JP6135859B2 - インク収容体、インク収容体セット、同梱体 - Google Patents

インク収容体、インク収容体セット、同梱体 Download PDF

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Description

本発明は、インク収容体、インク収容体セット、およびこれを同梱する同梱体に関する。
従来から、インクジェット記録用の記録ヘッドのノズルから吐出させた微小なインク滴によって、記録媒体に画像等を記録するインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク収容体(例えばインクカートリッジなど)が着脱可能に装着されている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、インクジェットプリンターに接続して用いられるインクカートリッジが開示されている。具体的には、当該インクカートリッジには、インクを収容するインク収容室、インクジェットプリンターにインクを供給する液体供給部(インク供給部)、インクカートリッジ内部と大気を連通させて内圧を適切に保つための大気開放孔(連通部)等が設けられている。
一方、インクジェット記録用のインクとして、通常の染料や顔料等の色材を使用したカラーインクの他に、アルミニウム等の金属顔料を含むインクの開発が進められている。このような顔料を含むインクの中でも、地球環境や人体への安全面等の観点から、有機溶剤をベースとした非水系インクよりも、水等の水系媒体をベースとする水性インクの開発が望まれているという実態がある。しかしながら、金属顔料を水中に分散させると、金属顔料の表面が水との反応により変質したり、消耗したりして、金属光沢を損なうことがあった。
このような問題に対して、例えば特許文献3には、アルミニウム顔料の表面をシリカ等の被覆膜で被覆した耐水化アルミニウム顔料を水系媒体中に分散させて得られたインクが開示されている。しかしながら、金属顔料の表面を被覆膜で被覆させた顔料を用いても、被覆が不十分で水との反応を十分に抑制することができなかったり、経時的に被覆膜が剥がれる、またはインクカートリッジが長時間高温にさらされる場合などでは(例えば夏の自動車内での長時間放置など)、金属顔料と水が反応して、気体(例えば、水素ガス)が発生する場合がある。
特開2008−189003号公報 特開2009−101597号公報 特開2011−132483号公報
上記のインクカートリッジは、フィルム等の包装体で包装される場合がある。包装体は、インクカートリッジ内部に収容されたインクの脱気状態を維持したり、インクカートリッジの輸送時や保管時における擦れや衝撃等から保護したりすること等を目的に使用される。ここで、上述した水との反応によりガスを発生するインクをインクカートリッジに収容した場合、インクから発生した気体をインクカートリッジの外部に排出することができたとしても、インクカートリッジと包装体の間に気体が滞留してしまい、包装体の変形や破損が生じることがある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の一つは、卑金属顔料を含有するインクを収容するインク収容体が包装体によって包装されている場合に、包装体の破損を防止することができるインク収容体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインク収容体の一態様は、
インクジェット記録装置に着脱可能であり、包装体で包装されたインク収容体であって、
前記インク収容体は、卑金属顔料を含有するインクを収容するインク収容部と、一端が該インク収容部に接続されて大気を連通させる大気開放部と、を有し、
前記包装体の水素の透過量が、0.0001ml/cm・day・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下である。
適用例1のインク収容体によれば、卑金属顔料を含有するインクを収容するインク収容体が包装体によって包装されている場合に、包装体の破損を防止することができる。
[適用例2]
適用例1において、
前記大気開放部の他端には、前記インク収容体の外部と連通する大気開放孔が設けられており、
前記大気開放孔は、封止部材によって封止されており、
前記封止部材の水素の透過量と、前記封止部材のうち前記大気開放孔を覆う部分の面積と、の積をAとし、
前記包装体の水素の透過量と、該包装体の表面積と、の積をBとした場合に、
A<Bの関係を満たしてもよい。
[適用例3]
適用例2において、
前記インク収容部の内側および前記大気開放部の内側と、前記インク収容体の表面と、の間に存在する部材の水素の透過量は、前記封止部材の水素の透過量よりも低くてもよく、
前記インク収容部の内側および前記大気開放部の内側と、前記インク収容体の表面と、の間に存在する部材の水蒸気の透過量は、前記封止部材の水蒸気の透過量よりも低くてもよい。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記包装体は、第1領域と、該第1領域よりも耐圧性の低い第2領域と、を含んでもよい。
[適用例5]
適用例2ないし適用例4のいずれか1例において、
前記封止部材は、第1領域と、該第1領域よりも耐圧性の低い第2領域と、を含んでもよい。
[適用例6]
本発明に係るインク収容体セットの一態様は、
適用例1ないし適用例5のいずれか1例に記載の包装体で包装されたインク収容体と、
包装体で包装されたカラーインク収容体と、を含み、
前記カラーインク収容体は、卑金属顔料以外の色材を含有するカラーインクを収容するインク収容部と、一端が該インク収容部に接続されて大気を連通させる大気開放部と、を有する。
[適用例7]
適用例6において、
前記カラーインク収容体を包装する包装体の水素の透過量は、適用例1ないし適用例5のいずれか1例に記載のインク収容体を包装する包装体の水素の透過量よりも低くてもよい。
[適用例8]
本発明に係る同梱体の一態様は、
適用例6または適用例7に記載のインク収容体セットを筐体内に含む同梱体であって、
適用例1ないし適用例5のいずれか1例に記載の包装体で収容されたインク収容体を、前記筐体の端部に配置して同梱している。
本実施形態に係るインク収容体を適用可能な記録システムの概略構成を示す説明図。 本実施形態係るインク収容体が記録ヘッドユニットに取り付けられた状態を示す図。 本実施形態に係るインク収容体を模式的に示す第1の外観斜視図。 本実施形態に係るインク収容体を模式的に示す第2の外観斜視図。 本実施形態に係るインク収容体を模式的に示す第1の分解斜視図。 本実施形態に係るインク収容体を模式的に示す第2の分解斜視図。 本実施形態に係るインク収容体の大気解放孔から液体供給部に至る経路を概念的に示す図。 本実施形態に係るインク収容体を正面側から見た状態を模式的に示す図。 本実施形態に係るインク収容体を背面側から見た状態を模式的に示す図。 図8および図9を簡略化した模式図。 本実施形態に係るインク収容体が包装体によって包装された状態を模式的に示す図。 本実施形態に係るインク収容体セットにおいて卑金属顔料インク収容体とカラーインク収容体とが筐体に同梱されている状態を模式的に示す図。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。なお、以下の実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.インク収容体
