JP6136817B2 - 船外機用エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機用エンジンの吸気装置に関し、特に、船外機用エンジン内の燃焼室に燃焼用空気を供給する船外機用エンジンの吸気装置に関する。
従来、船外機のエンジン内に燃焼用空気を取り入れる吸気装置として、エンジンカバーを通して外気を取り入れる吸気装置がある(例えば、特許文献1、2参照)。これらの吸気装置において、エンジンカバー内に取り入れられた外気は、エンジンルームに送り込まれる。そして、エンジンルームに収容されたエンジン近傍の空間を流れた後に燃焼室に送られる。このように、エンジンカバー内に取り入れられた外気は、エンジン近傍を流れる間に温められることになる。このため、エンジン出力の低下及び燃費悪化の原因となっていた。
そこで、船外機の燃費向上を実現する構成の一つとして、エンジンカバーの外気取入口から取り入れた外気を、エンジン近傍の空間を流通させることなくスロットルボディに直接的に供給する吸気装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この吸気装置によれば、外気を温めることなくスロットルボディに供給できるため、エンジン出力の向上及び燃費向上を実現することができる。
一方で、このような吸気装置においては、吸気に伴う騒音(吸気騒音)が発生し易く、海水等の水分がエンジン内に侵入し易い。このため、このような吸気騒音やエンジン内への水分の浸入を抑制することが重要である。特許文献3に記載の吸気装置においては、エンジンカバーの吸気取入口からスロットルボディまでの流通経路に干渉型消音器を配置することで吸気騒音を低減している。
特開2007−8416号公報 特開2008−88881号公報 特開2013−96342号公報
しかしながら、特許文献3に記載の吸気装置においては、エンジンの上方側の領域でエンジンカバー内に取り入れた外気を流通させている。そして、その外気をエンジンの上部に配置されたスロットルボディに供給している。このため、エンジンカバー内において、エンジン上方に一定の空間を確保する必要がある。この結果、吸気装置の寸法(特に、鉛直方向の寸法)が大型化するという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、装置本体を大型化させることなく、吸気騒音を抑制しつつ、効果的にエンジン内への水分の浸入を防止することができる船外機用エンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
本発明の船外機用エンジンの吸気装置は、船外機の前後方向とシリンダの軸方向とを一致させたエンジンブロックの左右一方側で、吸気マニフォルドと、前記吸気マニフォルドの上流端側に接続されるスロットルボディ及び吸気消音箱とが配置される船外機用エンジンの吸気装置において、前記吸気消音箱の上流端には、エンジンカバーの上部に設けられた吸気取入口と連通する吸気ダクトが接続され、前記吸気取入口と前記吸気ダクトとの間に配置された第1の水分離部と、前記吸気ダクトのダクト部の下方側に設けられ、当該ダクト部と連通して吸気騒音を低減するレゾネータチャンバ部の底部に排水孔を設けて形成された第2の水分離部とを具備し、前記吸気ダクトを流れる吸気の流通方向と、前記スロットルボディ及び吸気マニフォルド内を流れる吸気の流通方向とが、前記吸気ダクトと前記スロットルボディとを接続する前記吸気消音箱内で船外機の前後方向に反転し、この吸気消音箱の底部に排水孔を設けて第3の水分離部を形成したことを特徴とする。
この構成によれば、エンジンブロックの左右一方側に、吸気マニフォルド、スロットルボディ及び吸気消音箱が集約して配置されると共に、エンジンカバーの上部に設けられた吸気取入口と吸気消音箱とが吸気ダクトにより接続されている。このため、エンジンブロックの左右一方側の空間を用いて外気を流通させてスロットルボディに供給できる。これにより、装置本体の寸法(特に、鉛直方向の寸法)が大型化するのを防止できる。また、吸気消音箱が設けられると共に、吸気ダクトのダクト部に連通してレゾネータチャンバ部が設けられることから、スロットルボディまでの流通経路上で吸気騒音を低減できる。さらに、吸気取入口と吸気ダクトとの間に第1の水分離部が設けられると共に、レゾネータチャンバ部の一部に第2の水分離部が設けられることから、スロットルボディまでの流通経路上で外気に含まれる水分を分離できる。この結果、装置本体を大型化させることなく、吸気騒音を抑制しつつ、効果的にエンジン内への水分の浸入を防止することが可能となる。
さらに、吸気ダクト内の吸気の流通方向と、スロットルボディ及び吸気マニフォルド内の吸気の流通方向とを反転させる吸気消音箱内の一部に第3の水分離部が設けられることから、外気に含まれる水分を更に分離できる。これにより、より効果的にエンジン内への水分の浸入を防止することが可能となる。
