリン酸金属塩である。
本発明の別の局面に従えば、画像形成装置における画像形成方法が提供される。画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、トナー像を被転写媒体に転写する転写手段と、転写後に像担持体上に残留するトナーを回収するクリーニング手段と、像担持体上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを含む。画像形成方法は、被転写媒体への転写を主目的として、トナー像を形成するステップと、像担持体上の潤滑剤の回収を主目的として、現像手段からクリーニング手段までの間に、像担持体の表面に沿って配置された荷電手段により、クリーニング手段に到達するトナーの帯電量を、被転写媒体への転写を主目的とする場合に比較して高めるステップとを含む。
本発明によれば、像担持体上に強固に付着した劣化滑材層を、より効率的かつ強力に除去でき、劣化滑材に起因する不具合を抑制することができる。
本実施の形態に従う画像形成装置の断面構成を示す概略構成図である。 本実施の形態に従うイメージングユニットの一構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従うイメージングユニットの別の構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従うイメージングユニットのさらに別の構成例を示す模式図である。 本願発明者らの新たな知見の主効果を検証するための原理実験に用いた構成を示す模式図である。 図5に示す原理実験の結果例を示すグラフである。 本願発明者らの新たな知見により滑材を除去できるメカニズムについて説明するための図である。 本実施の形態に従うリフレッシュモードにおいて使用される画像パターンの一例を説明するための図である。 本実施の形態に従うリフレッシュモードにおいて使用される画像パターンの別の一例を説明するための図である。 本実施の形態に従う画像形成装置におけるリフレッシュモードに係る処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う画像形成装置におけるリフレッシュモードに係る別の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う画像形成装置におけるリフレッシュモードに係るさらに別の処理手順を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.画像形成装置の装置構成>
まず、本実施の形態に従う画像形成装置100の装置構成について説明する。以下に説明する画像形成装置100は、典型例として、複合機(MFP:Multi-Functional Peripheral)として実装されるカラー画像形成装置である。但し、本実施の形態に従う劣化滑材を除去する機構および方法は、モノクロ画像形成装置にも適用可能である。また、カラー画像を形成する機構として、タンデム方式を例示するが、サイクル方式(典型的には、4サイクル方式)にも適用可能である。
図1は、本実施の形態に従う画像形成装置100の断面構成を示す概略構成図である。図1を参照して、画像形成装置100は、プリントエンジン110と、原稿読取部120と、排出トレイ130とを含む。
プリントエンジン110は、電子写真方式の画像形成プロセスを実行する。図1に示す構成においては、フルカラーの印刷出力が可能である。印刷出力された媒体は、排出トレイ130へ排出される。プリントエンジン110の詳細な構成については、後述する。
原稿読取部120は、原稿を読み取って、その読み取り結果をプリントエンジン110に対する入力画像として出力する。より具体的には、原稿読取部120は、イメージスキャナー122と、原稿給紙台124と、原稿自動送り装置126と、原稿排紙台128とを含む。
イメージスキャナー122は、プラテンガラス上に配置された原稿をスキャンする。イメージスキャナー122は、主要な構成要素として、原稿に対して光を照射する光源と、光源から照射された光が原稿で反射して生じる画像を取得するイメージセンサーと、イメージセンサーから画像信号を出力するためのAD(Analog to Digital:アナログデジタル)変換器と、イメージセンサーの前段に配置された結像光学系とを含む。
原稿自動送り装置126は、原稿給紙台124に配置された原稿を連続的にスキャンする。原稿給紙台124上に配置された原稿は、図示しない送出ローラーにより1枚ずつ送り出され、イメージスキャナー122または原稿自動送り装置126内に配置されたイメージセンサーによって順次スキャンされる。スキャン後の原稿は、原稿排紙台128へ排出される。
プリントエンジン110は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のそれぞれのトナー像を生成するイメージングユニット10C,10M,10Y,10K(以下、「イメージングユニット10」と総称することもある。)を含む。
本実施の形態に従う画像形成装置100は、一例として、それぞれのイメージングユニット10が生成したトナー像を、中間転写体を介して媒体Sに転写する構成を採用する。画像形成装置100は、中間転写体として、中間転写体駆動ローラー14および16により張架された中間転写ベルト12を含む。中間転写ベルト12は、中間転写体駆動ローラー14および16の回転駆動により、所定方向に回動される。中間転写体としては、図1に示す中間転写ベルトに代えて、中間転写ローラーを採用してもよい。なお、図1には、トナー像を中間転写体に一旦転写した後、被転写部材である媒体Sに転写する構成について例示するが、感光体上のトナー像を媒体Sに直接転写するようにしてもよい。
イメージングユニット10C,10M,10Y,10Kは、プリントエンジン110内に張架されて回転駆動される中間転写ベルト12に沿って、その順序に配置される。イメージングユニット10の各々は、感光体1と、帯電部2と、露光部3と、現像部4(対応するイメージングユニット10が生成するトナー像の色に対応させて、4C,4M,4Y,4Kとそれぞれ記載する)と、像担持体クリーニング部材5と、中間転写体接触ローラー6とを含む。
感光体1は、トナー像を担持する像担持体であり、その表面に感光層が形成された感光体ローラーが用いられる。感光体1は、その表面にトナー像が形成されるように配置されるとともに、中間転写ベルト12の回転方向に対応する方向に回転する。なお、像担持体としては、感光体ローラーに代えて、感光体ベルトを採用してもよい。
感光体1には、露光部3により静電潜像が形成されるとともに、現像部4によって静電潜像が現像されてトナー像が生成される。すなわち、帯電部2、露光部3、および現像部4は、感光体1に静電潜像およびトナー像を形成する。
帯電部2は、感光体1の表面を一様に帯電する。露光部3は、レーザー書き込みなどにより、指定された画像パターンに従って感光体1の表面を露光することで、その表面上に静電潜像を形成する。典型的には、露光部3は、レーザー光を発生するレーザダイオードと、主走査方向に沿ってレーザー光を感光体1の表面を露光させるポリゴンミラーとを含む。
現像部4は、像担持体である感光体1上に形成された静電潜像をトナー像として現像する。典型例として、現像部4は、トナーおよびキャリアからなる二成分系の現像剤を用いて静電潜像を現像する。なお、現像手段としては、一成分系の現像剤(トナー)を用いてもよい。
感光体1の表面に形成されたトナー像は、中間転写体接触ローラー6によって中間転写ベルト12に転写される。中間転写体接触ローラー6は、感光体1上に現像されたトナー像を被転写媒体である中間転写ベルト12に転写する。感光体1と中間転写ベルト12とは、中間転写体接触ローラー6を設けた部分で接触している。この接触している部分には、所定の転写バイアスが印加されるように構成されており、この転写バイアスによって、感光体1上のトナー像が中間転写ベルト12へ転写される。
中間転写ベルト12上には、それぞれの感光体1からトナー像が順次転写されて、4色のトナー像が重ね合わされることになる。重ね合わされたトナー像は、転写ローラー20および21によって、中間転写ベルト12から媒体Sへ転写される。媒体Sの転写に関する構成として、プリントエンジン110は、媒体Sを保持する給紙部30と、送出ローラー32と、搬送ローラー34および36と、定着部22とを含む。送出ローラー32は、給紙部30から媒体Sを順次送り出すとともに、搬送ローラー34および36によって搬送される。媒体Sの送り出しおよび搬送のタイミングと、中間転写ベルト12上でトナー像が重ね合わされた位置とを同期させることで、媒体Sの適切な位置に、トナー像を転写できる。トナー像が転写された媒体Sは、搬送経路38に沿って定着部22まで搬送され、定着部22でトナー像の定着処理が実行される。そして、トナー像が定着された後の媒体Sは、排出トレイ130へ排出される。
プリントエンジン110は、画像形成装置100の全体制御を司る制御部50を含む。制御部50は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリー、および、各種インターフェイスを含む。典型的には、プリントエンジン110では、プロセッサが不揮発性メモリーに格納されている各種プログラムを実行することで、画像形成装置100における画像形成に係る処理などが実行される。
