JP6136431B2 - ウォータポンプ - Google Patents
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Description
従って、ウォータポンプにおける回転軸方向に沿う大きさを決定する要因としては、プーリとベアリングと前記空間とが主なものとなる。クランクプーリからタイミングベルトを介してプーリを回転させる性質上、プーリの外形寸法はある程度決まっている。このため、ベアリング及び前記空間における回転軸方向の寸法が、装置のコンパクト化を図るうえで、重要な要素となる。
本発明は、上記背景を鑑み、漏洩した冷却水を確実に排出しつつ装置のコンパクト化を図ることのできるウォータポンプを提供することを目的とする。
本構成によれば、蒸気用通路として複数の連通路のうちの少なくとも一つが連通することで、蒸気穴と接続する連通路を特別に加工する必要がない。従って、回転軸方向に対してコンパクトな装置を効率的に得ることができる。
また、インペラ15とベアリング13との間には、回転軸14の隙間から冷却水が外部へ漏洩することを抑制するために、ハウジング11と回転軸14とに亘ってメカニカルシール18(シール部材の一例)が配設されている。
転動部23には、回転軸14が円滑に回転するようグリースが塗布されている。リップシール部24によって、グリースが漏出することや、ベアリング13内部に鉄屑等が侵入することが防止される。なお、ベアリング13は、転がり軸受に限定されるものではなく、すべり軸受などどのような形態でもあっても良い。
以降、本実施形態における冷却水とは、蒸気と、蒸気が凝縮された液分とを含んだものとして説明する。
よって、メカニカルシール18から漏洩した液分は、連通路21、排水路19、溜部25の順番に排出される。
このため、溜部25に排出された液分は、基本的に外部に流出されることがないが、溜部25の許容貯留量をオーバーした場合のみ、ドレン孔29から外部に放出される。また、溜部25に排出された液分は高温になったハウジング11から伝熱されて蒸気となるので、溜部25は所定の貯留量を確保できる容積で形成される。
なお、プラグ26は、例えば、シール部材を備えたねじ締結などで溜部25の開口を閉塞など、溜部25の開口を密封するものであればどのようなものでも良い。また、溜部25の内部に吸水性の良い面状部材などを設け、表面積を増大させることで蒸発を促進させても良い。
このとき、蒸気は高温になったベアリング13及びハウジング11に直接接触しているので、蒸気が凝縮されて液分となることが防止される。従って、蒸気の流出経路に無駄がなく、効率よく外部へと放出される。
なお、連通路21は、外輪部22の外周面に、平目状や綾目状のローレット加工を施しても良い。ローレット加工を施すことによって、簡単に連通路21を形成することができる。
図3には、本発明に係る別実施形態が示される。なお、上述した実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
連通路21は、図3に示すように、ベアリング13とハウジング11との間に、回転軸14の長手方向の中途部分まで延出した溝状に形成され、排水路19及び蒸気穴20と連通している。本実施形態では、ベアリング13の外周面を切削加工することで簡単に溝を形成できるので、加工コストを低減できる。
また、連通路21は、ベアリング13の周方向に複数設けても良いし、ベアリング13の長手方向に傾斜させても良い。これらによる作用効果は、上述の実施形態と同様であるので省略する。
(1)上記実施形態では、図2に示すように、外輪部22の外周に亘って複数の連通路21を設けたが、外輪部22表面のうち、排水路19及び蒸気穴20と接続する付近だけローレット加工などを施してもよい。外周に亘って加工する場合に比べ、加工コストを低減できる。
(2)上記実施形態では、ドレン孔29はハウジング11に形成される例を示したが、溜部25の開口に取付けるプラグ26にドレン孔29を形成しても良い。
11 ハウジング
13 ベアリング
14 回転軸
15 インペラ
16 プーリ
18 メカニカルシール(シール部材)
19 排水路
20 蒸気穴
21 連通路
Claims (4)
- ハウジングにベアリングを介して支持された回転軸と、
当該回転軸の一端に設けられ、冷却水を流通させるインペラと、
前記回転軸の他端に設けられたプーリと、
前記回転軸のうち前記インペラと前記ベアリングとの間で、前記ハウジングに亘って設けられ前記冷却水の外部への漏洩を抑制するシール部材と、
前記ベアリングの側面に開口する状態に前記ハウジングに設けられ、前記シール部材から漏洩した前記冷却水を排出する排水路と、
前記回転軸の長手方向における前記インペラの側を開口し且つ前記プーリの側を閉塞した状態で前記ベアリングと前記ハウジングとの間に形成され、前記ベアリングの端部から前記排水路に連通する連通路と、を備えたウォータポンプ。 - 前記連通路を前記ベアリングの周方向に複数設けてある請求項1に記載のウォータポンプ。
- 前記連通路が前記ベアリングの表面に沿うと共に、前記回転軸の長手方向に対して傾斜する状態に設けてある請求項2に記載のウォータポンプ。
- 蒸発した前記冷却水を前記ハウジングの外部に放出するよう前記ベアリングの側面に対して上方から開口する蒸気穴が前記ハウジングに設けられており、前記複数の連通路のうちの少なくとも一つが前記蒸気穴に連通している請求項2又は3に記載のウォータポンプ。
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