また、上記船外機用エンジンの吸気装置においては、前記吸気取入口を船外機の後部に設け、前記吸気ダクト内を流れる吸気が船外機の後部から前方に向かって流れるように吸気通路を形成することが好ましい。この場合には、船外機の後部から前部に向かって吸気通路を有するように吸気ダクトが形成されている。このため、船外機の前後方向に吸気ダクトの長さを確保できる。そして、この吸気ダクトの吸気通路を構成するダクト部にレゾネータチャンバ部が連通して設けられている。これにより、吸気ダクトの吸気通路の長さが確保できない場合と比較してレゾネータチャンバ部の容量の設計自由度を確保できる。この結果、所望の周波数を有する吸気騒音を選択して低減させることが可能となる。
本発明の船外機用エンジンの吸気装置によれば、装置本体を大型化させることなく、吸気騒音を抑制しつつ、効果的にエンジン内への水分の浸入を防止することが可能となる。
本実施の形態に係る船外機用エンジンの吸気装置が適用される船外機の全体斜視図である。 図1Aに示す状態からアッパーカバーを取り外した船外機の斜視図である。 図1Bに示す状態からエンジンカバーを取り外した船外機の斜視図である。 本実施の形態に係る船外機が有するガイド部材近傍の拡大図である。 本実施の形態に係る吸気装置の構成の説明図である。 本実施の形態に係る吸気装置が有する吸気ダクトの説明図である。 本実施の形態に係る吸気装置が有する吸気ダクトの分解斜視図である。 本実施の形態に係る吸気装置が有する吸気消音箱の分解斜視図である。 本実施の形態に係る吸気装置が有する吸気消音箱の詳細図である。
以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。まず、本実施の形態に係る船外機用エンジンの吸気装置(以下、単に「吸気装置」という)が適用される船外機の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る吸気装置が適用される船外機の全体斜視図である。なお、以下の図においては、説明の便宜上、船外機前方を矢印FR、船外機後方を矢印RE、船外機左方を矢印L、船外機右方を矢印Rでそれぞれ示す。図1Aにおいては、本実施の形態に係る船外機を右前方側から示している。図1Bにおいては、船外機を左後方側から示している。
図1A、図1Bに示すように、本実施の形態に係る船外機1は、船外機本体10と、この船外機本体10を船体の船尾部(不図示)に取り付けるためのブラケット装置11とを含んで構成される。船外機本体10は、本体上部に設けられたエンジンカバー14と、このエンジンカバー14の下方に設けられた胴体部19とを有する。エンジンカバー14は、アッパーカバー15及びロアカバー16によって構成される。胴体部19の下端部近傍には、プロペラ13が設けられている。ブラケット装置11は、ロアカバー16及び胴体部19の前方に配置されている。
アッパーカバー15は、概して下方側に開口した形状を有する。一方、ロアカバー16は、概して上方側に開口した形状を有する。これらのアッパーカバー15とロアカバー16とを組み合わせることで、船外機本体10の内部に後述するエンジンルームが形成される。このエンジンルームには、詳細について後述するように、エンジン12、吸気装置2及び各種電装部品等が収容される。なお、アッパーカバー15とロアカバー16との合わせ面には、図示しないシール部材が配置される。このシール部材は、概して環形状を有し、アッパーカバー15及びロアカバー16の合わせ面から海水等の水分が浸入するのを防止する役割を果たす。
アッパーカバー15の前方には、エンジン12を始動させるリコイルスタータ(不図示)用のレバー17が船外機1の前方に向かって突出して設けられる。このレバー17を引くことでエンジン12が始動される。また、アッパーカバー15の後方には、図1Bに示すように、エンジン12の燃焼用空気を取り込むための吸気取入口151が設けられている。さらに、アッパーカバー15の左方側側面の上端部近傍には、エンジンカバー14内の換気用空気を外部に排出する排気口152が設けられている。
ロアカバー16の前方であって、ブラケット装置11の上方には、船外機1の前方に向かって突出するようにティラーハンドル18が設けられている。ティラーハンドル18は、ブラケット装置11が固定される船尾部分を支点として、船外機本体10を上下及び左右方向に揺動操作可能に構成されている。ティラーハンドル18の先端には、スロットルグリップ181が取り付けられている。スロットルグリップ181は、ティラーハンドル18の軸回りに回動可能に取り付けられている。スロットルグリップ181の回動量に応じてスロットルバルブ(不図示)の開度が調整される。これにより、船体の速度や加減速を制御することができる。
船外機本体10には、上下方向に延在してドライブシャフト(不図示)が配置されている。このドライブシャフトの下端部には、動力変換機構が設けられている。エンジン12は、これらのドライブシャフト及び変換機構を介してプロペラ13に連結されている。船外機1においては、これらのドライブシャフト及び変換機構により、エンジン12の駆動力をプロペラ13の回転力に変換して推進力を得る。
次に、図2及び図3を参照して、エンジンカバー14の内部の構成について説明する。図2は、図1Aに示す状態からアッパーカバー15を取り外した船外機1の斜視図である。図3は、図1Bに示す状態からエンジンカバー14(アッパーカバー15及びロアカバー16)を取り外した船外機1の斜視図である。なお、図2においては、説明の便宜上、アッパーカバー15の一部を構成するガイド部材31を示している。