本発明の一実施形態に係るインク収容体は、インクジェット記録装置に着脱可能であり、包装体で包装されたインク収容体であって、前記インク収容体は、卑金属顔料を含有するインクを収容するインク収容部と、一端が該インク収容部に接続されて大気を連通させる大気開放部と、を有し、前記包装体の水素の透過量が、0.0001ml/cm・d
ay・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下であることを特徴とする。
以下、本実施形態に係るインク収容体を搭載可能なインクジェット記録装置、インク収容体の構造、各部材の性質、インク収容体に収容されるインクの順に詳細に説明する。
1.1.インクジェット記録装置
本実施形態に係るインク収容体は、インクジェット記録装置に着脱可能に搭載することができる。本実施形態に係るインク収容体をインクジェット記録装置に搭載するに際して、後述する包装体からインク収容体を取り出した後、インク収容体の大気開放孔を封止する封止部材(封止フィルム)等を取り外す。
以下、図1および図2を参照しながら、本実施形態に係るインク収容体を搭載可能なインクジェット記録装置の一例であるインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」ともいう。)の構成について説明する。図1は、記録システムの概略構成を示す説明図である。図2は、インクカートリッジ1が記録ヘッドユニットに取り付けられた状態を示す図である。インクカートリッジ1は、インク収容体の一例である。
記録システムは、プリンター1000と、コンピューター2000と、を備えている。プリンター1000は、コネクタCNを介して、コンピューター2000と接続されている。プリンター1000は、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構と、各機構を制御するための主制御部2と、を備えている。副走査送り機構は、紙送りモーター3とプラテン4とを備えており、紙送りモーターの回転をプラテンに伝達することによって用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター5と、プーリー7と、キャリッジモーター5とプーリー7との間に張設された駆動ベルト8と、プラテン4の軸と並行に設けられた摺動軸9と、を備えている。摺動軸9は、駆動ベルト8に固定されたキャリッジ6を摺動可能に保持している。キャリッジモーター5の回転は、駆動ベルト8を介してキャリッジ6に伝達され、キャリッジ6は、摺動軸9に沿ってプラテン4の軸方向(主走査方向)に往復動する。ヘッド駆動機構は、キャリッジ6に搭載された記録ヘッドユニット60を備えており、記録ヘッドを駆動して用紙P上にインクを吐出させる。記録ヘッドユニット60の上方には、後述するようにホルダ(図1では省略)が配置され、複数のインクカートリッジを脱着自在に装着可能である。プリンター1000は、さらに、ユーザーがプリンターの各種の設定を行ったり、プリンターのステータスを確認したりするための操作部などを備えていてもよい。図1では、いわゆるシリアルヘッドタイプのインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、これに限定されず、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、いわゆるラインヘッドタイプのインクジェット記録装置であってもよい。
図2に示すように、記録ヘッドユニット60は、記録ヘッド61と、記録ヘッド61の上面に配置されたホルダー62を備えている。ホルダー62は、複数のインクカートリッジ1を装着可能に構成されている。ホルダー62には、インクカートリッジ1を位置決めおよび固定するための突起63および凹部64が形成されている。ホルダー62のX軸負方向側の開口部65には、接続ピン(端子)を有する接続機構およびキャリッジ回路が配置される(図示省略)。また、記録ヘッド61の上面には、後述するインク供給針が配置されている。
1.2.インク収容体の構造
本実施形態に係るインク収容体の一例であるインクカートリッジの構造について、図3〜図6を参照しながら詳細に説明する。
図3は、インクカートリッジ1の第1の外観斜視図である。図4は、インクカートリッ
ジ1の第2の外観斜視図である。図4は、図3とは反対方向からみた図を示している。図5は、インクカートリッジ1の第1の分解斜視図である。図6は、インクカートリッジ1の第2の分解斜視図である。図6は、図5とは反対方向からみた図を示している。
インクカートリッジ1は、その内部に後述する卑金属顔料を含有するインクを収容する。インクカートリッジ1が、図2に示すようにホルダー62に装着された状態で、インク供給針を介して記録ヘッド61にインクが供給される。
図3および図4に示すようにインクカートリッジ1は、略直方体形状を有し、Z軸正方向側の面1eと、Z軸負方向側の面1fと、X軸正方向側の面1gと、X軸負方向側の面1hと、Y軸正方向側の面1iと、Y軸負方向側の面1jとを有している。以下では、説明の便宜上、面1eを上面、面1fを底面、面1gを右側面、面1hを左側面、面1iを正面、面1jを背面とも呼ぶ。また、これらの面1e〜1jのある側を、それぞれ上面側、底面側、右側面側、左側面側、正面側、背面側とも呼ぶ。
底面1fには、プリンターにインクを供給するための供給孔を有する液体供給部50が設けられている。底面1fには、さらに、インクカートリッジ1の内部に大気を導入するための大気解放孔100が開口している(図6)。
大気解放孔100は、インクジェットプリンターの記録ヘッドユニット60に形成された突起63(図2)が所定の隙間を有するように嵌るような深さと径を有している。ユーザーは、大気解放孔100を気密に封止する封止フィルム90を剥がしてから、インクカートリッジ1をホルダー62に装着する。突起63は、封止フィルム90の剥がし忘れを防止する役割を果たす。
左側面1hには、係合レバー11が設けられている。係合レバー11には、突起11aが形成されている。インクカートリッジ1がホルダー62に装着されたとき、突起11aが、ホルダー62の凹部64と係合することによりホルダー62に対してインクカートリッジ1が固定される(図2)。
左側面1hの係合レバー11の下方には、回路基板34が設けられている(図4)。回路基板34上には、複数の電極端子34aが形成されており、これらの電極端子34aは、キャリッジ6に設けられた接続機構(図示省略)を介して、キャリッジ回路と電気的に接続される。
インクカートリッジ1の上面1eと背面1jには、外表面フィルム55が貼り付けられている。
さらに、図5、図6を参照しながら、インクカートリッジ1の内部構成、部品構成について説明していく。インクカートリッジ1は、カートリッジ本体10と、カートリッジ本体10の正面側を覆う蓋部材20とを有している。