制御部50としては、プロセッサがプログラムを実行することで実現されるが、これに代えて、その処理の全部または一部を専用のハードウェアを用いて実現してもよい。また、プロセッサがプログラムを実行する場合には、そのプログラムは、各種の記録媒体を介して不揮発性メモリーにインストールされ、あるいは、通信回線を介して図示しないサーバー装置などからダウンロードされてもよい。
<B.画像形成装置における基本的な画像形成プロセス>
次に、図1に示す画像形成装置100で実行される基本的な画像形成プロセスについて、その実行順に沿って説明する。
イメージングユニット10の各々において、感光体1は、帯電部2によりその表面を一様に帯電された後、露光部3により、入力画像の情報に従って発光が制御されるレーザーの走査露光を受ける。これによって、感光体1の表面には静電潜像が形成される。この感光体1を回転させながら露光部3により走査露光し、静電潜像を形成する工程(光書込工程)に用いる画像情報は、指定された入力画像(フルカラー画像)をシアン、マゼンタ、イエロー、黒のそれぞれの色情報に分解して得られた単色の画像情報であり、制御部50は、それぞれの画像情報に従って、レーザーの発光および走査を制御する。
単色の画像情報に従って形成された感光体1上の静電潜像は、それぞれの感光体1上で現像部4C,4M,4Y,4Kによって、対応するシアン、マゼンタ、イエロー、黒のトナーからなる単色の現像剤により現像され、それぞれの画像情報に応じたトナー像が形成される。すなわち、それぞれの感光体1上に対応する色の単色トナー像が形成される。それぞれの単色トナー像は、所定の転写バイアスの作用により、対応する感光体1と同期して、中間転写ベルト12上に順次転写されて重ね合わされる。中間転写ベルト12上に重ね合わされたそれぞれの単色トナー像は、転写ローラー20および21により、給紙部30から搬送された媒体S上に一括転写される。このとき、中間転写ベルト12と媒体Sとの間には、所定の転写バイアスが印加される。転写終了後、媒体S上のトナー像が定着部22により定着されることで、フルカラー画像が完成し、フルカラー画像が形成された媒体Sが排出トレイ130へ排出される。
感光体1における画像形成プロセスの最終工程として、感光体1上の転写残トナー(感光体1の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト12に転写した後に残ったトナー)がクリーニングされる。感光体1の表面に対するクリーニングを実施するために、感光体1に常時当接する像担持体クリーニング部材5が設けられている。像担持体クリーニング部材5は、トナー像の転写後に像担持体である感光体1上に残留するトナーを回収するクリーニング手段であり、感光体1に当接してその表面から転写残トナーを掻き取る。
同様に、中間転写ベルト12上の転写残トナーについてもクリーニングされる。中間転写ベルト12の表面に対するクリーニングを実施するために、中間転写ベルト12に当接する中間転写体クリーニング部材18が設けられている。中間転写体クリーニング部材18は、トナー像の転写後に像担持体である中間転写ベルト12上に残留するトナーを回収するクリーニング手段である。
<C.滑材供給機構>
次に、像担持体である感光体1上に潤滑剤(滑材)を供給する滑材供給機構について説明する。像担持体の周辺部材の構成例を、図2〜図4に示す。図2は、本実施の形態に従うイメージングユニット10の一構成例を示す模式図である。図3は、本実施の形態に従うイメージングユニット10の別の構成例を示す模式図である。図4は、本実施の形態に従うイメージングユニット10のさらに別の構成例を示す模式図である。
図2を示すイメージングユニット10においては、感光体1の周辺に、帯電部2、露光部3、現像部4、像担持体クリーニング部材5に加えて、滑材供給機構として、滑材供給部8および均し部材9が配置される。
滑材供給部8は、感光体1および固形滑材84に当接する塗布ブラシ81を含む。塗布ブラシ81は、感光体1に対して相対回転することで、固形滑材84を掻き取って感光体1に塗布する。均し部材9は、滑材供給部8によって供給された滑材を均すことで、感光体1表面での滑材層の形成を促進する。
塗布ブラシ81は、感光体1の幅方向(図中奥行き方向)に延在する軸部材82と、軸部材82の外周面に配置された複数の起毛83とを含む。一例として、塗布ブラシ81は、複数の起毛を植設した基布を軸部材82に巻き付け固定することによって構成される。基布の長さは、少なくとも感光体1の幅方向全域に起毛を接触させ得るように調整されている。軸部材82は、図示しないモータと機械的に結合されており、感光体1と独立に駆動可能となっている。また、専用のモータを設けなくても、他の部材の駆動部と機械的に結合して駆動させることも可能である。
塗布ブラシ81の回転により、固形滑材84が塗布ブラシ81の起毛に掻き取られて付着した後、感光体1表面に塗布される。すなわち、塗布ブラシ81が回転駆動することにより、滑材供給部8が滑材供給機構として機能することになる。
図2には、滑材供給部8を像担持体クリーニング部材5(クリーニングブレード)の下流に配置した構成例を示したが、像担持体クリーニング部材5の上流に配置してもよい。図3に示す構成例においては、像担持体クリーニング部材5の下流に滑材供給部8を配置することで、像担持体クリーニング部材5が、感光体1上の転写残トナーをクリーニングする機能に加えて、滑材供給部8によって供給された滑材を均す機能を発揮する。
あるいは、現像部4が滑材供給機能を発揮するようにしてもよい。図4に示す構成例においては、現像部4が供給するトナーに滑材を添加することで、感光体1に滑材が供給される。すなわち、図4に示す構成例においては、現像部4は、滑材供給部としての機能を有することになる。
さらに、図2〜図4に示す構成例を適宜組み合わせてもよい。
図2〜図4に示す、副帯電部7による動作および機能については、後述する。
<D.滑材>
本実施の形態に従う画像形成装置100においては、固形滑材として、ステアリン酸金属塩などの金属石鹸を使用する。特に、ステアリン酸金属塩のうち、ステアリン酸亜鉛を使用する。
固形滑材の例としては、乾燥した固体疎水性滑材を挙げることができる。乾燥した固体疎水性滑材としては、比較的高次の脂肪酸の金属塩(金属石鹸)を用いることができ、その代表例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸金属塩、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、および、リコリノレン酸カドミウムなどが挙げられる。これらのうち、特に好ましいのは、ステアリン酸と金属とが結合したステアリン酸金属塩である。なお、カルナウバワックスのような天然ワックスを用いてもよい。
<E.課題および解決手段の概要>
滑材供給機構により供給される滑材およびそれによって形成される滑材層(滑材被膜)は、帯電工程などで生じる放電生成物によって劣化し、滑材自体もそれ自体の変質などによっても劣化する。このような劣化が生じると、滑材層の抵抗が低下することによる像流れが発生したり、滑材の滑性(摩擦力を低減する効果)が失われることによる像担持体クリーニング部材5(クリーニングブレード)の異常摩耗が発生したりする場合がある。したがって、滑材供給機構を採用する系では、滑材を適宜リフレッシュする構成、すなわち感光体1上の古い滑材を除去し、再度新規に塗布する構成が必要である。
しかしながら、いずれの先行発明においても、劣化した滑材を十分に除去することができず、像流れやクリーニングブレードの異常摩耗が発生する場合があった。この現象は、通常の画像形成時に供給されるトナーでは剥離できない、感光体表面に強固に付着した滑材層が劣化することによるものと考えられる。そのため、より効率的かつ強力に滑材を除去する構成および方法が要望されていた。
本願出願人らは、鋭意検討した結果、この滑材のリフレッシュ工程のうち、感光体1表面の滑材の除去には、像担持体クリーニング部材5(クリーニングブレード)に供給されるトナーの帯電量を高めることが有効であることを発見した。この作用を利用すれば、感光体1表面の滑材を効率的に除去できるのみならず、通常の画像形成時には除去できない強固に固着した劣化滑材までも除去することが可能となる。
また、滑材の劣化は、通常の画像形成時には、特に非画像部(画像形成時においてトナーが付着しない白地部)で顕著に生じ得る。通常の画像形成時においても、像担持体クリーニング部材5(クリーニングブレード)に到達するトナーはある程度の荷電を有しているため、画像部(画像形成時においてトナーが付着する黒地部)では滑材を除去できるが、非画像部においてはトナーが像担持体クリーニング部材5に供給されないため、滑材の除去が生じなくいためである。そのため、例えば、同一の画像パターンが連続して印刷されるような場合には、特に非画像部に対応する領域で滑材の劣化が顕著に生じ得る。
以下に説明する本実施の形態に従う画像形成装置は、上述のような現象を考慮して、劣化滑材を除去することで、劣化滑材に起因する不良を回避する機能(滑材除去機能)を提供する。典型例として、滑材除去動作では、所定枚数毎に像担持体クリーニング部材5にトナーを供給し、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量を、通常の画像形成時に供給されるトナーの帯電量よりも高くする。また、上述したような本願発明者らの新たな知見に基づいて、画像パターンに応じて選択的に滑材の劣化が起こる場合においても、効率的に滑材を除去する。