図2及び図3に示すように、船外機本体10(より具体的には、エンジンカバー14)のエンジンルーム内には、エンジン12が収容されている。エンジン12は、例えば、多気筒エンジンによって構成される。本実施の形態において、エンジン12の一部を構成するエンジンブロック121は、シリンダ(不図示)の軸方向と船外機1の前後方向とが一致するように構成されている。
エンジンブロック121の右方側には、吸気装置2が設けられている(図2参照)。吸気装置2は、アッパーカバー15の吸気取入口151から取り入れた外気をエンジン12内の燃焼室に供給する役割を果たす。特に、吸気装置2は、装置内を流通する外気の温度の上昇を抑制しつつ、外気に含まれる水分を分離する役割を果たす。吸気装置2は、吸気ダクト20、吸気消音箱21、スロットルボディ22(図5参照)及び吸気マニフォルド23を含んで構成される。図2に示すように、吸気ダクト20及び吸気消音箱21は、アッパーカバー15を取り外した状態で全体が露出する位置に配置されている。吸気マニフォルド23は、その下端部周辺の一部がロアカバー16の一部に対向する位置に配置されている。なお、この吸気装置2の詳細な構成については後述する。
エンジンブロック121の左方側には、排気系部品、オイルフィルタ41及び各種電装部品が集約して配置されている。例えば、エンジンブロック121の左側面には、排気系部品として、排気マニフォルド40が設けられている。排気マニフォルド40は、下方に向かって延びている。エンジン12内で発生した排気ガスは、排気マニフォルド40を通じて船外機本体10(より具体的には、胴体部19)の下端部近傍から排出される。また、エンジンブロック121の左側面には、電装部品として、燃料の圧力を調整するレギュレータ42やエンジンコントロールユニット43が設けられている。なお、オイルフィルタ41は、アッパーカバー15を取り外した状態で全体が露出する位置に配置されている。
エンジン12の上部には、エンジン12を始動させるためのリコイルスタータが、リコイルスタータカバー30に覆われて設けられている。リコイルスタータの前方には、上述したレバー17が設けられている。レバー17は図示しないロープを介してリコイルスタータに接続されている。レバー17を握ってロープを引っ張ることにより、リコイルスタータに回転力が与えられる。リコイルスタータの回転力は、エンジン12のクランクシャフト(不図示)に伝えられる。これにより、エンジン12が始動する。
リコイルスタータカバー30の上部には、エンジン12における吸気及びエンジンカバー14内の排気のためのガイド部材31が配置されている。本実施の形態において、ガイド部材31はアッパーカバー15の内側に固定されるものである。図2においては説明の便宜上、ガイド部材31のみリコイルスタータカバー30の上部に示している。
ここで、このガイド部材31の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る船外機1が有するガイド部材31の近傍の部分拡大図である。なお、図4においては、船外機1の左後方側から示している。また、図4においては、図2と同様に、エンジン12の上方に、アッパーカバー15に固定されるガイド部材31を示している。
図4に示すように、ガイド部材31は、エンジン12の上方側であって、船外機1の後方側の一部に対向して配置されている。ガイド部材31は、吸気ダクト20及びリコイルスタータカバー30の一部を覆う底壁部311を有している。底壁部311の側縁部は、アッパーカバー15の内壁面(側壁面)の形状に対応した形状を有する。また、底壁部311には、底壁部311の表面から上方に向かって仕切壁312が立設される。仕切壁312は、船外機1の左右方向に延在する第1仕切壁313と、この第1仕切壁313の中央から左前方側に向かって延在する第2仕切壁314とを有する。これらの第1仕切壁313、第2仕切壁314の上端部は、アッパーカバーの内壁面(上壁面)の形状に対応した形状を有する。したがって、ガイド部材31がアッパーカバー15に固定された状態で、アッパーカバー15とガイド部材31との間には、一対の仕切られた空間が形成される。第1仕切壁313の後方側に形成される空間により吸気ガイド部32が構成される。一方、第1仕切壁313と第2仕切壁314との間に形成される空間により排気ガイド部33が構成される。吸気ガイド部32は、上述した吸気取入口151に連通している。排気ガイド部33は、上述した排気口152に連通している。
吸気ガイド部32において、底壁部311には段差部321が設けられている。底壁部311は、この段差部321の前方側の一部が、後方側の一部よりも高く構成されている。段差部321の前方側の底壁部311には、上面視矩形状で筒状の立壁部322が設けられている。この立壁部322は、第1の水分離部として機能する。立壁部322の内部において、左方側には底部323が設けられている。一方、立壁部322の右方側には貫通孔324が設けられている。この貫通孔324に対応する底壁部311の一部には、開口部325が形成されている。ガイド部材31がアッパーカバー15に固定された状態において、開口部325は、後述する吸気ダクト20の開口部201(図3参照)に接続される。また、段差部321よりも後方側の底壁部311には、後方側に向かって下がる傾斜部326が設けられている。この傾斜部326の後端部の上面は、吸気取入口151の下端部を規定するアッパーカバー15の一部と略同一高さに配置されている。
