JP6135718B2 - コーマ - Google Patents
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Description
本発明は、コーマに係り、詳しくはコーミングシリンダのコームの清掃を行うブラシの駆動制御に特徴を有するコーマに関する。
コーマは、供給されたラップをニッパ装置が後退した位置で把持し、該ラップの先端をコーミングシリンダにより梳ってラップから夾雑物や短繊維等のノイルを除去し、フリースとする。コーム用ブラシ(以下、単にブラシと記載する。)は、コーミングシリンダのコームに付着した短繊維等を掻き取る。コーマの運転中、ブラシ及びコーミングシリンダは、同方向に回転しており、ブラシはコーミングシリンダのコーム(以下、単にコームと記載する。)との速度差により、コームの落綿をクリーニングする。
一般にコーマは、コーミングシリンダ、ニッパ装置などがメインモータにより駆動され、ブラシはブラシ用のモータにより駆動される。そして、図4に示すように、機台の起動から所定の運転速度(定常運転速度)までの加速時及び所定の運転速度から停止までの減速時に、コームの回転速度が変更されても、ブラシは一定速度で駆動される。
また、ブラシの摩耗によりブラシ径が小さくなると、ブラシの回転速度を速くするようにしている。例えば、機台からブラシを取り外してブラシ径を測定し、ブラシ径が予め設定された値より小さくなると、駆動用プーリを径の大きなプーリと交換して、ブラシの回転速度を速くするようにしていた。
また、機台の運転に際しては、コームのクリーニングのための時間(クリーニングタイム)を設け、ブラシの回転速度は変更せずに、機台の運転速度(コームの回転速度)を遅くして運転する場合がある。
従来、直線コーマの円形ブラシの摩耗を自動的に補償する装置として、可変速度電動機を用いて円形ブラシの回転速度を制御することにより、この速度を房(ブラシ)の摩耗に合わせて調節し、それによって円形ブラシの周縁直線速度を一定に維持することが開示されている。(特許文献1参照)
ブラシによるコームの清掃を良好に行うためには、ブラシの周速度がコームの周速度より速いことが必要であり、クリーニング性能だけを見ればブラシの回転速度が速い方が好ましいが、その分だけブラシが巻き上げる随伴気流が増える。定常運転中であればコームの随伴気流がそれを抑えるが、コームの速度が落ちると、バランスが崩れて気流が巻き上がり、フリースが乱れる。ブラシの回転速度を定常運転時のシリンダ速度に対応させた一定速度となるように制御すると、コーミングシリンダの加速時や減速時において、ブラシの周速度がコームの周速度より大きくなり過ぎ、特に減速時にブラシの随伴気流によるフリースの乱れが生じる。
特許文献1には、可変速度電動機を用いて円形ブラシの回転速度を制御することにより、この速度を房(ブラシ)の摩耗に合わせて調節し、それによって円形ブラシの周縁直線速度を一定に維持することが開示されている。しかし、特許文献1ではコーミングシリンダの加速時や減速時に関しては配慮されていない。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的はコーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシの随伴気流によるフリースの乱れを防止することができるコーマを提供することにある。
上記課題を解決するコーマは、コーミングシリンダのコームを清掃するブラシの駆動が、コーミングシリンダを駆動するシリンダ駆動モータとは独立して設けられた可変速駆動モータで行われるコーマであって、少なくとも前記コーミングシリンダの加速時及び減速時は、前記ブラシの先端の周速度を、定常運転時における周速度より小さくなるように前記可変速駆動モータを制御する速度制御部を備えている。
この構成によれば、コーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシの先端の周速度がコームの先端の周速度より速くなり過ぎることが防止される。そのため、ブラシの随伴気流によるフリースの乱れを防止することができる。
この構成によれば、コーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシの先端の周速度がコームの先端の周速度より速くなり過ぎることが防止され、ブラシの随伴気流によってフリースに乱れが生じることが防止される。したがって、コーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシの随伴気流によるフリースの乱れを防止することができる。