<F.滑材除去の原理実験およびメカニズム>
以下、本実施の形態に従う画像形成装置100が採用する本願発明者らの新たな知見について詳述する。
まず、本願発明者らの新たな知見の主効果を検証するために実施した、原理実験の内容およびその結果について説明する。その上で、本願発明者らの新たな知見が滑材を効率的に除去するメカニズムについても説明する。
上述したように、本願発明者らの新たな知見は、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量を、通常の画像形成時に供給されるトナーの帯電量よりも高くすることにより、より効率的かつ強力に滑材を除去できるというものである。この主効果について、本願発明者らが実施した原理実験の結果を以下に示す。
図5は、本願発明者らの新たな知見の主効果を検証するための原理実験に用いた構成を示す模式図である。図5を参照して、原理実験の実験手順としては、滑材を塗布した(第1工程)後、その滑材を除去する(第2工程)という、2段階の工程からなるものを採用した。
第1工程においては、感光体1上に所定回数にわたって滑材を塗布して滑材層を形成する。本実験においては、図5に示すように、感光体1に滑材供給部8および均し部材9のみを当接させて、7周にわたって滑材を塗布した。
第2工程においては、第1工程において滑材が塗布された感光体1を、現像部4、副帯電部7、像担持体クリーニング部材5が配置された装置に取り付けた。副帯電部7としては、コロナチャージャを採用した。そして、滑材が塗布された感光体1上にトナー像を形成した。トナー像としては、感光体1の全周にわたってトナーが付着するベタ画像とし、トナー像の現像は一周のみとした。併せて、像担持体クリーニング部材5による掻き取りを行なった。像担持体クリーニング部材5による掻き取り回数は、30周分とした。このとき、現像部4には、直流電圧V1に交流電圧E1を重畳した電圧を印加し、感光体1には、直流電圧V2を印加した。
副帯電部7による荷電量を異ならせることで、トナーの帯電量を変化させて、それぞれにおける滑材の除去効果について評価した。滑材の除去効果の評価は、FT−IR(フーリエ変換型赤外分光)によって感光体1上に存在する滑材の量を定量化することによって行った。また、トナーの帯電量については、感光体1を電流計(商品名:KEYTHLEY6514 systemelectorometer)に接続し、副帯電部7通過後のトナーを吸引することによる移動電荷値と、そのトナーの量とから、以下の表に従って換算した。なお、以下の表中、印加電流は、副帯電部7に流れる電流値を示す。
Figure 0006137157
図6は、図5に示す原理実験の結果例を示すグラフである。図6に示すグラフの縦軸は、FT−IRにより計測されたステアリン酸亜鉛のピーク値であり、感光体1に存在する滑材の量を示す指標である。滑材が塗布された感光体1の計測値(図6に示す「塗布後」に対応する結果)からの減少量(差分)が滑材の除去効果を示す。
トナー像が形成されていない場合(図6に示す「トナー無」に対応する結果)には、感光体1上の滑材の量はほぼ変化していないことがわかる。なお、この場合は、現像部4を取り外して実験を行なった。
これに対して、滑材層上にトナー像を形成してクリーニングを行なったもの(図6において、トナーの帯電量として数字(−14,−20,…)が付与されている結果)については、滑材が有意に減少していることがわかる。これは、滑材を含有していないトナーが、基材(感光体1)に押し付けられるとともに、像担持体クリーニング部材5によってせき止められ、基材(感光体1)上を摺擦することによって、基材上の滑材がトナーに掻き取られることによるものであることが考えられる。
トナーによる滑材の除去量は、副帯電部7に供給する印加電流の増大に応じて、増加しており、トナーの帯電量を高めることによって優位に減少することがわかる。このように、像担持体クリーニング部材5に供給されるトナーの帯電量を高めることで、感光体1表面の滑材をより有効に除去できることがわかる。
滑材を除去する際に用いられるトナーの帯電量は、通常の画像形成時に用いられるトナーの帯電量よりある程度多くすればよい。より具体的には、その絶対値は、通常の画像形成時に用いられるトナーの帯電量に対して1.5倍以上であって、かつ、90μC/g以下とするのが好ましい。
本願発明者らが考える、このような顕著な効果を奏する想定メカニズムについて説明する。図7は、本願発明者らの新たな知見により滑材を除去できるメカニズムについて説明するための図である。
図7の「関連技術」に示すように、通常の画像形成(印刷)のために供給されるトナーの帯電量では、一定量の滑材の減少は生じるものの、滑材を完全に除去することはできない。そのため、劣化した滑材が存在する場合でも、それらを完全に除去することができず、上述したような課題を完全には解決することができない。
これに対して、本実施の形態においては、トナーの帯電量を高めることで、トナーによる滑材の除去量を増加させる。図7の「本実施の形態」に示すように、トナーの帯電量が高くなると、トナー自身の鏡像電荷が大きくなり、感光体1への静電的吸着力(すなわち、鏡像力)が強くなる。その結果、トナーは強く押し付けられ、それに伴って、感光体1との間に働く摩擦力も強くなる(図7の拡大図を参照)。トナーが滑材を除去する駆動力は、この摩擦力によるものと考えられので、トナーの帯電量を高めることにより、滑材の掻き取り量を画像形成時に提供されるトナーによるものに比較して大きくできると考えられる。
上述のような、本願発明者らの新たな知見を用いることで、感光体1上の滑材をより効率的かつ強力に滑材を除去することが可能となる。図7に示すように、通常の画像形成時においても、トナー像が形成される領域において、ある程度の滑材は除去されているが、本願発明者らの新たな知見を利用することにより、通常の画像形成時のトナーでは除去不可能(回収不能)である、強固に付着した滑材層まで除去できることができる。
上述した作用は、図2および図3に示す構成だけではなく、図4に示すような、トナーに滑材が添加され、現像部4において感光体1(像担持体)上に滑材が供給されるような系においても適用可能である。トナーの帯電量が高くなれば、トナーによる摩擦力が増えることは同様であるからである。
典型的な実装形態としては、上述した作用を用いて感光体1上の滑材を除去した後、通常の画像形成に入る前に、所定量の滑材を供給するモードを設けるとよい。すなわち、帯電工程などで生じる放電生成物によって劣化した滑材層(滑材被膜)を適宜除去して、滑材の再塗布を容易化する滑材除去動作を実行し、この滑材除去動作に続いて、滑材層を形成する滑材供給動作を実行すればよい。これらの処理により、感光体1上に適正な滑材層(滑材被覆)が形成された状態で画像形成を行なうことができ、感光体1および像担持体クリーニング部材5へのダメージを軽減できる。
なお、ここで、特開2013−101169号公報(特許文献5)に開示されている技術と本願発明者らの新たな知見との相違について念のため説明しておく。特許文献5に開示される技術は、ブレード前に蓄積した異物(紙粉、填料など)をトナーパッチを用いて除去するものである。この除去する目的に応じて、トナーパッチの凝集度または帯電量を異ならせることを教示しているかもしれない。しかしながら、特許文献5には、像担持体上に形成される潤滑剤(滑材)については何ら教示ないし示唆されていない。そのため、特許文献5に触れた当業者であっても、本願発明者らの新たな知見に想到できたはずがない。そもそも、特許文献5に開示された技術では、除去の原理(メカニズム)が根本的に相違している。すなわち、特許文献5に開示された技術では、基材に刺さるように存在する異物がトナーとの間で凝集体を形成し、この凝集体を除去することで、異物を取り除こうとするものである。この除去の原理は、上述した本願発明者らの新たな知見とは全く異なっている。さらに、特許文献5には、帯電量に関する具体的な記述が存在せず、どのような帯電量にすべきであるかが判然としない。
以上のとおり、本願発明者らの新たな知見は、特開2013−101169号公報(特許文献5)に開示されている技術とは全く異なる、新規かつ創造的なものである。
<G.実装例>
以下、上述した本願発明者らの新たな知見の典型的な実装例について説明する。
本実施の形態に従う画像形成装置100は、印刷を実行する通常の画像形成のモードとは別に、リフレッシュモードを設ける。リフレッシュモードは、滑材の再塗布を容易化する滑材除去動作および滑材層を形成する滑材供給動作を含む。なお、「リフレッシュモード」との名称は、便宜上のものであり、この名称が本発明の技術的範囲を制限するものではない。例えば、明確に「モード」を区分する必要はなく、上述したような滑材除去動作および滑材供給動作を適宜実行するように実装すればよい。
具体的な実装として、現像部4とは別に、現像部4から像担持体クリーニング部材5の間に、トナーの帯電量を変化させるための荷電手段を別途設ける。図2〜図4に示す構成においては、副帯電部7が荷電手段に相当する。副帯電部7は、現像部4(現像手段)から像担持体クリーニング部材5(クリーニング手段)までの間に、感光体1(像担持体)の表面に沿って配置される。副帯電部7としては、トナーが有する帯電量を制御できればどのような構成を採用してもよいが、典型的には、コロトロンチャージャまたはコロナチャージャを用いることが好ましい。副帯電部7に印加する電圧としては、直流電圧であってもよいし、直流電圧に交流電圧を重畳したものであってもよい。