一方、排気ガイド部33において、底壁部311には段差部331が設けられている。底壁部311は、この段差部331の内側の一部が、外側の一部よりも高く構成されている。段差部331の内側の底壁部311には、開口部332が形成されている。ガイド部材31がアッパーカバー15に固定された状態において、開口部332は、後述するリコイルスタータカバー30の開口部301(図3参照)に接続される。
このように構成されたガイド部材31において、アッパーカバー15(図1参照)の吸気取入口151から流入した外気は、吸気ガイド部32の底壁部311や仕切壁312(第1仕切壁313)、立壁部322の貫通孔324を伝って吸気ダクト20内に流入する。また、吸気ガイド部32に入り込んだ海水等の水分は、底壁部311に立設された立壁部322により分離される。そして、吸気ガイド部32の底壁部311及び傾斜部326を介して、吸気取入口151から外部に排出される。一方、エンジンカバー14内を循環し、リコイルスタータカバー30に入り込んだ換気用空気は、開口部301を介して排気ガイド部33に送り込まれる。そして、排気ガイド部33の底壁部311や仕切壁312(第1仕切壁313、第2仕切壁314)を伝ってアッパーカバー15の排気口152から外部に排出される。
次に、図5を参照して本実施の形態に係る吸気装置2の構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る吸気装置2の構成の説明図である。図5A及び図5Bは、それぞれ吸気装置2の斜視図及び側面図である。なお、図5においては、本発明に係る吸気装置2の構成例を示すものであり、その構成要素についてはこれに限定されるものではない。例えば、本発明に係る吸気装置2は、図5に示す構成要素の一部のみを含むことが可能である。また、本発明に係る吸気装置2は、図5に示す構成要素に加え、アッパーカバー15に固定されるガイド部材31の一部(例えば、立壁部322)を含むことも可能である。
図5に示すように、吸気装置2は、吸気マニフォルド23と、吸気マニフォルド23の上流端側に接続されるスロットルボディ22と、スロットルボディ22の上流端側に接続される吸気消音箱21と、吸気消音箱21の上流端に接続される吸気ダクト20とを含んで構成される。吸気ダクト20の開口部201は、吸気ガイド部32(図4参照)を介してアッパーカバー15(図1参照)の上部に設けられた吸気取入口151(図1参照)に連通される。すなわち、吸気装置2は、吸気取入口151と、吸気消音箱21とを連通する吸気ダクト20を備え、外気を直接的に導入可能な構成を有している。
吸気ダクト20は、船外機1の前後方向に筒状に延びるダクト部202と、ダクト部202の下方に所定の容積を有するレゾネータチャンバ部(以下、単に「レゾネータ部」という)203とを連通路204で連通して形成される。ダクト部202の上流端には、上方に開口する開口部201が設けられている。ダクト部202の下流端には、吸気消音箱21に接続される接続部205が設けられている。吸気ダクト20は、ダクト部202によって燃焼用空気の流通経路を確保すると共に、レゾネータ部203によって吸気時の騒音(吸気騒音)を低減する役割を果たす。
吸気消音箱21は、上流端が吸気ダクト20に接続され、下流端がスロットルボディ22に接続される本体部24と、本体部24に対して着脱可能な蓋体部26とを含んで構成される。吸気消音箱21の内部には、エアフィルタエレメント27(図8参照)が設けられている。吸気消音箱21は、吸気時の騒音を低減すると共に、燃焼用空気中の水分を捕捉する役割を果たす。
スロットルボディ22は、内部に図示しないスロットルバルブを含んで構成される。スロットルグリップ181(図1参照)の回動量に応じてスロットルバルブの開度が調整される。これにより、エンジン12内に供給される燃焼用空気の量が調整される。
吸気マニフォルド23は、スロットルボディ22が接続される上流端から船外機1の後方に向かって複数の流路(本実施の形態においては3つ)に分かれて構成される。そして、複数の流路は、それぞれエンジンブロック121の各吸気ポート(不図示)に接続される。
図5Bに示すように、吸気装置2においては、吸気ダクト20のダクト部202と、吸気マニフォルド23とが平行且つ上下に並べて配置されている。一般に、吸気マニフォルド23は、エンジン12内のシリンダと船外機1の左右方向でオーバーラップして配置される。ダクト部202と吸気マニフォルド23とを平行且つ上下に並べることにより、ダクト部202は、高温化するシリンダから離間して配置される。このため、ダクト部202内を流通する燃焼用空気がシリンダで発生する熱により温められる事態を防止できる。
また、吸気ダクト20においては、ダクト部202の下方にレゾネータ部203が設けられている。すなわち、レゾネータ部203は、ダクト部202と吸気マニフォルド23との間に配置されている。このように配置することにより、レゾネータ部203を、シリンダから発生する熱の遮蔽部材として利用できる。