前記コーミングシリンダの加速時及び減速時は、前記ブラシの先端の周速度と前記コームの先端の周速度との速度比を、定常運転時における速度比と同一とすることが好ましい。この構成によれば、加速時及び減速時と定常運転時とで別々の速度比を設定する必要がなく、制御が容易となる。
前記ブラシの径を検出するブラシ径検出部を備え、前記ブラシ径検出部によって検出されたブラシ径が前記速度制御部に入力されて、前記可変速駆動モータの制御にフィードバックされることが好ましい。従来、ブラシを機台から取り外してブラシ径の検出を行っていたため、ブラシ径の検出に手間が掛かっていたが、ブラシ径検出部を設けることによってブラシ径の検出、ひいてはブラシの回転速度の変更が簡単になる。
前記速度制御部は、前記ブラシが前記コーミングシリンダの一回転内の速度変化に対して同期回転するように前記可変速駆動モータを制御することが好ましい。コーミングシリンダは、1回転する間においても速度が変更されるため、コーミングシリンダの平均速度の増減に合わせてブラシの回転速度を変更するのではなく、コーミングシリンダが1回転する間においてもその速度変化に対応してブラシの回転速度を変更すれば、クリーニング性能が向上する。
本発明によれば、コーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシの随伴気流によるフリースの乱れを防止することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
一般に、コーマは、複数個のコーミングヘッドを配設した作業部を備えている。図2に示すように、コーミングヘッド11は、一対のラップローラ12と、フィードローラ13を備えたニッパ装置14と、コーミングシリンダ15と、前後2対のデタッチングローラ16とを備えている。ニッパ装置14は、コーミングシリンダ15の上方で前後進揺動可能に配設されたニッパフレーム17を有し、ニッパフレーム17は、その底部にボトムニッパ18が設けられている。ニッパフレーム17には支軸17aを介してニッパアーム19が回動可能に設けられ、ニッパアーム19の先端にトップニッパ19aが固定されている。トップニッパ19aはニッパフレーム17の前後進揺動運動に同期して所定のタイミングで開閉して、ボトムニッパ18と協同してラップLを挟持するようになっている。ニッパフレーム17にはトップコーム20がボトムニッパ18の前方において、ニッパフレーム17と同期して所定の運動を行うように取り付けられている。
一般に、コーマは、複数個のコーミングヘッドを配設した作業部を備えている。図2に示すように、コーミングヘッド11は、一対のラップローラ12と、フィードローラ13を備えたニッパ装置14と、コーミングシリンダ15と、前後2対のデタッチングローラ16とを備えている。ニッパ装置14は、コーミングシリンダ15の上方で前後進揺動可能に配設されたニッパフレーム17を有し、ニッパフレーム17は、その底部にボトムニッパ18が設けられている。ニッパフレーム17には支軸17aを介してニッパアーム19が回動可能に設けられ、ニッパアーム19の先端にトップニッパ19aが固定されている。トップニッパ19aはニッパフレーム17の前後進揺動運動に同期して所定のタイミングで開閉して、ボトムニッパ18と協同してラップLを挟持するようになっている。ニッパフレーム17にはトップコーム20がボトムニッパ18の前方において、ニッパフレーム17と同期して所定の運動を行うように取り付けられている。
コーミングシリンダ15の後方、かつニッパフレーム17の下方には、ニッパシャフト21が往復回動可能に配設されている。ニッパシャフト21にはニッパフレーム駆動アーム22の第1端部が一体回動可能に固定され、その第2端部にニッパフレーム17の後端部が支軸22aを介して回動可能に支持されている。ニッパフレーム17は、ニッパシャフト21の往復回動(揺動運動)によって、ボトムニッパ18の先端部がデタッチングローラ16に対して接近・離間するように前後に揺動する構成になっている。