カートリッジ本体10の正面側には、様々な形状を有するリブ10aが形成されている(図5)。カートリッジ本体10と蓋部材20との間には、カートリッジ本体10の正面側を覆うフィルム80が設けられている。フィルム80は、カートリッジ本体10のリブ10aの正面側の端面に隙間が生じないように緻密に貼り付けられている。これらのリブ10aとフィルム80により、複数の小部屋、例えば、後述するインク収容室、バッファ室がインクカートリッジ1の内部に区画形成される。これらの各部屋については、さらに詳細を後述する。
カートリッジ本体10の背面側には、差圧弁収容室40aと気液分離室70aとが形成されている(図6)。差圧弁収容室40aは、バルブ部材41とバネ42とバネ座43とからなる差圧弁40を収容する。気液分離室70aの底面を囲む内壁には土手70bが形成され、気液分離膜71が、当該土手70bに貼着されており、全体で気液分離フィルター70を構成している。
カートリッジ本体10の背面側には、さらに、複数の溝10bが形成されている(図6)。これらの溝10bは、カートリッジ本体10の背面側の略全体を覆うように外表面フィルム55が貼り付けられたときに、カートリッジ本体10と外表面フィルム55との間に後述する各種の流路、例えば、インクや大気が流動するための流路を形成する。
次に、上述した回路基板34周辺の構造を説明する。カートリッジ本体10の右側面の下面側には、センサー収容室30aが形成されている(図6)。センサー収容室30aには、液体残量センサーモジュール31と、固定バネ32とが収容されている。固定バネ32は、液体残量センサーモジュール31をセンサー収容室30aの下面側の内壁に押し当てて固定する。センサー収容室30aの右側面側の開口は、カバー部材33によって覆われ、カバー部材33の外表面33aに、上述した回路基板34が固定される。センサー収容室30a、液体残量センサーモジュール31、固定バネ32、カバー部材33、回路基板34と、後述するセンサー流路形成室30bとを全体で、センサー部30とも呼ぶ。
回路基板34には、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの書換可能な不揮発性メモリが設けられており、プリンター1のインク消費量などが記録される。
カートリッジ本体10の底面側には、上述した液体供給部50と大気解放孔100と共に、減圧孔110と、センサー流路形成室30bと、迷路流路形成室95aが設けられている(図4)。減圧孔110は、インクカートリッジ1の製造工程においてインクを注入する際に、空気を吸い出してインクカートリッジ1内部を減圧するために用いられる。センサー流路形成室30bおよび迷路流路形成室95aは、後述するインク収容部の一部を形成する。
液体供給部50、大気解放孔100、減圧孔110、迷路流路形成室95a、センサー流路形成室30bは、インクカートリッジ1が製造された直後には、それぞれ封止フィルム54、90、98、95、35によって開口部が封止されている。このうち、封止フィルム90は、上述したようにインクカートリッジ1がプリンターのキャリッジ6に装着される前にユーザーによって剥離される。これにより、大気解放孔100は外部と連通し、インクカートリッジ1の内部に大気が導入される。また、封止フィルム54は、インクカートリッジ1がプリンターのキャリッジ6に装着された際に、キャリッジ6に備えられたインク供給針によって破られるように構成されている。
液体供給部50の内部には、下面側から順に、シール部材51と、バネ座52と、閉塞バネ53とが収容されている。シール部材51は、液体供給部50にインク供給針66が挿入されているときに、液体供給部50の内壁とインク供給針66の外壁との間に隙間が生じないようにシールする。バネ座52は、インクカートリッジ1がキャリッジ6に装着されていないときに、シール部材51の内壁に当接して液体供給部50を閉塞する。閉塞バネ53は、バネ座52をシール部材51の内壁に当接させる方向に付勢する。インク供給針が液体供給部50に挿入されると、インク供給針の上端がバネ座52を押し上げ、バネ座52とシール部材51との間に隙間が生じ、当該隙間からインク供給針にインクが供給される。
次に、理解の容易のため、大気解放孔100から液体供給部50に至る経路を、図7を参照して概念的に説明する。図7は、大気解放孔から液体供給部に至る経路を概念的に示す図である。
大気解放孔100から液体供給部50に至るまでの経路は、上流側の大気導入部と、下流側のインク収容部とに大きく分けられる。
大気導入部は、上流側から順に、蛇行路310と、上述した気液分離膜71を収納する気液分離室70aと、気液分離室70aとインク収容部とを連結する連結部320〜360とから構成される。蛇行路310は、上流端が大気解放孔100と連通し、下流端が気液分離室70aと連通している。蛇行路310は、大気解放孔100から第1のインク収容部までの距離を長くするために細長く蛇行して形成されている。これにより、インク収容部内のインク中の水分の蒸発を抑制することができる。気液分離膜71は、気体の透過を許容すると共に、液体の透過を許容しない素材で構成されている。気液分離膜71を、気液分離室70aの上流側と下流側との間に配置することにより、インク収容部から逆流してきたインクが、気液分離室70aより上流に進入することを抑制することができる。連結部320〜360の具体的構成は、後述する。
インク収容部の上流側は、第1のインク収容室370と、収容室接続路380と、第2のインク収容室390とを、この順番に備えている。収容室接続路380の上流側は第1のインク収容室370と連通し、収容室接続路380の下流側は第2のインク収容室390と連通している。
インク収容部は、さらに、第2のインク収容室390の下流側に、迷路流路400と、第1流動路410と、上述したセンサー部30と、第2流動路420と、バッファ室430と、上述した差圧弁40を収容する差圧弁収容室40aと、第3流動路450とを、この順番に備えている。迷路流路400は、上述した迷路流路形成室95aによって形成される空間を含み、3次元の迷路状の形状に形成されている。迷路流路400によって、インク内に混入した気泡を補足して迷路流路400より下流のインクに気泡が混入することを抑制することができる。第1流動路410は、上流端に連通し、下流端がセンサー部30のセンサー流路形成室30bに連通している。第2流動路420は、上流端がセンサー部30のセンサー流路形成室30bに連通し、下流端がバッファ室430に連通している。バッファ室430は、センサー部30にインクがなくなり、インク切れが検出された後においても、所定量の記録が実行できるように所定量のインクが貯留される部屋である。バッファ室430は、差圧弁収容室40aに連通している。差圧弁収容室40aにおいて、差圧弁40により、差圧弁収容室40aより下流側のインクの圧力は、上流側のインクの圧力より低く調整され、下流側のインクが負圧となるようにされる。第3流動路450は、上流端が差圧弁収容室40aに連通し、下流端が液体供給部50に連通している。
液体供給部50は、記録ヘッド61の上面に配置されたインク供給針66に挿入される。液体供給部50に収容されたインクは、インク供給針66を介して、記録ヘッド61に供給される。記録ヘッド61は、供給されたインクを、主制御部2の制御に従って、下面に形成されたノズルNZから用紙P上に噴射する。