このように構成された吸気装置2において、吸気ダクト20の開口部201から流入した燃焼用空気は、吸気ダクト20内のダクト部202から吸気消音箱21を通じ、スロットルボディ22及び吸気マニフォルド23を通過してエンジン12内に供給される。上述したように、吸気ダクト20のレゾネータ部203と吸気消音箱21とによって吸気時の騒音が低減される。吸気装置2では、吸気ダクト20及び吸気消音箱21がサイレンサアッシーを構成している。また、燃焼用空気に含まれる水分は、吸気ダクト20及び吸気消音箱21を通過する間に分離される。そして、エアフィルタエレメント27によって、さらに燃焼用空気中の水分が除去される。このようにして、エンジン12内に水分が浸入することを防止することができる。
次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態に係る吸気装置2が有する吸気ダクト20について詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係る吸気装置2が有する吸気ダクト20の説明図である。図6A、図6Bにおいては、それぞれ吸気ダクト20の左側面図、右側面図を示している。また、図6C、図6Dにおいては、それぞれ吸気ダクト20の上面図、下面図を示している。図7は、本実施の形態に係る吸気装置2が有する吸気ダクト20の分解斜視図である。図7Aにおいては、吸気ダクト20を右後方側から示し、図7Bにおいては、吸気ダクト20を右前方側から示している。
図6に示すように、ダクト部202は、吸気ダクト20の上方側で船外機1の前後方向に延在すると共に、前方側端部で下方側に屈曲した形状を有している(図6A、図6B参照)。また、ダクト部202は、後端部近傍において、前端部近傍と比較して幅方向(船外機1の左右方向)の寸法が大きく構成されている(図6C、図6D参照)。ダクト部202の後端部近傍の上面部には、矩形状を有する開口部201が設けられている。一方、ダクト部202の前端部近傍の下面部には、円形状を有する接続部205が設けられている。開口部201から流入した燃焼用空気(外気)は、ダクト部202内を船外機1の後方側から前方側に流れると共に、ダクト部202の前端部で下方側に向かって流通方向を変える。
レゾネータ部203は、ダクト部202の下方側に配置されている(図6A、図6B参照)。また、レゾネータ部203は、ダクト部202の後方側であって、吸気ダクト20の右方側の一部の領域に配置されている(図6C、図6D参照)。レゾネータ部203は、吸気ダクト20の下方側で船外機1の前後方向に延在する形状を有している。レゾネータ部203は、所定容量を有する空気室で構成される。レゾネータ部203は、共鳴効果を利用して吸気騒音を低減する役割を果たす。レゾネータ部203の底部(より具体的には後端部の下端)には、排水孔206が設けられている。レゾネータ部203の底壁面は、レゾネータ部203内に溜まった水分を排水孔206に導くために後方側に下がった形状を有している。
連通路204は、ダクト部202の前端部近傍の下部から延出すると共に、後方側に屈曲してレゾネータ部203の前面部に接続される形状を有する。すなわち、連通路204は、一端(前端)がダクト部202の前端部近傍の下部に接続され、他端(後端)がレゾネータ部203の前面部に他端(後端)が接続されている。
このような構成を有する吸気ダクト20において、ダクト部202を流れる燃焼用空気(外気)の一部は、連通路204を介してレゾネータ部203に流入する。レゾネータ部203に流入した燃焼用空気は、その内壁部(特に、後方側の内壁部)で反転され、レゾネータ部203から連通路204を介してダクト部202に戻る。ダクト部202に戻った燃焼用空気は、ダクト部202を直接流れる燃焼用空気と干渉する。これらの燃焼用空気の干渉により吸気時の騒音が低減される。
特に、吸気ダクト20においては、吸気取入口151からの燃焼用空気が船外機1の後部から前方に向かって流れるようにダクト部202内の吸気通路が形成されている。このため、船外機1の前後方向にダクト部202の長さを確保できる。そして、このダクト部202にレゾネータ部203が連通して設けられている。これにより、吸気ダクト20の吸気通路の長さが確保できない場合と比較してレゾネータ部203の容量の設計自由度を確保できる。この結果、所望の周波数を有する吸気騒音を選択して低減させることができる。
また、レゾネータ部203に流入した燃焼用空気に含まれる水分は、燃焼用空気が内壁部にぶつかって反転する際に分離される。レゾネータ部203内で分離された水分は、レゾネータ部203の底壁面を伝って排水孔206に導かれる。そして、排水孔206から吸気ダクト20の外部に排出される。すなわち、吸気ダクト20のレゾネータ部203は、ダクト部202に流入した燃焼用空気(外気)から水分を分離する分離部(第2の水分離部)として機能する。