コーミングシリンダ15はコーム15a(コーミングセグメント)を備えるとともに、シリンダシャフト23に一体回転可能に支持され、シリンダシャフト23の駆動により、ニッパ装置14に把持されたラップLの先端が、コーム15aにより梳られる。ラップLがコーム15aにより梳られる際に除去される落綿量は、コーム15aがニッパ装置14に把持されたラップLを梳るタイミングにより変化する。
コーミングシリンダ15の下方にはコーミングシリンダ15のコーム15aを清掃するブラシ24が設けられ、ブラシ24の下方には吸引ダクト25が設けられている。コーミングシリンダ15及びトップコーム20によってラップLから除去された短繊維、ネップ等は吸引ダクト25内へ吸い込まれる。
なお、デタッチングローラ16の前方(図2の左方)には、一対のデリベリローラ(引出しローラ)26及び一対のカレンダローラ27が設けられている。
次に、コーミングヘッド11の駆動機構を図1に従って説明する。複数のコーミングヘッド11が機台の長手方向(図1の左右方向)に配設され、かつ全てのコーミングヘッド11を構成する各駆動シャフトが全てのコーミングヘッド11に共通に設けられている。なお、図1では、1個のコーミングヘッド11のみを図示し、他のコーミングヘッド11の図示は省略している。
次に、コーミングヘッド11の駆動機構を図1に従って説明する。複数のコーミングヘッド11が機台の長手方向(図1の左右方向)に配設され、かつ全てのコーミングヘッド11を構成する各駆動シャフトが全てのコーミングヘッド11に共通に設けられている。なお、図1では、1個のコーミングヘッド11のみを図示し、他のコーミングヘッド11の図示は省略している。
図1に示すように、駆動機構は、メインモータ30によりベルト伝動装置31を介して駆動されるメイン駆動シャフト32を備えている。メイン駆動シャフト32にはコーミングヘッド11を挟んだ両側に歯車33が一体回転可能に固定され、中間シャフト34には歯車33の回転が歯車35を介して伝達される。中間シャフト34とニッパシャフト21との間には、中間シャフト34の一方向への回転運動をニッパシャフト21の揺動運動(往復回動)に変換する変換機構36が設けられている。中間シャフト34は、歯車列37を介してシリンダシャフト23に連結されている。即ち、メインモータ30は、コーミングシリンダ15を駆動するシリンダ駆動モータとして機能する。
図1に示すように、各デタッチングローラ16のデタッチングローラシャフト38に対応してそれぞれ2個のサーボモータ39が設けられ、その出力軸39aには、デタッチングローラシャフト38に固定された歯車38aと噛合する駆動歯車40が一体回転可能に固定されている。即ち、各デタッチングローラシャフト38は、それぞれ2個のサーボモータ39で両側から駆動される。
デリベリローラシャフト41及びカレンダローラシャフト42に回転を伝達する回転軸43には、メイン駆動シャフト32の回転がベルト伝動装置44を介して伝達される。回転軸43の回転は、歯車43a及び歯車41aを介してデリベリローラシャフト41に伝達され、歯車43a及び歯車42aを介してカレンダローラシャフト42伝達される。また、ラップローラ12は、ラップローラ用モータ45によりベルト伝動装置46を介して駆動される。
図1に示すように、駆動機構は、ブラシ用モータ50を備え、ブラシ用モータ50は、ベルト伝動装置51を介してブラシシャフト24aを駆動する。メインモータ30及びブラシ用モータ50は、速度制御部としての制御装置52の指令に基づいて制御されるインバータ53,54を介して駆動されるようになっている。即ち、コーミングシリンダ15のコーム15aを清掃するブラシ24の駆動が、コーミングシリンダ15を駆動するシリンダ駆動モータ(メインモータ30)とは独立して設けられた可変速駆動モータ(ブラシ用モータ50)で行われる。なお、制御装置52は、サーボモータ39及びラップローラ用モータ45の制御も行うようになっている。
制御装置52はCPU55及びメモリ56を備えている。メモリ56にはメインモータ30、サーボモータ39、ラップローラ用モータ45及びブラシ用モータ50を駆動するのに必要な各種制御プログラム及びその実行に必要な各種データやマップあるいは関係式が記憶されている。制御装置52は、定常運転時において、機台の運転速度、即ちコーミングシリンダ15の回転速度と、その回転速度に対して所定の速度比Aとなるブラシ24の外周の適正速度との関係を示す関係式、図あるいは表が記憶されたメモリを用いて、機台の運転速度に対応した適正速度となるようにブラシ用モータ50を駆動制御する。なお、速度比Aは1.5〜2の範囲で設定される。