インクは、インクカートリッジ1の製造時には、図7において破線ML1で液面を概念的に示すように、インク収容部の最も上流側に位置する第1のインク収容室370まで充填されている。インクカートリッジ1の内部のインクが記録ヘッド61によって消費されていくと、液体は下流に向かって流動し、これにしたがって液面は下流側に移動し、その代わりに大気導入部を通って上流から大気がインク収容部に流入する。そして、インクの消費が進むと、図7において破線ML2で液面を概念的に示すように、液面がセンサー部
30にまで到達する。そうすると、センサー部30に大気が導入され、液体残量センサーモジュール31により、インク切れが検出される。インク切れが検出されると、インクカートリッジ1は、センサー部30より下流側(バッファー室430等)に存在するインクが完全に消費されるより前の段階で、記録を停止し、ユーザーにインク切れを通知する。完全にインクが切れてさらに記録を行うと、記録ヘッド61に空気が混入し、不具合が発生するおそれがあるためである。
以上の説明を踏まえて、大気解放孔100から液体供給部50に至るまでの経路の各構成要素のインクカートリッジ1内における具体的構成を、図8〜10を参照して説明する。図8は、カートリッジ本体10を正面側から見た図である。図9は、カートリッジ本体10を背面側から見た図である。図10(a)は、図8を簡略化した模式図である。図10(b)は、図9を簡略化した模式図である。
インク収容部のうち、第1のインク収容室370および第2のインク収容室390は、カートリッジ本体10の正面側に形成されている。第1のインク収容室370および第2のインク収容室390は、図8および図10(a)において、それぞれ、シングルハッチングおよびクロスハッチングで示されている。収容室接続路380は、カートリッジ本体10の背面側に、図9および図10(b)に示す位置に形成されている。連通孔371は収容室接続路380の上流端と第1のインク収容室370とを連通させる孔であり、連通孔391は収容室接続路380の下流端と第2のインク収容室390とを連通させる孔である。
大気導入部のうち、蛇行路310および気液分離室70aは、カートリッジ本体10の背面側に図9および図10(b)に示す位置にそれぞれ形成されている。連通孔102は、蛇行路310の上流端と大気解放孔100とを連通する孔である。蛇行路310の下流端は、気液分離室70aの側壁を貫通して気液分離室70aに連通している。
図7に示す大気導入部の連結部320〜360は、詳述すると、カートリッジ本体10の正面側に配置された第1の空間320、第3の空間340、第4の空間350(図8および図10(a)参照)と、カートリッジ本体10の背面側に配置された第2の空間330、第5の空間360(図9および図10(b)参照)とから構成され、各空間は上流から符合の順に直列に一本の流路を形成している。連通孔322は、気液分離室70aと第1の空間320とを連通する孔である。連通孔321、341は、第1の空間320と第2の空間330との間、第2の空間330と第3の空間340との間を、それぞれ連通する孔である。第3の空間340と第4の空間350との間は、第3の空間340と第4の空間350を隔てるリブに形成された切欠342により連通している。連通孔351、372は、第4の空間350と第5の空間360との間、第5の空間360と第1のインク収容室370との間を、それぞれ連通する孔である。
インク収容部のうち、迷路流路400、第1流動路410は、カートリッジ本体10の正面側に、図8および図10(a)に示す位置に形成されている。連通孔311は、第2のインク収容室390と迷路流路400とを隔てるリブに設けられ、第2のインク収容室390と迷路流路400とを連通している。センサー部30は、図6を参照して説明したように、カートリッジ本体10の右側面の下面側に配置されている(図8〜図10)。第2流動路420と、上述した気液分離室70aは、カートリッジ本体10の背面側に図9および図10(b)に示す位置にそれぞれ形成されている。バッファ室430および第3流動路450は、カートリッジ本体10の正面側に、図8および図10(a)に示す位置に形成されている。連通孔312は、センサー部30の迷路流路形成室95a(図6)と第2流動路420の上流端とを連通する孔であり、連通孔431は、第2流動路420の下流端とバッファ室430とを連通する孔である。連通孔432は、バッファ室430と
差圧弁収容室40aとを直接に連通する孔である。連通孔451および連通孔452は、差圧弁収容室40aと第3流動路450との間と、第3流動路450と液体供給部50内部のインク供給孔との間とを、それぞれ連通する孔である。
なお、ここで図8および図10(a)に示す空間501は、インクが充填されない未充填室である。未充填室501は、大気解放孔100から液体供給部50に至る経路上にはなく、独立している。未充填室501の背面側には、大気と連通する大気連通孔502が設けられている。未充填室501は、インクカートリッジ1を後述する包装体800等の減圧パックにより包装した時に、負圧を蓄圧した脱気室となる。これにより、インクカートリッジ1は包装された状態で、カートリッジ本体10内部の気圧が規定値以下に保たれ、溶存空気の少ないインクを供給することができる。
1.3.各部材の性質
次に、インク収容体を包装する包装体、大気開放孔を封止する封止部材、およびインク収容体を構成する部材の性質について説明する。
<包装体>
本実施形態に係るインク収容体は、包装体によって包装されており、その全体が包装体の内部に封入されている。図11は、上述したインクカートリッジ1が包装体800によって包装された状態を模式的に表す図である。包装体800は、インクカートリッジ1の表面全体を覆うものであって、インクカートリッジ内部に収容されたインクの脱気状態を維持したり、インクカートリッジ1の輸送時や保管時における擦れや衝撃等から保護したりするために使用される。
インクカートリッジ内部を負圧にするために、インクカートリッジ1を包装体で包装した後にインクカートリッジ1及び包装体800の内部の脱気を行う場合には、包装体800は、可撓性の部材(例えば、フィルム等)によって形成されたものであることが好ましい。
包装体800は、単一の材料からなるものであってもよいし、複数の材料を組み合わせてなるものであってもよい。具体例として、包装体800がフィルムである際に、包装体800が1層のフィルムから構成されている場合や2層以上のフィルムから構成されている場合などが挙げられる。2層以上のフィルムから構成されている場合には、各層を接着剤等により接着することで得られたものでもよいし、各層を熱等により接着することで得られたものであってもよい。
包装体800の水素の透過量は、0.0001ml/cm・day・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下である必要があり、好ましくは0.001ml/cm・day・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下、より好ましくは0.002ml/cm・day・atm以上0.009ml/cm・day・atm以下である。これにより、インクカートリッジ内部から排出されて包装体800とインクカートリッジ1の間にある気体(特に水素)が、包装体800の外側に排出されやすくなるので、包装体800の変形や破損等を抑制することができる。一方、包装体800の水素の透過量が0.01ml/cm・day・atmを超えると、包装体の脱気状態を十分に維持することが困難になる場合がある。また、包装体800の水素の透過量を0.0001ml/cm・day・atm未満であると、耐水化アルミニウム顔料と水系媒体の意図しない反応により発生した水素が、包装体800内に蓄積されるため包装体800内の圧力が上昇し、この圧力が包装体800の耐圧を超えた場合は、包装体800が破損する場合がある。