通常の画像形成のモードおよびリフレッシュモードの実行は、制御部50によって制御される。制御部50は、通常の画像形成、すなわち被転写媒体(中間転写ベルト12および媒体S)への転写を主目的として、トナー像を形成する通常の画像形成のモード(第1のモード)と、感光体1(像担持体)上の潤滑剤の回収を主目的として、副帯電部7(荷電手段)により、像担持体クリーニング部材5(クリーニング手段)に到達するトナーの帯電量を通常の画像形成のモードに比較して高めるクリーニングモード(第2のモード)とを実行可能になっている。
(g1:滑材の供給量の抑制)
リフレッシュモードの滑材除去動作の動作中においては、感光体1上への滑材の供給量を低減する、または、供給量をゼロにしておくことが好ましい。すなわち、制御部50は、リフレッシュモードにおいて、滑材の供給が抑制されるように、滑材供給機構(潤滑剤供給手段)を制御する。このように滑材の供給量を抑制することで、より効率的に滑材を除去できる。
滑材の供給量を抑制する具体的な構成として、現像部4とは別に滑材供給機構が設けられる構成(例えば、図2に示す滑材供給部8および均し部材9)においては、滑材供給部8の感光体1に対する圧接力を弱めるようにしてもよいし、滑材供給部8を感光体1から離間するようにしてもよい。
図2および図3に示す滑材供給部8のように、塗布ブラシ81を用いて、固形滑材84から滑材を掻き取って感光体1に塗布する構成においては、塗布ブラシ81の回転速度を下げる、および/または、塗布ブラシ81の固形滑材84に対する圧接力を弱めることで、滑材の供給量を抑制することもできる。
(g2:リフレッシュモードにおける画像パターン)
リフレッシュモードの実行中には、現像部4によって所定の画像パターンを示すトナー像が感光体1上に形成される。画像パターンとしては、回転軸方向全域にわたってトナーが存在するものを用いることが好ましい。このような画像パターンとしては、例えば、トナーが回転軸方向全域にわたって存在するベタパターンを用いることができる。すなわち、制御部50は、リフレッシュモードにおいて、像担持体である感光体1の回転軸方向全域にわたってトナーが存在する画像パターンを用いる。但し、ベタパターンに限るものではなく、ドットハーフパターンでもよいし、現像バイアスなどを制御して形成される薄い全面ベタパターンでもよい。
(g3:リフレッシュモードにおける転写条件の制御)
現像部4にて形成されたトナー像(画像パターン)は、中間転写ベルト12と接触することになるが、このとき、転写条件を適切に制御して、像担持体クリーニング部材5へ供給されるトナーの量を通常の画像形成時よりも増加させる、すなわち、中間転写ベルト12へ転写されるトナーの量を低減させることが好ましい。より具体的には、制御部50は、リフレッシュモードにおいて、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの量が、通常の画像形成時において像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの量より多くなるように、中間転写体接触ローラー6および関連する部位(転写手段)での転写条件を制御する。このような転写条件を制御する手段としては、転写バイアスを制御することが有効である。例えば、通常の画像形成時における転写バイアスよりも転写電界を弱める、あるいは、転写電界の極性を反転させるように転写バイアスを制御する、といった手段により、通常の画像形成時に比較して、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの量を増加させることができる。
転写条件を制御する別の手段としては、転写時の圧接力を制御してもよい。より具体的には、リフレッシュモードの実行中には、中間転写体接触ローラー6の圧接力を通常の画像形成時に比較して低減する、あるいは、中間転写体接触ローラー6を中間転写ベルト12から離間する、といった手段を採用できる。
(g4:リフレッシュモードにおける帯電量の調整)
中間転写ベルト12を通過した感光体1上のトナー像は、像担持体クリーニング部材5の前に配置された副帯電部7(荷電手段)によって、ある帯電量が荷電される。副帯電部7により荷電される荷電量は、通常の画像形成時における荷電量よりも高くなるように設定される。より具体的には、トナーの正規荷電極性(画像形成時に保持している荷電の極性)と同極性の電圧を副帯電部7に印加し、トナーの有している帯電量が正規荷電属性を保持したまま、その量を増加させるようにする。
リフレッシュモードの実行中にのみ、副帯電部7による荷電を行なうようにしてもよいし、あるいは、通常の画像形成時における形成されるトナー像のコンディションを整えるといった趣旨で、通常の画像形成時においても副帯電部7による荷電を行なうようにしてもよい。通常の画像形成時も副帯電部7による荷電を行なう場合には、リフレッシュモードの方が通常の画像形成時に比較して、より強力な(印加電圧の絶対値がより高い、および/または、副帯電部7への供給電流がより大きい)荷電を行なうことになる。これによって、通常の画像形成時に比較してより帯電量の高いトナーが像担持体クリーニング部材5へ供給される。
制御部50は、いずれかの方法によって、リフレッシュモードにおいて像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量が、通常の画像形成時において像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量よりも高くなるように制御する。好ましくは、その絶対値がトナーの帯電量に対して1.5倍以上であって、かつ、90μC/g以下となるように、副帯電部7を制御する。
(g5:リフレッシュモードの滑材除去動作の終了処理)
予め定められたトナーが像担持体クリーニング部材5に供給されたと判断されると、トナーの供給および副帯電部7による荷電を停止した上で、感光体1を所定回数にわたって回転させることが好ましい。この回転によって、回転軸方向における滑材の付着量のムラを軽減できる。
(g6:リフレッシュモードの滑材供給動作)
リフレッシュモードの滑材除去動作が終了した後、滑材を感光体1上に供給する動作(滑材供給動作)を実行した上で、通常の画像形成動作に復帰することが好ましい。すなわち、制御部50は、リフレッシュモードにおいて、感光体1(像担持体)上の滑材の回収に続いて、感光体1上に滑材層を形成するように滑材供給機構(潤滑剤供給手段)を制御する。滑材除去動作に引き続いて滑材供給動作を実行することで、トナー像が形成される領域の全面にわたって適正な量の滑材層(滑材被膜)が形成された状態で画像形成を実行することができ、これによって、感光体1および像担持体クリーニング部材5の長寿命化を実現できる。
滑材供給動作としては、現像部4とは別に滑材供給機構が設けられる構成(例えば、図2に示す滑材供給部8および均し部材9)においては、現像部4によるトナーの供給を停止し、滑材供給部8を感光体1に圧接させて、感光体1を所定回数にわたって回転させる。このとき、滑材除去動作の場合とは逆に、固形滑材84に対する塗布ブラシ81の圧接力を高める、および/または、塗布ブラシ81の回転速度を高める、ことによって、より効率的に、すなわち、より少ない感光体1の回転回数で、感光体1の適切な領域まで滑材を供給することができる。
<H.リフレッシュモードの開始条件>
以下、本実施の形態に従うリフレッシュモードを開始する条件のいくつかについて説明する。基本的には、滑材層に劣化が生じていると判断される場合に、リフレッシュモードが開始される。すなわち、制御部50は、予め定められた開始条件が満足されると、リフレッシュモードに係る処理を実行する。この開始条件は、印刷枚数、印刷に用いられた画像パターン、印刷の履歴などに関連付けられる。
(h1:印刷枚数に関する開始条件)
リフレッシュモード(滑材除去動作および滑材供給動作)については、例えば、所定枚数を印刷する毎に実行するようにすることが好ましい。すなわち、リフレッシュモードの開始条件は、通常の画像形成時において、感光体1上にトナー像を形成した回数が予め定められた値に到達することを含む。リフレッシュモードを所定印刷枚数毎に繰り返し実行することで、長期的に安定した画像形成を実現できる。また、画像形成装置100の電源が投入された際(または、省電力モードから復帰する際)に実行される処理(スタートシーケンス)の一部として。あるいは、画像形成装置100の電源が遮断される際(または、省電力モードに移行する際)に実行される処理(エンドシーケンス)の一部として、リフレッシュモードを実行してもよい。
(h2:滑材の劣化の画像パターン依存性を考慮した開始条件(その1))
滑材の劣化およびそれに伴う不具合については、通常の画像形成時に形成される画像パターンにも依存する。したがって、通常の画像形成時に形成される画像パターンに応じて、リフレッシュモードの動作を適宜調整してもよい。
図8は、本実施の形態に従うリフレッシュモードにおいて使用される画像パターンの一例を説明するための図である。図8(a)は、画像パターンとして縦帯チャートが画像形成される場合を示す。図8(a)に示す縦帯チャートにおいては、回転軸方向の一部の領域(画像部)のみにトナーが存在し、残りの領域(非画像部)にはトナーが存在しないことになる。そのため、像担持体クリーニング部材5の特定の領域(画像部)のみに選択的にトナーが供給され続けることになる。