制御装置52は、少なくともコーミングシリンダ15の加速時及び減速時は、ブラシ24の先端の周速度を、定常運転時における周速度より小さくなるようにブラシ用モータ50を制御する。この実施形態では、制御装置52は、コーミングシリンダ15の1回転の平均回転速度をコーミングシリンダ15の回転速度として、ブラシ用モータ50の制御を行う。制御装置52は、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時におけるブラシ24の先端の周速度とコーム15aの先端の周速度との速度比が、定常運転時における速度比Aと同一となるように制御する。
制御装置52にはブラシ24の径を検出するブラシ径検出部としてのセンサ57の検出信号が入力されるようになっている。センサ57はブラシ径を自動的に検出可能に構成され、その検出信号を制御装置52に出力する。センサ57によって入力されたブラシ径の値は、制御装置52によるブラシ用モータ50の制御にフィードバックされる。
なお、制御装置52は、サーボモータ39及びラップローラ用モータ45の制御も行うようになっている。
次に前記のように構成されたコーマの作用を説明する。
次に前記のように構成されたコーマの作用を説明する。
コーマ(機台)の運転時、メインモータ30により駆動されて揺動運動(往復回動)を行うニッパシャフト21の揺動に基づいてボトムニッパ18がニッパフレーム17と共に前後に揺動され、トップニッパ19aが上下に揺動されてボトムニッパ18の先端部との間でラップLの把持、解放を行う。また、ニッパ装置14に把持されたラップLの先端が、コーミングシリンダ15のコーム15aにより梳られる(コーミングされる)。コーミングシリンダ15のコーム15aがラップLをコーミングすることによりコーム15aの針間に付着した短繊維等は、ブラシ24の回転によりコーム15aから掻き取られた後に、吸引力によって吸引ダクト25内へ吸い込まれてノイル回収部に吸引回収される。
図3に示すように、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時、ブラシ24を駆動するブラシ用モータ50は、ブラシ24の先端の周速度を、定常運転時より小さくなるように制御装置52により駆動制御される。そのため、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時に、ブラシ24の先端の周速度がコーム15aの先端の周速度より速くなり過ぎることが防止される。
ブラシ24が高速回転すると、ブラシ24の周囲に随伴気流が生じる。定常運転時のようにコーミングシリンダ15も高速で回転している状態では、ブラシ24の周囲に生じた随伴気流をコーム15aの随伴気流が抑える役割を果たす。そのため、ブラシ24の随伴気流によってフリースの乱れが生じることが防止される。
図4に示す従来技術のように、ブラシ24の回転速度が機台の起動時あるいは停止時においても定常運転時と同じ高速となるようにブラシ用モータ50が駆動されると、ブラシの周囲に生じた随伴気流をコーム15aの随伴気流が抑えることができず、ブラシ24の随伴気流によってフリースの乱れが発生する。
しかし、図3に示すように、機台の起動時あるいは停止時においては、ブラシ用モータ50は、ブラシ24の先端の周速度を、定常運転時より小さくなるように制御装置52によって駆動制御される。そのため、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時に、ブラシ24の先端の周速度がコーム15aの先端の周速度より速くなり過ぎることが防止され、ブラシ24の随伴気流によってフリースの乱れが生じることが防止される。
ブラシ24の径を検出するセンサ57によって検出されたブラシ径が制御装置52に入力され、制御装置52は、入力されたブラシ径をブラシ用モータ50の制御にフィードバックする。即ち、ブラシ24の摩耗によりブラシ径が小さくなり、同じ回転速度ではブラシ24の周速度が小さくなる場合は、制御装置52は、ブラシ24の周速度が摩耗前の周速度となるように、摩耗を考慮した回転速度でブラシ用モータ50を制御する。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)コーミングシリンダ15のコーム15aを清掃するブラシ24の駆動が、コーミングシリンダ15を駆動するメインモータ30(シリンダ駆動モータ)とは独立して設けられた可変速駆動モータ(ブラシ用モータ50)で行われる。