上記の水素の透過量を満たす包装体800を構成する材料としては、例えば、アルミナ、ポリエステル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
包装体800の水素の透過量は、アルキメデス法に基づいて測定することができ、具体的には次のようにして算出できる。まず、包装体800を用いた密閉可能なパック(包装体800と同等の厚みとする)を準備し、内部を水素ガスで満たした後、パックを密閉する。密閉した直後、メスシリンダーの水中に当該パックを完全に沈めて、このとき増加した水の体積[H1(ml)]を記録する。そして、メスシリンダーからパックを取り出して、これを25℃・湿度50%RHの環境下で24時間保存した後、パックを再びメスシリンダーの水中に完全に沈めて、このとき増加した水の体積[H2(ml)]を記録する。そして、H1とH2の差(H1−H2)を、パック内部の面の表面積(cm)で割ることで、25℃の環境下における1日当たりの水素の透過量[H3(ml/cm・day・atm)]が導き出される。
包装体800の水蒸気(水)の透過量は、25℃の環境下において1日あたり0.1μg/cm・day・atm以上6.0μg/cm・day・atm以下であるものを用いることが好ましく、0.5μg/cm・day・atm以上4μg/cm・day・atm以下であることがより好ましい。これにより、包装体800の外部に水分が放出されることを抑制でき、インクカートリッジ1に収容されたインクの保存安定性を高めることができる。
包装体800の水(水蒸気)透過量は、次のようにして測定できる。まず、包装体800を用いた密閉可能なパック(包装体800と同等の厚みとする)を準備し、内部を水で満たした後、パックを密閉し、密閉直後のパックの質量[W1(g)]を記録する。そして、パックを25℃の環境下で24時間保存した後、再度パックの質量[W2(g)]を記録する。このようにして得られた、W1とW2の差[W1−W2(g)]を、パック内部の面の表面積(cm)で割ることで、25℃の環境下における1日当たりの水蒸気(水)の透過量[W3(g/cm・day・atm)]が導き出される。
包装体800の厚みは、上記の水素透過量を満たすように適宜設定することができ、例えば50μm以上700μm以下とすることができる。
インクカートリッジ1を包装体800で包装する方法としては特に限定されず、例えば3方向をシールした袋状の包装体800の開口部分から液体収容体1を挿入した後、当該開口部分をシールする方法や、シート状のフィルムからなる包装体800を折り込んで液体収容体1を包む方法などが挙げられる。インクカートリッジ1を包装体800で包装する際に、公知の方法により、インクカートリッジ1の内部や、包装体の内部に存在する気体を外部に排出させる脱気処理をすることができる。
包装体800は、第1領域と、該第1領域よりも耐圧性の低い第2領域と、を含むことが好ましい。こうすることで、インクカートリッジ1から排出された気体によって包装体800の内圧が高まって、仮に包装体800が破損するような場合があっても、第2領域が第1領域よりも優先的に破損するので、包装体800の急激な破裂を防止できる。
第2領域の耐圧性を第1領域の耐圧性よりも低くする手段は特に限定されないが、例えば、第1領域と比して第2領域の厚みを薄くする、第2領域を構成する部材として第1領域よりも耐圧性の低い部材を用いる、第2領域に切れ込みを入れる、フィルム部材の接着条件(例えば温度)を低くする等によって行うことができる。
包装体800の内側の表面積(X)と、インクカートリッジ1の表面積(Y)と、の比
率(X/Y)は、1.05以上2.0以下であることが好ましく、1.2以上1.6以下であることが好ましい。これにより、耐水化アルミニウム顔料と水系媒体の意図しない反応により発生した水素が包装体800内に蓄積する事を防止しながら、水(水蒸気)の流入、流出を最小限におさえる事ができるので、インクの品質を良好に保つ事が可能となる。
<封止部材>
本実施形態に係るインク収容体を製造した直後において、大気開放孔は、大気開放孔を気密に封止する封止部材によって封止されていることが好ましい。具体的には、図4および図6に示すように、大気開放孔100は、封止フィルム90によって封止されている。
封止フィルム90は、単一の材料からなるものであってもよいし、複数の材料を組み合わせてなるものであってもよい。具体例として、封止フィルム90が1層のフィルムから構成されている場合や2層以上のフィルムから構成されている場合などが挙げられる。2層以上のフィルムから構成されている場合には、各層を接着剤等により接着することで得られたものでもよいし、各層を熱等により接着することで得られたものであってもよい。
ここで、インクカートリッジ1の内部(すなわち、インク収容部)には、卑金属顔料を含有するインクが充填されている。そのため、インクカートリッジ1を包装体800で包装した後に、インク収容部に充填されたインクに起因する気体(特に水素)が発生することがある。発生した気体は、大気導入部を通過して大気開放孔100から排出されやすい(図7参照)。そのため、大気開放孔100に到達した気体は、封止フィルム90によって包装体800内に排出されることを阻まれているが、封止フィルム90の気体の透過性によっては、包装体800内に放出される。特に、発生した気体によってインクカートリッジ1が過度に変形したり、破損したりすることを防止する観点から、封止フィルム90は、有る程度の気体(特に水素)の透過性を備えることが好ましい。
このような観点から、封止フィルム90の水素の透過量は、好ましくは0.0001ml/cm・day・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下であり、より好ましくは0.001ml/cm・day・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下、さらに好ましくは0.002ml/cm・day・atm以上0.009ml/cm・day・atm以下である。これにより、インクカートリッジ内部で発生した気体(特に水素)が、インクカートリッジ1の外部(すなわち、包装体800内)に排出されやすくなるので、インクカートリッジ1の過度な変形や破損等を抑制することができる。なお、封止フィルム90の水素の透過量は、上述した包装体800の水素の透過量と同様の方法により測定することができる。
上記の水素の透過量を満たす封止フィルム90を構成する材料としては、例えば、アルミナ、ポリエステル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。また、封止フィルム90の厚みは、上記の水素透過量を満たすように適宜設定することができ、例えば50μm以上700μm以下とすることができる。