このような構成を有する吸気ダクト20は、図7に示すように、船外機1の左右方向に分割される一対の第1部材207、第2部材208を接合して形成される。例えば、これらの第1部材207、第2部材208は、樹脂材料を金型内に射出することで成形される。第1部材207、第2部材208には、それぞれ吸気ダクト20内に形成される空間(すなわち、ダクト部202、レゾネータ部203及び連通路204を構成する空間)の一部を有している。吸気ダクト20は、第1部材207、第2部材208内に形成される空間を接続するように第1部材207、第2部材208を接合することで形成される。
このように本実施の形態においては、吸気ダクト20内に形成される空間(すなわち、ダクト部202、レゾネータ部203及び連通路204を構成する空間)の一部をそれぞれ有する第1部材207、第2部材208を接合して吸気ダクト20が形成される。このため、複雑な加工を必要とすることなく吸気ダクト20を製造することができる。これにより、吸気ダクト20の製造に要するコストが低減でき、吸気装置2全体の製造コストも低減することができる。
次に、図8を参照して、本実施の形態に係る吸気装置2が有する吸気消音箱21の構成について詳細に説明する。図8は、本実施の形態に係る吸気装置2が有する吸気消音箱21の分解斜視図である。図8Aにおいては、吸気消音箱21を右前方側から示し、図8Bにおいては、吸気消音箱21を右後方側から示している。
図8に示すように、吸気消音箱21は、全体として1つの箱体を本体部24と蓋体部26とに分割して形成される。また、吸気消音箱21は、本体部24と蓋体部26との合わせ面にエアフィルタエレメント27を備えている。エアフィルタエレメント27は、本体部24と蓋体部26とによって挟持固定される。蓋体部26は、本体部24に対して着脱可能になっている。本体部24に対して蓋体部26を取り外すことで、エアフィルタエレメント27が外部に露出される。これにより、エアフィルタエレメント27の交換が可能になる。エアフィルタエレメント27を取り外すと、本体部24の内部が露出される。
本体部24は、蓋体部26に向かって燃焼用空気を導くダクト部241と、蓋体部26からスロットルボディ22に(図5参照)向かって燃焼用空気を導く誘導部242とを備えている。ダクト部241と誘導部242とは上下に並んで設けられる。ダクト部241は、断面視略矩形状で上流から下流に向かって筒状に延びている。ダクト部241の上流端は、上方に開口され吸気ダクト20に接続される接続部243となっている。ダクト部241の下流端は、蓋体部26との合わせ面245上で開口する正面視矩形状の開口部244となっている。誘導部242は、蓋体部26との合わせ面245から後方に向かって筒状に延びている。誘導部242の上流端は、蓋体部26との合わせ面245上で開口する正面視矩形状の開口部246となっている。誘導部242の下流端は、スロットルボディ22に接続される接続部247となっている。
上述したように、ダクト部241の開口部244及び誘導部242の開口部246は蓋体部26との合わせ面245上に設けられている。開口部244と開口部246とを合わせて本体部24の開口部249とする。開口部249の外周には、蓋体部26との合わせ面245を確保するためにフランジ部250が形成されている。フランジ部250の四隅には、蓋体部26を固定するためのボルト穴251が形成されている。また、合わせ面245には、開口部249の外形に沿う環状溝252が形成されている。環状溝252には、後述するエアフィルタエレメント27の枠体270が嵌まり込むようになっている。
蓋体部26は、上面視略三角形状で本体部24との合わせ面261側に開口部262を備えた箱形状を有している。開口部262の外周には、本体部24との合わせ面261を確保するためにフランジ部263が形成されている。フランジ部263の四隅には、ボルト211を取り付けるための取付穴264が本体部24のボルト穴251に対応して形成されている。ボルト211によって、本体部24と蓋体部26とが固定される。また、合わせ面261には、開口部262の外径に沿う環状溝265が形成されている。蓋体部26の前方側の内壁面には、下端部近傍に排水孔266が形成されている。この排水孔266は、蓋体部26内に溜まった水分を外部に排出する役割を果たす。排水孔266には、ドレンキャップ212が取り付けられる。ドレンキャップ212には排出方向への一方弁が設けられ、蓋体部26に溜まった水分を外部に排出することができる。すなわち、蓋体部26は、吸気消音箱21を流通する燃焼用空気に含まれる水分を分離する分離部(第3の水分離部)として機能する。
エアフィルタエレメント27は、開口部244、246の外形に沿う枠体270を備えている。枠体270には、開口部244、246に対応して開口部271、272が形成されている。開口部272には、正面視略台形形状のフィルタ部273が枠体270の表面側(蓋体部26側)に設けられる。開口部272は、フィルタ部273によって塞がれる。フィルタ部273は、例えば、撥水性の繊維で形成された不織布で構成される。フィルタ部273が不織布で形成されることにより、吸気時における高周波域の騒音性能が向上される。
枠体270の背面側(本体部24側)には、開口部272を覆うように、正面視略台形形状のフレームアレスタ274が設けられる。フレームアレスタ274は、パンチングメタル等の板材によって形成される。フレームアレスタ274は、エアフィルタエレメント27の通気性を確保しながら逆流した火炎の伝搬を遮断する役割を果たす。