通常の画像形成時においては、像担持体クリーニング部材5に供給されるトナーによっても、感光体1上の滑材はある程度削られるため、画像部に対応する領域については、ある程度の滑材が除去されつつ画像形成が繰り返されることになる。
一方、非画像部については、像担持体クリーニング部材5にトナーが供給されないため、感光体1上の滑材に対する除去作用はほとんどない。このことは、図6に示す原理実験の結果例を示すグラフによっても示唆されている。そのため、非画像部に対応する領域については、滑材は除去される、劣化した滑材が顕著に蓄積してゆくことになる。すなわち、滑材の劣化は、ある程度選択的に非画像部で生じるということになる。このことは、同一の画像パターンが連続して印刷されるような場合には、非画像部において滑材の劣化が顕著となり、それに伴う不具合も発生しやすくなることを意味する。
このような知見に基づいて、本実施の形態に従うリフレッシュモードの開始条件として、同一の画像パターンが連続して印刷された枚数を含めることが好ましい。すなわち、リフレッシュモードの開始条件は、通常の画像形成時において、同一の画像パターンが予め定められた回数にわたって連続して形成されることを含む。具体的には、画像形成装置100の制御部50(図1)は、画像形成に用いられた画像パターンを記憶し、各画像パターンの印刷枚数をカウントする。そして、同一の画像パターンが所定枚数にわたって連続して印刷された場合に、上述したようなリフレッシュモードを開始するようにしてもよい。なお、一旦リフレッシュモードを実行した後は、画像パターンが連続して印刷された枚数を示すカウント値をゼロにリセットし、初期状態から通常の画像形成を実行するようにすればよい。
このような開始条件を採用することで、同一の画像パターンが連続して印刷される場合、すなわち、局所的な滑材の劣化が生じる可能性が高い場合であっても、安定した画像形成を行なうことができる。なお、この場合に実行されるリフレッシュモードにおいても、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量を、通常の画像形成時に供給されるトナーの帯電量よりも高くする。
また、上述したような同一の画像パターンが所定枚数にわたって連続して印刷された場合には、主として、非画像部の滑材を除去することが目的となる。そのため、非画像部の滑材を選択的に除去するようにしてもよい。典型的な手法として、所定枚数にわたって連続して印刷された画像パターンを白黒反転させたネガパターンを、リフレッシュモードでの画像パターンに設定すればよい。すなわち、制御部50は、リフレッシュモードにおいて、同一の画像パターンを反転して得られるネガパターンを用いる。
例えば、図8(a)に示すような画像パターン(縦帯チャート)が所定枚数にわたって連続して印刷された場合には、図8(b)に示すような画像部と非画像部とを入れ替えたようなネガパターンが画像パターンとして用いられる。このような連続して印刷された画像パターンのネガパターンを用いることで、回転軸方向全域にわたってトナーが均一に存在する画像パターンを用いる場合に比較して、使用されるトナーの量を節約できる。また、所定枚数毎にリフレッシュモードを実行する場合に比較して、必要に応じた頻度で局所的に劣化した滑材をより効率的に除去できる。
(h3:滑材の劣化の画像パターン依存性を考慮した開始条件(その2))
別の処理例として、感光体1の回転軸方向に沿って複数の領域を設定し、各領域について印字濃度積算値を算出するとともに、領域間で印字濃度積算値の差が予め定められたしきい値を超えると、リフレッシュモードを開始するようにしてもよい。
図9は、本実施の形態に従うリフレッシュモードにおいて使用される画像パターンの別の一例を説明するための図である。図9(a)には、感光体1上のトナーの付着度合い(以下、「印字濃度」とも称す。)の一例を示す。各印刷での印字濃度を領域別にそれぞれ積算した値が印字濃度積算値となる。図9(a)に示す例では、回転軸方向の中心付近(領域3)での印字濃度が大きく、周辺にゆくほど印字濃度が小さくなっている。上述したように、通常の画像形成時に十分な量のトナーが供給される領域については、ある程度の滑材が削られるため、滑材の劣化の度合いは小さい。これに対して、通常の画像形成時に供給されるトナーの量が少ない領域については、滑材の劣化の度合いは相対的に大きい。
このような知見に基づいて、本実施の形態に従うリフレッシュモードの開始条件として、感光体1の回転軸方向に沿って設定された複数の領域毎に算出された印字濃度積算値を含めることが好ましい。すなわち、リフレッシュモードの開始条件は、感光体1(像担持体)の回転軸方向に沿って設定された複数の領域の各々について算出される、通常の画像形成時における印字濃度の積算値に関して、いずれか2つの領域の間で、印字濃度の積算値の差が予め定められた値を超えることを含む。具体的には、画像形成装置100の制御部50(図1)は、画像形成に用いられた画像パターンに応じて、領域毎の印字濃度を算出するとともに、順次積算することで、領域毎の印字濃度積算値を算出する。そして、領域間で印字濃度積算値の差が予め定められたしきい値を越えると、リフレッシュモードを開始するようにしてもよい。なお、一旦リフレッシュモードを実行した後は、それぞれの印字濃度積算値をゼロにリセットし、初期状態から通常の画像形成を実行するようにすればよい。
さらに、このような開始条件を用いる場合には、リフレッシュモードでの荷電量の分布パターンをそれぞれの領域の印字濃度積算値に応じて決定してもよい。例えば、図9(b)に示すように、印字濃度積算値が相対的に大きい領域については、滑材の劣化の度合いが相対的に小さいと考えられるので、像担持体クリーニング部材5に到達する当該領域のトナーの帯電量を高める度合いを小さくする(荷電小)一方で、印字濃度積算値が相対的に小さい領域については、滑材の劣化の度合いが相対的に大きいと考えられるので、像担持体クリーニング部材5に到達する当該領域のトナーの帯電量を高める度合いを大きくする(荷電大)。すなわち、制御部50は、副帯電部7(荷電手段)による感光体1(像担持体)の回転軸方向に沿った荷電量を、複数の領域のそれぞれの印字濃度の積算値に応じて調整する。このように、印字濃度が相対的に小さい領域の荷電量をより高めるような画像パターンを形成し、これによって、劣化の度合いの大きな滑材を選択的に削るようにしてもよい。
このような制御方法を採用することで、印字濃度積算値がばらつく場合、すなわち、局所的な滑材の劣化が生じる可能性が高い場合であっても、安定した画像形成を行なうことができる。
なお、上述したような、滑材回収を選択的に行なうことに際して、リフレッシュモードで使用される画像パターンはそれぞれの制御に応じたものを形成する必要があるが、トナー像の濃度については特に制限されない。上述したように、ドットハーフパターンでもよいし、現像バイアスなどを制御して形成される薄い全面ベタパターンでもよい。また、感光体1上における、滑材除去動作および滑材供給動作については、上述した処理と同様である。
<I.処理手順>
次に、本実施の形態に従うリフレッシュモードに係る処理手順について説明する。以下、開始条件のいくつかのバリエーションについて詳述する。
(i1:印刷枚数に基づいて開始する場合)
図10は、本実施の形態に従う画像形成装置100におけるリフレッシュモードに係る処理手順を示すフローチャートである。図10に示す各ステップは、典型的には、制御部50が予めインストールされたプログラムを実行することで実行される。
図10には、通常の画像形成に用いられた画像パターンに依存することなく、印刷枚数に基づいて、リフレッシュモードを開始する処理例を示す。より具体的には、制御部50は、通常の画像形成のモードにおいて、印刷(画像形成)される毎に印刷枚数カウント値をインクリメントする(ステップS2)。ステップS2においては、被転写媒体(中間転写ベルト12および媒体S)への転写を主目的として、トナー像が感光体1上に形成される。指定された枚数の印刷が完了すると(ステップS4においてYES)、制御部50は印刷を終了する。
指定された枚数の印刷が完了していなければ(ステップS4においてNO)、制御部50は、現在の印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達しているか否かを判断する(ステップS8)。現在の印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達していなければ(ステップS8においてNO)、ステップS2以下の処理が繰り返される。
これに対して、現在の印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達していれば(ステップS8においてYES)、リフレッシュモードが開始される。
図10中の、ステップS10〜S24の処理が滑材除去動作に相当し、ステップS30〜S32の処理が滑材供給動作に相当する。
まず、制御部50は、滑材供給機構による滑材供給を停止または抑制する(ステップS10)。典型的には、上述の(g1:滑材の供給量の抑制)において説明したように、制御部50は、滑材供給部8の感光体1に対する圧接力を弱め、あるいは、滑材供給部8を感光体1から離間させる。続いて、制御部50は、滑材除去に用いる画像パターンを決定し、感光体1上の適切な位置にその画像パターンに対応するトナー像を形成する(ステップS12)。典型的には、上述の(g2:リフレッシュモードにおける画像パターン)において説明したように、ベタパターンが用いられる。