インクカートリッジ1の内部で発生した気体が封止フィルム90を介して包装体800の内部に放出される場合において、封止フィルム90から放出される単位時間あたりの気体(特に水素)の量が多すぎると、包装体800の内部に気体が溜まりすぎてしまって、包装体800が過度に変形したり破損したりするという問題が生じることがある。このような問題を解決するために、封止フィルム90の水素の透過量と、封止フィルム90のうち大気開放孔100を覆う部分の面積と、の積をAとし、包装体800の水素の透過量と、包装体800の表面積(すなわち、包装体800の内部の表面積)と、の積をBとした場合に、A<Bの関係を満たすことが好ましい。これにより、封止フィルム90から放出された気体が包装体800の外部に排出されやすくなるので、包装体800の過度な変形
や破損を防止することができる。
封止フィルム90の水蒸気(水)の透過量は、25℃の環境下において1日あたり0.1μg/cm・day・atm以上6.0μg/cm・day・atm以下であるものを用いることが好ましく、0.5μg/cm・day・atm以上4μg/cm・day・atm以下であることがより好ましい。これにより、封止フィルム90の外部に水分が放出されることを抑制でき、インクカートリッジ1に収容されたインクの保存安定性を高めることができる。なお、封止フィルム90の水蒸気(水)の透過量は、上述した包装体800の水蒸気(水)の透過量と同様の方法により測定することができる。
封止フィルム90は、第1領域と、該第1領域よりも耐圧性の低い第2領域と、を含むことが好ましい。こうすることで、インク収容部に収容されたインクから生じた気体によって封止フィルム90の内圧が高まって、仮に封止フィルム90が破損するような場合があっても、第2領域が第1領域よりも優先的に破損するので、封止フィルム90の急激な破裂を防止できる。
第2領域の耐圧性を第1領域の耐圧性よりも低くする手段は特に限定されないが、例えば、第1領域と比して第2領域の厚みを薄くする、第2領域を構成する部材として第1領域よりも耐圧性の低い部材を用いる、第2領域に切れ込みを入れる、封止フィルム90の接着条件(例えば温度)を低くする等によって行うことができる。
<インク収容体を構成する部材>
図7に示すインク収容部には、卑金属顔料を含むインクが収容されているため、これに起因して発生する気体(特に水素ガス)が存在することがある。また、図7に示す大気導入部には、インク収容部内で発生した気体が存在することがある。そのため、インク収容部内および大気導入部内に存在する気体は、インク収容部の内側および大気導入部の内側から、インク収容体の表面を透過して、インク収容体の外部に放出される場合がある。
このようにインクカートリッジ1の内部で発生した気体が、大気開放孔100以外の箇所から放出されることを抑制するために、インク収容部の内側および大気開放部の内側と、インクカートリッジ1の表面と、の間に存在する部材の水素の透過量が、封止フィルム90の水素の透過量よりも低いことが好ましい。
なお、インク収容部の内側および大気開放部の内側と、インクカートリッジ1の表面と、の間に存在する部材の水素の透過量は、インクカートリッジ1のインク収容部および大気開放部を水素ガスで満たした後、水素を透過しない材料で大気開放孔を密閉したものを用いる以外は、上述した包装体800の水素の透過量と同様の方法により測定することができる。
図7に示すインク収容部には、卑金属顔料を含むインクが収容されている。また、図7に示す大気導入部には、インク収容部内で発生した気体の他に、インク収容部から流出したインクが存在することがある。そのため、インク収容部内および大気導入部内に存在するインクに含まれる水分(水蒸気)が、インク収容部の内側および大気導入部の内側からインク収容体の表面を透過して、インク収容体の外部に放出される場合がある。
このようにインクカートリッジ1の内部のインクに含まれる水分が放出されることを抑制するために、インク収容部の内側および大気開放部の内側と、インクカートリッジ1の表面と、の間に存在する部材の水(水蒸気)の透過量が、封止フィルム90の水(水蒸気)の透過量よりも低いことが好ましい。なお、大気開放孔100の孔径は、内部に流入したインクが外部に流出しない程度の微小なサイズ(100μm以上2mm以下程度)であ
るので、大気開放孔100から水蒸気が放出される場合であっても、その量は極微量である。
なお、インク収容部の内側および大気開放部の内側と、インクカートリッジ1の表面と、の間に存在する部材の水(水蒸気)の透過量は、インクカートリッジ1のインク収容部および大気開放部を水で満たした後、水を透過しない材料で大気開放孔を密閉したものを用いる以外は、上述した包装体800の水蒸気(水)の透過量と同様の方法により測定することができる。
1.4.インク
本実施形態のインクカートリッジ1に収容されるインクは、卑金属顔料を含有する。
ここで、卑金属とは、base metalとも称される金属であって、イオン化傾向が水素より大きい金属を指す。卑金属の典型例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛などが挙げられる。卑金属顔料は、これらの卑金属の少なくとも1種を含む合金であってもよい。これらの材料は、インク中に含まれる水または有機溶媒と反応し、気体を多く発生させる傾向がある。
以下、卑金属であるアルミニウムを材質とするアルミニウム顔料と、水を含むインクを、本実施形態のインクの一態様として説明する。
<アルミニウム顔料>
アルミニウム顔料としては、例えば、平板状の形状を有するものが挙げられる。平板状の形状とは、例えば、鱗片状、リーフ状、板状、フィルム状等の形状である。アルミニウム顔料は、無機酸化物等によって被覆されていてもよい。被覆されることにより、インク中の気泡の発生を抑制することができる場合がある。アルミニウム顔料が平板状であると、インクが記録媒体に付着した際に良好な金属光沢性が得られやすい。
被覆膜によって被覆されたアルミニウム顔料の、粒子像分析装置により得られる粒子の投影画像の面積から求めた円相当径の50%平均粒子径R50(以下、単に「R50」ともいう。)は、0.25μm以上3μm以下であることが好ましく、0.5μm以上2μm以下であることがより好ましく、0.7μm以上1.8μm以下であることがさらに好ましい。
アルミニウム顔料粒子の投影画像の面積、円相当径を測定するための粒子像分析装置としては、例えば、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100、FPIA−3000、FPIA−3000S(以上、シスメックス株式会社製)等が挙げられる。なお、ここでいう円相当径の平均粒子径は、個数基準の粒子径である。また、FPIA−3000、FPIA−3000Sを用いる場合の測定方法例としては、高倍率撮像ユニットを用い、HPF測定モードで測定することが挙げられる。
本実施形態において、アルミニウム顔料粒子の円相当径の最大値は、3μm以下であることが好ましい。最大の粒子の円相当径が3μm以下であれば、インクジェット記録装置に用いた際に、ノズル開口部やインク流路における目詰りを抑制することができる。