吸気消音箱21を組み立てる際には、まず、本体部24と蓋体部26との間にエアフィルタエレメント27を介在させる。次に、本体部24の環状溝252と蓋体部26の環状溝265にエアフィルタエレメント27の枠体270を嵌め込む。そして、本体部24と蓋体部26とをボルト211によって締結する。これによって、エアフィルタエレメント27が本体部24と蓋体部26とによって挟持固定される。以上により、吸気消音箱21が組み立てられる。
このように構成された吸気消音箱21は、上流端側の接続部243に吸気ダクト20が環状のシール部材214を介して接続され、下流端側の接続部247にスロットルボディ22が不図示のシール部材を介して接続されることで、エンジンカバー14内の所定の位置に固定される。このとき、吸気消音箱21は、アッパーカバー15及びロアカバー16の合わせ面より上方に配置される(図1及び図2参照)。また、吸気消音箱21の開口部249が、船外機1の前方に向けられている。このとき、エアフィルタエレメント27は、船外機1の前部でエンジンブロック121(図2及び図3参照)よりも前方側で、船外機1の前後方向に直交する平面に沿って配置される。
吸気消音箱21のメンテナンスをする場合には、まずアッパーカバー15(図1参照)を取り外す。これにより、吸気消音箱21が外部に露出される。そして、本体部24から蓋体部26を取り外す。この場合、本体部24を吸気ダクト20から取り外すことなく蓋体部26だけを取り外すことができる。蓋体部26を取り外すと、エアフィルタエレメント27が船外機1の正面に露出される。このように、アッパーカバー15と本体部24を取り外すだけで吸気消音箱21の内部が露出される。このため、乗員は、エアフィルタエレメント27の状態を船体の後方から容易に確認することができる。また、エアフィルタエレメント27の交換作業も容易に行うことができる。この結果、吸気消音箱21のメンテナンス性が向上される。
次に、図9を参照して、本実施の形態に係る吸気消音箱21内の吸気経路について詳細に説明する。図9は、本実施の形態に係る吸気装置2が有する吸気消音箱21の詳細図である。図9Aは、吸気消音箱21の上面図である。図9Bは、図9Aに示すX−X線に沿う断面図である。
図9に示すように、エアフィルタエレメント27は、本体部24と蓋体部26との間に介在している。本体部24のダクト部241内の空間は、エアフィルタエレメント27の枠体270の開口部271を通じて蓋体部26の内部空間に接続される。また、蓋体部26内の空間は、枠体270の開口部272を通じて本体部24の誘導部242内の空間に接続される。ここで、誘導部242内の空間は、エアフィルタエレメント27を通過した燃焼用空気をシリンダの軸方向に導く第1の空気通路248となっている。また、蓋体部26内の空間及びダクト部241内の空間は、吸気ダクト20から流入した燃焼用空気をエアフィルタエレメント27に導く第2の空気通路267となっている。この場合、第2の空気通路267の下流端は第1の空気通路248に接続され、第2の空気通路267の上流端(接続部243)は、外部(吸気ダクト20)に開口されている。
吸気ダクト20から吸気消音箱21に流入する燃焼用空気は、ダクト部241の内部及び蓋体部26内に形成される第2の空気通路267の一部を通ってシリンダの軸方向に沿って船外機1の前方に流れ込む。燃焼用空気は蓋体部26の内壁部にガイドされながら、空気の流通方向が反転される。そして、空気はエアフィルタエレメント27に向かって流れ込む。エアフィルタエレメント27を通過した燃焼用空気は、第1の空気通路248を通じてスロットルボディ22及び吸気マニフォルド23に流れ込む。このように、蓋体部26の内壁部の一部は、第2の空気通路267の上流側の空気流通方向に対して第2の空気通路267の下流側の空気流通方向を略180度反転させる反転部268を構成している。
燃焼用空気中に含まれる水分の一部は、第2の空気通路267を通過する間に燃焼用空気から分離される。上述したように、燃焼用空気が蓋体部26の内壁部(反転部268)にガイドされながら空気流通方向が反転される。このとき、燃焼用空気が蓋体部26の内壁に衝突することによって、燃焼用空気中に含まれる水分は、さらに分離され蓋体部26の下方に溜まる。そして、蓋体部26で分離しきれなかった水分は、エアフィルタエレメント27のフィルタ部273に捕捉される。フィルタ部273は撥水性の繊維で形成されているため、フィルタ部273に捕捉された水分は、重力によりフィルタ部273を伝って蓋体部26の下方に流れ込む。このため、エアフィルタエレメント27が海水等の水分によって目詰まりすることがない。この結果、エアフィルタエレメント27の寿命を延ばすことができる。そして、蓋体部26の下方に溜まった水分は、排出方向への一方弁が設けられたドレンキャップ212を介して排水孔266から外部に排出することができる。