ステップS12とほぼ同時に、制御部50は、転写条件をリフレッシュモードに応じたものに制御する(ステップS14)。典型的には、上述の(g3:リフレッシュモードにおける転写条件の制御)において説明したように、制御部50は、像担持体クリーニング部材5へ供給されるトナーの量を通常の画像形成時よりも増加させるように、転写条件を調整する。また、制御部50は、副帯電部7による荷電量をリフレッシュモードに応じた値に制御する(ステップS16)。典型的には、上述の(g4:リフレッシュモードにおける帯電量の調整)において説明したように、副帯電部7に与える印加電流(チャージャ電流)をリフレッシュモードに応じた値に切り替える。すなわち、ステップS16では、感光体1(像担持体)上の滑材の回収を主目的として、現像部4から像担持体クリーニング部材5(クリーニング手段)までの間に、感光体1の表面に沿って配置された副帯電部7(荷電手段)により、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量を、被転写媒体への転写を主目的とする場合に比較して高める。
制御部50は、滑材除去に用いる画像パターンが所定長さにわたって形成されたか否かを判断する(ステップS18)。滑材除去に用いる画像パターンが所定長さにわたって形成されていなければ(ステップS18においてNO)、ステップS12以下の処理が繰り返される。すなわち、非作像時中に滑材除去に用いるが感光体1上に所定長さにわたって形成される。なお、リフレッシュモードの開始条件となる印刷枚数(しきい値)、画像パターンの画像面積率、およびトナー像の周方向長さは、画像形成装置100に装着されるトナーの特性値、感光体1の特性値などに応じて適宜設定される。
滑材除去に用いる画像パターンが所定長さにわたって形成されると(ステップS18においてYES)、続いて、制御部50は、形成された画像パターン(トナー像)の後端が副帯電部7を通過したか否かを判断する(ステップS20)。形成されたトナー像の後端が副帯電部7を通過していなければ(ステップS20においてNO)、ステップS18の処理が繰り返される。形成されたトナー像の後端が副帯電部7を通過していれば(ステップS20においてYES)、副帯電部7の出力(荷電)を停止する(ステップS22)。なお、ステップS20およびS22は、オプショナルな処理であり、必要に応じて実装される。但し、副帯電部7からの荷電が継続し続けると、リフレッシュモード中に、感光体1の表面に放電生成物が付着したり、滑材が劣化することになり得たりするので、ステップS20およびS22の処理は実装することが好ましい。
その後、制御部50は、感光体1を所定回数にわたって回転させる(ステップS24)。感光体1を回転させることで、その表面に形成されたトナー像が像担持体クリーニング部材5(クリーニングブレード)のエッジ部にてある程度滞留し、感光体1上を摺刷することによって滑材が回収される。なお、感光体1の回転速度および回転総数は、画像形成装置100に装着されるトナーの特性値、感光体1の特性値、および像担持体クリーニング部材5(クリーニングブレード)の特性値(当接条件等を含む)に応じて適宜設定される。なお、上述の(g5:リフレッシュモードの滑材除去動作の終了処理)についても参照されたい。
以上のステップS10〜S24の処理が滑材除去動作に相当する。続いて、滑材供給動作が開始される。
より具体的には、制御部50は、滑材供給機構による滑材供給を再開する(ステップS30)。上述の(g6:リフレッシュモードの滑材供給動作)において説明したように、滑材を再塗布する必要があり、滑材塗布量をより多くすることで、滑材の塗布に要する時間を短縮する。そして、制御部50は、感光体1を所定回数にわたって回転させる(ステップS32)。感光体1を回転させることで、滑材供給機構により供給される滑材によって滑材層が形成される。感光体1の所定回数にわたる回転が完了すると、リフレッシュモードは終了し、通常の画像形成のモードに戻る。
通常の画像形成のモードへの復帰の際、制御部50は、印刷枚数カウント値をゼロにリセットする(ステップS34)。なお、印刷枚数カウント値をゼロにリセットするのではなく、次にリフレッシュモードを開始する条件となる、印刷枚数の目標値を設定してもよい。通常の画像形成のモードへの復帰の際、各種条件も通常の値に戻される。
(i2:画像パターン依存性を考慮して開始する場合(その1))
上述したように、画像パターン依存性を考慮してリフレッシュモードを開始してもよい。図11は、本実施の形態に従う画像形成装置100におけるリフレッシュモードに係る別の処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理手順は、図10に示す処理手順に加えて、同一の画像パターンが所定枚数にわたって連続して印刷された場合に、リフレッシュモードを開始する例を示す。この追加されたリフレッシュモードを説明の便宜上、「リフレッシュモード(同一の画像パターン)」と記す。図10に示す処理と実質的に同一の処理については、同一のステップ番号を付している。
図11を参照して、制御部50は、同一の画像パターンが連続して印刷された枚数をカウントするための同一印刷カウント値を保持および更新する。より具体的には、制御部50は、通常の画像形成のモードにおいて、印刷(画像形成)される毎に印刷枚数カウント値をインクリメントするとともに、同一の画像パターンが印刷(画像形成)される毎に同一印刷カウント値をインクリメントする(ステップS2A)。制御部50は、同一印刷カウント値が予め定められた上限値に到達しているか否かを判断し(ステップS5)、上限値に到達していれば、リフレッシュモード(同一の画像パターン)を開始する。また、制御部50は、印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達しているか否かを判断し(ステップS8)、上限値に到達していれば、リフレッシュモード(図10に示すリフレッシュモード)を開始する。
印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達している場合(ステップS8においてYES)に実行されるリフレッシュモードについては、図10を参照して説明したので、詳細な説明は繰り返さない。
以下、リフレッシュモード(同一の画像パターン)について、図10との相違点を中心に説明する。制御部50は、滑材供給機構による滑材供給を停止または抑制する(ステップS10)。続いて、制御部50は、所定枚数にわたって連続して印刷された同一の画像パターンを白黒反転させたネガパターンを、滑材除去に用いる画像パターンとして決定し、感光体1上の適切な位置にその画像パターンに対応するトナー像を形成する(ステップS12A)。そして、ステップS14以下の処理が実行される。
同一の画像パターンが所定枚数にわたって連続して印刷された場合には、部分的な滑材の劣化(特に非画像部に対応する領域で滑材の劣化)が顕著になるので、当該同一の画像パターンのネガパターンを用いてリフレッシュモードを実行することで、より効率的に滑材を除去できる。
一連のリフレッシュモード(同一の画像パターン)の実行が完了すると、通常の画像形成のモードに戻る。通常の画像形成のモードへの復帰の際、制御部50は、同一印刷カウント値をゼロにリセットする(ステップS34A)。なお、同一印刷カウント値をゼロにリセットするのではなく、次にリフレッシュモードを開始する条件となる目標値を設定してもよい。通常の画像形成のモードへの復帰の際、各種条件も通常の値に戻される。
(i3:画像パターン依存性を考慮して開始する場合(その2))
別の態様で、画像パターン依存性を考慮してリフレッシュモードを開始してもよい。図12は、本実施の形態に従う画像形成装置100におけるリフレッシュモードに係るさらに別の処理手順を示すフローチャートである。図12に示す処理手順は、図10に示す処理手順に加えて、感光体1の回転軸方向に沿って複数の領域を設定し、各領域について印字濃度積算値を算出するとともに、領域間で印字濃度積算値の差が予め定められたしきい値を超えると、リフレッシュモードを開始する例を示す。この追加されたリフレッシュモードを説明の便宜上、「リフレッシュモード(印字濃度積算値)」と記す。図10に示す処理と実質的に同一の処理については、同一のステップ番号を付している。
図12を参照して、制御部50は、領域別の印字濃度積算値を示す印字濃度積算値カウント値を保持および更新する。より具体的には、制御部50は、通常の画像形成のモードにおいて、印刷(画像形成)される毎に印刷枚数カウント値をインクリメントするとともに、画像パターンに基づいて、領域別の印字濃度積算値カウント値を更新する(ステップS2B)。
制御部50は、領域別の印字濃度積算値カウント値のいずれかの差が予め定められた上限値に到達しているか否かを判断し(ステップS6)、上限値に到達していれば、リフレッシュモード(印字濃度積算値)を開始する。また、制御部50は、印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達しているか否かを判断し(ステップS8)、上限値に到達していれば、リフレッシュモード(図10に示すリフレッシュモード)を開始する。