また、アルミニウム顔料粒子の厚みは、5nm以上100nm以下、好ましくは5nm以上70nm以下、さらに好ましくは10nm以上50nm以下である。
なお、厚みについては、透過型電子顕微鏡、あるいは走査型電子顕微鏡を用いて測定され、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM:JEOL,JEM−2000EX)、電界放射
走査型電子顕微鏡(FE−SEM:Hitachi,S−4700)などが挙げられる。なお、厚みとは、平均厚みを意味し、前記測定を10回行った平均値とする。
アルミニウム顔料が被覆膜を有する場合の被覆膜の材質としては、例えば、アルコキシシラン(例えば、テトラエトキシシラン(TEOS))、ポリシラザン、またはこれらの化合物から誘導される化合物、フッ素系材料、リン系材料、リン酸系材料を含むものが好ましい。
また、アルミニウム顔料は、分散液の状態で供給されてもよい。アルミニウム顔料の分散液に含まれる成分としては、水、有機溶媒、塩基性触媒、界面活性剤、第三級アミン、緩衝液などが挙げられ、適宜に配合され得る。
<水>
水は、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水または超純水を用いることが好ましい。特にこれらの水を紫外線照射または過酸化水素添加などにより滅菌処理した水は、長期間に亘りカビやバクテリアの発生を抑制することができるので好ましい。
<その他>
本実施形態に係るインクは、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、例えば、有機溶剤、触媒、界面活性剤、緩衝剤、アルカンジオール、ピロリドン誘導体、pH調整剤、水溶性ロジン等の定着剤、安息香酸ナトリウム等の防黴剤・防腐剤、アロハネート類等の酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤、酸素吸収剤等の添加剤等が挙げられる。
<インク>
インク中のアルミニウム顔料の濃度は、インクの全質量に対して、固形分濃度として、好ましくは0.1〜5.0質量%、さらに好ましくは0.1〜3.0質量%、より好ましくは0.25〜2.5質量%、特に好ましくは0.5〜2.0質量%である。インクの20℃における粘度は、好ましくは2mPa・s以上10mPa・s以下であり、より好ましくは3mPa・s以上5mPa・s以下である。
インク組成物は、各成分を任意の順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行なうことができる。
以上例示したインクは、本実施形態のインクカートリッジ1に収容されるインクとすることができる。上記インクは、アルミニウム顔料および水を含有するため、経時的に気体が発生しやすい。
2.インク収容体セット
本発明に係るインク収容体セットは、卑金属顔料を含有するインクを収容する上述のインク収容体(すなわち、包装体800で包装されたインクカートリッジ1)と、包装体で包装されたカラーインク収容体と、を含み、カラーインク収容体は、前記卑金属顔料以外の色材を含有するカラーインクを収容するインク収容部と、一端が該インク収容部と接続され大気を連通させる大気開放部と、を有する。以下、卑金属顔料を含有するインクを収容する上述のインク収容体(インク収容体1)を、「卑金属顔料インク収容体」ともいう。また、カラーインク収容体を、「カラーインクカートリッジ」ともいう。
<カラーインク収容体>
カラーインク収容体(カラーインクカートリッジ)の構造は、上述したインクカートリッジ1と同様であるので、その説明を省略する。
カラーインクカートリッジを包装する包装体は、上述した卑金属顔料インク収容体を包装する包装体800と同様の方法によって、カラーインクカートリッジを包装するものである。
カラーインクカートリッジを包装する包装体は、上述した卑金属顔料インク収容体を包装する包装体800が有する水素透過量と同等の性質を備えていてもよいが、これに限定されない。例えば、カラーインクカートリッジを包装する包装体の水素の透過量は、卑金属顔料インク収容体を包装する包装体800の水素の透過量よりも低くてもよい。カラーインクカートリッジに収容される卑金属顔料以外の色材は、卑金属顔料と比べて、気体を生じさせにくいため、カラーインクカートリッジを包装する包装体の気体による破損が生じにくいためである。なお、カラーインクカートリッジを包装する包装体の水素の透過量は、上述した包装体800の水素の透過量と同様の方法により測定することができる。
カラーインクカートリッジに収容される卑金属顔料以外の色材としては、例えば、染料および顔料が挙げられる。染料および顔料は、米国特許出願公開2010/0086690号明細書、米国特許出願公開2005/0235870号明細書、国際公開第2011/027842に記載されているもの等を好適に用いることができる。染料および顔料のうち、顔料を含むことが一層好ましい。顔料は、耐光性、耐候性、耐ガス性などの保存安定性の観点から有機顔料であることが好ましい。
具体的には、顔料は、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料などのアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料などの多環式顔料、染料キレート、染色レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料、カーボンブラックなどが用いられる。上記顔料は、1種単独でも、2種以上併用して用いることもできる。また、染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料等の通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。
カラーインクが含有し得る色材以外の成分としては、例えば、水、有機溶剤、触媒、界面活性剤、緩衝剤、アルカンジオール、ピロリドン誘導体、pH調整剤、水溶性ロジン等の定着剤、安息香酸ナトリウム等の防黴剤・防腐剤、アロハネート類等の酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤、酸素吸収剤等の添加剤等が挙げられる。
<卑金属顔料インク収容体とカラーインク収容体の梱包形態>
包装体で包装された卑金属顔料インク収容体と、包装体で包装されたカラーインク収容体とは、同梱される場合がある。図12は、卑金属顔料インク収容体(インクカートリッジ1)と、カラーインク収容体(カラーインクカートリッジ)1A,1B,1C,1Dと、が筐体900(例えば、紙などで形成された箱)に同梱されている状態を模式的に示す図である。この場合、図12に示すように、インクカートリッジ1は、筐体900の端側に配置されていることが好ましい。これにより、仮にインクカートリッジ1から排出された気体によって包装体800が膨張した場合であっても、同梱されているカラーインクカートリッジを圧迫する等の不具合が少なくなる。
インクカートリッジ1(卑金属顔料インク収容体)を包装する包装体800は、上述し