そして、少なくともコーミングシリンダ15の加速時及び減速時は、ブラシ24の先端の周速度を、定常運転時における周速度より小さくなるように可変速駆動モータを制御する制御装置52(速度制御部)を備えている。この構成によれば、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時に、ブラシ24の先端の周速度がコーム15aの先端の周速度より速くなり過ぎることが防止され、ブラシ24の随伴気流によってフリースに乱れが生じることが防止される。したがって、コーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシ24の随伴気流によるフリースの乱れを防止することができる。また、コーマから紡出されるスライバの品質を良くするためには、コーム15aの回転速度に合ったコーム15aとブラシ24の外周の相対速度があるが、それに対して対応することができる。
(1)コーミングシリンダ15のコーム15aを清掃するブラシ24の駆動が、コーミングシリンダ15を駆動するメインモータ30(シリンダ駆動モータ)とは独立して設けられた可変速駆動モータ(ブラシ用モータ50)で行われる。そして、少なくともコーミングシリンダ15の加速時及び減速時は、ブラシ24の先端の周速度を、定常運転時における周速度より小さくなるように可変速駆動モータを制御する制御装置52(速度制御部)を備えている。この構成によれば、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時に、ブラシ24の先端の周速度がコーム15aの先端の周速度より速くなり過ぎることが防止され、ブラシ24の随伴気流によってフリースに乱れが生じることが防止される。したがって、コーミングシリンダの加速時及び減速時に、ブラシ24の随伴気流によるフリースの乱れを防止することができる。また、コーマから紡出されるスライバの品質を良くするためには、コーム15aの回転速度に合ったコーム15aとブラシ24の外周の相対速度があるが、それに対して対応することができる。
(2)制御装置52は、コーミングシリンダ15の加速時及び減速時におけるブラシ24の先端の周速度とコーム15aの先端の周速度との速度比が、定常運転時における速度比Aと同一となるように制御する。したがって、加速時及び減速時と定常運転時とで別々の速度比を設定する必要がなく、制御が容易となる。
(3)ブラシ24の径を検出するブラシ径検出部(センサ57)を備え、ブラシ径検出部によって検出されたブラシ径が制御装置52に入力されて、ブラシ24を駆動する可変速駆動モータ(ブラシ用モータ50)の制御にフィードバックされる。従来は、ブラシ24を機台から取り外してブラシ径の検出を行っていたため、ブラシ径の検出に手間が掛かっていたが、ブラシ径検出部を設けることによってブラシ径の検出が簡単になる。また、検出されたブラシ径がブラシ用モータ50の制御にフィードバックされるため、ブラシ用モータ50はブラシ24の摩耗状態に合わせて適切な回転速度となるようにブラシ24の回転速度を制御することができる。
(4)ブラシ径検出部としてブラシ径を自動的に検出可能なセンサ57が設けられ、センサ57による検出結果が制御装置52に直接入力される。したがって、ブラシ径検出部によって検出されたブラシ径を作業者が制御装置52に入力する必要がない。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ ブラシ径検出部は、ブラシ24の外径をセンサ57で検出する構成に限らない。例えば、ブラシ24は、ブラシ24の回転中心とコーミングシリンダ15の回転中心との距離を調整可能に、図示しないブラケットを介して機台に固定位置変更可能に固定されているため、ブラシ24を支持する固定位置変更可能なブラケットの固定位置を示す目盛りを設ける。そして、その目盛りを作業者が読み取り、ブラシ24の摩耗量を差し引いたブラシ径を制御装置52に入力する構成としてもよい。ブラシ径の確認、即ち目盛りの読み取りは、例えば、機台の定期点検の時に確認すればよい。この場合、目盛りがブラシ径検出部を構成する。