このように、吸気消音箱21によって燃焼用空気中に含まれる水分が捕捉されるため、エンジン12内に水分が浸入するのを防止することができる。また、エアフィルタエレメント27が蓋体部26の下流側に配置されることから、燃焼用空気がエアフィルタエレメント27を通過する前にあらかじめ水分を分離することができる。このため、水分を含んだ燃焼用空気が直にエアフィルタエレメント27を通過することがない。この結果、エアフィルタエレメント27の寿命を延ばすことができ、エアフィルタエレメント27の交換頻度を下げることができる。
以上のように、本実施の形態に係る吸気装置2においては、エンジンブロック121の右方側に、吸気マニフォルド23、スロットルボディ22及び吸気消音箱21が集約して配置されると共に、エンジンカバー14の上部に設けられた吸気取入口151と吸気消音箱21とが吸気ダクト20により接続されている。このため、エンジンブロック121の右方側の空間を用いて外気を流通させてスロットルボディ22に供給できる。これにより、装置本体の寸法(特に、鉛直方向の寸法)が大型化するのを防止できる。また、吸気消音箱21が設けられると共に、吸気ダクト20のダクト部202に連通してレゾネータ部203が設けられることから、スロットルボディ22までの流通経路上で吸気騒音を低減できる。さらに、吸気取入口151と吸気ダクト20との間に第1の水分離部が設けられると共に、レゾネータ部203の一部に第2の水分離部が設けられることから、スロットルボディ22までの流通経路上で外気に含まれる水分を分離できる。この結果、装置本体を大型化させることなく、吸気騒音を抑制しつつ、効果的にエンジン12内への水分の浸入を防止することが可能となる。
また、本実施の形態に係る吸気装置2においては、吸気ダクト20内の吸気の流通方向と、スロットルボディ22及び吸気マニフォルド23内の吸気の流通方向とを反転させる吸気消音箱21内の一部に第3の水分離部が設けられることから、燃焼用空気(外気)に含まれる水分を更に分離できる。これにより、より効果的にエンジン12内への水分の浸入を防止することが可能となる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、エンジンブロック121の右方側に吸気マニフォルド23、スロットルボディ22及び吸気消音箱21が集約して配置される場合について説明している。しかしながら、これらの吸気マニフォルド23、スロットルボディ22及び吸気消音箱21の配置については、エンジンブロック121の左方側に配置してもよい。なお、この場合には、エンジンの排気系部品、オイルフィルタ41及び各種の電装部品は、エンジンブロック121の右方側に配置することが好ましい。
また、上記実施の形態においては、アッパーカバー15の一部を構成するガイド部材31に第1の水分離部として機能する立壁部322を設ける場合について説明している。しかしながら、第1の水分離部の配置については、ガイド部材31の一部に限定されるものではなく適宜変更が可能である。第1の水分離部については、吸気取入口151と吸気ダクト20の開口部201との間の位置であれば、任意の位置に配置することができる。
以上説明したように、本発明は、装置本体を大型化させることなく、吸気騒音を抑制しつつ、効果的にエンジン内への水分の浸入を防止することができるという効果を有し、特に、船外機に搭載されるエンジンに燃焼用空気を供給する吸気装置に有用である。
1 船外機
10 船外機本体
12 エンジン
121 エンジンブロック
14 エンジンカバー
15 アッパーカバー
151 吸気取入口
152 排気口
16 ロアカバー
2 吸気装置
20 吸気ダクト
202 ダクト部
203 レゾネータチャンバ部(レゾネータ部)
204 連通路
206 排水孔
207 第1部材
208 第2部材
21 吸気消音箱
22 スロットルボディ
23 吸気マニフォルド
24 本体部
26 蓋体部
266 排水孔
27 エアフィルタエレメント
273 フィルタ部
31 ガイド部
32 吸気ガイド部
322 立壁部
33 排気ガイド部

Claims (2)

  1. 船外機の前後方向とシリンダの軸方向とを一致させたエンジンブロックの左右一方側で、吸気マニフォルドと、前記吸気マニフォルドの上流端側に接続されるスロットルボディ及び吸気消音箱とが配置される船外機用エンジンの吸気装置において、
    前記吸気消音箱の上流端には、エンジンカバーの上部に設けられた吸気取入口と連通する吸気ダクトが接続され、
    前記吸気取入口と前記吸気ダクトとの間に配置された第1の水分離部と、前記吸気ダクトのダクト部の下方側に設けられ、当該ダクト部と連通して吸気騒音を低減するレゾネータチャンバ部の底部に排水孔を設けて形成された第2の水分離部とを具備し、
    前記吸気ダクトを流れる吸気の流通方向と、前記スロットルボディ及び吸気マニフォルド内を流れる吸気の流通方向とが、前記吸気ダクトと前記スロットルボディとを接続する前記吸気消音箱内で船外機の前後方向に反転し、この吸気消音箱の底部に排水孔を設けて第3の水分離部を形成したことを特徴とする船外機用エンジンの吸気装置。
  2. 前記吸気取入口を船外機の後部に設け、前記吸気ダクト内を流れる吸気が船外機の後部から前方に向かって流れるように吸気通路を形成したことを特徴とする請求項記載の船外機用エンジンの吸気装置。
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