たように膨張する場合がある。このような場合、インクカートリッジ1を収容する部屋を、カラーインクカートリッジを収容する部屋の容積よりも大きくすれば、包装体800が膨張した場合であっても、同梱されているカラーインクカートリッジを圧迫する等の不具合が少なくなる。
インクカートリッジ1(卑金属顔料インク収容体)を包装体800で包装する際に、インクカートリッジ1の上方(インク収容体1の輸送時に上になる位置)に存在する包装体800の容積が、インクカートリッジ1の側方に存在する包装体800の容積およびインクカートリッジ1の下方に存在する包装体800の容積よりも大きくなるような包装体800を用いることが好ましい(図11参照)。インクカートリッジ1から排出された気体(特に水素ガス)は、インクカートリッジ1の上方に集まることになるので、カラーインクカートリッジとの同梱時に、側方に存在するカラーインクカートリッジを圧迫することが少なくなるという利点がある。
ここで、インクカートリッジ1の上方に存在する包装体800の容積とは、インクカートリッジ1を包装する包装体800の内部を気体で満たした際に、インクカートリッジ1の上方と包装体800の間に存在する気体の体積(空間の容積)と換言できる。同様に、インクカートリッジ1の側方に存在する包装体800の容積とは、インクカートリッジ1を包装する包装体800の内部を気体で満たした際に、インクカートリッジ1の側方と包装体800の間に存在する気体の体積(空間の容積)と換言できる。同様に、インクカートリッジ1の下方に存在する包装体800の容積とは、インクカートリッジ1を包装する包装体800の内部を気体で満たした際に、インクカートリッジ1の下方と包装体800の間に存在する気体の体積(空間の容積)と換言できる。
インクカートリッジ1(卑金属顔料インク収容体)を包装する包装体800が上述した第2領域(破断しやすい領域)を有している場合には、インクカートリッジ1の上方(インクカートリッジ1の輸送時に上になる位置)に、包装体800の第2領域が存在するようにインクカートリッジ1を包装することが好ましい。この場合、インクカートリッジ1の上方に存在する第2領域から破断することになるので、破断時にインクカートリッジ1の側方に存在するカラーインクカートリッジに加えられる衝撃などの影響を少なくすることができる。
インクカートリッジ1の大気開放孔100が封止フィルム90で封止されており、封止フィルム90が上述した第2領域(破断しやすい領域)を有する場合、インクカートリッジ1の上方(インク収容体1の輸送時に上になる位置)に、封止フィルム90の第2領域が存在するようにインクカートリッジ1を包装することが好ましい。この場合、大気開放孔100から放出される気体がインクカートリッジ1の上方に速やかに集まるので、インクカートリッジ1を包装する包装体800の側方が膨張することを抑制できる。これにより、インクカートリッジ1の側方に存在するカラーインクカートリッジを圧迫するなどの影響を少なくすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…インクカートリッジ(インク収容体、卑金属顔料インク収容体)、1A(1B,1C,1D)…カラーインクカートリッジ(カラーインク収容体)、2…主制御部、3…モーター、4…プラテン、5…キャリッジモーター、6…キャリッジ、7…プーリー、8…駆動ベルト、9…摺動軸、10…カートリッジ本体、10a…リブ、10b…溝、10d…インクパック、11…係合レバー、20…蓋部材、20d…ハウジング、30…センサー部、30a…センサー収容室、30b…センサー流路形成室、31、31b、31d…液体残量センサーモジュール、32…固定バネ、33…カバー部材、34…回路基板、34a…電極端子、40…差圧弁、40a…差圧弁収容室、41…バルブ部材、42…バネ、43…バネ座、50…液体供給部、50d…インク供給孔、51…シール部材、51d…インク供給管、52…バネ座、53…閉塞バネ、54…封止フィルム、55…外表面フィルム、60…記録ヘッドユニット、61…記録ヘッド、61b…ノズルプレート、62…ホルダー、66…インク供給針、67…キャリッジ回路、70…気液分離フィルター、70a…気液分離室、70b…土手、71…気液分離膜、80…フィルム、81…絶縁性フィルム、82…導電性フィルム、90…封止フィルム、95a…迷路流路形成室、100…大気解放孔、800…包装体、900…筐体、1000…プリンター

Claims (8)

  1. インクジェット記録装置に着脱可能であり、包装体で包装されたインク収容体であって、
    前記インク収容体は、卑金属顔料を含有するインクを収容するインク収容部と、一端が該インク収容部に接続されて大気を連通させる大気開放部と、を有し、
    前記包装体の水素の透過量が、0.0001ml/cm・day・atm以上0.01ml/cm・day・atm以下である、インク収容体。
  2. 請求項1において、
    前記大気開放部の他端には、前記インク収容体の外部と連通する大気開放孔が設けられており、
    前記大気開放孔は、封止部材によって封止されており、
    前記封止部材の水素の透過量と、前記封止部材のうち前記大気開放孔を覆う部分の面積と、の積をAとし、
    前記包装体の水素の透過量と、該包装体の表面積と、の積をBとした場合に、
    A<Bの関係を満たす、インク収容体。
  3. 請求項2において、
    前記インク収容部の内側および前記大気開放部の内側と、前記インク収容体の表面と、の間に存在する部材の水素の透過量は、前記封止部材の水素の透過量よりも低く、
    前記インク収容部の内側および前記大気開放部の内側と、前記インク収容体の表面と、の間に存在する部材の水蒸気の透過量は、前記封止部材の水蒸気の透過量よりも低い、インク収容体。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記包装体は、第1領域と、該第1領域よりも耐圧性の低い第2領域と、を含む、インク収容体。
  5. 請求項2または請求項3において、
    前記封止部材は、第1領域と、該第1領域よりも耐圧性の低い第2領域と、を含む、インク収容体。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の包装体で包装されたインク収容体と、
    包装体で包装されたカラーインク収容体と、を含み、
    前記カラーインク収容体は、卑金属顔料以外の色材を含有するカラーインクを収容するインク収容部と、一端が該インク収容部に接続されて大気を連通させる大気開放部と、を有する、インク収容体セット。
  7. 請求項6において、
    前記カラーインク収容体を包装する包装体の水素の透過量は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のインク収容体を包装する包装体の水素の透過量よりも低い、インク収容体セット。
  8. 請求項6または請求項7に記載のインク収容体セットを筐体内に含む同梱体であって、
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の包装体で収容されたインク収容体を、前記筐体の端部に配置して同梱している、同梱体。
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