○ ブラシ径検出部は、ブラシ24の外径をセンサ57で検出する構成に限らない。例えば、ブラシ24は、ブラシ24の回転中心とコーミングシリンダ15の回転中心との距離を調整可能に、図示しないブラケットを介して機台に固定位置変更可能に固定されているため、ブラシ24を支持する固定位置変更可能なブラケットの固定位置を示す目盛りを設ける。そして、その目盛りを作業者が読み取り、ブラシ24の摩耗量を差し引いたブラシ径を制御装置52に入力する構成としてもよい。ブラシ径の確認、即ち目盛りの読み取りは、例えば、機台の定期点検の時に確認すればよい。この場合、目盛りがブラシ径検出部を構成する。
○ 制御装置52は、ブラシ用モータ50をコーミングシリンダ15と常に同期して回転駆動するように制御してもよい。即ち、ブラシ用モータ50は、コーミングシリンダ15と常に同期回転されるように駆動されてもよい。コーミングシリンダ15は、1回転の内で、コーム15aがラップLをコーミングする状態と、コーム15aがラップLと係合しない状態とで、回転速度が変化するように駆動される。したがって、コーミングシリンダ15の平均速度の増減に合わせてブラシ24の回転速度を変更するのではなく、コーミングシリンダ15が1回転する間においてもその速度変化に対応してブラシ24の回転速度を変更することにより、クリーニング性能が向上する。
○ ラップLを構成する繊維の繊維長や繊度(太さ)によって、ブラシ24の先端の周速度とコーム15aの先端の周速度との速度比を変更するようにしてもよい。細い繊維は気流の影響を受け易く、細くて長い繊維は気流の影響をより受け易い。そのため、細い繊維の場合は前述の速度比を小さくする方がよい。
○ コーミングヘッド11を構成する各駆動シャフトは、両側駆動に限らず片側駆動であってもよい。
○ ラップローラ12及びデタッチングローラ16も、それぞれメイン駆動シャフト32からベルト伝動装置や歯車列を介して駆動される構成としてもよい。
○ ラップローラ12及びデタッチングローラ16も、それぞれメイン駆動シャフト32からベルト伝動装置や歯車列を介して駆動される構成としてもよい。
○ 加減速時の速度比を定常運転時よりも小さくしてもよいが、クリーニング性能を保つためには1より大きくなければならない。また、加減速時の周速度が定常運転時の周速度よりも小さくなるのであれば、加減速時の速度比が定常運転時よりも大きくなってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項3又は請求項4に記載の発明において、前記ブラシ径検出部は、前記ブラシをその回動中心と前記コーミングシリンダの回動中心との距離変更可能に支持する支持ブラケットの固定位置を示す目盛りである。この場合も、ブラシ径を検出する際に、ブラシを機台から取り外すことなくブラシ径を検出することができる。
(1)請求項3又は請求項4に記載の発明において、前記ブラシ径検出部は、前記ブラシをその回動中心と前記コーミングシリンダの回動中心との距離変更可能に支持する支持ブラケットの固定位置を示す目盛りである。この場合も、ブラシ径を検出する際に、ブラシを機台から取り外すことなくブラシ径を検出することができる。
15…コーミングシリンダ、15a…コーム、24…ブラシ、30…シリンダ駆動モータとしてのメインモータ、50…可変速駆動モータとしてのブラシ用モータ、52…速度制御部としての制御装置、57…ブラシ径検出部としてのセンサ。
Claims (4)
- コーミングシリンダのコームを清掃するブラシの駆動が、コーミングシリンダを駆動するシリンダ駆動モータとは独立して設けられた可変速駆動モータで行われるコーマであって、
少なくとも前記コーミングシリンダの加速時及び減速時は、前記ブラシの先端の周速度を、定常運転時における周速度より小さくなるように前記可変速駆動モータを制御する速度制御部を備えていることを特徴とするコーマ。 - 前記コーミングシリンダの加速時及び減速時は、前記ブラシの先端の周速度と前記コームの先端の周速度との速度比を、定常運転時における速度比と同一とする請求項1に記載のコーマ。
- 前記ブラシの径を検出するブラシ径検出部を備え、前記ブラシ径検出部によって検出されたブラシ径が前記速度制御部に入力されて、前記可変速駆動モータの制御にフィードバックされる請求項1又は請求項2に記載のコーマ。
- 前記速度制御部は、前記ブラシが前記コーミングシリンダの一回転内の速度変化に対して同期回転するように前記可変速駆動モータを制御する請求項1又は請求項2に記載のコーマ。
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