印刷枚数カウント値が予め定められた上限値に到達している場合(ステップS8においてYES)に実行されるリフレッシュモードについては、図10を参照して説明したので、詳細な説明は繰り返さない。
以下、リフレッシュモード(印字濃度積算値)について、図10との相違点を中心に説明する。制御部50は、滑材供給機構による滑材供給を停止または抑制する(ステップS10)。続いて、制御部50は、滑材除去に用いる画像パターンを決定し、感光体1上の適切な位置にその画像パターンに対応するトナー像を形成する(ステップS12)。また、制御部50は、転写条件をリフレッシュモードに応じたものに制御する(ステップS14)。さらに、制御部50は、それぞれの領域の印字濃度積算値に応じて、リフレッシュモードでの荷電量の分布パターンを決定し、その決定された分布パターンに従って、副帯電部7による荷電量を制御する(ステップS16B)。そして、ステップS18以下の処理が実行される。
このような開始条件を用いる場合には、リフレッシュモードでの荷電量の分布パターンをそれぞれの領域の印字濃度積算値に応じて決定してもよい。例えば、図9(b)に示すように、印字濃度積算値が相対的に大きい領域については、滑材の劣化の度合いが相対的に小さいと考えられるので、像担持体クリーニング部材5に到達する当該領域のトナーの帯電量を高める度合いを小さくする(荷電小)一方で、印字濃度積算値が相対的に小さい領域については、滑材の劣化の度合いが相対的に大きいと考えられるので、像担持体クリーニング部材5に到達する当該領域のトナーの帯電量を高める度合いを大きくする(荷電大)。すなわち、制御部50は、副帯電部7(荷電手段)による感光体1(像担持体)の回転軸方向に沿った荷電量を、複数の領域のそれぞれの印字濃度の積算値に応じて調整する。このように、印字濃度が相対的に小さい領域の荷電量をより高めるような画像パターンを形成し、これによって、劣化の度合いの大きな滑材を選択的に削るようにしてもよい。感光体1の回転軸方向における印字濃度積算値のばらつきが大きくなると、印字濃度積算値が相対的に小さい領域の荷電量を高め、印字濃度積算値が相対的に大きい領域の荷電量を弱めることで、より効率的に滑材を除去できる。
一連のリフレッシュモード(印字濃度積算値)の実行が完了すると、通常の画像形成のモードに戻る。通常の画像形成のモードへの復帰の際、制御部50は、印字濃度積算値カウント値をゼロにリセットする(ステップS34B)。通常の画像形成のモードへの復帰の際、各種条件も通常の値に戻される。
(i4:備考)
図10には、標準的なリフレッシュモードに係る処理手順を示し、図11には、標準的なリフレッシュモードに加えて、同一の画像パターンが連続して印刷された場合に実行されるリフレッシュモードを付加した処理手順を示し、図12には、標準的なリフレッシュモードに加えて、印字濃度積算値が領域間でばらついている場合に実行されるリフレッシュモードを付加した処理手順を示す。
但し、標準的なリフレッシュモード、同一の画像パターンが連続して印刷された場合に実行されるリフレッシュモード、印字濃度積算値が領域間でばらついている場合に実行されるリフレッシュモードをそれぞれ単独で、あるいは、任意の組み合わせで実行するようにしてもよい。
さらに、同一の画像パターンが連続して印刷された場合や印字濃度積算値が領域間でばらついてる場合に実行されるリフレッシュモードにおいて、標準的なリフレッシュモードと同様の手順を実行するようにしてもよい。すなわち、実行されるリフレッシュモードの処理を共通にするとともに、その開始条件を複数用意しておいてもよい。
<J.効果確認実験>
上述した本実施の形態に従う滑材除去および滑材供給の効果を確認するいくつかの実験(実施例1〜9および比較例1〜4)を行なった結果を以下に示す。
具体的な実験の手順としては、画像形成装置(コニカミノルタ株式会社製、bizhub PRESS C8000改造機)に図2に示すイメージングユニット10を搭載し、(1)副帯電部7(荷電手段)の有無、および、(2)リフレッシュモードの実行の有無、を切り替えて組み合わせをつくった。各実験において、リフレッシュモードのトナーの帯電量を計測するとともに、(a)像流れ(画像ボケ)、(b)ブレード摩耗、(c)クリーニング不良の3つの項目について評価した。なお、本実験系において、負帯電のトナーを用いた。また、実験環境としては、実験室環境(室温25℃、湿度35%)にて実験を行った。
リフレッシュモードのトナーの帯電量については、感光体1を電流計(商品名:KEYTHLEY6514 systemelectorometer)に接続し、副帯電部7通過後のトナーを吸引することによる移動電荷値と、そのトナーの量とから換算した。
像流れ(画像ボケ)については、B/W比(黒/白比率)を3%とする画像パターンを10,000枚印刷した後、基準画像を印刷して、その印刷画像の画像ボケランクを目視にて評価した。より具体的には、印刷された基準画像のエッジ部のシャープさを目視で確認し、以下のような像流れの評価条件を採用した。
像流れなし:◎(良好)
像流れがわずかにみられるが、許容範囲内:○(可)
像流れがわずかにみられる:△(わずかに不良)
像流れが顕著:×(不良)
ブレード摩耗については、上述した画像パターンを300,000枚印刷した後、像担持体クリーニング部材5のエッジ部全域を顕微鏡(キーエンス社製 VKX100)で観察することにより平均摩耗幅を確認して、ブレード摩耗性を評価した。観察された摩耗幅に応じて、以下のようなブレード摩耗の評価基準を採用した。
40μm以下:○(良好)
40〜100μm:△(通常)
100μm以上:×(不良)
クリーニング不良については、上述した画像パターンを10,000枚印刷した後、基準画像を印刷して、その印刷画像の品質(クリーニング不良による地汚れ)を目視にて評価した。以下のようなクリーニング不良の評価条件を採用した。
地汚れなし:○(良好)
地汚れあり:×(不良)
[実施例1〜9]
実施例1〜9では、図2に示すイメージングユニット10を用いて実験を行なった。また、リフレッシュモードを実行した。副帯電部7(荷電手段)としては、コロトロンチャージャに直流バイアスを印加し、総電流が−50μAとなるように制御した。リフレッシュモードと通常の画像形成時との間では副帯電部7(荷電手段)の出力を異ならせた。より具体的には、通常の画像形成時には総電流が−50μAとなるように制御し、リフレッシュモードには、以下に示す各実験結果に記載の印加電流(チャージャ電流)を設定した。リフレッシュモードとしては、幅方向全域にわたってドットハーフパターンを形成し、感光体1を10周回転させた後、印刷なしの回転を5回転させた。リフレッシュモードの転写条件は、通常の画像形成時とは電位差が反転するように制御した。リフレッシュモードは、1000枚印刷する毎に実行するようにした。
[比較例1]
比較例1では、図2に示すイメージングユニット10から副帯電部7(荷電手段)を取り除いた構成で実験を行なった。また、リフレッシュモードも実行していない。なお、リフレッシュモードのトナーの帯電量については、転写残トナーの帯電量で代用した。
[比較例2]
比較例1では、図2に示すイメージングユニット10から副帯電部7(荷電手段)を取り除いた構成で実験を行なった。一方、リフレッシュモードは実行した。リフレッシュモードとしては、幅方向全域にわたってドットハーフパターンを形成し、感光体1を10周回転させた後、印刷なしの回転を5回転させた。リフレッシュモードの転写条件は、通常の画像形成時とは電位差が反転するように制御した。リフレッシュモードは、1000枚印刷する毎に実行するようにした。
[比較例3]
比較例3では、図2に示すイメージングユニット10を用いて実験を行なった。また、リフレッシュモードは実行したが、リフレッシュモードと通常の画像形成時との間では副帯電部7(荷電手段)の出力を同一にしている。副帯電部7(荷電手段)としては、コロトロンチャージャに直流バイアスを印加し、総電流が−50μAとなるように制御した。リフレッシュモードとしては、幅方向全域にわたってドットハーフパターンを形成し、感光体1を10周回転させた後、印刷なしの回転を5回転させた。リフレッシュモードの転写条件は、通常の画像形成時とは電位差が反転するように制御した。リフレッシュモードは、1000枚印刷する毎に実行するようにした。
[比較例4]
上述の実施例1〜9と同様の実験条件とした。
[実験結果]
実施例1〜9および比較例1〜4の実験結果を以下の表に示す。
Figure 0006137157
比較例1では、リフレッシュモードを実行せず、かつ、トナーの帯電量の制御も行なっていないため、10,000枚耐久試験後の画像では、顕著な像流れ、および30万枚耐久後ではクリーニングブレードの異常摩耗がみられた。これは、印刷を重ねるうちに劣化した滑材層が蓄積し、不具合として顕在化したものと考えられる。
比較例2では、リフレッシュモードを実行したが、トナーの帯電量の制御を行なっていないため、途中の画像では像流れを抑えられていたが、10,000枚耐久試験後の画像には無視できない像流れが発生し、またブレード摩耗の状態も良くなかった。
比較例3では、副帯電部7(荷電手段)を設けたが、リフレッシュモードと通常の画像形成時との間で帯電量を変化させていないので、その実験結果は比較例2と同一になった。比較例2および3の結果を考察すると、リフレッシュモードと通常の画像形成時との間で帯電量に差がないため、劣化した滑材を十分に除去できない状態で、画像印刷が続けられたたためであると考えられる。
比較例1〜3に対して、実施例1〜9では、リフレッシュモードにおいて、荷電量を制御し、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量を、通常の画像形成時に供給されるトナーの帯電量よりも高くなるように設定した。その結果として、像流れおよびブレード摩耗とも良好に抑制できた。これは、リフレッシュモードにおけるトナーの帯電量が通常の画像形成時に比較して高いため、通常の画像形成時では削れない劣化滑材までも除去し、新規な滑材層に置換できているためと考えられる。実施例3〜9では、像流れの品質にさらなる向上がみられた。これは、トナー荷電量の増加に伴い、劣化滑材の除去および新規な滑材層への置換が促進されたためと考えられる。この実施例3〜9の結果から考えると、通常の画像形成時に供給されるトナーの帯電量である−20μC/gに比較して、絶対値で1.5倍以上である−30μC/gおよびそれより大きなトナー荷電量がより好ましいといえる。
一方で、比較例4では、印刷画像にクリーニング不良がみられた。これは、トナーの帯電量が高すぎて、トナーと感光体1との間の吸着力が強くなりすぎ、クリーニングブレードがトナーをせき止められずにすり抜けが起こってしまい、それが画像品質に影響したものと考えられる。そのため、リフレッシュモードにおいて、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量の上限値(絶対値)としては、−90μC/g程度がより好ましいといえる。
したがって、リフレッシュモードにおいては、通常の画像形成時に像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量の絶対値に対して、1.5倍以上であって、かつ、90μC/g以下である帯電量を有するトナーを像担持体クリーニング部材5に供給することが好ましい。
<K.まとめ>
本実施の形態に従う画像形成装置100は、所定の開始条件(印刷枚数、印刷に用いられた画像パターン、印刷の履歴など)が成立する毎に、リフレッシュモードを実行する。リフレッシュモードにおいては、像担持体クリーニング部材5に到達するトナーの帯電量を、通常の画像形成時に供給されるトナーの帯電量よりも高くする。このようなリフレッシュモードを採用することで、感光体1上の滑材をより効率的かつ強力に除去することができ、感光体上に劣化滑材が残留することによる像流れや、ブレードの異常摩耗を抑制できる。
本実施の形態に従う画像形成装置100は、同一の画像パターンが所定枚数にわたって印刷された場合や、領域間で印字濃度積算値の差が予め定められたしきい値を超えたような場合などの、画像パターンに依存して生じる局所的な滑材の劣化が発生していると推定されるときには、リフレッシュモードにおいて、画像パターンや荷電量の分布パターンをその局所的な劣化に応じて調整するので、より効率的で、かつ、トナー消費量を低減しつつ、滑材を除去できる。これによって、例えば、同一の画像パターンが連続印刷されることにより生じる、非画像部の滑材の顕著な劣化などに対して、滑材層を予防的に再形成でき、これによって、不具合の発生頻度を低減できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 感光体、2 帯電部、3 露光部、4,4C,4K,4M,4Y 現像部、5 像担持体クリーニング部材、6 中間転写体接触ローラー、7 副帯電部、8 滑材供給部、9 均し部材、10,10C,10K,10M,10Y イメージングユニット、12 中間転写ベルト、14 中間転写体駆動ローラー、18 中間転写体クリーニング部材、20 転写ローラー、22 定着部、30 給紙部、32 送出ローラー、34 搬送ローラー、38 搬送経路、50 制御部、81 塗布ブラシ、82 軸部材、83 起毛、84 固形滑材、100 画像形成装置、110 プリントエンジン、120 原稿読取部、122 イメージスキャナー、124 原稿給紙台、126 原稿自動送り装置、128 原稿排紙台、130 排出トレイ、S 媒体。

Claims (16)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
    前記トナー像を被転写媒体に転写する転写手段と、
    転写後に前記像担持体上に残留するトナーを回収するクリーニング手段と、
    前記像担持体上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、
    前記現像手段から前記クリーニング手段までの間に、前記像担持体の表面に沿って配置された荷電手段と、
    制御手段とを備え、前記制御手段は、
    前記被転写媒体への転写を主目的として、前記トナー像を形成する第1のモードと、
    前記像担持体上の潤滑剤の回収を主目的として、前記荷電手段により、前記クリーニング手段に到達するトナーの帯電量を前記第1のモードに比較して高める第2のモードとを実行可能に構成される、画像形成装置。
  2. 前記静電潜像の形成のために、前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて前記クリーニング手段に到達するトナーの帯電量の絶対値が、前記第1のモードにおいて前記クリーニング手段に到達するトナーの帯電量に対して1.5倍以上であって、かつ、90μC/g以下となるように、前記荷電手段を制御する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて、潤滑剤の供給が抑制されるように、前記潤滑剤供給手段を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて前記クリーニング手段に到達するトナーの量が、前記第1のモードにおいて前記クリーニング手段に到達するトナーの量より多くなるように、前記転写手段での転写条件を制御する、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置
  6. 前記現像手段は、前記潤滑剤供給手段としての機能を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて、前記像担持体上の潤滑剤の回収に続いて、前記像担持体上に前記潤滑剤の層を形成するように前記潤滑剤供給手段を制御する、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、予め定められた開始条件が満足されると、前記第2のモードに係る処理を実行する、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記開始条件は、前記第1のモードにおいて、前記トナー像を形成した回数が予め定められた値に到達することを含む、請求項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて、前記像担持体の回転軸方向全域にわたってトナーが存在する画像パターンを用いる、請求項またはに記載の画像形成装置。
  11. 前記開始条件は、前記第1のモードにおいて、同一の画像パターンが予め定められた回数にわたって連続して形成されることを含む、請求項またはに記載の画像形成装置。
  12. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて、前記同一の画像パターンを反転して得られるネガパターンを用いる、請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記開始条件は、前記像担持体の回転軸方向に沿って設定された複数の領域の各々について算出される、前記第1のモードにおける印字濃度の積算値に関して、いずれか2つの領域の間で、印字濃度の積算値の差が予め定められた値を超えることを含む、請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、前記荷電手段による前記像担持体の回転軸方向に沿った荷電量を、前記複数の領域のそれぞれの印字濃度の積算値に応じて調整する、請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記潤滑剤は、ステアリン酸金属塩である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 画像形成装置における画像形成方法であって、前記画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を被転写媒体に転写する転写手段と、転写後に前記像担持体上に残留するトナーを回収するクリーニング手段と、前記像担持体上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを備え、前記画像形成方法は、
    前記被転写媒体への転写を主目的として、前記トナー像を形成するステップと、
    前記像担持体上の潤滑剤の回収を主目的として、前記現像手段から前記クリーニング手段までの間に、前記像担持体の表面に沿って配置された荷電手段により、前記クリーニング手段に到達するトナーの帯電量を、前記被転写媒体への転写を主目的とする場合に比較して高めるステップとを備える、画像形成方法。
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